JP2011196628A - 乾燥装置 - Google Patents

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康広 久米
Yuji Ito
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Abstract

【課題】装置の稼動を停止させずに、設備の不稼動及び故障を未然に察知できる乾燥装置を提供すること。
【解決手段】乾燥装置1は、乾燥装置において使用されるエネルギ量を算出する算出部101と、乾燥装置1において使用されたエネルギ量を測定する測定部102と、算出部101により算出されたエネルギ量と、測定部102により測定されたエネルギ量との差異に基づいて、乾燥装置1に異常が発生しているか否かを判定する異常判定部103と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、乾燥装置に関する。詳しくは、加熱空気を乾燥炉の内部で循環させてワークを乾燥させる乾燥装置に関する。
従来、車両の生産ラインは、車両を構成する車体等のワークを乾燥させる乾燥装置を備える。この乾燥装置は、ワークを乾燥させる乾燥炉と、この乾燥炉に加熱空気を供給する給気ファンと、加熱空気を乾燥炉の内部で循環させる循環ファンと、循環後の空気を外部に排出する排出ファンと、を備える。
このような乾燥装置では、装置の周囲の環境や、ワークの大きさ等により、エネルギの消費量が大きく変化するため、エネルギの消費量を抑制させることが重要である。これに対して、ワークの数量に応じて、加熱空気の供給量や乾燥炉の内部温度を調整して、エネルギの消費量を抑制させる乾燥装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許第3043372号公報 特開2004−232890号公報
ところで、乾燥装置は、生産ラインの一部として駆動しているため、この乾燥装置が異常により長期間にわたって不稼動になると、多大な損失が生じてしまう。提案された乾燥装置では、エネルギの消費量を抑制できるものの、エネルギの消費量に基づいて、乾燥装置に関連する設備における異常の発生の原因を特定することは困難であった。よって、提案された乾燥装置では、設備における異常の発生の原因を特定するには、この乾燥装置を停止させて、この乾燥装置の構成要素それぞれについて点検等を行う必要がある。このため、提案された乾燥装置は、突然の異常の発生等により、長期間にわたって不稼動になるおそれがある。
本発明は、稼動を停止させずに、設備の不稼動及び故障を未然に察知できる乾燥装置を提供することを目的とする。
本発明の乾燥装置(例えば、後述の乾燥装置1)は、乾燥炉の内部で加熱空気によりワークを乾燥させる乾燥装置であって、前記乾燥装置において使用されるエネルギ量である理論値を算出する算出手段(例えば、後述の算出部101)と、前記乾燥装置において使用されたエネルギ量である実測値を測定する測定手段(例えば、後述の測定部102)と、前記算出手段により算出されたエネルギ量と、前記測定手段により測定されたエネルギ量との差異に基づいて、前記乾燥装置に異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段(例えば、後述の異常判定部103)と、を備えることを特徴とする。
また、乾燥装置は、前記乾燥装置の周囲の外気の状況を測定する外気センサ(例えば、後述のセンサ26a)を更に備え、前記算出手段は、前記乾燥装置を備える設備の生産計画、及び前記外気センサにより測定された前記外気の状況に基づいて、前記理論値を算出することが好ましい。
また、該乾燥装置において過去に発生した異常と、該異常が発生したときに前記測定手段により測定された前記実測値と、該異常が発生した箇所と、該異常が発生した原因と、を関連付けて記憶する記憶手段と、前記異常判定手段により異常が発生していると判定された場合に、前記測定手段により測定された実測値と、前記記憶手段に記憶された実測値とに基づいて異常が発生している箇所及び原因を特定する異常特定手段と、前記異常特定手段により特定された異常の箇所及び原因を表示する表示手段と、を更に備えることが好ましい。
本発明によれば、使用に際して、理論的に予測されるエネルギ量と、使用されたエネルギ量との差異により、乾燥装置に異常が発生しているか否かを判定するので、乾燥装置の稼動を停止させることなく、異常が発生しているか否かを判定することができる。よって、装置の稼動を停止させずに、設備の不稼動及び故障を未然に察知できる。また、この発明により、例えば、理論的に予測されるエネルギ量(理論値)と、現実に使用されたエネルギ量(実測値)との差異が大きい場合に警告をすることにより、向上の消費エネルギの削減とCO排出量の削減に大きな効果がある。
本発明の一実施形態に係る乾燥装置の概要を示す図である。 本発明の一実施形態に係る乾燥装置の概略図である。 本発明の一実施形態に係る乾燥装置を制御する制御装置と、他の構成要素との接続関係を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る乾燥装置を制御する制御装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る乾燥装置の異常を判定する処理のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る表示装置に情報が表示された場合の表示例(その1)である。 本発明の一実施形態に係る表示装置に情報が表示された場合の表示例(その2)である。 本発明の一実施形態に係る表示装置に情報が表示された場合の表示例(その3)である。 本発明の一実施形態に係る表示装置に情報が表示された場合の表示例(その4)である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る乾燥装置1の概要を示す図である。
乾燥装置1は、車体等のワークの生産工程全体の生産管理を行う生産管理システム120に接続されており、工程1において、ワーク1台当たりに使用されるエネルギ量の理論値を、面積や形状といったワークのサイズ及びワークの重量等に基づいて算出する。続いて、乾燥装置1は、工程2において、工程1で算出されたエネルギ量に基づいて、この乾燥装置1を構成する設備の運転を行う。続いて、乾燥装置1は、工程3において、この乾燥装置1において実際に使用されたエネルギ量(設備運転情報)の実測値を計測する。続いて、乾燥装置1は、工程4において、工程1で算出された理論値と工程3で計測された実測値とを対比し、予実管理(理論値と実測値との差異の分析及び管理)、異常の特定、及び乾燥装置1を構成する設備のフィードバック制御を行う。
更に、乾燥装置1は、工程1で算出された理論値と工程3で計測された実測値とを、この乾燥装置1に接続されている表示装置140(後述の図3参照)に表示させる。このように、乾燥装置1は、理論値及び実測値の見える化を行い、乾燥装置1で使用されるエネルギ量のロスの顕在化や、CO排出量の削減や、乾燥装置1で使用されるエネルギに対する省エネの推進に貢献する。
図2は、本発明の一実施形態に係る乾燥装置1の概略図である。図3は、本発明の一実施形態に係る乾燥装置1を制御する制御装置100と、他の構成要素との接続関係を示すブロック図である。
乾燥装置1は、乾燥室(フラッシュオフ装置又は塗膜焼付け用の乾燥炉)5と、この乾燥室5の下流側に配置される冷却室6と、外部の空気(以下「外気」ともいう)を吸入して除湿する除湿用空調装置2と、この除湿用空調装置2を通った空気を加熱して乾燥室5に供給する加熱用空調装置3と、外気を冷却して冷却室6に供給する冷却用空調装置4と、除湿用空調装置2に連結され内部を冷却水が通流する冷却水循環路7と、冷却用空調装置4に連結され内部を冷却水が通流する冷却水循環路8と、冷却水循環路7、8に設けられる冷却装置9と、これらを制御する制御装置100と、を備える。
乾燥室5は、車体等のワークに対して、塗料を塗布する塗装室(図示せず)の下流側に配置される。この乾燥室5では、塗装室において塗料を塗布されたワークが加熱した空気(以下、「加熱空気」ともいう)により乾燥される。
乾燥室5には、空気導入口51、空気導出口52及びセンサ5aが設けられている。
空気導入口51には、配管13の一端が接続されている。この配管13の他端は、加熱用空調装置3に接続されている。
空気導出口52には、配管14の一端が接続されている。この配管14の他端は、加熱用空調装置3に接続されているとともに、経路途中でバルブ53を介して、配管17の一端に接続されている。
バルブ53は、配管14から供給される乾燥室5から導出された空気と、配管17から供給される送風口25から供給された空気の量を調整する。
センサ5aは、乾燥室5内の加熱空気の温度及び絶対湿度を測定する。
乾燥室5には、空気導入口51より、加熱用空調装置3からの加熱空気が導入される。この導入された加熱空気の一部は、空気導出口52より導出され、加熱用空調装置3に供給される。
冷却室6は、乾燥室5において加熱空気により乾燥され高温となったワークを、冷気により冷却する。この冷却室6には、空気導入口61、空気導出口62及びセンサ6aが設けられている。
空気導入口61には、配管15の一端が接続されている。この配管15の他端は、冷却用空調装置4に接続されている。
空気導出口62には、配管16の一端が接続されている。この配管16の他端は、冷却用空調装置4に接続されている。
センサ6aは、冷却室6内の冷気の温度及び絶対湿度を測定する。
冷却室6には、空気導入口61より、冷却用空調装置4からの冷気が導入される。また、冷却室6から導出された空気は、空気導出口62より導出し、冷却用空調装置4に供給される。
除湿用空調装置2は、冷却水循環路7の内部を通流する冷却水を利用して、外部から導入された空気を冷却して除湿し、この空気を、配管17を介して加熱用空調装置3に供給する。
除湿用空調装置2は、ファン21と、冷却室22と、冷却器23と、送風口25と、吸気部26と、を備える。
ファン21は、除湿用空調装置2の一端側に配置される。このファン21は、吸気部26から外気を吸引する。この吸気部26には、吸入された空気の温度及び絶対湿度を測定する外気センサとしてのセンサ26aが設けられている。
冷却室22は、空気を冷却して除湿するための区切られた空間であり、この冷却室22には、冷却配管71が挿通されている。
冷却器23は、冷却室22を挿通する冷却配管71により構成されており、この冷却配管71内を通流する冷却水により、冷却室22の内部の空気を冷却して除湿する。
送風口25は、ファン21の下流側に配置される。この送風口25には、配管17の他端が接続されている。この送風口25には、冷却室22より供給された除湿された空気の温度及び絶対湿度を測定するセンサ25aが設けられている。
冷却水循環路7は、除湿用空調装置2を挿通する冷却配管71により構成される。
加熱用空調装置3は、除湿用空調装置2より供給された空気を加熱し、この加熱した空気を乾燥室5に供給する。この加熱用空調装置3は、除湿用空調装置2より供給された空気の加熱を行う加熱部31と、この加熱部31に熱を供給する熱源としてのボイラ32とを備える。
加熱部31は、ファン311と、加熱室312と、ヒータ313と、送風口314と、フィルタ315と、を備える。
ファン311は、加熱部31の一端側に配置される。この加熱部31には、配管14の一端が接続されている。この配管14の他端は、乾燥室5の空気導出口52に接続されている。
ファン311は、配管14及び配管17を介して、送風口25から供給された空気、及び乾燥室5から導出された空気を吸引する。
加熱室312は、空気を加熱するための区切られた空間であり、この加熱室312の内部には、ヒータ313が配置される。
ヒータ313は、ボイラ32から供給された蒸気の熱を放出する発熱部であり、配管11の一端と配管12の一端とが接続されている。この配管11及び配管12の他端は、ボイラ32に接続されている。ヒータ313は、ファン311により加熱室312内に取り込まれた空気を加熱する。ボイラ32から供給された蒸気は、配管12により再びボイラ32に供給される。
フィルタ315は、加熱室312の下流側に設けられ、加熱室312から排出される空気に含まれる異物を除去する。
送風口314は、加熱部31における他端側に配置される。この送風口314には、配管13の他端が接続されている。
ボイラ32は、例えば、ガスを燃焼させることにより加熱された蒸気を生成する。このボイラ32は、加熱部31から離れた位置に配置され、配管11を介してヒータ313に加熱された蒸気を供給し、配管12を介してヒータ313で放熱された蒸気を回収する。このボイラ32には、ガスの消費量を測定するガス流量計32aが設けられている。
冷却用空調装置4は、冷却水循環路8の内部を通流する冷却水を利用して、配管16を介して外気及び冷却室6から導出された空気を冷却し、この空気を、配管15を介して冷却室6に供給する。
冷却用空調装置4は、ファン41と、冷却室42と、冷却器43と、フィルタ44と、送風口45と、を備える。
ファン41は、冷却用空調装置4の一端側に配置される。このファン41は、配管16を介して外気及び冷却室6から導出された空気を吸引する。
冷却室42は、空気を冷却するための区切られた空間であり、この冷却室42には、冷却配管81が挿通されている。
冷却器43は、冷却室42を挿通する冷却配管81により構成されており、この冷却配管81内を通流する冷却水により、冷却室42の内部の空気を冷却する。
フィルタ44は、冷却用空調装置4の他端側に配置される。また、この冷却用空調装置4の他端には、配管16が接続されている。フィルタ44は、配管16を介して外気及び冷却室6から導出される空気に含まれる異物を除去する。
送風口45は、ファン41より端部側に配置される。この送風口45には、配管15の他端が接続されている。
冷却水循環路8は、冷却用空調装置4を挿通する冷却配管81により構成される。
冷却装置9は、冷却配管71、81に接続される。この冷却装置9は、例えば、空冷チラーにより構成され、冷却水循環路7、8の内部を通流する冷却水を冷却する。冷却装置9には、この冷却装置9において使用される電力量を測定する電力量計9aが設けられている。
続いて、乾燥装置1における空気の流れ及びワークを乾燥させる流れについて、説明する。
除湿用空調装置2では、吸気部26から吸入する外気は、ファン21により吸引されて冷却室22に導入される。外気の温度及び湿度は、センサ26aにより測定される。
冷却室22内には、冷却器23としての冷却配管71が挿通されている。この冷却配管71内を通流する水は、冷却装置9において冷却されており、冷却室22内の空気は、冷却配管71内を通流する冷却水によって冷却されて低温となり、除湿される。
冷却室22内において除湿された空気は、送風口25から配管17及び配管14を介して加熱用空調装置3に供給される。除湿された空気の温度及び湿度は、センサ25aにより測定されて、後に説明する制御装置100により、所定の湿度・温度になるようにフィードバック制御される。
加熱用空調装置3では、配管14を介して供給された空気は、ファン311により吸引されて加熱室312内に導入される。導入された空気は、加熱室312に設けられたヒータ313により過熱される。
加熱室312で加熱された空気は、フィルタ315を通過した後、送風口314から配管13を介して乾燥室5に供給される。
一方、冷却用空調装置4には、外気及び冷却室6から排出された空気が供給される。
冷却用空調装置4では、外気及び冷却室6から排出された空気は、ファン41により吸引されて冷却室42内に導入される。
冷却室42内には、冷却器43としての冷却配管81が挿通されている。この冷却配管81内を通流する水は、冷却装置9において冷却されており、冷却室42内の空気は、冷却配管81内を通流する冷却水によって冷却されて低温となる。
冷却室42内において冷却された空気は、フィルタ44を通過した後、送風口45から配管15を介して冷却室6に供給される。
乾燥室5には、塗装室(図示せず)において塗料が塗布されたワークが移送される。この塗料が塗布されたワークは、乾燥室5において、低湿度且つ高温の空気によって乾燥される。乾燥室5内の加熱空気の温度及び湿度は、センサ5aにより測定される。
ワークの乾燥に用いられた空気は、空気導出口52から導出され、配管14を通って再び加熱用空調装置3に供給される。なお、ワークの乾燥に用いられた空気のVOC(Volatile Organic Compounds)濃度値が上昇したり、湿度が高すぎる場合には、再利用される空気の量は、外部に排出する等の制御をしたり、バルブ53を調整したりすることで、抑制される。
乾燥室5において乾燥されたワークは、この乾燥室5の下流側に配置された冷却室6に移送される。
冷却室6では、乾燥室5で高温の空気により乾燥されて温度の上昇したワークが、冷却用空調装置4によって得られた低温の空気によって冷却される。冷却室6内の空気の温度及び湿度は、センサ6aにより測定される。
ワークの冷却に用いられた空気は、空気導出口62から導出され、配管16を通って再び冷却用空調装置4に供給される。
続いて、乾燥装置1を制御する制御装置100について説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係る乾燥装置1を制御する制御装置100と、他の構成要素との接続関係を示すブロック図である。
制御装置100には、センサ5a、6a、25a、26a、電力量計9a及びガス流量計32aが接続されている。また、制御装置100には、センサ5a、6a、25a、26a、電力量計9a及びガス流量計32aにより測定された値と過去の異常における原因とを関連付けてバックアップデータとして記憶する記憶部110と、ワークの製造工程全体の生産管理を行う生産管理システム120と、ワークの製造工程全体の保全管理を行う保全管理システム130と、が接続されている。
図4は、制御装置100の構成を示す図である。
制御装置100は、各機能の処理を行うCPU(Central Processing Unit)や、データを記憶するテーブルや各機能を実行するプログラムを記憶するメモリ等により構成される。制御装置100は、この制御装置100に接続された、センサ5a、6a、25a、26a、電力量計9a及びガス流量計32a、記憶部110に記憶されているバックアップデータ、並びに生産管理システム120で管理する生産計画に基づいて、冷却装置9及びボイラ32を制御する。また、制御装置100は、表示装置140と接続されており、この表示装置140に、制御装置100により制御されている各種情報を表示させる。
制御装置100は、乾燥装置1において使用されるエネルギ量の理論値を算出する算出手段としての算出部101と、乾燥装置1において使用されたエネルギ量の実測値を測定する測定手段としての測定部102と、乾燥装置1に異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段としての異常判定部103と、異常が発生している場合、異常の原因を特定する異常特定部104と、乾燥装置1の各構成要素のフィードバック制御を行う補正制御部105と、を備える。
算出部101は、乾燥装置1へのワークの単位時間当たりの投入数量、センサ26aにより測定した外気の気温や湿度等に基づいて、乾燥装置1において使用されるエネルギ量の理論値を算出する。算出されたエネルギ量の理論値は、冷却装置9の使用電力量、及びボイラ32の使用ガス量といった、乾燥装置1の構成要素それぞれにおいて使用されるエネルギ量の理論値に分類可能である。
なお、算出部101は、乾燥装置1へのワークの単位時間当たりの投入数量、面積や形状等のワークのサイズ、及びワークの重量を、生産管理システム120で管理する生産計画から取得する。
測定部102は、乾燥装置1において使用されたエネルギ量の実測値を測定する。具体的には、測定部102は、電力量計9aにより冷却装置9の使用電力量の実測値を測定し、ガス流量計32aによりボイラ32の使用ガス量の実測値を測定する。また、測定部102は、センサ5a、6a及び25aにより、乾燥室5、冷却室6及び送風口25における温度及び湿度を測定する。また、測定部102は、センサ26aにより吸気部26から吸入された空気、すなわち、外気の温度及び湿度を測定する。
異常判定部103は、算出部101により算出されたエネルギ量の理論値と、測定部102により測定されたエネルギ量の実測値との差異に基づいて、乾燥装置1に異常が発生しているか否かを判定する。
具体的には、異常判定部103は、算出部101により算出された理論値と、測定部102により測定された実測値との差異を、乾燥装置1の構成要素ごとに算出する。そして、異常判定部103は、乾燥装置1の構成要素における差異が所定の範囲内にある場合には、乾燥装置1において異常が発生していないと判定して、補正制御部105に対して、測定部102により測定された実測値と、算出部101により算出された理論値と、を出力する。また、異常判定部103は、構成要素における差異が所定の範囲内にない場合には、乾燥装置1において異常が発生していると判定して、異常特定部104に対して、測定部102により測定された実測値と、それぞれの構成要素における温度及び湿度の測定値を出力する。
また、異常判定部103は、判定結果を表示装置140に表示させる。
異常特定部104は、異常判定部103から、測定部102により測定された実測値と、それぞれの構成要素における温度及び湿度の実測値を出力されたことに応じて、これらの実測値と、記憶部110に記憶されているバックアップデータとに基づいて、乾燥装置1の異常発生箇所と、この異常発生の原因を特定する。続いて、異常特定部104は、乾燥装置1における異常の原因を、保全管理システム130に出力する。
また、異常特定部104は、特定結果を表示装置140に表示させる。
ここで、記憶部110に記憶されているバックアップデータには、過去に乾燥装置1で発生した異常と、この異常が発生したときに、測定部102により測定された実測値及び、各構成要素における温度及び湿度の実測値と、この異常が発生した箇所と、異常が発生した原因と、を関連付けて記憶されている。
補正制御部105は、異常判定部103から、測定部102により測定された実測値と、算出部101により算出された理論値と、が出力されたことに応じて、実測値と理論値の差異が小さくなるように、各構成要素に対する制御値を補正、すなわち、フィードバック制御を行う。具体的には、補正制御部105は、実測値と理論値の差異が小さくなるように、冷却装置9及びボイラ32の制御値を適宜変更する。
表示装置140は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の各種ディスプレイにより実装される。
図5は、乾燥装置1の異常を判定する処理のフローチャートである。
ステップS1では、算出部101は、乾燥装置1へのワークの単位時間当たりの投入数量、センサ26aにより測定した、乾燥装置1の周辺の外気の温度や湿度に基づいて、乾燥装置1において使用されるエネルギ量の理論値を算出する。
ステップS2では、測定部102は、センサ5a、6a、25a、26a、電力量計9a及びガス流量計32aにより測定された測定値に基づいて、乾燥装置1において使用されたエネルギ量の実測値と、外気及び各構成要素の温度及び湿度を測定する。
ステップS3では、異常判定部103は、乾燥装置1の構成要素において実測値と理論値との差異が所定範囲内にあるか否かを判定する。この判定がYESである場合、処理はステップS4に移り、NOである場合、処理はステップS6に移る。また、異常判定部103は、判定結果を表示装置140に表示させる。
ステップS4では、異常判定部103は、乾燥装置1の構成要素の実測値と理論値との差異が所定の範囲内にある場合には、乾燥装置1において異常が発生していないと判定して、補正制御部105に対して、測定部102により測定された実測値と、算出部101により算出された理論値と、の差異を出力する。
ステップS5では、補正制御部105は、異常判定部103から、乾燥装置1の構成要素において使用される実測値と理論値との差異を出力されたことに応じて、実測値と理論値との差異が小さくなるように冷却装置9及びボイラ32に対する制御値を補正する。この処理が終了すると、制御装置100は、処理をステップS1に移す。
ステップS6では、異常判定部103は、乾燥装置1において異常が発生していると判定して、異常特定部104に対して、ステップS2で測定した実測値を出力する。
ステップS7では、異常特定部104は、ステップS6にて実測値を出力されたことに応じて、この実測値と、記憶部110に記憶されているバックアップデータとに基づいて、乾燥装置1における異常の発生箇所と、異常の発生した原因とを特定する。
ステップS8では、異常特定部104は、特定結果を表示装置140に表示させる。
続いて、表示装置140に、各種情報が表示させた場合の表示例について説明する。図6は、乾燥装置1を2系統(1号機及び2号機)配置し、並行稼動させた場合に、それぞれの系統で発生する使用電力量を示す図である。
図6では、使用電力量として、1号機の実測値及び理論値と、2号機の実測値及び理論値とが示されている。ここで、時刻TからTの間は、乾燥室5に大型のワークが流動している状態で、時刻TからTの間は、乾燥室5に小型のワークが流動している状態である。
図6では、例えば、時刻Tにおいて、1号機の理論値と実測値とが乖離していることが確認できる。同様に、時刻Tにおいて、2号機の理論値と実測値とが乖離していることが確認できる。また、時刻Tでは、1号機の理論値及び2号機の理論値の低下量に比べて、1号機の実測値及び2号機の実測値の低下量が小さいことが確認できる。すなわち、1号機及び2号機の理論値が略同一であるにもかかわらず、1号機及び2号機の実測値が乖離していることが確認できる。また、時刻Tでは、大型のワークの流動から小型のワークの流動に変化したことに伴い、1号機の実測値及び2号機の実測値が低下しているものの、1号機の実測値の低下量に比べて、2号機の実測値の低下量が少ないことが確認できる。以上より、2号機が故障であることが推測できる。
図7は、ボイラ32として、ボイラ32A及びボイラ32Bの2台を配置し、並行稼動させた場合の使用ガス量を示す図である。
図7では、使用ガス量として、ボイラ32Aの実測値及び理論値と、ボイラ32Bの実測値及び理論値とが示されている。ここで、時刻T10からT14の間は、乾燥室5に大型のワークが流動している状態で、時刻T14からT16の間は、乾燥室5に小型のワークが流動している状態である。
図7では、例えば、時刻T11において、ボイラ32Aの理論値と実測値、ボイラ32Bの理論値と実測値とが乖離していることが確認できる。また、時刻T12では、ボイラ32Aの理論値及びボイラ32Bの理論値の低下量に比べて、ボイラ32Aの実測値及びボイラ32Bの実測値の低下量が小さいことが確認できる。
また、時刻T13では、ボイラ32A及びボイラ32Bを並行稼動させているにもかかわらず、実測値に差が生じていることが確認できる。また、T15では、大型のワークの流動から小型のワークの流動に変化した場合に、T13における実測値と理論値の差に比べて、実測値と理論値との差が拡大していることが確認できる。以上より、ボイラ32Bが故障であることが推測できる。
図8は、冷却装置9として、冷却装置9A及び冷却装置9Bの2台を配置し、時刻T20からT25まで並行稼動させた場合の使用電力量の実測値を示す図である。
図8では、例えば、時刻T22において冷却装置9Bの使用電力量が著しく増加しており、冷却装置9Bにおいて何らかの異常が発生したことが推測できる。また、冷却装置9Aの使用電力量について、時刻T21からT23の使用電力量に比べて、時刻T23からT24の使用電力量が低下していることが確認できる。すなわち、冷却装置9Bでは、時刻T22を除いて、T21からT24において使用電力量が変化していないにもかかわらず、冷却装置9Aでは、時刻T23からT24の使用電力量が低下している。よって、時刻T23からT24において、冷却装置9Aに異常が発生したことが推測できる。
図9は、ヒータ313における、熱交換の放熱側と吸熱側の温度の実測値を示す図である。なお、図9の右側に示されるように、熱交換の吸熱側の入口は加熱室312のファン311側であり、吸熱側の出口は加熱室312のフィルタ315側である。また、熱交換の放熱側の入口は配管11側であり、放熱側の出口は配管12側である。すなわち、図9の右部に示されるように、ヒータ313内の配管の経路を長くすることにより、ヒータ313内を通流する空気が配管に接する面積を増やし、効率的に熱交換を行う。
図9では、休憩の間を除いた、時刻T31からT32の吸熱側の出口の温度に比べて、時刻T32からT33の吸熱側の出口の温度が低くなっていることが確認できる。また、休憩時間を除いた、時刻T31からT32の放熱側の出口の温度に比べて、時刻T32からT33の放熱側の出口の温度が高くなっていることが確認できる。すなわち、時刻T32以降で、熱交換がうまく行われず、異常が発生したことが推測できる。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)算出部101により乾燥装置1において使用されるエネルギ量の理論値を算出し、測定部102により乾燥装置において使用されたエネルギ量の実測値を測定し、異常判定部103により、算出部101により算出された理論値と、測定部102により測定された実測値との差異に基づいて、乾燥装置1に異常が発生しているか否かを常時監視し、判定できるようにした。
よって、理論値と、実測値との差異により、乾燥装置1に異常が発生しているか否かを判定するので、乾燥装置1を停止させることなく、異常が発生しているか否かを判定することができる。よって、乾燥装置1を停止させずに、乾燥装置を構成する設備の不稼動及び故障を未然に察知できる。また、設備の効率低下を把握できるので、的確にメンテナンスを実施して、エネルギ消費量の無駄の削減や、CO排出量の削減を実現することができる。
(2)算出部101により、乾燥装置1を備える設備の生産計画、及び乾燥装置1の周囲外気の状況に基づいて、乾燥装置1において使用されるエネルギ量の理論値を予測した。
よって、乾燥装置1に影響を与える複数の外的要素に基づいて、乾燥装置1において使用されるエネルギ量の理論値を算出するので、算出精度を向上できるとともに、乾燥装置1に異常が発生しているか否かの判定精度を向上できる。
(3)異常判定部103により判定された結果、並びに異常特定部104により特定された異常の発生した箇所、及び異常の発生した原因を表示装置140に表示させた。
よって、乾燥装置1において異常が発生しているか否かの判定情報や、乾燥装置1における異常情報を、表示装置140を確認することで、乾燥装置1を停止させることなく、リアルタイムに乾燥装置1の状況を確認できる。すなわち、乾燥装置1における異常情報を、表示装置140を確認することで、見える化が実現できるとともに、設備の故障部位を予測できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、乾燥装置1に記憶部110を設けて、この記憶部110にバックアップデータを記憶させることとしたが、これに限らない。例えば、保全管理システム130に、バックアップデータを記憶させ、異常特定部104は、保全管理システム130に記憶されているバックアップデータに基づいて、乾燥装置1における異常の原因を特定してもよい。
1 乾燥装置
2 除湿用空調装置
3 加熱用空調装置
4 冷却用空調装置
5 乾燥室
6、22、42 冷却室
7、8 冷却水循環路
9 冷却装置
9a 電力量計
5a、6a、22a、25a センサ
26a センサ(外気センサ)
32a ガス流量計
100 制御装置
101 算出部(算出手段)
102 測定部(測定手段)
103 異常判定部(異常判定手段)
104 異常特定部
105 補正制御部

Claims (3)

  1. 乾燥炉の内部で加熱空気によりワークを乾燥させる乾燥装置であって、
    前記乾燥装置において使用されるエネルギ量の理論値を算出する算出手段と、
    前記乾燥装置において使用されたエネルギ量の実測値を測定する測定手段と、
    前記算出手段により算出された前記理論値と、前記測定手段により測定された前記実測値との差異に基づいて、前記乾燥装置に異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段と、
    を備えることを特徴とする乾燥装置。
  2. 前記乾燥装置の周囲の外気の状況を測定する外気センサを更に備え、
    前記算出手段は、前記乾燥装置を備える設備の生産計画、及び前記外気センサにより測定された前記外気の状況に基づいて、前記理論値を算出することを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  3. 該乾燥装置において過去に発生した異常と、該異常が発生したときに前記測定手段により測定された前記実測値と、該異常が発生した箇所と、該異常が発生した原因と、を関連付けて記憶する記憶手段と、
    前記異常判定手段により異常が発生していると判定された場合に、前記測定手段により測定された前記実測値と、前記記憶手段に記憶された前記実測値とに基づいて異常が発生している箇所及び原因を特定する異常特定手段と、
    前記異常特定手段により特定された異常の箇所及び原因を表示する表示手段と、を更に備える請求項1又は2に記載の乾燥装置。
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