JP2011195818A - 含フッ素ラクトンモノマー化合物、含フッ素ラクトンポリマー化合物およびそのレジスト液およびそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

含フッ素ラクトンモノマー化合物、含フッ素ラクトンポリマー化合物およびそのレジスト液およびそれを用いたパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】波長300nm以下の紫外線を用いたフォトリソグラフィーにより、特に液浸リソグラフィーにて、極めて微細且つ高精度なパターンを与えるレジスト、およびそれに用いるポリマー化合物、およびそのポリマー化合物に含有させるモノマー化合物を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物。
Figure 2011195818

(式(1)中、Rは炭素数1〜4の直鎖状パーフルオロアルキル基である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、フォトリソグラフィー等で使用するレジスト液に使用するに有用な化合物、およびそれを用いたレジスト液およびそのパターン形成方法に関する。特に、本発明のレジスト液は、波長300nm以下の電磁波である高エネルギー線または電子線を用いた乾式リソグラフィー、液浸リソグラフィー、およびEUV(Extreme Ultra Violet)リソグラフィーに適する。
近年、コンピューターを始めとするデジタル機器の発展により、二次元、三次元画像データ等の膨大な量のデータの演算処理が可能となり、その単位時間当たりの処理量は増大し、このような高速処理に見合う大容量且つ高速転送が可能なメモリ、およびより高速なマイクロプロセッサが要求され、そのスペックは益々高度のものとなりつつある。また、インターネット等のネットワークのブロードバンド化が加速し、デジタル機器に要求される演算処理能力は益々高まっていくものと予想される。
これら要求を満たすために、半導体素子および各種デバイス機器には、より一層の素子および回路の高密度、高集積化が求められる。高密度、高集積化に伴い微細且つ高精度なパターン加工を可能とするフォトリソグラフィー技術は益々高度なものとなり、より高精度なパターンを与える露光装置の検討がなされてきた。尚、フォトリソグラフィーとは、感光性の物質(フォトレジスト)を塗布した基板表面を、所望のパターンに露光することである。フォトリソグラフィー技術は、フォトレジストの露光された部分と露光されていない部分の現像液による溶解度の差異によりレジストからなるパターンを基板上に形成させる技術である。
このような、フォトリソグラフィー技術において、短波長の紫外光を用いることによって、より微細且つ高精度なパターンが得られるようになって来た、例えば、波長248nmのフッ化クリプトンエキシマレーザー(以下、KrFレーザーと呼ぶ)、波長193nmのフッ化アルゴンエキシマレーザー(以下、ArFレーザーと呼ぶ)がフォトリソグラフィーに使用され、次いで、波長13.5nmの極紫外光を用いてEUVリソグラフィーが開発された。
半導体素子製造装置であるステッパー型露光装置(縮小投影型露光装置)に用いられる縮小投影レンズにおいては、レンズの光学設計技術の進歩により解像度が大きく向上し、フォトリソグラフィー技術による半導体素子の高密度、高集積化に大いに貢献している。ステッパー型露光装置は、極精細フォトマスクの一種であるレチクルのパターンを縮小投影レンズにて縮小させウェハー上のレジストに露光する。ステッパー型露光装置に使用されるレンズの分解能は、NA(開口数)で表されるが、空気中でのNAは0.9程度が物理的な限界とされており、すでに達成されている。
一方で、ArFレーザー(波長:193nm)を使用したフォトリソグラフィーにおいては、レンズとウェハーの間の空間を空気よりも屈折率の高い媒体で満たすことによって、NAを1.0以上に引き上げる試みがなされており、特に媒体として純水(以下、単に水という場合もある)を使った液浸方式による露光、即ち、液浸リソグラフィーが注目される。
液浸リソグラフィーにおいて、レジスト膜が媒体(例えば水)と接触することから以下の問題が指摘されてきた。
例えば、露光によってレジスト膜中に発生した酸や、クエンチャーとして加えたアミン化合物が水に溶解することに起因しレジストの現像液溶解性が変化し、パターン加工精度が甘くなることで、意図したパターン形状と差異が生じる問題、レジストの膨潤による露光済のレジストパターンの倒れ(パターン倒れ)の問題が挙げられ、このように、液浸リソグラフィーにおいて意図したパターン形状を得るためには、レジストに優れた現像液溶解性が求められる。尚、本発明において、溶剤溶解性とは、レジスト材料(以下、レジスト組成物と呼ぶことがある)を溶剤に溶かしレジスト液を調製する際の、レジスト材料の溶剤に対する溶解性を言い、現像液溶解性とは、基板上にレジストを塗布して形成したレジスト膜を露光し、露光部を溶解させる際の現像液に対する溶解性を言う。
また、液浸リソグラフィーにおいて、露光後に媒体(水)が残存すると欠陥の原因になるため、レジストは撥水性を有することも必要である。
このように、液浸リソグラフィー用のレジストには、現像液溶解性と撥水性という相反する性質を併せ持つことが要求される。
レジストとして使用した際、ラクトンユニットは基板への密着性がよく、特に脂環ラクトンは透明性に優れることが知られ、例えば、非特許文献1に記載される。しかしながら、ラクトンユニットを用いたレジストは、一般的に溶剤溶解性または現像液溶解性が未達成で、液浸および乾式の両リソグラフィーに用いるには、さらなる改善が求められる。
一方、次世代の半導体微細加工技術として注目されているEUVリソグラフィーにおいては、光源の強い出力が確保できない状況が続いており、これを補うために、レジスト材料の感度向上が求められている。レジスト材料の感度向上は、材料がEUV光を吸収した後に生じる二次電子の発生量が大きく関与することが知られている。また、フッ素原子はEUV光を高効率で吸収する原子として知られており、フッ素系材料により構成されたレジスト材料は、レジスト材料の感度向上には有用である。フッ素系材料により構成されたレジスト材料は、例えば、特許文献1に電子線、X線またはEUV光を用いたリソグラフィー法に用いられるレジスト組成物が開示される。
国際公開WO2008/044741のパンフレット
長谷川悦雄、前田克己「ラクトン骨格を有するポリマーの研究開発動向」、高分子学会編「高分子」2008年10月号 vol.57 P850〜855
本発明は、波長300nm以下の電磁波である高エネルギー線または電子線を用いてフォトリソグラフィー、特に液浸リソグラフィーにてパターン形成を行う好適な撥水性、溶剤溶解性および現像液溶解性、またはEUVリソグラフィーにてパターン形成を行う際に好適な、EUV光の高い吸収効率を得るレジストを得るためのレジスト材料としての、新規なモノマー化合物またはポリマー化合物、およびそれらを用いたレジストを提供することを目的とする。
尚、300nm以下の電磁波である高エネルギー線または電子線を用いてのリソグラフィーとしては、例えば、波長248nm(KrFレーザー)、波長193nm(ArFレーザー)を用いてのフォトリソグラフィー、波長13.5nmの極紫外光を用いてのEUVリソグラフィーが挙げられる。
また、液浸リソグラフィー用のレジストには、現像液溶解性と撥水性の相反する性質を併せ持つことが要求される。ラクトンユニットを材料に使用したレジストは、基板への密着性がよく、また脂環ラクトンは透明性に優れることが知られている(例えば、前記非特許文献1を参照)。しかしながら、ラクトンユニットを用いたレジストは、一般的に溶剤溶解性および現像液溶解性が未達成で、液浸リソグラフィーに用いるには、さらなる改善が求められている。本発明は、ラクトンユニットを用いたレジストの当該問題を解決するものである。
本発明において、レジストを構成する新規な含フッ素ポリマー化合物の化学構造中の繰り返し単位として、新規の含フッ素ラクトンモノマー化合物を導入した。
本発明において、フォトリソグラフィーに適用させるために、含フッ素ラクトンモノマー化合物を重合させた含フッ素ラクトンポリマー化合物を材料に用いレジストを調製したところ、レジストに微細且つ高精度のパターンを得るに適した溶剤溶解性、現像液溶解性および撥水性が得られた。
ラクトン化合物は透明性に優れるので、光の照射によって酸を発生する酸発生剤とともにレジスト材料に用いることで、微細且つ高精度なパターンが得られる。本発明者らが鋭意検討し、フッ素原子をラクトン構造に導入することを試み、ラクトン化合物に特定の含フッ素アルキル基を付加させた含フッ素ラクトンモノマー化合物、それを重合させてなる含フッ素ラクトンポリマー化合物を得、レジスト材料に用いたところ、液浸リソグラフィーにおいては、従来よりも、レジストの溶剤溶解性、現像液溶解性および撥水性を著しく向上させることができ、一方、EUVリソグラフィーにおいては、紫外光の吸収効率を向上させ感度を高めることができた。
即ち、本発明は以下の発明より構成される。
[発明1]
一般式(1):
Figure 2011195818
(式(1)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分枝鎖状アルキル基または炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rは水素原子もしくはフッ素原子、またはフッ素原子により置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分岐鎖状アルキル基もしくは炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rは炭素数1〜4までの直鎖状パーフルオロアルキル基である。)
で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物。
[発明2]
が、水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基またはシクロヘキシル基であることを特徴とする発明1の含フッ素ラクトンモノマー化合物。
[発明3]
、RおよびRがメチル基であり、RおよびRが水素原子であることを特徴とする発明1または発明2の含フッ素ラクトンモノマー化合物。
[発明4]
がトリフルオロメチル基であることを特徴とする発明1乃至発明3のいずれかの含フッ素ラクトンモノマー化合物。
即ち、本発明の含フッ素モノマー化合物は、以下、3点の特徴を兼ね備える。即ち、本発明の含フッ素ラクトンモノマー化合物を重合させてなる含フッ素ラクトンポリマー化合物は、レジスト材料として最低限要求される酸分解性を有するのみならず、いわゆる基板密着性に優れており、別途に密着性モノマーを用いる必要がないという特徴を有する
その1.エステル結合のアルコール部位の1位炭素が3級になっている点。即ち、酸分解性を持つ繰り返し単位の特徴を有する。
その2.前記アルコール部位がラクトン構造になっている点。即ち、密着性を持つ繰り返し単位の特徴を有する。
その3.前記ラクトン構造にパーフルオロアルキル基であるRが付加している点。即ち、パーフルオロアルキル基の導入効果により、従来よりも、レジストの撥水性、溶剤溶解性および現像液溶解性を向上させ、また、EUV光の吸収効率を向上させ高感度とした。
[発明5]
(発明1乃至発明4のいずれかの含フッ素ラクトンモノマー化合物を原料化合物として重合された)下記一般式(2):
Figure 2011195818
(式(2)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分枝鎖状アルキル基または炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rはそれぞれ独立に水素原子もしくはフッ素原子、またはフッ素原子により置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分岐鎖状アルキル基もしくは炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖状パーフルオロアルキル基である。)
で表される繰り返し単位を構造中に含有することを特徴とする含フッ素ラクトンポリマー化合物。
[発明6]
が、水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基またはシクロヘキシル基であることを特徴とする請求項5に記載の含フッ素ラクトンポリマー化合物。
[発明7]
、RおよびRがメチル基であり、RおよびRが水素原子であることを特徴とする発明5または発明6の含フッ素ラクトンポリマー化合物。
[発明8]
がトリフルオロメチル基であることを特徴とする発明5乃至発明7のいずれかの含フッ素ラクトンポリマー化合物。
[発明9]
発明1乃至発明4のいずれかに記載の含フッ素ラクトンモノマー化合物と、他の重合性単量体とが共重合してなることを特徴とする発明5〜8のいずれかの含フッ素ラクトンポリマー化合物。
即ち、発明1乃至発明4のいずれかの含フッ素ラクトンモノマー化合物と、一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物を除く他の重合性単量体とが共重合してなることを特徴とする発明5乃至発明8のいずれかの含フッ素ラクトンポリマー化合物である。
また、一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物は、種々の重合性単量体と重合可能であり幅広いものが用いられるが、中でも(メタ)アクリル酸エステルが重合性が高く、特にヘキサフルオロイソプロピル基を有するものが好適に使用される。
ヘキサフルオロイソプロピル基を有する(メタ)アクリル酸エステルは、レジストの極性向上に寄与し、レジスト液を調製する際の溶剤溶解性を向上させ、レジスト膜の現像液溶解性も向上させる。
また、酸によって分解する酸分解性は、前記含フッ素モノマー化合物が有しているものの、別途、酸分解性の重合性単量体をさらに加えてもよく、レジスト露光部の現像液溶解性が向上する。
[発明10]
前記他の重合性単量体が、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルを含むことを特徴とする発明9の含フッ素ラクトンポリマー組成物。
好ましくは、前記他の重合性単量体が、少なくともヘキサフルオロイソプロピル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含むことを特徴とする発明9に記載の含フッ素ラクトンポリマー組成物である。
以上のことから、発明1乃至発明4のいずれかの含フッ素ラクトンモノマー化合物、ヘキサフルオロイソプロピル基を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび酸分解性重合性単量体を有する3成分以上が重合した含フッ素ラクトンポリマー化合物が、レジスト原料用組成物としては、特に好ましい。即ち、前記他の重合性単量体が、ヘキサフルオロイソプロピル基を有する(メタ)アクリル酸エステルまたは酸分解性重合性単量体であることが好ましい。
[発明11]
前記他の重合性単量体が、ヘキサフルオロイソプロピル基を有する(メタ)アクリル酸エステルまたは酸分解性重合性単量体であることを特徴とする発明9の含フッ素ラクトンポリマー化合物。
[発明12]
質量平均分子量が1,000以上、1,000,000以下であることを特徴とする発明5乃至発明11のいずれかの含フッ素ラクトンポリマー化合物。
当該質量平均分子量が1000以上であると、レジスト膜としたときの強度が得られ、1,000,000以下であるとレジスト液とする際に、好適な溶媒への溶剤溶解性が得られ、平坦なレジスト膜を得やすい。
[発明13]
酸発生部位を構造中に含有させた発明5乃至発明12のいずれかの含フッ素ラクトンポリマー化合物と、溶剤とを含むことを特徴とするレジスト液。
[発明14]
発明5乃至発明12のいずれかの含フッ素ラクトンポリマー化合物、酸発生剤および溶剤を含むことを特徴とするレジスト液。
[発明15]
発明5乃至発明12のいずれかの含フッ素ラクトンポリマー化合物、酸発生剤、界面活性剤および溶剤を含むことを特徴とするレジスト液。
[発明16]
発明13乃至発明15のいずれかのレジスト液を基板に塗布する第1の工程と、当該基板を加熱し基板上にレジスト膜を形成するする第2の工程と、波長300nm以下の電磁波である高エネルギー線または電子線を用いてフォトマスクを介してレジスト膜を露光する第3の工程と、現像液を用いて露光部位のレジスト膜を溶解しパターン形成する第4の工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
本発明において、フッ素原子をラクトン構造に導入することを試み、ラクトン化合物に特定の含フッ素アルキル基を付加させた新規の含フッ素ラクトンモノマー化合物、それを重合させてなる新規の含フッ素ラクトンポリマー化合物が得られた。これら化合物をレジスト材料に用いると、従来よりも、撥水性、溶剤溶解性および現像液溶解性が向上したレジスト、且つEUV光の吸収効率のよい高感度なレジストが得られた。
即ち、本発明のレジストは、KrFレーザー(波長248nm)、ArFレーザー(波長193nm)を用いてのフォトリソグラフィー、または波長13.5nmの極紫外光を用いてのEUVリソグラフィーに対応する。
また、本発明の含フッ素ラクトンモノマー化合物を重合させた含フッ素ラクトンポリマー化合物に、酸発生剤を加え、さらに溶剤を加えてなるレジストは、好適な撥水性、溶剤溶解性および現像液溶解性を備えることで、波長300nm以下の電磁波である高エネルギー線または電子線を用いてフォトリソグラフィー、特に液浸リソグラフィーにて、またはEUVリソグラフィー用のレジストに好適である。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施することができる。なお、本明細書は、本願優先権主張の基礎となる特願2010−39241号明細書の全体を包含する。また、本明細書において引用された全ての刊行物、例えば先行技術文献、及び公開公報、特許公報その他の特許文献は、参照として本明細書に組み込まれる。
本発明の含フッ素ラクトンモノマー化合物は、重合してポリマーとなることで、レジスト材料の基本性能として要求される酸分解性と、基板への密着性を併せ持つ、このため、本発明の含フッ素ラクトンモノマー化合物によるホモポリマーであっても、レジストとしての使用は十分可能である。
一方、酸発生、酸分解性、密着性および親水性等の機能を有する他の重合性単量体を当該含フッ素ラクトンモノマーと共重合させる、もしくはそれぞれの単量体の単独重合物を混合することにより、リソグラフィー用のレジストに求められる様々な要求性能を満たすことも可能である。
以下、それぞれの項目に分けて本発明を構成する各要素を説明する。
[含フッ素ラクトンモノマー化合物]
前記一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物は、重合性アクリルのカルボン酸部位とアルコール部位を有する含フッ素ラクトンのアルコール部位とがエステル結合したものである。従来のフッ素を持たないラクトンモノマー化合物を用いて調製したレジスト組成物と比較して、撥水性、溶剤溶解性、現像液溶解性およびEUV光の吸収効率の向上を果たすことができる。
即ち、一般式(1)に示すように、さらに含フッ素基を導入することにより、当該含フッ素ラクトンモノマー化合物を用いて調製したレジスト材料の、撥水性、溶剤溶解性、現像液溶解性およびEUV光の吸収効率を向上させることができる。
一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物において、R、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分枝鎖状アルキル基または炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rは水素原子もしくはフッ素原子、またはフッ素原子により置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数3〜6の分岐鎖アルキル基もしくは炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rは炭素数1〜4の直鎖状パーフルオロアルキル基である。
当該含フッ素ラクトンモノマー化合物を重合させレジストとした際の、撥水性、溶剤溶解性、現像液溶解性およびEUV光の吸収効率の向上のためには、一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物において、Rが水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、またはシクロヘキシル基であることが好ましく、さらに、R、RおよびRがメチル基であり、RおよびRが水素原子であることが好ましく、さらに、Rがトリフルオロメチル基であることが好ましい。
これらの含フッ素ラクトンモノマー化合物の中で、例えば、R、RおよびRがメチル基、RおよびRが水素原子、Rがトリフルオロメチル基である化合物は、例えば、含フッ素ラクトニルアルコールとメタクリル酸との脱水縮合反応、含フッ素ラクトニルアルコールとメタクリル酸無水物またはメタクリル酸クロリドとのカップリング反応、または含フッ素ラクトニルアルコールとメタクリル酸メチルとのエステル交換反応により合成することができる。
これらの反応により得られた含フッ素ラクトンモノマー化合物は、必要に応じて再結晶、クロマトグラフィー、蒸留等の方法により精製する。
[含フッ素ラクトンポリマー化合物]
前記一般式(2)で表される含フッ素ラクトンポリマー化合物は、一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物の有する重合性二重結合が開裂して単独で、または、他の重合性二重結合を有する単量体と重合して高分子の骨格を形成しているものである。
一般式(2)で表される含フッ素ラクトンポリマー化合物において、R、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分枝鎖状アルキル基または炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rはそれぞれ独立に水素原子もしくはフッ素原子、またはフッ素原子により置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分岐鎖状アルキル基もしくは炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖状パーフルオロアルキル基である。
一般式(2)で表される含フッ素ラクトンポリマー化合物をレジストとした際の撥水性、溶剤溶解性および現像液溶解性の向上のためには、これらの含フッ素ラクトンポリマー化合物のうち、Rが水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、またはシクロヘキシル基であることが好ましく、さらに、R、RおよびRがメチル基であり、RおよびRが水素原子であることが好ましく、さらにRがトリフルオロメチル基であることが好ましい。
[含フッ素ラクトンポリマー化合物の製造]
本発明の含フッ素ラクトンポリマー化合物を製造する際の含フッ素ラクトンモノマー化合物の重合方法としては、ラジカル重合、イオン重合が好ましく、配位アニオン重合、リビングアニオン重合、カチオン重合、開環メタセシス重合、ビニレン重合またはビニルアディションも使用できる。
ラジカル重合は、ラジカル重合開始剤あるいはラジカル開始源の存在下で、塊状重合、溶液重合、懸濁重合または乳化重合等の重合方法により、回分式、半連続式または連続式のいずれかの操作で行う。
ラジカル重合開始剤としては、アゾ系化合物、過酸化物系化合物、レドックス系化合物が挙げられ、特にアゾビスイソブチロニトリル、tert−ブチルパーオキシピバレート、ジ−tert−ブチルパーオキシド、i−ブチリルパーオキシド、ラウロイルパーオキサイド、スクシン酸パーオキシド、ジシンナミルパーオキシド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、過酸化ベンゾイル、過酸化水素または過硫酸アンモニウムを用いることが好ましい。
重合反応に用いる反応容器は特に限定されない。また、重合反応においては、重合溶媒を用いてもよい。重合溶媒としては、ラジカル重合を阻害しないものが好ましく、エステル系溶媒としては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルイソブチルケトン、炭化水素系溶媒としては、トルエン、シクロヘキサン、アルコール系溶剤としては、メタノール、イソプロピルアルコールまたはエチレングリコールモノメチルエーテル、トルエン等の芳香族系溶媒、他には、水、エーテル系溶媒、環状エーテル系溶媒、フロン系溶媒、芳香族系溶媒を使用することも可能である。これらの溶剤は単独であるいは2種類以上を混合しても使用できる。また、メルカプタンのような分子量調整剤を併用してもよい。共重合反応の反応温度はラジカル重合開始剤あるいはラジカル重合開始源により適宜変更され、通常は20℃以上、200℃以下が好ましく、特に30℃以上、140℃以下が好ましい。
得られる含フッ素ラクトンポリマー化合物の溶液または分散液から有機溶媒または水を除去する方法として、再沈殿、ろ過、減圧下での加熱留出等の方法が可能である。
[重合性単量体]
本発明の含フッ素ラクトンモノマー化合物は、他の重合性単量体との間で、良好に共重合体ポリマーとしての含フッ素ラクトンポリマー化合物を形成し、このような含フッ素ラクトンポリマー化合物をレジスト原料に使用することができる。尚、以下において、重合性単量体とは、本発明の含フッ素ラクトンモノマー化合物を除く他の単量体である。
本発明の含フッ素ラクトンポリマー化合物は、一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物が単独重合、あるいは他の重合性単量体と共重合したものである。この含フッ素ラクトンポリマー化合物は一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物のRの置換基が結合した二重結合含有基を有する炭素−炭素間の二重結合に基づいて含フッ素ラクトンポリマー化合物の骨格を形成するが、その他の構造は重合反応において変化しない。
含フッ素ラクトンポリマー化合物は、一般式(2)で表される繰り返し単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し単位を含有することができる。
このような繰り返し単位としては、下記の幅広い重合性単量体を用い重合した繰り返し構造単位を挙げることができる。これにより、樹脂に要求される性能、特に、(1)塗布溶剤に対する溶剤溶解性、(2)製膜性(成膜の容易さ、ガラス転移点が低いこと)、(3)アルカリ現像液への現像液溶解性、(4)未露光部の基板への密着性、(5)ドライエッチング耐性等の微調整が可能となる。
このような、本発明の含フッ素ラクトンモノマー化合物と共重合可能な重合性単量体を、例示すれば、無水マレイン酸、アクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル類、含フッ素ビニルエーテル類、アリルエーテル類、含フッ素アリルエーテル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ビニルエステル類、アリルエステル類、オレフィン類、含フッ素オレフィン類、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物および二酸化硫黄またはビニルシランからなる群から選ばれた少なくとも一種類以上の重合性単量体が挙げられる。
以下、重合性単量体について説明する。
<(メタ)アクリル酸エステル系重合性単量体>
一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物は、前記種々の重合性単量体と重合可能であり幅広いものが用いられるが、中でも(メタ)アクリル酸エステルが重合性が高く、特にヘキサフルオロイソプロピル基を有するものが好適に使用される。
ヘキサフルオロイソプロピル基を有する(メタ)アクリル酸エステルは、レジストの極性向上に寄与し、レジスト液を調製する際の溶剤溶解性およびレジスト膜の現像液溶解性を向上させる。
また、酸によって分解する酸分解性は、前記含フッ素ラクトンモノマー化合物が有しているものの、別途、酸分解性の重合性単量体をさらに加えてもよく、レジスト露光部の現像液溶解性が向上する。
以上のことから、一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物、ヘキサフルオロイソプロピル基を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび酸分解性重合性単量体を有する3成分以上が重合した含フッ素ラクトンポリマー化合物が、レジスト原料としては、特に好ましい。即ち、前記重合性単量体が、ヘキサフルオロイソプロピル基を有する(メタ)アクリル酸エステルまたは酸分解性重合性単量体であることが好ましい。
本発明において、重合性単量体には、一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物と共重合反応することが容易であることより、アクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルおよび含フッ素メタクリル酸エステルからなる群から選ばれた重合性単量体が、特に好ましく、本発明の含フッ素ポリマー化合物およびそれを用いてなるレジストに好適に用いられる。
前記重合性単量体としてのアクリル酸エステルには、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、3−オキソシクロヘキシルアクリレート、アダマンチルアクリレート、アルキルアダマンチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレートまたはトリシクロデカニルアクリレート、あるいはエチレングリコール、プロピレングリコールもしくはテトラメチレングリコール基を含有したアクリレートが挙げられる。加えて、エチレングリコール、プロピレングリコールもしくはテトラメチレングリコール基を含有したアクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリルもしくはアルコキシシラン含有のアクリル酸エステル、tert−ブチルアクリレート3−オキソシクロヘキシルアクリレート、アダマンチルアクリレート、メチルアダマンチルアクリレート、エチルアダマンチルアクリレート、ドロキシアダマンチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、またはラクトン環もしくはノルボルネン環の環構造を有したアクリレートあるいはアクリル酸が挙げられる。
また、前記重合性単量体としてのメタクリル酸エステルには、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートまたは2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、あるいはエチレングリコール、プロピレングリコールもしくはテトラメチレングリコール基を含有したメタクリレートが挙げられる。加えて、エチレングリコール、プロピレングリコールもしくはテトラメチレングリコール基を含有したメタクリレート、またはアクリロニトリル、メタクリロニトリルもしくはアルコキシシラン含有のメタクリル酸エステル、tert−ブチルメタクリレート、3−オキソシクロヘキシルメタクリレート、アダマンチルメタクリレート、メチルアダマンチルメタクリレート、エチルアダマンチルメタクリレート、ヒドロキシアダマンチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、トリシクロデカニルメタクリレート、またはラクトン環もしくはノルボルネン環の環構造を有したメタクリレートまたはメタクリル酸が挙げられる。
また、前記重合性単量体としての、含フッ素アクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステルには、フッ素原子またはフッ素原子を有する基がアクリルのα位に含有した単量体、またはエステル部位にフッ素原子を含有した置換基からなるアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルであって、α位とエステル部ともにフッ素を含有した含フッ素化合物が挙げられ、本発明に使用できる。
さらに、重合性単量体には、α位にシアノ基が導入されていてもよく、上述した非フッ素系のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルのα位にトリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、ノナフルオロ−n−ブチル基等が付与された重合性単量体が好適に採用される。
一方、エステル部位にフッ素を含有する重合性単量体としては、エステル部位としてパーフルオロアルキル基、フルオロアルキル基であるフッ素アルキル基、またはエステル部位に環状構造とフッ素原子を共存する単位であって、その環状構造が例えばフッ素原子、トリフルオロメチル基、ヘキサフルオロカルビノール基等で置換された含フッ素ベンゼン環、含フッ素シクロペンタン環、含フッ素シクロヘキサン環または含フッ素シクロヘプタン等を有するアクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルが挙げられる。
また、重合性単量体には、エステル部位が含フッ素のt−ブチルエステル基であるアクリル酸またはメタクリル酸のエステルが使用可能である。
前述の含フッ素の官能基は、α位の含フッ素アルキル基と併用した重合性単量体を用いることが可能である。
従って、重合性単量体には、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、ヘプタフルオロイソプロピルアクリレート、1,1−ジヒドロヘプタフルオロ−n−ブチルアクリレート、1,1,5−トリヒドロオクタフルオロ−n−ペンチルアクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロトリデカフルオロ−n−オクチルアクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロヘプタデカフルオロ−n−デシルアクリレート、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート、6−[3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)プロピル]ビシクロ[2.2.1]ヘプチル−2−イルアクリレート、6−[3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)プロピル]ビシクロ[2.2.1]ヘプチル−2−イル2−(トリフルオロメチル)アクリレート、1,4−ビス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシイソプロル)シクロヘキシルアクリレート、または1,4−ビス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシイソプロピル)シクロヘキシル2−トリフルオロメチルアクリレートが挙げられる。また、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、ヘプタフルオロイソプロピルメタクリレート、1,1−ジヒドロヘプタフルオロ−n−ブチルメタクリレート、1,1,5−トリヒドロオクタフルオロ−n−ペンチルメタクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロトリデカフルオロ−n−オクチルメタクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロヘプタデカフルオロ−n−デシルメタクリレート、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート、パーフルオロシクロヘキシルメチルメタクリレート、6−[3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)プロピル]ビシクロ[2.2.1]ヘプチル−2−イルメタクリレート、または1、4−ビス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシイソプロピル)シクロヘキシルメタクリレートが挙げられる。
また、重合性単量体には、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドまたはジアセトンアクリルアミドに代表される不飽和アミドが挙げられる。
また、重合性単量体として、アクリロニトリル、メタクリロニトリル含有のビニルシランが挙げられる。
<その他の重合性単量体>
アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル以外のその他の重合性単量体としては、マレイン酸、フマル酸または無水マレインが挙げられ、アルコキシシラン含有のビニルシランが挙げられる。
また、重合性単量体としてのスチレン系化合物または含フッ素スチレン系化合物には、スチレン、フッ素化スチレン、ヒドロキシスチレンの他、ヘキサフルオロカルビノール基もしくはその水酸基を修飾した官能基が一つまたは複数個結合した化合物が挙げられる。より具体的には、ペンタフルオロスチレン、トリフルオロメチルスチレンまたはビストリフルオロメチルスチレン等のフッ素原子あるいはトリフルオロメチル基で芳香環の水素を置換したスチレン、ヘキサフルオロイソプロピル水酸基、またはその水酸基を保護した官能基で芳香環の水素を置換したスチレンが挙げられる。また、α位にハロゲン、アルキル基または含フッ素アルキル基が結合した上記スチレン、パーフルオロビニル基含有スチレンが挙げられる。フッ素原子またはトリフルオロメチル基で水素を置換したスチレンまたはヒドロキシスチレン、α位にハロゲン、アルキル基または含フッ素アルキル基が結合した上記スチレン、パーフルオロビニル基含有のスチレンが好ましく、本発明に使用可能である。
また、重合性単量体には、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテルまたは含フッ素アリルエーテルが使用でき、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヒドロキシエチル基またはヒドロキシブチル基を含有するアルキルビニルエーテルまたはアルキルアリルエーテルが好ましく、使用可能である。
また、重合性単量体には、シクロヘキシル基、ノルボルネル基、芳香環およびその環状構造内に、水素原子もしくはカルボニル結合を有した環状型ビニルまたはアリルエーテル、あるいは上記官能基の水素の一部もしくは全部がフッ素原子で置換された含フッ素ビニルエーテルまたは含フッ素アリルエーテルが使用できる。
尚、本発明には、ビニルエステル、ビニルシラン、オレフィン、含フッ素オレフィン、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物、またはその他の重合性不飽和結合を含有した化合物も重合性単量体として使用することが可能である。
重合性単量体としてのオレフィンには、エチレン、プロピレン、イソブテン、シクロペンテンまたはシクロヘキセンが、含フッ素オレフィンには、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンまたはヘキサフルオロイソブテンが挙げられる。
また、重合性単量体としてのノルボルネン化合物には、含フッ素ノルボルネン化合物または複数の核構造を有するノルボルネン単量体が挙げられる。
以上、重合性単量体には、含フッ素オレフィン、アリルアルコール、含フッ素アリルアルコール、ホモアリルアルコール、含フッ素ホモアリルアルコール、アクリル酸、α−フルオロアクリル酸、α−トリフルオロメチルアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、2−(ベンゾイルオキシ)ペンタフルオロプロパン、2−(メトキシエトキシメチルオキシ)ペンタフルオロプロペン、2−(テトラヒドロキシピラニルオキシ)ペンタフルオロプロペン、2−(ベンゾイルオキシ)トリフルオロエチレン、2−(メトキメチルオキシ)トリフルオロエチレンが挙げられる。シクロペンタジエンまたはシクロヘキサジエンとのDiels−Alder付加反応で生成するノルボルネン化合物で、3−(5−ビシクロ[2.2.1]ヘプテン−2−イル)−1,1,1−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−プロパノールが挙げられる。尚、以上の重合性単量体は、本発明において、単独使用しても、2種以上を併用してもよい。
[酸発生部位を構造中に含有させた重合性単量体]
次に構造中に酸発生部位としての酸不安定性基を有した重合性単量体について説明する。
本発明の含フッ素ラクトンポリマー化合物は上記重合性単量体以外に、酸発生部位を構造中に含有させた重合性単量体を加えてもよく、現像液に対する現像液溶解性が向上する。
重合性単量体の構造中にアルコール置換基等の親水性基を酸不安性基で保護した部位を含有させる目的は、300nm以下の電磁波である高エネルギー線または電子線を露光した後にレジストの露光部位のおけるアルカリ水溶液、即ち、現像液への現像液溶解性を発現させることであり、その官能基にフッ素原子を持つものは透明性を向上させる、環状構造を含むものはエッチング耐性を向上させる、または高ガラス転移温度(Tg)点等の特徴をさらに付与させるため、本発明の応用分野ごとに使い分けることが可能である。
構造中の親水性発現部位として酸不安定性基を有した重合性単量体とは、以下に示した酸不安定性基と重合性基とを併せ持つ化合物であり、酸不安定性基としては光酸発生剤や加水分解等の効果で脱離が起きる基であり、例示するならば、アルキコキシカルボニル基、アセタール基、シリル基、アシル基等を挙げることができる。三級アルコールの重合性エステルまたは重合性エーテルを挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、tert−ブトキシカルボニル基、tert−アミルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基またはi−プロポキシカルボニル基が挙げられる。
アセタール基としては、メトキシメチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、シクロヘキシルオキシエチル基、ベンジルオキシエチル基、フェネチルオキシエチル基、エトキシプロピル基、ベンジルオキシプロピル基、フェネチルオキシプロピル基、エトキシブチル基またはエトキシイソブチル基が挙げられる。
シリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、メチルジエチルシリル基、トリエチルシリル基、i−プロピルジメチルシリル基、メチルジ−i−プロピルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、メチルジ−t−ブチルシリル基、トリ−t−ブチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、メチルジフェニルシリル基またはトリフェニルシリル基を挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、バレリル基、ピバロイル基、イソバレリル基、ラウリロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピペロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基、マレオイル基、フマロイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基またはイソニコチノイル基が挙げられる。
さらに、これら酸不安定性基の水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換されたものも、重合性単量体として使用される。
重合性基としてはアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテル、含フッ素アリルエーテル、オレフィン、含フッ素オレフィン、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物が挙げられる。
また、三級アルコールの重合性エステルまたは重合性エーテルとしては、アルコール部位がメチルシクロヘキシル基、t−ブチル基、2−メチルアダマンチル基または1−アダマンチル基である化合物を挙げることができ、また重合性エステルとしては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、また、重合性エーテルとしては、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテルまたは含フッ素アリルエーテルが挙げられる。
上記酸不安定性基と重合性基とを併せ持つ重合性単量体と、一般式(1)で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物とを共重合させて含フッ素ラクトンポリマー化合物とすることができる。
[酸発生部位を有した重合性単量体]
酸発生剤は本発明の含フッ素ラクトンポリマー化合物とは別に添加してもよいが、本発明の含フッ素ラクトンモノマー化合物に対して重合性基を有する酸発生化合物と共重合させ、酸発生剤を含フッ素ラクトンポリマー化合物の構造中に含有させてもよい。
重合性基を有する酸発生剤を用い、本発明の含フッ素ラクトンモノマー化合物に対して重合性基を有する酸発生剤を共重合させることで、光照射により発生する酸がレジスト膜中で拡散する距離を抑制することができるため解像度が向上する。
このような重合性基を有する光酸発生剤の例としては、光酸発生部位としてジアゾメタン類、グリオキシム誘導体類、ニトロベンジル誘導体類、オニウム塩類、ハロゲン含有トリアジン化合物類、β−ケトスルホン酸誘導体類、ジスルホン誘導体類、シアノ基含有オキシムスルホネート化合物類、イミドイルスルホネート誘導体類、その他のオキシムスルホネート化合物が挙げられる。
重合性基としてはアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテル、含フッ素アリルエーテル、オレフィン、含フッ素オレフィン、ノルボルネン化合物または含フッ素ノルボルネン化合物が例示できる。
[酸発生剤]
本発明の含フッ素ラクトンポリマー化合物をレジスト材料とするために、別に酸発生剤を添加する場合、酸発生剤については特に制限はなく、化学増幅型レジストの酸発生剤が使用される。このような酸発生剤として、例えば、ビススルホニルジアゾメタン類、ニトロベンジル誘導体類、オニウム塩類、ハロゲン含有トリアジン化合物類、シアノ基含有オキシムスルホネート化合物類、その他のオキシムスルホネート化合物が挙げられる。これらの光酸発生剤は単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。前述のように高解像のパターン形成を目的とするならば、露光により発生した酸の移動距離を制限することが可能な重合性部位を有する酸発生剤を用いても良い。
単体としての酸発生剤および重合成部位を有する酸発生剤においても、含有量は、含フッ素ラクトンポリマー化合物100質量部に対して、通常0.5質量部以上、20質量部以下の範囲で選ばれる。この量が0.5質量部未満では像形成性が不十分であるし、20質量部を超えると均一な溶液が形成されにくく、保存安定性が低下する傾向がみられる。
[酸発生剤への塩基性化合物の配合]
塩基性化合物を上記酸発生剤に配合させることにより、レジスト膜中での酸の拡散速度が抑制されて解像度が向上し、露光後の感度変化を抑制したり、基板や環境依存性を少なくし、露光余裕度やパターンプロファイル等を向上できる。
このような塩基性化合物としては、アンモニア、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシル基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、またはアルコール性含窒素化合物が挙げられる。
これら塩基性化合物は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は全ベース樹脂100質量部に対して0.01質量部以上、2質量部以下、特に0.01質量部以上、1質量部以下が好適である。配合量が0.01質量部未満であると添加剤としての効果が十分に得られない場合があり、2質量部を超えると解像度や感度が低下する場合がある。
溶解抑制剤とは酸の作用によりアルカリ水溶液、即ち、現像液に対する現像液溶解性を変化させるもので、つまり酸不安定性基を有した化合物であり、本発明のレジストに使用できる。
一般的な酸不安定性基としては前述した酸不安定性基であり、酸によって切断される官能基である。
このような溶解抑制剤を用いた高分子化合物はエネルギー線が照射され活性化される前にはアルカリ性水溶液に不溶もしくは難溶であって、エネルギー線を照射し活性にしたことにより酸発生剤から発生した酸により加水分解されアルカリ性水溶液、即ち、現像液に対して現像液溶解性を示すようになる。
溶解阻止剤は、酸の作用により、現像液溶解性が変化する分子量3,000以下の化合物、特に分子量2,500以下のフェノール、カルボン酸誘導体、ヘキサフルオロイソプロパノールを含む化合物のヒドロキシ基の一部あるいは全部を酸不安定性基で置換した化合物が適しており、本発明のレジストに使用可能である。これら溶解阻止剤の添加量としては、レジスト材料中のベース樹脂100質量部に対して20質量部以下、好ましくは15質量部以下である。20質量部より多いとレジスト材料の耐熱性が低下する。
[含フッ素ラクトンモノマー化合物および重合性単量体に由来する含フッ素ラクトンポリマー化合物]
一般式(2)で表される繰り返し単位を含む含フッ素ラクトンポリマー化合物における、一般式(2)で表される繰り返し単位(a)と、前述の重合性単量体に基づく繰り返し単位(b)とのモル比(共重合比)は、レジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
本発明にかかる含フッ素ラクトンポリマー化合物は、(a)単独の重合体でもよく、一般式(2)で表される繰り返し単位(a)と、前述の重合性単量体に基づく繰り返し単位(b)との質量比は、質量%により、(a):(b)で表して、それぞれ0.1%〜99.9%:99.9%〜0.1%とし、または1%〜99%:99%〜1%である。また、10%〜90%:90%〜10%とすることができ、30%〜70%:70%〜30%とすることが好ましい。繰り返し単位(a)の含有が0.1%未満においては、現像時の現像液溶解性に劣り、99.9%を超えると現像液溶解性の調節が困難になりあまり好ましくない。
前述の繰り返し単位は、ラクトン基を有するアクリル酸またはメタクリル酸エステルに基づく繰り返し単位(a)と極性基を有するアクリル酸またはメタクリル酸エステルに基づく繰り返し単位(b)であることが好ましい。その場合、ラクトン基含有単量体に基づく繰り返し単位を10質量%以上、60質量%以下を含むものが好ましく、20質量%以上、50質量%以下含有するものがさらに好ましい。また、酸性基含有単量体に基づく繰り返し単位を1質量%以上、50質量%以下含むものも好ましく、その場合、5質量%以上、30質量%以下含有するものがより好ましい。さらに、酸不安定性保護基を有しない繰り返し単位として、極性基およびラクトン基の何れをも有しないアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルに基づく繰り返し単位を含むことができる。その場合、このような重合性単量体に基づく繰り返し単位を1質量%以上、70質量%以下含むものがより好ましく、5質量%以上、60質量%以下含有するものがより好ましい。
本発明の含フッ素ラクトンポリマー化合物の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により測定した質量平均分子量で1,000〜1,000,000であり、2,000〜500,000が好ましい。質量平均分子量が1000以上であると、レジスト膜としたときの強度が得られ、1,000,000以下であると好適な溶媒への溶剤溶解性が得られ平坦なレジスト膜を得やすい。質量平均分子量1,000未満では、レジスト膜とした際の十分な強度を得がたく、1,000,000を超えると溶媒への溶解性が低下し、平滑な塗膜を得るのが難しい。分散度(質量平均分子量/数平均分子量=Mw/Mn)は小さい方が好ましく、1.01以上、5.00以下が好ましく、より好ましくは4.00以下、さらに好ましくは3.00以下、さらに好ましくは2.50以下である。
[レジスト]
本発明の含フッ素ラクトンポリマー化合物は、レジスト、特に化学増幅型、とりわけ化学増幅ポジ型レジストのベース樹脂として使用することができるが、アルカリ可溶性やその他の物性を変える目的で他の高分子化合物と混合して用いることもできる。
その際、混合する他の高分子化合物の範囲は特に限定されないが、レジスト用の公知の高分子化合物等と任意の範囲で混合することができる。
本発明のレジストは、本発明の含フッ素ラクトンポリマー化合物をベース樹脂とする以外は公知の成分を用いて調製し得るが、特に化学増幅ポジ型レジスト材料に使用する際は、他の高分子化合物、有機溶剤、酸発生剤を含有する。
これらレジストに、さらに塩基性化合物、溶解阻止剤、可塑剤、安定剤、着色剤、界面活性剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤、相溶化剤、密着剤、酸化防止剤等の種々添加剤を配合してもよい。
[溶剤]
本発明のレジストに使用できる有機溶剤としては、本発明の含フッ素ラクトンポリマー化合物および他の高分子化合物等のベース樹脂、酸発生剤、その他の添加剤等が溶解可能であればいずれでもよい。
このような有機溶剤としては、例えば、ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトンもしくは2‐ヘプタノン、多価アルコールおよびその誘導体としては、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、またはジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルもしくはモノフェニルエーテル、環式エーテル、例えば、ジオキサン、またはエステル類としての乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチルもしくはエトキシプロピオン酸エチル、芳香族系溶媒としてのキシレン、トルエン、他にフッ素系溶剤として、フロン、代替フロン、パーフルオロ化合物もしくはヘキサフルオロイソプロピルアルコール、または塗布性を高める目的で高沸点弱溶剤であるターペン系の石油ナフサ溶媒やパラフィン系溶媒が挙げられ、これらの溶媒は1種を単独でまたは2種以上を混合して使用することもできる。
尚、上記溶剤の使用量は、ベース樹脂100質量部に対し、300質量部以上、10,000質量部以下、特に500質量部以上、5,000質量部以下が好ましい。
[パターン形成方法]
本発明において、フォトリソグラフィー技術におけるパターン形成方法が用いられる。先ず、シリコンウェハー等の基板に、レジスト液をスピンナー等により塗布し、加熱乾燥させてレジスト膜、即ち、感光層を形成し、これに露光装置より300nm以下の電磁波である高エネルギー線または電子線を所望のマスクパターンを有するレチクルを介してレジスト膜に照射する。次いでこれを現像液、例えば0.1質量%以上、10質量%以下の濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液等のようなアルカリ性の現像液を用いて、酸発生剤により酸が発生した光照射部のレジスト膜を溶解し現像処理する。この形成方法でマスクパターンに忠実なパターンが得られる。
即ち、本発明のパターン形成方法は、レジスト液を基板に塗布する第1の工程と、当該基板を加熱し基板上にレジスト膜を形成する第2の工程と、波長300nm以下の電磁波である高エネルギー線または電子を用いてフォトマスクを介してレジスト膜を露光する第3の工程と、現像液を用いて露光部位のレジスト膜を溶解しパターン形成する第4の工程からなる。
本発明のパターン形成方法に用いる光源は、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、EUVレーザー等の波長300nm以下の電磁波である高エネルギー線または電子線の発生源を備えた露光装置を用いることが有効である。また、光路の一部に水等、使用する紫外線の吸収が少ない媒質を用い、開口数や有効波長においてより効率的な微細加工を可能とする液浸露光装置を使用することが有効であり、本レジストは、特に液浸露光装置に用いる場合に好適である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
〔合成例1〕
(含フッ素ラクトンモノマー化合物の合成)
本発明の含フッ素ラクトンモノマー化合物の合成例として、以下に、5,5−ジメチル−2−オキソ−3−(トリフルオロメチル)テトラヒドロフラン−3−イルメタクリレートの合成方法について説明する。
Figure 2011195818
温度計を備えた200mLの三口フラスコにテトラフルオロエチレンで被覆された撹拌子および上記構造式(3)で示される3−ヒドロキシ−5,5−ジメチル−3−(トリフルオロメチル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン30.0g (0.15 mol)、メタクリル酸無水物24.5g (0.16 mol)、メタンスルホン酸 0.3g (0.003 mol)、および重合禁止剤として2,2’−Methylene−bis(4−methyl−6−tert−butylphenol)精工化学株式会社製、商品名:ノンフレックスMBP 0.15g (0.5質量%)を入れ、スターラーで撹拌しながら50℃以上、55℃以下の範囲で1.5時間撹拌させた。反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、目的とする上記構造式(4)で示される5,5−ジメチル−2−オキソ−3−(トリフルオロメチル)テトラヒドロフラン−3−イルメタクリレート(以下、化合物(4))が94.1質量%得られていた。他は、原料の3−ヒドロキシ−5,5−ジメチル−3−(トリフルオロメチル)ジヒドロフラン−2(3H)−オンが1質量%、その他が4.8質量%であった。ジイソプロピルエーテル60gを加えた後、水酸化ナトリウム水溶液で加え、続いて水洗を行い、pH7に調整した。その後、有機層を−20℃に冷却し、1時間攪拌した。析出した結晶をろ過後、乾燥し、化合物(4)を31.1g得た。ガスクロマトグラフィーにより組成を調べたところ、目的物である化合物(4)が99.8質量%、その他が0.2質量%であった。収率は77%であった。
[5,5−ジメチル−2−オキソ−3−(トリフルオロメチル)テトラヒドロフラン−3−イルメタクリレート(化合物(4))の物性]
H NMR (溶媒:CDCl:重クロロホルム、基準物質:TMS:テトラメチルシラン);δ6.25 (d, J=1.0Hz, 1H), 5.75 (d, J=1.4Hz, 1H), 2.64 (d, J=14.8Hz,1H), 2.53 (d, J=14.8Hz, 1H), 1.97 (s, 3H), 1.68(s,3H), 1.51(s, 3H).19F NMR (溶媒:CDCl, 基準物質:CClF);δ−78.94 (s, 3F)
〔実施例1〕
(含フッ素ラクトンポリマー化合物の合成1)
前記化合物(4)と、以下の構造式(5)で表されるメタクリル酸エステル(以下、化合物(5))と構造式(6)で表されるメタクリル酸エステル(以下、化合物(6))との共重合を下記の方法で行った。
攪拌子を備えたフラスコに、前記化合物(4)(2.0g)、以下の化合物(5)(4.0g)、化合物(6)(2.0g)、重合開始剤としてt−buty peroxypivalate(日本油脂株式会社製、商品名:パーブチルPV)を4mol%となるように、重合溶媒としてメチルエチルケトンを400質量%となるように順に入れた。このフラスコを75℃のオイルバスで加熱して、16時間反応させた。反応後、反応溶液をn−ヘキサンに投入して攪拌し、生成した沈殿を濾過して取り、50℃で10時間真空乾燥した。分子量はゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC、標準物質:ポリスチレン)から、組成モル比はNMRから求めた。分子量および収率を表1に示す。
Figure 2011195818
〔実施例2〕
(含フッ素ラクトンポリマー化合物の合成2)
前記化合物(4)と、以下の化合物(5)と化合物(6)と構造式(7)で表されるメタクリル酸エステル(以下、化合物(7))の共重合を下記の方法で行った。
攪拌子を備えたフラスコに、化合物(4)(2.0g)、化合物(5)(4.0g)、化合物(6)(2.0g)、化合物(7)(0.20g)、重合開始剤としてt−buty peroxypivalate(日本油脂株式会社製、商品名:パーブチルPV)を4mol%となるように、重合溶媒としてメチルエチルケトンを400質量%となるように順に入れた。このフラスコを75℃のオイルバスで加熱して16時間反応させた。反応後、反応溶液をn−ヘキサンに投入して攪拌し、生成した沈殿を濾過して取り、50℃で10時間真空乾燥した。分子量はゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC、標準物質:ポリスチエレン)から、組成モル比はNMRから求めた。分子量および収率を表1に示す。
Figure 2011195818
〔比較例1〕
(含フッ素ラクトンを含まないポリマー化合物の合成)
以下の化合物(5)と化合物(6)と化合物(7)と構造式(8)で表されるメタクリル酸エステル(以下、化合物(8))との共重合を下記の方法で行った。
攪拌子を備えたフラスコに、以下の化合物(5)(4.0g)、化合物(6)(2.0g)、化合物(7)(0.20g)、化合物(8)(2.0g)、重合開始剤としてt−buty peroxypivalate(日本油脂株式会社製、商品名:パーブチルPV)を4mol%となるように、重合溶媒としてメチルエチルケトンを400質量%となるように順に入れた。このフラスコを75℃のオイルバスで加熱して16時間反応させた。反応後、反応溶液をn−ヘキサンに投入して攪拌し、生成した沈殿を濾過して取り、50℃で10時間真空乾燥した。分子量はゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC、標準物質:ポリスチエレン)から、組成モル比はNMRから求めた。分子量および収率を表1に示す。
Figure 2011195818
Figure 2011195818
(レジストとしての評価)
次いで、実施例1および2で得られた含フッ素ラクトンポリマー化合物ならびに比較例1のポリマー化合物をレジストに用い評価を行なった結果について説明する。
実施例1および2で得られた含フッ素ラクトンポリマー化合物ならびに比較例1のポリマー化合物をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解し、固形分濃度で12質量%になるように調整した。
さらに実施例1および2で得られた含フッ素ラクトンポリマー化合物ならびに比較例1のポリマー化合物に、ポリマー化合物100質量部に対して、酸発生剤としてのノナフルオロブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウムが5質量部となるように、塩基化合物としてのイソプロパノールアミンが2質量部となるように各々溶解し、レジスト液1、レジスト液2およびレジスト液3を調製した。
シリコンウェハー上に、厚み78nmの反射防止膜(日産化学工業株式会社製、商品名:ARC29A)を塗布後、200℃に60秒間焼成し、前述のレジスト液1、2および3を、メンブランフィルター(0.2μm)でろ過した後、スピナーを用いて回転数1,500rpmでスピンコートし、ホットプレートにて100℃で90秒間乾燥し、各々膜厚250nmのレジスト膜1(実施例1)、レジスト膜2(実施例2)およびレジスト膜3(比較例1)を得た。
(後退接触角)
レジスト膜1、レジスト膜2およびレジスト膜3について後退接触角を測定した。動的接触角計(協和界面科学社製)の拡張縮小法により、水滴の後退接触角を測定した。初期液滴サイズ7μLを6μL/秒の速度にて8秒間吸引し、吸引中の動的接触角が安定した値を後退接触角とした。その結果を表2に示す。レジスト膜1およびレジスト膜2は良好な後退接触角(68度、71度)を有するが、レジスト膜3の後退接触角は63度であり、レジスト膜1、2(実施例1、2のレジスト膜)に対し、レジスト膜3(比較例1のレジスト膜)は、撥水性が劣ることがわかった。
このことは、比較例1では、レジストの原料組成物として含フッ素ラクトンモノマー化合物を使用しなかったことにより撥水性が得られなかった結果である。
(溶剤溶解性)
フォトマスクを介さず248nm紫外線での露光を行ったのち、120℃でポストエクスポーザーベークを行った。表2に示した溶剤(4−メチル−2−ペンタノール(MIBC))を用い、溶剤溶解性の確認を行った。レジスト膜1、レジスト膜2およびレジスト膜3は、いずれも良好な溶剤溶解性を示した。
Figure 2011195818
(パターン評価)
上記レジスト膜1、レジスト膜2およびレジスト膜3を用い、フォトマスクを介して波長248nmの紫外線にてパターン露光を行ったのち、120℃でポストエクスポーザーベークを行った。その後、現像液として、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、23℃で1分間現像し、光照射部のレジスト膜の除去を行ったところ、レジスト膜1、2(実施例1、2のレジスト膜)の場合はレジスト膜の剥がれや現像欠陥のないパターン形状が得られたが、レジスト膜3(比較例1のレジスト膜)では膜の剥がれは生じないものの現像欠陥が生じることで良好なパターンを得ることができなかった。
このことは、比較例1では、レジストの原料組成物として含フッ素ラクトンモノマー化合物を使用しなかったことにより、レジスト感度および現像液溶解性が得られなかった結果である。
本発明の特定の含フッ素ラクトンモノマー化合物、その他の重合性単量体および酸発生剤を組合せて得られ、さらに溶剤を加えてなるレジストは、好適な撥水性および現像液溶解性を備えることで、波長300nm以下の電磁波である高エネルギー線または電子線を光源に用いた露光装置によるフォトリソグラフィーにより、特に液浸リソグラフィーによりパターン形成を行うと、極めて微細且つ高精度なパターン形状を得ることができる。
本発明のレジストは、例えば、KrFレーザー(波長248nm)、ArFレーザー(波長193nm)等、または極短波長の紫外線を光源とする露光装置を用い、フォトリソグラフィーにより、特に液浸リソグラフィーにて極微細且つ高精度にパターン形成を行う際のレジストとして有用である。また、波長13.5nmの極紫外光を用いるEUVリソグラフィーにも応用可能である。
また、含フッ素ラクトンモノマー化合物、含フッ素ラクトンポリマー化合物およびそれを用いたレジスト、ならびにそのパターン形成方法は、X線、γ線等の高エネルギー線、電子線を用いたリソグラフィー技術にも応用できる可能性がある。

Claims (16)

  1. 下記一般式(1):
    Figure 2011195818
    (式(1)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分枝鎖状アルキル基または炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rは水素原子もしくはフッ素原子、またはフッ素原子により置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分岐鎖状アルキル基もしくは炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rは炭素数1〜4の直鎖状パーフルオロアルキル基である。)
    で表される含フッ素ラクトンモノマー化合物。
  2. が、水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基またはシクロヘキシル基であることを特徴とする請求項1に記載の含フッ素ラクトンモノマー化合物。
  3. 、RおよびRがメチル基であり、RおよびRが水素原子であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の含フッ素ラクトンモノマー化合物。
  4. がトリフルオロメチル基であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の含フッ素ラクトンモノマー化合物。
  5. 下記一般式(2):
    Figure 2011195818
    (式(2)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分枝鎖状アルキル基または炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rはそれぞれ独立に水素原子もしくはフッ素原子、またはフッ素原子により置換されていてもよい炭素数1〜6の直鎖状アルキル基、炭素数3〜6の分岐鎖状アルキル基もしくは炭素数3〜6の環状アルキル基であり、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖状パーフルオロアルキル基である。)
    で表される繰り返し単位を構造中に含有することを特徴とする含フッ素ラクトンポリマー化合物。
  6. が、水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基またはシクロヘキシル基であることを特徴とする請求項5に記載の含フッ素ラクトンポリマー化合物。
  7. 、RおよびRがメチル基であり、RおよびRが水素原子であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の含フッ素ラクトンポリマー化合物。
  8. がトリフルオロメチル基であることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の含フッ素ラクトンポリマー化合物。
  9. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の含フッ素ラクトンモノマー化合物と、他の重合性単量体とが共重合してなることを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載の含フッ素ラクトンポリマー化合物。
  10. 前記他の重合性単量体が、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルを含むことを特徴とする請求項9に記載の含フッ素ラクトンポリマー組成物。
  11. 前記他の重合性単量体が、ヘキサフルオロイソプロピル基を有する(メタ)アクリル酸エステルまたは酸分解性重合性単量体であることを特徴とする請求項9に記載の含フッ素ラクトンポリマー化合物。
  12. 質量平均分子量が1,000以上、1,000,000以下であることを特徴とする請求項5乃至請求項11のいずれか1項に記載の含フッ素ラクトンポリマー化合物。
  13. 酸発生部位を構造中に含有させた請求項5乃至請求項12のいずれか1項に記載の含フッ素ラクトンポリマー化合物と、溶剤とを含むことを特徴とするレジスト液。
  14. 請求項5乃至請求項12のいずれか1項に記載の含フッ素ラクトンポリマー化合物、酸発生剤および溶剤を含むことを特徴とするレジスト液。
  15. 請求項5乃至請求項12のいずれか1項に記載の含フッ素ラクトンポリマー化合物、酸発生剤、界面活性剤および溶剤を含むことを特徴とするレジスト液。
  16. 請求項13乃至請求項15のいずれか1項に記載のレジスト液を基板に塗布する第1の工程と、当該基板を加熱し基板上にレジスト膜を形成する第2の工程と、波長300nm以下の電磁波である高エネルギー線または電子線を用いてフォトマスクを介してレジスト膜を露光する第3の工程と、現像液を用いて露光部位のレジスト膜を溶解しパターン形成する第4の工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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