JP2011185864A - 磁界検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 地磁気などの磁気を検知する3軸のセンサを用い、磁気ベクトルの回転動作と角速度を、ノイズの影響を低減して精度良く計算できる磁界検知装置を提供する。
【解決手段】 磁気ベクトルを検知する3つの磁気センサからの検知出力に基づいて、磁気ベクトルが球面座標G上の座標点データとして求められる。演算された複数の座標点データD1,D2,D3,D4,・・・の分散と平均を加味して、残差の最も少ない回帰平面Pを求め、この回帰平面Pと球面座標Gとの交線を、移動軌跡円Crであると推定する。移動軌跡円Crの中心からの2つの座標点データの開き角を時間で微分することで、角速度を得ることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、直交する3方向のそれぞれに向けられた磁気センサで磁気ベクトルを検知する磁界検知装置に係り、特にノイズの影響を軽減して磁気ベクトルの回転運動を知ることができる磁界検知装置に関する。
互いに直交する3方向の磁界強度を検知する3軸の磁気センサを使用する磁界検知装置は、地磁気を検知する地磁気検知装置などとして使用される。
特許文献1に記載された磁気式ジャイロは、3軸直交座標上に配置された地磁気を検知する3軸磁気センサを有している。この磁気式ジャイロは、三次元空間内で回転させたときに、3軸の出力データを用いて異なる2時点間の差分ベクトルを求め、その差分ベクトルが予め決められたしきい値よりも小さくなるか否かを判定して、3軸のうちのどの軸を中心として回転しているのかを特定するというものである。
特許文献1に記載された磁気式ジャイロは、磁気センサの向きで決められた3軸のいずれの軸を中心として回転したときに、回転状態を検知することができるが、前記3軸以外の軸を中心として回転させたときには回転軸を認識できなくなり、どの回転平面内で回転しているのかを特定できなくなる。つまり、特許文献1に記載された1個の磁気式ジャイロだけで、三次元空間内の任意の軸を中心として回転させたときの角速度を検知できない。
特許文献2には、飛行機などに搭載される姿勢センサが開示されている。この姿勢センサは、地磁気検出装置を有しているとともに、負荷おもりとこの負荷おもりに作用する重力を検知する力検出装置が設けられている。飛行機などとともに姿勢センサが傾いたときに、力検出装置の検知出力により重力の方向に対する傾きを検出し、地磁気検出装置で得られる方位出力を、力検出装置で得られた傾き姿勢に関する情報を用いて修正するというものである。
特許文献2に記載された姿勢センサは、地磁気検出装置のみならず負荷おもりとこの負荷おもりに作用する重力を検知する力検出装置が設けられているために、装置が大きくまた重くなり、例えば携帯用の小型機器などに搭載することが難しい。
特許文献3に記載された3軸姿勢検出装置は、目的物体の姿勢を検出するものであるが、3方向の検出が可能な磁気センサと、3方向の検出が可能なジャイロセンサの双方が搭載されている。そのため、携帯用の小型機器などに搭載するのに適しておらず、また、磁気センサとジャイロセンサの双方を搭載しているため、消費電力が多くなる欠点を有している。
特開2008−224642号公報 特開平2−238336号公報 特開平11−248456号公報
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、直交する3軸の方向に向く磁気センサの検知出力から、磁気ベクトルの移動軌跡円を推定でき、しかもノイズの影響を低減させて移動軌跡円を精度良く推定することが可能な磁界検知装置を提供することを目的としている。
また本発明は、少ないデータ数でも移動軌跡円を精度良く推定できる磁界検知装置を提供することを目的としている。
本発明は、互いに直交するX方向とY方向およびZ方向が基準方向として決められた磁気検知部と、演算部とを有し、
前記磁気検知部に、X方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるX軸センサと、Y方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるY軸センサ、およびZ方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるZ軸センサが搭載され、
前記演算部では、複数の前記検知出力から求められる磁気ベクトルが、球面座標上の座標点データに換算され、複数の座標点データから回帰平面を求められ、前記回帰平面と前記球面座標との交線を移動軌跡円とすることを特徴とするものである。
本発明は、X−Y−Zの三次元座標での平面の方程式をY=A・X+B・Z+Cとし、定数AとBを、xの分散Sx、yの分散Sy、zの分散Sz、およびxとyの共分散Sxy、xとzの共分散Sxz、yとzの共分散Syzから求め、定数Cを、xの平均xa、yの平均ya、zの平均zaから求めて、前記方程式から回帰平面を求めるものである。
本発明は、三次元座標上での複数の座標点データの分散の傾向と分散の平均を加味した回帰平面を算出し、回帰平面と球面座標との交線を移動軌跡円としている。複数の座標点データの分散の傾向を統計学的に加味しているので、求められる回帰平面および移動軌跡円は、実際の回転軌跡円の傾向に近いものとなる。すなわち、ノイズの影響を軽減させて回転軌跡円を推定できる。また、少ないデータ数であっても、誤差の少ない回帰平面を求めることができ、少ないデータ数から移動軌跡円を推定することができる。
本発明は、移動軌跡円の中心からの複数の座標点データの開き角と、座標データのサンプル時間とから角速度が求められる。
この場合に、複数の座標点データを前記移動軌跡円に投影し、移動軌跡円の中心からの投影点の開き角と、座標データのサンプル時間とから角速度が求められる。
上記のように座標点データを移動軌跡円に投影することで、座標点データの開き角度をノイズの影響が少なく誤差の少ないものとして求めることができる。
本発明は、直交する3軸方向に向けられた磁気センサの検知出力を用いて、磁気ベクトルの相対的な回転運動を推定できる。また、複数の座標データの分散と平均を加味して回帰平面を求めているので、ノイズの影響が少なく、しかも少ないデータ数であっても、移動軌跡円を精度良く求めることが可能である。
本発明の実施の形態の磁界検知装置の回路ブロック図、 データバッファの説明図、 磁気検知部に設けられたX軸センサとY軸センサおよびZ軸センサの説明図、 地磁気ベクトルの検知動作原理を示す三次元座標の説明図、 回帰平面と球面座標を示す斜視図、 角速度の演算方法を説明する説明図、
図1に示す本発明の実施の形態の磁界検知装置1は、地磁気を検知する磁気検知部2を有している。図3に示すように、磁気検知部2は、互いに直交する基準軸であるX軸とY軸およびZ軸が固定軸として決められている。磁界検知装置1は携帯用機器などに搭載されており、磁気検知部2は、X軸とY軸およびZ軸の直交関係を維持したまま、空間内で自由に移動できる。
図3に示すように、磁気検知部2には、X軸センサ3がX軸に沿って固定され、Y軸センサ4がY軸に沿って固定され、Z軸センサがZ軸に沿って固定されている。X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5は、いずれもGMR素子で構成されている。GMR素子は、Ni−Co合金やNi−Fe合金などの軟磁性材料で形成された固定磁性層および自由磁性層と、固定磁性層と自由磁性層との間に挟まれた銅などの非磁性導電層とを有している。固定磁性層の下に反強磁性層が積層され、反強磁性層と固定磁性層との反強結合により、固定磁性層の磁化が固定されている。
X軸センサ3は、地磁気のX方向に向く成分を検知するものであり、固定磁性層の磁化の向きがX軸に沿うPX方向に固定されている。自由磁性層の磁化の向きは地磁気の向きに反応する。自由磁性層の磁化の向きがPX方向と平行になるとX軸センサ3の抵抗値が極小になり、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と逆向きになるとX軸センサ3の抵抗値が極大になる。また、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と直交すると、抵抗値が前記極大値と極小値との平均値となる。
図1に示す磁場データ検知部6では、X軸センサ3と固定抵抗とが直列に接続され、X軸センサ3と固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、X軸センサ3と固定抵抗との間の電位がX軸の検知出力として取り出される。X軸センサ3にX方向に向く磁界が与えられていないとき、またはPXに対して直交する磁界が与えられているときに、X軸の検知出力が中点電位となる。
磁気検知部2の全体を傾け、X軸センサ3の固定磁性層の磁化の固定方向PXを地磁気ベクトルVと同じ向きにするとX軸センサ3に与えられる磁界成分が極大値となる。このときのX軸の検知出力は、前記中点電位に対してプラス側の極大値となる。逆に、X軸センサ3の固定磁性層の磁化の固定方向PXを地磁気ベクトルVと反対に向けると、X軸センサ3に与えられる逆向きの磁界成分が極大値となる。このときのX軸の検知出力は、前記中点電位に対してマイナス側の極大値となる。
Y軸センサ4とZ軸センサ5も、それぞれ固定抵抗とが直列に接続され、Y軸センサ4またはZ軸センサ5と固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、各センサと固定抵抗との間の電位がY軸またはZ軸の検知出力として取り出される。
Y軸センサ4の固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと同じ向きにすると、Y軸の検知出力は、中点電位に対してプラス側の極大値になる。Y軸センサ4の固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと反対に向けると、Y軸の検知出力は、中点電位に対してマイナス側の極大値となる。同様に、Z軸センサ5の固定磁性層の磁化の固定方向PZを地磁気ベクトルVと同じ向きにすると、Z軸の検知出力は、中点電位に対してプラス側の極大値になる。Z軸センサ5の固定磁性層の磁化の固定方向PZを地磁気ベクトルVと反対に向けると、Z軸の検知出力は、中点電位に対してマイナス側の極大値となる。
地磁気ベクトルVの大きさが一定であれば、X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5からの検知出力は、いずれもプラス側の極大値の絶対値と、マイナス側の極大値の絶対値とが同じである。
X軸センサ3としては、地磁気ベクトルの向きによってプラス側の検知出力とマイナス側の検知出力が得られ、プラス側の検知出力の極大値とマイナス側の検知出力の極大値とで絶対値が同じになれば、GMR素子以外の磁気センサで構成することもできる。例えば、X軸に沿ってプラス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子と、マイナス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子を組み合わせて、X軸センサ3として使用してもよい。これは、Y軸センサ4とZ軸センサ5においても同じである。
図1に示すように、磁場データ検知部6で検知されたX軸とY軸およびZ軸の検知出力は、演算部10に与えられる。演算部10は、A/D変換部とCPUおよびクロック回路などから構成されている。演算部10のクロック回路の計測時間に応じて、磁場データ検知部6で検知されたX軸とY軸およびZ軸の検知出力が、短いサイクルで間欠的にサンプリングされて演算部10に読み出される。それぞれの検知出力は、演算部内に設けられた前記A/D変換部によってディジタル値に変換される。
演算部10を構成するCPUにはメモリ7が接続されている。メモリ7には、演算処理のためのソフトウエアがプログラミングされて格納されている。演算部10の演算処理は前記ソフトウエアによって実行される。
ディジタルデータに変換されたX軸の検知出力とY軸の検知出力およびZ軸の検知出力は、演算部10で演算処理され、図4に示すX−Y−Zの三次元座標上の座標点データD(xb,yb,zb)に変換されて、演算部10に設けられたデータバッファ(バッファメモリ)11に格納される。クロック回路と同期して短いサイクルでサンプリングされて演算された前記座標点データDは、図2に示すデータバッファ11の格納部11aに与えられる。座標点データDが格納部11aに与えられる毎に、座標点データDが格納部11aから11mまで順に送り出され、最終段の格納部11mに格納されていた最も古い座標点データDが捨てられる。磁界検知装置1が動作している間は、磁場データ検知部6から最新のデータが一定時間毎に読み出され続け、演算後の座標点データDがデータバッファ11に順番に格納されていく。
図4に示すように、演算部10には、ソフトウエア上で、X−Y−Zの三次元座標が設定されている。演算部10に設定されたX−Y−Zの各軸は、図3に示す磁界検知装置1に固定されて設定されたX−Y−Zの各軸とその向きが一致している。
図4に示すように、磁気検知部2が地球上のいずれかの場所に置かれると、磁気検知部2のX軸センサ3から検知出力xbが得られ、Y軸センサ4から検知出力ybが得られ、Z軸センサ5から検知出力zbが得られる。演算部10において、三次元の検知出力から座標点データD(xb,yb,zb)が演算される。座標点データD(xb,yb,zb)はサンプリング周期毎に次々と得られ、データバッファ11に順に格納されていく。
磁界検知装置1は、電源が投入された直後または使用開始時にキャリブレーションが行われる。キャリブレーションは、磁界検知装置1を搭載した携帯機器のディスプレイの表示などに指示され、使用者がその指示にしたがって実行する。
キャリブレーションは、磁界検知装置1を搭載した携帯機器などを任意の方向へ数回だけ回転させることで行われる。演算部10では、キャリブレーションにおいて次々に得られる座標点データDのいくつかをサンプリングする。少なくとも3個の座標点データDを得ることで、その時点での座標点データDの回転軌跡に一致する円を特定できる。この円が複数個求められ、それぞれの円の中心を通りこの円を含む平面と垂直な中心線が求められて、これらの中心線の交点が演算される。演算部10では、キャリブレーションの結果として得られた前記交点が、三次元座標の基準原点Oとなるように補正される。
キャリブレーションにより三次元座標の基準原点Oが補正されると、その後の検知出力から演算される座標点データD(xb,yb,zb)は、図4に示すように、三次元座標上の基準原点Oを中心とする球面座標G上の点として現れる。この球面座標Gの半径Rは、X軸センサ3、Y軸センサ4、Z軸センサ5から得られる検知出力の極大値の絶対値に比例する。球面座標Gの半径Rは、そのときの測定場所によって相違し、検知される地磁気ベクトルVの絶対値の大小に応じて球面座標Gの半径Rも変化する。
図4は、磁界検知装置1に設定されているZ軸が重力方向に向けられた状態を示している。検知出力から得られる座標点データD(xb,yb,zb)と、三次元座標の基準原点Oを結ぶ線が地磁気ベクトルVである。磁界検知装置1をZ軸を中心として(重力方向に向く軸を中心として)回転させると、次々とサンプリングされていく座標点データD(xb,yb,zb)が、Z軸を中心とし且つX−Y軸と平行な水平緯度線Haに沿って移動する。仮に、演算部10において、基準軸Zの方向が重力方向に向けられていることを認識していれば、水平緯度線HaとZ軸との交点を中心とする複数の座標点データDの開き角度と、サンプリング時間とから角速度を求めることが可能である。
しかし、実際に磁界検知装置1を搭載した携帯機器などを、三次元空間内で任意の向きに回転させたときに、座標点データDからのみでは、回転軌跡の軸がどの向きであるのか、回転軌跡の中心の座標がどこにあるかを認識することができない。その結果、角速度も演算できない。
そこで、図2に示す演算部10では、次のソフトウエアを実行することで、磁界検知装置1を任意の向きの軸を中心として回転させたときに、座標点データがどの移動軌跡円に沿って移動しているのかを演算で推定できるようにしている。
図5に示すように、磁界検知装置1が、X−Y−Z軸以外の任意の軸を中心として回転すると、球面座標G上に座標点データD1,D2,・・・,Dn−1,Dnが現われる。座標点データD1が最新のデータであり、D2,D3,D4,・・・Dn−1,Dnの順に遡って古いデータとなる。最新の座標点データD1は、図2に示すデータバッファ11の格納部11aに格納され、座標点データD2,D3,D4,・・・が、格納部11b,11c,・・・に順に格納される。
演算部10では、データバッファ11に格納されている複数の座標点データD1,D2,D3,・・・,Dn−1,Dnを用い、これらの座標点データの分散傾向と平均を加味して、それぞれの座標点データとの誤差が最小となる回帰平面Pを求める。この回帰平面Pと球面座標Gとの交線となる円を移動軌跡円Crと推定する。
図5に示すX−Y−Zの三次元座標での回帰平面Pの方程式をY=A・X+B・Z+Cとすると、定数AとBは、xの分散Sx、yの分散Sy、zの分散Sz、およびxとyの共分散Sxy、xとzの共分散Sxz、yとzの共分散Syzから求められ、定数Cは、xの平均xa、yの平均ya、zの平均zaから求められる。
演算に使用する座標点データD1,D2,D3,・・・,Dn−1,Dnの座標をそれぞれ、(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)、(x3,y3,z3)、・・・(xn−1,yn−1,zn−1)、(xn,yn,zn)とし、球面座標Gの座標を(0,0,0)とする。なお、演算に使用する座標点データD1,D2,D3,・・・,Dn−1,Dnは、図2に示すバッファメモリ11に一定量格納された全てのデータを使用してもよいし、そのうちのいずれか複数を選択して使用してもよい。
xの平均xa、yの平均ya、zの平均zaは、以下の数1から求められる。
Figure 2011185864
xの分散Sx、yの分散Sy、zの分散Szは、以下の数2から求められる。
Figure 2011185864
xとyの共分散Sxy、xとzの共分散Sxz、yとzの共分散Syzは、以下の数3から求められる。
Figure 2011185864
回帰平面Pの方程式Y=A・X+B・Z+Cの定数A,Bは、以下の数4から求められる。
Figure 2011185864
回帰平面Pの方程式Y=A・X+B・Z+Cの定数Cは、以下の数5から求められる。
Figure 2011185864
次に、回帰平面Pの方程式Y=A・X+B・Z+Cと、球面座標Gの方程式X2+Y2+C2=R2(Rは半径)とから、回帰平面Pと球面座標Gとの交線を求め、この交線の円を移動軌跡円Crと推定する。
磁界検知装置1を搭載した携帯機器などが一定の軸の回りを回転しているときは、この間に得られた座標点データD1,D2,D3,・・・,Dn−1,Dnに相関があり、実際の移動軌跡円と各座標点データとの残差はほぼ正規分布に従い、また残差の平均値はきわめて0に近い。そのため、複数の座標点データの分散と共分散および平均から算出された回帰平面Pは、地磁気ベクトルVの回転軌跡の傾向に近いものとなり、それぞれの座標点データに重畳しているノイズの影響が少ないものとなる。よって、移動軌跡円Crも、ノイズの影響が少なく、実際の運動の傾向に則した高精度なものとなる。
図6に示すように、移動軌跡円Crが求められると、その中心Mを求めることができる。複数の座標点データのうちのいずれか2つの座標点データDa,Dbを選択し、前記中心Mからの開き角度を、2つの座標点データDa,Dbのサンプリング時間で微分することで角速度を求めることができる。
このとき、2つの座標点データDa,Dbをそのまま使用して、2つの座標点データDa,Dbの中心Mからの開き角度を求めてもよい。ただし、図6に示すように、座標点データDaとDbから回帰平面Pへ垂直に投影した投影点Dav,Dbvを求め、この投影点Dav,Dbvの開き角度θをサンプリング時間で微分して角速度を求めることが好ましい。
移動軌跡円Crの中心Mの座標(xm,ym,zm)は、以下の数6で求められる。
Figure 2011185864
上記座標から、中心Mを、X−Y平面座標、X−Z平面座標、Y−Z平面座標にそれぞれ投影した中心点を求める。同様にして、2つの座標点データDa,Dbを、X−Y平面座標、X−Z平面座標、Y−Z平面座標にそれぞれ投影した投影点を求める。投影した中心点と2つの座標点データの投影点とから、X軸回りの角速度と、Y軸回りの角速度およびZ軸回りの角速度をそれぞれ求めることができる。
上記のように、座標点データDaとDbから回帰平面Pへ垂直に投影した投影点Dav,Dbvを求め、この投影点Dav,Dbvの開き角度θをサンプリング時間で微分して角速度を求めると、実際の移動軌跡円と傾向が同じ円での移動角速度を求めることができるため、ノイズの影響の少ない角速度を算出することができる。
また、座標点データDのサンプル数が比較的少なくても、分散の傾向から、実際の運動に即した移動軌跡円を推定できるため、演算の負荷が少なく、また磁界検知装置1を少し回転させただけで、その時点の角速度を俊敏に算出することができる。
本発明の磁界検知装置は、3軸の磁気センサからの座標点データを使用して回転運動を特定し角速度を算出することができる。よって、携帯用のゲーム装置やゲーム装置の入力装置に使用することができる。またロボットの腕や関節などの姿勢の変化を検知する検知部として使用することもできる。
さらに、本発明の磁界検知装置は、地磁気以外の外部磁界の磁気ベクトルの動きを検知する装置として使用可能である。例えば磁気検知装置を固定し、外部の磁気ベクトルがどの方向でどのような運動をしているかの検知も可能である。
1 磁界検知装置
2 磁気検知部
3 X軸センサ
4 Y軸センサ
5 Z軸センサ
6 磁場データ検知部
7 メモリ
10 演算部
11 データバッファ
D1,D2,D3,D4,・・・,Dn 座標点データ
G 球面座標
P 回帰平面
Cr 移動軌跡円

Claims (4)

  1. 互いに直交するX方向とY方向およびZ方向が基準方向として決められた磁気検知部と、演算部とを有し、
    前記磁気検知部に、X方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるX軸センサと、Y方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるY軸センサ、およびZ方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるZ軸センサが搭載され、
    前記演算部では、複数の前記検知出力から求められる磁気ベクトルが、球面座標上の座標点データに換算され、複数の座標点データから回帰平面を求められ、前記回帰平面と前記球面座標との交線を移動軌跡円とすることを特徴とする磁界検知装置。
  2. X−Y−Zの三次元座標での平面の方程式をY=A・X+B・Z+Cとし、定数AとBを、xの分散Sx、yの分散Sy、zの分散Sz、およびxとyの共分散Sxy、xとzの共分散Sxz、yとzの共分散Syzから求め、定数Cを、xの平均xa、yの平均ya、zの平均zaから求めて、前記方程式から回帰平面を求める請求項1記載の磁界検知装置。
  3. 移動軌跡円の中心からの複数の座標点データの開き角と、座標データのサンプル時間とから角速度が求められる請求項1または2記載の磁界検知装置。
  4. 複数の座標点データを前記移動軌跡円に投影し、移動軌跡円の中心からの投影点の開き角と、座標データのサンプル時間とから角速度が求められる請求項3記載の磁界検知装置。
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