JP2011188797A - コンバイン - Google Patents

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Abstract

【課題】操作の煩わしさを少なくし且つ簡単な構成で、開閉操作時における刈取装置の横軸回りの下降回動及び不用意な縦軸回りの開閉回動を規制できるようにしたコンバインを提供する。
【解決手段】コンバインは、走行機体の前部に横軸16回りに昇降回動可能に設けられた刈取装置と、前記刈取装置の下降回動を規制する下降規制部材315とを備える。前記刈取装置は、前記走行機体1の前部左側にある縦軸300を中心として横外側方に開き回動可能に構成する。前記刈取装置における前後長手の刈取縦フレーム18と前記走行機体1とに、前記下降規制部材315を連結する。前記刈取装置が開閉回動する途次に、前記下降規制部材315の存在によって前記刈取装置を上昇回動させるように構成する。
【選択図】図15

Description

本願発明は、圃場に植立した穀稈を刈り取って穀粒を収集するコンバインに関するものである。
従来から、この種のコンバインの中には、刈取装置やエンジン等のメンテナンスの便宜のために、刈取装置を走行機体の横外側に向けて開き回動可能に構成したものがある(例えば特許文献1及び2等参照)。特許文献1及び2の刈取装置は、走行機体の前部左側に立設された縦軸と、縦軸の上部から横方向内側(機体中央側)に突出する横軸と、横軸から前方に延びる刈取縦フレームとを備えている。刈取装置は、刈取縦フレームと走行機体とをつなぐ昇降用油圧シリンダの伸縮駆動によって、横軸回りに昇降回動する。刈取縦フレームと昇降用油圧シリンダとの連結を解除すれば、刈取装置を手動にて縦軸回りに開閉回動させることが可能になる。
刈取縦フレームと昇降用油圧シリンダとの連結を解除した場合は、重量物たる刈取装置が片持ち梁の状態になり、横軸や刈取縦フレームに大きな前倒れモーメントが作用する。このままでは刈取装置が下限まで横軸回りに下降回動してしまうため、特許文献1及び2の刈取装置は自身の下降回動を規制する下降規制部材を備えている。
特許文献1の下降規制部材は、縦軸に形成された受け部と横軸に形成された受け部との間に挟み込まれるブロック体である。ブロック体の介在(挟み込み)によって横軸の回動を阻止し、刈取装置は所定の姿勢で保持される。特許文献2の下降規制部材は、縦軸と刈取縦フレームとにわたる筋交い状の圧縮支持杆である。この場合は、圧縮支持杆が刈取縦フレームを下方から支持してつっかい棒の役割を担うことによって、刈取縦フレームひいては横軸の回動を阻止し、刈取装置が所定の姿勢で保持される。
特許第3529327号公報 特許第3751275号公報
しかし、両特許文献の下降規制部材は、単に刈取装置の下降回動を阻止するだけの機能しかないから、刈取装置の開閉操作時において、走行機体の姿勢が傾いていたり刈取装置に何らかの衝撃が加わったりすると、刈取装置が不用意に縦軸回りに開閉回動するのを規制できない。このため、重量物である刈取装置が不用意に開閉回動してふらつき、例えば近くに居たオペレータや走行機体の前部等に接触又は衝突する可能性がある。
この点、両特許文献では、ロックピンによるピン係合にて刈取装置を開き姿勢に保持する構成を採用しているが、この場合は、刈取装置の開閉操作時に、下降規制部材の操作とロックピンの操作との両方を行わねばならないから、操作が煩わしいし、部品点数も増えてしまうという問題があった。
そこで、本願発明は、操作の煩わしさを少なくし且つ簡単な構成で、開閉操作時における刈取装置の横軸回りの下降回動及び不用意な縦軸回りの開閉回動を規制できるようにしたコンバインを提供することを技術的課題とするものである。
前記技術的課題を達成するため、請求項1の発明は、走行機体の前部に横軸回りに昇降回動可能に設けられた刈取装置と、前記刈取装置の下降回動を規制する下降規制部材とを備えており、前記刈取装置が前記走行機体の前部左側にある縦軸を中心として横外側方に開き回動可能に構成されているコンバインであって、前記刈取装置における前後長手の刈取縦フレームと前記走行機体とに、前記下降規制部材が連結されており、前記刈取装置が開閉回動する途次に、前記下降規制部材の存在によって前記刈取装置を上昇回動させるように構成されているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載したコンバインにおいて、前記下降規制部材としてのストッパロッドの基端側が前記刈取縦フレームに連結されている一方、前記ストッパロッドの先端側が前記走行機体の前部に設けられた縦向きのロッド係合ピンに連結されており、平面視において、前記ロッド係合ピンを中心として前記ストッパロッド基端側の描く回動軌跡が、前記刈取装置の開閉回動の途次に、前記縦軸を中心として前記ストッパロッド基端側の描く仮想軌跡より前方側を通過するように、前記縦軸と前記ロッド係合ピンとの位置関係が設定されているというものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載したコンバインにおいて、前記刈取縦フレームの中途部に自在継手体を介して前記ストッパロッド基端側が連結されている一方、前記ロッド係合ピンは前記走行機体のうち前記縦軸の前方側に設けられており、前記ロッド係合ピンに前記ストッパロッド先端側が着脱可能で且つ横回動可能に連結されているというものである。
請求項1の発明によると、走行機体の前部に横軸回りに昇降回動可能に設けられた刈取装置と、前記刈取装置の下降回動を規制する下降規制部材とを備えており、前記刈取装置が前記走行機体の前部左側にある縦軸を中心として横外側方に開き回動可能に構成されているコンバインであって、前記刈取装置における前後長手の刈取縦フレームと前記走行機体とに、前記下降規制部材が連結されており、前記刈取装置が開閉回動する途次に、前記下降規制部材の存在によって前記刈取装置を上昇回動させるように構成されているから、前記刈取装置を前記縦軸回りに開閉回動させるに際して、前記下降規制部材は、単に前記刈取装置の下降回動を阻止するだけでなく、開閉回動の途次に上昇回動を要することによって前記刈取装置の開閉回動の抵抗となる。
このため、前記刈取装置の開閉操作時において、前記走行機体の姿勢が傾いていたり前記刈取装置に何らかの衝撃が加わったりしても、前記刈取装置が不用意に前記縦軸回りに開閉回動するのを簡単に抑制できる。すなわち、何らかの衝撃等に起因した慣性力で、前記刈取装置が不用意に前記縦軸回りに開閉回動することがなくなる。従って、重量物である前記刈取装置が不用意に開閉回動してふらつき、例えば近くに居たオペレータや前記走行機体の前部等に接触又は衝突するおそれを確実に防止できるという効果を奏する。
請求項2の発明によると、請求項1に記載したコンバインにおいて、前記下降規制部材としてのストッパロッドの基端側が前記刈取縦フレームに連結されている一方、前記ストッパロッドの先端側が前記走行機体の前部に設けられた縦向きのロッド係合ピンに連結されており、平面視において、前記ロッド係合ピンを中心として前記ストッパロッド基端側の描く回動軌跡が、前記刈取装置の開閉回動の途次に、前記縦軸を中心として前記ストッパロッド基端側の描く仮想軌跡より前方側を通過するように、前記縦軸と前記ロッド係合ピンとの位置関係が設定されているから、前記刈取装置を開閉回動させる際は、前記回動軌跡と前記仮想軌跡とのズレに起因した前記ストッパロッドの突張り作用によって、開閉回動の抵抗となって山を乗り越えるように、途中で前記刈取装置を上昇回動させることになる。すなわち、前記刈取縦フレームを前記横軸回りの上向きに逃げ回動させてから元に戻していくように、前記刈取装置を昇降回動させることになる。従って、単一の前記ストッパロッドというきわめて簡単な構成でありながら、前記刈取装置の下降回動阻止及び開閉回動の抵抗という2つの役割を果たせるという効果を奏する。
請求項3の発明は、請求項2に記載したコンバインにおいて、前記刈取縦フレームの中途部に自在継手体を介して前記ストッパロッド基端側が連結されている一方、前記ロッド係合ピンは前記走行機体のうち前記縦軸の前方側に設けられており、前記ロッド係合ピンに前記ストッパロッド先端側が着脱可能で且つ横回動可能に連結されているから、前記刈取装置の開閉操作時において、前記刈取装置の下降回動阻止及び開閉回動の抵抗という2つの機能を発揮させるのに、前記ストッパロッド先端側を前記ロッド係合ピンに着脱するという簡単な操作だけで済み、前記刈取装置等のメンテナンスの際に、従来に比べて前記刈取装置の開閉作業性を向上できるという効果を奏する。
6条刈り用コンバインの側面図である。 コンバインの平面図である。 刈取装置の側面説明図である。 刈取装置の平面説明図である。 コンバインの駆動系統図である。 コンバインの油圧回路図である。 閉じ姿勢の刈取装置の概略正面図である。 閉じ姿勢の刈取装置の概略平面図である。 開き姿勢の刈取装置の概略正面図である。 開き姿勢の刈取装置の概略平面図である。 縦伝動ケースの支持構造を示す概略側面図である。 取付ブラケットと自在継手体との連結状態を示す概略側面図である。 縦伝動ケースの支持構造を示す概略底面図である。 ストッパロッドの作用を示す概略正面図である。 ストッパロッドの作用を示す概略平面図である。
以下に、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、走行機体1の前進方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく前進方向に向かって右側を単に右側と称する。
(1).コンバインの全体構造
図1及び図2を参照しながら、コンバインの全体構造について説明する。図1及び図2に示す如く、コンバインは、走行部としての左右一対の走行クローラ2にて支持された走行機体1を備える。走行機体1の前部には、穀稈を刈取りながら取込む6条刈り用の刈取装置3が、昇降アクチュエータとしての単動式の昇降用油圧シリンダ4によって、横軸である刈取入力ケース16(詳細は後述する)回りに昇降調節可能に装着される。走行機体1には、フィードチェン6を有する脱穀装置5と、該脱穀装置5から取出された穀粒を貯留する穀物タンク7とが横並び状に搭載される。なお、脱穀装置5が走行機体1の前進方向左側に、穀物タンク7が走行機体1の前進方向右側に配置される。走行機体1の後部に旋回可能な排出オーガ8が設けられ、穀物タンク7の内部の穀粒が、排出オーガ8の籾投げ口9からトラックの荷台またはコンテナ等に排出されるように構成されている。刈取装置3の右側方で、穀物タンク7の前側方には、運転キャビン10が設けられている。
運転キャビン10内には、操縦ハンドル11と、運転座席12と、主変速レバー43と、副変速スイッチ44と、脱穀クラッチ及び刈取クラッチを入り切りする作業クラッチレバー45とが配置されている。なお、運転キャビン10には、オペレータが搭乗するステップ(図示省略)と、操縦ハンドル11を設けたハンドルコラム46と、前記各レバー43,45及びスイッチ44等を設けたレバーコラム47とが配置されている。走行機体1における運転座席12の下方には、動力源としてのエンジン14が配置されている。
図1に示す如く、走行機体1の下面側に左右のトラックフレーム21を配置する。トラックフレーム21には、走行クローラ2にエンジン14の動力を伝える駆動スプロケット22と、走行クローラ2のテンションを維持するテンションローラ23と、走行クローラ2の接地側を接地状態に保持する複数のトラックローラ24と、走行クローラ2の非接地側を保持する中間ローラ25とを設けている。駆動スプロケット22によって走行クローラ2の前側を支持し、テンションローラ23によって走行クローラ2の後側を支持し、トラックローラ24によって走行クローラ2の接地側を支持し、中間ローラ25によって走行クローラ2の非接地側を支持する。
図1に示す如く、刈取装置3の骨組みを構成する刈取フレーム221の下方には、圃場に植立した未刈り穀稈の株元を切断するバリカン式の刈刃装置222が設けられている。刈取フレーム221の前方には、圃場に植立した未刈り穀稈を引起す6条分の穀稈引起装置223が配置されている。穀稈引起装置223とフィードチェン6の前端部(送り始端側)との間には、刈刃装置222によって刈取られた刈取り穀稈を搬送する穀稈搬送装置224が配置される。なお、穀稈引起装置223の下部前方には、圃場に植立した未刈り穀稈を分草する6条分の分草体225が突設されている。エンジン14にて走行クローラ2を駆動して圃場内を移動しながら、刈取装置3によって圃場に植立した未刈り穀稈を連続的に刈取る。
(2).刈取装置の構造
次に、図3及び図4を参照して刈取装置3の構造を説明する。図3及び図4に示す如く、刈取フレーム221は、走行機体1の前部左側にある軸受台15に回動可能に支持された横軸としての刈取入力ケース16と、刈取入力ケース16から前方に向けて延長する刈取縦フレームとしての縦伝動ケース18と、縦伝動ケース18の前端側で左右方向に向けて延長する横伝動ケース19と、横伝動ケース19に連結する6条分の分草フレーム20とによって構成されている。分草フレーム20の前端側に6条分の分草体225が配置されている。機体左右方向に水平に横架した刈取入力ケース16内には、エンジン14からの動力が伝達される刈取り入力軸17が組込まれている。
穀稈引起装置223は、分草板225によって分草された未刈穀稈を起立させる複数の引起タイン128を有する6条分の引起ケース129を有する。穀稈搬送装置224は、右側2条分の引起ケース129から導入される右側2条分の穀稈の株元側を掻込む右スターホイル130R及び右掻込ベルト131Rと、左側2つの引起ケース129から導入される左側2条分の穀稈の株元側を掻込む左スターホイル130L及び左掻込ベルト131Lと、中央2つの引起ケース129から導入される中央2条分の穀稈の株元側を掻込む中央スターホイル130C及び中央掻込ベルト131Cとを有する。
刈刃装置222は、右スターホイル130R及び右掻込ベルト131R、左スターホイル130L及び左掻込ベルト131L、中央スターホイル130C及び中央掻込ベルト131Cによって掻込まれた6条分の穀稈の株元を切断するバリカン形の左右の刈刃132を有する。
また、穀稈搬送装置224は、右スターホイル130R及び右掻込ベルト131Rによって掻込まれた右側2条分の刈取穀稈の株元側を後方に搬送する右株元搬送チェン133Rと、左スターホイル130L及び左掻込ベルト131Lによって掻込まれた左側2条分の刈取穀稈の株元側を右株元搬送チェン133Rの搬送終端部に合流させる左株元搬送チェン133Lと、中央スターホイル130C及び中央掻込ベルト131Cによって掻込まれた中央2条分の刈取穀稈の株元側を後方に搬送して右株元搬送チェン133Rの搬送途中に合流させる中央株元搬送チェン133Cを有する。左右及び中央の株元搬送チェン133R,133L,133Cによって、右株元搬送チェン133Rの搬送終端部に、6条分の刈取穀稈の株元側を合流させる。
穀稈搬送装置224は、右株元搬送チェン133Rから6条分の刈取穀稈の株元側を受継ぐ穀稈搬送手段としての縦搬送チェン134と、縦搬送チェン134の搬送終端部からフィードチェン6の搬送始端部に6条分の刈取穀稈の株元側を搬送する補助搬送手段としての補助株元搬送チェン135とを有する。縦搬送チェン134から、補助株元搬送チェン135を介して、フィードチェン6の搬送始端部に、6条分の刈取穀稈の株元側を搬送する。
穀稈搬送装置224は、右株元搬送チェン133Rにて搬送される右側2条分の刈取穀稈の穂先側を搬送する右穂先搬送タイン137Rと、左株元搬送チェン133Lにて搬送される左側2条分の刈取穀稈の穂先側を後方に搬送して右穂先搬送タイン137Rの搬送途中に合流させる左穂先搬送タイン137Lと、中央株元搬送チェン133Cにて搬送される中央2条分の刈取穀稈の穂先側を後方に搬送して右穂先搬送タイン137Rの搬送途中に合流させる中央穂先搬送タイン137Cとを有する。脱穀装置5の扱胴226設置室内に、刈取装置3で刈取った6条分の刈取穀稈の穂先側を搬送する。
(3).脱穀装置の構造
次に、図1及び図2を参照して脱穀装置5の構造を説明する。図1及び図2に示す如く、脱穀装置5には、穀稈脱穀用の扱胴226と、扱胴226の下方に落下する脱粒物を選別する揺動選別盤227及び唐箕ファン228と、扱胴226の後部から取出される脱穀排出物を再処理する処理胴229と、揺動選別盤227の後部の排塵を排出する排塵ファン230を備えている。なお、扱胴226の回転軸芯線は、フィードチェン6による穀稈の搬送方向(換言すると走行機体1の進行方向)に沿って延びている。刈取装置3から穀稈搬送装置224によって搬送された穀稈の株元側は、フィードチェン6に受け継がれて挟持搬送される。そして、この穀稈の穂先側が脱穀装置5の扱室内に搬入されて扱胴226にて脱穀される。
図1に示す如く、揺動選別盤227の下方側には、揺動選別盤227にて選別された穀粒(一番物)を取出す一番コンベヤ231と、枝梗付き穀粒等の二番物を取出す二番コンベヤ232とが設けられている。本実施形態の両コンベヤ231,232は、走行機体1の進行方向前側から一番コンベヤ231、二番コンベヤ232の順で、側面視において走行クローラ2の後部上方の走行機体1の上面側に横設されている。
図1に示す如く、揺動選別盤227は、扱胴226の下方に張設された受網237から漏下した脱穀物が、フィードパン238及びチャフシーブ239によって搖動選別(比重選別)されるように構成している。揺動選別盤227から落下した穀粒は、その穀粒中の粉塵が唐箕ファン228からの選別風によって除去され、一番コンベヤ231に落下することになる。一番コンベヤ231のうち脱穀装置5における穀物タンク7寄りの一側壁(実施形態では右側壁)から外向きに突出した終端部には、上下方向に延びる揚穀コンベヤ233が連通接続されている。一番コンベヤ231から取出された穀粒は、揚穀コンベヤ233を介して穀物タンク7に搬入され、穀物タンク7に収集される。
また、図1に示す如く、揺動選別盤227は、搖動選別(比重選別)によってチャフシーブ239から枝梗付き穀粒等の二番物を二番コンベヤ232に落下させるように構成している。チャフシーブ239の下方に落下する二番物を風選する選別ファン241を備える。チャフシーブ239から落下した二番物は、その穀粒中の粉塵及び藁屑が選別ファン241からの選別風によって除去され、二番コンベヤ232に落下する。二番コンベヤ232のうち脱穀装置5における穀物タンク7寄りの一側壁から外向きに突出した終端部は、還元コンベヤ236を介して、フィードパン238の後部(チャフシーブ239の前部)の上面側に連通接続され、二番物を揺動選別盤227の上面側に戻して再選別するように構成している。
一方、図1及び図2に示す如く、フィードチェン6の後端側(送り終端側)には、排藁チェン234と排藁カッタ235が配置されている。フィードチェン6の後端側から排藁チェン234に受継がれた排藁(穀粒が脱粒された稈)は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、又は脱穀装置5の後部に設けられた排藁カッタ235にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体1の後方下方に排出される。
(4).コンバインの駆動構造
次に、図5を参照しながら、コンバインの駆動構造(刈取装置3、脱穀装置5、フィードチェン6、排藁チェン234、排藁カッタ235等の駆動構造)について説明する。図5に示す如く、エンジン14の左側にその出力軸150を突出する。エンジン14の出力軸150に走行駆動ベルト151を介してミッションケース88の走行入力軸152を連結し、エンジン14の回転駆動力が、前側の出力軸150からミッションケース88に伝達されて変速された後、左右の車軸153を介して左右の走行クローラ2に伝達され、左右の走行クローラ2がエンジン14の回転力によって駆動されるように構成している。
図5に示す如く、エンジン14を冷却するラジエータ用の冷却ファン154が、エンジン14の右側に突出した出力軸150に設けられている。また、エンジン14の右側の出力軸150に排出オーガ駆動軸157を連結し、エンジン14の回転駆動力によって排出オーガ駆動軸157を介して排出オーガ8が駆動され、穀物タンク7内の穀粒がコンテナ等に排出されるように構成している。
また、図5に示す如く、脱穀装置5の各部にエンジン14の回転駆動力を伝える脱穀選別作業入力軸165と、扱胴226及び処理胴230に脱穀選別作業入力軸165の回転駆動力を伝える脱穀駆動軸160を備える。エンジン14の左側の出力軸150には、テンションローラ形脱穀クラッチ161及び脱穀駆動ベルト162を介して、脱穀選別作業入力軸165を連結する。脱穀駆動軸160上に、扱胴低速ギヤ及び扱胴高速ギヤを配置する。脱穀選別作業入力軸165の回転力が、扱胴低速ギヤ又は扱胴高速ギヤを介して脱穀駆動軸160に伝達される。
脱穀駆動軸160には、扱胴駆動ベルト117を介して、扱胴226を軸支した扱胴軸163と処理胴230を軸支した処理胴軸164とを連結する。エンジン14の略一定回転数の回転力によって、扱胴226及び処理胴230が所定回転数(低速回転数又は高速回転数)で回転するように構成している。また、エンジン14の略一定回転数の回転力によって、脱穀選別作業入力軸165を介して、揺動選別盤227、唐箕ファン228、一番コンベヤ231、二番コンベヤ232、選別ファン241、排塵ファン230が略一定回転数で回転するように構成している。
図5及び図6に示す如く、ミッションケース88には、1対の直進用第1油圧ポンプ55及び直進用第1油圧モータ56を有する直進(走行主変速)用の油圧式無段変速機構53と、1対の旋回用第2油圧ポンプ57及び旋回用第2油圧モータ58を有する旋回用の油圧式無段変速機構54とを設けている。第1油圧ポンプ55と第2油圧ポンプ57とに、ミッションケース88の走行入力軸152をそれぞれ連結させて駆動するように構成している。ミッションケース88にPTO軸99を配置する。PTO軸99は第1油圧モータ56によって駆動される。ミッションケース88からこの左外側にPTO軸99の一端側を突設させている。
走行機体1上のうちエンジン14の左側方で且つ脱穀装置5の前側方に、カウンタギヤケース89(図5参照)を設けている。カウンタギヤケース89には、上述した脱穀駆動軸160と、脱穀駆動軸160に連結する脱穀選別作業入力軸165と、PTO軸99に連結する車速同調軸100と、脱穀選別作業入力軸165又は車速同調軸100に連結する刈取伝動軸101と、刈取り入力軸17に連結する刈取駆動軸102と、フィードチェン6及び受継用補助株元搬送チェン136を駆動するフィードチェン駆動軸103とを配置している。
カウンタギヤケース89内の車速同調軸100上に、車速同調軸100の車速同調回転力を伝える一方向クラッチを設ける。車速同調軸100に、刈取変速機構と一方向クラッチとを介して刈取伝動軸101を連結する。刈取変速機構は低速側変速ギヤと高速側変速ギヤとを有する。低速及び中立(零回転)及び高速の各刈取変速を行う刈取変速操作手段によって低速側変速ギヤ又は高速側変速ギヤを刈取伝動軸101に択一的に係合させ、車速同調軸100から刈取変速機構を介して刈取伝動軸101に刈取変速出力を伝えるように構成している。
脱穀選別作業入力軸165に一定回転機構を介して刈取伝動軸101を連結する。一定回転機構は低速側一定回転ギヤと高速側一定回転ギヤとを有する。刈取伝動軸101にトルクリミッタを介して刈取駆動軸102を連結する。刈取駆動軸102に、刈取駆動プーリ124及び刈取駆動ベルト125を介して刈取り入力軸17を連結させ、刈取装置3に刈取駆動軸102から刈取駆動力を伝達させる。刈取作業の維持に必要な一定回転数の回転出力が低速側一定回転ギヤを介して脱穀選別作業入力軸165から刈取伝動軸101に伝達される。従って、走行機体1の移動速度に関係なく、低速側一定回転ギヤからの一定回転数で刈取り入力軸17を作動させて刈取作業を維持でき、圃場の枕地での方向転換作業性等を向上できる。
また、車速同調軸100及び高速側変速ギヤからの車速同調出力の最高速よりも速い一定回転数の回転出力が高速側一定回転ギヤを介して脱穀選別作業入力軸165から刈取伝動軸101に伝達される。従って、車速同調出力の最高速よりも速い高速側一定回転ギヤからの一定回転数で刈取り入力軸17を駆動でき、倒伏穀稈の刈取り作業性等を向上できる。なお、トルクリミッタにて設定したトルク以下の回転力で刈取り入力軸17を駆動させることによって、刈刃132等が損傷するのを防止している。
カウンタギヤケース89には、脱穀選別作業入力軸165にフィードチェン駆動軸103を連結する遊星ギヤ形変速構造のフィードチェン同調機構が設けられている。脱穀選別作業入力軸165の回転出力が、フィードチェン同調機構によって刈取伝動軸101の回転数に比例して変速されて、フィードチェン駆動軸103に伝達される。即ち、フィードチェン同調機構を介してフィードチェン6及び受継用補助株元搬送チェン136を作動することによって、穀稈の搬送に必要な最低回転数(低速側一定回転ギヤからの一定回転数)を確保しながら、フィードチェン6及び受継用補助株元搬送チェン136の穀稈搬送速度を車速と同調させて変更可能に構成している。
図5に示す如く、刈取り入力軸17に、縦伝動軸140及び横伝動軸141及び左搬送駆動軸142を介して引起横伝動軸143を連結する。引起横伝動軸143は、6条分の各引起ケース29の引起タイン駆動軸144にそれぞれ連結している。分草体225の後方で且つ分草フレーム20の上方に引起ケース129が立設され、引起ケース129の背面上部側から引起タイン駆動軸144を突出させている。引起タイン駆動軸144及び引起横伝動軸143を介して、複数の引起タイン128を設けた引起タインチェン128aが駆動するように構成されている。
図5に示す如く、横伝動軸141に左右のクランク軸145を介して左右の刈刃132を連結する。横伝動軸141を介して左右の刈刃132を連動させて駆動するように構成している。なお、刈刃装置222は、6条分の刈幅の中央部で分割して左右の刈刃132を形成し、左右の刈刃132を相反する方向に往復移動させ、往復移動によって発生する左右の刈刃132の振動(慣性力)を相殺可能に構成している。
図5に示す如く、刈取り入力軸17に縦伝動ケース18内の縦伝動軸140の一端側を連結する。縦伝動軸140の他端側に横伝動ケース19内の横伝動軸141を連結する。縦伝動軸140及び横伝動軸141から、穀稈搬送装置224の各駆動部に刈取り入力軸17の回転力を伝える。すなわち、縦伝動軸140には右搬送駆動軸146を連結している。縦伝動軸140及び右搬送駆動軸146を介して、右株元搬送チェン133Rと、右スターホイル130R及び右掻込ベルト131Rと、縦搬送チェン134とを駆動するように構成している。また、縦伝動軸140のうち右搬送駆動軸146より後方には後搬送駆動軸147を連結している。縦伝動軸140及び後搬送駆動軸147を介して、補助株元搬送チェン135及び右穂先搬送タイン137Rを駆動するように構成している。
また、横伝動軸141の左端側に左搬送駆動軸142を連結している。左搬送駆動軸142を介して、左株元搬送チェン133L及び左穂先搬送タイン137Lと、左スターホイル130L及び左掻込ベルト131Lとを駆動するように構成している。また、横伝動軸141に中央搬送駆動軸148を連結し、中央搬送駆動軸148を介して、中央株元搬送チェン133C及び中央穂先搬送タイン137Cと、中央スターホイル130C及び中央掻込ベルト131Cとを駆動するように構成している。
(5).コンバインの油圧回路構造
次に、図6を参照して、コンバインの油圧回路構造について説明する。図6に示す如く、コンバインの油圧回路250には、直進用の第1油圧ポンプ55及び第1油圧モータ56と、旋回用の第2油圧ポンプ57及び第2油圧モータ58と、チャージポンプ251とを備える。第1油圧ポンプ55と第1油圧モータ56とが閉ループ状直進油路252によって接続される。第2油圧ポンプ57と第2油圧モータ58とが閉ループ状旋回油路253によって接続される。エンジン14によって第1油圧ポンプ55及び第2油圧ポンプ57が駆動され、第1油圧ポンプ55の斜板角制御又は第2油圧ポンプ57の斜板角制御によって、第1油圧モータ56又は第2油圧モータ58を正転又は逆転作動するように構成している。
一方、前記操縦ハンドル11の手動操作に対応して電気的に切換える電磁油圧形操向バルブ270と、前記チャージポンプ251に電磁油圧形操向バルブ270を介して接続させる操向シリンダ271を備える。操舵角センサ(図示省略)にて検出された操縦ハンドル11の操舵角に対応して電磁油圧形操向バルブ270を切換えると、操向シリンダ271が作動して第2油圧ポンプ57の斜板57a角度を変更させ、第2油圧モータ58の旋回用モータ軸61の回転数を無段階に変化させたり、逆転させる左右操向動作を行わせ、走行方向を左右に変更して圃場枕地で方向転換したり進路を修正する。また、操向用の油圧サーボ機構275を備えており、斜板57aの角度調節動作によって電磁油圧形操向バルブ270が中立復帰するフィードバック動作を油圧サーボ機構275にて行わせ、操縦ハンドル11の操作量に比例させて斜板57a角度を変化させ、第2油圧モータ58の旋回用モータ軸61の回転数を変更させるように構成している。
また、図6に示す如く、前記主変速レバー43の手動操作に対応して電気的に切換える電磁油圧形変速バルブ272と、前記チャージポンプ251に電磁油圧形変速バルブ272を介して接続させる変速シリンダ273を設ける。主変速センサ(図示省略)にて検出された主変速レバー43の操作量に対応して電磁油圧形変速バルブ272を切換えると、変速シリンダ273が作動して第1油圧ポンプ55の斜板55a角度を変更させ、第1油圧モータ56の直進用モータ軸60の回転数を無段階に変化させたり逆転させたりする走行変速動作が行われる。また、走行変速用の油圧サーボ機構277を備えており、斜板55aの角度調節動作によって電磁油圧形変速バルブ272が中立復帰するフィードバック動作を油圧サーボ機構277に行わせ、主変速レバー43の操作量に比例させて斜板55a角度を変化させ、第1油圧モータ56の直進用モータ軸60の回転数を変更させ、主変速レバー43の操作によって直進用モータ軸60を前後進回転させるように構成している。
更に、図6に示す如く、刈取装置3の作動速度を切換える油圧刈取変速シリンダ280と、刈取装置3を一定回転速度にて作動させる油圧刈取定速シリンダ281を備える。油圧刈取変速シリンダ280及び油圧刈取定速シリンダ281は、カウンタギヤケース89の上面蓋(油路ベース)に配置する。刈取変速シリンダ280を作動させる刈取変速バルブ282と、刈取定速シリンダ281を作動させる刈取定速バルブ283を、前記チャージポンプ251に並列にそれぞれ油圧接続させる。
また、図6に示す如く、上述した昇降用油圧シリンダ4と、第2油圧ポンプ57及びチャージポンプ251と共通の軸上に位置して連動駆動する作業ポンプ91とを備えている。作業ポンプ91の吐出側が、高圧油路257を介して昇降用油圧シリンダ4に接続される。高圧油路257中には、昇降用油圧シリンダ4を作動させる刈取昇降電磁弁260、刈取上昇電磁弁264及び刈取下降電磁弁265と、アンロードリリーフ弁256とを設けている。刈取昇降電磁弁260は、昇降用油圧シリンダ4を比較的高速で伸縮動させて刈取装置3を昇降動させるものである。また、刈取上昇電磁弁264は、昇降用油圧シリンダ4を比較的低速で伸長動させて刈取装置3を上昇動させるものである。刈取下降電磁弁265は、昇降用油圧シリンダ4を比較的低速で短縮動させて刈取装置3を下降動させるものである。刈取昇降電磁弁260の切換動作による刈取装置3の昇降動とは別に、刈取上昇電磁弁264の切換動作にて刈取装置3の上昇動を制限する一方、刈取下降電磁弁265の切換動作にて刈取装置3を下降動させるように構成している。
(6).刈取装置の支持構造
次に、図3、図4及び図7〜図15を参照しながら、刈取装置3の支持構造を説明する。図7〜図10に示すように、刈取装置3は、内部の各装置222〜224、エンジン14及びミッションケース88等のメンテナンスの便宜のために、走行機体1の前部左側にある軸受台15に支持された縦軸300を中心として横外側方に開き回動可能(横方向に開閉回動可能)に構成されている。軸受台15は、走行機体1の前部左側に立設固定された側面視略台形状で左右一対の側枠台301L,301Rと、左右両側枠台301L,301Rの上端間に横架された角パイプ状の横桟フレーム302とにより、正面視略門形に構成されている。左側枠台301Lに、鋳鉄製の縦軸300が抜け不能で且つその縦軸心回りに回動可能に軸支されている。
縦軸300のうち左側枠台301Lから上向きに突出した部分は、横軸である刈取入力ケース16の基端側をその横軸心回りに回動可能に軸支する軸受部303になっている。軸受部303は、縦軸300の上部に一体形成された前方斜め上向き開口半割状の下本体部303aと、下本体部303aに前方から被せてボルト締結される後方斜め下向き開口半割状の上蓋部303bとにより構成されている。上蓋部303b及び下本体部303aによって、刈取入力ケース16の基端側はその横軸心回りに回動可能に把持(挟持)される。
横桟フレーム302の先端側は、右側枠台301Rより更に機体中央側まで延びていて、走行機体1の前部中央側に立設された副支柱304の上端部に溶接等にて固定されている。横桟フレーム302における先端側の上面に固定された取付座板305上には、刈取入力ケース16の先端側をその横軸心回りに回動可能に軸支する鋳鉄製等のホルダ体306が設けられている。ホルダ体306は、取付座板305上にボルト締結された前斜め上向き開口半割状の下ホルダ軸受部306aと、当該下ホルダ軸受部306aに横向きのピン軸307を介して前後回動可能に取り付けられた上ホルダ軸受部306bとにより構成されている。
上ホルダ軸受部306bを前向き回動(閉じ回動)させて下ホルダ軸受部306aに被せ、刈取入力ケース16の先端側を挟持した状態で、上ホルダ軸受部306bを下ホルダ軸受部306aに固定ボルト308にて締結することによって、刈取入力ケース16の先端側がその横軸心回りに回動可能な状態でホルダ体306に軸支される。刈取装置3は走行機体1の前面に位置する閉じ姿勢に保持されることになる(図7、図8、図14及び図15の実線状態参照)。
逆に、固定ボルト308を緩めて上ホルダ軸受部306bを後ろ向き回動(開き回動)させることによって、刈取入力ケース16の先端側の把持が解除され、刈取装置3が縦軸300を中心として横外側方に開き回動可能な状態になる。この状態で刈取装置3を走行機体1の横外側方(左外側方)に向けて回動させれば、刈取装置3が走行機体1の前面を開放した開き姿勢になる(図9、図10、図14及び図15の二点鎖線状態参照)。この場合、刈取装置3は縦軸300にて片持ち梁の状態に支持される。
刈取入力ケース16内に同心姿勢で組み込まれた刈取り入力軸17の基端側(縦軸側300の端部)は、刈取入力ケース16の基端側から外向き(左向き)に突出していて、当該突出端部に刈取入力プーリ309が固着されている。刈取入力プーリ309と、カウンタギヤケース89における刈取駆動軸102の刈取駆動プーリ124とには、刈取駆動ベルト125が巻き掛けられている。前述の通り、エンジン14からカウンタギヤケース89を経由した動力は、刈取駆動軸102から、プーリ124,309及びベルト125伝動系を介して、刈取入力ケース16内の刈取り入力軸17に伝達される。そして、刈取り入力軸17から刈取装置3の各装置222〜224に動力伝達される。
刈取縦フレームとしての縦伝動ケース18と、走行機体1の前部との間に、刈取装置3を昇降回動させる昇降アクチュエータとしての昇降用油圧シリンダ4が配置されている。昇降用油圧シリンダ4におけるシリンダ側の端部は、横向きの枢支ピン軸(図示省略)を介して走行機体1の前部に上下回動可能に枢着されている。昇降用油圧シリンダ4におけるロッド側の端部は、取付ブラケット310を介して、縦伝動ケース18の長手中途部に着脱可能に連結されている。
図11〜図13に示すように、取付ブラケット310は、左右一対の側板部310aと、これらをつないで縦伝動ケース18の下面平板部に当接する当接板310bとで断面コ字状に形成されている。一方、縦伝動ケース18の長手中途部のうち下面当接部を挟んだ前後両側には、下向きに突出する軸受リブ311が形成されている。取付ブラケット310の両側板部310aにて各軸受リブ311を左右から挟み込んだ状態で、左右横長の枢着ピン312によって各軸受リブ311と取付ブラケット310の両側板部310aとが着脱可能に連結されている。取付ブラケット310における両側板部310aの中央側に、昇降用油圧シリンダ4におけるロッド側の端部がL字状のシリンダピン313にて上下回動可能で且つ着脱可能に枢着されている。
なお、刈取装置3を横外側方に開き回動させる場合は、前提の作業として、刈取入力プーリ309に巻き掛けられた刈取駆動ベルト125を取り外すと共に、昇降用油圧シリンダ4と取付ブラケット310とを連結するシリンダピン313を抜き外すことになる。
図3、図4及び図7〜図15に示すように、刈取装置3は、縦伝動ケース18と昇降用油圧シリンダ4との連結を解除した状態で、自身の下降回動を規制する下降規制部材を備えている。実施形態の下降規制部材としては、縦伝動ケース18の長手中途部と走行機体1の前部とにわたる筋交い状のストッパロッド315が採用されている。ストッパロッド315は基本的に、縦伝動ケース18を下方から支持してつっかい棒の役割を担うことによって、縦伝動ケース18ひいては刈取入力ケース16の回動を阻止し、刈取装置3を所定の姿勢で保持するものである。
ストッパロッド315の基端側は縦伝動ケース18の長手中途部に連結される一方、ストッパロッド315の先端側(自由端側)が走行機体1の前部に設けられた縦向きのロッド係合ピン316に連結される。この場合、取付ブラケット310に嵌挿された後ろ側の枢着ピン312の一端側を外向きに延出させており、当該枢着ピン312の延出部に自在継手体317の前部側が上下回動可能に被嵌されている。自在継手体317の後部側には、縦向きピン318を介してストッパロッド315の基端側が左右回動可能に枢着されている。従って、ストッパロッド315の基端側は、自在継手体317を介して上下左右に回動可能になっている。なお、枢着ピン312の延出端部はプレート板319に固定されていて、当該プレート板319が縦伝動ケース18にボルト締結されている。
ストッパロッド315の先端側には係止リング320が取り付けられている一方、ロッド係合ピン316は走行機体1のうち縦軸300の前方側に立設されている。ストッパロッド315の係止リング320をロッド係合ピン316に上方から被嵌(遊嵌)することによって、ロッド係合ピン316にストッパロッド315先端側が着脱可能で且つ横回動可能に連結されている。なお、詳細の図示は省略するが、刈取装置3を開き姿勢にしない通常時において、ストッパロッド315は、ロッド係合ピン316との係合を解除して縦伝動ケース18に平行状に沿わせた姿勢で、縦伝動ケース18に着脱可能に固定・収納される。
縦伝動ケース18の長手中途部と走行機体1の前部とにわたるストッパロッド315は、刈取装置3が横外側方に開き回動する途次に、刈取装置3を上昇回動させる機能を有している。この場合、ロッド係合ピン316を中心としてストッパロッド315基端側の描く回動軌跡TLが、刈取装置3の開き回動の途次に、縦軸300を中心としてストッパロッド315基端側の描く仮想軌跡ILより前方側を通過するように(図14参照)、縦軸300とロッド係合ピン316との位置関係が設定されている。実施形態では、図14及び図15に示すように、走行機体1のうち縦軸300の前方側にロッド係合ピン316を立設して、ストッパロッド315先端側の回動中心(ロッド係合ピン316)と、刈取装置3の回動中心(縦軸300)とを前後にずらして配置することにより、回動軌跡TLが仮想軌跡ILより前方側を通過するような関係が設定されている。
回動軌跡TLと仮想軌跡ILとのズレΔLは、剛体のつっかい棒であるストッパロッド315では吸収されない。かかるズレΔLによるストッパロッド315の突張り作用のために、刈取装置3を横外側方に開き回動させる際は、縦伝動ケース18を刈取入力ケース16回りの上向きに逃げ回動させることが必要になる。すなわち、軌跡のズレΔLに基づくストッパロッド315の突張り作用のために、開き回動の抵抗となって山を乗り越えるように、刈取装置3を微小高さΔH(図15参照)だけ上昇回動させ、ストッパロッド315の水平に対する突張り角度を次第に大きくしてから元に戻していくように変化させながら、刈取装置3を横外側方に開き回動させることになる。もちろん、閉じ回動時も同様に、閉じ回動の抵抗となって山を乗り越えるように、刈取装置3を微小高さΔH(図15参照)だけ上昇回動させることになる。
上記の記載並びに図3、図4及び図7〜図15から明らかなように、走行機体1の前部に横軸16回りに昇降回動可能に設けられた刈取装置3と、前記刈取装置3の下降回動を規制する下降規制部材315とを備えており、前記刈取装置3が前記走行機体1の前部左側にある縦軸300を中心として横外側方に開き回動可能に構成されているコンバインであって、前記刈取装置3における前後長手の刈取縦フレーム18と前記走行機体1とに、前記下降規制部材315が連結されており、前記刈取装置3が開閉回動する途次に、前記下降規制部材315の存在によって前記刈取装置3を上昇回動させるように構成されているから、前記刈取装置3を前記縦軸300回りに開閉回動させるに際して、前記下降規制部材315は、単に前記刈取装置3の下降回動を阻止するだけでなく、開閉回動の途次に上昇回動を要することによって前記刈取装置3の開閉回動の抵抗となる。
このため、前記刈取装置3の開閉操作時において、前記走行機体1の姿勢が傾いていたり前記刈取装置3に何らかの衝撃が加わったりしても、前記刈取装置3が不用意に前記縦軸300回りに開閉回動するのを簡単に抑制できる。すなわち、何らかの衝撃等に起因した慣性力で、前記刈取装置3が不用意に前記縦軸300回りに開閉回動することがなくなる。従って、重量物である前記刈取装置3が不用意に開閉回動してふらつき、例えば近くに居たオペレータや前記走行機体1の前部等に接触又は衝突するおそれを確実に防止できるという効果を奏する。
上記の記載並びに図3、図4及び図7〜図15から明らかなように、前記下降規制部材としてのストッパロッド315の基端側が前記刈取縦フレーム18に連結されている一方、前記ストッパロッド315の先端側が前記走行機体1の前部に設けられた縦向きのロッド係合ピン316に連結されており、平面視において、前記ロッド係合ピン316を中心として前記ストッパロッド315基端側の描く回動軌跡TLが、前記刈取装置3の開閉回動の途次に、前記縦軸300を中心として前記ストッパロッド315基端側の描く仮想軌跡ILより前方側を通過するように、前記縦軸300と前記ロッド係合ピン315との位置関係が設定されているから、前記刈取装置3を開閉回動させる際は、前記回動軌跡TLと前記仮想軌跡ILとのズレΔLに起因した前記ストッパロッド315の突張り作用によって、開閉回動の抵抗となって山を乗り越えるように、途中で前記刈取装置3を上昇回動させることになる。すなわち、前記刈取縦フレーム18を前記横軸16回りの上向きに逃げ回動させてから元に戻していくように、前記刈取装置3を昇降回動させることになる。従って、単一の前記ストッパロッド315というきわめて簡単な構成でありながら、前記刈取装置3の下降回動阻止及び開閉回動の抵抗という2つの役割を果たせるという効果を奏する。
上記の記載並びに図3、図4及び図7〜図15から明らかなように、前記刈取縦フレーム18の中途部に自在継手体317を介して前記ストッパロッド315基端側が連結されている一方、前記ロッド係合ピン316は前記走行機体1のうち前記縦軸300の前方側に設けられており、前記ロッド係合ピン316に前記ストッパロッド315先端側が着脱可能で且つ横回動可能に連結されているから、前記刈取装置3の開閉操作時において、前記刈取装置3の下降回動阻止及び開閉回動の抵抗という2つの機能を発揮させるのに、前記ストッパロッド315先端側を前記ロッド係合ピン316に着脱するという簡単な操作だけで済み、前記刈取装置3等のメンテナンスの際に、従来に比べて前記刈取装置3の開閉作業性を向上できるという効果を奏する。
TL 回動軌跡
IL 仮想軌跡
ΔL ズレ
ΔH 微小高さ
1 走行機体
2 走行クローラ(走行部)
3 刈取装置
4 昇降用油圧シリンダ
15 軸受台
16 刈取入力ケース(横軸)
17 刈取り入力軸
18 縦伝動ケース(刈取縦フレーム)
300 縦軸
301L,301R 側枠台
302 横桟フレーム
303 軸受部
304 副支柱
306 ホルダ体
309 刈取入力プーリ
315 ストッパロッド(下降規制部材)
316 ロッド係合ピン
317 自在継手体

Claims (3)

  1. 走行機体の前部に横軸回りに昇降回動可能に設けられた刈取装置と、前記刈取装置の下降回動を規制する下降規制部材とを備えており、前記刈取装置が前記走行機体の前部左側にある縦軸を中心として横外側方に開き回動可能に構成されているコンバインであって、
    前記刈取装置における前後長手の刈取縦フレームと前記走行機体とに、前記下降規制部材が連結されており、前記刈取装置が開閉回動する途次に、前記下降規制部材の存在によって前記刈取装置を上昇回動させるように構成されている、
    コンバイン。
  2. 前記下降規制部材としてのストッパロッドの基端側が前記刈取縦フレームに連結されている一方、前記ストッパロッドの先端側が前記走行機体の前部に設けられた縦向きのロッド係合ピンに連結されており、
    平面視において、前記ロッド係合ピンを中心として前記ストッパロッド基端側の描く回動軌跡が、前記刈取装置の開閉回動の途次に、前記縦軸を中心として前記ストッパロッド基端側の描く仮想軌跡より前方側を通過するように、前記縦軸と前記ロッド係合ピンとの位置関係が設定されている、
    請求項1に記載したコンバイン。
  3. 前記刈取縦フレームの中途部に自在継手体を介して前記ストッパロッド基端側が連結されている一方、前記ロッド係合ピンは前記走行機体のうち前記縦軸の前方側に設けられており、前記ロッド係合ピンに前記ストッパロッド先端側が着脱可能で且つ横回動可能に連結されている、
    請求項2に記載したコンバイン。
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