JP2011192882A - 半導体構造及び半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体構造及び半導体装置及びその製造方法 Download PDF

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周平 吉田
Masahiro Tanomura
昌宏 田能村
Yasuhiro Murase
康裕 村瀬
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Abstract

【課題】本発明は、シリコン基板と充填材、及び化合物半導体と充填材のそれぞれの界面に生じる、基板長手方向の熱応力を抑制することができる半導体構造を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の半導体構造は、シリコン基板と、シリコン基板上に形成された、溝部を有する窒化物半導体と、溝部に充填された酸化シリコンと、を有し、窒化物半導体に対する酸化シリコンの体積が、1.9倍以上4.1倍以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シリコン基板上に窒化物半導体からなる半導体層を積層させた半導体構造及び半導体装置及びその製造方法に関する。
GaAsやGaNのような、III‐V族化合物半導体を用いた電子デバイスは、シリコン半導体を用いた電子デバイスと比較して優れた耐圧特性を有する。更に、III‐V族化合物半導体を用いた電子デバイスは、微細化による高周波化、高電圧動作による高出力化が可能である。そのため、これらの電子デバイスは、マイクロ波デバイスやミリ波デバイスなどの電子素子、或いは発光ダイオードやレーザダイオードなどの光デバイスへの応用が拡大している。
ところが、化合物半導体のみからなるバルク状化合物半導体基板は、大口径化が難しく、高価格であるため、量産化や低価格化が困難である。
そこで注目されているのが、シリコン基板上に化合物半導体層をエピタキシャル成長させた、シリコン上化合物半導体基板である。シリコン上化合物半導体基板は、機械的強度に優れ、且つ大口径化が可能という特徴を有する。さらに、シリコン材料自体の単価は、化合物半導体と比較して安い。そのため、シリコン上化合物半導体基板を用いることで、低価格化と良好な特性とを両立するデバイスを実現できる可能性がある。
しかしながら、シリコン基板は、絶縁性の基板と比較すると、高い導電性 (抵抗率=1×10Ω・cm以下)を有する。そのため、化合物半導体層を介して、シリコン基板に直流電力、高周波電力がリークしやすい。その結果、素子の分離特性が劣化しやすくなる。そして、素子の分離特性が劣化すると、集積回路の動作不良や、消費電力の増大等の問題を引き起こす。
素子分離特性を向上させるための技術としては、例えば、シャロートレンチアイソレーション(STI:shallow trench isolation)技術がある。STIとは、半導体基板の主面に、深さが0.2μm〜0.3μm程度の溝部(トレンチ)を形成し、形成した溝部に絶縁物を埋め込む技術である。
STIに関連する技術が、例えば特許文献1や2に記載されている。特許文献1においては、半導体素子を形成する場合において、半導体素子を取り囲むように、ドライエッチングによる半導体層およびシリコン基板の除去を行っている。これにより、半導体素子間の電気的分離を行っている。特許文献1に記載の半導体素子を図8に示す。
また、特許文献2においては、半導体素子分離トレンチを設けた後、放熱性の高いアルミナイトライド材料を充填している。特許文献2に記載の半導体素子を図9に示す。
特開平11-284222号公報 特開2006-120953号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示された技術を用いた半導体素子は、以下の問題を生じる。
すなわち、特許文献1や2に記載の構造を用いた場合、高温環境下や、高出力動作時に発生する熱により、シリコン基板とシリコン基板を覆う膜との界面に、基板長手方向の応力が生じてしまう。この基板長手方向の熱応力の発生により、半導体素子の特性劣化が生じる。すなわち、基板長手方向に熱応力が発生することにより、基板上を覆う膜に反りが発生する。この反り量が大きいと、フリップチップ実装時のチップとバンプの接続性悪化、電極剥がれ、及び線路段差等が発生してしまう。その結果、直流特性および高周波特性が悪化する。
本発明の目的は、このような問題に鑑み、シリコン基板と化合物半導体、及びシリコン基板と充填材のそれぞれの界面に生じる、基板長手方向の熱応力を抑制することができる半導体構造及びその製造方法、及び半導体装置を提供することにある。
本発明の半導体構造は、シリコン基板と、シリコン基板上に形成された、溝部を有する窒化物半導体と、溝部に充填された酸化シリコンと、を有し、窒化物半導体に対する酸化シリコンの体積が、1.9倍以上4.1倍以下である。
本発明の半導体構造の製造方法は、シリコン基板上に窒化物半導体を形成する工程と、窒化物半導体に溝部を形成する工程と、溝部に、酸化シリコンを充填する工程と、を有し、窒化物半導体に対する酸化シリコンの体積が、1.9倍以上4.1倍以下である。
本発明における半導体構造は、シリコン基板と化合物半導体、及びシリコン基板と充填材のそれぞれの界面に生じる、基板長手方向の熱応力を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態における半導体構造の一例を示す。 本発明の第1の実施形態における半導体構造の製造工程の一例を示す。 本発明の第2の実施形態における半導体構造の一例を示す。 本発明の第2の実施形態における半導体構造の製造工程の一例を示す。 本発明の第3の実施形態における半導体構造の一例を示す。 本発明の第3の実施形態における半導体構造の一例を示す。 本発明の第4の実施形態における半導体装置(フリップチップ実装型RFモジュール)の一例を示す。 本発明に関連する半導体構造の一例を示す。 本発明に関連する半導体構造の他の一例を示す。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。しかしながら、係る形態は本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態における半導体構造の構成を図1に示す。
本実施形態における半導体構造10は、シリコン基板1と、窒化物半導体2と、誘電体3とを備える。窒化物半導体2は、シリコン基板1上に形成され、溝部を有する。誘電体3は窒化物半導体2の溝部に充填されている。そして、溝部に誘電体3を充填した場合、充填された誘電体3の体積が、窒化物半導体2の体積の1.9倍以上4.1倍以下となるよう、溝部が形成されている。
本実施形態における半導体構造10の製造方法を、図2を用いて説明する。
初めに、図2(a)に示すように、シリコン基板1上に、窒化物半導体2を成長させる。窒化物半導体2の成長には、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いる。
次に、図2(b)に示すように、窒化物半導体2に溝部を形成する。溝部は、例えば、フォトリソグラフィ法により溝部用レジストパターンを形成した後に、エッチングすることにより形成する。ここで、溝部に誘電体3を充填した場合に、充填された誘電体3の体積が、窒化物半導体2の体積の1.9倍以上4.1倍以下となるよう、溝部を形成する。すなわち、エッチングにより除去した窒化物半導体2の体積が、エッチングされずに残った窒化物半導体2の体積の1.9倍以上4.1倍以下となるよう、溝部を形成する。
次に、図2(c)に示すように、窒化物半導体2の上面及び溝部底面上に誘電体3を形成する。
そして、窒化物半導体2と誘電体3との上面が均一になるよう、誘電体3の一部を除去する。誘電体3の一部を除去した後の構造を、図2(d)に示す。
より具体的に、本実施形態における半導体構造10の製造方法の一例を説明する。なお、本実施形態においては、窒化物半導体2としてGaNを用い、誘電体3としてSiOを用いることとする。
初めに、3インチのシリコン基板上に、MOCVD法を用いてGaN膜を成長させる。これにより、シリコン基板1上に窒化物半導体2が成長する。
次に、形成した窒化物半導体2上に、フォトリソグラフィ法により溝部用レジストパターンを形成する。その後、RIE(Reactive Ion Etching)装置内の真空度を約1〜10MPaに保持する。そして、BClとHClの混合ガスをイオン化させ、陰極降下1000V程度の電圧下でエッチングを行う。これにより、窒化物半導体2に溝部が形成される。この時、エッチングによって除去される窒化物半導体2の体積が、エッチングされずに残る窒化物半導体2の体積の1.9倍以上4.1倍以下となるよう、エッチングを行う。これにより、溝部に誘電体3を充填した場合、充填された誘電体3の体積が、窒化物半導体2の体積の1.9倍以上4.1倍以下となる。
次に、p−CVD(Chemical Vapor Deposition)装置を用いて、300℃の温度下でSiH、O、Nを反応させる。これにより、窒化物半導体2の上面及び側壁にSiOを10μm成長させる。SiOを成長させた後の構造が、図2(c)に示す構造である。その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて、GaN層が露出するまでSiO層を研磨し、平坦化する。これにより、図2(d)に示すように、窒化物半導体2に形成された溝部に、誘電体3が充填された構造となる。
以上のようにして、本実施形態における半導体構造10が形成される。
次に、基板と、基板上を覆う膜との界面に生じる、応力について説明する。
基板と、基板上を覆う膜と界面に生じる応力(σmismatch)と、基板上を覆う膜の反り量(H)の関係は、以下の式(1)、(2)で表すことができる。

Figure 2011192882

Figure 2011192882
式(1)において、Eは、基板材料のヤング率を示し、νは、基板材料のポアソン比を示す。また、tは基板の厚さを示し、tは基板を覆う膜の厚さを示す。Rは、基板を覆う膜の反り曲率半径を示す。rは、基板半径を示す。
この式(1)及び式(2)を用いると、次のようなことが分かる。すなわち、基板と基板上を覆う材料との界面に生じる応力が7.4MPaを超えると、一般的なシリコン基板である3インチのシリコン基板を用いた場合、該シリコン基板上を覆う膜に、1μmを超える反り量が発生することが分かる。シリコン基板上の半導体膜の反り量が1μmを超えてしまうと、半導体素子の特性が著しく劣化してしまう。そのため、半導体素子の特性の劣化を抑制するためには、基板と基板を覆う材料との界面に生じる応力を7.4MPa以下とする必要がある。
基板の上面が、基板と異なる材料に覆われている場合に、周囲温度の変化により生じる、基板と基板上を覆う材料との界面における応力(σmismatch)は、以下の式(3)にて表すことが可能である。なお、基板の厚さは、基板上を覆う材料の厚さよりも十分に大きいとする。

Figure 2011192882
式(3)において、E及びνはそれぞれ、基板上を覆う材料の、ヤング率及びポアソン比を示す。また、αは基板の熱膨張係数を示し、αは基板上を覆う材料の熱膨張係数を示す。また、Tは周囲温度変化後の、定常状態における基板温度を示し、Tは周囲温度変化前の、定常状態における基板温度を示す。
ここで、基板の上面が、異なる二種の材料で覆われている場合、式(3)に記載のαに、二種の材料の合成熱膨張係数(αcompound)を代入することで、基板と、基板上の材料との界面に生じる応力を求めることができる。
二種の材料(以下、材料1及び材料2とする)の合成熱膨張係数(αcompound)は、以下の式(4)で表すことができる。

Figure 2011192882
式(4)において、αは材料1の熱膨張係数を示し、αは材料2の熱膨張係数を示す。また、Eは材料1のヤング率を示し、Eは材料2のヤング率を示す。更に、Vは材料1の体積率を示し、Vは材料2の体積率を示す。
上記式(3)及び式(4)を用いて、本実施形態における作用について説明する。
シリコン基板の熱膨張係数は3.0×10−6(/℃)であり、ヤング率は130GPaであることが知られている。
また、本実施形態においてシリコン基板1を覆う窒化物半導体2は、例えば、GaNであった場合、その熱膨張係数は5.7×10−6(/℃)であり、ヤング率は200GPaである。更に、一般的にSTI技術において用いられる誘電体材料であるSiOの熱膨張係数は、0.5×10−6(/℃)であり、ヤング率は72GPaである。
これらの値と上記式(1)〜(4)とを用い、シリコン基板1と、シリコン基板1を覆う材料(窒化物半導体2と誘電体3)との界面に生じる応力(σmismatch)を算出する。なお、材料1を誘電体3とし、材料2を窒化物半導体2とする。そして、材料2である窒化物半導体2の体積率Vを1として計算する。
その結果、材料1、すなわち誘電体3の体積率Vを、1.9以上4.1以下とすれば、シリコン基板1の熱膨張係数と、シリコン基板1を覆う材料の合成熱膨張係数との差を0.6×10−6(/℃)以下にできることが分かった。この場合、シリコン基板1とシリコン基板1を覆う材料との界面に生じる応力は7.4MPa以下となる。その結果、一般的に用いられる3インチのシリコン基板を用いた場合に、該シリコン基板を覆う膜の反り量は1μm以下とすることができる。
すなわち、窒化物半導体2の体積に対して、誘電体3の体積を1.9倍以上4.1倍以下とすれば、シリコン基板と充填材、及び化合物半導体と充填材のそれぞれの界面に生じる、基板長手方向の熱応力を抑制することができる。その結果、半導体素子の特性劣化を抑制することができる。
誘電体3の体積が、窒化物半導体2の体積の1.9倍以上4.1倍以下の範囲となる半導体構造の一例として、誘電体3の体積が、窒化物半導体2の体積の2倍である場合の計算結果を次に述べる。なお、シリコン基板1としては、一般的なサイズである3インチのものを用いることとする。
初めに、式(4)を用いて、GaN及びSiOの、それぞれの熱膨張係数、体積率及びヤング率から、窒化物半導体2と誘電体3との合成熱膨張係数を算出すると、その合成熱膨張係数(αcompound)は3.58×10−6(/℃)となる。
そして、式(3)を用いて、算出した合成熱膨張係数と、シリコン基板の熱膨張係数及びヤング率から、シリコン基板とシリコン基板1を覆う材料(窒化物半導体2と誘電体3)との界面に生じる応力は6.6MPaとなる。そして、式(1)(2)を用いて、シリコン基板1を覆う膜の反り量を算出すると、その反り量は0.95μmとなる。
以上のように、誘電体3の体積を、窒化物半導体2の体積の1.9倍以上4.1倍以下の範囲とすることにより、シリコン基板1を覆う膜の反り量を低減できる。その結果、半導体素子の特性劣化を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、窒化物半導体2としてGaNを用い、誘電体3としてSiOを用いたが、これに限らない。すなわち、窒化物半導体2としては、GaNの他に、InNやこれらの混晶等が考えられるが、これらの結晶の結晶構造は、いずれもウルツ鉱型のIII−V族化合物半導体である。そのため、熱膨張係数やヤング率には大きな差はない。また、これらの窒化物半導体に、AlやIn(インジウム)等を10〜25%程度添加した場合であっても、同様である。そのため、例えば、窒化物半導体2を、GaN膜のみで構成されるものではなく、i−AlGaN/i−GaNヘテロ接合エピタキシャル膜とした場合であっても、本実施形態と同様の効果が得られる。なお、ヘテロ接合エピタキシャル膜を形成する場合には、例えば、GaN膜厚2μmに対して、AlGaN膜厚を25nmとする。
また、誘電体3としては、SiOの他に、SiO等の酸化シリコンや、酸化シリコンに炭素やフッ素を添加した材料であるSiOCやSiOFが考えられるが、これらの材料も、SiOと同程度の熱膨張係数を有する。
そのため、窒化物半導体2がGaN以外の窒化物半導体、例えばInNやGaInNであったとしても、窒化物半導体2に対する誘電体3の体積が、少なくとも1.9倍以上4.1倍以下、好ましくは2倍以上4倍以下の範囲にあれば、半導体素子の特性劣化を抑制することができる。更に、窒化物半導体2にAlやIn等が10〜25%程度添加された場合や、誘電体3がSiO以外の酸化シリコンや、炭素やフッ素が添加された酸化シリコンであった場合も、同様である。
また、シリコン基板上に形成する半導体として、熱膨張係数がGaNと大きく材料を用いた場合や、溝部に充填する誘電体として、熱膨張係数がSiOと大きく異なる材料を用いた場合であっても、誘電体と半導体の体積比を調整することで、本実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、シリコン基板1の熱膨張係数と、シリコン基板1を覆う材料の合成熱膨張係数との差が0.6×10−6(/℃)以下となるよう、半導体と溝部の体積比を調節すれば、本実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態においては、溝部全体に誘電体3を充填することとしたが、これに限らない。すなわち、溝部の底面から一定の高さまで誘電体3を充填し、溝部上部には、充填されないこととしても良い。この場合であっても、窒化物半導体の体積に対して、誘電体3の体積が1.9倍以上4.1倍以下となるように形成することにより、本実施形態と同程度の効果が得られると考えられる。
なお、本実施形態のように、エッチングにより除去する窒化物半導体の体積を、エッチング後に残る窒化物半導体の体積よりも大きくすることは、これまで避けられていた。これは、エッチングにより除去する体積を大きくすると、チップが割れ易くなる可能性があるという理由や、全体に占める半導体体積が減少することになるため経済的でない、等の理由があったためである。しかしながら、本願発明の発明者らは、上述したように、エッチングされた領域に充填された誘電体の体積を、窒化物半導体の体積よりの1.9倍以上4.1倍以下と大きくした場合、半導体素子の特性劣化を抑制できるという顕著な効果を奏することを見出したのである。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態における半導体構造の構成を図3に示す。
本実施形態における半導体構造20は、シリコン基板1と、窒化物半導体2と、誘電体3と、SiN膜4(x=0.5〜1.33)と、熱伝導膜5を備える。
窒化物半導体2は、シリコン基板1の上面に形成され、溝部を有している。SiN膜4は、窒化物半導体2の保護膜であり、窒化物半導体2の上面及び溝部の側面を覆うように形成される。熱伝導膜5は、窒化物半導体2の溝部側面を覆うSiN膜4を覆うように形成される。誘電体3は、窒化物半導体2の溝部のうち、SiN膜4と熱伝導膜5が形成された領域以外の領域に、充填されている。
次に、本実施形態における半導体構造20の製造方法を、図4を用いて説明する。
初めに、図4(a)に示すように、3インチのシリコン基板上に、MOCVD法を用いてGaN膜を成長させる。
次に、図4(b)に示すように、シリコン基板1上に、フォトリソグラフィ法により溝部用レジストパターンを形成する。そして、RIE装置内の真空度を約1〜10MPaに保持し、BClとHClの混合ガスをイオン化させる。そして、陰極降下1000V程度の電圧下でエッチングを行う。この時、溝部の底面がシリコン基板1が露出した面となるまで、エッチングを行う。更に、該底面におけるGa原子の原子濃度が1×15−10atoms/cms以下となる深さまで、エッチングを行う。
次に図4(c)に示すように、p−CVD装置を用いて、300℃の温度下でSiH、NH、Nを反応させ、試料のトップ面及び側壁にSiNx膜4を0.1μm成長させる。そしてその後、スパッタリングにより、熱伝導膜5を試料のトップ面及び側壁に0.1μm積層させる。なお、本実施形態においては、熱伝導膜5として、AlN膜を用いることとする。
次に、試料表面に、フォトリソグラフィ法により溝部レジストパターンを形成した後に、RIE装置内の真空度を約1〜10MPaに保持する。そして、BClとHClの混合ガスをイオン化させ、陰極降下1000V程度の電圧下でエッチングを行う。エッチング深さは、溝部底面のシリコン基板1の表面が露出するように、0.2μmとする。
次に、図4(d)に示すように、p−CVD装置を用いて、300℃の温度下でSiH、O、Nを反応させ、試料のトップ面及び側壁にSiOを0.1μm成長させる。
最後に、図4(e)に示すように、CMP法を用い、SiO及びAlNを、SiNxが露出するまで研磨し、平坦化する。
以上のようにして、本実施形態における半導体構造20を製造する。
次に、窒化物半導体2の溝部を形成する際に、溝部の底面におけるGa原子の原子濃度を1×15−10atoms/cm以下となる深さまでエッチングすることによる作用及び効果について説明する。
一般的に、シリコン基板上に窒化物半導体を形成した場合、III族原子がシリコン基板中に拡散して低抵抗層を形成することが知られている。そして、このような低抵抗層が基板に形成されると、デバイス特性や集積回路の特性を悪化させてしまうことが知られている。例えば、高周波領域においては、半導体容量を介して低抵抗層による損失が発生することにより、高周波特性の劣化を生じる。また、素子の分離特性が低下することにより、集積回路の動作不良や消費電力の増大等を引き起こす。基板において、III族原子の濃度が1-2×15−10atoms/cmを超える領域は、低抵抗層となり、高周波特性の劣化等の問題を発生させることが、例えば非特許文献1に記載されている。
非特許文献1:Pradeep Rajagopal et al, MOCVD AlGaN/GaN HFETs on Si, SYMPOSIUM Y:GAN AND RELATED ALLOYS
一方、本実施形態においては、窒化物半導体2に溝部を形成する際、溝部の底面のIII族原子の原子濃度が1×15−10atoms/cm以下になるまでエッチングを行うことにより、低抵抗層を除去する。そのため、上述したような、低抵抗層に起因する問題の発生を抑制することができる。
次に、窒化物半導体2の保護膜として、SiN膜4を形成することによる作用、効果について説明する。
半導体にはトラップ準位が形成されるが、このトラップ準位に電子がトラップされると、該半導体を用いた電流増幅器における電流増幅率が小さくなることが知られている。このようなトラップによる電流増幅量の減少を抑制するためには、保護膜を形成することによりトラップを抑制することが有効である。ここで、保護膜としては、特許文献2記載のように酸化膜を用いる場合がある。しかしながら、保護膜として酸化膜を用いた場合、高ドレイン電圧印加時に電流が低下する現象、すなわち電流コプラスが発生する。電流コプラスとは、表面保護層と窒化物半導体との界面の表面欠陥及び結晶粒界に起因したトラップ準位に、キャリアが捕獲されるために発生する現象である。そして、この電流コプラスが発生すると、高周波動作時の出力特性が大きく悪化してしまう。すなわち、特許文献2記載のように、半導体の保護膜として酸化膜を用いると、電流コプラスが発生することにより、高周波動作時における出力特性の悪化を招く。
一方、本実施形態のように、保護膜としてSiN膜を用いた場合、酸化膜を用いた場合と比較して、電流コプラスの発生を抑制することができる。そのため、高周波動作時における出力特性の悪化を抑制することができる。
次に、窒化物半導体2と誘電体3との間に、熱伝導膜5を形成することによる作用、効果について説明する。
本実施形態においては、誘電体3として、熱伝導率の低い材料である酸化シリコンを用いている。そこで、窒化物半導体2と誘電体3との間に、誘電体3よりも熱伝導率の高い、熱伝導膜5を形成することにより、素子の放熱性を高めることができる。すなわち、本実施形態における半導体構造20は、第1の実施形態における半導体構造10と比較して、放熱性の高い半導体構造とすることができる。なお、本実施形態においては、熱伝導膜としてAlN膜を用いたが、これに限らない。すなわち、AlN以外の材料であっても、酸化シリコンの熱伝導率、例えばSiOの熱伝導率である1.5W/m・Kよりも高い熱伝導率を有する材料であれば、本実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態においては、SiN膜4や熱伝導膜5を形成したが、これらの膜の体積は、窒化物半導体2や誘電体3の体積と比較して、非常に小さい。そのため、これらの膜を形成した場合であっても、シリコン基板1を覆う膜の合成熱膨張係数は、窒化物半導体2と誘電体3のみで計算した場合と同様とみなすことができる。
すなわち、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、誘電体3の体積を窒化物半導体2の体積の1.9倍以上4.1倍以下とすることにより、シリコン基板と化合物半導体、及びシリコン基板と充填材のそれぞれの界面に生じる、基板長手方向の熱応力を抑制することができる。その結果、半導体素子の特性劣化を抑制することができる。
なお、本実施形態の半導体構造20は、SiN膜4と熱伝導膜5とを両方備えることとしたが、これに限らない。すなわち、SiN膜4と熱伝導膜5とのいずれか一方を備える構造としても良い。
また、第1の実施形態における半導体構造10に、溝部の底面におけるIII族原子の原子濃度を1×15−10atoms/cm以下とする構成を適用した場合であっても、本実施形態と同様、低抵抗層に起因する問題の発生を抑制することができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態における半導体構造の構成を図5に示す。
本実施形態における半導体構造30は、第2の実施形態に記載の半導体構造20における誘電体3と熱伝導膜5との間に、バッファ層6を備えている。なお、バッファ層6の熱膨張係数は、誘電体3の熱膨張係数よりも大きく熱伝導層5の熱膨張係数よりも小さい。バッファ層6の材料としては、例えば、InNが挙げられる。
次に、バッファ層6を形成することよる、作用、効果を述べる。
一般に、基板の厚さ方向に熱応力が発生した場合、基板の長手方向の熱応力と同様に、半導体素子の特性劣化を招く。本実施形態における半導体構造30は、バッファ層6を備えることにより、このような基板厚さ方向に働く熱応力を低減することができる。すなわち、本実施形態における半導体構造30は、バッファ層6を形成することにより、基板長手方向の熱応力のみならず、基板厚さ方向の熱応力も低減することができる。そのため、第1あるいは第2の実施形態と比較して、半導体素子の特性劣化を更に抑制することが可能となる。
なお、バッファ層6の形成の仕方としては、図6(a)に示すように、窒化物半導体2の溝部の側面に対して平行ではなく、斜めになるように形成されることとしても良い。この場合、シリコン基板1の上面に対して垂直方向に、熱伝導層5の形成幅が徐々に小さくなるよう、熱伝導層5を形成する。その後、バッファ層6を、熱伝導層5上に形成することによって、バッファ層6は、窒化物半導体2の溝部の側面に対して、斜めに形成されることになる。
あるいは、図6(b)に示すように、半導体構造30の断面から見たときにバッファ層が三角形状になるよう、バッファ層を形成することとしても良い。あるいは、図6(c)に示すように、半導体構造30の断面から見たときにバッファ層が台形状になるよう、バッファ層を形成することとしても良い。
これらの構造の製造方法の一例として、図6(a)に示す半導体構造30の具体的な製造方法を次に述べる。
初めに、3インチのシリコン基板上に、MOCVD法を用いてGaN膜を成長させる。
次に、シリコン基板1上に、フォトリソグラフィ法により溝部用レジストパターンを形成する。そして、RIE装置内の真空度を約1〜10MPaに保持し、BClとHClの混合ガスをイオン化させる。そして、陰極降下1000V程度の電圧下でエッチングを行う。この時、溝部の底面は、シリコン基板1が露出するまで、エッチングを行う。更に、該底面におけるGa原子の原子濃度が1×15−10atoms/cm以下となる深さまで、エッチングを行う。
次に、p−CVD装置を用いて、300℃の温度下でSiH、NH、Nを反応させ、試料のトップ面及び側壁にSiNx膜4を0.1μm成長させる。そしてその後、スパッタリングにより、熱伝導膜5を試料のトップ面及び側壁に0.1μm積層させる。なお、本実施形態においては、熱伝導膜5として、AlN膜を用いることとする。そしてその後、スパッタリングにより、バッファ層6を試料のトップ面及び側壁に0.1μm積層させる。なお、本実施形態においては、熱伝導膜5として、InN膜を用いることとする。
次に、試料表面に、フォトリソグラフィ法により溝部レジストパターンを形成した後に、RIE装置内の真空度を約1〜10MPaに保持する。この際、レジストにTHMR(登録商標)などの、RIE耐性が低い材料を用いる。そして、BClとHClの混合ガスをイオン化させ、陰極降下800V程度の電圧下でエッチングを行う。エッチング深さは、溝部底面のシリコン基板1の表面が露出するように、0.2μmとする。エッチング耐性の低いレジストを使用することで、垂直ではなく、斜めとなる面を有する開口形状を作成することが出来る。
次に、p−CVD装置を用いて、300℃の温度下でSiH、O、Nを反応させ、試料のトップ面及び側壁にSiOを0.1μm成長させる。
最後に、図4(e)に示すように、CMP法を用い、SiO及びAlNを、SiNxが露出するまで研磨し、平坦化する。
このように、窒化物半導体2の溝部の側面に対して斜めとなる面を有するようにバッファ層6を形成すると、バッファ層を窒化物半導体2の溝部の側面に対して並行に形成する場合と比較して、半導体構造30の上部に形成される熱源に対する放熱性が高まる。
なお、好ましくは、窒化物半導体2の溝部の側面に対して、45°程度傾斜した面を有するようにバッファ層を形成すると良い。45°程度の傾斜をもたせることで、放熱性がより高くなるためである。
以上のように、本実施形態においては、熱伝導膜5と誘電体3との間に、バッファ層6を形成することによって、基板厚さ方向の熱応力を低減することができる。
また、バッファ層6を、窒化物半導体2の溝部の側面に対して斜めに形成することにより、より放熱性を高めることができる。更に、窒化物半導体2の溝部の側面に対して45°程度傾斜した面を有するバッファ層を形成することにより、より放熱性を高めることができる。
なお、本実施形態におけるバッファ層6の体積は、窒化物半導体2や誘電体3と比較して、非常に小さい。そのため、バッファ層6を形成した場合であっても、第2の実施形態と同様、シリコン基板1を覆う膜の合成熱膨張係数は、窒化物半導体2と誘電体3のみで計算した場合と同様とみなすことができる。すなわち、本実施形態においても、第1及び第2の実施形態と同様に、誘電体3の体積を、窒化物半導体2の体積の1.9倍以上4.1倍以下とすることにより、シリコン基板1を覆う膜の反り量を低減することができる。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態における、フリップチップ実装型RF(Radio Frequency)モジュールの構成を図7に示す。
本実施形態におけるフリップチップ実装型RFモジュール40は、半導体構造10と、メタル配線11と、有機モジュール12と、導波管付き基板13と、を備える。
半導体構造10は、第1の実施形態における半導体構造である。半導体構造10はメタル配線11を介して、フリップチップ方式により、有機モジュール12上に実装される。
そして、該半導体構造10を実装した有機モジュール12が、導波管付き基板13上に実装されている。
次に、本実施形態におけるRFモジュール40の製造方法について説明する。
初めに、オーミック電極形成プロセス、及びEB(Electron Beam)ゲート作製プロセスを経て、半導体構造10上にトランジスタを形成する。
次に、蒸着配線プロセスによって各トランジスタ間を接続することで、MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuits)を作製する。
次に、有機モジュール12上に、蒸着配線形成プロセスを用いてメタル配線11を形成する。
次に、有機モジュール12上のメタル配線11と半導体構造10上に形成されたMMICの配線とが接続するよう、フリップチップ実装を行う。そして、有機モジュール12の信号入出力部と導波管付き基板13の導波管部とを、メタルバンプを用いて接続する。
以上のようにして、本実施形態の本実施形態におけるフリップチップ実装型RFモジュールが形成される。
本実施形態のフリップチップ実装型RFモジュールは、半導体構造10を備えるため、周囲の環境温度上昇時においても、反りによるバンプはがれや、反りによる線路段差発生の少ないRFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)を提供することができる。すなわち、バンプはがれによる歩留まり悪化や、線路段差による高周波特性の劣化を抑えることが出来る。
本実施形態におけるフリップチップ実装型RFモジュール40は、例えば、車載レーダ用のRFモジュールとして用いることができる。
なお、本実施形態におけるフリップチップ実装型RFモジュール40は、第1の実施形態における半導体構造10を有する構造としたが、これに限らない。すなわち、第2あるいは第3の実施形態における半導体構造を有する構造としても良い。
また、第1の実施形態あるいは第2の実施形態における半導体構造は、フリップチップ実装型RFモジュールに限らず、60GHz帯PAN(Personal Area Network)用モジュールや30GHz帯PtoP(Point to Point)用モジュール等の半導体装置にも適用することが可能である。
(付記1)シリコン基板と、前記シリコン基板上に形成された、溝部を有する窒化物半導体と、前記溝部に充填された酸化シリコンと、を有し、前記窒化物半導体に対する前記酸化シリコンの体積が、1.9倍以上4.1倍以下であることを特徴とする半導体構造。
(付記2)前記溝部の底面は、前記シリコン基板が露出した面であり、前記底面における前記窒化物半導体のIII族原子の濃度は、1×15−10atoms/cm以下であることを特徴とする、付記1に記載の半導体構造。
(付記3)前記窒化物半導体の少なくとも一部が、SiN膜に覆われていることを特徴とする、付記1または2に記載の半導体構造。
(付記4)前記窒化物半導体と、前記酸化シリコンとの間に、前記酸化シリコンよりも熱伝導性の高い熱伝導膜を有することを特徴とする付記1乃至3のいずれか一つに記載の半導体構造。
(付記5)前記熱伝導膜と前記酸化シリコンとの間に、バッファ層を有し、前記バッファ層の熱膨張係数は、前記熱伝導膜の熱膨張係数よりも小さく、前記酸化シリコンの熱膨張係数よりも大きいことを特徴とする付記4に記載の半導体構造。
(付記6)前記バッファ層は、前記溝部における前記窒化物半導体の側面に対して、斜めに形成されていることを特徴とする、付記5に記載の半導体構造。
(付記7)前記窒化物半導体は、GaN、InNあるいはGaInNであることを特徴とする、付記1乃至6のいずれか一つに記載の半導体構造。
(付記8)シリコン基板と、前記シリコン基板上に形成され、溝部を有する窒化物半導体と、前記溝部に充填された誘電体と、を有し、前記窒化物半導体と前記誘電体との合成熱膨張係数と、前記シリコン基板の熱膨張係数との差が、0.6×10−6/℃以下であることを特徴とする半導体構造。
(付記9)シリコン基板上に窒化物半導体を形成する工程と、前記窒化物半導体に溝部を形成する工程と、前記溝部に、酸化シリコンを充填する工程と、を有し、前記窒化物半導体に対する前記酸化シリコンの体積が、1.9倍以上4.1倍以下であることを特徴とする半導体構造の製造方法。
(付記10)前記溝部の底面は、前記シリコン基板が露出した面であり、前記底面における前記窒化物半導体のIII族原子の濃度は、1×15−10atoms/cm以下であることを特徴とする、付記9に記載の半導体構造の製造方法。
(付記11)前記窒化物半導体の少なくとも一部を、SiN膜で覆う工程を更に備えることを特徴とする、付記9または10に記載の半導体構造の製造方法。
(付記12)前記窒化物半導体と、前記酸化シリコンとの間に、前記酸化シリコンよりも熱伝導性の高い熱伝導膜を形成する工程を更に備えることを特徴とする、付記9乃至11のいずれか一つに記載の半導体構造の製造方法。
(付記13)前記熱伝導膜と前記酸化シリコンとの間に、バッファ層を形成する工程を更に備え、前記バッファ層の熱膨張係数は、前記熱伝導膜の熱膨張係数よりも小さく、前記酸化シリコンの熱膨張係数よりも大きいことを特徴とする、付記12に記載の半導体構造の製造方法。
(付記14)前記バッファ層は、前記溝部における前記窒化物半導体の側面に対して、斜めに形成されることを特徴とする、付記13に記載の半導体構造の製造方法。
(付記15)前記窒化物半導体は、GaN、InNあるいはGaInNであることを特徴とする、付記9乃至14のいずれか一つに記載の半導体構造の製造方法。
(付記16)シリコン基板上に窒化物半導体を形成する工程と、前記窒化物半導体に溝部を形成する工程と、前記溝部に、誘電体を充填する工程と、を有し、前記窒化物半導体と前記誘電体との合成熱膨張係数と、前記シリコン基板の熱膨張係数との差が、0.6×10−6/℃以下であることを特徴とする半導体構造の製造方法。
(付記17)付記1乃至8のいずれか一つに記載の半導体構造を備える、半導体装置。
1 シリコン基板
2 窒化物半導体
3 誘電体
4 SiNx膜
5 熱伝導膜
6 バッファ層
10、20、30 半導体構造
11 メタル配線
12 有機モジュール
13 導波管付き基板
40 フリップチップ実装型RFモジュール

Claims (10)

  1. シリコン基板と、
    前記シリコン基板上に形成された、溝部を有する窒化物半導体と、
    前記溝部に充填された酸化シリコンと、を有し、
    前記窒化物半導体に対する前記酸化シリコンの体積が、1.9倍以上4.1倍以下であることを特徴とする半導体構造。
  2. 前記溝部の底面は、前記シリコン基板が露出した面であり、前記底面における前記窒化物半導体のIII族原子の濃度は、1×15−10atoms/cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の半導体構造。
  3. 前記窒化物半導体の少なくとも一部が、SiN膜に覆われていることを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体構造。
  4. 前記窒化物半導体と、前記酸化シリコンとの間に、前記酸化シリコンよりも熱伝導性の高い熱伝導膜を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体構造。
  5. 前記熱伝導膜と前記酸化シリコンとの間に、バッファ層を有し、
    前記バッファ層の熱膨張係数は、前記熱伝導膜の熱膨張係数よりも小さく、前記酸化シリコンの熱膨張係数よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の半導体構造。
  6. 前記バッファ層は、前記溝部における前記窒化物半導体の側面に対して、斜めに形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の半導体構造。
  7. 前記窒化物半導体は、GaN、InNあるいはGaInNであることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体構造。
  8. シリコン基板と、
    前記シリコン基板上に形成され、溝部を有する窒化物半導体と、
    前記溝部に充填された誘電体と、を有し、
    前記窒化物半導体と前記誘電体との合成熱膨張係数と、前記シリコン基板の熱膨張係数との差が、0.6×10−6/℃以下であることを特徴とする半導体構造。
  9. シリコン基板上に窒化物半導体を形成する工程と、
    前記窒化物半導体に溝部を形成する工程と、
    前記溝部に、酸化シリコンを充填する工程と、を有し、
    前記窒化物半導体に対する前記酸化シリコンの体積が、1.9倍以上4.1倍以下であることを特徴とする半導体構造の製造方法。
  10. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の半導体構造を備える、半導体装置。
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