JP2012210912A - 車輪位置検出装置およびそれを備えたタイヤ空気圧検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信強度や受信数を測定する必要なく、かつ、トリガ機を用いなくても車輪位置の特定が行えるようにする。
【解決手段】車輪位置検出を行う際には、4つの車輪に取り付けられた送信機で送信されたフレームをすべて受信できる受信感度(第1感度)とする第1モードと、2つの車輪に取り付けられた送信機で送信されたフレームのみを受信できる受信感度(第2感度)とする第2モードに切り替える。これにより、第1モードの際に受信した4輪分のフレームに格納された回転方向情報に基づいて、左右いずれの車輪に取り付けられた送信機から送信されたフレームであるかを特定する。また、第2モードの際の受信の可否に基づいて、前後いずれの車輪に取り付けられた送信機から送信されたフレームであるかを特定する。これにより、4つの車輪すべての送信機を特定することができ、各送信機がどの車輪に取り付けられたものかを特定できる。
【選択図】図8

Description

本発明は、対象車輪が車両のどの位置に搭載されている車輪かを自動的に検出する車輪位置検出装置に関するもので、特に、タイヤが取り付けられた車輪に圧力センサが備えられた送信機を直接取り付け、その圧力センサの検出結果を送信機から送信し、車体側に取り付けられた受信機によって受信することで、タイヤ空気圧の検出を行うダイレクト式のタイヤ空気圧検出装置に適用して好適である。
従来より、タイヤ空気圧検出装置の1つとして、ダイレクト式のものがある。このタイプのタイヤ空気圧検出装置では、タイヤが取り付けられた車輪側に、圧力センサ等のセンサが備えられた送信機が直接取り付けられている。また、車体側には、アンテナおよび受信機が備えられており、センサからの検出信号が送信機から送信されると、アンテナを介して受信機にその検出信号が受信され、タイヤ空気圧の検出が行われる。
このようなダイレクト式のタイヤ空気圧検出装置では、送信されてきたデータが自車両のものであるかどうか及び送信機がどの車輪に取り付けられたものかを判別できるように、送信機が送信するデータ中に、自車両か他車両かを判別するため及び送信機が取り付けられた車輪を判別するためのID情報を個々に付与している。
送信データに含まれるID情報から送信機の位置を特定するためには、各送信機のID情報を各車輪の位置と関連づけて受信機側に予め登録しておく必要がある。このため、タイヤのローテーション時には、送信機のID情報と車輪の位置関係を受信機に登録し直す必要がある。
これに対して、各送信機に対応して設けられたトリガ機から送信機にトリガ信号を送信し、それに同期して送信機からID情報を含んだデータを受信機に送信することにより、送信機のID情報と車輪の位置関係を受信機に登録する方法が提案されている(特許文献1参照)。また、各送信機に付されているバーコードを読み込んで送信機のID情報を受信機に登録する方法も提案されている。しなしながら、これらの方法では、ID登録による工数が増加すると共に、トリガ機やバーコードリーダ等の部品点数の増加によってコストが上昇するという問題がある。また、タイヤローテーション時に、ID情報の登録作業が発生し作業効率が悪くなってしまう等の問題が発生する。このため、送信機のID情報登録作業を自動的に行うことができるシステムが求められている。
このような自動的な登録作業を行うものとして、2軸の加速度センサを用いて左右輪のいずれであるかを検出すると共に、RFデータの受信強度に基づいて前後輪のいずれであるかを検出することで、4輪それぞれのタイヤ位置を検出する方法がある(特許文献2参照)。また、複数のアンテナで受信した受信強度を累積的に計測し、この受信強度により送信機の位置を判定する方法(特許文献3参照)や、各輪に装着された送信機から送られる信号のRSSI(Received Signal Strength Indicator)値の分布により送信機の位置を判定する方法(特許文献4参照)がある。
さらに、車体側に備えたトリガ機からトリガ信号を出力し、そのトリガ信号の受信強度がトリガ機と各送信機との距離に応じて変化することを利用し、トリガ信号の受信強度に基づいて車輪位置の特定を行うものもある(特許文献5参照)。
特許第3212311号公報 米国特許第7010968号明細書 米国特許第6018993号明細書 米国特許第6489888号明細書 特開2007−15491号公報
しかしながら、特許文献2、3に記載の方法では、前後輪のいずれであるかを判定するために、送信機からのRFデータのRSSI値を比較したり、もしくは、受信数を比較することが必要となるため、受信強度を求める装置(ピークディテクター)が必要になったり、受信数の計測を行う必要がある。また、特許文献4に記載の方法でも、RSSI値を用いているため、受信強度を求める装置が必要になる。さらに、引用文献5に記載の方法では、車輪位置の特定にトリガ機が必要になるため、部品点数の増加によってコストが上昇するという問題が避けられない。このため、受信強度や受信数によらずに、かつ、トリガ機を用いなくても車輪位置の特定が行えるようにできるようにすることが望まれる。
本発明は上記点に鑑みて、受信強度や受信数を測定する必要なく、かつ、トリガ機を用いなくても車輪位置の特定が行える車輪位置検出装置およびそれを備えたタイヤ空気圧検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、受信機(3)のうちの少なくとも受信アンテナ(31)を車両(1)の両前輪(5a、5b)と両後輪(5c、5d)のいずれか一方からの距離が他方からの距離よりも近くなるように配置し、受信回路(32)に、第1感度と該第1感度よりも低い第2感度に受信機(3)の受信感度の切り替えを行う感度切替手段(32b、32c)を備えることで、第1感度の際には両前輪(5a、5b)と両後輪(5c、5d)に取り付けられた送信機(2a〜2d)から送信されるフレームがすべて受信され、第2感度の際には両前輪(5a、5b)と両後輪(5c、5d)のうち受信アンテナ(31)から近い方の2つの車輪(5c、5d)に取り付けられた送信機(2c、2d)から送信されたフレームのみが受信されるようにする。そして、第2制御部(33)では、車輪位置検出を行う際に、感度切替手段(32b、32c)で受信感度の切り替えを行い、第1感度にて4つの車輪(5a〜5d)に取り付けられた送信機(2a〜2d)から送信されるフレームをすべて受信する第1モードと、第2感度にて2つの車輪(5c、5d)に取り付けられた送信機(2c、2d)から送信されるフレームのみを受信する第2モードとを実行し、第1モードにおいて受信した4輪分のフレームに含まれる回転方向情報より、該フレームが右側車輪(5a、5c)と左側車輪(5b、5d)のいずれに取り付けられた送信機(2a、2c)から送信されたものであるかを特定すると共に、第2モードにおいて受信した2輪分のフレームが両前輪(5a、5b)と両後輪(5c、5d)のうち受信アンテナ(31)から近い方の2つの車輪(5c、5d)から送信されたものであることを特定することで、送信機(2a〜2d)がそれぞれ4つの車輪(5a〜5d)のいずれに取り付けられたものであるかを特定することを特徴としている。
このように、車輪位置検出を行う際には、4つの車輪(5a〜5d)に取り付けられた送信機(2a〜2d)で送信されたフレームをすべて受信できる第1モードと、2つの車輪(5c、5d)に取り付けられた送信機(2c、2d)で送信されたフレームのみを受信できる第2モードに切り替えるようにしている。これにより、第1モードの際に受信した4輪分のフレームに格納された回転方向情報に基づいて、フレームが右側車輪(5a、5c)と左側車輪(5b、5d)のいずれに取り付けられた送信機(2a、2c)から送信されたものであるかを特定できる。また、第2モードの際の受信の可否に基づいて、両前輪(5a、5b)と両後輪(5c、5d)のうち受信アンテナ(31)から近い方の2つの車輪(5c、5d)から送信されたものであることを特定することができる。
これにより、4つの車輪(5a〜5d)すべての送信機(2a〜2d)を特定することができ、各送信機(2a〜2d)がどの車輪(5a〜5d)に取り付けられたものかを特定することができる。したがって、受信強度や受信数を測定する必要なく、かつ、トリガ機を用いなくても車輪位置の特定が行える車輪位置検出装置とすることが可能となる。
例えば、請求項2に記載したように、車輪回転方向検出手段(22)としては、送信機(2a〜2d)が取り付けられた車輪(5a〜5d)の回転時に当該車輪(5a〜5d)の周方向に垂直な両方向の加速度を検出する加速度センサ(22a)と周方向に平行な両方向の加速度を検出する加速度センサ(22b)とを有する2軸加速度センサを適用することができる。
請求項3に記載の発明では、送信機(2a〜2d)は、2軸加速度センサに含まれる加速度センサ(22a、22b)にて検出される加速度から車速を演算し、該車速が所定車速に達するとフレームの送信を行うことを特徴としている。
このように、車速が所定速度以上になったときにフレーム送信が行われるようにしているため、停車時にフレーム送信が行われないようにでき、電池寿命の向上を図ることが可能となる。また、車両(1)にはスペアタイヤが搭載され、スペアタイヤにも送信機が備えられることが想定される。しかしながら、スペアタイヤは車両(1)の走行に伴って回転しないため、車速が所定速度以上になったことをトリガとしてフレームの送信を行うようにすることで、スペアタイヤに取り付けられた送信機からはフレームの送信が行われないようにできる。このため、スペアタイヤに送信機が備えられるような場合でも、的確に車輪位置検出を行うことが可能となる。
上記請求項1ないし3では、車輪位置検出装置として本発明を示したが、請求項4に示されるように、この車輪位置検出装置をタイヤ空気圧検出装置に組み込むことも可能である。すなわち、送信機(2a〜2d)に、4つの車輪(5a〜5d)それぞれに備えられたタイヤの空気圧に応じた検出信号を出力するセンシング部(21)を備え、第1制御部(23)によってセンシング部(21)の検出信号を信号処理したタイヤ空気圧に関する情報をフレームに格納して受信機(3)に送信されるようにし、受信機(3)では、第2制御部(33)にて、該タイヤ空気圧に関する情報より、4つの車輪(5a〜5d)それぞれに備えられたタイヤの空気圧を検出するようにすることができる。
この場合、請求項5に記載したように、送信機(2a〜2d)では、一定周期でタイヤ空気圧に関する情報と共に、回転方向情報を格納したフレームが送信されるようにし、受信機(3)では、タイヤ空気圧を検出する際には、第1モードとなり、車輪位置検出を行う際に、第1モードと第2モードとの切り替えを行う形態とすることができる。
このように、タイヤ空気圧に関する情報が格納されるフレームに回転方向情報を格納し、第1モードと第2モードとの切り替えを行うことで車輪位置検出を行うと共に、第1モードによってタイヤ空気圧の検出を行うようにすれば、共通フレームにて両検出を行うことが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる車輪位置検出装置が適用されるタイヤ空気圧検出装置の全体構成を示す図である。 送信機2a〜2dおよび受信機3のブロック構成を示す図である。 フレーム構成の一例を示した図である。 送信機2に備えられた車輪回転方向検出部22の各車輪5a〜5dへの搭載形態の一例と、その搭載形態とした場合に各加速度センサ22a、22bで検出される加速度の出力波形を示した図である。 受信回路32の詳細を示したブロック図である。 車輪5a〜5dの回転角度と各送信機2a〜2dからフレームを送信したときの電波の電界強度と受信機3の受信感度の関係を示した図である。 (a)は、送信機2a〜2dのマイクロコンピュータ23が行う処理を示したフローチャート、(b)は、受信機3のマイクロコンピュータ33が行う処理を示したフローチャートである。 車輪位置検出処理を行ったときのタイミングチャートである。 他の実施形態で説明する車輪位置検出装置が適用されるタイヤ空気圧検出装置の全体構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態における車輪位置検出装置が適用されるタイヤ空気圧検出装置の全体構成を示す図である。図1の紙面左方向が車両1の前方、紙面右方向が車両1の後方に一致する。この図を参照して、本実施形態におけるタイヤ空気圧検出装置について説明する。
図1に示すように、タイヤ空気圧検出装置は、車両1に取り付けられるもので、送信機2(2a〜2d)、受信機3および表示器4を備えて構成されている。
図1に示すように、送信機2a〜2dは、車両1における各車輪5a〜5dに取り付けられるもので、車輪5a〜5dに取り付けられたタイヤの空気圧を検出すると共に、その検出結果を示すタイヤ空気圧に関する情報をフレーム内に格納してRF送信するものである。また、受信機3は、車両1における車体6側に取り付けられるもので、送信機2a〜2dから送信されたフレームをRF受信すると共に、その中に格納された検出信号に基づいて各種処理や演算等を行うことで車輪位置検出およびタイヤ空気圧検出を行うものである。図2に送信機2a〜2dおよび受信機3のブロック構成を示す。
図2(a)に示すように、送信機2(2a〜2d)は、センシング部21、車輪回転方向検出部22、マイクロコンピュータ23、送信アンテナ24および電池25を備えた構成となっており、電池25からの電力供給に基づいて各部が駆動される。
センシング部21は、例えばダイアフラム式の圧力センサ21aや温度センサ21bを備えた構成とされ、タイヤ空気圧に応じた検出信号や温度に応じた検出信号を出力する。車輪回転方向検出部22は、送信機2が、車輪回転方向が互いに逆である右側車輪群5a、5cと左側車輪群5b、5dのいずれに取り付けられているのかを検出するものであり、本発明の車輪回転方向検出手段に相当する。車輪回転方向検出部22には、2つの加速度センサ22a、22b(図4参照)からなる2軸加速度センサが設けられている。これらの加速度センサ22a、22bに機能については後述する。
マイクロコンピュータ23は、制御部(第1制御部)や送信部などを備えた周知のもので、制御部内のメモリに記憶されたプログラムに従って、所定の処理を実行する。制御部内のメモリには、各送信機2a〜2dを特定するための送信機固有の識別情報と自車両を特定するための車両固有の識別情報とを含む個別のID情報が格納されている。
マイクロコンピュータ23は、センシング部21からのタイヤ空気圧に関する検出信号を受け取り、それを信号処理すると共に必要に応じて加工し、そのタイヤ空気圧に関する情報を各送信機2a〜2dのID情報と共にフレーム内に格納する。また、マイクロコンピュータ23は、一定期間中における加速度センサ22a、22bの検出信号をモニタしており、各送信機2a〜2dが取り付けられた車輪5a〜5dの回転方向を検出している。そして、マイクロコンピュータ23では、この回転方向、つまり右側車輪群5a、5cと左側車輪群5b、5dのいずれに取り付けられた送信機2であるか示す回転方向情報をタイヤ空気圧に関するデータが格納されたフレームに格納している。
図3は、フレーム構成の一例を示した図である。この図に示すフレームは、車輪位置検出とタイヤ空気圧検出の両方で使用される共通フレームである。この図に示すように、フレームには、送信開始を伝える同期コードを先頭に、各送信機2に付与された個々のID情報、回転方向情報、タイヤ空気圧に関する情報(空気圧や温度)、電池電圧情報や送信機自身が送信するデータに誤りが検出されたことを示す誤り検出情報等が格納されている。これらのうちの回転方向情報が送信機2a〜2dが右側車輪群5a、5cと左側車輪群5b、5dのいずれに取り付けられているのかを検出するために用いられ、タイヤ空気圧に関する情報が各車輪5a〜5dのタイヤ空気圧の検出に用いられる。
また、マイクロコンピュータ23は、フレームを作成すると、送信部を介して送信アンテナ24より受信機3に向けてフレームを送信している。このフレームを受信機3に向けて送信する処理も、上記プログラムに従って行われる。本実施形態では、マイクロコンピュータ23は車速を求めており、この車速が所定速度(例えば30km/h)に達したときをトリガとして、受信機3へのフレーム送信を開始し、その後は、車速が送信終了速度以下(例えば30km/h未満)になるまで一定周期毎に繰り返しフレーム送信を行うようにしている。
このように構成される送信機2a〜2dは、例えば、各車輪5a〜5dのホイールにおけるエア注入バルブに取り付けられ、センシング部21がタイヤの内側に露出するように配置される。これにより、該当するタイヤ空気圧を検出し、上記したように、車速が所定速度を超えると、各送信機2a〜2dに備えられた送信アンテナ24を通じて、一定周期毎(例えば1分毎)フレームを送信することで、受信機3側にタイヤ空気圧に関する信号を定期送信するようになっている。
次に、各送信機2に備えられた車輪回転方向検出部22について図4を用いて説明する。図4は、送信機2に備えられた車輪回転方向検出部22の各車輪5a〜5dへの搭載形態の一例と、その搭載形態とした場合に各加速度センサ22a、22bで検出される加速度の出力波形を示した図である。
この図に示すように、車輪回転方向検出部22は、異なる方向の加速度を検出する加速度センサ22a、22bを備えた2軸加速度センサにて構成されている。一方の加速度センサ22aは、車輪5a〜5dの回転時に車輪5a〜5dに働く加速度のうち、各車輪5a〜5dの周方向に垂直な両方向の加速度を検出でき、他方の加速度センサ22bは、各車輪5a〜5dの周方向に平行な両方向の加速度を検出できるように配置されている。
したがって、加速度センサ22aは、各車輪5a〜5dの周方向に垂直な両方向の加速度を検出し、重力加速度に応じた出力を発生させる。このため、送信機2が車輪5a〜5dの上部位置に位置しているときには、加速度センサ22aは重力加速度を正の値として示す出力となる。そして、車輪5a〜5dが180°回転して、車輪5a〜5dの下部位置に車輪側送受信機2が位置しているときには、重力加速度を負の値として示す出力となる。
一方、加速度センサ22bは、各車輪5a〜5dの周方向に平行な両方向の加速度を検出し、加速度センサ22aと同様に、重力加速度に応じた出力を発生させる。しかしながら、加速度センサ22bが加速度センサ22aに対して検出できる加速度の角度が90°ずらされていることから、検出される重力加速度に応じた出力波形の位相も、加速度センサ22aの出力波形の位相から90°ずれたものとなる。すなわち、図4において送信機2が車輪5a〜5dの中心に対して反時計回りに90°ずれた位置にあるときには、重力加速度を負の値として示す出力となる。そして、図4において車輪5a〜5dが180°回転して、送信機2が車輪5a〜5dの中心に対して時計回りに90°ずれた位置にあるときには、重力加速度を正の値として示す出力となる。
したがって、図4に示すように、車輪5a〜5dの回転方向が図4に示す反時計回りの場合には、加速度センサ22aの出力波形に対して加速度センサ22bの出力波形の位相が90°進んだ状態となる。逆に、車輪5a〜5dの回転方向が図4に示す時計回りの場合には、加速度センサ22aの出力波形に対して加速度センサ22bの出力波形の位相が90°遅れた状態となる。
このように、車輪5a〜5dの回転方向が逆になると、加速度センサ22a、22bの出力波形の位相のずれ方も逆になる。このことを利用して、送信機2から受信機3に送信するフレームの中に車輪5a〜5dの回転方向を示す回転方向情報を含めることで、受信機3でフレームが右側車輪群5a、5cと左側車輪群5b、5dのいずれに取り付けられた送信機2から送信されたものであるかを特定することが可能となる。
また、上記では、加速度センサ22aの出力に含まれる遠心力については無視して説明しているが、加速度センサ22aの出力には遠心力に基づく加速度(遠心加速度)が含まれる。この遠心加速度を積分して係数を掛けることにより、車速を演算することが可能となる。このため、マイクロコンピュータ33では、加速度センサ22aの出力から重力加速度成分を取り除いて遠心加速度を演算し、その遠心加速度に基づいて車速の演算を行っている。
また、図2(b)に示すように、受信機3は、受信アンテナ31、受信回路32、マイクロコンピュータ33、電源回路34およびインターフェイス(I/F)回路35を備えた構成とされている。
受信アンテナ31は、各送信機2a〜2dから送られてくるフレームを受信するためのものである。受信アンテナ31は、車体6に固定されており、車両1の前方寄りもしくは後方寄りに配置されることで、両前輪5a、5bと両後輪5c、5dのいずれか一方に対して他方よりも距離が近くなるようにされている。本実施形態では、受信アンテナ31を車両1の後方寄りの場所、例えばリアバンパーに配置しており、両前輪5a、5bに取り付けられた送信機2a、2bと比べて、両後輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dの近くに配置されるようにしてある。
受信回路32は、受信アンテナ31によって受信された各送信機2a〜2dからの送信フレームを入力し、そのフレームをマイクロコンピュータ33に送る入力部としての機能を果たす。受信回路32は、受信機3の受信感度の切り替えが行える構成とされ、マイクロコンピュータ33からの受信感度の切り替えを指示する指示信号に基づいて、受信感度の切り替えを行う。
図5は、受信回路32の詳細を示したブロック図である。この図に示すように、受信回路32は、RF受信回路32aと感度切替スイッチ32bおよび抵抗32cを有した構成とされている。RF受信回路32aに対して感度切替スイッチ32bおよび抵抗32cが並列接続されている。受信感度を低下させる際には、マイクロコンピュータ33からの指示信号に基づいて感度切替スイッチ32bがオンされる。受信感度は、各送信機2a〜2dからフレームを送信する際の電波の電界強度(信号強度)に応じて設定され、高感度な第1感度とされる第1モードと、低感度な第2感度とされる第2モードとで切り替えられるようになっている。感度低下前の第1感度とされる第1モードでは、すべての送信機2a〜2dの送信フレームを受信できる高感度とされ、感度低下後の第2感度とされる第2モードでは、受信アンテナ31から近い両後輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dの送信フレームのみを受信できる低感度とされる。
すなわち、電波の電界強度が電波発生源からの距離に応じて減衰することを利用し、受信感度の低下の際に、両後輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dの送信フレームのみが受信されるようにしている。感度低下時の受信感度(第2感度)は、抵抗32cの抵抗値に基づいて調整可能とされており、感度低下時に両後輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dの送信フレームのみを受信できる感度となるように抵抗32cの抵抗値が設定されている。
図6は、車輪5a〜5dの回転角度と各送信機2a〜2dからフレームを送信したときの電波の電界強度と受信機3の受信感度の関係を示した図である。図6(a)、(b)に示すように、車輪5a〜5dの回転に伴って各送信機2a〜2dがフレームを送信する際の電波の電界強度が変動するものの、全体的に両後輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dの方が両前輪5a、5bに取り付けられた送信機2a、2bよりも電波の電界強度が大きくなる。このため、受信機3の受信感度の調整により、図6(a)に示すように受信感度が高い第1感度にすれば、各車輪5a〜5dに取り付けられた送信機2a〜2dから送信されたフレームすべてが受信され、図6(b)に示すように受信感度が低い第2感度にすれば、両後輪5c、5dに取り付けられた送信機2a〜2dから送信されたフレームのみを受信機3で受信できるようにすることが可能となる。
マイクロコンピュータ33は、第2制御部に相当するもので、各送信機2a〜2dからの送信フレームを用いて、マイクロコンピュータ33内のメモリに記憶されたプログラムに従って車輪位置検出処理を実行することで、各送信機2a〜2dがどの車輪5a〜5dに取り付けられたものかを特定する車輪位置検出を行う。また、マイクロコンピュータ33は、車輪位置検出の結果に基づいて、各送信機2a〜2dのID情報と各送信機2a〜2dが取り付けられている各車輪5a〜5dの位置とを関連づけて記憶し、その後は各送信機2a〜2dからの送信フレーム内に格納されたID情報およびタイヤ空気圧に関するデータに基づいて、各車輪5a〜5dのタイヤ空気圧検出を行う。
電源回路34は、バッテリ電圧に基づいてマイクロコンピュータ33や受信回路32の電源電圧を生成している。I/F回路35は、マイクロコンピュータ33でのタイヤ空気圧を表示器4に出力する役割を果たしている。
表示器4は、警報部として機能するものであり、図1に示されるように、ドライバが視認可能な場所に配置され、例えば車両1におけるインストルメントパネル内に設置されるメータディスプレイ等によって構成される。この表示器4は、例えば受信機3におけるマイクロコンピュータ33からタイヤ空気圧が低下した旨を示す信号が送られてくると、その旨の表示を行うことでドライバにタイヤ空気圧の低下を報知する。
次に、上記のように構成された車輪位置検出装置が適用されるタイヤ空気圧検出装置による車輪位置検出処理について説明する。図7(a)は、送信機2a〜2dのマイクロコンピュータ23が行う処理を示したフローチャート、図7(b)は、受信機3のマイクロコンピュータ33が行う処理を示したフローチャートである。
まず、送信機2a〜2d側では、電池25からの電力供給に基づいて一定周期(例えば1min)毎に2軸加速度センサの検出信号をモニタすることで回転方向情報を取得すると共にセンシング部21の検出信号に基づいてタイヤ空気圧や温度などのタイヤ空気圧に関する情報を取得し、これらの情報に基づいてフレームを作成している。そして、図7(a)に示す処理を実行している。具体的には、各送信機2a〜2dは、車速が所定速度(例えば30km/h)以上になったか否かを判定し(ステップ100)、車速が所定速度以上になると回転方向情報やタイヤ空気圧に関する情報が格納されたフレームを送信するデータ送信を行う(ステップ110)。
なお、車速については、上述したように加速度センサ22a、22bの出力から重力加速度成分を取り除いて遠心加速度を演算し、その遠心加速度を積分して係数を掛けることにより演算している。また、データ送信については、例えば各送信機2a〜2dにおいて送信タイミングがランダムに設定されるようにしている。このようにして、各送信機2a〜2dから回転方向情報やタイヤ空気圧に関する情報が格納されたフレームが送信される。
一方、受信機3側では、図示しないイグニッションスイッチがオンされてバッテリからの電力供給に基づいて電源回路34が電源電圧を生成すると、受信機3が作動を開始し、所定の制御周期毎に図7(b)に示す処理を実行する。なお、本実施形態の場合、車輪位置検出処理の開始時には感度切替スイッチ32bがオフ状態にされており、4輪すべての送信機2a〜2dから送信されるフレームを受信できる第1感度とされた第1モードとなっている。
まず、図7(b)に示すように、受信機3側では、受信感度が第1感度とされた第1モードの状態でデータ受信を行い(ステップ200)、4輪分のデータを取得したか否かを判定し(ステップ210)、4輪分のデータを受信するまで待機する。そして、4輪分のデータの受信が完了、つまり車輪5a〜5dそれぞれに備えられた送信機2a〜2dから送信されたフレームがすべて受信されると、感度切替処理を行う(ステップ220)。これにより、感度切替スイッチ32bがオフ状態からオン状態に切り替えられ、受信感度が第2感度に低下させられて第2モードとなり、受信アンテナ31から近い両後輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dの送信フレームのみを受信できる状態となる。
その後、2輪分のデータを取得したか否かを判定し(ステップ230)、先ほど取得した4輪分のデータと今回取得した2輪分のデータに基づいて、車輪位置特定を行う(ステップ240)。
具体的には、各送信機2a〜2dから送信されたフレームには、回転方向情報が含まれていることから、第1モードの際に取得した4輪分のデータについては、この回転方向情報に基づいてフレームが右側車輪群5a、5cと左側車輪群5b、5dのいずれに取り付けられた送信機2から送信されたものであるかを特定する。そして、各ID情報を右側車輪群5a、5cに取り付けられた送信機2a、2cのものと、左側車輪群5b、5dに取り付けられた送信機2b、2dのものに区別して記憶しておく。
一方、第2モードの際に取得した2輪分のデータについては、感度低下後に受信機3で受信できたものであることから、受信アンテナ31から近い両後輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dの送信フレームであると特定できる。
このため、受信できたフレームに格納されたID情報の中で、右側車輪群5a、5cに取り付けられた送信機2a、2cのID情報と重複しているものについては右後輪5cに取り付けられた送信機2cのものであると特定する。同様に、受信できたフレームに格納されたID情報の中で、左側車輪群5b、5dに取り付けられた送信機2b、2dのID情報と重複しているものについては左後輪5dに取り付けられた送信機2dのものであると特定する。
そして、2輪分のデータに含まれていなかったID情報のうち、右側車輪群5a、5cに取り付けられた送信機2a、2cのID情報として記憶されているものが、右前輪5aに取り付けられた送信機2aのものであると特定する。また、2輪分のデータに含まれていなかったID情報のうち、左側車輪群5b、5dに取り付けられた送信機2b、2dのID情報として記憶されているものが、左前輪5bに取り付けられた送信機2bのものであると特定する。これにより、4つの車輪5a〜5dすべての送信機2a〜2dを特定することができ、各送信機2a〜2dがどの車輪5a〜5dに取り付けられたものかを特定する車輪位置検出を行うことができる。
図8は、上記のような動作を行ったときのタイミングチャートである。この図に示されるように、イグニッションスイッチがオンされた際には受信機3の受信感度は第1感度(高感度)に設定されている。そして、車両1が走行し始めて車速が所定速度(30km/h)を超えると、それをトリガとして各送信機2からID情報と共に回転方向情報やタイヤ空気圧に関する情報が格納されたフレームが所定の送信タイミングで送信される。そして、受信機3が4輪分のデータを受信すると、受信したフレームに格納された回転方向情報より、各フレームが右側車輪群5a、5cに取り付けられた送信機2a、2cと、左側車輪群5b、5dに取り付けられた送信機2b、2dのいずれから送信されたフレームかが判別される。また、次の送信タイミングまでに受信機3の受信感度が第2感度に低下させられる。
その後、一定周期(例えば1min)が経過すると再び各送信機3からフレームが送信される。このとき、受信機3の受信感度が低下させられていることから、2輪分のデータのみが受信機3で受信される。これにより、受信したフレームが受信アンテナ32から近い両後輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dから送信されたものであると判別される。これにより、4つの車輪5a〜5dすべての送信機2a〜2dを特定することができ、各送信機2a〜2dがどの車輪5a〜5dに取り付けられたものかを特定することができる。
図8の例のように、送信機2a〜2dから送られてきたフレームA〜DのうちフレームA、Cが右側車輪群5a、5cの回転方向情報を含み、フレームB、Dが左側車輪群5b、5dの回転方向情報を含んでいて、その後で、フレームC、Dのみが受信されたとする。この場合、フレームAが右前輪5aの送信機2a、フレームBが左前輪5bの送信機2b、フレームCが右後輪5cの送信機2c、フレームDが左後輪5dの送信機2dから送信されたものと特定される。
以上説明したように、車輪位置検出を行う際には、車輪位置検出モードとして受信感度の切り替えを行うようにしている。具体的には、4つの車輪5a〜5dに取り付けられた送信機2a〜2dで送信されたフレームをすべて受信できる受信感度(第1感度)とする第1モードと、2つの車輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dで送信されたフレームのみを受信できる受信感度(第2感度)とする第2モードに切り替えるようにしている。これにより、第1モードの際に受信した4輪分のフレームに格納された回転方向情報に基づいて、右側車輪群5a、5cと左側車輪群5b、5dのいずれに取り付けられた送信機2a〜2dから送信されたフレームであるかを特定することができる。また、第2モードの際の受信の可否に基づいて、両前輪5a、5bと両後輪5c、5dのいずれに取り付けられた送信機2a〜2dから送信されたフレームであるかを特定することができる。
これにより、4つの車輪5a〜5dすべての送信機2a〜2dを特定することができ、各送信機2a〜2dがどの車輪5a〜5dに取り付けられたものかを特定することができる。このようにして車輪位置検出が行われると、その後は、通常モードとして受信機3の受信感度が高感度(第1感度)とされる第1モードとされ、一定周期毎に各送信機2a〜2dからフレームが送信されるたびに、すべてのフレームが受信される。そして、各フレームに格納されたID情報に基づいて車輪5a〜5dに取り付けられたいずれの送信機2a〜2dから送られてきたフレームであるかを特定し、タイヤ空気圧に関する情報より各車輪5a〜5dのタイヤ空気圧を検出することが可能となる。
したがって、受信強度や受信数を測定する必要なく、かつ、トリガ機を用いなくても車輪位置の特定が行える車輪位置検出装置およびそれを備えたタイヤ空気圧検出装置とすることが可能となる。また、車速が所定速度以上になったときにフレーム送信が行われるようにしているため、停車時にフレーム送信が行われないようにでき、電池寿命の向上を図ることも可能となる。
なお、車両1にはスペアタイヤが搭載され、スペアタイヤにも送信機2が備えられることが想定される。しかしながら、スペアタイヤは車両1の走行に伴って回転しないため、車速が所定速度以上になったことをトリガとしてフレームの送信を行うようにすることで、スペアタイヤに取り付けられた送信機2からはフレームの送信が行われないようにできる。このため、スペアタイヤに送信機2が備えられるような場合でも、的確に車輪位置検出を行うことが可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、受信機3のうちの受信アンテナ31を車両1の後方寄りに配置することで、両前輪5a、5bに取り付けられた送信機2a、2bと比べて、両後輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dの近くに配置されるようにしてある。これに対して、図9に示すように、受信機3全体を車両1の後方寄りに配置するようにしても良い。また、受信アンテナ31もしくは受信機3全体を車両1の後方寄りに配置するのではなく、逆に車両1の前方寄りの場所、例えばフロントバンパーに配置することで、受信機3の感度を低下させた際に両前輪5a、5bに取り付けられた送信機2a、2bからの送信フレームのみが受信されるようにしても良い。
また、上記実施形態では、最初に4つの車輪5a〜5dに取り付けられた送信機2a〜2dが送信したフレームすべてを受信し、その後に、受信感度を低下させて2つの車輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dが送信したフレームのみを受信するようにした。しかしながら、これらの順序を逆にし、最初に受信感度を低下させて2つの車輪5c、5dに取り付けられた送信機2c、2dが送信したフレームのみを受信するようにしておき、その後に、最初に4つの車輪5a〜5dに取り付けられた送信機2a〜2dが送信したフレームすべてを受信するようにしても良い。
また、上記実施形態では、図3に示すように、タイヤ空気圧検出装置に車輪位置検出装置を適用しているため、車輪5a〜5dの回転方向情報をタイヤ空気圧に関する情報が格納されるフレームに格納して送信されるようにしている。しかしながら、これはフレームの一例を示したに過ぎず、回転方向情報を格納するフレームとタイヤ空気圧に関する情報を格納するフレームを別々のフレームとしても構わない。ただし、タイヤ空気圧に関する情報が格納されるフレームに回転方向情報を格納し、第1モードと第2モードとの切り替えを行うことで車輪位置検出を行うと共に、第1モードによってタイヤ空気圧の検出を行うようにすれば、共通フレームにて両検出を行うことが可能となる。
1 車両
2(2a〜2d) 送信機
3 受信機
4 表示器
5(5a〜5d) 車輪
6 車体
21 センシング部
22 車輪回転方向検出部
23 マイクロコンピュータ
31 受信アンテナ
32 受信回路
32a RF受信回路
32b 感度切替スイッチ
32c 抵抗
33 マイクロコンピュータ

Claims (5)

  1. 車体(6)に対してタイヤを備えた4つの車輪(5a〜5d)が取り付けられた車両(1)に適用され、
    前記4つの車輪(5a〜5d)それぞれに設けられ、前記4つの車輪(5a〜5d)それぞれの回転方向に応じた検出信号を出力する車輪回転方向検出手段(22)と、前記車輪回転方向検出手段(22)で検出した回転方向に関する回転方向情報および固有の識別情報とを含めたフレームを作成すると共に送信する第1制御部(23)とを有する送信機(2a〜2d)と、
    前記車体(6)側に設けられ、受信アンテナ(31)を介して前記送信機(2a〜2d)から送信されたフレームを受信する受信回路(32)と、受信した前記フレームから得られるデータおよび前記フレームの受信の可否に基づいて、前記フレームを送信してきた前記送信機(2a〜2d)が前記4つの車輪(5a〜5d)のいずれに取り付けられたものであるかを特定し、前記4つの車輪(5a〜5d)と前記4つの車輪(5a〜5d)それぞれに設けられた前記送信機(2a〜2d)の識別情報とを対応づけて記憶する車輪位置検出を行う第2制御部(33)とを有する受信機(3)とを備え、
    前記受信機(3)のうちの少なくとも前記受信アンテナ(31)は、前記車両(1)の両前輪(5a、5b)と両後輪(5c、5d)のいずれか一方からの距離が他方からの距離よりも近づけて配置されており、
    前記受信回路(32)は、第1感度と該第1感度よりも低い第2感度とに前記受信機(3)の受信感度の切り替えを行う感度切替手段(32b、32c)を有し、前記第1感度の際には前記両前輪(5a、5b)と前記両後輪(5c、5d)に取り付けられた前記送信機(2a〜2d)から送信される前記フレームをすべて受信し、前記第2感度の際には前記両前輪(5a、5b)と前記両後輪(5c、5d)のうち前記受信アンテナ(31)から近い方の2つの車輪(5c、5d)に取り付けられた前記送信機(2c、2d)から送信された前記フレームのみを受信し、
    前記第2制御部(33)は、前記車輪位置検出を行う際に、前記感度切替手段(32b、32c)にて前記受信感度の切り替えを行うことで、前記第1感度にて前記4つの車輪(5a〜5d)に取り付けられた前記送信機(2a〜2d)から送信される前記フレームをすべて受信する第1モードと、前記第2感度にて前記2つの車輪(5c、5d)に取り付けられた前記送信機(2c、2d)から送信される前記フレームのみを受信する第2モードとを実行し、前記第1モードにおいて受信した4輪分の前記フレームに含まれる前記回転方向情報より、該フレームが右側車輪(5a、5c)と左側車輪(5b、5d)のいずれに取り付けられた前記送信機(2a、2c)から送信されたものであるかを特定すると共に、前記第2モードにおいて受信した2輪分の前記フレームが前記両前輪(5a、5b)と前記両後輪(5c、5d)のうち前記受信アンテナ(31)から近い方の2つの車輪(5c、5d)から送信されたものであることを特定することで、前記送信機(2a〜2d)がそれぞれ前記4つの車輪(5a〜5d)のいずれに取り付けられたものであるかを特定することを特徴とする車輪位置検出装置。
  2. 前記車輪回転方向検出手段(22)は、前記送信機(2a〜2d)が取り付けられた車輪(5a〜5d)の回転時に当該車輪(5a〜5d)の周方向に垂直な両方向の加速度を検出する加速度センサ(22a)と周方向に平行な両方向の加速度を検出する加速度センサ(22b)とを有する2軸加速度センサであることを特徴とする請求項1に記載の車輪位置検出装置。
  3. 前記送信機(2a〜2d)は、前記2軸加速度センサに含まれる加速度センサ(22a、22b)にて検出される加速度から車速を演算し、該車速が所定車速に達すると前記フレームの送信を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の車輪位置検出装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車輪位置検出装置を含むタイヤ空気圧検出装置であって、
    前記送信機(2a〜2d)は、前記4つの車輪(5a〜5d)それぞれに備えられた前記タイヤの空気圧に応じた検出信号を出力するセンシング部(21)を備え、前記第1制御部(23)によって前記センシング部(21)の検出信号を信号処理したタイヤ空気圧に関する情報をフレームに格納し、当該フレームを前記受信機(3)に送信し、
    前記受信機(3)は、前記第2制御部(33)にて、該タイヤ空気圧に関する情報より、前記4つの車輪(5a〜5d)それぞれに備えられた前記タイヤの空気圧を検出するようになっていることを特徴とするタイヤ空気圧検出装置。
  5. 前記送信機(2a〜2d)は、一定周期で前記タイヤ空気圧に関する情報と共に、前記回転方向情報を格納したフレームを送信しており、
    前記受信機(3)は、前記タイヤ空気圧を検出する際には、前記第1モードとなり、前記車輪位置検出を行う際に、前記第1モードと前記第2モードとの切り替えを行うことを特徴とする請求項4に記載のタイヤ空気圧検出装置。
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