JP2011187608A - ウェハーの加工方法 - Google Patents

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豊 山▲崎▼
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Abstract

【課題】素子形成領域の外周に補強部を形成したウェハーをより短時間で分割可能なウエハーの加工方法を提供する。
【解決手段】ウェハー1に対して、素子9間の各ストリート10および各ストリート10の延長線それぞれに沿ってレーザ光を照射し、ウエハー1内部に改質領域を形成する。次に、各ストリート10の延長線それぞれに沿って補強部7を切削する。補強部7の切削を終えた後、ウェハー1を貼着したダイシングテープをエキスパンドすることで、ウェハー1が改質領域で分断される。これにより、補強部7全体を除去しないでもウェハー1をより容易に分割することが可能になる。
【選択図】図9

Description

本発明は、ウェハーの加工方法に関する。
従来、ウェハーの加工方法としては、例えば、特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1に記載の技術では、まず、ウェハーの裏面の中央部を研削し、中央部に凹部を形成し、かつ凹部の外周側にリング状の補強部を形成する。続いて、膜形成工程等の追加加工をウェハーに施した後、ウェハーの補強部を除去する。補強部の除去は、補強部の裏面と凹部の底部とが面一になるように補強部の裏面全体を研削して行う。続いて、設定した分割予定ラインに沿ってウェハーを切削し、ウェハーを分割する。
特開2007−19379号公報
しかしながら、上記従来の技術では、補強部の裏面全体を研削することで補強部を除去していた。それゆえ、補強部の除去に多くの時間を要する可能性があった。その結果、ウェハーの分割に長時間を要する可能性があった。
本発明は、上記のような点に着目し、ウェハーをより容易に分割可能とすることを課題とする。
本発明の一態様は、
加工対象であるウェハーの少なくとも一方の面の中央部を研削して前記一方の面の中央部に凹部を形成し、前記凹部の外周側にリング状の補強部を形成する研削工程と、前記研削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記ウェハーの他方の面の中央部に複数の素子を形成する素子形成工程と、前記素子形成工程を終えた後に、前記複数の素子の各ストリートと前記各ストリートを前記ウェハーの端部まで延長した各延長線とのそれぞれに沿って少なくとも前記凹部の底部にレーザ光を照射し、前記底部の内部に改質領域を形成する改質形成工程と、前記改質形成工程を終えた後に、前記各延長線それぞれに沿って前記リング状の補強部を切削する切削工程と、含むことを特徴とする。
また、他の態様は、
加工対象であるウェハーの少なくとも一方の面の中央部を研削して前記一方の面の中央部に凹部を形成し、前記凹部の外周側にリング状の補強部を形成する研削工程と、前記研削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記ウェハーの他方の面の中央部に形成される複数の素子の各ストリートと前記各ストリートを前記ウェハーの端部まで延長した各延長線とのそれぞれに沿って少なくとも前記凹部の底部にレーザ光を照射し、前記底部の内部に改質領域を形成する改質形成工程と、前記改質形成工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記他方の面の中央部に前記複数の素子を形成する素子形成工程と、前記素子形成工程を終えた後に、前記各延長線それぞれに沿って前記リング状の補強部を切削する切削工程と、含むことを特徴とする。
このような構成により、ウェハーに対して、素子の各ストリートおよび各延長線それぞれに沿って改質領域が形成され、各延長線それぞれに沿って補強部が切削される。それゆえ、補強部の切削を終えた後、ウェハーに力を加えることで、ウェハーが改質領域で分断される。これにより、ウェハーをより容易に分割できる。
また、他の態様は、
加工対象であるウェハーの少なくとも一方の面の中央部を研削して前記一方の面の中央部に凹部を形成し、前記凹部の外周側にリング状の補強部を形成する研削工程と、前記研削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記ウェハーの他方の面の中央部に複数の素子を形成する素子形成工程と、前記素子形成工程を終えた後に、前記複数の素子の各ストリートを前記ウェハーの端部まで延長した各延長線それぞれに沿って前記補強部を切削する切削工程と、前記切削工程を終えた後に、前記各ストリートと前記各延長線とのそれぞれに沿って少なくとも前記凹部の底部にレーザ光を照射し、前記底部の内部に改質領域を形成する改質形成工程と、を含むことを特徴とする。
また、他の態様は、
加工対象であるウェハーの少なくとも一方の面の中央部を研削して前記一方の面の中央部に凹部を形成し、前記凹部の外周側にリング状の補強部を形成する研削工程と、前記研削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記ウェハーの他方の面の中央部に形成される複数の素子の各ストリートを前記ウェハーの端部まで延長した各延長線それぞれに沿って前記補強部を切削する切削工程と、前記切削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記他方の面の中央部に前記複数の素子を形成する素子形成工程と、前記素子形成工程を終えた後に、前記各ストリートと前記各延長線とのそれぞれに沿って少なくとも前記凹部の底部にレーザ光を照射し、前記底部の内部に改質領域を形成する改質形成工程と、を含むことを特徴とする。
このような構成により、各延長線それぞれに沿って補強部が切削され、素子の各ストリートおよび各延長線それぞれに沿ってウェハーに改質領域が形成される。それゆえ、補強部の切削を終えた後、ウェハーに力を加えることで、ウェハーが改質領域で分断される。これにより、ウェハーをより容易に分割できる。
また、他の態様は、
加工対象であるウェハーのいずれかの面の全体を研磨する研磨工程と、前記研磨工程を終えた後に、前記ウェハーの一方の面の中央部を研削して前記一方の面の中央部に凹部を形成し、前記凹部の外周側にリング状の補強部を形成する研削工程と、前記研削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記ウェハーの他方の面の中央部に複数の素子を形成する素子形成工程と、前記素子形成工程を終えた後に、前記複数の素子の各ストリートと前記各ストリートを前記ウェハーの端部まで延長した各延長線とのそれぞれに沿って前記いずれかの面側から前記凹部の底部および前記補強部にレーザ光を照射し、前記凹部の底部および前記補強部の内部に改質領域を形成する改質形成工程とを含むことを特徴とする。
このような構成により、素子の各ストリートおよび各延長線それぞれに沿ってウェハーに改質領域が形成される。それゆえ、ウェハーに力を加えることで、ウェハーが補強部ごと改質領域で分断される。これにより、ウェハーをより容易に分割できる。
研削工程の内容を説明するための図である。 研削工程の内容を説明するための図である。 研削工程の内容を説明するための図である。 素子形成工程の内容を説明するための図である。 改質形成工程の内容を説明するための図である。 改質形成工程の内容を説明するための図である。 切削工程の内容を説明するための図である。 切削工程の内容を説明するための図である。 切削工程の内容を説明するための図である。 切削工程の内容を説明するための図である。 研磨工程の内容を説明するための図である。 改質形成工程の内容を説明するための図である。 比較例を説明するための図である。
次に、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本実施形態では、ウェハーを加工し、チップを製造する方法について説明する。ここで、ウェハーとしては、エッチドウェハー、およびミラードウェハー等が挙げられる。
まず、加工対象であるウェハーの表面の中央部を研削してウェハーの中央部に凹部を形成し、凹部の外周側にリング状の補強部を形成する研削工程を実行する。
図1〜図3は、研削工程の内容を説明するための図である。
図1に示すように、ウェハー1の研削方法としては、研削装置2を用いる方法を採用できる。研削装置2とは、ウェハー1を保持するチャックテーブル3、およびチャックテーブル3によって保持されたウェハー1に対して研削加工を実行する研削機構4を備える装置である。また、チャックテーブル3は、研削加工の実行中、ウェハー1の表面を研削機構4に対向させてウェハー1を保持し、ウェハー1の表面の中心を通りかつウェハー1の表面と垂直な方向の軸である回転軸を中心として回転する。ウェハー1の表面とは、ウェハー1が有する2つの平面のうち、保持された状態で研削機構4に対向する面である。そして、研削装置2は、ウェハー1をチャックテーブル3に保持させる。これにより、ウェハー1の表面が研削砥石6と対向する。続いて、研削装置2は、チャックテーブル3に回転を開始させる。これにより、ウェハー1の中心を通りかつウェハー1の表面と垂直な軸を中心としてチャックテーブル3とともにウェハー1が回転する。
また、研削機構4には、先端部がチャックテーブル3に対向して配されチャックテーブル3の回転軸と平行な軸を中心として回転するスピンドル5、スピンドル5の先端に装着されスピンドル5とともに回転する研削砥石6が設けられている。また、スピンドル5の回転軸は、チャックテーブル3の回転軸、つまり、保持されているウェハー1の回転軸から当該ウェハー1の半径方向に偏心して配されている。ウェハー1の回転軸からスピンドル5の回転軸までの偏心距離は、研削砥石6の半径の長さとする。また、図2に示すように、研削砥石6の直径は、ウェハー1の半径をrとし、ウェハー1の半径方向におけるリング状の補強部7の幅をdとした場合r―dとする。そして、研削装置2は、チャックテーブル3によるウェハー1の回転が開始されると、スピンドル5に回転を開始させる。これにより、スピンドル5とともに研削砥石6が回転する。すなわち、ウェハー1および研削砥石6のそれぞれが回転した状態となる。続いて、研削装置2は、スピンドル5をウェハー1側に移動させる。これにより、ウェハー1に研削砥石6が接触し、研削砥石6によってウェハー1の表面が研削される。ここで、研削砥石6の直径はr−dであり、スピンドル5の回転軸、つまり、研削砥石6の回転軸はウェハー1の回転軸から(r−d)/2偏心している。それゆえ、研削砥石6は、ウェハー1の表面の中央部から半径r−dの円形状の領域にのみ接触する。これにより、図3に示すように、ウェハー1の中央部のみが研削され、ウェハー1の中央部に凹部8が形成される。また、凹部8の外周側に、凹部8の底面との間で生じた段差によってリング状の補強部7が形成される。
また、研削装置2は、ウェハー1の研削を終えると、チャックテーブル3からウェハー1が取り外される。その際、ウェハー1の外周側に補強部7が形成されているため、ウェハー1の表面全てを研削する方法と比較すると、ウェハー1の取り外しが容易となる。続いて、研削装置2は、ウェハー1の裏面を図示しないダイシングテープに貼着する。ウェハー1の裏面とは、ウェハー1が有する2つの平面のうち、ウェハー1の表面と反対側の面である。ダイシングテープとは、粘着剤を片面に有するシート状の部材である。
なお、本実施形態では、ウェハー1の表面の中央部のみを研削する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、ウェハー1の表面の中央部の研削に加え、ウェハー1の裏面の中央部も研削する構成とすることもできる。
次に、研削工程を終えると、ウェハー1の凹部8の底面の中央部に複数の素子を形成する素子形成工程を実行する。ここで、素子としては、集積回路(Integrated Circuit)や、大規模集積回路(Large Scale Integration)等が挙げられる。
図4は、素子形成工程の内容を説明するための図である。
素子9の形成方法としては、図示しないウェハープロセス用処理装置を用いる方法を採用できる。ウェハープロセス用処理装置とは、ウェハー1に対して、ウェハー1の酸化、フォトレジスト塗布、ウェハー1表面へのパターン形成、エッチング、酸化・拡散・CVD・イオン注入、平坦化、電極形成、およびウェハー1検査等のウェハー処理を実行する装置である。そして、ウェハープロセス用処理装置は、研削工程を終えたウェハー1にウェハー処理を実行し、図4に示すように、ウェハー1の凹部8の底面の中央部にマトリクス状に配された複数の素子9を形成する。また、凹部8の底面に、各素子9の外形を表す輪郭線に沿って格子状に配されたストリート10を形成する。その際、ウェハー1の外周側に補強部7が形成されているため、ウェハー1のハンドリングが容易となる。
なお、本実施形態では、ウェハー1の表面の中央部に凹部8を形成し、凹部8の底面の中央部に複数の素子9を形成する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、ウェハー1の裏面の中央部に凹部8を形成し、凹部8の底面に代えて、ウェハー1の表面の中央部に複数の素子9を形成する構成とすることもできる。
次に、素子形成工程を終えると、ウェハー1の各ストリート10、および各ストリート10の延長線とのそれぞれに沿って凹部8の底部および補強部7にレーザ光を照射し、底部および補強部7の内部に多光子吸収による改質領域を形成する改質形成工程を実行する。ここで、ストリート10の延長線とは、ストリート10の端部からそのストリート10を含む方向にウェハー1の端部まで延長した直線である。また、多光子吸収による改質領域としては、クラック領域、溶融領域、および屈折率変化領域等が挙げられる。
図5および図6は、改質形成工程の内容を説明するための図である。
図5に示すように、レーザ光を照射する方法としては、レーザ照射装置11を用いる方法を採用できる。レーザ照射装置11とは、ウェハー1を保持するチャックテーブル12、およびチャックテーブル12によって保持されたウェハー1に対してレーザ光を照射するレーザヘッド13を備える装置である。レーザ光の照射方向は、ウェハー1の表面と垂直な方向とする。また、チャックテーブル3は、レーザ光の照射中、ウェハー1の表面をレーザヘッド13に対向させてウェハー1を保持し、かつレーザ光がウェハー1のストリート10およびストリート10の延長線14に沿って照射されるように移動する。また、レーザヘッド13は、凹部8の底部および補強部7の内部のうち、ウェハー1の裏面から設定距離までの範囲に多光子吸収による改質領域が形成されるように、照射するレーザ光の強度や集光状態等を設定する。設定距離とは、ウェハー1の凹部8の底部の厚さ(例えば、100μm)である。そして、レーザ照射装置11は、ウェハー1をチャックテーブル12に保持させる。これにより、ウェハー1の表面がレーザ照射装置11と対向する。続いて、レーザ照射装置11は、レーザヘッド13にレーザ光の照射を開始させ、同時にチャックテーブル3に移動を開始させる。これにより、レーザ光がウェハー1のストリート10およびストリート10の延長線14のそれぞれに沿って照射される。また、照射されたレーザ光が集光されることで、凹部8の底部および補強部7の内部にストリート10およびストリート10の延長線14のそれぞれに沿って多光子吸収による改質領域が形成される。また、レーザ照射装置11は、レーザ光の照射による改質領域の形成を終えると、チャックテーブル12からウェハー1が取り外される。その際、ウェハー1の外周側に補強部7が形成されているため、ウェハー1の取り外しが容易となる。
続いて、改質形成工程を終えると、各ストリート10の延長線14それぞれに沿って補強部7を切削する切削工程を実行する。
図7〜図10は、切削工程の内容を説明するための図である。
図7に示すように、補強部7の切削方法としては、切削装置15を用いる方法を採用できる。切削装置15とは、ウェハー1を保持するチャックテーブル16、およびチャックテーブル16によって保持されたウェハー1の補強部7に対して切削加工を実行する切削機構17を備える装置である。また、切削機構17には、チャックテーブル16に保持されたウェハー1の表面と平行な軸を中心として回転するスピンドル18、およびスピンドル18の先端に装着されスピンドル18とともに回転する切削ブレード19が設けられている。そして、切削装置15は、ウェハー1をチャックテーブル16に保持させる。これにより、ウェハー1の表面が切削機構17と対向する。続いて、切削装置15は、スピンドル18に回転を開始させる。これにより、スピンドル18とともに切削ブレード19が回転する。続いて、図8に示すように、切削装置15は、スピンドル18を移動させ、切削ブレード19を延長線14のそれぞれに沿って補強部7に順次接触させる。これにより、図9のウェハー1の断面図に示すように、切削ブレード19が補強部7を切削することで、補強部7が延長線14のそれぞれに沿って切削される。その際、ウェハー1の裏面にダイシングテープに貼付されているため、補強部7を切削された個々のチップが散乱することがない。なお、ウェハー1の補強部7の切削は、図10に示すように、ウェハー1の補強部7の表面からウェハー1の凹部8の底面と同一の深さまで行う。
次に、切削工程を終えると、ウェハー1を分割する分割工程を実行する。
ウェハー1の分割方法としては、ダイシングテープをエキスパンドする方法を採用できる。エキスパンドとは、ダイシングテープを放射状に引き延ばす動作である。これにより、ウェハー1が、多光子吸収による改質領域、つまり、各素子9の輪郭線の位置で分断される。その結果、ウェハー1が個々の素子からなるチップに分割される。分断された個々のチップは、ダイシングテープに貼付されているため散乱することがない。
次に、分割工程を終えると、チップをピックアップするピックアップ工程が行われる。
チップのピックアップ方法としては、ダイシングテープを引き延ばし、チップ同士の間隔を広げた後に、吸着具で各チップを吸着する方法を採用できる。これにより、ピックアップの際に、隣接するチップ同士の接触によるチップの破損を防止できる。
このように、本実施形態では、ウェハー1に対して、素子9の各ストリート10および各ストリート10の延長線14それぞれに沿って改質領域を形成する。また、各ストリート10の延長線それぞれに沿って補強部7を切削する。それゆえ、補強部7の切削を終えた後、ウェハー1を貼着したダイシングテープをエキスパンドすることで、ウェハー1が改質領域で分断される。これにより、ウェハー1をより容易に分割できる。
また、例えば、素子9間も切削ブレード19で切削する方法に比べ、ウェハー1にかかる力を低減できる。それゆえ、ウェハー1の分割の際に、チップの破損を防止できる。また、隣接する素子9間の間隔を切削ブレード19による切削幅よりも狭くすることができる。それゆえ、一枚のウェハー1により多くの素子9を形成できる。
また、例えば、凹部8の底部の厚さが100μm以下である場合には、いわゆる1パスのレーザ光で改質領域を形成できる。それゆえ、装置負荷も増大せずに済む。
(応用例)
なお、本実施形態では、素子形成工程、改質形成工程、および切削工程を順に実行する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、各工程の順番を入れ替え、改質形成工程、素子形成工程、および切削工程の順に実行する構成とすることもできる。同様に、研削工程、素子形成工程、および切削工程の順に実行する構成や、切削工程、素子形成工程、および改質形成工程の順に実行する構成とすることもできる。
また、ウェハー1の凹部8に加え、補強部7にも改質領域を形成する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、凹部8の底部の厚さが十分に薄い場合(例えば、数十μm)には、ウェハー1の凹部8にのみ改質領域を形成し、補強部7への改質領域の形成を省略する構成とすることもできる。そのようにすれば、ダイシングテープがエキスパンドされ、ウェハー1が改質領域で分断が進むと、分断の進展によって補強部7も分断され、ウェハー1が個々の素子からなるチップに分割される。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、前記第1の実施形態と同様な構成等については、同一の符号を付して説明する。
本実施形態では、研削工程の前にウェハー1の表面全体を研磨する研磨工程を実行する点と、改質形成工程の内容と、切削工程を省略する点と、が前記第1実施形態と異なる。本実施形態は、エッチドウェハー、つまり、薬品による表面処理が行われる前の、表面が比較的粗いウェハー1を使用する場合に有効である。
図11は、研磨工程の内容を説明するための図である。
ウェハー1の研磨方法としては、研磨装置20を用いる方法を採用できる。研磨装置20は、研削装置2と同様の装置を用いる。但し、研削砥石6としては、図11に示すように、ウェハー半径rと同じ直径の砥石を用いる。ウェハー1の研磨は、レーザ照射装置11が照射したレーザ光がウェハー1の内部に多光子吸収による改質領域を形成できる状態になるまで行う。例えば、2000番の砥石で研磨することで実現できる。
図12は、改質形成工程の内容を説明するための図である。
図12に示すように、凹部8の底部および補強部7の内部に改質領域を形成する方法としては、第1実施形態と同様に、レーザ照射装置11を用いる方法を採用できる。但し、補強部7の内部への改質領域の形成は、補強部7の内部に厚さ方向にわたって設定した複数の位置それぞれに、ストリート10およびストリート10の延長線14それぞれに沿った改質領域を形成することで行う。そして、レーザ照射装置11は、ウェハー1をチャックテーブル12に保持させる。これにより、ウェハー1の表面がレーザ照射装置11と対向する。続いて、レーザ照射装置11は、レーザヘッド13にレーザ光の照射を開始させ、同時にチャックテーブル3に移動を開始させる。これにより、レーザ光がウェハー1のストリート10およびストリート10の延長線のそれぞれに沿って照射される。ここで、補強部7の表面は、レーザ照射装置11が照射したレーザ光がウェハー1の内部に多光子吸収による改質領域を形成できる状態に研磨されている。それゆえ、照射されたレーザ光がウェハー1の表面、つまり、凹部8の底面および補強部7の表面を透過して集光されることで、凹部8の底部および補強部7の内部にストリート10およびストリート10の延長線14のそれぞれに沿って多光子吸収による改質領域が形成される。
このように、本実施形態では、ウェハー1の凹部8の底部に対して、素子9間の各ストリート10および各ストリート10の延長線それぞれに沿って改質領域を形成する。また、補強部7に対して、各ストリート10の延長線それぞれに沿って改質領域を形成する。それゆえ、ウェハー1を貼着したダイシングテープをエキスパンドすることで、ウェハー1が改質領域で分断される。これにより、ウェハー1をより容易に分割できる。
また、例えば、素子9間や補強部7を切削ブレード19で切削する方法に比べ、ウェハー1にかかる力を低減できる。それゆえ、ウェハー1の分割の際に、チップの破損を防止できる。また、隣接する素子9間の間隔を切削ブレード19による切削幅よりも狭くすることができる。それゆえ、一枚のウェハー1により多くの素子9を形成できる。
また、例えば、素子9間や補強部7を切削ブレード19で切削する方法と異なり、切り屑の除去や切削箇所の冷却のためにウェハー1に水を供給せずに済む。それゆえ、例えば、水に触れると不具合が生じる素子9を有するチップの製造に好適である。
また、本実施形態では、研削工程の前にウェハー1の表面全体を研磨するようにした。それゆえ、レーザ光が補強部7の表面を透過し、レーザ光を補強部7の内部に集光できる。これにより、補強部7の内部に多光子吸収による改質領域を容易に作成できる。
図13は、比較例を説明するための図である。
例えば、研削工程の前にウェハー1の表面全体を研磨しない場合には、補強部7の表面が比較的荒れている。そのため、図13に示すように、レーザ光が補強部7の表面で拡散し、レーザ光を補強部7の内部に集光できない。それゆえ、補強部7の内部に内部改質領域を形成できず、ダイシングテープをエキスパンドしてもウェハー1を分割できない。また、この状態でチップをピックアップしようとすると、チップ間に隙間がないため、チップ同士が擦れチッピングによる素子不良や異物発生による素子不良が起きる。
(応用例)
なお、本実施形態では、ウェハー1の表面全体を研磨し、ウェハー1の表面側から凹部8の底部および補強部7にレーザ光を照射する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、ウェハー1の裏面全体を研磨し、ウェハー1の裏面側から凹部8の底部および補強部7にレーザ光を照射する構成とすることもできる。
1はウェハー、2は研削装置、3はチャックテーブル、4は研削機構、5はスピンドル、6は研削砥石、7は補強部、8は凹部、9は素子、10はストリート、11はレーザ照射装置、12はチャックテーブル、13はレーザヘッド、14は延長線、15は切削装置、16はチャックテーブル、17は切削機構、18はスピンドル、19は切削ブレード、20は研磨装置

Claims (5)

  1. 加工対象であるウェハーの少なくとも一方の面の中央部を研削して前記一方の面の中央部に凹部を形成し、前記凹部の外周側にリング状の補強部を形成する研削工程と、
    前記研削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記ウェハーの他方の面の中央部に複数の素子を形成する素子形成工程と、
    前記素子形成工程を終えた後に、前記複数の素子の各ストリートと前記各ストリートを前記ウェハーの端部まで延長した各延長線とのそれぞれに沿って少なくとも前記凹部の底部にレーザ光を照射し、前記底部の内部に改質領域を形成する改質形成工程と、
    前記改質形成工程を終えた後に、前記各延長線それぞれに沿って前記リング状の補強部を切削する切削工程と、含むことを特徴とするウェハーの加工方法。
  2. 加工対象であるウェハーの少なくとも一方の面の中央部を研削して前記一方の面の中央部に凹部を形成し、前記凹部の外周側にリング状の補強部を形成する研削工程と、
    前記研削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記ウェハーの他方の面の中央部に形成される複数の素子の各ストリートと前記各ストリートを前記ウェハーの端部まで延長した各延長線とのそれぞれに沿って少なくとも前記凹部の底部にレーザ光を照射し、前記底部の内部に改質領域を形成する改質形成工程と、
    前記改質形成工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記他方の面の中央部に前記複数の素子を形成する素子形成工程と、
    前記素子形成工程を終えた後に、前記各延長線それぞれに沿って前記リング状の補強部を切削する切削工程と、含むことを特徴とするウェハーの加工方法。
  3. 加工対象であるウェハーの少なくとも一方の面の中央部を研削して前記一方の面の中央部に凹部を形成し、前記凹部の外周側にリング状の補強部を形成する研削工程と、
    前記研削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記ウェハーの他方の面の中央部に複数の素子を形成する素子形成工程と、
    前記素子形成工程を終えた後に、前記複数の素子の各ストリートを前記ウェハーの端部まで延長した各延長線それぞれに沿って前記補強部を切削する切削工程と、
    前記切削工程を終えた後に、前記各ストリートと前記各延長線とのそれぞれに沿って少なくとも前記凹部の底部にレーザ光を照射し、前記底部の内部に改質領域を形成する改質形成工程と、を含むことを特徴とするウェハーの加工方法。
  4. 加工対象であるウェハーの少なくとも一方の面の中央部を研削して前記一方の面の中央部に凹部を形成し、前記凹部の外周側にリング状の補強部を形成する研削工程と、
    前記研削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記ウェハーの他方の面の中央部に形成される複数の素子の各ストリートを前記ウェハーの端部まで延長した各延長線それぞれに沿って前記補強部を切削する切削工程と、
    前記切削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記他方の面の中央部に前記複数の素子を形成する素子形成工程と、
    前記素子形成工程を終えた後に、前記各ストリートと前記各延長線とのそれぞれに沿って少なくとも前記凹部の底部にレーザ光を照射し、前記底部の内部に改質領域を形成する改質形成工程と、を含むことを特徴とするウェハーの加工方法。
  5. 加工対象であるウェハーのいずれかの面の全体を研磨する研磨工程と、
    前記研磨工程を終えた後に、前記ウェハーの一方の面の中央部を研削して前記一方の面の中央部に凹部を形成し、前記凹部の外周側にリング状の補強部を形成する研削工程と、
    前記研削工程を終えた後に、前記凹部の底面または前記ウェハーの他方の面の中央部に複数の素子を形成する素子形成工程と、
    前記素子形成工程を終えた後に、前記複数の素子の各ストリートと前記各ストリートを前記ウェハーの端部まで延長した各延長線とのそれぞれに沿って前記いずれかの面側から前記凹部の底部および前記補強部にレーザ光を照射し、前記凹部の底部および前記補強部の内部に改質領域を形成する改質形成工程と、を含むことを特徴とするウェハーの加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012054273A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Disco Abrasive Syst Ltd ウエーハの加工方法
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