JP2011193875A - 出芽酵母を用いたグルクロン酸抱合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】UDP-グルコース脱水素酵素をコードする遺伝子及びUDP-グルクロン酸転移酵素をコードする遺伝子を発現可能に挿入して形質転換した出芽酵母。シトクロムP450遺伝子をコードする遺伝子をさらに発現可能に挿入して形質転換した出芽酵母。形質転換出芽酵母をグルコース及び被抱合物質の存在下で培養して、前記被抱合物質のグルクロン酸抱合体を生成させることを含む、グルクロン酸抱合体の製造方法。
【選択図】なし
Description
[1]
UDP-グルコース脱水素酵素をコードする遺伝子及びUDP-グルクロン酸転移酵素をコードする遺伝子を発現可能に挿入して形質転換した出芽酵母。
[2]
シトクロムP450遺伝子をコードする遺伝子をさらに発現可能に挿入して形質転換した、[1]に記載の出芽酵母。
[3]
以下の(A)〜(G)のいずれかから選ばれる形質転換出芽酵母。
(A)UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター及びUDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(B)UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(C)UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター、UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクター及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(D)UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター、及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(E)UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクター、及びUDP-グルコース脱水素酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(F)UDP-グルクロン酸転移酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクター、及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、並びに
(G)UDP-グルコース脱水素酵素、UDP-グルクロン酸転移酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母。
[4]
UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターが、出芽酵母発現ベクターにUDP-グルコース脱水素酵素遺伝子を発現可能に挿入したものであり、
UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクターが、出芽酵母発現ベクターにUDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子を発現可能に挿入したものであり、
UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターが、出芽酵母発現ベクターにUDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子及びUDP-グルコース脱水素酵素含を発現可能に挿入したものである、[3]に記載の形質転換出芽酵母。
[5]
出芽酵母発現ベクターが自律複製型ベクターまたは染色体組み込み型ベクターである、[4]に記載の形質転換出芽酵母。
[6]
UDP-グルコース脱水素酵素遺伝子が動物または植物由来の遺伝子である、[1]、[2]、[4]〜[5]のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
[7]
UDP-グルコース脱水素酵素遺伝子がシロイヌナズナ由来遺伝子またはラット由来遺伝子である、[1]、[2]、[4]〜[5]のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
[8]
UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子が哺乳動物由来の遺伝子である、[1]、[2]、[4]〜[7]のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
[9]
UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子がヒト由来の遺伝子である、[1]、[2]、[4]〜[7]のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
[10]
シトクロムP450遺伝子発現ベクターが、出芽酵母発現ベクターにシトクロムP450遺伝子を発現可能に挿入したものである、[3]〜[9]のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
[11]
前記UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクターは、UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子が、発現量がUGT1A7の50%以下である低発現量グルクロン酸転移酵素遺伝子である場合、
前記低発現量グルクロン酸転移酵素遺伝子は、シグナル配列遺伝子を、発現量がUGT1A7の80%以上である高発現グルクロン酸転移酵素のシグナル配列遺伝子と置換したものであるか、または
シグナル配列遺伝子を(A)以下に示すアミノ酸配列(a)〜(c)のいずれかをコードする遺伝子、(B)アミノ酸配列(a)〜(c)のアミノ酸の1〜5個が置換若しくは欠失したアミノ酸配列のいずれかをコードする遺伝子、または(C)1〜5個のアミノ酸がアミノ酸配列(a)〜(c)のアミノ酸に付加されたアミノ酸配列のいずれかをコードする遺伝子と置換したものであり、但し、(B)の置換若しくは欠失したアミノ酸配列および(C)の付加されたアミノ酸配列をコードする遺伝子は、シグナル配列遺伝子とした場合にグルクロン酸転移酵素の発現量が野生型の80%以上である、[1]〜[10]のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
(a) MARAGWTGLLPLYVCLLLTCGFAKAG(配列番号1)
(b) MACLLRSFQRISAGVFFLALWGMVVG(配列番号2)
(c) MAPRRVDQPRSFMCVSTADLWLCEAG(配列番号3)
[12]
前記低発現量グルクロン酸転移酵素は、UGT1A1、UGT1A4、UGT1A8またはUGT1A9である[11]に記載の形質転換出芽酵母。
[13]
前記高発現量グルクロン酸転移酵素は、UGT1A7、UGT1A6またはUGT1A10である[11]または[12]に記載の形質転換出芽酵母。
[14]
被抱合物質のグルクロン酸抱合体生成に用いるための、[1]〜[13]のいずれか1項に記載の出芽酵母。
[15]
[1]〜[13]のいずれかに記載の形質転換出芽酵母をグルコース及び被抱合物質の存在下で培養して、前記被抱合物質のグルクロン酸抱合体を生成させることを含む、グルクロン酸抱合体の製造方法。
[16]
被抱合物質がアルコール性水酸基を含む医薬品及び医薬品の候補物質、フェノール性水酸基を複数含むポリフェノール化合物、カルボン酸を含む非ステイロイド性抗炎症薬及びその候補物質、並びに1〜4級のいずれか少なくとも1つのアミンを含む化合物から成る群から選ばれる少なくとも1種である[15]に記載の製造方法。
[17]
被抱合物質が、P450の代謝により抱合化を受ける官能基(主に水酸基)を生成する物質である[15]に記載の製造方法。
[18]
被抱合物質が、メトキシ基またはエトキシ基を含む医薬品及び医薬品の候補物質、メチレンジオキシフェニル基をもつセサミン化合物、並びに水酸基を有しないジアゼピン系の医薬品及び医薬品の候補物質から成る群から選ばれる少なくとも1種である[17]に記載の製造方法。
[19]
出芽酵母発現ベクターにUDP-グルコース脱水素酵素遺伝子を発現可能に挿入したものである、UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター。
[20]
出芽酵母発現ベクターにUDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子を発現可能に挿入したものである、UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクター。
[21]
酵母発現ベクターにUDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子及びUDP-グルコース脱水素酵素含を発現可能に挿入したものである、UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター。
[22]
酵母発現ベクターが自律複製型ベクターまたは染色体組み込み型ベクターである、[19]〜[21]のいずれかに記載のベクター。
[23]
UDP-グルコース脱水素酵素遺伝子が動物または植物由来の遺伝子である、[15]、[19]、[21]〜[22]のいずれかに記載のベクター。
[24]
UDP-グルコース脱水素酵素遺伝子がシロイヌナズナ由来遺伝子またはラット由来遺伝子である、[19]、[21]〜[22] のいずれかに記載のベクター。
[25]
UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子が哺乳動物由来の遺伝子である、[20]〜[24]のいずれかに記載のベクター。
[26]
UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子がヒト由来の遺伝子である、[20]〜[24]のいずれかに記載のベクター。
(1)S.pombeではUGT1A6の活性がきわめて低く、発現量が低いと推測されるが、S.cerevisiaeにおける発現量は高く、活性はきわめて高い(図5、100%変換を達成)。実際に4メチルウンベリフェロンを基質として分裂酵母のデータと比較したところ複数の分子種において数十倍高い産生能力を示した。(表6参照)
(2)S.cerevisiaeが有するABCトランスポーターの一種が菌体外への分泌に関わっていると推測されるが(図6)、これは予想外の結果であり、S.pombeには見られないS.cerevisiae特有の現象と考えられる。
(3)S.pombeではUGT1A3、1A4、2B7の発現がうまく行ってないが、S. cerevisiaeにおいてはこれらについても高発現を達成することができる。また、1A4の発現については、シグナル配列を改変することで高発現に成功している。
本発明は、形質転換した出芽酵母に関し、具体的には、UDP-グルコース脱水素酵素をコードする遺伝子及びUDP-グルクロン酸転移酵素をコードする遺伝子を発現可能に挿入して形質転換した出芽酵母である。本発明の形質転換した出芽酵母は、UDP-グルコース脱水素酵素をコードする遺伝子及びUDP-グルクロン酸転移酵素をコードする遺伝子を発現可能に挿入して形質転換した出芽酵母にさらに、シトクロムP450遺伝子をコードする遺伝子をさらに発現可能に挿入して形質転換した出芽酵母であることもできる。UDP-グルコース脱水素酵素をコードする遺伝子、UDP-グルクロン酸転移酵素をコードする遺伝子、及びシトクロムP450遺伝子をコードする遺伝子は、出芽酵母でこれら遺伝子を出芽酵母発現ベクターに組み込まれた形で、出芽酵母に挿入されて、出芽酵母を形質転換したものであることができ、あるいは、これらの遺伝子を形質転換すべき出芽酵母の染色体に、例えば、相同組換などの公知の手法により、発現可能な状態で挿入したものであることもできる。
(A)UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター及びUDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(B)UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(C)UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター、UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクター及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(D)UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター、及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(E)UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクター、及びUDP-グルコース脱水素酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(F)UDP-グルクロン酸転移酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクター、及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、並びに
(G)UDP-グルコース脱水素酵素、UDP-グルクロン酸転移酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母。
本発明では、(1)UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター、(2)UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクター、(3)UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター、(4)シトクロムP450遺伝子発現ベクター、(5)UDP-グルクロン酸転移酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクター、(6)UDP-グルコース脱水素酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクター、及び(7)UDP-グルクロン酸転移酵素、UDP-グルコース脱水素酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターを用いる。1つのベクターに複数の遺伝子を有する場合、遺伝子配置(順序)に制限はない。以下、(1)、(2)及び(4)の順に個別に説明する。(3)、(5)、(6)、(7)の1つのベクターに複数の遺伝子を有するベクターについては、(1)、(2)及び(4)の説明に基づいて適宜提供できる。
UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターは、酵母発現ベクターにUDP-グルコース脱水素酵素(UDPGDH)遺伝子を挿入したものである。
UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクターは、出芽酵母発現ベクターにUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)遺伝子を挿入したものである。出芽酵母発現ベクターは上記UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターで説明したものと同様のものを用いることができる。
(a) MARAGWTGLLPLYVCLLLTCGFAKAG(配列番号1)
(b) MACLLRSFQRISAGVFFLALWGMVVG(配列番号2)
(c) MAPRRVDQPRSFMCVSTADLWLCEAG(配列番号3)
UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターは、1つの出芽酵母発現ベクターにUDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子及びUDP-グルコース脱水素酵素遺伝子の両方を挿入したものであり、このベクターで形質転換した出芽酵母では、UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素の活性が同時に得られる。出芽酵母発現ベクターは上記UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターで説明したものと同様のものを用いることができる。また、UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子及びUDP-グルコース脱水素酵素遺伝子は、上記で説明したものと同様のものをそれぞれ利用できる。
シトクロムP450遺伝子発現ベクターは、非特許文献11に記載されており、この文献の記載に基づいて調製することができる。出芽酵母発現ベクターは上記UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターで説明したものと同様のものを用いることができる。
酵素遺伝子及び必要により、シトクロムP450遺伝子をそれぞれ機能的に連結し、これらを適切なベクターに挿入する方法は、当業者に通常知られる方法、たとえば、文献Molecular Cloning (1989) (Cold Spring Harbor Lab.)に記載の方法である。組換えベクターにおける挿入位置は、組換えベクターの複製に関与していない領域であればどこでも良く、通常はベクター内のマルチクローニングサイトが利用される。
本発明の形質転換体は、上記本発明のいずれか1つまたは2つ以上のベクターで形質転換した出芽酵母からなる。宿主として用いる出芽酵母はサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)であり、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)に属する菌株であれば特に制限はない。例えば、Saccharomyces cerevisiae AH22株、NA87-11A株、SHY3株等を用いることができる。
(A)UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター及びUDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(B)UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(C)UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター、UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクター及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(D)UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター、及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(E)UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクター、及びUDP-グルコース脱水素酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(F)UDP-グルクロン酸転移酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクター、及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、並びに
(G)UDP-グルコース脱水素酵素、UDP-グルクロン酸転移酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母
を挙げることができる。
本発明のグルクロン酸抱合体の製造方法は、前記本発明の出芽酵母形質転換体をグルコース及び被抱合物質の存在下で培養して、前記被抱合物質のグルクロン酸抱合体を生成させることを含むものである。
1. シロイヌナズナ及びラット由来UDP-グルコース脱水素酵素発現プラスミドの構築
シロイヌナズナ及びラット由来UDP-グルコース脱水素酵素は、cDNAライブラリーを鋳型として、両端に相補的な配列を有するプライマーを用いてPCR法によって増幅し構築した。酵母発現ベクターとしては自律複製型プラスミドであるpGYR(文献番号4)あるいは染色体組み込み型プラスミドであるpAUR101(TaKaRa)を用いた。
1-1-1. シロイヌナズナ由来UDP-グルコース脱水素酵素遺伝子の作成
シロイヌナズナのcDNAライブラリーを用いてPCR法によって遺伝子のクローニングを行った。cDNAライブラリーはPCR ready First Strand cDNA (Biochain 社)を用いた。
フォワード配列:配列番号4
リバース配列:配列番号5
PCR条件
変性 94℃ 2分
5サイクル 94℃ 15秒、37℃ 30秒、68℃1分45秒
30サイクル 94℃ 15秒、55℃ 30秒、68℃1分45秒
最終伸長 68℃10分
ラット肝臓cDNAライブラリーを用いてPCR法によって遺伝子のクローニングを行った。cDNAライブラリーはPCR ready First Strand cDNA (Biochain 社)を用いた。
フォワード配列:配列番号7
リバース配列:配列番号8
PCR条件
変性 94℃ 2分
5サイクル 94℃ 15秒、37℃ 30秒、68℃1分45秒
30サイクル 94℃ 15秒、55℃ 30秒、68℃1分45秒
最終伸長 68℃10分
1-2-1. 自律複製型酵母発現ベクターの構築
1-1-1及び1-1-2で作成したUDP-グルコース脱水素酵素断片を含むプラスミド約1μgを37℃で4時間、HindIII処理し、電気泳動後、遺伝子断片をゲルから切り出した。切り出したゲルからWizard(登録商標)SV Gel and PCR Clean-Up System (Promega)を用いてインサート断片を調製した。
変性 98℃5分
30サイクル 94℃ 30秒、50℃ 30秒、72℃ 2分30秒
最終伸長 72℃4分
1-2-1で作成したUDP-グルコース脱水素酵素断片を含む発現プラスミド(pGYR/At.UDPGDH) 約1μgを37℃で4時間、NotI処理し、電気泳動後、酵母発現プロモーター及びターミネーター領域を含む遺伝子断片(約3kb)をゲルから切り出した。切り出したゲルからWizard(登録商標)SV Gel and PCR Clean-Up System (Promega)を用いてインサート断片を調製した。
1-2-2で作成したpAUR-Nを用いてシロイヌナズナ由来UDP-グルコース脱水素酵素及びUDP-グルクロン酸転移酵素を同時に含む酵母発現ベクターを構築し(図1)た。まず、最初にIn FusionTM Advantage PCRクローニングキット(TaKaRa)を用いて、1-2-2で作成したUDP-グルコース脱水素酵素遺伝子を含むNotI断片におけるプロモーター領域上流のNotIサイトを欠失させた断片と相補的な配列を有するpAUR-Nベクターを融合させてUDP-グルコース脱水素酵素遺伝子を含む染色体組み込み型酵母発現ベクター (pAUR-At.UDPGDH)を作成した。
インサートDNAのPCR反応
テンプレート:pGYR/At.UDPGDH
フォワード配列:配列番号11
リバース配列:配列番号12
PCR条件
変性 98℃ 10秒
30サイクル 98℃ 10秒、55℃ 5秒、72℃ 16秒
最終伸長 72℃10分
ベクターDNAのPCR反応
テンプレート:pAUR-N NotI digest
フォワード配列:配列番号13
リバース配列:配列番号14
PCR条件
変性 98℃ 10秒
30サイクル 98℃ 10秒、55℃ 5秒、72℃ 33秒
最終伸長 72℃10分
本発現系で用いるUDP-グルクロン酸転移酵素分子種のうちUGT1A1及びUGT1A9に関しては、発現量を増強するために次に述べるようにN末端シグナル配列の改変(高発現分子種であるUGT1A7に由来するN末端シグナル配列への置換)を行った。
N末端置換グルクロン酸転移酵素を、ヒトグルクロン酸転移酵素遺伝子(UGT1A1,及びUGT1A9)を含むpUC119クローニングベクターを鋳型としてPCRにより増幅した。DNAポリメラーゼとしてはKOD-plus-(TOYOBO)を用いた。反応液組成は製造業者の指示に従い、以下に示すプライマーと反応条件でPCRを行った。
フォワード配列:配列番号15あるいは16
リバース配列:配列番号20
変性 94℃ 2分
5サイクル 94℃ 15秒、37℃ 30秒、68℃1分45秒
30サイクル 94℃ 15秒、55℃ 30秒、68℃1分45秒
最終伸長 68℃4分
PCR断片を37℃で1時間、HindIII処理し、電気泳動後、グルクロン酸転移酵素遺伝子断片をゲルから切り出した。切り出したゲルからWizard(登録商標)SV Gel and PCR Clean-Up System (Promega)を用いてインサート断片を調製した。
変性 98℃ 5分
30サイクル 94℃ 30秒、50℃ 30秒、72℃ 2分
最終伸長 72℃ 4分
PCR後、電気泳動を行い、予想サイズ(約1.6kb)に特異的な増幅が見られるクローンを数個得た。
1-2-4-1で作成したN末端置換グルクロン酸転移酵素断片を含むプラスミド約1μgを37℃で4時間、HindIII処理し、電気泳動後、グルクロン酸転移酵素遺伝子断片をゲルから切り出した。切り出したゲルからWizard(登録商標)SV Gel and PCR Clean-Up System (Promega)を用いてインサート断片を調製した。
変性 98℃5分
30サイクル 94℃ 30秒、50℃ 30秒、72℃ 2分30秒
最終伸長 72℃4分
PCR後、電気泳動を行い、予想サイズ(約3kb)に特異的な増幅がみられるクローンを数個得た。
2. UDP-グルコース脱水素酵素及びUDP-グルクロン酸転移酵素発を同時に発現する出芽酵母形質転換体の作成
2-1. 出芽酵母への発現用プラスミドの形質転換
発現用には、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)AH22株を用いた。AH22株は、L-ヒスチジンとL-ロイシン以外は全ての必須アミノ酸を生合成することが出来る。pGYRはL-ロイシン合成遺伝子(LEU2)を持つため、培地にL-ヒスチジンを添加するとプラスミドを持った酵母のみが増殖できる。また、pAURは抗生物質であるAureobasdin A耐性遺伝子を有しており、Aureobasidin A存在下で形質転換体を選択することが可能である。発現用コンストラクトを酵母AH22株に塩化リチウム法により形質転換した。表2に作成した同時発現株における発現ベクターの組み合わせを示す。以下に形質転換の詳細なプロトコールを示す。
YPD培地:1%酵母抽出物、2%ポリペプトン、2%グルコース
SDプレート:2%グルコース、0.67%N-base w/o アミノ酸、1.5%寒天、20μg/ml L-ヒスチジン、0.2M LiCl: 10ml(フィルター滅菌)、1M LiCl: 10ml(フィルター滅菌)
70%(w/v) PEG 4000: 10ml(溶解後、10mlにメスアップ)
30℃で培養したS.cerevisiae AH22株1.0x107細胞を使用し、卓上遠心機で13,000rpm、4分遠心を行い、上清を除いた。ペレットを0.2M LiClで洗浄した(少しボルテックスにかけた)。卓上遠心機で13,000rpm、4分遠心を行い、上清を完全に取り除いた。ペレットを1M LiCl 20μlにピペッティングにより懸濁した。DNA(プラスミド)溶液10μl(0.5〜1μgのプラスミドを含有)を加えた。70%(w/v) PEG 4000を30μl加え、ピペッティングによりよく混合した。40℃で30分間インキュベートした。滅菌水140μlを加えてpGYRベクターの場合にはSDプレート、またはpAURベクターの場合には0.5μg/ml Aureobasidin A を含むYPDプレートに展開し、30℃にてインキュベートした。プレート上で30℃、3日間培養し、3〜5mm程度の大きさのコロニーを数十個得た。また、pGYR及びpAURの同時形質転換体の場合は、0.5μg/ml Aureobasidin A を含むSDプレートに展開し、30℃にてインキュベートした。プレート上で30℃、5日間培養し、3〜5mm程度の大きさのコロニーを数個得た。
実施例2-1で得られた形質転換体について、それぞれの菌体内でタンパク質が機能的に発現されているかどうかを、ウエスタンブロット法及びUDP-グルコース脱水素酵素活性測定によって確認した。
実施例2-1で得られたUDP−グルコース脱水素酵素が発現している形質転換体について、酵母菌体内におけるUDP-グルクロン酸の生成を確認した。
3. 酵母形質転換体を用いたグルクロン酸抱合体の製造
3-1. 酵母静止菌体を用いた7ヒドロキシクマリン抱合体の製造
UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素タンパクの同時発現した酵母静止菌体におけるグルクロン酸抱合体の生成を確かめるために、形質転換体を選択培地で48時間30℃で培養し、得られた酵母菌体を1−8%グルコースを含む適当な緩衝溶液に懸濁し、抱合化基質として0.1−1mM 7ヒドロキシクマリンを添加した。30℃の条件下で24時間振盪培養をおこない、培養液に2倍容のクロロホルム:メタノール=3:1を添加し、激しく攪拌した後、上層の水相と下層の有機相を回収し、有機相は減圧乾固し、アセトニトリルに溶解した。それぞれの代謝物を超高速液体クロマトグラフィーにより分析した。条件は以下のとおりである。カラム:nacalai tesque社製 2.5C18-MS-II (内径2.0mm × 長さ100mm)、検出波長:320nm、流速:0.5ml/min、カラム温度:45 ℃、溶出条件:水/アセトニトリル系(0.1%TFAを含む)、10%アセトニトリル(4分間)、10-70 %アセトニトリル直線濃度勾配(6分間)の後、70-10%アセトニトリル(2分間)、10%アセトニトリル(3分間)
シロイヌナズナ由来UDP-グルコース脱水素酵素を含むヒトUDP-グルクロン酸転移酵素との同時発現酵母株 (AH22: pAUR/At.UDPGDH + pGYR/hUGT1A1, 1A6,1A7,1A8,1A9)における7ヒドロキシクマリン抱合体の生成を確かめた。
実施例3-1-1でもっとも変換効率の高かった同時発現酵母株 (AH22: pAUR/At.UDPGDH+pGYR/hUGT1A6) における7ヒドロキシクマリン抱合体の生成の時間依存性を調べた(図6)。
実施例3-1-1でもっとも変換効率の高かった同時発現酵母株 (AH22: pAUR/At.UDPGDH+pGYR/hUGT1A6) における7ヒドロキシクマリン抱合体の生成におけるグルコース濃度を調べた(図7)。
同時発現系による抱合体の産生能力における発現ベクターの組み合わせの影響を調べるために、表2に示した同時発現株(1〜4)を選択培地で24時間30℃で培養し、得られた酵母菌体を8%グルコースを含む適当な緩衝溶液に懸濁し、抱合化基質として1mM 7ヒドロキシクマリンを添加した。30℃の条件下で24時間振盪培養をおこない抱合体の培地中の濃度を測定した(図8)。
シロイヌナズナ由来UDP-グルコース脱水素酵素を含むヒトUDP-グルクロン酸転移酵素との同時発現酵母株 (pAUR/At.UDPGDH+pGYR/hUGT1A1)におけるケルセチン抱合体の生成を確かめた。形質転換体を選択培地で48時間30℃で培養し、得られた酵母菌体を8%グルコースを含む0.1Mリン酸緩衝溶液(pH7.4)に懸濁し、抱合化基質として0.2mM ケルセチンを添加した。30℃の条件下で24時間振盪培養をおこない、培養液に2倍容のクロロホルム:メタノール=3:1を添加し、激しく攪拌した後、上層の水相と下層の有機相を回収し、有機相は減圧乾固し、アセトニトリルに溶解した。ケルセチン抱合体のHPLCによる分析条件は以下のとおりである。カラム:Wako社製 WakoPack Navi C-30-5(内径3.0mm×長さ150mm)、検出波長:370nm、流速:0.4ml/min、カラム温度:37℃、溶出条件:水/アセトニトリル系(0.5% リン酸を含む)、18 %アセトニトリル(10分間)、18-55%アセトニトリル直線濃度勾配(10分間)の後、55%アセトニトリル(5 分間)
シロイヌナズナ由来UDP-グルコース脱水素酵素を含むヒトUDP-グルクロン酸転移酵素との同時発現酵母株 (pAUR/At.UDPGDH+pGYR/hUGT1A9)におけるマイコフェノール抱合体の生成を確かめた。形質転換体を選択培地で48時間30℃で培養し、得られた酵母菌体を8%グルコース溶液に懸濁し、抱合化基質として0.2mM マイコフェノール酸を添加した。30℃の条件下で24時間振盪培養をおこない、培養液に2倍容のクロロホルム:メタノール=3:1を添加し、激しく攪拌した後、上層の水相と下層の有機相を回収し、有機相は減圧乾固し、アセトニトリルに溶解した。代謝物を超高速液体クロマトグラフィーにより分析した。条件は以下のとおりである。カラム:nacalai tesque社製 2.5C18-MS-II(内径2.0mm×長さ100mm)、検出波長:250nm、流速:0.5ml/min、カラム温度:45℃、溶出条件:水/アセトニトリル系(0.1%TFAを含む)、20-40 %アセトニトリル直線濃度勾配(7分間)の後、40%アセトニトリル(2分間)、40-20%アセトニトリル(2分間)、20%アセトニトリル(2分間)
A:標準物質(MPA:マイコフェノール酸、G1:O-glucuronide, G2: Acyl glucuronide),
B:AH22/pGYRUGT1A9+pAUR/At.UDPGDH,
C:AH22:pAUR/At.UDPGDH(コントロール)
グルクロン酸転移酵素を発現した酵母静止菌体におけるアシルグルクロン酸抱合体の生成を確かめるために、形質転換体を選択培地で24時間30℃で培養し、得られた酵母菌体を8%グルコースを含む適当な緩衝溶液に懸濁し、抱合化基質として1mM メフェナム酸を添加した。30℃の条件下で24時間シントウ培養をおこない、培養液に2.5倍容のクロロホルム:メタノール=3:1を添加し、激しく攪拌した後、上層の水相の代謝物を超高速液体クロマトグラフィーにより分析した。条件は以下のとおりである。カラム:Nacalai Tesque社製 2.5C18-MS-II (内径2.0mm × 長さ100mm)、検出波長:320nm、流速:0.5ml/min、カラム温度:45℃、溶出条件:水/アセトニトリル系(0.1%TFAを含む)、5-40%アセトニトリル直線濃度勾配(5分間)、40-100%アセトニトリル直線濃度勾配(3分間)の後、100%アセトニトリル(1分間)、100-5%アセトニトリル直線濃度勾配、5%アセトニトリル(3分間)
グルクロン酸転移酵素を発現した酵母静止菌体におけるNグルクロン酸抱合体の生成を確かめるために、形質転換体を選択培地で24時間30℃で培養し、得られた酵母菌体を8%グルコースを含む適当な緩衝溶液に懸濁し、抱合化基質として0.5mM タモキシフェンを添加した。30℃の条件下で24時間シントウ培養をおこない、培養液に2.5倍容のクロロホルム:メタノール=3:1を添加し、激しく攪拌した後、上層の水相の代謝物を高速液体クロマトグラフィーにより分析した。
タモキシフェン抱合体のHPLCによる分析条件は以下のとおりである。カラム:Wako社製 WakoPack Navi C-30-5 (内径3.0mm × 長さ150mm)、検出波長:254nm、流速:0.5ml/min、カラム温度: 37℃、溶出条件:100mM酢酸アンモニウム(pH5.0)/アセトニトリル系、25 %アセトニトリル(5分間)、25-75%アセトニトリル直線濃度勾配(25分間)の後、75%アセトニトリル(10分間)、75-25%アセトニトリル直線濃度勾配(5分間)の後、25%アセトニトリル(5分間)
出芽酵母と分裂酵母におけるグルクロン酸抱合体産生能の比較
出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)におけるグルクロン酸抱合体産生能を分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)の系と比較するために、表5に示す形質転換出芽酵母(表2に示す形質転換体No.4、UGT分子種: UGT1A1(N末端シグナル配列置換グルクロン酸転移酵素(UGT1A1)を含む酵母発現ベクター(pGYR/UGT1A1)を用いた)またはUGT1A6)を選択培地で、30℃で24時間培養し、得られた酵母菌体を、8%グルコースを含む緩衝溶液に懸濁し、抱合化基質として0.5mM 4メチルウンベリフェロンを添加した。30℃の条件下で24時間振盪培養を行い、培養液に2倍容のクロロホルム:メタノール=3:1を添加し、激しく攪拌した後、上層の水相と下層の有機相を回収し、有機相は減圧乾固し、アセトニトリルに溶解した。それぞれの代謝物を超高速液体クロマトグラフィーにより分析した。条件は以下のとおりである。
5-1. シトクロムP450を含む同時発現株の静止菌体を用いた7ヒドロキシクマリン抱合体の製造
生体で生じる抱合体の多くは、その前段階としてシトクロムP450によるモノオキシゲナーゼ反応を受け、抱合化をうける官能基としてはたらく水酸基の導入を受ける。酵母においてシトクロムP450及びUDP-グルクロン酸転移酵素の同時発現株より調製されたミクロソーム画分を用いて試験管内の反応により、7エトキシクマリンを基質として、シトクロムP450による脱エチル反応による7ヒドロキシクマリン生成、引き続いてUDP-グルクロン酸転移酵素による抱合化が観測された(文献番号6)。このP450とUDP-グルクロン酸転移酵素の連続的な変換反応を酵母菌体内で可能にするために、pAUR-At.UDPGDH/UGT1A6及びpGYR/ratCYP1A1 の発現ベクターを同時に形質転換した酵母株(表2,形質転換体5)を作成した。形質転換体を選択培地で48時間30℃で培養し、得られた酵母菌体を8%グルコースを含む溶液に懸濁し、抱合化基質として1mM 7エトキシクマリンを添加した。30℃の条件下で72時間振盪培養をおこない、培養液に生成される抱合体生成の時間変化を調べた(図13)。
実施例3で示したように抱合体の多くはシトクロムP450の代謝に引き続きグルクロン酸抱合をうけて産生される。そこでとくにヒト代謝物を製造するためにヒト由来シトクロムP450を含む同時発現酵母株の構築をおこない7エトキシクマリンの代謝解析を行なった。
ヒト由来シトクロムP450を含む同時発現株を構築するために、出芽酵母グリセロールリン酸キナーゼ由来のプロモーター及びターミネーター領域をクローニングして前述のpPYRの発現調節領域を置換した自律複製型酵母発現ベクター(pPYR)を作成した(図14)。
PGK1由来のプロモーター領域
フォワード配列 : 配列番号 21
リバース配列 : 配列番号 22
PGK1由来のターミネーター領域
フォワード配列 : 配列番号 23
リバース配列 : 配列番号 24
変性 94℃ 2分
5サイクル 94℃ 15秒、42℃ 30秒、68℃1分45秒
30サイクル 94℃ 15秒、50℃ 30秒、68℃1分45秒
最終伸長 68℃10分
変性 98℃5分
30サイクル 94℃ 30秒、50℃ 30秒、72℃ 2分30秒
最終伸長 72℃4分
変性 98℃5分
30サイクル 94℃ 30秒、50℃ 30秒、72℃ 2分30秒
最終伸長 72℃4分
変性 98℃5分
30サイクル 94℃ 30秒、50℃ 30秒、72℃ 2分30秒
最終伸長 72℃4分
ヒトシトクロムP450とUDP-グルクロン酸転移酵素によるヒト特異的な連続的な変換反応を酵母菌体内で可能にするために、pAUR-rat.UGDH/UGT及びpPYR/humanCYPの発現ベクターを同時に形質転換した酵母株を作成した。
形質転換体を選択培地で24時間30℃で培養し、得られた酵母菌体を8%グルコースを含む溶液に懸濁し、抱合化基質として1mM 7エトキシクマリンを添加した。30℃の条件下で24時間シントウ培養をおこない、培養液に生成される代謝物を調べた(図15、表7)。
また、表7にはヒトシトクロムP450とUDP-グルクロン酸転移酵素の異なる分子種の組み合わせにより構築した同時発現酵母株を用いた7エトキシクマリンの抱合体製造結果を示す。いずれの組み合わせにおいてもP450の代謝物である7OHCあるいは3OH−7ECの抱合体の生成が見られた。
Claims (26)
- UDP-グルコース脱水素酵素をコードする遺伝子及びUDP-グルクロン酸転移酵素をコードする遺伝子を発現可能に挿入して形質転換した出芽酵母。
- シトクロムP450遺伝子をコードする遺伝子をさらに発現可能に挿入して形質転換した、請求項1に記載の出芽酵母。
- 以下の(A)〜(G)のいずれかから選ばれる形質転換出芽酵母。
(A)UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター及びUDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(B)UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(C)UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター、UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクター及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(D)UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター、及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(E)UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクター、及びUDP-グルコース脱水素酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母、
(F)UDP-グルクロン酸転移酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクター、及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターで形質転換した出芽酵母、並びに
(G)UDP-グルコース脱水素酵素、UDP-グルクロン酸転移酵素及びシトクロムP450遺伝子発現ベクターで形質転換した出芽酵母 - UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターが、出芽酵母発現ベクターにUDP-グルコース脱水素酵素遺伝子を発現可能に挿入したものであり、
UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクターが、出芽酵母発現ベクターにUDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子を発現可能に挿入したものであり、
UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクターが、出芽酵母発現ベクターにUDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子及びUDP-グルコース脱水素酵素含を発現可能に挿入したものである、請求項3に記載の形質転換出芽酵母。 - 出芽酵母発現ベクターが自律複製型ベクターまたは染色体組み込み型ベクターである、請求項4に記載の形質転換出芽酵母。
- UDP-グルコース脱水素酵素遺伝子が動物または植物由来の遺伝子である、請求項1、2、4〜5のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
- UDP-グルコース脱水素酵素遺伝子がシロイヌナズナ由来遺伝子またはラット由来遺伝子である、請求項1、2、4〜5のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
- UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子が哺乳動物由来の遺伝子である、請求項1、2、4〜7のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
- UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子がヒト由来の遺伝子である、請求項1、2、4〜7のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
- シトクロムP450遺伝子発現ベクターが、出芽酵母発現ベクターにシトクロムP450遺伝子を発現可能に挿入したものである、請求項3〜9のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
- 前記UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクターは、UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子が、発現量がUGT1A7の50%以下である低発現量グルクロン酸転移酵素遺伝子である場合、
前記低発現量グルクロン酸転移酵素遺伝子は、シグナル配列遺伝子を、発現量がUGT1A7の80%以上である高発現グルクロン酸転移酵素のシグナル配列遺伝子と置換したものであるか、または
シグナル配列遺伝子を(A)以下に示すアミノ酸配列(a)〜(c)のいずれかをコードする遺伝子、(B)アミノ酸配列(a)〜(c)のアミノ酸の1〜5個が置換若しくは欠失したアミノ酸配列のいずれかをコードする遺伝子、または(C)1〜5個のアミノ酸がアミノ酸配列(a)〜(c)のアミノ酸に付加されたアミノ酸配列のいずれかをコードする遺伝子と置換したものであり、但し、(B)の置換若しくは欠失したアミノ酸配列および(C)の付加されたアミノ酸配列をコードする遺伝子は、シグナル配列遺伝子とした場合にグルクロン酸転移酵素の発現量が野生型の80%以上である、請求項1〜10のいずれかに記載の形質転換出芽酵母。
(a) MARAGWTGLLPLYVCLLLTCGFAKAG(配列番号1)
(b) MACLLRSFQRISAGVFFLALWGMVVG(配列番号2)
(c) MAPRRVDQPRSFMCVSTADLWLCEAG(配列番号3) - 前記低発現量グルクロン酸転移酵素は、UGT1A1、UGT1A4、UGT1A8またはUGT1A9である請求項11に記載の形質転換出芽酵母。
- 前記高発現量グルクロン酸転移酵素は、UGT1A7、UGT1A6またはUGT1A10である請求項11または12に記載の形質転換出芽酵母。
- 被抱合物質のグルクロン酸抱合体生成に用いるための、請求項1〜13のいずれか1項に記載の出芽酵母。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の形質転換出芽酵母をグルコース及び被抱合物質の存在下で培養して、前記被抱合物質のグルクロン酸抱合体を生成させることを含む、グルクロン酸抱合体の製造方法。
- 被抱合物質がアルコール性水酸基を含む医薬品及び医薬品の候補物質、フェノール性水酸基を複数含むポリフェノール化合物、カルボン酸を含む非ステイロイド性抗炎症薬及びその候補物質、並びに1〜4級のいずれか少なくとも1つのアミンを含む化合物から成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項15に記載の製造方法。
- 被抱合物質が、P450の代謝により抱合化を受ける官能基(主に水酸基)を生成する物質である請求項15に記載の製造方法。
- 被抱合物質が、メトキシ基またはエトキシ基を含む医薬品及び医薬品の候補物質、メチレンジオキシフェニル基をもつセサミン化合物、並びに水酸基を有しないジアゼピン系の医薬品及び医薬品の候補物質から成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項17に記載の製造方法。
- 出芽酵母発現ベクターにUDP-グルコース脱水素酵素遺伝子を発現可能に挿入したものである、UDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター。
- 出芽酵母発現ベクターにUDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子を発現可能に挿入したものである、UDP-グルクロン酸転移酵素発現ベクター。
- 酵母発現ベクターにUDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子及びUDP-グルコース脱水素酵素含を発現可能に挿入したものである、UDP-グルクロン酸転移酵素及びUDP-グルコース脱水素酵素発現ベクター。
- 酵母発現ベクターが自律複製型ベクターまたは染色体組み込み型ベクターである、請求項19〜21のいずれかに記載のベクター。
- UDP-グルコース脱水素酵素遺伝子が動物または植物由来の遺伝子である、請求項19、21〜22のいずれかに記載のベクター。
- UDP-グルコース脱水素酵素遺伝子がシロイヌナズナ由来遺伝子またはラット由来遺伝子である、請求項19、21〜22のいずれかに記載のベクター。
- UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子が哺乳動物由来の遺伝子である、請求項20〜24のいずれかに記載のベクター。
- UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子がヒト由来の遺伝子である、請求項20〜24のいずれかに記載のベクター。
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