JP5498208B2 - 磁界検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直交する3方向のそれぞれに向けられた磁気センサで磁気ベクトルを検知する磁界検知装置に係り、少ないデータ数で磁気ベクトルの回転運動を知ることができる磁界検知装置に関する。
互いに直交する3方向の磁界強度を検知する3軸の磁気センサを使用する磁界検知装置は、地磁気を検知する地磁気検知装置などとして使用される。
特許文献1に記載された磁気式ジャイロは、3軸直交座標上に配置された地磁気を検知する3軸磁気センサを有している。この磁気式ジャイロは、三次元空間内で回転させたときに、3軸の出力データを用いて異なる2時点間の差分ベクトルを求め、その差分ベクトルが予め決められたしきい値よりも小さくなるか否かを判定して、3軸のうちのどの軸を中心として回転しているのかを特定するというものである。
特許文献1に記載された磁気式ジャイロは、磁気センサの向きで決められた3軸のいずれの軸を中心として回転したときに、回転状態を検知することができるが、前記3軸以外の軸を中心として回転させたときには回転軸を認識できなくなり、どの回転平面内で回転しているのかを特定できなくなる。つまり、特許文献1に記載された1個の磁気式ジャイロだけで、三次元空間内の任意の軸を中心として回転させたときの角速度を検知できない。
特許文献2には、飛行機などに搭載される姿勢センサが開示されている。この姿勢センサは、地磁気検出装置を有しているとともに、負荷おもりとこの負荷おもりに作用する重力を検知する力検出装置が設けられている。飛行機などとともに姿勢センサが傾いたときに、力検出装置の検知出力により重力の方向に対する傾きを検出し、地磁気検出装置で得られる方位出力を、力検出装置で得られた傾き姿勢に関する情報を用いて修正するというものである。
特許文献2に記載された姿勢センサは、地磁気検出装置のみならず負荷おもりとこの負荷おもりに作用する重力を検知する力検出装置が設けられているために、装置が大きくまた重くなり、例えば携帯用の小型機器などに搭載することが難しい。
特許文献3に記載された3軸姿勢検出装置は、目的物体の姿勢を検出するものであるが、3方向の検出が可能な磁気センサと、3方向の検出が可能なジャイロセンサの双方が搭載されている。そのため、携帯用の小型機器などに搭載するのに適しておらず、また、磁気センサとジャイロセンサの双方を搭載しているため、消費電力が多くなる欠点を有している。
特開2008−224642号公報 特開平2−238336号公報 特開平11−248456号公報
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、直交する3軸の方向に向くセンサからの検知出力から、磁気ベクトルの移動軌跡円を推定でき、しかも少ないデータ数でも移動軌跡円を推定することが可能な磁界検知装置を提供することを目的としている。
本発明は、互いに直交するX方向とY方向およびZ方向が基準方向として決められた磁気検知部と、演算部とを有し、
前記磁気検知部に、X方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるX軸センサと、Y方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるY軸センサ、およびZ方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるZ軸センサが搭載され、
前記演算部では、間欠的にサンプリングした複数の前記検知出力から求められる磁気ベクトルが、球面座標上の座標点データに換算され、複数の座標点データのうちの1つ基準座標点データを含んで前記球面座標上に位置する複数の仮想円が設定され、複数の座標点データとの誤差が最も小さい仮想円が最小二乗法に基づいて求められて、座標点データの移動軌跡円と推定されることを特徴とするものである。
本発明の磁界検知装置は、X軸センサとY軸センサおよびZ軸センサの検知出力によって特定される磁気ベクトルの情報を球面座標上の座標点データとして複数個取得し、この座標点データを用いて計算することで、磁気ベクトルの移動軌跡円を求めることができる。また、磁界検知装置と磁気ベクトルとの相対的な回転角度が狭く、座標点データのサンプル数が少なくても、移動軌跡円を高い精度で推定することができる。
本発明は、前記球面座標上に、前記基準座標点データを含み前記球面座標の半径と同じ半径を有する複数の第1の仮想円が設定されて、複数の座標点データとの誤差が最も小さい第1の仮想円が最小二乗法に基づいて選択され、
次に、前記基準座標点データを含み、選択された前記第1の仮想円と開き角度を有して前記球面座標上に位置する互いに半径の相違する複数の第2の仮想円が設定されて、複数の座標点データとの誤差が最も小さい第2の仮想円が最小二乗法に基づいて求められて、座標点データの移動軌跡円と推定されるものである。
例えば、複数の前記第1の仮想円は、前記基準座標点データと前記球面座標の中心を通る基準中心線の回りに一定の角度間隔を空けて設定される。また、複数の前記第2の仮想円は、選択された前記第1の仮想円から一定の角度間隔の開き角を空けて設定される。
上記のように、球面座標上に複数の第1の仮想円と複数の第2の仮想円を設定することで、実際の座標点データの移動軌跡に近い軌跡円を推定することが可能になる。
あるいは、本発明は、前記基準座標点データを含み且つ半径が互いに相違する複数の前記仮想円が設定されるものであってもよい。
本発明は、2つの座標点データの前記移動軌跡円の中心からの開き角度と、2つの前記座標点データが得られた時間とから、その時点での前記磁気ベクトルの角速度を求めることが可能になる。
本発明は、直交する3軸方向に向けられた磁気センサの検知出力を用いて、磁気ベクトルの相対的な回転運動を推定できる。また、磁気ベクトルの相対的な回転角度が浅く、データのサンプル数が少なくとも、磁気ベクトルの運動軌跡を高い精度で推定することが可能である。
本発明の実施の形態の磁界検知装置の回路ブロック図、 図1に示す磁界検知装置に設けられた演算部の機能を説明するブロック図、 データバッファの処理動作を示す説明図、 磁気検知部に設けられたX軸センサとY軸センサおよびZ軸センサの説明図、 地磁気ベクトルの検知動作原理を示す三次元座標の説明図、 移動軌跡円を推定する演算を示す説明図、 移動軌跡円を推定する演算を示す説明図であり、図6のVII矢視図、 移動軌跡円を推定する演算を示す説明図であり、図6のVIII矢視図、 移動軌跡円を推定する演算の第2の実施の形態を示す説明図、
図1に示す本発明の実施の形態の磁界検知装置1は、地磁気検知装置として使用されるものであり、磁気検知部2を有している。図4に示すように、磁気検知部2は、互いに直交する基準軸であるX軸とY軸およびZ軸が固定軸として決められている。磁界検知装置1は携帯用機器などに搭載されており、磁気検知部2は、X軸とY軸およびZ軸の直交関係を維持したまま、空間内で自由に移動できる。
図4に示すように、磁気検知部2には、X軸センサ3がX軸に沿って固定され、Y軸センサ4がY軸に沿って固定され、Z軸センサがZ軸に沿って固定されている。X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5は、いずれもGMR素子で構成されている。GMR素子は、Ni−Co合金やNi−Fe合金などの軟磁性材料で形成された固定磁性層および自由磁性層と、固定磁性層と自由磁性層との間に挟まれた銅などの非磁性導電層とを有している。固定磁性層の下に反強磁性層が積層され、反強磁性層と固定磁性層との反強結合により、固定磁性層の磁化が固定されている。
X軸センサ3は、地磁気のX方向に向く成分を検知するものであり、固定磁性層の磁化の向きがX軸に沿うPX方向に固定されている。自由磁性層の磁化の向きは地磁気の向きに反応する。自由磁性層の磁化の向きがPX方向と平行になるとX軸センサ3の抵抗値が極小になり、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と逆向きになるとX軸センサ3の抵抗値が極大になる。また、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と直交すると、抵抗値が前記極大値と極小値との平均値となる。
図1に示す磁場データ検知部6では、X軸センサ3と固定抵抗とが直列に接続され、X軸センサ3と固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、X軸センサ3と固定抵抗との間の電圧がX軸の検知出力として取り出される。X軸センサ3にX方向に向く磁界が与えられていないとき、またはPXに対して直交する磁界が与えられているときに、X軸の検知出力が中点電位となる。
磁気検知部2の全体を傾け、X軸センサ3の固定磁性層の磁化の固定方向PXを地磁気ベクトルVと同じ向きにするとX軸センサ3に与えられる磁界成分が極大値となる。このときのX軸の検知出力は、前記中点電位に対してプラス側の極大値となる。逆に、X軸センサ3の固定磁性層の磁化の固定方向PXを地磁気ベクトルVと反対に向けると、X軸センサ3に与えられる逆向きの磁界成分が極大値となる。このときのX軸の検知出力は、前記中点電位に対してマイナス側の極大値となる。
Y軸センサ4とZ軸センサ5も、それぞれ固定抵抗とが直列に接続され、Y軸センサ4またはZ軸センサ5と固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、各センサと固定抵抗との間の電圧がY軸またはZ軸の検知出力として取り出される。
Y軸センサ4の固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと同じ向きにすると、Y軸の検知出力は、中点電位に対してプラス側の極大値になる。Y軸センサ4の固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと反対に向けると、Y軸の検知出力は、中点電位に対してマイナス側の極大値となる。同様に、Z軸センサ5の固定磁性層の磁化の固定方向PZを地磁気ベクトルVと同じ向きにすると、Z軸の検知出力は、中点電位に対してプラス側の極大値になる。Z軸センサ5の固定磁性層の磁化の固定方向PZを地磁気ベクトルVと反対に向けると、Z軸の検知出力は、中点電位に対してマイナス側の極大値となる。
地磁気ベクトルVの大きさが一定であれば、X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5からの検知出力は、いずれもプラス側の極大値の絶対値と、マイナス側の極大値の絶対値とが同じである。
X軸センサ3としては、地磁気ベクトルの向きによってプラス側の検知出力とマイナス側の検知出力が得られ、プラス側の検知出力の極大値とマイナス側の検知出力の極大値とで絶対値が同じになれば、GMR素子以外の磁気センサで構成することもできる。例えば、X軸に沿ってプラス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子と、マイナス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子を組み合わせて、X軸センサ3として使用してもよい。これは、Y軸センサ4とZ軸センサ5においても同じである。
図1に示すように、磁場データ検知部6で検知されたX軸とY軸およびZ軸の検知出力は、演算部10に与えられる。演算部10は、A/D変換部とCPUおよびクロック回路などから構成されている。演算部10のクロック回路の計測時間に応じて、磁場データ検知部6で検知されたX軸とY軸およびZ軸の検知出力が、短いサイクルで間欠的にサンプリングされて演算部10に読み出される。それぞれの検知出力は、演算部内に設けられた前記A/D変換部によってディジタル値に変換される。
演算部10を構成するCPUにはメモリ7が接続されている。メモリ7には、演算処理のためのソフトウエアがプログラミングされて格納されている。演算部10の演算処理は前記ソフトウエアによって実行される。
図2に示すように、演算部10は、ソフトウエアに基づいて複数段階の演算処理を行う。ディジタルデータに変換されたX軸の検知出力とY軸の検知出力およびZ軸の検知出力は、主演算部15で演算処理され、図5に示すX−Y−Zの三次元座標上の座標点データDに変換されて、データバッファ(バッファメモリ)11に格納される。クロック回路と同期して短いサイクルでサンプリングされて演算された前記座標点データDは、図3に示すデータバッファ11の格納部11aに与えられる。座標点データDが格納部11aに与えられる毎に、座標点データDが格納部11aから11mまで順に送り出され、最終段の格納部11mに格納されていた最も古い座標点データDが捨てられる。磁界検知装置1が動作している間は、磁場データ検知部6から最新のデータが一定時間毎に読み出され続け、演算後の座標点データDがデータバッファ11に順番に格納されていく。
図5に示すように、磁気検知部2が地球上のいずれかの場所に置かれると、磁気検知部2のX軸センサ3から検知出力xbが得られ、Y軸センサ4から検知出力ybが得られ、Z軸センサ5から検知出力zbが得られる。図2に示す演算部10の主演算部15において、三次元の検知出力から座標点データD(xb,yb,zb)が演算される。座標点データD(xb,yb,zb)はサンプリング周期毎に次々と得られ、データバッファ11に順に格納されていく。
この磁界検知装置1は、電源が投入された直後にキャリブレーションを行う必要がある。このキャリブレーションは、磁界検知装置1を搭載した携帯機器などを任意の方向へ数回だけ回転させることで行われる。主演算部15では、キャリブレーションにおいて次々に得られる座標点データDのいくつかをサンプリングする。少なくとも3個の座標点データDを得ることで、その時点での座標点データDの回転軌跡に一致する円を特定できる。この円が複数個求められ、それぞれの円の中心を通る中心線が求められて、これらの中心線の交点が演算される。主演算部15では、ソフトウエア上で図5に示すX−Y−Zの三次元座標が設定され、キャリブレーションの結果として得られた前記交点が、三次元座標の基準原点Oとなるように補正される。
キャリブレーションにより三次元座標の基準原点Oが補正されると、その後の検知出力から演算される座標点データD(xb,yb,zb)は、三次元座標上の基準原点Oを中心とする球面座標G上の点として現れる。この球面座標Gの半径Rは、X軸センサ3、Y軸センサ4、Z軸センサ5から得られる検知出力の極大値の絶対値に比例する。球面座標Gの半径Rは、そのときの測定場所によって相違し、検知される地磁気ベクトルVの絶対値の大小に応じて球面座標Gの半径Rも変化する。
図5は、磁界検知装置1に設定されているZ軸が重力方向に向けられた状態を示している。検知出力から得られる座標点データD(xb,yb,zb)と、三次元座標の基準原点Oを結ぶ線が地磁気ベクトルVである。磁界検知装置1をZ軸を中心として(重力方向に向く軸を中心として)回転させると、次々とサンプリングされていく座標点データD(xb,yb,zb)が、Z軸を中心とし且つX−Y軸と平行な水平緯度線Haに沿って移動する。仮に、演算部10において、基準軸Zの方向が重力方向に向けられていることを認識していれば、水平緯度線HaとZ軸との交点を中心とする複数の座標点データDの開き角度と、サンプリング時間とから角速度を求めることが可能である。
しかし、実際に磁界検知装置1を搭載した携帯機器などを、三次元空間内で任意の向きに回転させたときに、座標点データDからのみでは、回転軌跡の軸がどの向きであるのか、回転軌跡の中心の座標がどこにあるかを認識することができない。その結果、角速度も演算できない。
そこで、図2に示す演算部10では、次のソフトウエアを実行することで、磁界検知装置1を任意の向きの軸を中心として回転させたときに、どの向きでどのような軌跡の回転が行われているのかを演算できるようにしている。
図6に示すように、磁界検知装置1が、X−Y−Z軸以外の任意の軸を中心として回転すると、球面座標G上に座標点データD1,D2,・・・,Dn−1,Dnが現われる。座標点データD1が最新のデータであり、D2,D3,D4,・・・Dn−1,Dnの順に遡って古いデータとなる。最新の座標点データD1は、図3に示すデータバッファ11の格納部11aに格納され、座標点データD2,D3,D4,・・・が、格納部11b,11c,・・・に順に格納される。
図2に示す演算部10の回転平面計算部12では、データバッファ11に格納されている複数の座標点データD1,D2,・・・,Dn−1,Dnのいずれかを選択して基準座標点データとする。例えば、最新の座標点データD1を基準座標点データとする。そして、図6に示すように、基準座標点データD1と球面座標Gの基準原点Oを通る基準中心線L0を求める。基準座標点データD1は、(x,y,z)の三次元座標上でその位置が特定され、キャリブレーションにより基準原点Oが球面座標Gの0点に位置しているため、基準中心線L0を、三次元座標上の直線方程式として容易に求めることができる。
図7は、基準中心線L0の延長上から球面座標G上の基準座標点データD1を見ている。基準中心線L0が算出された後に、基準座標点データD1を含み、球面座標Gの半径Rと同じ半径を有する複数の第1の仮想円C11,C12,C12,・・・C16を算出する。
その演算では、三次元座標の基準原点Oを中心とし且つ基準座標点データD1が含まれる半径Rの円の方程式が求められる。この円の方程式は無数存在しているため、図7に示すように、基準中心線L0を中心とし基準中心線L0の回りに任意の角度αを空けて存在する複数の円を特定し、この複数の円を第1の仮想円C11,C12,C12,・・・C16とする。図7の例では、α=30で、第1の仮想円の方程式が6個求められている。
次に、全ての第1の仮想円C11,C12,C12,・・・C16のそれぞれと、座標点データD1,D2,・・・,Dn−1,Dnとの誤差を計算し、その誤差が最も小さい第1の仮想円を選択する。これは、第1の仮想円C11,C12,C12,・・・C16のそれぞれの方程式と、複数の座標点データD1,D2,・・・,Dn−1,Dnの座標点を用い、その誤差が最も小さい円を最小二乗法により計算することで求められる。図7では、誤差が最も小さい第1の仮想円としてC11が選択されている。
最小二乗法では、それぞれの座標点データと計算すべき仮想円の円弧との距離をdn(n=1,2,3,・・・)とし、各座標点データと計算すべき仮想円の円弧との距離の平均値をdaとし、誤差=Σ(dn−da)2を求める。この誤差が最も小さい仮想円が選択される。
または、前記各座標点データと、仮想円を含む平面との距離をdn(n=1,2,3,・・・)とし、その距離の平均値をdaとして最小二乗法で誤差を計算してもよい。また、図6の場合は、それぞれの座標点データと、仮想円を含む平面とのZ軸座標上の距離(Z軸と平行な方向での距離)をdn(n=1,2,3,・・・)とし、その距離の平均をdaとして、最小二乗法で誤差を計算してもよい。
なお、それぞれの第1の仮想円との距離を求めるための座標点データは、基準座標点データD1から所定サンプル数まで遡る全てのデータを使用してもよいし、最新のデータD1から所定サンプル数まで遡るデータのうち選択された複数個を使用してもよい。
図8は、選択された第1の仮想円C11と同じ面の延長上から球面座標Gを見ており、図6におけるVIII矢視図である。
図8に示すように、第1の仮想円C11を選択したら、基準座標点データD1を含んで、第1の仮想円C11に対して開き角度を有する複数の第2の仮想円C21、C22,C23,C24,C25,C26を設定する。この第2の仮想円C21、C22,C23,C24,C25,C26は、選択された第1の仮想円C11を基準として一定の角度βの差を有して開く複数の円を設定してもよいし、例えば、半径が(3/4)R,(1/2)R,(1/4)Rとなるように半径を整数で分割した複数の円を設定してもよい。図8では、選択された第1の仮想円C11を含む平面から一定の角度βを空けて、6個の第2の仮想円C21、C22,C23,C24,C25,C26が設定されている。
そして、全ての第2の仮想円C21,C22,C23,C24,C25,C26のそれぞれと、座標点データD1,D2,・・・,Dn−1,Dnとの誤差を求め、その誤差が最も小さい第2の仮想円を求める。これは第2の仮想円C21、C22,C23,C24,C25,C26のそれぞれの方程式と、座標点データD1,D2,・・・,Dn−1,Dnとを用いて、誤差が最も小さい円を最小二乗法で計算することで求められる。図8では、誤差が最も小さい第2の仮想円としてC25が選択されている。
このときの最小二乗法の計算は、各座標点データと第1の仮想円との誤差を求めたのと同じ計算手法で行うことができる。
この場合も、第2の仮想円との距離を求めるための座標点データとして、基準座標点データD1から所定サンプル数まで遡る間に得られた全てのデータを使用してもよいし、最新のデータD1から所定サンプル数まで遡る間のデータのうち選択された複数個を使用してもよい。
以上の演算で選択された第2の仮想円C25が、座標点データD1,D2,・・・,Dn−1,Dnが移動する移動軌跡円であると推定する。演算部10に設けられた回転平面計算部13では、選択された第2の仮想円C25の中心Osを通り、第2の可動円C25を含む面と垂直な軸を求めることで、現在の磁界検知装置1と地磁気ベクトルVとの相対的な回転軸を算出することができる。さらに演算部10の角速度計算部14で、座標点データD1,D2,・・・,Dn−1,Dnのいずれか2つを選択し、第2の仮想円C25の中心Osからの2つの座標点データの開き角度を求め、この開き角度を、2つの座標点データが得られた時間で微分することで、角速度を求めることが可能である。
演算部10では、所定のサンプリング時間を経て新たな座標点データD1が次々に、データバッファ11の格納部に与えられてくる。したがって所定のサンプリング数毎に、最新の座標点データを抽出して基準座標点データとし、この基準座標点データを用いて前記演算を行うことで、推定される移動軌跡円を更新することができ、常に正確性の高い角速度を算出することができる。
図9は本発明の第2の実施の形態の演算方法を示している。
図9は、基準中心線L0の延長線上から、球面座標G上の基準座標点データD1を見たものである。
第2の実施の形態では、球面座標G上に、基準座標点データD1を含み且つ半径が互いに相違する複数の仮想円をそれぞれの向きに設定する。図9の例では、球面座標Gと同じ半径Rを有して基準座標点データD1を含む2つの仮想円Ca,Cbが互いに90度の角度差を持って設定される。さらに基準座標点データD1を含んで一方の仮想円Caから開き角度を有する仮想円Cc,Cc,Cd,Cdが設定され、基準座標点データD1を含んで他方の仮想円Cbから開き角度を有する仮想円Ce,Ce,Cf,Cfが設定される。
仮想円Cc,Cc,Cd,Cdと、仮想円Ce,Ce,Cf,Cfは、等角度の開き角度を有するように設定されてもよいし、または半径が段階的に変化するように設定されてもよい。
図9では、基準中心線L0の回りで90度の角度を空けて2つの仮想円Ca,Cbが設定され、それぞれの仮想円Ca,Cbから開き角度を有する仮想円Cc,Cc,Cd,Cdと仮想円Ce,Ce,Cf,Cfが設定されているが、半径Rで基準座標点データD1を含む仮想円が3つまたはそれ以上設定され、それぞれの仮想円を基準として開き角を有する仮想円が設定されてもよい。
図9のように設定された複数の仮想円のうちの、座標点データD1,D2,D3,・・・Dn−1,Dnとの距離が最も短いもの、または座標点データD1,D2,D3,・・・Dn−1,Dnとの誤差が最も少ない仮想円を選択して、その仮想円を移動軌跡円と推定する。
本発明の磁界検知装置は、3軸の磁気センサからの座標点データを使用して回転運動を特定し角速度を算出することができる。よって、携帯用のゲーム装置やゲーム装置の入力装置に使用することができる。またロボットの腕や関節などの姿勢の変化を検知する検知部として使用することもできる。
さらに、本発明の磁界検知装置は、地磁気以外の外部磁界の磁気ベクトルの動きを検知する装置として使用可能である。例えば磁気検知装置を固定し、外部の磁気ベクトルがどの方向でどのような運動をしているかの検知も可能である。
1 磁界検知装置
2 磁気検知部
3 X軸センサ
4 Y軸センサ
5 Z軸センサ
6 磁場データ検知部
7 メモリ
10 演算部
11 データバッファ
12 回転平面計算部
13 回転軸計算部
14 角速度計算部
15 主演算部
D1,D2,D3,D4,・・・,Dn 座標点データ
D1 基準座標点データ
C11,C12,C13,C14,C15,C16 第1の仮想円
C21,C22,C23,C24,C25,C26 第2の仮想円
Ca,Cb,Cc,Cd,Ce,Cf 仮想円
V 地磁気ベクトル

Claims (6)

  1. 互いに直交するX方向とY方向およびZ方向が基準方向として決められた磁気検知部と、演算部とを有し、
    前記磁気検知部に、X方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるX軸センサと、Y方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるY軸センサ、およびZ方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるZ軸センサが搭載され、
    前記演算部では、間欠的にサンプリングした複数の前記検知出力から求められる磁気ベクトルが、球面座標上の座標点データに換算され、複数の座標点データのうちの1つ基準座標点データを含んで前記球面座標上に位置する複数の仮想円が設定され、複数の座標点データとの誤差が最も小さい仮想円が最小二乗法に基づいて求められて、座標点データの移動軌跡円と推定されることを特徴とする磁界検知装置。
  2. 前記球面座標上に、前記基準座標点データを含み前記球面座標の半径と同じ半径を有する複数の第1の仮想円が設定されて、複数の座標点データとの誤差が最も小さい第1の仮想円が最小二乗法に基づいて選択され、
    次に、前記基準座標点データを含み、選択された前記第1の仮想円と開き角度を有して前記球面座標上に位置する互いに半径の相違する複数の第2の仮想円が設定されて、複数の座標点データとの誤差が最も小さい第2の仮想円が最小二乗法に基づいて求められて、座標点データの移動軌跡円と推定される請求項1記載の磁界検知装置。
  3. 複数の前記第1の仮想円は、前記基準座標点データと前記球面座標の中心を通る基準中心線の回りに一定の角度間隔を空けて設定される請求項2記載の磁界検知措置。
  4. 複数の前記第2の仮想円は、選択された前記第1の仮想円から一定の角度間隔の開き角を空けて設定される請求項2または3記載の磁界検知装置。
  5. 前記基準座標点データを含み且つ半径が互いに相違する複数の前記仮想円が設定される請求項1記載の磁界検知装置。
  6. 2つの座標点データの前記移動軌跡円の中心からの開き角度と、2つの前記座標点データが得られた時間とから、その時点での前記磁気ベクトルの角速度が求められる請求項1ないし5のいずれかに記載の磁界検知装置。
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