JP5438049B2 - 車輪回転検出装置、タイヤセンサユニット及びタイヤ状態監視装置 - Google Patents
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Description
よって、車輪1回転当たりの読み取り回数が12回の場合には(1−0.866)/2=0.067Gの精度が要求され、車輪1回転当たりの読み取り回数が18回の場合には(1−0.94)/2=0.03Gの精度が要求され、車輪1回転当たりの読み取り回数が180回の場合には(1−0.999)/2=0.0005Gの精度が要求される。すなわち、隣り合う2つの周方向位置にてそれぞれ得られる加速度値の差は、車輪が1回転する間における検出信号の読み取り回数が多いほど小さくなる。従って、車輪が1回転する間における検出信号の読み取り回数が多いほど、加速度センサとして分解能や精度のより高いものを使用する必要があるのである。しかしこれは、タイヤセンサユニットの製造コストを上昇させる原因となる。加えて、タイヤセンサユニットは一般的に、内蔵電池から供給される電力によって駆動される。そのため、検出信号の読み取り時間間隔を短くすると、タイヤセンサユニットが頻繁に動作することとなり、電池の消費電力が増大して電池寿命が短くなってしまう。
本発明の一態様において、前記加速度センサは、加速度の検出方向が前記車輪の周方向と一致するように同車輪に対して配置される。
図1には、タイヤ状態監視装置を搭載した車両1が示されている。タイヤ状態監視装置は、車両1の4つの車輪2にそれぞれ取り付けられる4つのタイヤセンサユニット3と、車両1の車体に設置される受信機ユニット4とを備えている。前記各車輪2は、ホイール部5と同ホイール部5に装着されるタイヤ6とを含む。
前記タイヤセンサユニット3に備えられた加速度センサ13は、例えば、ピエゾ抵抗型や静電容量型の加速度センサとして周知のものであり、加速度に応じた検出信号を発生して出力する。なお本実施形態では、加速度センサ13として1軸の加速度センサ、すなわち一つの検出軸に沿った方向の加速度成分を検出可能な加速度センサが用いられる。図3(a)〜図3(d)に示すように、加速度センサ13は、加速度の検出方向(すなわち、検出軸)10が車輪2の周方向と一致するように、同車輪2に対して配置される。言い換えれば、加速度センサ13は、車輪2の周方向の加速度成分を検出するが、車輪2の径方向の加速度成分は検出しないように、同車輪2に対して配置される。
ΔT←ΔT×(C/CR) ・・・(1)
すなわち、センサユニットコントローラ14は、ステップS1で設定されたカウント値Cを基準値CR(本実施形態では“12”)で割ることによって得られた値を、現在設定されている読み取り時間間隔ΔTに乗じて、その乗算結果を新たな読み取り時間間隔ΔTとして設定する。
先ず、図5(a)に例示するように、例えば時刻t2で得られた今回の加速度値Giが前回の加速度値Gi―1以下であり(ステップS3:YES)、且つ前回の加速度値Gi−1が前々回の加速度値Gi―2より大きい(ステップS4:YES)場合には、今回の加速度値Giは1Gの加速度値(ピーク値)を経た直後に得られた値であると判定できる。そこで、本実施形態では、この時刻t2を加速度センサ13の検出信号の1周期の起点(或いは終点)としている。なお、図5(a)において、時刻t1,t3,t4,t5も同様に、検出信号の1周期の起点(或いは終点)である。この起点の各時刻t1〜t5は、タイヤセンサユニット3が図3(a)に示す中間位置付近に位置するタイミングに相当する。そして、この起点の各時刻t1〜t5において、1周期の間における検出信号の読み取り回数に基づき、読み取り時間間隔ΔTの調整が行われる(すなわち、ステップS5の処理が行われる)。
(1)本実施形態では、所定の読み取り時間間隔ΔTで加速度センサ13の検出信号が読み取られる。そして、車輪1回転当たりにおける検出信号の読み取り回数が所定の一定値である基準値CRとなるよう、車輪2の回転速度に応じて検出信号の読み取り時間間隔ΔTが変更される。すなわち、検出信号の読み取り時間間隔は、車輪2の回転速度が速くなれば短くなり、車輪2の回転速度が遅くなれば長くなる。そのため、車輪1回転当たりにおける検出信号の読み取り回数を、車輪2の回転速度に拘わらず常に適切な回数に維持することが可能となる。よって、読み取った検出信号に基づき、車輪2の周方向におけるタイヤセンサユニット3の位置を適切に判定することができ、結果として、適切なタイミングでデータ信号の無線送信を行うことができる。
・図7(a)〜図7(d)に示すように、加速度センサ13は、加速度の検出方向(検出軸)10が車輪2の径方向と一致するように同車輪2に対して配置されてもよい。言い換えれば、加速度センサ13は、車輪2の径方向の加速度成分を検出するが、車輪2の周方向の加速度成分は検出しないように、同車輪2に対して配置されてもよい。このようにした場合には、前述したように、加速度センサ13の検出信号には、重力加速度成分と遠心加速度成分との両方が含まれるようにはなる。しかし、その検出信号は図6に一点鎖線で示すように、基本的には正弦波状に変化する信号となるので、上記実施形態と同様の読み取り時間間隔調整手順を適用することができる。
[A]前記加速度センサは、加速度の検出方向が前記車輪の径方向と一致するように同車輪に対して配置される、請求項1又は2に記載の車輪回転検出装置。
Claims (5)
- 車輪に設けられる車輪回転検出装置において、
前記車輪と共に回転して、重力加速度に応じた検出信号を発生する加速度センサと、
前記加速度センサの検出信号に基づいて、前記車輪の周方向における車輪回転検出装置の位置を判定する判定部と、を備え、
前記判定部は、所定の読み取り時間間隔で前記加速度センサの検出信号を読み取るように構成されるとともに、車輪1回転当たりにおける前記検出信号の読み取り回数が一定値となるよう、前記車輪の回転速度に応じて前記読み取り時間間隔を変更するように構成される、車輪回転検出装置。 - 前記加速度センサの検出信号は前記車輪が1回転する間の期間を1周期として変化するようになっており、
前記判定部は、前記1周期の間における前記検出信号の読み取り回数を計数して、同読み取り回数が前記一定値より少ない場合には前記読み取り時間間隔を短くし、同読み取り回数が前記一定値より多い場合には前記読み取り時間間隔を長くする、請求項1に記載の車輪回転検出装置。 - 前記加速度センサは、加速度の検出方向が前記車輪の周方向と一致するように同車輪に対して配置される、請求項1又は2に記載の車輪回転検出装置。
- 車両の車輪に設けられるタイヤセンサユニットにおいて、
前記車輪におけるタイヤの状態を検出するタイヤ状態検出部と、
前記タイヤ状態検出部によって検出されたタイヤの状態を示すデータを含むデータ信号を無線送信する送信部と、
前記車輪と共に回転して、重力加速度に応じた検出信号を発生する加速度センサと、
前記加速度センサの検出信号に基づいて、前記車輪の周方向におけるタイヤセンサユニットの位置を判定する判定部と、を備え、
前記送信部は、前記タイヤセンサユニットが特定の位置に配置されたときにデータ信号の無線送信を行うように構成され、
前記判定部は、所定の読み取り時間間隔で前記加速度センサの検出信号を読み取るように構成されるとともに、車輪1回転当たりにおける前記検出信号の読み取り回数が一定値となるよう、前記車輪の回転速度に応じて前記読み取り時間間隔を変更するように構成される、タイヤセンサユニット。 - 請求項4に記載のタイヤセンサユニットと、前記車両の車体に設置されるとともに前記タイヤセンサユニットから送信される前記データ信号を受信する受信機ユニットとを備えるタイヤ状態監視装置。
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