JP2011187629A - ダイボンド装置及びダインボンディング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 接着剤塗布作業工程のタクトタイムを抑制し、ダイボンド時間を短縮するダイボンド装置を得ることを目的とする。
【解決手段】 ディスペンス1により実装される半導体部品6の部品サイズや形状に合わせた塗布形状を接着剤供給ステージ3に形成し、部品トレイ5上の半導体部品を部品吸着ヘッドで吸着し、接着剤供給ステージ3上に塗布された接着剤2の位置まで移動後、下降して半導体部品6裏面に接着剤2を転写する。その後、基板7のダイアタッチ部に、半導体部品6をダイボンドして部品実装を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 ディスペンス1により実装される半導体部品6の部品サイズや形状に合わせた塗布形状を接着剤供給ステージ3に形成し、部品トレイ5上の半導体部品を部品吸着ヘッドで吸着し、接着剤供給ステージ3上に塗布された接着剤2の位置まで移動後、下降して半導体部品6裏面に接着剤2を転写する。その後、基板7のダイアタッチ部に、半導体部品6をダイボンドして部品実装を行う。
【選択図】 図1
Description
この発明は、半導体部品を接着剤によって基材に固定するダイボンド装置、及びダインボンディング方法に関する。
ダイボンド装置は、プリント配線基板やデバイスパッケージのダイアタッチ部について、接着剤を転写、液体定量吐出(ディスペンス)等の方法をもちいて塗布し、半導体部品を実装する装置である。
従来のダイボンド装置は、基材収納部に複数個並んで収納された基材1を1つずつ順番に取り出すローダー機構と、このローダー機構によって基材収納部から取り出された各基材を順次搬送する搬送機構と、基材に接着剤を塗布する接着剤塗布機構が設けられている。また、接着剤が塗布された基材に半導体部品をダイボンドするボンディング機構と、半導体部品がダイボンディングされた基材を搬出収納するアンローダー機構とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
接着剤をプリント配線基板やデバイスパッケージのダイアタッチ部に塗布する場合、転写ピンによる転写方式では接着剤を塗布する面の平坦度(凹凸)の影響を受けやすく、接着剤塗布量にばらつきが生じやすい。その結果、接着強度不足や接着強度低下、電気特性不良の発生原因となってしまうという問題がある。
また、転写ノズルによる転写方式では、実装される半導体部品の大きさに合わせなければならず、設備スペース上の制約によりノズル取り付け本数が制限されるため、小さいノズルを用いて多点転写(分割転写)を行うこととなり、生産タクトが増加してしまうという問題がある。
さらに、ディスペンス方式では、接着剤を塗布する前にダイアタッチ部の高さ計測をおこない、平坦度(凹凸)に合わせた塗布が可能であるが、高さ計測に時間がかかるため、やはり生産タクトが増加してしまうという問題がある。
なお、特許文献1には、接着剤吐出装置から上に向かって吐出された接着剤を、半導体部品の裏面に直接塗布した後、基材に半導体部品をダイボンドする方法が示されているが、この方法では、半導体部品の裏面に塗布される接着剤の塗布量がばらつくという問題があった。
この発明は、係る課題を解決するためになされたものであり、接着剤を半導体部品に転写する作業工程のタクトタイムを抑制し、ダイボンド時間を短縮するダイボンド装置を得ることを目的とする。
この発明によるダイボンド装置は、接着剤を吐出するディスペンスと、上記ディスペンスから出た接着剤が、半導体部品サイズまたは形状に応じて複数個所に塗布される接着剤供給ステージと、上記半導体部品を吸着する部品吸着ヘッドと、上記部品吸着ヘッドにより吸着した半導体部品を接着剤供給ステージ上に移動させ、接着剤供給ステージに塗布された接着剤を当該半導体部品に転写した後、接着剤の転写された半導体部品が被実装部品のダイアタッチ部にダイボンドされるように、ディスペンス及び部品吸着ヘッドの可動を制御する駆動制御装置を備えたものである。
また、この発明によるダイボンディング方法は、被実装部品に実装される半導体部品のサイズまたは形状に応じて、ディスペンスにより接着剤供給ステージ上の複数個所に接着剤を塗布する工程と、部品トレイ上の上記半導体部品を部品吸着ヘッドで吸着し、接着剤供給ステージ上の接着剤塗布位置まで移動した後、部品吸着ヘッドを下降して上記半導体部品裏面に接着剤を転写させる工程と、被実装部品のダイアタッチ部に、上記接着剤の転写された半導体部品をダイボンドして部品実装を行う工程により、ダイボンドを行うものである。
この発明によれば、接着剤供給ステージに予め接着剤を塗布し、接着剤供給ステージを介して半導体部品の裏面に一定厚の接着剤を転写することができるので、接着面の高さ計測の必要が無くなり、生産タクトの増加を抑制することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明に係る実施の形態1によるダイボンド装置の構成を示す図である。図1において、ダイボンド装置は、ディスペンス1と、接着剤供給ステージ3と、部品吸着ヘッド4と、部品トレイ5と、ディスペンス可動部10と、部品吸着ヘッド可動部11と、載置ステージ12と、搬送機構13と、制御装置14から構成される。ダイボンド装置は、半導体チップや半導体集積回路等の半導体部品6を、プリント配線基板やデバイスパッケージ等の基板7上のダイアタッチ部に接着して、ダイボンディングを行う。なお、基板7上のダイアタッチ部は、半導体部品6が実装される実装位置に該当する。
図1は、この発明に係る実施の形態1によるダイボンド装置の構成を示す図である。図1において、ダイボンド装置は、ディスペンス1と、接着剤供給ステージ3と、部品吸着ヘッド4と、部品トレイ5と、ディスペンス可動部10と、部品吸着ヘッド可動部11と、載置ステージ12と、搬送機構13と、制御装置14から構成される。ダイボンド装置は、半導体チップや半導体集積回路等の半導体部品6を、プリント配線基板やデバイスパッケージ等の基板7上のダイアタッチ部に接着して、ダイボンディングを行う。なお、基板7上のダイアタッチ部は、半導体部品6が実装される実装位置に該当する。
ディスペンス1は、接着剤2を吐出する複数のノズル部と、接着剤2が収容されるシリンジ(注射筒)と、シリンジの内部で昇降するピストンと、シリンジの中でピストンを昇降させるように駆動する駆動部と、シリンジを保持する保持部を備えて構成される。ピストンが、シリンジの内筒を摺動し、接着剤2に圧力を加えて接着剤2をノズル部に押し出すように昇降することで、シリンジから各ノズル部に接着剤2が供給され、各ノズル部の吐出口から接着剤2が吐出される。
図1に例示するディスペンス1は、水平方向に所定の間隔を空けて配置された2つのノズル部が設けられている。ディスペンス1は、ディスペンス可動部10によって水平面内と上下方向の3次元方向に可動する。ディスペンス可動部10は、制御装置14に予め組み込まれた制御シーケンスプログラムに従い、制御装置14によって動作制御が行われる。
図1に例示するディスペンス1は、水平方向に所定の間隔を空けて配置された2つのノズル部が設けられている。ディスペンス1は、ディスペンス可動部10によって水平面内と上下方向の3次元方向に可動する。ディスペンス可動部10は、制御装置14に予め組み込まれた制御シーケンスプログラムに従い、制御装置14によって動作制御が行われる。
部品吸着ヘッド4は、真空空着により半導体部品6をピックアップする。部品吸着ヘッド4は、吸い込み口が設けられてエアを吸引し半導体部品6を吸着するヘッド部と、ヘッド部からエアを吸い込むエア吸引ポンプと、ヘッド部を保持する保持部を備えて構成される。部品吸着ヘッド4は、部品吸着ヘッド可動部11によって水平面内と上下方向の3次元方向に可動する。部品吸着ヘッド4は、制御装置14に予め組み込まれた制御シーケンスプログラムに従い、制御装置14によって動作制御が行われる。
接着剤供給ステージ3は、板面が水平となるように据え置かれた平坦な平板から構成され、板面上にディスペンス1から吐出された接着剤が塗布される。部品トレイ5は、半導体部品6を個別に収容する複数の部品収容部が、水平面内に配列されて構成される。部品吸着ヘッド4が、部品トレイ5の上方から下降し、部品トレイ5の部品収容部から半導体部品6を取り出せるように、部品トレイ5の部品収容部は上方が開口した凹部形状をなしている。部品トレイ5は、半導体ウェハまたはワッフルトレイであっても良い。
載置ステージ12は、基板7が載置される。搬送機構13は、基板7の載置された載置ステージ12を搬送する。搬送機構13は、制御装置14に予め組み込まれた制御シーケンスプログラムに従い、制御装置14によって動作制御が行われる。
ディスペンス1は、制御装置14の動作制御によりディスペンス可動部10に駆動されて、接着剤供給ステージ3上に移動する。
また、部品吸着ヘッド4は、制御装置14の動作制御により部品吸着ヘッド可動部11に駆動されて、接着剤供給ステージ3上、部品トレイ5上及び載置ステージ12上に移動する。
制御装置14は、ディスペンス可動部10及び部品吸着ヘッド可動部11とともに駆動制御装置を構成し、部品吸着ヘッド4により吸着した半導体部品6を接着剤供給ステージ3上に移動させ、接着剤供給ステージ3に塗布された接着剤2を半導体部品6に転写した後、接着剤2の転写された半導体部品6が被実装部品である基板7のダイアタッチ部にダイボンドされるように、ディスペンス1及び部品吸着ヘッド4の可動の駆動制御を行う。
載置ステージ12は、基板7が載置される。搬送機構13は、基板7の載置された載置ステージ12を搬送する。搬送機構13は、制御装置14に予め組み込まれた制御シーケンスプログラムに従い、制御装置14によって動作制御が行われる。
ディスペンス1は、制御装置14の動作制御によりディスペンス可動部10に駆動されて、接着剤供給ステージ3上に移動する。
また、部品吸着ヘッド4は、制御装置14の動作制御により部品吸着ヘッド可動部11に駆動されて、接着剤供給ステージ3上、部品トレイ5上及び載置ステージ12上に移動する。
制御装置14は、ディスペンス可動部10及び部品吸着ヘッド可動部11とともに駆動制御装置を構成し、部品吸着ヘッド4により吸着した半導体部品6を接着剤供給ステージ3上に移動させ、接着剤供給ステージ3に塗布された接着剤2を半導体部品6に転写した後、接着剤2の転写された半導体部品6が被実装部品である基板7のダイアタッチ部にダイボンドされるように、ディスペンス1及び部品吸着ヘッド4の可動の駆動制御を行う。
次に、実施の形態1のダイボンド装置による、接着剤供給ステージへの接着剤塗布から部品実装までの工程について説明する。
図2は接着剤供給ステージへの接着剤塗布から部品実装までの工程を示す図である。部品トレイ5には、予め半導体部品6の接着剤を塗布すべき裏面(ダイボンディング面)が、上を向いた状態で収容されている。以下、図2について説明する。
図2は接着剤供給ステージへの接着剤塗布から部品実装までの工程を示す図である。部品トレイ5には、予め半導体部品6の接着剤を塗布すべき裏面(ダイボンディング面)が、上を向いた状態で収容されている。以下、図2について説明する。
まず、第1の工程(a)において、ディスペンス1は、制御装置14からのディスペンス可動部10の動作制御により、接着剤供給ステージ3上に移動する。その後、ディスペンス1は、ノズル部が接着剤供給ステージ3の板上面に接近し、板上面から所定距離だけ離れた位置まで下降し、その高さ位置で一時止まる。
続いて、ディスペンス1は、ノズル部から予め決められた容積の接着剤2を吐出して、実装される半導体部品6の部品形状に合わせた塗布形状を有する接着剤2の塗布部を、接着剤供給ステージ3上に形成する。
図2の例では、ディスペンス1の2つのノズル部から接着剤2が吐出され、接着剤2が繭型形状に盛られて接着剤供給ステージ3上に塗布されている。このとき、ディスペンス1から吐出された接着剤2の塗布位置は、制御装置14に記録される。
続いて、ディスペンス1は、ノズル部から予め決められた容積の接着剤2を吐出して、実装される半導体部品6の部品形状に合わせた塗布形状を有する接着剤2の塗布部を、接着剤供給ステージ3上に形成する。
図2の例では、ディスペンス1の2つのノズル部から接着剤2が吐出され、接着剤2が繭型形状に盛られて接着剤供給ステージ3上に塗布されている。このとき、ディスペンス1から吐出された接着剤2の塗布位置は、制御装置14に記録される。
次いで、ディスペンス1を接着剤供給ステージ3の上方へ所定の短い距離だけ退避させた後、制御装置14からのディスペンス可動部10の動作制御により、ディスペンス1の位置を水平面内(縦方向、横方向、または斜め方向)で移動させる。
その後、再びディスペンス1のノズル部を接着剤供給ステージ3の板上面から所定距離だけ離れた位置まで下降してから、同様にして予め決められた容積の接着剤2を吐出して、実装される半導体部品6の部品形状に合わせた塗布形状を有する接着剤2の塗布部を、接着剤供給ステージ3上に形成する。このとき、ディスペンス1から吐出された接着剤2の塗布位置は、制御装置14に記録される。
これらのディスペンス1の移動、接着剤塗布及び昇降動作を複数回繰り返すことで、接着剤供給ステージ3上の複数個所に、接着剤2の塗布部を形成することができる。
図2の例では、ディスペンス1を横方向に移動させることで、接着剤供給ステージ3上の3箇所に接着剤2の塗布部を形成している。
なお、ディスペンス1は、ノズル部が3つ以上設けられていても良く、ノズル部を所定間隔離して複数個所設けることで、一度の接着剤の吐出により複数個所に接着剤の塗布部を形成しても良く、また、半導体部品6の部品形状に合わせて、それぞれのノズル部が独立に接着剤を吐出できるように制御されても良い。
その後、再びディスペンス1のノズル部を接着剤供給ステージ3の板上面から所定距離だけ離れた位置まで下降してから、同様にして予め決められた容積の接着剤2を吐出して、実装される半導体部品6の部品形状に合わせた塗布形状を有する接着剤2の塗布部を、接着剤供給ステージ3上に形成する。このとき、ディスペンス1から吐出された接着剤2の塗布位置は、制御装置14に記録される。
これらのディスペンス1の移動、接着剤塗布及び昇降動作を複数回繰り返すことで、接着剤供給ステージ3上の複数個所に、接着剤2の塗布部を形成することができる。
図2の例では、ディスペンス1を横方向に移動させることで、接着剤供給ステージ3上の3箇所に接着剤2の塗布部を形成している。
なお、ディスペンス1は、ノズル部が3つ以上設けられていても良く、ノズル部を所定間隔離して複数個所設けることで、一度の接着剤の吐出により複数個所に接着剤の塗布部を形成しても良く、また、半導体部品6の部品形状に合わせて、それぞれのノズル部が独立に接着剤を吐出できるように制御されても良い。
次に、第2の工程(b)において、部品吸着ヘッド4は、制御装置14からの部品吸着ヘッド可動部11の動作制御により、部品トレイ5上に移動する。
その後、部品吸着ヘッド4は、部品トレイ5の部品収容部上面に接近し、部品収容部底面から所定距離だけ離れた位置まで下降し、停止する。続いて、部品吸着ヘッド4は、部品トレイ5に配置された半導体部品6を部品吸着ヘッド4で吸着し、上昇する。
その後、部品吸着ヘッド4は、部品トレイ5の部品収容部上面に接近し、部品収容部底面から所定距離だけ離れた位置まで下降し、停止する。続いて、部品吸着ヘッド4は、部品トレイ5に配置された半導体部品6を部品吸着ヘッド4で吸着し、上昇する。
次に、第3の工程(c)において、部品吸着ヘッド4は、制御装置14からの部品吸着ヘッド可動部11の動作制御により、接着剤供給ステージ3上における、接着剤2の塗布位置の上方まで移動する。
続いて、第4の工程(d)において、部品吸着ヘッド4は、制御装置14からの部品吸着ヘッド可動部11の動作制御により、接着剤供給ステージ3上に塗布された接着剤2の位置まで移動した後、下降して、半導体部品6の裏面を接着剤供給ステージ3の接着剤2塗布部に所定圧で押し当て、半導体部品6の裏面に一定量の接着剤2を転写及び付着させる。
続いて、第4の工程(d)において、部品吸着ヘッド4は、制御装置14からの部品吸着ヘッド可動部11の動作制御により、接着剤供給ステージ3上に塗布された接着剤2の位置まで移動した後、下降して、半導体部品6の裏面を接着剤供給ステージ3の接着剤2塗布部に所定圧で押し当て、半導体部品6の裏面に一定量の接着剤2を転写及び付着させる。
その後、第5の工程(e)において、制御装置14からの部品吸着ヘッド可動部11の動作制御により、部品吸着ヘッド4が上昇する。
続いて、第6の工程(f)において、制御装置14からの部品吸着ヘッド可動部11の動作制御により、部品吸着ヘッド4とともに半導体部品6が基板7上のダイアタッチ部の上方まで移動する。このとき、載置ステージ12は、制御装置14による搬送機構13の動作制御によって、接着剤供給ステージ3から離れた所定の位置で停止している。
その後、部品吸着ヘッド4が下降して基板7のダイアタッチ部に部品6を第ボンディングし、実装する。
続いて、第6の工程(f)において、制御装置14からの部品吸着ヘッド可動部11の動作制御により、部品吸着ヘッド4とともに半導体部品6が基板7上のダイアタッチ部の上方まで移動する。このとき、載置ステージ12は、制御装置14による搬送機構13の動作制御によって、接着剤供給ステージ3から離れた所定の位置で停止している。
その後、部品吸着ヘッド4が下降して基板7のダイアタッチ部に部品6を第ボンディングし、実装する。
かくして、上記第1の工程(a)乃至第6の工程(f)の動作を行うことにより、半導体部品6の裏面に一定量の接着剤2が塗布されることになる。
また、予め接着剤供給ステージ3に塗布された接着剤2を、半導体部品6の裏面に転写することで、接着面の高さを所定誤差範囲内の一定高さ(一定厚)に維持することができるので、転写後の接着面の高さ計測が必要無くなる。このため、半導体部品6の接着面の高さ計測に要する生産タクトの増加を抑制することができる。
なお、接着剤供給ステージ3に接着剤2を供給する機構として、ディスペンス1を用いるのが適当であるが、均一な厚さで接着剤2を接着剤供給ステージ3に塗布できる方法であれば、例えば印刷方式を用いても良い。
以上説明した通り、実施の形態1のダイボンド装置は、ディスペンス1により実装される半導体部品6の部品サイズや形状に合わせた塗布形状を接着剤供給ステージ3に形成し、部品トレイ5上の半導体部品を部品吸着ヘッドで吸着し、接着剤供給ステージ3上に塗布された接着剤2の位置まで移動後、下降して半導体部品6裏面に接着剤2を転写及び付着させる。その後、プリント配線基板やデバイスパッケージ等の基板7のダイアタッチ部に、半導体部品6をダイボンドして部品実装を行う。
これにより、半導体部品6の裏面には、一定量の接着剤2が転写塗布されることになる。また、半導体部品6の裏面に転写される接着剤2の高さは常に一定の高さに維持でき、接着面の高さ計測の必要が無くなるため、生産タクトの増加を抑制できる。
また、基板7のダイアタッチ部に実装される半導体部品のサイズに合わせた転写ノズルが必要無くなり、例えば転写ノズルの取り付け可能数による設備上の制約を受けなくなる。その結果、転写ノズルの段取り替え作業が無くなり、多品種混合生産が可能となる。
また、半導体部品6の裏面に転写される接着剤2の量は接着剤供給ステージ3と半導体部品6裏面の隙間(クリアランス)で決まる。その結果、基板7のダイアタッチ部の形状や面粗さと無関係に、半導体部品6の裏面には常に均一な接着剤が塗布されるため、接着剤塗布量の安定化による品質向上が可能となる。
また、基板7のダイアタッチ部の高さ(面粗さ)計測機構が必要なくなるため、装置構成の簡素化が可能となる。
なお、接着剤供給ステージ3に接着剤2を塗布する接着剤の塗布機構は、ディスペンス1が適当であるが、均一な厚みで接着剤を塗布できるものであれば他の方法でも良く、例えば、接着剤供給ステージ3上にスクリーン印刷等により接着剤を印刷する印刷機械であっても良い。
実施の形態2.
図3は、この発明に係る実施の形態2によるダイボンド装置の接着剤供給ステージ3への接着剤塗布量を安定化させる機構の構造を示している。ダイボンド装置のその他の構成及び動作は実施の形態1と同様である。
図3は、この発明に係る実施の形態2によるダイボンド装置の接着剤供給ステージ3への接着剤塗布量を安定化させる機構の構造を示している。ダイボンド装置のその他の構成及び動作は実施の形態1と同様である。
実施の形態1で説明したように、接着剤供給ステージ3上には、実装される半導体部品6の部品サイズに合わせた形状の接着剤2が塗布される。このため、実施の形態1のダイボンド装置では、制御装置14の駆動制御により図3の(1)乃至(4)のように可動するスキージ17を設けている。異なるサイズの半導体部品6を実装する際は、制御装置14を操作して、接着剤供給ステージ3の上面でスキージ17が摺動するように、スキージ17を可動させる。このようにスキージ17によるスキージングによって、前に塗布された接着剤供給ステージ3上の接着剤2を除去することにより、異なるサイズの半導体部品6を実装する場合でも、常に安定した供給量を実現させることができる。
なお、制御装置14は、人手によるマニュアル操作指示によってスキージ17を可動させる操作が行われる。また、制御装置14は、カメラ画像処理装置を設けて、カメラ画像処理によって部品トレイ5に設けられた半導体部品6のサイズを自動検知し、部品サイズが異なる場合に、スキージ17を自動的に可動させるように処理が行われる自動操作であっても良い。
このように、実施の形態2によるダイボンド装置は、接着剤供給ステージに塗布された接着剤をスキージングにより除去する接着剤塗布量安定化機構を備えたことを特徴としている。これにより、接着剤供給ステージ3に残った接着剤2をスキージング17により除去した上で、次の接着剤2を塗布するため、半導体部品6の部品サイズが異なる部品を同一地点で転写させても、転写される接着剤量は部品サイズ毎に適正な量に設定することができる。
1 ディスペンス、2 接着剤、3 接着剤供給ステージ、4 部品吸着ヘッド、5 部品トレイ、10 ディスペンス可動部、11 部品吸着ヘッド可動部、12 載置ステージ、13 搬送機構、14 制御装置、17 スキージ。
Claims (3)
- 接着剤を吐出するディスペンスと、
上記ディスペンスから出た接着剤が、半導体部品サイズまたは形状に応じて複数個所に塗布される接着剤供給ステージと、
上記半導体部品を吸着する部品吸着ヘッドと、
上記部品吸着ヘッドにより吸着した半導体部品を接着剤供給ステージ上に移動させ、接着剤供給ステージに塗布された接着剤を当該半導体部品に転写した後、接着剤の転写された半導体部品が被実装部品のダイアタッチ部にダイボンドされるように、ディスペンス及び部品吸着ヘッドの可動を制御する駆動制御装置と、
を備えたボンディング装置。 - 接着剤供給ステージ上面を摺動するスキージを備えた請求項1記載のボンディング装置。
- 被実装部品に実装される半導体部品のサイズまたは形状に応じて、ディスペンスにより接着剤供給ステージ上の複数個所に接着剤を塗布する工程と、
部品トレイ上の上記半導体部品を部品吸着ヘッドで吸着し、接着剤供給ステージ上の接着剤塗布位置まで移動した後、部品吸着ヘッドを下降して上記半導体部品裏面に接着剤を転写させる工程と、
被実装部品のダイアタッチ部に、上記接着剤の転写された半導体部品をダイボンドして部品実装を行う工程と、
を備えて、ダイボンディングを行うダインボンディング方法。
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WO2013032030A1 (en) | 2011-08-30 | 2013-03-07 | Yazaki Corporation | Electric cable end processing method and electric cable end structure with solder coating and sheath protection |
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