JP2011193601A - 充電制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】充電時間が十分でない場合においても、複数の外部機器を効果的に充電できるように制御する充電制御装置を提供する。
【解決手段】本発明の充電制御装置1は、外部機器3a〜3cの各々から充電状況に関する情報を受信し、外部機器3a〜3cに対して充電の優先順位と充電状態の目標値を設定する。制御部11は、設定された充電の優先順位と充電状態の目標値に基づいて、限られた時間の中で外部機器3a〜3cを充電できる時間を算出する。これにより、限られた時間の中で外部機器3a〜3cを充電する時間を調整できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、充電制御装置に関する。
従来、複数の充電式電池を充電する充電装置に関して、充電すべき充電式電池の電池残量を比較し、電池残量の多いものから順番に満充電になるまで充電するものが知られている。(特許文献1参照)
特開平2−87937号公報
特許文献1の発明では、電池残量の多い充電式電池から順に必ず満充電まで充電するため、充電時間が十分に確保できない場合、電池残量の少ない充電式電池が充電されないことがあった。
本発明による充電制御装置は、充電可能な複数の外部機器と接続可能であって、複数の外部機器の各々から充電状態の情報を受信する充電状態受信手段と、複数の外部機器の各々について、充電の優先順位および充電状態の目標値を設定する設定手段と、優先順位および目標値に基づいて複数の外部機器の充電を制御する充電制御手段とを備えるものである。
本発明によれば、充電時間が十分に確保できない場合においても、複数の外部機器を効果的に充電できる。
本発明の一実施形態による充電制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態において、充電の制御を行う方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態において、充電の制御に用いる情報を取得する方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態において、充電の制御に用いる情報を算出する方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態において、充電の制御のための設定を行う方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態において、充電速度を算出する方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態における充電制御装置の設定画面の一例である。 本発明の一実施形態において、充電する外部機器の優先順位を変更した場合に実行する処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態において、外部機器の充電状態の目標値を変更した場合に実行する処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態において、充電制御装置に対して行った設定に従って充電する方法の一例を示すフローチャートである。
本発明の充電制御装置の一実施形態の構成について、図1を用いて説明する。図1の実施形態では、充電制御装置の一例として外部機器への充電機能を持つナビゲーション装置を考え、それを符号1で指し示す。充電制御装置1は、電源2、および複数の外部機器3a〜3cと接続される。電源2は、充電制御装置1に対して充電用の電力を供給するものであって、たとえば車両のバッテリーなどである。外部機器3a〜3cは、たとえば携帯電話などであって、それぞれに充電式電池31a〜31cを内蔵している。充電制御装置1は、電源2から供給される電力を適当な電圧に変換して充電式電池31a〜31cを充電する。
本実施形態では、充電制御装置1と外部機器3a〜3cとの間の接続回線を介して、情報の送受信と、充電のための電力供給とが行われる。また、充電制御装置1と外部機器3a〜3cとの間の接続回線は、有線とする。充電制御装置1は、外部機器3a〜3cを有線接続するためのポートを複数持っており、各ポートを識別している。
本実施形態では、充電制御装置1により外部機器3a〜3cを充電する構成として、制御部11、表示モニタ12、入力装置13、HDD14、および電圧変換回路15を備えている。
制御部11は、充電制御装置1を動作させるための様々な処理や制御を実行するための部分であり、マイクロプロセッサ、各種周辺回路、RAM、ROMなどによって構成される。制御部11は、後述する外部機器3a〜3cへの充電を制御するために、表示モニタ12、入力装置13、HDD14、および電圧変換回路15を制御する。
制御部11は、充電制御装置1が車載ナビゲーション装置として機能するために必要な処理、たとえば経路探索処理や誘導処理なども実行することができる。これらの処理の実行には不図示のGPS受信機やジャイロセンサなどからの各種信号を利用する。経路探索処理は、車両の現在位置から予め設定された目的地または経由地までの推奨経路を探索する処理である。経路探索処理では、たとえば目的地等に到達するまでの時間が最も短い経路を探索し、探索された経路を推奨経路とする。誘導処理は、経路探索処理により探索された推奨経路にしたがって車両を誘導する処理である。経路探索処理や誘導処理に関しては様々な方法が公知となっており、それらを利用する。
表示モニタ12は、様々な画面表示を行うための装置であり、液晶ディスプレイなどによって構成される。充電制御装置1の利用者は、表示モニタ12を介して外部機器3a〜3cの充電状況や充電の設定を確認できる。表示モニタ12に表示する設定画面の一例については後述する。
入力装置13は、利用者が充電制御装置1を操作したり、設定したりするときに入力を受け付けるものである。たとえば、ボタンや、タッチパネル、音声認識を行うためのマイクなどが考えられる。
HDD14は、不揮発性の記憶媒体であって、地図データ、充電の設定値、充電を制御するためのソフトウェアなどを記憶保持する。
電圧変換回路15は、電源2の電圧を充電式電池31a〜31cの充電電圧に変換する回路である。
外部機器3a〜3cは、前述したとおり充電式電池31a〜31cを備えている。外部機器3a〜3cは、充電式電池31a〜31cの出力電圧値や内部抵抗などに基づいて電池残量を推定し、各々の充電状態を管理している。充電式電池31a〜31cを充電する際に加える電圧および流す電流は、電池の仕様、接続回線の耐電力性能、接続インターフェースなどに基づいて予め規定される。ここでいう接続インターフェースとは、たとえばUSB規格などを指す。
本実施形態の充電制御装置1が複数の外部機器3a〜3cへの充電を制御する処理について、図2〜図5に示すフローチャートを用いて説明する。以降の説明では、充電式電池31a〜31cを備える外部機器3a〜3cは、既に充電制御装置1に接続されているものとする。また、説明の簡略化のため、図2〜図5の処理を行っている間に新たな外部機器が追加されたり外部機器3a〜3cが取外されたりはしないものとする。
図2のフローチャートは、充電制御装置1が外部機器3a〜3cの充電式電池31a〜31cを充電する処理を説明するためのフローチャートである。
図2のステップS1では、制御部11が後述する充電情報取得処理を実行し、充電制御装置1に接続されている外部機器3a〜3cに関する情報を取得する。外部機器3a〜3cに関する情報とは、たとえば、外部機器3a〜3cそれぞれの機器の種類や型式、接続されている充電制御装置1のポート、充電式電池31a〜31cの電池残量などである。充電情報取得処理が完了したらステップS2へ進む。
図2のステップS2では、制御部11が後述する充電時間算出処理を実行し、充電制御装置1を利用して充電式電池31a〜31cを満充電まで充電するときに必要な充電時間を算出する。充電時間算出処理が完了したらステップS3へ進む。
図2のステップS3では、制御部11が後述する充電設定処理を実行し、充電制御装置1を利用して充電式電池31a〜31cを充電するための設定を行う。ステップS3で設定する設定事項は、たとえば充電の目標とする電池残量である目標残量や、優先順位などがある。充電設定処理が完了したらステップS4へ進む。
図2のステップS4では、充電制御装置1がステップS3で行った設定に基づいて充電式電池31a〜31cを充電する。充電式電池31a〜31cの電池残量が目標残量に達するまで充電式電池31a〜31cを充電したら図2の処理を終了する。
図2の処理が終了した後、充電式電池31a〜31cのすべてが満充電になっていなかった場合、更に追加で満充電になるまで充電を行ってもよい。このとき、電源2が容量不足にならないようにするため、優先順位の設定値などに基づいて充電を行ってもよい。
図2のステップS1において実行する充電情報取得処理の詳細について、図3を用いて説明する。
図3のステップS11では、制御部11が、外部機器の接続の有無および接続されている外部機器3a〜3cの種類などを判別する。たとえば、図1の例では、外部機器3a〜3cが接続されていることが識別され、携帯電話や携帯オーディオ機器などの種類が判別される。外部機器の接続の有無や接続されている外部機器の種類の判別が完了したらステップS12に進む。
図3のステップS12では、制御部11が、接続されている外部機器3a〜3cなどに対して電池残量に関する情報である電池残量情報の送信を要求する。電池残量情報は、たとえば、充電式電池31a〜31cそれぞれの満充電を基準とした百分率などでよい。電池残量情報の送信を要求したらステップS13に進む。
図3のステップS13では、充電制御装置1が、外部機器3a〜3cから送信された電池残量情報を受信する。充電制御装置1に接続されている外部機器3a〜3cそれぞれについて電池残量情報の受信が完了したら図3の充電情報取得処理を終了する。
次に図2のステップS2において実行する充電時間算出処理の詳細について、図4を用いて説明する。
図4のステップS21では、制御部11が、外部機器3a〜3cに対して一定の電流で充電したときの充電速度を算出する。具体的な算出方法については後述する。充電制御装置1に接続されている外部機器3a〜3cそれぞれについて充電速度を算出したらステップS22に進む。
図4のステップS22では、制御部11が、外部機器3a〜3cそれぞれから受信した電池残量に関する情報およびステップS21で算出した充電速度に基づいて充電式電池31a〜31cが満充電になるまでの所要充電時間を算出する。充電式電池31a〜31cそれぞれの充電時間の算出が終了したら図4の充電時間算出処理を終了する。
次に図2のステップS3において実行する充電設定処理の詳細について、図5を用いて説明する。
図5のステップS31では、経路案内装置1において予め目的地が設定されているか否かを判定する。目的地が設定されていればステップS32に進み、設定されていない場合は、ステップS33に進む。
図5のステップS32では、目的地までの所要運転時間を算出する。目的地までの所要運転時間は、経路探索処理において推奨経路を探索するときに用いる公知な方法を用いればよい。充電制御装置1はステップS32で算出した所要運転時間の間充電することができる。目的地までの所要時間を算出したらステップS33に進む。
図5のステップS33では、充電制御装置1に接続されている外部機器3a〜3cに対してそれぞれ優先順位と目標残量を決定する。これは、利用者が入力装置13を介して設定することにより決定してもよいし、制御部11が外部機器3a〜3cそれぞれの種類や電池残量に基づいて決定してもよい。充電制御装置1に接続されている外部機器3a〜3cに対してそれぞれ優先順位や目標残量などを決定したら図5の充電設定処理を終了する。
次に図4のステップS21における充電速度の算出方法の一例を、図6を用いて説明する。
図6のステップS101では、制御部11が接続されている外部機器3a〜3cなどに対して電池残量情報を送信することを要求する。電池残量に関する情報の送信を要求したらステップS102に進む。図6のステップS102では、充電制御装置1が、外部機器3a〜3cから送信された電池残量情報を受信する。充電制御装置1に接続されている外部機器3a〜3cそれぞれについて電池残量情報(電池残量情報R1)の受信が完了したらステップS103に進む。
図6のステップS103では、外部機器3a〜3cそれぞれに対して所定の電流値の電流を所定の時間だけ流す。これにより、外部機器3a〜3cの充電式電池31a〜31cが充電される。
図6のステップS104では、ステップS103での充電により増加した電池残量を計量するため、ステップS101と同様に制御部11が接続されている外部機器3a〜3cなどに対して電池残量情報を送信することを要求する。電池残量に関する情報の送信を要求したらステップS105に進む。
図6のステップS105では、充電制御装置1が、外部機器3a〜3cから送信された電池残量情報(電池残量情報R2)を受信する。充電制御装置1に接続されている外部機器3a〜3cそれぞれについて電池残量情報の受信が完了したらステップS106に進む。
図6のステップS106では、ステップS102で受信した電池残量情報R1と、ステップS105において受信した電池残量情報R2と、ステップS103において電流を流した時間とに基づいて充電速度を算出する。たとえば、ステップS102において充電式電池の電池残量が満充電の50%であると受信した外部機器に対してステップS103において5分間一定の電流を流し充電を行ったとき、ステップS105の時点で電池残量が満充電の60%となっていた場合は、60%と50%の差を5で割り、充電速度を毎分2%であると算出する。このように充電速度を算出したら、図6の処理を終了する。
図5のステップS33において、充電制御装置1の利用者が充電の設定を行う場合について図7を用いて説明する。図7は、利用者が設定を行うための設定画面の一例であって、表示モニタ12に表示される。利用者は入力装置13を介して表示モニタ12に表示されている情報の一部を変更することができる。図7の例では、入力装置13としてタッチパネルを用いるものとする。
図7の例では、充電制御装置1を用いて充電できる時間(充電可能時間)を符号351に示すように画面上方に表示する。充電可能時間は、ステップS32で算出した所要運転時間に基づいた値とすればよい。図7では、充電可能時間の表示351は30分である。
充電可能時間の表示351の下には、外部機器3a〜3cに関する情報と外部機器3a〜3cの充電に関する設定値とを表示するための設定表352が表示されている。この設定表352は、「充電対象」、「電池残量」、「優先順位」、「目標残量」、「所要充電時間」および「割当時間」という6種類の項目の列から成る。
三つ目の優先順位の列に表示される各項目は、外部機器3a〜3cのうち、どれを優先して充電するかを決定するための設定値を表す。優先順位の設定値の初期値は、たとえばすべて1とすればよい。四つ目の目標残量の列に表示される各項目は、満充電の何%まで外部機器3a〜3cを充電するかを決定するための設定値を表す。各外部機器3a〜3cの目標残量の初期値は、たとえば100%とする。優先順位および目標残量の各設定値は、利用者が任意に変更できる。
一つ目の充電対象の列に表示される各項目は、充電制御装置1に接続されている複数の外部機器3a〜3cの各々を利用者が識別可能にするための情報を表す。ここには、たとえば外部機器3a〜3cの種類、型式、接続しているポートなどの情報のうち一つ以上の情報を表示する。利用者は、充電対象の列に表示されているこれらの情報に基づいて設定する外部機器3a〜3cを識別できる。
二つ目の電池残量の列に表示される各項目は、外部機器3a〜3cの電池残量を表す。電池残量の列には、初期値としてステップS13で受信した電池残量情報に基づいて外部機器3a〜3cの電池残量を表示する。電池残量の列に表示する値は、ステップS21で算出した充電速度に基づいて更新する。なお、電池残量の列に表示する値の更新は、定期的に電池残量情報の送信を外部機器3a〜3cに要求し、送信された電池残量情報に基づいて行ってもよい。
五つ目の所要充電時間の列に表示される各項目は、外部機器3a〜3cの電池残量が目標残量に設定された電池残量になるまでの時間を表す。所要充電時間は、同行にある目標残量の値から電池残量の値を減じた差と、ステップS21で算出した充電速度とに基づいて算出される。所要充電時間の初期値は、たとえば、ステップS22で算出した値とする。所要充電時間の項目に表示される時間は、目標残量の値を変更したときや、電池残量の値が変化したときに更新される。
以下に所要充電時間の計算の例を示す。電池残量が60%のとき、目標残量が100%であって、充電速度が1分あたり満充電の2%の場合は、目標残量100%と現在の電池残量60%との差である40%を毎分2%で割り、充電所要時間は20分と算出される。
なお、電池残量の項目の値が目標残量の項目の値以上のとき、当該外部機器を充電する必要がないため所要充電時間の値は0とする。図7の例では、外部機器Cの電池残量の値が85%、目標残量の設定値が80%に設定されているため、所要充電時間の値は0となっている。
六つ目の割当時間の列に表示される各項目は、充電可能時間の間、設定に従って充電を行うときに、外部機器3a〜3cの各々が充電される時間を表す。割当時間の各項目は、優先順位の設定値に従って充電可能時間を外部機器3a〜3cに割り当てることによって算出される。外部機器3a〜3cの各々に割り当てられる時間は、それぞれと同じ行にある所要充電時間の項目の値を上限とする。利用者は、所要充電時間の列の各項目と、それと同行にある割当時間の列の各項目とを比較することによって目標残量と優先順位の調整を行うことができる。
図7の例では、充電可能時間は30分であって、優先順位の設定値が最も小さい外部機器は外部機器Aであるので、外部機器Aの所要充電時間の項目に表示されている時間20分を充電可能時間30分の中から割り当てる。その結果、外部機器A以外の機器の充電に割り当てられる時間として10分残る。優先順位の設定値が次に小さい外部機器は外部機器Bであり、外部機器Bの所要充電時間は18分であり10分より大きいため、その残った10分が外部機器Bに割り当てられる。
外部機器Bの所要充電時間の値は18分であり、この値は上で割り当てられた10分間より大きい。これは、図7の設定では、外部機器Bに対して8分間分の充電ができないことを意味する。利用者が外部機器Bをより多く充電したい場合は、外部機器Bの優先順位の設定値をより小さい値に設定するか、優先順位の設定値が外部機器Bより小さい外部機器Aの目標残量の設定値をより低く設定する必要がある。
設定表352上には、カーソル302が表示される。利用者は、カーソル302が表示されている項目に関して設定を変更できる。カーソル302の移動は、タッチパネルにより指定してもよいし、画面下方にある操作用のボタン301a〜dを用いて上下左右に移動させてもよい。設定を変更する項目を決定する場合は、「変更」ボタン301eを押圧すればよい。なお、カーソル302は、利用者が設定を変更できる項目、すなわち優先順位の列または目標残量の列にのみ移動できることが望ましい。
画面下方にある操作用のボタン301a〜fは、利用者の入力を受け付けるための表示領域であり、ボタン301a〜fを画面上で押圧するタッチパネル操作を行うことにより、充電制御装置1の設定状態を変更することができる。
ボタン301a〜dは、前述したようにカーソル302の移動に利用できる。また、ボタン301a〜dは、設定値の変更にも利用できる。「変更」ボタン301eは、カーソル302のある項目に対して、設定値の変更開始と変更終了を指示するボタンである。たとえば、「変更」ボタン301eを押圧した後、ボタン301aまたは301bを押圧することにより、カーソル302のある項目の設定値を減少させることができる。そして、再度「変更」ボタン301eを押圧することにより、カーソル302のある項目の設定値を確定させることができる。一方、「変更」ボタン301eを押圧した後、ボタン301cまたは301dを押圧した場合は、カーソル302のある項目の設定値を増加させることができる。「実行」ボタン310fは、設定に従った充電を開始するときに押圧するボタンである。
利用者は、前述したとおり、ボタン301a〜fを操作することにより、優先順位および目標残量の設定値を変更できる。これらの設定値を変更したときに行われる処理を図8および図9を用いて説明する。図8は、優先順位の設定値を変更した場合の処理を説明するためのフローチャートである。図9は、目標残量の設定値を変更した場合の処理を説明するためのフローチャートである。
優先順位の設定値が変更されたとき、図8の処理が実行される。ステップS401では、変更後の優先順位と同じ優先順位に設定されている外部機器3a〜3cが存在するかどうかを判定する。存在すればステップS402に進み、存在しなければステップS405に進む。
ステップS402では、変更後の優先順位と同じ外部機器3a〜3cを同時に充電した場合、各ポートに流れる電流の合計が、充電制御装置1において予め定められた最大許容電流を上回るか否かを判定する。各ポートに流れる電流の合計が最大許容電流を上回る場合は、ステップS403に進み、上回らない場合は、ステップS404に進む。
ステップS403では、優先順位の変更を無効な変更とみなし、変更前の優先順位の設定に戻し、図8の処理を終了する。このとき、表示画面上にエラーメッセージを表示することが望ましい。
ステップS404では、変更後の優先順位の外部機器3a〜3cについて、所要充電時間の再計算を行う。所要充電時間の再計算が完了したらステップS405に進む。
ステップS405では、変更後の優先順位より優先順位の設定値の大きい外部機器3a〜3cの割当時間を再計算する。再計算が完了したら図8の処理を終了する。
目標残量の設定値が変更された場合、図9の処理が実行される。ステップS501では、目標残量が変更された外部機器3a〜3cに関して目標残量まで充電するために必要な所要充電時間を再計算する。再計算が完了したらステップS502に進む。
ステップS502では、外部機器3a〜3cについて割当時間を再計算する。再計算が完了したら図9の処理を終了する。
図2のステップS4において実行する充電について、図10を用いて説明する。図10は、表352の各項目を入力として外部機器3a〜3cを充電する方法について説明するためのフローチャートである。
ステップS601では、優先順位の設定値に基づいて、充電する外部機器3a〜3cを選択する。はじめてステップS601を実行するときは、外部機器3a〜3cの中から優先順位の設定値が最も小さいものを選択する。充電する外部機器3a〜3cを選択したらステップS602に進む。
ステップS602では、ステップS601で選択された外部機器3a〜3cに対して、割当時間の項目に表示されている時間だけ充電する。選択された外部機器3a〜3cを充電するとき、充電する外部機器3a〜3cに対応するポートのみに対して電圧変換回路15経由で電源2からの電力が供給されるようにする。他のポートについては、電源2からの電力供給が遮断されるよう、制御部11が充電制御装置1内部のスイッチ(不図示)を切り替える。充電中は、図7の表中にある電池残量の値が増加し、所要充電時間および割当時間は減少する。充電中の時間の経過により割当時間が0になったとき、ステップS603に進む。
ステップS603では、充電制御装置1に接続されている全ての外部機器3a〜3cについて割当時間が0になったか否かを判定し、外部機器3a〜3cの充電が終了したかどうかを判定する。全ての外部機器3a〜3cについて割当時間が0になっていた場合は、設定に基づいた充電を終了する。
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)本実施形態の充電制御装置1は、接続された複数の外部機器3a〜3cの各々から充電式電池の電池残量の情報を受信し(図3のステップS13)、外部機器3a〜3cの各々に対して充電する順番を表す優先順位と充電の目標とする電池残量とを設定し(図5のステップS33)、その設定に従って充電する(図2のステップS4、図10)。充電の目標とする電池残量を設定可能にすることにより、満充電まで充電する必要がなくなり、充電できる時間が限られている場合であっても効果的な充電を行える。
(2)本実施形態の充電制御装置1がナビゲーション装置のとき、制御部11は車両の現在位置から目的地までの所要運転時間を算出し、充電可能時間を推定する(図5のステップS32)。また、本実施形態の充電制御装置1は、電流を流したときの電池残量の変化から充電速度を算出し(図4のステップS21、図6)、充電式電池31a〜31cの電池残量が充電の目標として設定された電池残量(図7の目標残量)になるまでの時間を、現在の電池残量、目標残量、および充電速度に基づいて算出する(図9のステップS501)。そして、充電可能時間を優先順位の順番と所要充電時間とに基づいて外部機器3a〜3cの各々に対して割り当て(図7の割当時間)、その割り当てられた時間だけ外部機器3a〜3cを充電する。これにより、限られた時間の中で複数の外部機器3a〜3cの各々を充電する時間を調整できる。
以上説明した実施の形態は、次のように変形してもよい。
(1)本実施の形態では、充電制御装置1と外部機器3a〜3cとは、有線接続されているものとしたが、充電制御装置1と外部機器3a〜3cとの間の接続形態は有線に限らない。また、充電制御装置1と外部機器3a〜3cとの間にハブを挿入してもよい。有線以外の接続形態としては、無線通信と併用した相互誘導による非接触充電などが考えられる。
(2)本実施形態では、充電制御装置としてナビゲーション装置の構成を用いた。しかし、充電できる時間を推定することができるものであれば、充電制御を行う装置はナビゲーション装置でなくてもよい。また、本発明の充電制御装置は、他の装置の一部でなくてもよい。そのとき、充電できる時間の推定のために充電制御装置と外部接続するようにしてもよい。
(3)本実施の形態では、電池残量は、満充電を基準とした百分率の値で得られるものとしたが、満充電との比較ができる形式であれば百分率でなくてもよい。また、電池残量の百分率への換算は、外部機器3a〜3cで行わず、制御部11で行うことにしてもよい。
(4)本実施形態では、充電制御装置1に接続される外部機器3a〜3cは、充電式電池31a〜31cを備えるものとした。しかし、充電制御装置1に接続される外部機器3a〜3cが充電式電池31a〜31cを備えておらず、充電できない場合も考えられる。充電できない外部機器を接続した場合、接続インターフェースなどに基づいた電源を供給してもよいし、電源を供給しなくてもよい。外部機器3a〜3cが充電式電池の電池残量に関する情報を送信できない場合についても同様であり、接続インターフェースなどに基づいた電源を供給してもよいし、電源を供給しなくてもよい。
(5)充電の優先順位は、初期値以外の場合であっても充電制御装置1が設定してもよい。たとえば、外部機器3a〜3cが接続された順番、充電式電池31a〜31cの電池残量が少ないものを優先する順番、外部機器3a〜3cの種類、目的地に関する情報などに基づいて優先順位の設定を行ってもよい。
外部機器3a〜3cの種類に基づいて優先順位の初期設定を行う方法について説明する。充電制御装置1に接続される外部機器3a〜3cとしては、携帯電話、ノートパソコン、携帯オーディオ機器、デジタルカメラ、および携帯ゲーム機などが考えられる。このとき、たとえば携帯電話を最優先するなど、外部機器3a〜3cの種類に対して予め決められた順番に設定すればよい。
目的地に関する情報に基づいて優先順位の初期設定を行う方法について説明する。車両の目的地が駐車場などであって、目的地到着後に徒歩による移動が行われるような場合は、携帯電話を利用する機会が多いと考えられる。そのような場合は、携帯電話の充電の優先順位を高く設定すればよい。目的地が会社などの場合は、プレゼンテーションを行う可能性が高いと考えられる。そこで、ノートパソコンの充電の優先順位を高く設定すればよい。また、目的地が観光地の場合は、記念撮影を行う可能性が高いと考えられる。そこで、デジタルカメラの充電の優先順位を高く設定すればよい。
(6)以上説明した実施の形態や各種変形例では、図4のステップS21で充電速度を算出し、その算出結果を他の処理に利用した。しかし、充電の充電速度は、必ずしも一定とは限らない。たとえば、満充電に近くなったとき充電速度が低下することが考えられる。そのような場合に対処するため、充電速度を所定のタイミングで更新することとしてもよい。たとえば、所定の時間が経過するたびに充電速度を更新してもよいし、電池残量が所定の値に達したときに更新することとしてもよい。また、充電速度が所定の値以下になった場合に優先順位を低くするようにしてもよい。
(7)以上説明した実施の形態や各種変形例では、充電速度を算出して所要充電時間を算出したが、外部機器への充電が定電流充電である場合は、ステップS13にて受信した外部機器からの電池残量情報に基づいて、図6の処理を行わずに所要充電時間を決定してもよい。また、図3の処理において、電池残量に関する情報を要求したが、所要充電時間に関する情報を要求してもよい。
以上説明した実施の形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。
1:充電制御装置
2:電源
3a〜3c:外部機器a〜c
11:制御部
12:表示装置
13:入力装置
14:HDD
15:電圧変換回路
31a〜31c:外部機器a〜cの充電式電池
301a〜f:操作用のボタン
351:充電可能時間の表示
352:充電の設定を行うための設定表

Claims (5)

  1. 充電可能な複数の外部機器と接続される充電制御装置であって、
    前記複数の外部機器の各々から充電状態の情報を受信する充電状態受信手段と、
    前記複数の外部機器の各々について、充電の優先順位および前記充電状態の目標値を設定する設定手段と、
    前記優先順位および前記目標値に基づいて前記複数の外部機器の充電を制御する充電制御手段とを備えることを特徴とする充電制御装置。
  2. 請求項1に記載の充電制御装置において、
    前記複数の外部機器を充電できる時間である充電可能時間を推定する充電可能時間推定手段と、
    前記複数の外部機器の各々に対して、前記充電状態が前記目標値に達するまでの所要充電時間を算出する所要充電時間算出手段と、
    前記優先順位、前記所要充電時間、および前記充電可能時間に基づいて、前記複数の外部機器の各々に対する充電に割り当てる割当時間を算出する割当時間算出手段とをさらに備え、
    前記充電制御手段は、前記割当時間に基づいて、前記複数の外部機器の充電を制御することを特徴とする充電制御装置。
  3. 請求項2に記載の充電制御装置において、
    前記充電状態の変化量に基づいて、前記複数の外部機器の各々を充電する充電速度を算出する充電速度算出手段をさらに備え、
    前記所要充電時間算出手段は、前記充電状態と前記目標値との差と、前記充電速度とに基づいて前記所要充電時間を算出することを特徴とする充電制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の充電制御装置において、
    前記設定手段は、前記外部機器の種類に基づいて前記優先順位を設定することを特徴とする充電制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の充電制御装置において、
    前記設定手段は、前記充電状態の多寡に基づいて前記優先順位を設定することを特徴とする充電制御装置。
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