JPWO2007066627A1 - 多目的アシル化触媒とその用途 - Google Patents
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Abstract
Description
DNAのもつ遺伝情報は、遺伝暗号表に基づいてアミノ酸の配列に翻訳される。翻訳の際、現存の天然の細胞では、トランスファーRNA(転移RNA、transfer RNA又はtRNA)がアミノ酸とコドンを正しく組合わせるアダプターとして使われる。アダプターであるtRNAは片側でアミノ酸を、もう一方の側でコドンを識別する。天然のtRNAは、約80ヌクレオチドの長さの小さなRNAである。
リボザイムとは酵素活性(触媒能)を持つRNA、すなわちRNA触媒のことである。リボ核酸(RNA)と酵素(Enzyme)の二つの単語が融合してリボザイム(ribozyme)となった。
天然では、ARSはタンパク質であり、ARSリボザイムは発見されていない。そこで、試験管内分子進化法を用いて、天然には存在しないARSリボザイム(アミノアシルtRNA合成酵素:aminoacyl-tRNA synthetaseとして機能するリボザイム)を創製する試みがなされている(特許文献2、4、5、非特許文献2、3)。
タンパク質は、20種類の天然アミノ酸を構成単位とするポリマーであり、このアミノ酸のさまざまな組合わせにより多くの機能を発現している。タンパク質の機能を研究する際に、しばしばアミノ酸の置換が行われるが、通常の変異法では20種類の天然アミノ酸の枠の中でしか変異ができない。この枠を取り払い、天然のアミノ酸以外のさまざまなアミノ酸を導入するために開発された方法が、非天然アミノ酸変異法である(非特許文献4、5)。
(1)以下の一般式
P1−Z1Z2Z3Z4(N1)1(N1)2…(N1)p−P2−(N2)1(N2)2…(N2)qY1Y2Y3(N3)1(N3)2N4GGN
[P1及びP2はステム・ループ構造を持ちうる任意のRNA配列からなる領域を表し、(N1)1〜(N1)pはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、pは3又は4を表し、(N2)1〜(N2)qはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、qは5又は6を表し、(N3)1〜(N3)2はそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、N4はU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、Z1〜Z4はそれぞれ独立にC又はGを表し、Y1〜Y3はそれぞれ独立にC又はGを表し、NはAもしくはGに相補的なモノリボヌクレオチドを表し、Uはウラシルヌクレオチド、Cはシトシンヌクレオチド、Aはアデニンヌクレオチド、Gはグアニンヌクレオチドを表す。]
で表されるRNA配列からなる構造を有する、tRNAのアシル化を触媒するリボザイムであって、
リボザイムの3’末端のGGNモチーフでtRNAを認識して結合し、当該GGNモチーフはリボザイムに結合するtRNAの3’末端の75〜73番目の塩基配列と相補的である、前記リボザイム。
(2)以下の一般式
P1−CCGC(N1)1(N1)2…(N1)p−P2−(N2)1(N2)2…(N2)qGCG(N3)1(N3)2AGGN
[P1及びP2はステム・ループ構造を持ちうる任意のRNA配列からなる領域を表し、(N1)1〜(N1)pはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、pは3又は4を表し、(N2)1〜(N2)qはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、qは5又は6を表し、(N3)1〜(N3)2はそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、Uはウラシルヌクレオチド、Cはシトシンヌクレオチド、Aはアデニンヌクレオチド、Gはグアニンヌクレオチドを表し、NはAもしくはGに相補的なモノリボヌクレオチドを表す。]
で表されるRNA配列からなる構造を有する、tRNAのアシル化を触媒するリボザイムであって、
リボザイムの3’末端のGGNモチーフでtRNAを認識して結合し、当該GGNモチーフはリボザイムに結合するtRNAの3’末端の75〜73番目の塩基配列と相補的である、前記リボザイム。
(3)以下の式(I)又は(II)
P1−CCGCGGC−P2−GAUUAGCGUUAGGN (I)
P1−CCGCAUC−P2−UACAUGGCGUUAGGN (II)
[式(I)及び(II)において、P1及びP2はステム・ループ構造を持ちうる任意のRNA配列からなる領域を表し、Uはウラシルヌクレオチド、Cは、シトシンヌクレオチド、Aはアデニンヌクレオチド、Gはグアニンヌクレオチドを表し、NはAもしくはGに相補的なモノリボヌクレオチドを表す]
で表されるRNA配列からなる構造を有する、tRNAのアシル化を触媒するリボザイムであって、
リボザイムの3’末端のGGNモチーフでtRNAを認識して結合し、当該GGNモチーフはリボザイムに結合するtRNAの3’末端の75〜73番目の塩基配列と相補的である、前記リボザイム。
(4)上記(1)から(3)のリボザイムにおいて、P1及びP2が、それぞれ独立して以下の式
で表されるRNA配列からなる、リボザイム。
(5)Bで表されるループ型1重鎖が安定テトラループである、(4)に記載のリボザイム。
(6)上記(1)から(5)のリボザイムにおいて、P1が:GGAUCGAAAGAUUU;P2が:CCCGAAAGGG、で表されるRNA配列からなる、リボザイム。
(7)以下の(a)〜(d)のいずれかのRNA配列からなる、tRNAのアシル化を触媒するリボザイム:
(a)GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGU
(b)GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGU
(c)配列(a)において、3’末端のUが、アシル化されるtRNAにおける73番目の塩基に相補的になるようにデザインされた任意の塩基に置換されたRNA配列
(d)配列(b)において、3’末端のUが、アシル化されるtRNAにおける73番目の塩基に相補的になるようにデザインされた任意の塩基に置換されたRNA配列。
(8)天然アミノ酸、非天然アミノ酸、又は乳酸によるtRNAのアシル化を触媒するリボザイムである、上記(1)から(7)のリボザイム。
(9)tRNAのアシル化を触媒するリボザイムであって、
(a)tRNAを認識して結合するtRNA結合部位
(b)アシル脱離基部分において弱活性化されたエステル結合を有し、側鎖又はアシル脱離基内に芳香環を有するアシル基ドナー基質を認識して結合するアシル基ドナー基質結合部位、及び
(c)アシル基ドナー基質からtRNAの3’末端へのアシル基転移反応を触媒する活性を有する触媒活性部位、を含み、
tRNA結合部位はリボザイムの3’末端のGGUモチーフからなり、当該GGUモチーフはリボザイムに結合するtRNAの3’末端のアシル基アクセプターステム部分の75〜73番目の塩基配列と相補的であり、これにより、リボザイムがtRNAの3’末端のアシル基アクセプターステム部分と塩基対形成により結合し、アシル基ドナー基質結合部位に結合したアシル基ドナー基質からtRNAの3’末端へのアシル基転移反応が速やかに起こり、
tRNAの73番目の塩基と塩基対を形成するリボザイム上の塩基Uは、AもしくはGに相補的な塩基であるが、tRNAの種類によって相補的になるように変異をすることが可能であり、これにより、リボザイムは任意のtRNAをアシル化することができることを特徴とする、前記リボザイム。
(10)上記(9)のリボザイムにおいて、アシル脱離基内に芳香環を有するアシル基ドナー基質が以下の式
で表される構造を有し、リボザイムのアシル基ドナー基質結合部位は、基質のアシル脱離基であるR3の部分を認識し、これにより、リボザイムは、任意の側鎖を有するカルボン酸をアシル基ドナー基質としてtRNAをアシル化することができることを特徴とする、リボザイム。
(11)上記(9)又は(10)に記載のリボザイムにおいて、アシル脱離基内に芳香環を有するアシル基ドナー基質が、アシル脱離基内に芳香環を持つアミノ酸のエステル化誘導体、アシル脱離基内に芳香環を持つアミノ酸のチオエステル化誘導体、アシル脱離基内に芳香環を持つ乳酸のエステル化誘導体から選択される、リボザイム。
(12)以下の(a)〜(d)のいずれかを分子中に含むポリヌクレオチド:
(a)上記(1)から(11)のいずれかに記載の本発明のリボザイムを構成するRNA
(b)上記(a)のRNAに相補的な配列からなるRNA
(c)上記(a)のRNAにおいてUがTに置換されている配列からなるDNA
(d)上記(b)のRNAにおいてUがTに置換されている配列からなるDNA。
(13)以下の(a)から(d)の工程を含む、アシル化されたtRNAの製造方法:
(a)本発明のリボザイムを1つ以上提供する工程
(b)tRNAを提供する工程
(c)弱活性化されたカルボン酸を提供する工程
(d)前記リボザイムと、前記tRNA及び弱活性化されたカルボン酸とを接触させて、tRNAをアシル化する工程、及び
(e)アシル化されたtRNAを単離する工程。
(14)カルボン酸が、天然アミノ酸、非天然アミノ酸、又は乳酸である、(13)に記載の方法。
(15)弱活性化されたカルボン酸が、アミノ酸のエステル化誘導体、アミノ酸のチオエステル化誘導体、又はカルボン酸のエステル化誘導体である、(13)に記載の方法。
(16)弱活性化されたカルボン酸が、以下から選択される、(13)に記載の方法:
側鎖に芳香環を持つ天然アミノ酸又は非天然アミノ酸のシアノメチルエステル;天然アミノ酸又は非天然アミノ酸の3,5−ジニトロベンジルエステル;天然アミノ酸又は非天然アミノ酸の4−クロロベンジルチオエステル;フェニル乳酸のシアノメチルエステル;及び、フェニル乳酸又はアルキル乳酸の3,5−ジニトロベンジルエステル。
(17)リボザイムが担体に固定化されている、上記(13)から(16)に記載の方法。
(18)上記(1)から(11)のいずれかに記載の本発明のリボザイムを構成するRNAの3’末端に1つ以上のアデノシン残基を付加した配列からなる、固定用リボザイム。
(19)以下の(a)から(c)のいずれかの工程を含む、本発明のリボザイムに対する基質となるアミノ酸のエステル化誘導体の合成方法:
(a)アミノ基をBoc保護したアミノ酸を、ベンジル位にハロゲンを持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と反応してエステルを形成させ、その後、酸を用いてBoc保護基を除く工程
(b)アミノ基をBoc保護したアミノ酸を、ベンジル位に水酸基を持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と、一般的な縮合剤を用いて縮合させてエステルを形成させ、その後、酸を用いてBoc保護基を除く工程、又は
(c)アミノ基をBoc保護したアミノ酸を活性化したものを、ベンジル位に水酸基を持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と混合することによりエステルを形成させ、その後、酸を用いてBoc保護基を除く工程
であって、これにより、アミノ酸のエステル化誘導体の脱離基がリボザイムによる認識部位となることを特徴とする、前記方法。
(20)以下の(a)又は(b)の工程を含む、本発明のリボザイムに対する基質となる、アミノ酸のチオエステル化誘導体の合成方法:
(a)アミノ基をBoc保護したアミノ酸を、ベンジル位に水酸基を持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と、一般的な縮合剤を用いて縮合させてエステルを形成させ、その後、酸を用いてBoc保護基を除く工程、又は
(b)アミノ基をBoc保護したアミノ酸を活性化したものを、ベンジル位にチオール基を持つ化合物と混合することによりエステルを形成させ、その後、酸を用いてBoc保護基を除く工程
であって、これにより、アミノ酸のチオエステル化誘導体の脱離基がリボザイムによる認識部位となることを特徴とする、前記方法。
(21)以下の(a)から(c)のいずれかの工程を含む、本発明のリボザイムに対する基質となるカルボン酸のエステル化誘導体の合成方法:
(a)カルボン酸とベンジル位にハロゲンを持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と反応してエステルを形成させる工程
(b)カルボン酸とベンジル位に水酸基を持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と、一般的な縮合剤を用いて縮合させてエステルを形成させる工程、又は
(c)カルボン酸を活性化したものを、ベンジル位に水酸基を持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と混合することによりエステルを形成させる工程
であって、これにより、カルボン酸のエステル化誘導体の脱離基がリボザイムによる認識部位となることを特徴とする、前記方法。
(22)以下の(a)から(e)の工程を含む、アシル化されたtRNAの製造方法:
(a)それぞれ以下の(1)又は(2)のRNA配列からなる、tRNAのアシル化を触媒する2つのリボザイムを提供する工程:
(1)GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGU
(2)GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGU
(b)tRNAを提供する工程
(c)天然アミノ酸、非天然アミノ酸又は乳酸のエステル化誘導体又はチオエステル化誘導体を提供する工程
(d)前記リボザイムと、前記tRNA及び前記天然アミノ酸、非天然アミノ酸又は乳酸のエステル化誘導体又はチオエステル化誘導体とを接触させて、tRNAをアシル化する工程、及び
(e)アシル化されたtRNAを単離する工程
(23)2つのリボザイムがそれぞれ担体に固定化されている、上記(22)の方法。
(24)tRNAのアシル化を触媒するリボザイムを担体に固定化するために酸化修飾可能な任意のヌクレオチドを触媒RNA分子の3’末端に付加させた、以下の(1−N)又は(2−N)の塩基配列のポリヌクレオチドを含むRNAからなる固定用リボザイム:
(1−N)GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGUN
(3’末端のNは付加させた任意のヌクレオチド)
(2−N)GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGUN
(3’末端のNは付加させた任意のヌクレオチド)
(25)アデノシンを3’末端に付加させた上記(24)に記載の固定用リボザイムであって、以下の(1−A)又は(2−A)の塩基配列のポリヌクレオチドを含むRNAからなる固定用リボザイム:
(1−A)GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGUA
(3’末端のAは付加させたアデノシン)
(2−A)GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGUA
(3’末端のAは付加させたアデノシン)
(26)以下の(a)から(e)の工程を含む、アシル化されたtRNAの製造方法:
(a)請求項24の(1-N)又は請求項25の(1-A)で示される塩基配列のポリヌクレオチドを含むRNA、及び請求項24の(2-N)又は請求項25の(2-A)で示される塩基配列のポリヌクレオチドを含むRNAからなる2つの固定用リボザイムを提供し、それらを担体に固定化する工程
(b)tRNAを提供する工程
(c)天然アミノ酸、非天然アミノ酸又は乳酸のエステル化誘導体又はチオエステル化誘導体を合成する工程
(d)前記で担体に固定化されたリボザイムと、前記tRNA及び前記天然アミノ酸、非天然アミノ酸又は乳酸のエステル化誘導体とを接触させて、tRNAをアシル化する工程、及び
(e)アシル化tRNAを単離する工程。
(27)以下の(a)(b)(c)を含む、天然アミノ酸、非天然アミノ酸、又は乳酸でアシル化されたtRNA分子を得るために使用できるキット:
(a)1つ以上の本発明のリボザイム
(b)前記リボザイムの基質となる、天然アミノ酸、非天然アミノ酸、又は乳酸のエステル化誘導体又はチオエステル化誘導体
(c)tRNA。
(28)リボザイムが担体に固定化されている、(27)のキット。
(29)以下の(a)から(d)の工程を含む、任意の非天然アミノ酸またはその他のカルボン酸が所望の部位に導入されたポリペプチドを製造する方法:
(a)本発明のリボザイムを1つ以上提供する工程
(b)前記リボザイムを用いてtRNAを非天然アミノ酸またはカルボン酸でアシル化する工程
(c)前記tRNAのアンチコドンに対応するコドンを所望の部位に有するmRNAを提供する工程
(d)前記のアシル化されたtRNAおよび前記mRNAを翻訳系に加えて、非天然アミノ酸またはカルボン酸が所望の部位に導入されたポリペプチドを製造する工程。
(30)カルボン酸が乳酸である、(29)の方法。
(31)tRNAが終始コドンに対応するアンチコドン、4塩基からなるアンチコドン、人工塩基を含むアンチコドン、又は天然アミノ酸をコードするコドンに対するアンチコドンを有する、(29)又は(30)の方法。
(32)工程(d)において、翻訳系に加える前に、アシル化されたtRNAをリボザイムから分離する工程をさらに含む、(29)から(31)の方法。
(33)前記リボザイムが担体に固定化されている、(29)から(32)の方法。
本発明のリボザイム(アシル化RNA触媒)はtRNAのアシル化を触媒するリボザイムであり、tRNAの共通配列がある3’末端(RCCA-3’、Rは識別塩基と呼ばれる73位の塩基でありA又はGのいずれかである)に認識部位を特定している。本発明の理解のために、以下ではtRNAの構造について説明する。
本発明のリボザイムは、背景技術において説明した「フレキシザイム」を基にして構築された人工リボザイムである。具体的には、フレキシザイムの配列を部分的にランダム化したRNAをリボザイムドメインとして、リボザイムドメインの3’末端にtRNAドメインを付加した配列からなるRNAプールを用いて、試験管内分子進化により創製された。まず、RNAプールに適当なアシルドナー基質を加えて反応を進行させて、tRNAドメインをアシル化することができる活性種(分子内型)を選択した。さらに、tRNAドメインを除いたもの(リボザイムドメイン)を用いて分子間型で活性を評価し、高効率でアシル化を行うことができるものを本発明のリボザイムとした。なお、人工リボザイムの創製についての一般的な説明は、蛋白質核酸酵素Vol.48 No.11(2003)1511-1518を参照されたい。
図3において、P1およびP2で表される部分は、ARSリボザイムの2次元構造を活性な形に固定する塩基配列領域であり、ステム・ループ構造をもつ。Nはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、N(1)の部分は3個又は4個のヌクレオチド、N(2)の部分は5個又は6個のヌクレオチド、N(3)の部分は2個のヌクレオチド、N(4)は1個のヌクレオチドからなる。Z又はYはそれぞれ独立にC又はGを表す。3’末端のNはtRNAの識別塩基であるA又はG(73位の塩基)に相補的なモノリボヌクレオチドであり、U、C、A及びGのいずれかから選択される。
(式1)P1−Z1Z2Z3Z4(N1)1(N1)2…(N1)p−P2−(N2)1(N2)2…(N2)qY1Y2Y3(N3)1(N3)2N4GGN
[式1において、(N1)1〜(N1)pはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、pは3又は4を表し、(N2)1〜(N2)qはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、qは5又は6を表し、(N3)1〜(N3)2はそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、N4はU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、Z1〜Z4はそれぞれ独立にC又はGを表し、Y1〜Y3はそれぞれ独立にC又はGを表し、NはAもしくはGに相補的なモノリボヌクレオチドを表し、Uはウラシルヌクレオチド、Cはシトシンヌクレオチド、Aはアデニンヌクレオチド、Gはグアニンヌクレオチドを表し、P1及びP2はステム・ループ構造を持ちうる任意のRNA配列からなる領域を表す]
先に述べた通り、本発明のリボザイムがtRNAを認識する際には、tRNAの共通配列がある3’末端が認識部位となる。すなわち、リボザイムの3’末端のGGNモチーフでtRNAの3’末端を認識して結合する。当該GGNモチーフがリボザイムに結合するtRNAの3’末端の73〜75番目の塩基配列と相補的であるようにリボザイムを設計しているからである。当該tRNAの73番目の塩基(識別塩基)と塩基対を形成する塩基Nは、A又はGに相補的な塩基であるが、リボザイムに結合するtRNAの種類によって相補的になるように変異をすることが可能である。A又はGに相補的な塩基とは、非ワトソン−クリック塩基対を含む概念として広く対合可能な塩基ということであり、Aに相補的な塩基はU又はG、Gに相補的な塩基はC、A又はUである。
(式2)P1−CCGC(N1)1(N1)2…(N1)p−P2−(N2)1(N2)2…(N2)qGCG(N3)1(N3)2AGGN
[式2において、(N1)1〜(N1)pはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、pは3又は4を表し、(N2)1〜(N2)qはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、qは5又は6を表し、(N3)1〜(N3)2はそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、Uはウラシルヌクレオチド、Cはシトシンヌクレオチド、Aはアデニンヌクレオチド、Gはグアニンヌクレオチドを表し、NはAもしくはGに相補的なモノリボヌクレオチドを表し、P1及びP2はステム・ループ構造を持ちうる任意のRNA配列からなる領域を表す]
別の態様では、本発明のリボザイムは、上記の式(2)において、さらに、(N1)1〜(N1)p、(N2)1〜(N2)q及び(N3)1〜(N3)2のリボヌクレオチドを規定したRNA配列からなる構造を有する、tRNAのアシル化を触媒するリボザイムである。そのようなRNA配列は以下の(I)又は(II)で表される。
P1−CCGCAUC−P2−UACAUGGCGUUAGGN (II)
[式(I)及び(II)において、Uはウラシルヌクレオチド、Cは、シトシンヌクレオチド、Aはアデニンヌクレオチド、Gはグアニンヌクレオチドを表し、NはAもしくはGに相補的なモノリボヌクレオチドを表し、P1及びP2はステム・ループ構造を持ちうる任意のRNA配列からなる領域を表す]
上記式(I)又は(II)においてP1領域及びP2領域のRNA配列を規定することもできる。この場合、P1がGGAUCGAAAGAUUUであり且つP2がCCCGAAAGGGであることができる。あるいは、P1がGGAUCGAAAGAUUUであり、P2が任意のRNA配列からなることができる。あるいは、P1が任意のRNA配列からなり、P2がCCCGAAAGGGであることができる。
(a) GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGU-3'
(b) GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGU-3'
(c)配列(a)において、3’末端のUが、アシル化されるtRNAにおける73番目の塩基に相補的になるようにデザインされた任意の塩基に置換されたRNA配列
(d)配列(b)において、3’末端のUが、アシル化されるtRNAにおける73番目の塩基に相補的になるようにデザインされた任意の塩基に置換されたRNA配列。
本発明のリボザイムは、天然アミノ酸、非天然アミノ酸、乳酸、及びその他のカルボン酸をアシル基を介してtRNAに結合させる反応、すなわちtRNAのアシル化、を触媒するリボザイムである。この結合は、tRNAの3’末端のヌクレオチドのリボースの水酸基(2’又は3’−OH)に天然アミノ酸、非天然アミノ酸、乳酸、及びその他のカルボン酸のアシル基部分がエステル結合したものである。
本発明のリボザイムを用いれば、tRNAのアシル化においてすべてのアミノ酸を基質とすることが可能となる。したがって天然アミノ酸としては、従来のフレキシザイムでは基質とできなかったフェニルアラニン、チロシン、トリプトファン以外の17種類の天然アミノ酸も用いることができ、非天然アミノ酸としては、芳香環以外の側鎖をもつ非天然アミノ酸も用いることができる。その上、本発明のリボザイムは、アミノ基の代わりに水酸基を持つカルボン酸、例えば乳酸も基質とすることができる。これは本発明のリボザイムの重要な特徴の一つであり、従来のARSからは全く想像もつかない、生物学の常識を覆す特徴である。ARSは特定のアミノ酸をそれに対応するtRNAに結合させる(tRNAをアミノ酸でアシル化する、すなわちアミノアシル化する)酵素であり、その結果、mRNAの遺伝暗号がアミノ酸へと翻訳される。ところが、本発明のリボザイムは、アミノ酸以外のヒドロキシカルボン酸までもtRNAに結合させる(tRNAをカルボン酸でアシル化する)ことができる。その結果、非天然アミノ酸を含むすべてのアミノ酸、さらには、ヒドロキシカルボン酸への遺伝暗号の翻訳も可能となるのである。
tRNAのアシル化を触媒するリボザイムであって、
(a)tRNAを認識して結合するtRNA結合部位
(b)アシル脱離基部分において弱活性化されたエステル結合を有し、側鎖又はアシル脱離基内に芳香環を有するアシル基ドナー基質を認識して結合するアシル基ドナー基質結合部位、及び
(c)アシル基ドナー基質からtRNAの3’末端へのアシル基転移反応を触媒する活性を有する触媒活性部位、を含み、
tRNA結合部位はリボザイムの3’末端のGGUモチーフからなり、当該GGUモチーフはリボザイムに結合するtRNAの3’末端のアシル基アクセプターステム部分の73〜75番目の塩基配列RCC(Rは識別塩基であり、G又はAである)と相補的であり、これにより、リボザイムがtRNAの3’末端のアシル基アクセプターステム部分と塩基対形成により結合し、アシル基ドナー基質結合部位に結合したアシル基ドナー基質からtRNAの3’末端へのアシル基転移反応が速やかに起こり、
tRNAの73番目の塩基(ディスクリミネーター塩基)と塩基対を形成するリボザイム上の塩基Uは、AもしくはGに対応できる塩基であるが、tRNAの種類によって相補的になるように変異をすることが可能であり、これにより、リボザイムは任意のtRNAをアシル化することができることを特徴とする、前記リボザイム。
本発明のリボザイムを用いて、所望のアシルドナー基質でアシル化されたtRNAを合成できる。
(a)1つ以上の本発明のリボザイムを提供する工程;(b)tRNAを提供する工程;(c)弱活性化されたカルボン酸を合成する工程;(d)前記リボザイムと、前記tRNA及び弱活性化されたカルボン酸とを接触させて、tRNAをアシル化する工程;及び(e)アシル化されたtRNAを単離する工程。
本発明のリボザイムのうち、スーパーフレキシザイム1は、原型のフレキシザイム同様に、脱離基としてシアノメチル基を、側鎖として芳香環をもつアミノ酸に対応できる。また、脱離基として4−クロロベンジルチオールを、側鎖としては芳香環以外の側鎖をもつアミノ酸に対しても活性を有する。特に、4−クロロベンジルチオールとの組み合わせによりβ位に枝分かれ側鎖をもつアミノ酸(例えばバリンやイソロイシン)に対して、活性を有する点が有用である。さらに、シアノメチル基もしくは4−クロロベンジルチオールで活性化されたフェニル乳酸もしくはアルキル乳酸誘導体にも活性を示す。
(a)それぞれ以下の(1)及び(2)のRNA配列からなる、tRNAのアシル化を触媒する2つのリボザイムを提供する工程:
(1)GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGU、及び
(2)GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGU
(b)tRNAを提供する工程
(c)天然アミノ酸、非天然アミノ酸又は乳酸のエステル化誘導体又はチオエステル化誘導体を合成する工程
(d)前記リボザイムと、前記tRNA及び前記天然アミノ酸又は非天然アミノ酸とを接触させて、tRNAをアミノアシル化する工程、及び
(e)アシル化されたtRNAを単離する工程
を含む、アシル化されたtRNAの製造方法。
(1−N)GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGUN(配列番号9)
(3’末端のNは付加させた任意のヌクレオチド)
(2−N)GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGUN(配列番号10)
(3’末端のNは付加させた任意のヌクレオチド)
任意のヌクレオチドNがアデノシンである場合、以下の(1−A)又は(2−A)の塩基配列のポリヌクレオチドを含むRNAからなる固定用スーパーフレキシザイムを用いる。
(1−A)GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGUA(配列番号11)
(3’末端のAは付加させたアデノシン)
(2−A)GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGUA(配列番号12)
(3’末端のAは付加させたアデノシン)
このような固定用リボザイムを用いる場合、アシル化されたtRNAの製造方法は以下の(a)から(e)の工程を含む。
(a)(1-N)又は(1-A)、及び(2-N)又は(2-A)、で示される塩基配列のポリヌクレオチドをそれぞれ含むRNAからなる2つの固定用リボザイムを提供し、それらを担体に固定化する工程
(b)tRNAを提供する工程
(c)天然アミノ酸、非天然アミノ酸又は乳酸のエステル化誘導体又はチオエステル化誘導体を合成する工程
(d)前記で担体に固定化されたリボザイムと、前記tRNA及び前記天然アミノ酸、非天然アミノ酸又は乳酸のエステル化誘導体とを接触させて、tRNAをアシル化する工程、及び
(e)アシル化tRNAを単離する工程
を含む。
非天然アミノ酸やヒドロキシカルボン酸を結合した適当なサプレッサーtRNAを用いて、任意の非天然アミノ酸やヒドロキシカルボン酸が所望の部位に導入されたポリペプチドを製造することができる。
この実施形態の例示では、スーパーフレキシザイム1または2の塩基配列に相当する合成DNA(eFxR45またはdnFxR46)に対し、P3プライマー存在下Taqポリメラーゼで伸長し(熱サイクル条件下は95度Cで2分、50度Cで1分、および72度Cで10分)、続いて相当する5'および3'プライマー(P4およびeFxR19またはP4およびdnFxR19)を用いて増幅し(熱サイクル条件下は95度Cで1分、50度Cで1分、および72度Cで1分)、その2重鎖DNAを鋳型として試験管内で転写後(37度C、1時間)、10%PAGE精製を経てスーパーフレキシザイムを提供した。tRNA分子についても同様に、tRNAAsn CUAに相当する合成DNA(tRNAasncua76)を5'および3'プライマー(tRNAasncua46およびtRNAasncua20)を用いて増幅し、同様の行程を経て目的のtRNAを提供した。
スーパーフレキシザイム1:
eFxR45:5'-ACCTA ACGCT AATCC CCTTT CGGGG CCGCG GAAAT CTTTC GATCC-3'(配列番号13)
P3:5'-GTAAT ACGAC TCACT ATAGG ATCGA AAGAT TTCCG C-3'(配列番号14)
P4:5'-GCATA TGTAA TACGA CTCAC TATAG-3'(配列番号15)
eFxR19:5'-TACCT AACGC TAATC CCCT-3'(配列番号16)
スーパーフレキシザイム2:
dnFxR46:5'-ACCTA ACGCC ATGTA CCCTT TCGGG GATGC GGAAA TCTTT CGATC C-3'(配列番号17)
P3:5'-GTAAT ACGAC TCACT ATAGG ATCGA AAGAT TTCCG C-3'
P4:5'-GCATA TGTAA TACGA CTCAC TATAG-3'
dnFxR19:5'-ACCTA ACGCC ATGTA CCCT-3'(配列番号18)
tRNAAsn CUA:
tRNAasncua76:5'-TGGTG CCTCT GACTG GACTC GAACC AGTGA CATAC GGATT TAGAG TCCGC CGTTC TACCG ACTGA ACTAC AGAGG C-3'(配列番号19)
tRNAasncua46:5'-ACGCA TATGT AATAC GACTC ACTAT AGCCT CTGTA GTTCA GTCGG T-3'(配列番号20)
tRNAasnuca20:5'-TGGTG CCTCT GACTG GACTC-3'(配列番号21)
反応条件は、実施例3と同様である。ただしアミノ酸によって反応効率が異なると予想されることから、基質濃度を1 mMから5 又は10 mMに増加させた。また、反応時間については表1(Time)を参照されたい。シスチンについては、そのジスルフィド結合をDTTで還元してシステインに変換した後に反応を行った。レーン1-56が変性PAGEで、レーン57-69が変性酸PAGE(acid PAGE)である。変性PAGEは実施例4と同様に行い、また変性酸性PAGEはマイクロへリックス(大腸菌由来の改変型アンバーサプレッサーtRNAAsnをさらに簡素化した構造を有するRNA)をtRNAの代わりに用いて、アシル化による分子量の変化、プラス電荷の増加によってシフトした生成物のバンドを検出した。
サプレッション効率=(I)/[(I)+(II)x3/5]。
Claims (33)
- 以下の一般式
P1−Z1Z2Z3Z4(N1)1(N1)2…(N1)p−P2−(N2)1(N2)2…(N2)qY1Y2Y3(N3)1(N3)2N4GGN
[P1及びP2はステム・ループ構造を持ちうる任意のRNA配列からなる領域を表し、(N1)1〜(N1)pはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、pは3又は4を表し、(N2)1〜(N2)qはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、qは5又は6を表し、(N3)1〜(N3)2はそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、N4はU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、Z1〜Z4はそれぞれ独立にC又はGを表し、Y1〜Y3はそれぞれ独立にC又はGを表し、NはAもしくはGに相補的なモノリボヌクレオチドを表し、Uはウラシルヌクレオチド、Cはシトシンヌクレオチド、Aはアデニンヌクレオチド、Gはグアニンヌクレオチドを表す。]
で表されるRNA配列からなる構造を有する、tRNAのアシル化を触媒するリボザイムであって、
リボザイムの3’末端のGGNモチーフでtRNAを認識して結合し、当該GGNモチーフはリボザイムに結合するtRNAの3’末端の75〜73番目の塩基配列と相補的である、前記リボザイム。 - 以下の一般式
P1−CCGC(N1)1(N1)2…(N1)p−P2−(N2)1(N2)2…(N2)qGCG(N3)1(N3)2AGGN
[P1及びP2はステム・ループ構造を持ちうる任意のRNA配列からなる領域を表し、(N1)1〜(N1)pはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、pは3又は4を表し、(N2)1〜(N2)qはそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、qは5又は6を表し、(N3)1〜(N3)2はそれぞれ独立にU、C、A及びGのいずれかの任意のモノリボヌクレオチドを表し、Uはウラシルヌクレオチド、Cはシトシンヌクレオチド、Aはアデニンヌクレオチド、Gはグアニンヌクレオチドを表し、NはAもしくはGに相補的なモノリボヌクレオチドを表す。]
で表されるRNA配列からなる構造を有する、tRNAのアシル化を触媒するリボザイムであって、
リボザイムの3’末端のGGNモチーフでtRNAを認識して結合し、当該GGNモチーフはリボザイムに結合するtRNAの3’末端の75〜73番目の塩基配列と相補的である、前記リボザイム。 - 以下の式(I)又は(II)
P1−CCGCGGC−P2−GAUUAGCGUUAGGN (I)
P1−CCGCAUC−P2−UACAUGGCGUUAGGN (II)
[式(I)及び(II)において、P1及びP2はステム・ループ構造を持ちうる任意のRNA配列からなる領域を表し、Uはウラシルヌクレオチド、Cは、シトシンヌクレオチド、Aはアデニンヌクレオチド、Gはグアニンヌクレオチドを表し、NはAもしくはGに相補的なモノリボヌクレオチドを表す]
で表されるRNA配列からなる構造を有する、tRNAのアシル化を触媒するリボザイムであって、
リボザイムの3’末端のGGNモチーフでtRNAを認識して結合し、当該GGNモチーフはリボザイムに結合するtRNAの3’末端の75〜73番目の塩基配列と相補的である、前記リボザイム。 - Bで表されるループ型1重鎖が安定テトラループである、請求項4に記載のリボザイム。
- P1が:GGAUCGAAAGAUUU
P2が:CCCGAAAGGG
で表されるRNA配列からなる、請求項1〜5のいずれかに記載のリボザイム。 - 以下の(a)〜(d)のいずれかのRNA配列からなる、tRNAのアシル化を触媒するリボザイム:
(a)GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGU
(b)GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGU
(c)配列(a)において、3’末端のUが、アシル化されるtRNAにおける73番目の塩基に相補的になるようにデザインされた任意の塩基に置換されたRNA配列
(d)配列(b)において、3’末端のUが、アシル化されるtRNAにおける73番目の塩基に相補的になるようにデザインされた任意の塩基に置換されたRNA配列。 - 天然アミノ酸、非天然アミノ酸、又は乳酸によるtRNAのアシル化を触媒するリボザイムである、請求項1〜7のいずれかに記載のリボザイム。
- tRNAのアシル化を触媒するリボザイムであって、
(a)tRNAを認識して結合するtRNA結合部位
(b)アシル脱離基部分において弱活性化されたエステル結合を有し、側鎖又はアシル脱離基内に芳香環を有するアシル基ドナー基質を認識して結合するアシル基ドナー基質結合部位、及び
(c)アシル基ドナー基質からtRNAの3’末端へのアシル基転移反応を触媒する活性を有する触媒活性部位、を含み、
tRNA結合部位はリボザイムの3’末端のGGUモチーフからなり、当該GGUモチーフはリボザイムに結合するtRNAの3’末端のアシル基アクセプターステム部分の75〜73番目の塩基配列と相補的であり、これにより、リボザイムがtRNAの3’末端のアシル基アクセプターステム部分と塩基対形成により結合し、アシル基ドナー基質結合部位に結合したアシル基ドナー基質からtRNAの3’末端へのアシル基転移反応が速やかに起こり、
tRNAの73番目の塩基と塩基対を形成するリボザイム上の塩基Uは、AもしくはGに相補的な塩基であるが、tRNAの種類によって相補的になるように変異をすることが可能であり、これにより、リボザイムは任意のtRNAをアシル化することができることを特徴とする、前記リボザイム。 - アシル脱離基内に芳香環を有するアシル基ドナー基質が、アシル脱離基内に芳香環を持つアミノ酸のエステル化誘導体、アシル脱離基内に芳香環を持つアミノ酸のチオエステル化誘導体、アシル脱離基内に芳香環を持つ乳酸のエステル化誘導体から選択される、請求項9又は10に記載のリボザイム。
- 以下の(a)〜(d)のいずれかを分子中に含むポリヌクレオチド:
(a)請求項1〜11のいずれかに記載のリボザイムを構成するRNA
(b)上記(a)のRNAに相補的な配列からなるRNA
(c)上記(a)のRNAにおいてUがTに置換されている配列からなるDNA
(d)上記(b)のRNAにおいてUがTに置換されている配列からなるDNA。 - (a)請求項1〜11のいずれかに記載の1つ以上のリボザイムを提供する工程
(b)tRNAを提供する工程
(c)弱活性化されたカルボン酸を提供する工程
(d)前記リボザイムと、前記tRNA及び弱活性化されたカルボン酸とを接触させて、tRNAをアシル化する工程、及び
(e)アシル化されたtRNAを単離する工程
を含む、アシル化されたtRNAの製造方法。 - カルボン酸が、天然アミノ酸、非天然アミノ酸、又は乳酸である、請求項13に記載の方法。
- 弱活性化されたカルボン酸が、アミノ酸のエステル化誘導体、アミノ酸のチオエステル化誘導体、又はカルボン酸のエステル化誘導体である、請求項13に記載の方法。
- 弱活性化されたカルボン酸が、以下から選択される、請求項13に記載の方法:
側鎖に芳香環を持つ天然アミノ酸又は非天然アミノ酸のシアノメチルエステル、
天然アミノ酸又は非天然アミノ酸の3,5−ジニトロベンジルエステル、
天然アミノ酸又は非天然アミノ酸の4−クロロベンジルチオエステル
フェニル乳酸のシアノメチルエステル、及び
フェニル乳酸又はアルキル乳酸の3,5−ジニトロベンジルエステル。 - リボザイムが担体に固定化されている、請求項13〜16のいずれかに記載の方法。
- 請求項1〜11のいずれかに記載のリボザイムを構成するRNAの3’末端に1つ以上のアデノシン残基を付加した配列からなる、固定用リボザイム。
- 以下の(a)から(c)のいずれかの工程を含む、請求項1〜11のいずれかに記載のリボザイムに対する基質となるアミノ酸のエステル化誘導体の合成方法:
(a)アミノ基をBoc保護したアミノ酸を、ベンジル位にハロゲンを持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と反応してエステルを形成させ、その後、酸を用いてBoc保護基を除く工程
(b)アミノ基をBoc保護したアミノ酸を、ベンジル位に水酸基を持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と、一般的な縮合剤を用いて縮合させてエステルを形成させ、その後、酸を用いてBoc保護基を除く工程、又は
(c)アミノ基をBoc保護したアミノ酸を活性化したものを、ベンジル位に水酸基を持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と混合することによりエステルを形成させ、その後、酸を用いてBoc保護基を除く工程
であって、これにより、アミノ酸のエステル化誘導体の脱離基がリボザイムによる認識部位となることを特徴とする、前記方法。 - 以下の(a)又は(b)の工程を含む、請求項1〜11のいずれかに記載のリボザイムに対する基質となる、アミノ酸のチオエステル化誘導体の合成方法:
(a)アミノ基をBoc保護したアミノ酸を、ベンジル位に水酸基を持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と、一般的な縮合剤を用いて縮合させてエステルを形成させ、その後、酸を用いてBoc保護基を除く工程、又は
(b)アミノ基をBoc保護したアミノ酸を活性化したものを、ベンジル位にチオール基を持つ化合物と混合することによりエステルを形成させ、その後、酸を用いてBoc保護基を除く工程
であって、これにより、アミノ酸のチオエステル化誘導体の脱離基がリボザイムによる認識部位となることを特徴とする、前記方法。 - 以下の(a)から(c)のいずれかの工程を含む、請求項1〜11のいずれかに記載のリボザイムに対する基質となるカルボン酸のエステル化誘導体の合成方法:
(a)カルボン酸とベンジル位にハロゲンを持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と反応してエステルを形成させる工程
(b)カルボン酸とベンジル位に水酸基を持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と、一般的な縮合剤を用いて縮合させてエステルを形成させる工程、又は
(c)カルボン酸を活性化したものを、ベンジル位に水酸基を持ち芳香族に電子吸引基を持つ化合物と混合することによりエステルを形成させる工程
であって、これにより、カルボン酸のエステル化誘導体の脱離基がリボザイムによる認識部位となることを特徴とする、前記方法。 - (a)それぞれ以下の(1)又は(2)のRNA配列からなる、tRNAのアシル化を触媒する2つのリボザイムを提供する工程:
(1)GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGU
(2)GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGU
(b)tRNAを提供する工程
(c)天然アミノ酸、非天然アミノ酸又は乳酸のエステル化誘導体又はチオエステル化誘導体を提供する工程
(d)前記リボザイムと、前記tRNA及び前記天然アミノ酸、非天然アミノ酸又は乳酸のエステル化誘導体又はチオエステル化誘導体とを接触させて、tRNAをアシル化する工程、及び
(e)アシル化されたtRNAを単離する工程
を含む、アシル化されたtRNAの製造方法。 - 2つのリボザイムがそれぞれ担体に固定化されている、請求項22に記載の方法。
- tRNAのアシル化を触媒するリボザイムを担体に固定化するために酸化修飾可能な任意のヌクレオチドを触媒RNA分子の3’末端に付加させた、以下の(1−N)又は(2−N)の塩基配列のポリヌクレオチドを含むRNAからなる固定用リボザイム:
(1−N)GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGUN
(3’末端のNは付加させた任意のヌクレオチド)
(2−N)GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGUN
(3’末端のNは付加させた任意のヌクレオチド) - アデノシンを3’末端に付加させた請求項24に記載の固定用リボザイムであって、以下の(1−A)又は(2−A)の塩基配列のポリヌクレオチドを含むRNAからなる固定用リボザイム:
(1−A)GGAUCGAAAGAUUUCCGCGGCCCCGAAAGGGGAUUAGCGUUAGGUA
(3’末端のAは付加させたアデノシン)
(2−A)GGAUCGAAAGAUUUCCGCAUCCCCGAAAGGGUACAUGGCGUUAGGUA
(3’末端のAは付加させたアデノシン) - (a)請求項24の(1-N)又は請求項25の(1-A)で示される塩基配列のポリヌクレオチドを含むRNA、及び請求項24の(2-N)又は請求項25の(2-A)で示される塩基配列のポリヌクレオチドを含むRNAからなる2つの固定用リボザイムを提供し、それらを担体に固定化する工程
(b)tRNAを提供する工程
(c)天然アミノ酸、非天然アミノ酸又は乳酸のエステル化誘導体又はチオエステル化誘導体を合成する工程
(d)前記で担体に固定化されたリボザイムと、前記tRNA及び前記天然アミノ酸、非天然アミノ酸又は乳酸のエステル化誘導体とを接触させて、tRNAをアシル化する工程、及び
(e)アシル化tRNAを単離する工程
を含む、アシル化されたtRNAの製造方法。 - 天然アミノ酸、非天然アミノ酸、又は乳酸でアシル化されたtRNA分子を得るために使用できるキットであって
(a)請求項1〜11のいずれかに記載の1つ以上のリボザイム
(b)前記リボザイムの基質となる、天然アミノ酸、非天然アミノ酸、又は乳酸のエステル化誘導体又はチオエステル化誘導体
(c)tRNA
を含む、前記キット。 - リボザイムが担体に固定化されている、請求項27に記載のキット。
- 任意の非天然アミノ酸またはその他のカルボン酸が所望の部位に導入されたポリペプチドを製造する方法であって、
(a)請求項1〜11のいずれかに記載の1つ以上のリボザイムを提供する工程
(b)前記リボザイムを用いてtRNAを非天然アミノ酸またはカルボン酸でアシル化する工程
(c)前記tRNAのアンチコドンに対応するコドンを所望の部位に有するmRNAを提供する工程
(d)前記のアシル化されたtRNAおよび前記mRNAを翻訳系に加えて、非天然アミノ酸またはカルボン酸が所望の部位に導入されたポリペプチドを製造する工程
を含む、前記方法。 - カルボン酸が乳酸である、請求項29に記載の方法。
- tRNAが終始コドンに対応するアンチコドン、4塩基からなるアンチコドン、人工塩基を含むアンチコドン、又は天然アミノ酸をコードするコドンに対するアンチコドンを有する、請求項29又は30に記載の方法。
- 工程(d)において、翻訳系に加える前に、アシル化されたtRNAをリボザイムから分離する工程をさらに含む、請求項29〜31のいずれかに記載の方法。
- 前記リボザイムが担体に固定化されている、請求項29〜32のいずれかに記載の方法。
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