JP2011193762A - 酢かどの抑制された酸性水中油型乳化食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩基性アミノ酸又はその塩やアラニンを食酢に添加することなく、又、乳酸醗酵生成物及び/又はプロピオン酸醗酵生成物を添加することなく、酢かどのとれた、まろやかな酸味を有する酸性水中油型乳化食品の製造方法を提供する。
【解決手段】油相原料と水相原料とが乳化されてなる酸性水中油型乳化食品を製造するにあたり、食酢中に香辛料を分散混合し加熱した加熱物を水相原料として用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、マヨネーズ、ドレッシング類などの酸性水中油型乳化食品の製造方法に関し、詳しくは、食酢中に香辛料を分散混合し加熱した加熱物を水相原料として用いることにより、酢かどがとれてまろやかな酸味を有する酸性水中油型乳化食品の製造方法に関する。
マヨネーズ、ドレッシング類などの酸性水中油型乳化食品では、酢酸酸度が低くなると乳酸菌(Lactobacillus fructivorans, Lactobacillus plantarum etc.)や酵母(Zygosaccharo-myces baillii, Zygosaccharomyces globiformis etc.)等の耐酸菌が増殖し易くなる。
これらの耐酸菌は危害菌ではないが食品中で増殖すると、炭酸ガスを発生し、内容物がぶつぶつとした状態を呈したり、包装が膨らんだり、更には、風味も変化するなどして商品価値が著しく低下してしまうことになる。これらの菌の増殖を抑制するために、保存料を用いたり、酸性水中油型乳化食品中の酸性原料を増加させた配合を用いたり、又、加熱殺菌するなどの方法があるが、配合により耐酸菌の増殖を抑制する方法が従来から主に用いられてきた。即ち、酸性原料として食酢を増量する方法が採られるが、食酢中の酢酸には殺菌作用があり、結果的にこれを利用した方法となる。消費者は、一般に保存料を敬遠する傾向にあり、又、加熱殺菌する方法では、設備的なコストが生じるため、配合による方法が最も簡便なものとなる。しかしながら、酢酸にはツンとした刺激臭と刺激的な酸味があり、食酢を増量することによって、これらの臭味が強く感じられるが、これが、所謂、「酢かど」と呼ばれる食酢の臭味である。消費者にとって、食酢の臭味は特に敏感な傾向にあり、特に、この酢かどは嫌われる臭味に属している。こうして、食酢の酢かどをとってまろやかな酸味にする技術として、次のような技術が開示されている。
例えば、オルニチン、シトルリン、アルギニン等の塩基性アミノ酸又はその塩を食酢に添加することやアラニンをマヨネーズ様食品に添加することにより酢かどを抑制する方法が開示されている(例えば、特許文献1及び2参照)。しかしながら、消費者は塩基性アミノ酸又はその塩やアラニンといった食品添加物を敬遠する場合があるといった問題点があった。
又、乳酸醗酵生成物および/又はプロピオン酸醗酵生成物を混合することにより、食酢の酸味をまろやかにする技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、これらの醗酵生成物は食酢の風味を変化させるといった問題点があった。
特開2008−73007号公報 特開平7−46967号公報 特開平7−203942号公報
本発明は、塩基性アミノ酸又はその塩やアラニンを食酢に添加することなく、又、乳酸醗酵生成物及び/又はプロピオン酸醗酵生成物を添加することなく、まろやかな酸味を有する酸性水中油型乳化食品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、驚くべきことに、食酢中に香辛料を分散混合し加熱した加熱物を水相原料として用いることにより、まろやかな酸味を有する酸性水中油型乳化食品が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。なお、食酢中に香辛料を分散混合し加熱した加熱物を水相原料として用いることにより、酢かどがとれて、まろやかな酸味を有する酸性水中油型乳化食品が得られることは、これまで全く知られていなかった。
即ち、本発明(1)は、油相原料と水相原料とが乳化されてなる酸性水中油型乳化食品を製造するにあたり、食酢中に香辛料を分散混合し加熱した加熱物を水相原料として用いることを特徴とする酸性水中油型乳化食品の製造方法を提供するものである。
次に、本発明(2)は、水相原料として、酢酸酸度5〜15質量%の食酢中に香辛料を0.1〜20.0質量%分散混合し、60〜95℃で2〜20分間加熱した加熱物を用いることを特徴とする本発明(1)に記載の酸性水中油型乳化食品の製造方法を提供するものである。
更に、本発明(3)は、油相原料が60〜80質量%及び水相原料中の酢酸酸度が1.5〜3質量%である本発明(1)又は(2)に記載の酸性水中油型乳化食品の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、食酢中に香辛料を分散混合し加熱した加熱物を水相原料として用いることにより、酢かどがとれてまろやかな酸味を有する酸性水中油型乳化食品が提供される。しかも、本発明によれば、塩基性アミノ酸又はその塩を食酢に添加する方法やアラニンを酸性水中油型乳化食品に添加することにより酢かどを抑制する方法にみられる、そのような食品添加物を必要とすること、又、乳酸醗酵生成物及び/又はプロピオン酸醗酵生成物を食酢に混合することによる酢かどを抑制する方法にみられる、食酢の風味を変化させるといった問題点もない。よって、本発明は、食品工業分野において有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の酸性水中油型乳化食品とは、水相と油相とが卵、その他の蛋白及び乳化剤等により乳化されたものをいい、代表的なものとしてマヨネーズやドレッシング類などがあげられる。
本発明で使用される香辛料としては、アーモンド、アジョワン、アニス種子、アンゼリカ、ウコン、オールスパイス、オリガノ、カシア、カプシカムペパー、カミツレ、カラシ、ガラナ、カルダモン、キャラウェイ、クミン、クローブ、ケーパー、ケシ種子、コーラ、コカ、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サフラン、山椒、シソ、しょうが、シンナモン、スペアミンド、セイジ、セイボリー、セロリーシード、タイム、たで、たまねぎ、タラゴン、チコリ、チャービル、チリペパー、ディル、ナツメグ、にら、にんにく、ねぎ、バジル、パセリ、ハッカ、パプリカ、ビスタチオ、フェネグリーク、フェンネル、ホースラディッシュ、マージョラン、みつば、ミョウガ、メース、ゆず、ライム、レッドペパー、レモン、ローズマリー、ローレル、わさび等が挙げられ、本発明の酸性水中油型乳化食品に対して、カラシ、コショウ、わさび等が好適に用いられる。尚、これらの香辛料は、パウダー、ペースト等、いずれの形態でも使用される。
本発明で使用される香辛料は、食酢中に0.1〜20質量%分散混合することが好ましく、更に0.5〜15質量%がより好ましい。食酢中への香辛料の添加量が0.1質量%未満では、食酢の酢かどを十分にとることが出来ず、一方、香辛料の添加量が20質量%を超えると食酢への分散混合が煩雑となったり、酸性水中油型乳化食品中での食酢と香辛料との量がアンバランスとなったりする恐れがあるため、何れも好ましくない。
次に本発明で使用される食酢とは、主に醸造酢が使用され、代表的なものとして穀物酢や米酢などの穀物酢、りんご酢、ぶどう酢、果実酢などの果実酢及び穀物酢、果実酢以外の醸造酢で、酢酸酸度5〜15質量%のものが好ましく、更に7〜13質量%のものがより好適に使用される。食酢の酢酸酸度が5質量%未満では、酸性水中油型乳化食品の酢酸酸度を十分にとれない恐れがあり、一方、酢酸酸度が15質量%を超えると、水相原料の調製の際、卵黄・卵白等の蛋白原料を過度に酸変性させる恐れがあるため、何れも好ましくない。
食酢中に香辛料を分散混合させ、次いで加熱する方法は、次のような方法により行われる。食酢中に香辛料を分散混合させる方法としては、2段階によることが好ましく、即ち、香辛料に少量の食酢を添加混合して流動状とし、次いで攪拌しながら残りの食酢に少量づつ添加・混合する方法が好ましい。食酢中に香辛料を直接分散混合させる場合には、攪拌しながら食酢に香辛料を少量づつ添加し、ダマが出来ないよう、十分に分散混合させる。
次に、このようにして得られた香辛料入りの食酢を加熱する場合、ジャケット付のタンク、プレート型熱交換機又はチューブラー型熱交換機等を使用することが出来る。加熱条件は、60〜95℃で2〜20分間が好ましく、70〜90℃で5〜15分間がより好ましい。加熱条件が60℃又は2分間未満では、食酢の酢かどを十分にとることが出来ず、一方、加熱条件が95℃又は20分間を越えると、食酢や香辛料の風味が変化するおそれがあるので、何れも好ましくない。
本発明の酸性水中油型乳化食品において、香辛料を分散させた食酢以外の水相原料については、一般にマヨネーズやドレッシング類の製造に際して使用される原料や、その配合割合に準じて決定すればよく、特に制限されない。通常用いられる水相原料の例としては、水の他に、卵黄、卵白、大豆蛋白、乳蛋白、食塩、グルタミン酸ナトリウム等の調味料、酸味料、乳化剤、糖類、澱粉、かんきつ類の果汁、ガム類、着香料、着色料などがある。
酢酸酸度5〜15質量%の食酢は、水相原料中の酢酸酸度が1.5〜3質量%となるように添加される。ここで、水相原料中の酢酸酸度が1.5質量%未満では、耐酸菌が増殖するおそれがあり、一方、酢酸酸度が3質量%を超えると、酸味が強くなりすぎるため、何れもこのましくない。
一方、油相原料としては、通常、食品に添加可能な親油性の物質であれば、特に制限が無く、例えば食用植物油や、親油性のある香辛料等が挙げられる。植物油としては、常温で液体の菜種油、大豆油、べに花油、ひまわり油、とうもろこし油、しそ油、ごま油等、及び魚油、牛脂、豚脂等の動物油脂が挙げられ、これらを単独で、又は2種以上混合して使用することができる。
本発明の酸性水中油型乳化食品の油相原料と水相原料との割合については、油相原料60〜80質量%に対して、水相原料40〜20質量%が好ましく、更に油相原料70〜77質量%、水相原料30〜23質量%がより好ましい。ここで、油相原料が60質量%未満、水相原料が40質量%を超えると、水相原料の割合が多くなり過ぎ、美味しさが低下し、一方、油相原料が80質量%を超え、水相原料が20質量%未満であると、調製時に転相し易くなるので、何れも好ましくない。
本発明における酸性水中油型乳化食品の製造方法は、既知の手法により行えばよく、例えば、加熱した香辛料入りの食酢以外の水相原料を溶解し、これに前述の香辛料を分散混合した食酢を加えた後、これに油相原料を加えて、一般的な攪拌機、例えば市販の万能混合攪拌機などにより予備乳化し、次いで、コロイドミル等の乳化機により仕上げ乳化を行う方法により、目的とする酸性水中油型乳化食品を製造することができる。
本発明では、食酢中に香辛料を分散混合し加熱した加熱物とすることにより、酢かどがとれる機構については必ずしも明らかではないが、食酢の臭味に対する香辛料のマスキング効果等の相互作用に因ることが考えられる。
次に、本発明を実施例等により詳しく説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
実施例1〜14
(1)食酢中に香辛料を分散混合し加熱した加熱物(食酢・香辛料の混合物)の製造例
製造例1(本発明品1)
下記表1に示した配合組成比となるように、市販の黒辛子粉2gとスピリット酢(酢酸酸度10%)200gの混合物202gを調製し、プラスチック袋に充填しシールした。次いで、60℃の熱水中にて15分間処理した後、市水により室温付近に冷却し、本発明品1を得た。
製造例2(本発明品2)
下記表1に示した配合組成比となるように、市販の黒辛子12gとスピリット酢(酢酸酸度10%)200gの混合物212gを調製し、製造例1と同様にして、本発明品2を得た。
製造例3(本発明品3)
下記表1に示した配合組成比となるように、市販の黒辛子32gとスピリット酢(酢酸酸度10%)200gの混合物232gを調製し、製造例1と同様にして、本発明品3を得た。
製造例4(本発明品4)
下記表1に示した配合組成比となるように、市販の胡椒粉2gとスピリット酢(酢酸酸度10%)200gの混合物202を調製し、製造例1と同様にして、本発明品4を得た。
製造例5(本発明品5)
下記表1に示した配合組成比となるように、市販の胡椒粉12gとスピリット酢(酢酸酸度10%)200gの混合物212gを調製し、製造例1と同様にして、本発明品5を得た。
製造例6(本発明品6)
下記表1に示した配合組成比となるように、市販の山葵粉2gとスピリット酢(酢酸酸度10%)200gの混合物202gを調製し、製造例1と同様にして、本発明品6を得た。
製造例7(本発明品7)
下記表1に示した配合組成比となるように、市販の山葵粉12gとスピリット酢(酢酸酸度10%)200gの混合物202gを調製し、製造例1と同様にして、本発明品7を得た。
製造例8(本発明品8)
加熱処理を、90℃の熱水中にて5分間処理に代えたこと以外は、製造例1と同様にして、本発明品8を得た。
製造例9(本発明品9)
加熱処理を、90℃の熱水中にて5分間処理に代えたこと以外は、製造例1と同様にして、本発明品9を得た。
製造例10(本発明品10)
加熱処理を、90℃の熱水中にて5分間処理に代えたこと以外は、製造例1と同様にして、本発明品10を得た。
製造例11(本発明品11)
加熱処理を、90℃の熱水中にて5分間処理に代えたこと以外は、製造例1と同様にして、本発明品11を得た。
製造例12(本発明品12)
加熱処理を、90℃の熱水中にて5分間処理に代えたこと以外は、製造例1と同様にして、本発明品12を得た。
製造例13(本発明品13)
加熱処理を、90℃の熱水中にて5分間処理に代えたこと以外は、製造例1と同様にして、本発明品13を得た。
製造例14(本発明品14)
加熱処理を、90℃の熱水中にて5分間処理に代えたこと以外は、製造例1と同様にして、本発明品14を得た。
(2)酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)の調製
下記表1に示す配合に従い、製造例1〜14で得られた食酢・香辛料の混合物(本発明品1〜14)を用いて、実施例1〜14の酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)2kgをコロイドミルにてそれぞれ調製した。
(3)酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)の酢かど風味の評価
上記(2)で得られた実施例1〜14の酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)ついて、下記に示す3段階の評価により酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)の酢かど風味について評価した。尚、評価は経験豊かな5名のパネラーによる味覚評価の平均値で示した。評価結果を表2に示した。
〔酢かど風味の基準〕
・酢酸臭及び酸味がまろやかに感じる : 良好
・酢酸臭及び酸味がややまろやかに感じる : やや良好
・酢酸臭及び酸味がシャープに感じる : 不良
表1の結果より、次のようなことがわかる。酢酸酸度10%のスピリット酢中に、辛子粉、胡椒粉及び山葵粉の香辛料を1.0〜13.8質量%分散混合し、60℃、15分間又は90℃、5分間の条件で加熱した加熱物を水相原料(酢酸酸度2.0%)として用いた実施例1〜14の酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)の酢かどの評価では、“やや良好〜良好”の結果が得られた。酢かどに対する香辛料の量及び加熱条件の影響については、香辛料が多くなる程、又、加熱温度が高くなる程、酢かどがとれてまろやかになる傾向がみられた。香辛料を分散した食酢を加熱することにより、酢かどがとれる機構については必ずしも明らかではないが、食酢の臭味に対する香辛料のマスキング効果等の相互作用に因ることが考えられる。これらの結果から、食酢と香辛料の混合物を加熱し、水相原料として用いた酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)では、酢かどがとれてまろやかになることが理解される。
比較例1〜4
(1)食酢中に香辛料を分散混合し加熱した加熱物(食酢・香辛料の混合物)の比較製造例
比較製造例1
実施例1〜7において、香辛料を用いず、全体が100質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例1〜7と同様にして比較品1を得た。
比較製造例2
実施例2において、加熱処理をしないこと以外は、実施例2と同様にして比較品2を得た。
比較製造例3
実施例5において、加熱処理をしないこと以外は、実施例5と同様にして比較品3を得た。
比較製造例4
実施例7において、加熱処理をしないこと以外は、実施例7と同様にして比較品4を得た。
(2)酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)の調製
下記表2に示す配合に従い、比較製造例1〜4で得られた食酢・香辛料の混合物(比較品1〜4)を用いて、比較例1〜4の酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)2kgをコロイドミルにてそれぞれ調製した。
(3)酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)の酢かど風味の評価
上記(2)で得られた比較例1〜4の酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)の酢かど風味について、実施例1〜14と同様にして評価した。評価結果を表2に示す。
表2の結果より、次のようなことがわかる。香辛料を使用せず、食酢を60℃、15分間の加熱のみ行い、水相原料として使用した比較例1の酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)の酢かどの評価結果は、“不良”であった。このことから、単に食酢を加熱したのみでは、酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)の酢かどはとれないことがわかる。次に、食酢中に辛子粉、胡椒粉及び山葵粉の香辛料を分散混合したのみで、加熱していないものを水相原料に使用した、比較例2〜4の酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)の酢かどの評価は何れも“不良”であり、同様にとれないことがわかる。これらの結果より、香辛料を使用せず、食酢を単に加熱したもの、又、香辛料を使用しても加熱していないものを使用した酸性水中油型乳化食品(マヨネーズ)では、酢かどがとれないことが理解される。

Claims (3)

  1. 油相原料と水相原料とが乳化されてなる酸性水中油型乳化食品を製造するにあたり、食酢中に香辛料を分散混合し加熱した加熱物を水相原料として用いることを特徴とする酸性水中油型乳化食品の製造方法。
  2. 水相原料が、酢酸酸度5〜15質量%の食酢中に香辛料を0.1〜20質量%分散混合し、60〜95℃で2〜20分間加熱した加熱物であることを特徴とする請求項1記載の酸性水中油型乳化食品の製造方法。
  3. 油相原料が60〜80質量、水相原料が40〜20質量%及び水相原料中の酢酸酸度が1.5〜3質量%である請求項1又は2記載の酸性水中油型乳化食品の製造方法。
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