JP2011191381A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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真 平川
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伸幸 新井
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Abstract

【課題】極めて良好な光学性能が得られ、精度の高い調整が可能であり、かつ低コストで省スペースを実現可能な光走査装置、及び該光走査装置を備える画像形成装置を提供する。
【解決手段】光源手段と、偏向手段と、入射光学系と、走査光学系とを少なくとも備え、前記走査光学系は、折返しミラー30を有し、折返しミラー30の少なくとも1つが、走査位置調整機構及び/又は走査線傾き調整機構を有する調整機構付き折返しミラーであり、前記走査位置調整機構の回転軸34を構成する2点間の主走査方向の距離が、折返しミラー30の主走査方向の全長の1/2よりも長い光走査装置、該光走査装置を備える画像形成装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は、デジタル複写機、レーザプリンタ、レーザファクシミリ等の光走査装置、及びこれを用いた画像形成装置に関する。
レーザプリンタ等に関連して広く知られた光走査装置は一般に、光源側からの光ビームを光偏向器により偏向させ、走査結像光学系により感光体を走査露光するように構成されている。また、光走査装置と感光体の組み合わせを2組以上用いて、2色画像や多色画像、カラー画像等を得るようにした画像形成装置は「タンデム式画像形成装置」として知られている。
近年、画像形成装置の小型化が加速しているため、搭載される光走査装置の小型化の要求がより高くなっている。例えば、感光体周辺のレーザ光通過領域の省スペース化が求められているが、従来の部品仕様では、部品ばらつきにより感光体周辺の部品で光路がさえぎられてしまうおそれがある。また、感光体の小径化も進んでいるが、感光体が小径化することによって、同じ位置ずれ量であっても、感光体への入射角変化が大きくなり、画像への影響が大きくなるという問題がある。
これに対し、装置を構成する部品を高精度化する方法が考えられるが、コスト高につながることもあり、また、要求される精度が可能な加工レベルの限界を超えてしまうこともある。
光走査装置の小型化の方法として、光路レイアウトの自由度を向上させるために、例えば、光偏向器(偏向手段)と、最も偏向器側に配置されるレンズとの間に折返しミラーを備える方法が考えられる。
しかしながら、前記折返しミラーに「製造誤差」や「組付け誤差」(以下、単に「誤差」ということがある)が生じた場合、副走査断面内において走査レンズへの走査光束入射角度が変化し、ビームスポット径に対する影響がある。この入射角度変化を補償するために、前記入射光学系の光学素子の配置を調整することにより本来の走査光束入射角度に戻す必要があるが、調整により走査レンズへの走査光束入射位置が変化して、副走査方向走査位置の変化がより増加するという副作用がある。
ビームスポット径の小径化、及び安定化と、感光体の小径化に対応可能な副走査方向入射位置調整方法の確立が求められている。
これに対し、所望の副走査方向の走査位置になるように、光学素子の位置や傾きを調整し、調整された状態で光学素子を固定するという方法が提案されている。例えば、特許文献1においては、支持点を3つ有する折返しミラーを2枚用い、副走査方向に2点並んだ支持点のうちの互いに逆側の1点の高さを調整し、さらに走査レンズの位置・傾き調整することにより走査線を補正する方法が提案されている。また、特許文献2においても、折返しミラーの傾き調整と、走査レンズの位置・傾き調整することにより走査線を補正する方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の方法は、折返しミラーと走査レンズという複数の光学素子の調整を行っているため、調整工程及び調整治具の複雑化や長タクトタイム化を招き、コスト高になりやすいという課題がある。また、走査レンズに対して調整を加えることは、光学特性に与える影響が大きいため好ましくない。
以上のように、光走査装置の小型化の要求に対し、調整対象の光学素子が少ないため光学特性への影響が小さく、極めて良好な光学性能が得られ、精度の高い調整が可能であり、かつ低コストで省スペースを達成した光走査装置、該光走査装置を備えた画像形成装置は未だ提供されていないのが現状である。
よって、本発明の課題は、極めて良好な光学性能が得られ、精度の高い調整が可能であり、かつ低コストで省スペースを実現可能な光走査装置、及び該光走査装置を備える画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る光走査装置、及び画像形成装置は、以下のとおりである。
〔1〕 光源手段と、
前記光源手段から出射された光束を偏向し、回転動作または揺動動作する偏向手段と、
前記光源手段からの前記光束を、前記偏向手段の偏向面に入射させる入射光学系と、
前記偏向手段によって偏向された前記光束を、対応する被走査面に結像する走査光学系とを少なくとも備え、
前記走査光学系は、前記偏向手段によって偏向走査された前記光束を反射させる折返しミラーを有し、
前記折返しミラーの少なくとも1つが、光束反射領域外の主走査方向の一方側において、副走査方向の一方側と他方側に1点ずつ配置された2点と、主走査方向の他方側において、前記2点の副走査方向の略中央の位置に配置された1点とからなる3点の支持点で支持されるとともに、前記3点の支持点のうち主走査方向の一方側の1点と他方側の1点とを結ぶ直線を回転軸として回動させる走査位置調整機構及び/又は前記3点の支持点のうち主走査方向の一方側の2点を結ぶ直線を回転軸として回動させる走査線傾き調整機構を有する調整機構付き折返しミラーであり、
前記走査位置調整機構の回転軸を構成する2点間の主走査方向の距離が、前記折返しミラーの主走査方向の全長の1/2よりも長いことを特徴とする光走査装置である。
〔2〕 前記調整機構付き折返しミラーが、前記走査位置調整機構及び前記走査線傾き調整機構をともに有することを特徴とする前記〔1〕に記載の光走査装置である。
〔3〕 前記偏向手段、前記入射光学系、及び前記走査光学系を収容する筐体を備え、
前記筐体は、前記調整機構付き折返しミラーに入射しない光束を被走査面へ出射させるための開口部が設けられていることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の光走査装置である。
〔4〕 前記筐体の前記開口部を通過した光束を前記筐体の外部で検知する検知手段を備え、該検知手段の検知結果に基づき、前記入射光学系の調整を行うことを特徴とする前記〔3〕に記載の光走査装置である。
〔5〕 前記調整機構付き折返しミラーの主走査方向の中央から、前記走査線傾き調整機構の回転軸を構成する主走査方向の一方側の2点が配置された側の領域において、前記走査線の走査位置調整の評価を行うことを特徴とする前記〔2〕から〔4〕のいずれかに記載の光走査装置である。
〔6〕 前記偏向手段と、前記走査光学系を構成するレンズのうち前記偏向手段の最も近くに配置されたレンズとの間に、前記折返しミラーを少なくとも1枚有することを特徴とする前記〔1〕から〔5〕のいずれかに記載の光走査装置である。
〔7〕 前記偏向手段から偏向走査された前記光束が、前記調整機構付き折返しミラーの前記3点の支持点で形成される領域内で反射されることを特徴とする前記〔1〕から〔6〕のいずれかに記載の光走査装置である。
〔8〕 前記偏向手段から偏向走査された前記光束が、前記調整機構付き折返しミラーの前記3点の支持点のうち、前記支持点の主走査方向の一方側の1点と他方側の1点とを結ぶ直線である回転軸と交差する位置で反射されることを特徴とする前記〔1〕から〔6〕のいずれかに記載の光走査装置である。
〔9〕 前記走査光学系を構成する前記折返しミラーのうち、偏角が最も大きい前記折返しミラーが、少なくとも前記走査位置調整機構を備える前記調整機構付き折返しミラーであることを特徴とする前記〔1〕から〔8〕のいずれかに記載の光走査装置である。
〔10〕 前記走査光学系を構成する前記折返しミラーのうち、被走査面の最も近くに配置された前記折返しミラーが、少なくとも前記走査位置調整機構を備える前記調整機構付き折返しミラーであることを特徴とする前記〔1〕から〔9〕のいずれかに記載の光走査装置である。
〔11〕 前記走査光学系を構成する走査レンズと被走査面との間に、前記走査位置調整機構及び前記走査線傾き調整機構をともに有する前記調整機構付き折返しミラーが1枚のみ配置されたことを特徴とする請求項〔2〕から〔10〕のいずれかに記載の光走査装置。
〔12〕 前記支持点が前記折返しミラーの光束反射面を支持するように配置され、かつ該光束反射面が、ハウジングの外周側を向いていることを特徴とする前記〔1〕から〔11〕のいずれかに記載の光走査装置である。
〔13〕 前記光源手段が、複数の光源を有し、前記複数の光源から出射された光束を、対応する異なる被走査面にそれぞれ結像させることを特徴とする前記〔1〕から〔12〕のいずれかに記載の光走査装置である。
〔14〕 前記〔1〕から〔13〕のいずれかに記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、極めて良好な光学性能が得られ、精度の高い調整が可能であり、かつ低コストで省スペースを実現可能な光走査装置、及び該光走査装置を備える画像形成装置を提供することができる。
本発明の効果として、請求項1の発明によれば、光源手段と、前記光源手段から出射された光束を偏向し、回転動作または揺動動作する偏向手段と、前記光源手段からの前記光束を、前記偏向手段の偏向面に入射させる入射光学系と、前記偏向手段によって偏向された前記光束を、対応する被走査面に結像する走査光学系とを少なくとも備え、前記走査光学系は、前記偏向手段によって偏向走査された前記光束を反射させる折返しミラーを有し、前記折返しミラーの少なくとも1つが、光束反射領域外の主走査方向の一方側において、副走査方向の一方側と他方側に1点ずつ配置された2点と、主走査方向の他方側において、前記2点の副走査方向の略中央の位置に配置された1点とからなる3点の支持点で支持されるとともに、前記3点の支持点のうち主走査方向の一方側の1点と他方側の1点とを結ぶ直線を回転軸として回動させる走査位置調整機構及び/又は前記3点の支持点のうち主走査方向の一方側の2点を結ぶ直線を回転軸として回動させる走査線傾き調整機構を有する調整機構付き折返しミラーであり、前記走査位置調整機構の回転軸を構成する2点間の主走査方向の距離が、前記折返しミラーの主走査方向の全長の1/2よりも長い光走査装置であるため、調整機構付き折返しミラーを接着するよりも高い安定性で支持できるとともに、微細な調整が容易であり、感光体の小径化及び感光体周辺の省スペース化を実現させることができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の光走査装置において、前記調整機構付き折返しミラーが、前記走査位置調整機構及び前記走査線傾き調整機構をともに有する光走査装置としたので、調整に要する前記折返しミラーを1枚に集約できるため、前記走査光学系の構成をさらに簡素にすることができる。
請求項3の発明によれば、請求項1又は2に記載の光走査装置において、前記偏向手段、前記入射光学系、及び前記走査光学系を収容する筐体を備え、前記筐体は、前記調整機構付き折返しミラーに入射しない光束を被走査面へ出射させるための開口部が設けられている光走査装置としたので、前記入射光学系の光学素子の調整に必要なビームスポット径検知を容易に行うことができる。
請求項4の発明によれば、請求項3に記載の光走査装置において、前記筐体の前記開口部を通過した光束を前記筐体の外部で検知する検知手段を備え、該検知手段の検知結果に基づき、前記入射光学系の調整を行う光走査装置としたので、前記入射光学系の光学素子の調整を確実に行うことができる。
請求項5の発明によれば、請求項2から4のいずれかに記載の光走査装置において、前記調整機構付き折返しミラーの主走査方向の中央から、前記走査線傾き調整機構の回転軸を構成する主走査方向の一方側の2点が配置された側の領域において、前記走査線の走査位置調整の評価を行う光走査装置としたので、副走査位置変化が小さく、副レジストずれという副作用の影響を低減することができる。
請求項6の発明によれば、請求項1から5のいずれかに記載の光走査装置において、前記偏向手段と、前記走査光学系を構成するレンズのうち前記偏向手段の最も近くに配置されたレンズとの間に、前記折返しミラーを少なくとも1枚有する光走査装置としたので、光路のレイアウトの自由度が増し、装置の薄型化が可能になる。
請求項7の発明によれば、請求項1から6のいずれかに記載の光走査装置において、前記偏向手段から偏向走査された前記光束が、前記調整機構付き折返しミラーの前記3点の支持点で形成される領域内で反射される光走査装置としたので、前記折返しミラーを副走査方向について小型化することができる。
請求項8の発明によれば、請求項1から6のいずれかに記載の光走査装置において、前記偏向手段から偏向走査された前記光束が、前記調整機構付き折返しミラーの前記3点の支持点のうち、前記支持点の主走査方向の一方側の1点と他方側の1点とを結ぶ直線である回転軸と交差する位置で反射される光走査装置としたので、光束が回転軸に近い位置で反射されるとともに、該回転軸が走査方向に対し傾斜していることにより、副次的に発生する走査線両端における光路長の差異(走査線の傾き)を小さくすることができる。
請求項9の発明によれば、請求項1から8のいずれかに記載の光走査装置において、前記走査光学系を構成する前記折返しミラーのうち、偏角が最も大きい前記折返しミラーが、少なくとも前記走査位置調整機構を備える前記調整機構付き折返しミラーである光走査装置としたので光学特性の劣化を抑えて走査位置の調整を行うことができる。
請求項10の発明によれば、請求項1から9のいずれかに記載の光走査装置において、前記走査光学系を構成する前記折返しミラーのうち、被走査面の最も近くに配置された前記折返しミラーが、少なくとも前記走査位置調整機構を備える前記調整機構付き折返しミラーである光走査装置としたので、高い分解能のレベルで走査位置の調整を行うことができる。
請求項11の発明によれば、請求項2から10のいずれかに記載の光走査装置において、前記走査光学系を構成する走査レンズと被走査面との間に、前記走査位置調整機構及び前記走査線傾き調整機構をともに有する前記調整機構付き折返しミラーが1枚のみ配置された光走査装置としたので、前記走査光学系の構成をさらに簡素にすることができるとともに、高い分解能のレベルで走査位置の調整を行うことができる。
請求項12の発明によれば、請求項1から11のいずれかに記載の光走査装置において、前記支持点が前記折返しミラーの光束反射面を支持するように配置され、かつ該光束反射面が、ハウジングの外周側を向いている光走査装置としたので、高精度の調整が出来るとともに、調整操作が容易になる。
請求項13の発明によれば、請求項1から12のいずれかに記載の光走査装置において、前記光源手段が、複数の光源を有し、前記複数の光源から出射された光束を、対応する異なる被走査面にそれぞれ結像させる光走査装置としたので、需要の高いタンデム式画像形成装置に適用することができる。
請求項14の発明によれば、請求項1から13のいずれかに記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置であるため、極めて良好な光学性能が得られ、精度の高い調整が可能であり、高品位な画像再現性が確保できる画像形成装置を提供することができる。
本発明の光走査装置の実施態様の一形態として光源から被走査面までの光路を示したものであり、(A)は主走査方向の断面図、(B)は副走査方向の断面図をそれぞれ示す。 本発明の光走査装置における調整機構付き折返しミラーの構成を示す概略平面図であり、(A)は走査位置調整機構を備える態様、(B)は走査線傾き調整機構を備える態様、(C)走査位置調整機構及び走査線傾き調整機構を備える態様を示す。 本発明の光走査装置における調整機構付き折返しミラーの構成を示す断面図である。 本発明の光走査装置における調整機構付き折返しミラー上の走査線の位置を説明する概略平面図である。 偏向手段と走査レンズとの間に配置された折返しミラーの誤差による影響を説明する説明図である。 本発明の光走査装置における折返しミラーの配置の一例を示す断面図である。 本発明の光走査装置における折返しミラーの配置の他の例を示す断面図である。 折返しミラーの調整機構の調整ピンの向きを説明する断面図である。 本発明の光走査装置における筐体と開口部を示す模式図である。 副走査方向の走査位置調整量算出において、0mm像高における副走査方向走査位置ずれ量を検知した結果を示すグラフである。 走査位置調整前後における0mm像高の副走査方向走査位置ずれ量を示す表である。 副走査方向の走査位置調整量算出において、+110mm像高における副走査方向走査位置ずれ量を検知した結果を示すグラフである。 走査位置調整前後における+110mm像高の副走査方向走査位置ずれ量を示す表である。 副走査方向の走査位置ずれを0mmと+110mmの像高で比較したグラフである。 副走査方向の平均走査位置ずれをまとめた表である。 マルチビーム光源装置を構成する光源ユニットの実施形態の例を示す説明図である。 本発明の画像形成装置の一実施態様の構成を示す断面図である。 折返しミラーの支持点の他の配置例(比較例)を示す平面図である。
以下、本発明に係る光走査装置、及び画像形成装置について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施例の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
<光走査装置>
図1は、本発明に係る光走査装置の実施態様の一形態を説明するための図であって、光源から被走査面までの光路を同一平面に展開して示したものである。図1(A)は主走査方向の断面を、図1(B)は副走査方向の断面図をそれぞれ示す。なお、「主走査方向」とは、前記偏向手段の偏向面が感光体上のビームを走査する方向を表し、「副走査方向」とは、前記偏向手段の回転軸に平行な方向をそれぞれ表すものとする。
光源手段としての半導体レーザ41から放射された発散性の光束は、カップリングレンズ42を有する第一光学系において、以後の光学系に適した光束形態に変換される。第一光学系により変換された光束形態は、平行光束であることも、弱い発散性あるいは弱い集束性の光束であることもできる。
カップリングレンズ42は、光軸方向(X)および主走査対応方向・副走査対応方向に調整可能であり、調整により光束の収束状態を前記「所望の光束形態」に変換する。
前記光束はシリンドリカルレンズ43により副走査方向(Z)のみ集光した状態(主走査方向(Y)に長い線像の状態)で偏向手段(例えば、ポリゴンミラー)44の偏向反射面に入射させている。これは、走査光学系により偏向面の面倒れを補正できるようにするためである。
偏向反射面により反射された光束は、偏向手段44の等速回転とともに等角速度的に偏向され、第3光学系としての走査光学系を透過し、折返しミラー30(30A及び30B)により光路を折り返されて、最終的に感光体の被走査面46上に集光する。これにより、偏向光束は被走査面46上に光スポットを形成し、被走査面46の光走査を行う。本実施態様では、第3光学系の走査レンズ45は樹脂製である。
本発明の光走査装置は、折返しミラー30の少なくとも1つが、光束反射領域外の主走査方向の一方側において、副走査方向の一方側と他方側に1点ずつ配置された2点と、主走査方向の他方側において、前記2点の副走査方向の略中央の位置に配置された1点とからなる3点の支持点で支持されるとともに、前記3点の支持点のうち主走査方向の一方側の1点と他方側の1点とを結ぶ直線を回転軸として回動させる走査位置調整機構及び/又は前記3点の支持点のうち主走査方向の一方側の2点を結ぶ直線を回転軸として回動させる走査線傾き調整機構を有する調整機構付き折返しミラーであり、前記走査位置調整機構の回転軸を構成する2点間の主走査方向の距離が、折返しミラー30の主走査方向の全長の1/2よりも長い。
図2及び図3は、調整機構付きの折返しミラー30の構成を説明する図であり、図2(A)〜(C)は平面図、図3は断面図である。
調整機構付き折返しミラー30は、光束反射面である鏡面側の3箇所の支持点に設けられた3点のピンによりミラー平面が定義される。前記3点のピンの位置は、図2に示すように、主走査方向の一方側において、副走査方向の一方側と他方側に1点ずつ配置された31及び32と、主走査方向の他方側において、31及び32の副走査方向の略中央の位置の33で示される。いずれも光束反射領域外に設けられている。
調整機構付き折返しミラーの光束反射面を支持する前記3点のピンは、イモネジ(六角穴付き止めねじ)で構成される。前記イモネジは、図示しないハウジングに設けられたネジ穴に、回転可能に挿入されている。
前記3点ピンのうち、少なくとも1点は調整ピンを備えた可動部材で構成される。前記可動部材は、前記ハウジングのネジ穴に挿入されたイモネジを回転させることにより、調整ピンが移動し、位置を調整することができる。なお、調整ピンは、アクチュエータにより駆動するように構成してもよい。
図2(A)〜(C)の31、32、33で示すピンのうち、図2(A)の32A、図2(B)の33B、図2(C)の32C及び33Cは、調整ピンを備えていることを示す。
前記調整ピンを備える可動部材60であって、位置調整を行う1点のピン以外の2点のピンは、前記調整ピンの動きに伴うミラー30の回動運動の回転軸を構成する。例えば、図2(A)では、31Aと33Aとを結ぶ直線が回転軸34となり、調整ピンを備える32Aの動きにより、ミラー30が矢印で示す方向に回動する。同様に、図2(B)では、31Bと32Bとを結ぶ直線が回転軸35となり、調整ピンを備える33Bの動きにより、ミラー30が矢印で示す方向に回動する。
なお、図2(A)に示すように、回転軸34を構成する31Aと33Aとの距離Mは、折返しミラー30の主走査方向の全長Lの1/2より長くなるように設定される。回転軸34の回転量が同じであっても距離Mが長い程、光束の位置変化量は小さくなり、微調整が可能になる。
図3に示すように、調整機構付きの折返しミラー30の裏面は付勢部材(例えば、板バネ等)70で押圧されて、前記3点のピンで定義される平面上に固定されている。図3は、図2(A)を側面から見た断面図であり、32は調整ピンを備える可動部材60で構成され、矢印の方向に移動する可動点である。これに対し31は、調整ピンを備えない固定点である。
調整機構付き折返しミラー30は、任意の支持部材を介し、主走査方向に平行な軸で回転させた後、接着剤等を用いて接着固定すると、用いた接着剤等の温度変化や経時変化によって固定したミラーの位置が動いてしまうことがある。これに対し、本発明の光走査装置においては、調整機構付き折返しミラー30を、表面(反射面)の3点をピンで支持し、その裏面を付勢部材70で固定することにより、環境や経時変化による影響を受けることなく安定して固定させることができる。
なお、調整機構付き折返しミラー30の3点の支持点の配置については、図18に示すように、主走査方向の他方側の支持点を、一方側の2点31D及び32Dの副走査方向の略中央の位置ではなく、いずれか(図18では31D)と略同一の位置33Dに配置することも考えられる。しかしながら、破線で示すような支持点から離れた領域が生じることにより、不安定となり、振動等の影響を受けやすくなるため好ましくない。
本発明の光走査装置は、走査位置調整機構を有する折返しミラーと走査線傾き調整機構を有する折返しミラーとをそれぞれ備えるか、あるいは走査位置調整機構及び走査線傾き調整機構をともに有する折返しミラーを少なくとも備えている。
以下、図2(A)により走査位置調整機構について、図2(B)により走査線傾き調整機構を説明する。
図2(A)に示すように、主走査方向の一方側の31Aと他方側の33Aとを結ぶ直線が回転軸34となり、調整ピンを備える32Aの動きに応じて調整機構付き折返しミラー30が矢印で示す方向に回動することにより、被走査面上に走査される光束の位置が調整される。
なお、図2(A)では32Aが調整ピンを備えるとしたが、31Aが調整ピンを備える態様であってもよく、その場合は、32Aと33Aとを結ぶ直線が回転軸となる。
走査位置の調整には、例えば、被走査面上に主走査方向に並べて配置した走査位置測定手段(例えば、CCDカメラ等)を用いる方法が挙げられる。前記走査位置測定手段により走査位置を算出しながら走査し、所望の走査位置となるまで調整機構付き折返しミラー30の回動運動を行うことにより、調整することができる。
図2(B)に示すように、主走査方向の一方側の31Bとの32Bとを結ぶ直線が回転軸35となり、調整ピンを備える33Bの動きに応じて調整機構付き折返しミラー30が矢印で示す方向に回動することにより、被走査面上に走査される走査線の傾きが調整される。31Bと32Bとは、主走査方向に分布していないため、調整機構付き折返しミラー30は、主走査方向に対して垂直な回転軸を中心に回動する。
走査線の傾きの調整には、例えば、被走査面上に主走査方向に並べて配置した前記走査位置測定手段を用いる方法が挙げられる。前記走査位置測定手段により走査線の傾きを算出しながら走査し、傾きが所望の量より少なくなるまで調整機構付き折返しミラー30の回動運動を行うことにより、調整することができる。
本発明の光走査装置において、調整機構付き折返しミラー30は、前記走査位置調整機構及び前記走査線傾き調整機構をともに備える態様が好ましい。これにより、調整機構付き折返しミラーを1枚にすることができ、光走査装置の構成を簡素化し、省スペース可能になるとともに、調整工程(作業)及び用いる冶具類の簡素化もはかることができる。
調整機構付き折返しミラー30が、前記走査位置調整機構及び前記走査線傾き調整機構をともに備える態様としては、例えば、図2(C)に示すように、調整ピンを2箇所の支持点に備え、2つの回転軸を有する構成が挙げられる。
主走査方向の一方側の31Cと他方側の33Cとを結ぶ直線が回転軸34となり、調整ピンを備える32Cの動きに応じて調整機構付き折返しミラー30が矢印で示す方向に回動して被走査面上に走査される光束の位置が調整され、主走査方向の一方側の31Cとの32Cとを結ぶ直線が回転軸35となり、調整ピンを備える33Cの動きに応じて調整機構付き折返しミラー30が矢印で示す方向に回動して被走査面上に走査される走査線の傾きが調整される。
なお、主走査方向の一方側の32Cが調整ピンを備えるとしたが、31Cが調整ピンを備え、32Cと他方側の33Cとを結ぶ直線が回転軸34となる態様であってもよい。
調整機構付き折返しミラー30反射面上における前記偏向手段から偏向走査された光束(走査線)47の走査位置について図4に基づき説明する。
図4(A)(図2(A)の折返しミラー)に示すように、走査線47の走査位置を、前記3点の支持点で形成される領域36内とすることにより、調整機構付き折返しミラー30の副走査方向の長さを短くすることができる。
また、図4(B)(図2(A)の折返しミラー)及び(C)(図2(C)の折返しミラー)に示すように走査線47の走査位置を、前記支持点の主走査方向の一方側の1点と他方側の1点とを結ぶ直線の回転軸34と交差する位置とすることもできる。回転軸34は走査方向に対し傾斜を有するため、調整機構付き折返しミラー30を回動させることにより、走査線の両端において光路長が異なってしまう。これに対し、回転軸34と走査線を交差させることにより、光路長の変化を低減させることができる。
本発明の光走査装置における折り返しミラーの配置の態様について、図5、図6、及び図7に基づき説明する。
まず、図5(A)に示すように、偏向手段(例えば、ポリゴンミラー)44(図5では反射面のみ示す)と、走査光学系を構成するレンズのうち前記偏向手段の最も近くに配置されたレンズ、図5では走査レンズ45との間に、折返しミラー30を少なくとも1枚有することにより、光路レイアウトの自由度を高くすることができる。折返しミラー30は、調整機構を備えないものであり、1枚であることが好ましい。
ただし、折返しミラーの製造上の誤差や組み付けによる誤差があると、ビームスポット径に影響を与えることがある。
図5(B)は、折返しミラー30がβtiltすると、走査レンズ45へのビーム入射位置ずれによる副走査ビームスポット位置ずれ、及び走査レンズにビームが斜入射することによる主/副ビームスポット径太りが発生することを示している。図5(C)は、カップリングレンズ42を−Zとして調整することにより、走査レンズ45に水平にビームを通すことができ、ビームスポット径太りは低減することができるが、ビームが走査レンズ45の中心を通過しないため、副走査ビームスポット位置が大きくずれてしまうことを示している。図5(D)は、カップリングレンズ42を+Zとして調整することにより、副走査ビームスポット位置をあわせることができるが、走査レンズ45への入射角度がきつくなり、周辺像高での主/副ビームスポット径が大きく太ってしまうことを示している。
これらの問題に対応するために、副走査方向の入射位置調整が必要となる。
図6に、調整機構付き折返しミラーを含む折返しミラーの配置の態様の一例を示す。
図6は、光走査装置と走査線47が結像される被走査面46を構成する感光体7の断面図であり、前記光走査装置は、複数の折返しミラーを備えている。
図6(A)は、走査線の走査線傾き調整機構を有する折返しミラー301(301A及び302)と、走査位置調整機能を有する折返しミラー302(302A及び302B)が配置された態様を示している。図6(B)は、走査線の走査線傾き調整機構及び走査位置調整機能をともに備える折返しミラー303(303A及び303B)が配置された態様を示している。
前記複数の折返しミラーのうち、図6(A)の302、図6(C)の303に示すように、被走査面の最も近くに配置された前記折返しミラーが、走査位置調整機能を有する折返しミラー(例えば、図2(A)又は(C)の30)であることが好ましい。
折返しミラーと被走査面との距離は、離れるほど調整範囲が広くなるが、同じ回動角度における走査位置の変化量も大きくなってしまう。よって、被走査面に近い折返しミラー上で調整を行うことにより、より高精度な高い分解能での走査位置調整を容易に行うことができる。
また、前記複数の折返しミラーのうち、結像レンズと被走査面との間に配置され、かつ偏角が最も大きくなる折返しミラーが、走査位置調整機能を有する折返しミラー(例えば、図2(A)又は(C)の30)であることが好ましい。
偏角の大きな折返しミラーで走査位置の調整を行うことにより、調整可能な範囲を広くすることができ、他の部品交差を緩和することができる。
図7は、走査レンズ45と被走査面46との間に、走査位置調整機構及び前記走査線傾き調整機構をともに有する調整機構付き折返しミラー303が1枚のみ配置された態様を示す図である。このような配置とすることにより、高い分解能での調整と装置の小型化を両立させることができる。
本発明の光走査装置において、走査位置調整機及び走査線傾き調整機構のいずれかを有する調整機構付き折り返しミラー、又は走査位置調整機と走査線傾き調整機構とをともに有する調整機構付き折り返しミラーは、光束反射面が支持点により支持されるように配置され、かつ該光束反射面が、ハウジングの外周側を向いていることが好ましい。光束反射面が支持点により支持されるとは、すなわち、止めネジや調整ピンが光束反射面上に配置されていることを示し、これにより反射面上において調整を行うことが可能となり、裏面からの支持よりも制度の高い調整を行うことができる。
また、図8に示すように、調整機構の調整ピン光束反射面がハウジングの内側を向いている(B)の例よりも、外側を向いている例(A)の方が、アクセスが容易であり、調整機構の操作・調整治具の設置をハウジング外周部から行うことができ、容易に調整工程を行うことができるようになる。
本発明の光走査装置は、図9に示すように、偏向手段44、カップリングレンズ42及びシリンドリカルレンズ43などで構成される入射光学系、及び走査レンズ45及び折返しミラー30から構成される走査光学系を収容する筐体50を備える。筐体50は、調整機構付き折返しミラー30に入射しない光束を被走査面46へ出射させるための開口部51が設けられている。図9の右側は筐体50の開口部51を有する側面50Aを垂直断面で見た模式図を示したものである。
開口部51は、入射光学系の調整時のみ光束を通過させるものであって、評価点に対応して複数設けてもよいし、全評価点を網羅できる単一の開口部としてもよい。
最も被走査面に近い調整機構付き折返しミラー30で副走査方向走査位置調整と走査線傾き調整を実施する場合において、入射光学系の調整は、さらに一つ被走査面より離れたミラーを外しておき、調整機能付き折返しミラー30(図9に破線で示す)には光線が入射しない状態で行う。
筐体50の開口部51を通過した光束を筐体50の外部で検知する検知手段52を備え、検知手段52の検知結果に基づき、入射光学系の調整を行う。
すなわち、筐体50は調整時のビームスポット径検知に必要な領域を開口部51とし、開口部51から筐体50の外の被走査面46に対応する位置に二次元CCD等の検知手段52を配置しておき、例えば、ビームウェスト径が所望の値となるように、入射光学系の光学素子(具体的にはカップリングレンズ42及びシリンドリカルレンズ43)の位置を調整・固定する。
なお、開口部51は、調整時以外の光走査装置としての使用時にはシール等でふさぎ、迷光が発生しないようにするのがよい。
本発明の光走査装置において、調整機構付き折返しミラー30の主走査方向の中央から、前記走査線傾き調整機構の回転軸を構成する主走査方向の一方側の2点(図2の31、32)が配置された側の領域において、走査線の走査位置調整の評価を行うことが好ましい。
副走査方向の走査位置調整を行う際の調整量の算出について、図10〜図15に基づき説明する。
図10は、副走査方向の走査位置調整を行う際の調整量算出を、走査中央(調整機構付き折返しミラー30の主走査方向の中央、「0mm像高」に対応)における副走査方向走査位置ずれ量を検知して行った例を示すグラフである。なお、図中+側の像高は、調整機構付き折返しミラー30の走査線傾き調整機構の回転軸を構成する主走査方向の一方側の2点(図2の31、32)が配置された側である。
走査線傾き調整機構の回転軸を回転させることから、+側では走査線傾き調整の副作用による副走査方向の走査位置変化は小さい。他の一方、すなわち−側では走査線傾き調整の副作用による副走査方向の走査位置変化は大きくなる。0mm像高でも走査線傾き調整の副作用による副走査方向の走査位置変化があるため、傾き調整後も走査位置ずれが残存する。
調整前、走査位置調整後、及び走査線傾き調整後における副走査位置ずれの平均値、走査線の傾き、ミラーの方向け角をそれぞれ図11に示す。
図12は、副走査方向走査位置調整を行う際に調整量算出を、走査端(+110mm像高に対応)における副走査方向走査位置ずれ量を検知して行った例を示すグラフである。図10と同様に、+側の像高は、調整機構付き折返しミラー30の走査線傾き調整機構の回転軸を構成する主走査方向の一方側の2点(図2の31、32)が配置された側である。
走査線傾き調整機構の回転軸を回転させることから、+側では走査線傾き調整の副作用による副走査方向の走査位置変化は小さい。このため、副走査方向の走査位置調整の時点で、副走査方向の走査位置ずれを十分に小さくしておけば、走査線傾き調整後も走査位置ずれを小さい状態で維持することができる。
調整前、走査位置調整後、及び走査線傾き調整後における副走査位置ずれの平均値、走査線の傾き、ミラーの方向け角をそれぞれ図13に示す。
図10及び図12で示した走査線傾き調整後の副走査方向の位置ずれ量を比較した結果を図14に示す。
評価像高0mmにおける最終調整結果である−0.02mmに対して、評価像高+110mmの最終調整結果である0.00mmの方が位置ずれ量は小さい。このことから、走査線傾き調整機構の回転軸を構成する主走査方向の一方側の2点(図2の31、32)が配置された側の領域において、走査線の走査位置調整の評価を行うことが好ましいことがわかる。
副走査方向の平均走査位置ずれの値を図15に示す。
本発明の光走査装置は、光源手段41が複数の光源を有し、前記複数の光源から出射された光束を、対応する異なる被走査面46にそれぞれ結像させる態様であってもよい。具体的には、光源を、例えば、複数の発光点を有する半導体レーザアレイや、単数の発光点もしくは複数の発光点を有する光源を複数用いたマルチビーム光源装置とし、複数の光ビームを感光体表面に同時に走査するように構成するとよい。
このような構成とすることにより、高速化、高密度化を図った光走査装置および画像形成装置を構成とすることができる。図16に、マルチビーム光源装置を構成する光源ユニットの例を示す。
図16(A)は、光源ユニットの第1の実施形態を示す。図16(A)において、半導体レーザ403、404は各々ベース部材405の裏側に形成した図示しない嵌合孔に個別に嵌合されている。前記嵌合孔は、主走査方向に所定角度、実施例では約1.5°微小に傾斜していて、この嵌合孔に嵌合された半導体レーザ403、404も主走査方向に約1.5°傾斜している。半導体レーザ403、404は、その円筒状ヒートシンク部403a、404aに切り欠きが形成されていて、押え部材406、407の中心丸孔に形成された突起406a、407aを上記ヒートシンク部の切り欠き部に合わせることによって発光源の配列方向が合わせられている。押え部材406、407はベース部材405にその背面側からネジ412で固定されることにより、半導体レーザ403、404がベース部材405に固定されている。また、コリメートレンズ408、409は各々その外周をベース部材405の半円状の取り付けガイド面405b、405cに沿わせて光軸方向の調整を行い、発光点から射出した発散ビームが平行光束となるよう位置決めされ接着されている。
なお、図16(A)の例では、各々の半導体レーザからの光線が主走査面内で交差するように設定するため、光線方向に沿って図示しない嵌合孔及び半円状の取り付けガイド面405b、405cを傾けて形成している。ベース部材405の円筒状係合部405aをホルダ部材410に係合し、ネジ413を貫通孔410bに通してネジ孔405d、405eに螺合することによって、ベース部材405がホルダ部材410に固定され、光源ユニットを構成している。
前記光源ユニットのホルダ部材410は、その円筒部410aが光学ハウジングの取り付け壁411に設けた基準孔411aに嵌合され、取り付け壁411の表側よりスプリング611を挿入してストッパ部材612を円筒部突起410cに係合することで、取り付け壁411の裏側に密着して保持され、これによって前記光源ユニットが保持されている。スプリング611の一端を取り付け壁411の突起411bに引っ掛け、スプリング611の他端を光源ユニットに引っ掛けることで、光源ユニットに円筒部中心を回転軸とした回転力を発生している。この光源ユニットの回転力を係止するように設けた調節ネジ613を具備していて、この調節ネジ613により、光軸の周りであるθ方向にユニット全体を回転しピッチを調節することができるように構成されている。光源ユニットの前方にはアパーチャ415が配置され、アパーチャ415には半導体レーザ毎に対応したスリットが設けられ、光学ハウジングに取り付けられて光ビームの射出径を規定するように構成されている。
図16(B)は、光源ユニットの第2の実施形態を示す。図16(B)において、4個の発光源を持つ半導体レーザ703からの各光ビームは、ビーム合成手段を用いて合成するように構成されている。符号706は押え部材、705はベース部材、708はコリメートレンズ、710はホルダ部材をそれぞれ示している。この実施の形態では光源としての半導体レーザ703は1個であり、これに応じて押え部材706が1個である点が図16(A)に示す実施の形態と異なっており、他の構成は基本的に同じである。
図16(C)は、図16(B)に示す例に準じる構成であって、4個の発光源を持つ半導体レーザアレイ801からの光ビームを、ビーム合成手段を用いて合成する実施形態例を示している。基本的な構成要素は図16(A)、16(B)と同様である。
<画像形成装置>
本発明の光走査装置を備える本発明の画像形成装置の一実施形態を、図17を参照しながら説明する。本実施形態は、本発明に係る光走査装置を、タンデム型フルカラーレーザプリンタに適用した例である。
図17において、装置内の下部側には水平方向に配設された給紙カセット13から給紙される記録材(例えば転写紙)Sを搬送する搬送ベルト17が設けられている。この搬送ベルト17上にはイエロー(Y)用の感光体7Y、マゼンタ(M)用の感光体7M、シアン(C)用の感光体7C、及びブラック(K)用の感光体7Kが、転写紙Sの搬送方向上流側から下流側に向けて順に等間隔で配設されている。なお、以下、符号に対する添字Y,M,C,Kを適宜付けて区別するものとする。これらの感光体7Y,7M,7C,7Kは全て同一径に形成されたもので、その周囲には、電子写真プロセスにしたがって各プロセスを実行するプロセス部材が順に配設されている。感光体7Yを例に採れば、帯電チャージャ8Y、光走査装置9の光走査光学系6Y、現像装置10Y、転写チャージャ11Y、クリーニング装置12Y等が順に配設されている。なお、他の感光体7M,7C,7Kに対しても同様である。
図17に示す実施形態では、感光体7Y,7M,7C,7Kの表面を各色毎に設定された被走査面(または被照射面)とするものであり、各々の感光体7Y,7M,7C,7Kに対して光走査装置9の光走査光学系6Y,6M,6C,6Kが1対1の対応関係で設けられている。なお、複数の光源装置やカップリングレンズ、アパーチャ、シリンドリカルレンズ等の偏向器前光学系の図示は省略している。
搬送ベルト17は駆動ローラ18と従動ローラ19に支持されて図中の矢印の方向に回転され、その周囲には、感光体7Yよりも上流側に位置させてレジストローラ16と、ベルト帯電チャージャ20が設けられ、感光体7Kよりもベルト17の回転方向下流側に位置させてベルト分離チャージャ21、ベルト除電チャージャ22、ベルトクリーニング装置23等が順に設けられている。また、ベルト分離チャージャ21よりも転写紙搬送方向下流側には加熱ローラ24aと加圧ローラ24bからなる定着装置24が設けられ、排紙トレイ26に向けて排紙ローラ25で結ばれている。
図17に示すような概略構成のレーザプリンタにおいて、例えば、フルカラーモード(複数色モード)時であれば、各感光体7Y,7M,7C,7Kを帯電チャージャ8Y,8M,8C,8Kで帯電した後、各感光体7Y,7M,7C,7Kに対してY,M,C,K用の各色の画像信号に基づき光走査装置9の各々の光走査光学系6Y,6M,6C,6Kによる光ビームの光走査で、各感光体表面に、各色信号に対応した静電潜像が形成される。これらの静電潜像は各々の対応する現像装置10Y,10M,10C,10KでY,M,C,Kの各色のトナーにより現像されてトナー像となる。この画像形成プロセスにタイミングを合わせて給紙カセット13内の転写紙Sが給紙ローラ14と搬送ローラ15により給紙され、レジストローラ16により搬送ベルト17に送り出される。搬送ベルト17に給紙された転写紙Sは、ベルト帯電チャージャ20の作用により搬送ベルト17に静電的に吸着されて感光体7Y,7M,7C,7Kに向けて搬送され、各感光体7Y,7M,7C,7K上の画像が転写紙S上に順次転写されることにより重ね合わせられ、転写紙S上にフルカラー画像が形成される。このフルカラー画像が転写された転写紙Sはベルト分離チャージャ21により搬送ベルト17から分離されて定着装置24に搬送され、定着装置34でフルカラー画像が転写紙Sに定着された後、排紙ローラ25により排紙トレイ26に排紙される。
上述のとおり、画像形成装置の光走査装置を本発明の光走査装置とすることにより、十分に小型でありながら高品位な画像再現性が確保できる画像形成装置を実現することができる。
1 画像形成装置
30 折返しミラー
31、32、33 支持点(ピン)
34、35 回転軸
41 光源手段(半導体レーザ)
42 カップリングレンズ
43 シリンドリカルレンズ
44 偏向手段(ポリゴンミラー)
45 走査レンズ
46 被走査面(感光体)
47 走査線(光束)
60 可動部材(調整ピン)
70 付勢部材(板ばね)
特開2007−240968号公報 特開2004−109658号公報

Claims (14)

  1. 光源手段と、
    前記光源手段から出射された光束を偏向し、回転動作または揺動動作する偏向手段と、
    前記光源手段からの前記光束を、前記偏向手段の偏向面に入射させる入射光学系と、
    前記偏向手段によって偏向された前記光束を、対応する被走査面に結像する走査光学系とを少なくとも備え、
    前記走査光学系は、前記偏向手段によって偏向走査された前記光束を反射させる折返しミラーを有し、
    前記折返しミラーの少なくとも1つが、光束反射領域外の主走査方向の一方側において、副走査方向の一方側と他方側に1点ずつ配置された2点と、主走査方向の他方側において、前記2点の副走査方向の略中央の位置に配置された1点とからなる3点の支持点で支持されるとともに、前記3点の支持点のうち主走査方向の一方側の1点と他方側の1点とを結ぶ直線を回転軸として回動させる走査位置調整機構及び/又は前記3点の支持点のうち主走査方向の一方側の2点を結ぶ直線を回転軸として回動させる走査線傾き調整機構を有する調整機構付き折返しミラーであり、
    前記走査位置調整機構の回転軸を構成する2点間の主走査方向の距離が、前記折返しミラーの主走査方向の全長の1/2よりも長いことを特徴とする光走査装置。
  2. 前記調整機構付き折返しミラーが、前記走査位置調整機構及び前記走査線傾き調整機構をともに有することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記偏向手段、前記入射光学系、及び前記走査光学系を収容する筐体を備え、
    前記筐体は、前記調整機構付き折返しミラーに入射しない光束を被走査面へ出射させるための開口部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記筐体の前記開口部を通過した光束を前記筐体の外部で検知する検知手段を備え、該検知手段の検知結果に基づき、前記入射光学系の調整を行うことを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 前記調整機構付き折返しミラーの主走査方向の中央から、前記走査線傾き調整機構の回転軸を構成する主走査方向の一方側の2点が配置された側の領域において、前記走査線の走査位置調整の評価を行うことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の光走査装置。
  6. 前記偏向手段と、前記走査光学系を構成するレンズのうち前記偏向手段の最も近くに配置されたレンズとの間に、前記折返しミラーを少なくとも1枚有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光走査装置。
  7. 前記偏向手段から偏向走査された前記光束が、前記調整機構付き折返しミラーの前記3点の支持点で形成される領域内で反射されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光走査装置。
  8. 前記偏向手段から偏向走査された前記光束が、前記調整機構付き折返しミラーの前記3点の支持点のうち、前記支持点の主走査方向の一方側の1点と他方側の1点とを結ぶ直線である回転軸と交差する位置で反射されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光走査装置。
  9. 前記走査光学系を構成する前記折返しミラーのうち、偏角が最も大きい前記折返しミラーが、少なくとも前記走査位置調整機構を備える前記調整機構付き折返しミラーであることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の光走査装置。
  10. 前記走査光学系を構成する前記折返しミラーのうち、被走査面の最も近くに配置された前記折返しミラーが、少なくとも前記走査位置調整機構を備える前記調整機構付き折返しミラーであることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の光走査装置。
  11. 前記走査光学系を構成する走査レンズと被走査面との間に、前記走査位置調整機構及び前記走査線傾き調整機構をともに有する前記調整機構付き折返しミラーが1枚のみ配置されたことを特徴とする請求項2から10のいずれかに記載の光走査装置。
  12. 前記支持点が前記折返しミラーの光束反射面を支持するように配置され、かつ該光束反射面が、ハウジングの外周側を向いていることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の光走査装置。
  13. 前記光源手段が、複数の光源を有し、前記複数の光源から出射された光束を、対応する異なる被走査面にそれぞれ結像させることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の光走査装置。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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