JP2011184774A - ガス供給電極およびガス供給電極の洗浄方法 - Google Patents

ガス供給電極およびガス供給電極の洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アルミニウムで形成されたガス供給電極に堆積した成膜物を除去する際に、ガス供給電極が腐食することなく、また、これにより、ガス供給穴の径が変化し、プラズマ形成が不安定になることを防止でき、薬品での洗浄が可能なガス供給電極およびガス供給電極の洗浄方法を提供する。
【解決手段】アルミニウムで形成された中空の筐体と、前記筐体のガス供給面20aに形成された複数のガス供給穴26aとを有し、少なくとも前記ガス供給面および前記ガス供給穴の表面に耐薬品性の皮膜を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマCVD装置に用いられるガス供給電極およびガス供給電極の洗浄方法に関する。
光学素子、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置、半導体装置、薄膜太陽電池など、各種の装置に、ガスバリアフィルム、保護フィルム、光学フィルタや反射防止フィルム等の光学フィルムなど、各種の機能性フィルム(機能性シート)が利用されている。
また、これらの機能性フィルムの製造に、スパッタリングやプラズマCVD等の真空成膜法による成膜(薄膜形成)が利用されている。
プラズマCVDによって成膜を行なう場合には、成膜対象である基板のみならず、成膜装置内の各部にも成膜物が堆積してしまう。特に、プラズマを形成するための成膜用の電極対の、基板と対向する側の電極の表面には成膜物が多く堆積する。成膜用の電極に成膜物が堆積すると、成膜のためのプラズマ形成が不安定になったり、堆積した成膜物が電極から一部剥離して、基板に付着してしまうおそれがある。そのため、定期的に、電極から成膜物を除去(洗浄)する必要がある。
このような、成膜物の洗浄方法としては、一般に、ショットブラスト洗浄や、ドライアイス粒をぶつけた際に発生する昇華膨張作用により成膜物を破壊し除去するドライアイスブラスト洗浄、あるいは、ハロゲン系ガスと成膜物とを反応させて分解除去するクリーニングガス洗浄等が利用されている。
しかしながら、ドライアイスブラスト洗浄やクリーニングガス洗浄では、成膜物の厚さが厚い場合には、成膜物を十分に除去できず、また、除去するために時間がかかる。また、ショットブラスト洗浄では、厚さが厚い場合であっても、成膜物を除去することが出来るが、電極の表面が傷ついてしまおそれがある。
また、成膜物の洗浄方法として、酸やアルカリ等の薬品(洗浄液)により成膜物を除去する方法も提案されている。洗浄液により成膜物を除去する方法は、短時間で洗浄することができ、また、ショットブラストのように電極に傷を付けることもない。
例えば、特許文献1には、真空成膜装置の構成部品として電気絶縁性基材と、電気絶縁性基材の表面に形成された金属溶射膜と、金属溶射膜の表面に形成されたセラミックス溶射膜とからなる構成部品が記載されている。同文献には、セラミックス溶射膜の表面に膜状に物質が付着している前記装置構成部品を、無機酸またはアルカリの水溶液に浸漬して金属溶射膜を溶解、除去し、電気絶縁性基材と物質が付着しているセラミックス溶射膜とに分離して、電気絶縁性基材を再使用することも記載されている。
また、特許文献2には、真空成膜装置の構成部品として、構成部品の裏面から表面に至る多数の貫通孔を設けることが記載されている。同文献には、このような構成を有することにより、薄膜の形成時に、この構成部品の表面に付着した成膜材料からなる付着膜と、この構成部品との界面に洗浄液が浸入するようにすることが記載されており、この付着膜を剥離するために、この構成部品を洗浄液に浸漬させることが記載されている。
特開2008−95132号公報 特願2005−508116号公報
ここで、プラズマCVDの電極としては、成膜を行なう際に、プラズマを形成するための電極間に均一に成膜用のガスを供給するために、電極としての機能に加えて、ガスを供給するための複数の貫通孔を有するガス供給電極(シャワー電極)が用いられている。また、電極の母材を形成する材料としては、軽量で加工性に優れたアルミニウムが用いられている。
しかしながら、特許文献1および2のように、洗浄液によって電極に堆積した成膜物を除去する方法では、母材(基材)をアルミニウムで形成した場合には、母材が洗浄液により腐食してしまう。これにより、シャワー電極のガスを供給するための貫通孔が大きくなるため、洗浄後のシャワー電極を、再び、成膜に用いると、成膜の際のガス供給量が変化して、成膜レートが変わったり、異常放電が発生してプラズマの形成が不安定になったりして、高品質な膜の形成ができないおそれがある。
また、特許文献2のように、母材に形成した貫通孔からも洗浄液を導入する場合には、成膜物の除去速度に偏りが生じ、先に成膜物が除去された部分がオーバーエッチングされ、アルミニウム製の母材が部分的に腐食してしまう。また、成膜する面積が大きい場合には、電極に堆積する成膜物の膜厚に偏りが生じやすくなるため、膜厚が厚い部分に比べて、膜厚が薄い部分が先に洗浄され、オーバーエッチングされる。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解消し、プラズマCVD成膜装置に用いるガス供給電極であって、アルミニウムで形成されたガス供給電極に堆積した成膜物を除去する際に、ガス供給電極が腐食することなく、また、これにより、ガス供給穴の径が変化し、プラズマ形成が不安定になることを防止でき、薬品での洗浄が可能なガス供給電極およびガス供給電極の洗浄方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、プラズマCVD成膜装置に用いるガス供給電極であって、アルミニウムで形成された中空の筐体と、前記筐体のガス供給面に形成された複数のガス供給穴とを有し、少なくとも前記ガス供給面および前記ガス供給穴の表面に耐薬品性の皮膜を形成したことを特徴とするガス供給電極を提供するものである。
ここで、前記皮膜が耐酸性または耐アルカリ性を有することが好ましい。
また、前記皮膜がニッケル−タングステン−リンの3元合金、ニッケル−リン−テフロン(テフロンは登録商標)、または、ニッケル−リン−炭化シリコンのいずれかからなることが好ましい。
あるいは、前記皮膜がアルミナセラミクスからなることが好ましい。
また、前記皮膜の表面の中心線平均粗さが10〜20μmであることが好ましい。
さらに、前記ガス供給面の前記皮膜の上に溶射膜を形成することが好ましい。
ここで、前記溶射膜がアルミニウム、ニッケル−アルミニウム、ステンレスのいずれかからなる金属溶射膜であることが好ましい。
あるいは、前記溶射膜がアルミナセラミクス溶射膜であることが好ましい。
また、前記溶射膜の表面の中心線平均粗さが10〜30μmであることが好ましい。
また、前記溶射膜がプラズマ溶射によって形成されたものであることが好ましい。
また、本発明は、このようなガス供給電極の洗浄方法として、前記ガス供給電極を酸性水溶液またはアルカリ性水溶液に浸漬して、プラズマCVD成膜装置による成膜によって前記ガス供給電極に付着した成膜物を除去するガス供給電極の洗浄方法を提供するものである。
また、本発明は、このようなガス供給電極の洗浄方法として、前記ガス供給電極を酸性水溶液またはアルカリ性水溶液に浸漬して、前記溶射膜と、プラズマCVD成膜装置による成膜によって前記ガス供給電極に付着した成膜物とを除去し、その後、前記ガス供給面の前記皮膜の上に、再び、溶射膜を形成するガス供給電極の洗浄方法を提供するものである。
本発明によれば、ガス供給電極のガス供給面およびガス供給穴の表面に耐薬品性の皮膜を形成することで、ガス供給電極に堆積した成膜物を除去する際の、薬品によるアルミニウム製母材の腐食を防止することができ、ガス供給電極に形成されたガス供給穴の径は変化せず、プラズマ形成が不安定になったり、成膜レートが変化することを防止でき、薬品での洗浄が可能となる。
本発明のガス供給電極を用いる成膜装置の一例を概念的に示す図である。 (A)は、図1に示すガス供給電極の一部を拡大して示す部分拡大図であり、(B)は、(A)のB−B線断面図である。(C)は、ガス供給電極の他の一例を示す図である。 (A)および(B)は、それぞれ図2に示すガス供給電極の洗浄の作用を説明するための部分拡大断面図である。 (A)は、本発明のガス供給電極の他の一例の一部を拡大して示す部分拡大図であり、(B)は、(A)のC−C線断面図である。 (A)〜(D)は、それぞれ図4に示すガス供給電極の洗浄の作用を説明するための部分拡大断面図である。
以下、本発明のガス供給電極について、添付の図面に示される好適例を基に、詳細に説明する。
図1に、ガス供給電極を用いる成膜装置の一例を概念的に示す。なお、図1においては、シャワー電極20の一部を断面にて示している。
図1に示す成膜装置10は、基板Zに、プラズマCVDによる膜を成膜することができる装置であって、真空チャンバ12と、この真空チャンバ12内に形成される、巻出し室14と、成膜室18と、ドラム30とを有して構成される。
なお、本発明において、基板Zには、特に限定はなく、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムなどの樹脂フィルム、金属フィルム等、CVDによる成膜が可能な長尺なフィルム状物(シート状物)が、全て利用可能である。
また、樹脂フィルム等を基材として、平坦化層、保護層、密着層、反射層、反射防止層等の各種の機能を発現するための層(膜)を成膜してなるフィルム状物を、基板として用いてもよい。
成膜装置10においては、長尺な基板Zは、巻出し室14の基板ロール32から供給され、ドラム30に巻き掛けられた状態で長手方向に搬送されつつ、成膜室18において、成膜され、次いで、再度、巻出し室14において巻取り軸34に巻き取られる(ロール状に巻回される)。
ドラム30は、中心線を中心に図中反時計方向に回転する円筒状の部材である。
ドラム30は、後述する巻出し室14のガイドローラ40aよって所定の経路で案内された基板Zを、周面の所定領域に掛け回して、所定位置に保持しつつ長手方向に搬送して、成膜室18内に搬送して、再度、巻出し室14のガイドローラ40bに送る。
ここで、ドラム30は、後述する成膜室18のシャワー電極20の対向電極としても作用(すなわち、ドラム30とシャワー電極20とで電極対を構成する。)するものであり、アース(接地)されている。
なお、必要に応じて、ドラム30には、ドラム30にバイアスを印加するためのバイアス電源を接続してもよい。あるいは、アースとバイアス電源とを切り替え可能に接続してもよい。
バイアス電源は、各種の成膜装置で利用されている、バイアスを印加するための高周波電源やパルス電源等の公知の電源が、全て利用可能である。
また、ドラム30は、成膜室18における、成膜中の基板Z(すなわち、成膜温度)の温度調整手段を兼ねてもよい。そのため、ドラム30は、温度調整手段を内蔵するのが好ましい。ドラム30の温度調節手段には、特に限定はなく、冷媒等を循環する温度調節手段、ピエゾ素子等を用いる冷却手段等、各種の温度調節手段が、全て利用可能である。
巻出し室14は、真空チャンバ12の内壁面12aと、ドラム30の周面と、内壁面12aからドラム30の周面の近傍まで延在する隔壁36aおよび36bとによって構成される。
ここで、隔壁36aおよび36bの先端(真空チャンバ12の内壁面と逆端)は、搬送される基板Zに接触しない可能な位置まで、ドラム30の周面に近接し、巻出し室14と、成膜室18とを、略気密に分離する。
このような巻出し室14は、前述の巻取り軸34と、ガイドローラ40aおよび40bと、回転軸42と、真空排気手段46とを有する。
ガイドローラ40aおよび40bは、基板Zを所定の搬送経路で案内する通常のガイドローラである。また、巻取り軸34は、成膜済みの基板Zを巻き取る、公知の長尺物の巻取り軸である。
図示例において、長尺な基板Zをロール状に巻回してなるものである基板ロール32は、回転軸42に装着される。また、基板ロール32が、回転軸42に装着されると、基板Zは、ガイドローラ40a、ドラム30、および、ガイドローラ40bを経て、巻取り軸34に至る、所定の経路を通される(挿通される)。
成膜装置10においては、基板ロール32からの基板Zの送り出しと、巻取り軸34における成膜済み基板Zの巻き取りとを同期して行なって、長尺な基板Zを所定の搬送経路で長手方向に搬送しつつ、成膜室18における成膜を行なう。
真空排気手段46は、巻出し室14内を所定の真空度に減圧するためのものであり、ガス導入手段44により、巻出し室14内にガスを導入しても、巻出し室14内を、成膜室18の圧力(成膜圧力)に影響を与えない圧力(真空度)にする。
本発明において、真空排気手段46には、特に限定はなく、ターボポンプ、メカニカルブースターポンプ、ロータリーポンプ、ドライポンプなどの真空ポンプ、さらには、クライオコイル等の補助手段、到達真空度や排気量の調整手段等を利用する、真空成膜装置に用いられている公知の(真空)排気手段が、各種、利用可能である。
この点に関しては、後述する他の真空排気手段も、全て、同様である。
基板Zの搬送方向において、巻出し室14の下流には、成膜室18が配置される。
成膜室18は、内壁面12aと、ドラム30の周面と、内壁面12aからドラム30の周面の近傍まで延在する隔壁36aおよび36bとによって構成される。
成膜装置10において、成膜室18は、一例として、CCP(Capacitively Coupled Plasma 容量結合型プラズマ)−CVDによって、基板Zの表面に成膜を行なうものであり、シャワー電極20と、原料ガス供給手段58と、高周波電源60と、真空排気手段62とを有する。
シャワー電極20は、成膜装置10において、CCP−CVDによる成膜の際に、ドラム30と共に電極対を構成するものであるとともに、シャワー電極20のガス供給面20aに形成されたガス供給穴26から、ドラム30とシャワー電極20との間に、原料ガスを供給する。
図2(A)および(B)に示すように、シャワー電極20は、母材22と、皮膜28とを有する。
ここで、図2(A)は、図1に示すガス供給電極の、ドラムと対面する面の部分拡大図であり、図2(B)は、図2(A)のB−B線断面図である。また、図2(C)は、ガス供給電極の他の態様の一例を示す断面図である。
母材22は、アルミニウムで形成され、内部に中空部24を有する略直方体状であり、1つの最大面であるガス供給面22aをドラム30の周面に対面して配置される。
また、ガス供給面22aには、中空部24まで貫通するガス供給穴26が、全面的に多数、形成されている。また、ガス供給面22aは、ドラム30の周面に沿うように凹状に湾曲している。
また、シャワー電極20には、原料ガス供給手段58が接続されており、一旦、中空部24に流入した原料ガスを、ガス供給穴26から、ドラム30とシャワー電極20との間に排出する。
また、シャワー電極20には、高周波電源60が接続されている。
皮膜28は、母材22のガス供給面22aおよびガス供給穴26の内壁の表面全面を覆うように形成されている耐酸性の皮膜である。
なお、シャワー電極20では、皮膜28は、母材22のガス供給面22aおよびガス供給穴26の表面に形成されたが、本発明は、これに限定はされず、図2(C)に示すシャワー電極80のように、ガス供給面22aおよびガス供給穴26の表面全面のみならず、母材22の表面全面、すなわち、中空部24の表面や、母材22の外周面を覆うように形成されてもよい。
皮膜28を形成する耐酸性の皮膜としては、ニッケル−タングステン−リンの3元合金、ニッケル−リン−テフロン(テフロンは登録商標)からなる皮膜、ニッケル−リン−炭化シリコンからなる皮膜、アルミナセラミクス、ステンレス、炭化シリコン等が利用可能である。
なお、ニッケル−タングステン−リンの3元合金、ニッケル−リン−テフロンからなる皮膜、ニッケル−リン−炭化シリコンからなる皮膜は、無電解メッキにより形成できるため、ガス供給穴26の内壁等にも均一な厚みの皮膜を形成できる点で好ましい。
また、アルミナセラミクスの皮膜は、母材22を珪酸塩あるいはジルコニウム塩を含有した電解液中に浸し、母材22を陽極として、陽極と陰極との間にパルス電圧を印加してプラズマ放電を発生させ、アルミナセラミクス層を形成する方法(プラズマを用いた陽極酸化処理)により形成できるため、ガス供給穴26の内壁等にも均一な厚みの皮膜を形成できる点で好ましい。
母材22の表面に耐酸性の皮膜28を形成することにより、成膜時にシャワー電極20に付着した成膜物を除去する際に、酸性の洗浄液で洗浄しても母材22は腐食せず、ガス供給穴26が拡大することも防止できる。
この点に関しては、後に詳述する。
また、皮膜28の表面は、中心線平均粗さが、10〜20μmの範囲内にあることが好ましい。
皮膜28表面の粗さを10μm以上とすることで、皮膜28の表面に堆積した成膜物が剥離することを防止でき、これにより、剥離した成膜物が基板Zに付着し、基板Zに形成される膜に影響を与えることを防止することができる。
また、皮膜28を母材22上に形成した後に、皮膜28の表面を粗すと、皮膜28が割れてしまうおそれがあるため、母材22を粗した後に、皮膜28を形成するのが好ましいが、母材22の表面粗さが大きすぎると、皮膜28を均一に形成できないおそれがある。従って、皮膜28の表面の粗さは、20μm以下が好ましい。
また、皮膜28の膜厚としては、10〜30μmが好ましい。
皮膜28の膜厚は、10μm以下であると、均一な膜の形成が難しため、膜厚の形成が不均一になってしまい、膜厚が薄い部分が生じてしまう可能性がある。そのため、部分的に部分的に十分な耐薬品性が得られないおそれがある。
また、皮膜28を形成するための処理(無電解メッキ等)においては、膜厚30μm程度で膜厚が飽和してくるため、皮膜28の膜厚を30μm以上とするには、長時間の処理が必要となり、コストが増大する。
また、図示例においては、皮膜は耐酸性の皮膜としたが、本発明は、これに限定されず、耐アルカリ性の皮膜を用いてもよい。
耐アルカリ性の皮膜としては、ニッケル−タングステン−リンの3元合金、ニッケル−リン−テフロンからなる皮膜、ニッケル−リン−炭化シリコンからなる皮膜、アルミナセラミクス、ステンレス、炭化シリコン等が利用可能である。
原料ガス供給手段58は、プラズマCVD装置等の真空成膜装置に用いられる公知のガス供給手段であり、シャワー電極20の内部(中空部24)に、原料ガスを供給する。
前述のように、シャワー電極20のドラム30との対向面(ガス供給面20a)には、多数の貫通穴(ガス供給穴26)が形成されている。従って、シャワー電極20に供給された原料ガスは、ガス供給穴26から、シャワー電極20とドラム30との間に導入される。
高周波電源60は、シャワー電極20に、プラズマ励起電力を供給する電源である。高周波電源60も、各種のプラズマCVD装置で利用されている、公知の高周波電源が、全て利用可能である。
さらに、真空排気手段62は、プラズマCVDによるガスバリア膜の成膜のために、成膜室18内を排気して、所定の成膜圧力に保つものであり、前述のように、真空成膜装置に利用されている、公知の真空排気手段である。
なお、本発明のガス供給電極を用いる成膜装置において、CVD成膜室における成膜方法は、図示例のCCP−CVDに限定はされず、ICP(Inductively Coupled Plasma 誘導結合型プラズマ)−CVDやマイクロ波CVDなどの他のプラズマCVD、Cat(Catalytic 触媒)−CVD、熱CVD等、公知のCVDが、全て利用可能である。
また、本発明のガス供給電極を用いる成膜装置において、CVD成膜室が成膜する膜にも、特に限定はなく、CVDによって成膜可能なものが、全て、利用可能である。
以下、成膜装置10の作用を説明する。
前述のように、回転軸42に基板ロール32が装填されると、基板ロール32から基板Zが引き出され、ガイドローラ40a、ドラム30、およびガイドローラ40bを経て、巻取り軸34に至る所定の搬送経路を挿通される。
基板Zが挿通されたら、真空チャンバ12を閉塞して、真空排気手段46および62を駆動して、各室の排気を開始する。
巻出し室14、および、成膜室18が、所定の真空度以下まで排気されたら、次いで、原料ガス供給手段58を駆動して、成膜室18に原料ガスを供給する。
全ての室の圧力が所定圧力で安定したら、ドラム30等の回転を開始して、基板Zの搬送を開始し、さらに、バイアス電源28と高周波電源60とを駆動して、基板Zを長手方向に搬送しつつ、成膜室18における基板Zへの成膜を開始する。
ここで、前述のように、成膜装置10において、成膜を行なうと、成膜対象である基板Zのみならず、成膜装置10の各部に成膜物が堆積する。図3(A)に示すように、特に、成膜の際にプラズマを形成するための電極であるシャワー電極20の、ドラム30(基板Z)と対面する面、図示例では、ガス供給面20aには、成膜物Dが多く堆積する。シャワー電極20に成膜物Dが堆積すると、プラズマ形成が不安定になったり、成膜物Dが一部剥離して、基板Zに付着してしまうおそれがある。
そのため、定期的に、シャワー電極20を洗浄して成膜物を除去する必要がある。
次に、本発明のガス供給電極の洗浄方法について、図3のシャワー電極20の一部を拡大した断面図を用いて、説明する。
図3(A)は、成膜物Dが堆積した状態のシャワー電極20を示す部分断面図である。図3(A)に示すように、成膜装置10において成膜を行なった後のシャワー電極20の表面には、成膜物Dが堆積している。このようなシャワー電極20を、成膜装置10から取り外し、成膜物Dと共に、酸性の洗浄液に浸漬することにより、図3(B)に示すように、母材22を腐食することなく、成膜物Dを除去することができる。
ここで、前述のとおり、シャワー電極に堆積した成膜物Dを、酸やアルカリ等の洗浄液により洗浄する場合、ドライアイスブラスト洗浄やクリーニングガス洗浄に比べて短時間で洗浄することができ、また、ショットブラスト洗浄のように、シャワー電極の表面を傷つける恐れもない。
しかしながら、アルミニウム製のシャワー電極を用いる場合には、酸やアルカリ等の洗浄液により洗浄すると、アルミニウム製の母材が腐食してしまう。また、腐食により、ガスを供給するための貫通孔が大きくなってしまうため、洗浄したシャワー電極を、再び、成膜に用いると、成膜の際のガス供給量が変わってしまい、成膜レートが変化したり、異常放電によりプラズマの形成が不安定になり、成膜される膜の品質が低下するおそれがある。
これに対して、本発明においては、シャワー電極20の表面が、耐薬品性の皮膜28で覆われているので、酸やアルカリ性等の洗浄液に浸漬しても、アルミニウム製の母材22は、腐食せず、また、ガス供給穴26も腐食により拡大することがなく、再び、成膜に用いた場合でも、シャワー電極20からの原料ガス供給量は変化しないので、成膜レートが変化したり、異常放電によりプラズマの形成が不安定になることがなく、成膜される膜の品質が悪化することを防止できる。
また、成膜する面積が大きく、すなわち、シャワー電極20のガス供給面20aが大きく、シャワー電極20に堆積する成膜物Dの膜厚に偏りが生じ、膜厚が厚い部分よりも薄い部分の成膜物Dを先に洗浄される場合であっても、皮膜28により、シャワー電極20がオーバーエッチングされることがない。
成膜物Dを除去するための、酸性の洗浄液としては、バッファードフッ酸(フッ酸とフッ化アンモニウムとの混合液)、フッ硝酸(フッ酸と硝酸の混合液)、フッ酸、硝酸等を用いることができる。
なお、図示例においては、シャワー電極20は耐酸性の皮膜28を有するため、成膜物Dの洗浄液として酸性の洗浄液を用いたが、本発明は、これに限定はされず、シャワー電極に形成される皮膜が耐アルカリ性の皮膜であれば、洗浄液としてアルカリ性の洗浄液を用いればよい。
成膜物Dを除去するための、アルカリ性の洗浄液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が利用可能である。
ここで、図示例のシャワー電極20においては、シャワー電極20は、アルミニウム製の母材22の表面に耐薬品性の皮膜28を形成する構成としたが、本発明は、これに限定はされず、皮膜28上に溶射膜を形成してもよい。
図4(A)は、本発明のガス供給電極の他の一例の一部を拡大して示す部分拡大図であり、図4(B)は、(A)のC−C線断面図である。なお、図4に示すシャワー電極100は、図2に示すシャワー電極20において、さらに、溶射膜102を有する以外は、同じ構成を有するので、同じ部位には、同じ符号を付し、以下の説明は異なる部位を主に行なう。
シャワー電極100は、母材22と、皮膜28と溶射膜102とを有する。
溶射膜102は、アルミニウムを原料として、プラズマ溶射により、ガス供給面22a上の皮膜28の上に形成されたアルミ溶射膜である。
溶射膜102を皮膜28の上に形成して、シャワー電極100を構成することにより、成膜により、シャワー電極100のガス供給面100aに堆積する成膜物Dが剥離して、基板Z等に付着することを防止することができ、好ましい。
溶射膜としては、アルミニウム、ニッケル−アルミニウム、ステンレス等の金属溶射膜、アルミナ等のセラミクス溶射膜等を用いることができる。
ここで、溶射膜102の表面は、中心線平均粗さが、10〜30μmの範囲内にあることが好ましい。
溶射膜102の表面粗さを10μm以上とすることで、溶射膜102の表面に堆積した成膜物が剥離することを防止でき、成膜物が基板Zに付着することをより好適に防止することができる。
また、溶射膜102の表面、すなわち、シャワー電極100のガス供給面100aの凹凸が大きすぎると、成膜条件によっては、異常放電がおき、成膜の際のプラズマの形成が不安定になるおそれがある。従って、溶射膜102の表面粗さは30μm以下とすることが好ましい。
ここで、溶射膜102の膜厚としては、100〜300μmが好ましい。
溶射膜102の膜厚が、100μm以下であると、十分な表面粗さが得られず、十分な成膜物Dの剥離抑制効果が得られないおそれがある。
また、溶射膜102の膜厚が、300μm以下であると、表面が粗くなりすぎて、異状放電等の原因になるおそれがある。
また、溶射膜を形成する方法は、プラズマ溶射に限定はされず、アーク溶射等を用いてもよい。なお、プラズマ溶射により溶射膜を形成する方法は、溶射膜を緻密化することができるため、ガス供給穴を塞いでしまうことがない点で好ましい。
次に、図4に示すシャワー電極100の洗浄方法について、図5のシャワー電極100の一部を拡大した断面図を用いて説明する。
図5(A)は、成膜物Dが堆積した状態のシャワー電極100を示す部分断面図である。図5(A)に示すように、成膜装置において成膜を行なった後のシャワー電極100の表面には、成膜物Dが堆積している。このようなシャワー電極100を、成膜装置から取り外し、成膜物Dと共に、酸性の洗浄液に浸漬することにより、図5(B)に示すように、成膜物Dを除去する。このとき、溶射膜102が形成されていないガス供給穴26も、洗浄液に接触するが、ガス供給穴26の内壁面には、皮膜28が形成されているため、アルミニウム製の母材22が腐食されることを防止できる。
次に、シャワー電極100を、酸性の溶射膜除去液に浸漬することにより、溶射膜102を除去する(図5(C))。このときも、アルミニウム製の母材22は、表面を皮膜28で覆われているため、アルミニウム製の母材22が腐食されることを防止できる。
次に、溶射膜102が除去されたシャワー電極100に、再び、プラズマ溶射により、溶射膜102を形成する(図5(D))。
このように、シャワー電極に溶射膜を形成する場合であっても、母材22の表面に皮膜28を形成することで、洗浄液によるアルミニウム製の母材22の腐食を防止することができ、また、ガス供給穴26も腐食により拡大することがなく、再度、成膜に用いる場合でも、シャワー電極100からの原料ガス供給量は変化しないので、成膜レートが変化することがなく、また、異常放電が発生してプラズマの形成が不安定になることもないので、成膜される膜の品質が悪化することを防止できる。
なお、溶射膜を除去するための、溶射膜除去液としては、酸性のものとして、塩酸、過酸化水素水、硝酸等を用いることができ、また、アルカリ性のものとして、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を用いることができる。
以上、本発明のガス供給電極およびガス供給電極の洗浄方法について詳細に説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行なってもよいのは、もちろんのことである。
以下、本発明の具体的実施例を示すことにより、本発明を、より詳細に説明する。
[実施例1]
図1に示す成膜装置10を用いて、基板Zに、成膜(1回目)を行なった。
シャワー電極20は、母材22がアルミニウムで、ガス供給面20aが400×300mmとし、ガス供給穴26の径を0.5mmとした。
また、シャワー電極20の表面に形成する皮膜28は、無電解メッキにより形成したニッケル−タングステン−リンの3元合金とし、表面粗さは、11μmとした。
基板Zは、PETフィルム(東洋紡製 コスモシャインA4300 100μm厚)を用いた。
また、原料ガスとしては、シランガス(SiH)(流量50sccm)、アンモニアガス(NH)(流量100sccm)、および、窒素ガス(N)(流量150sccm)を用いた。
また、成膜圧力は100Paとした。
また、ドラム30として、直径1000mmのドラムを用いた。
さらに、シャワー電極20に接続される高周波電源60として、周波数13.56MHzの高周波電源を用い、シャワー電極20に供給したプラズマ励起電力は2kWとした。
また、成膜する機能膜(窒化珪素膜)の膜厚は50nmとした。
このような条件の下、成膜装置10において、60分間の基板Zに機能膜の成膜を行なった。
基板Zへの機能膜の成膜を終了した後、シャワー電極20のガス供給面20aを確認したところ、表面に成膜物D(窒化珪素膜)の堆積が見られた。
次に、シャワー電極20を装置から取り外し、シャワー電極20の洗浄を行なった。
成膜物Dを除去するためのシャワー電極20の洗浄は、
洗浄液として、バッファードフッ酸(フッ酸とフッ化アンモニウムの混合液、混合比率約1:10)を用いて、超音波槽内の洗浄液に60分間浸漬した。
その後、水洗い工程、純水洗浄工程、超音波槽内での超純水浸漬洗浄工程(10分間)、超純水洗浄工程、クリーンオーブンでの乾燥工程(100℃、30分)を順に行なった。
シャワー電極20の洗浄により、成膜物Dが除去されていることを確認した。
シャワー電極20の洗浄後、再び、成膜(2回目)を行なった。成膜の条件および成膜に使用する基板Zの種類は、1回目の成膜と同様である。
[実施例2〜6]
シャワー電極の皮膜の表面粗さを16μmに変更した以外(実施例2);
シャワー電極の皮膜の材質をパルス電解処理により形成したアルミナセラミクスに変更し、表面粗さを12μmに変更した以外(実施例3);
シャワー電極の皮膜の材質をパルス電解処理により形成したアルミナセラミクスに変更し、表面粗さを19μmに変更した以外(実施例4);
シャワー電極の皮膜の材質を無電解メッキにより形成したニッケル−リン−テフロンに変更し、表面粗さを8μmに変更した以外(実施例5);
および、シャワー電極の皮膜の材質を無電解メッキにより形成したニッケル−リン−炭化シリコンに変更し、表面粗さを8μmに変更した以外(実施例6); は全て、前記実施例1と同様にして、成膜装置にて成膜を行なったのち、シャワー電極の洗浄を行ない、再度、成膜を行なった。
また、実施例2〜6においても、洗浄により、成膜物Dが除去されていることを確認した。
[実施例7]
皮膜28の上にプラズマ溶射により形成したアルミ溶射膜102を形成したシャワー電極100を用いて、同様の試験を行なった。
シャワー電極100は、アルミ溶射膜102以外の条件は、実施例1と同様とした。また、溶射膜の表面粗さは、22μmとした。
[実施例8]
溶射膜の表面粗さを29μmとした以外は、実施例7と同様にして、同様の試験を行なった。
なお、溶射膜を形成する実施例7、8においては、実施例1と同様の洗浄の後、溶射膜の除去および再形成を行なった。溶射膜の除去は、10%塩酸水溶液により行なった。
また、実施例7、8においても、洗浄により、成膜物Dが除去されていることを確認した。
[比較例1〜2]
シャワー電極の皮膜の材質を陽極酸化により形成したアルマイトに変更し、表面粗さを6μmに変更した以外(比較例1);
シャワー電極に皮膜を形成せず、母材の表面粗さを6μmに変更した以外(比較例2); は、実施例1と同様にして、同様の試験を行なった。
また、比較例1、2においても、洗浄により、成膜物Dが除去されていることを確認した。
[腐食]
1回目の成膜開始前に、シャワー電極の重量およびガス供給穴の穴径を測定しておき、1回目の成膜及び洗浄後に、再度、シャワー電極の重量およびガス供給穴の穴径を測定して、腐食の有無を評価した。また、シャワー電極表面の変化を観察した。
なお、ガス供給穴の穴径は、1000個のガス供給穴について測定したものの平均値である。
また、実施例7および8については、1回目および2回目の成膜前の、溶射膜の形成前に、シャワー電極の重量およびガス供給穴の穴径の測定を行なって、腐食の有無を測定した。
[異常放電]
また、2回目の成膜において、異常放電の発生等を観察した。なお、成膜の条件は1回目の成膜条件と同様である。異常放電が発生しなかったものを「○」、異常放電が発生したものを「×」、と評価した。
[剥離]
さらに、1回目および2回目の成膜において、成膜物Dの剥離の有無を観察した。成膜物Dの剥離なしを「○」、剥離ありを「×」、と評価した。
[総合評価]
シャワー電極の重量およびガス供給穴の穴径の変化が0.05%未満で、異常放電の発生がなく、成膜物の剥離が見られなかったものを「◎」、
シャワー電極の重量およびガス供給穴の穴径の変化が0.05%以上、0.2%未満で、異常放電の発生がなく、成膜物の剥離が見られなかったものを「○」、
シャワー電極の重量およびガス供給穴の穴径の変化が0.05%以上0.2%未満、または、成膜物の剥離が見られたものを「△」、
シャワー電極の重量およびガス供給穴の穴径の変化が0.2%以上、または、異常放電が発生したものを「×」、と評価した。
評価結果を、下記表1に示す。
Figure 2011184774
上記表1に示されるように、シャワー電極の表面に耐薬品性の皮膜を形成するという本発明の実施例1〜8は、いずれも、母材の腐食が無く、従って、2回目の成膜においても、異常放電が発生しなかった。
また、皮膜の上に溶射膜を形成することにより、シャワー電極に堆積した成膜物Dの剥離を抑制することができた。また、皮膜の表面粗さを10〜20μm、溶射膜の表面粗さを10〜30μmとすることにより、シャワー電極に堆積した成膜物Dの剥離を抑制することができた。
これに対して、耐薬品性のない皮膜を形成した比較例7および皮膜を形成しない比較例8は、洗浄によって、腐食が起こり、それによりガス供給穴の径が変化するため、洗浄後の成膜(2回目の成膜)で異常放電の発生が見られた。
以上の結果より、本発明の効果は、明らかである。
10 成膜装置
12 真空チャンバ
12a 内壁面
14 巻出し室
18 成膜室
20、80、100 シャワー電極
20a、22a、100a ガス供給面
22 母材
24 中空部
26 ガス供給穴
28 皮膜
30 ドラム
32 基板ロール
34 巻取り軸
36 隔壁
40 ガイドローラ
42 回転軸
46、62 真空排気手段
58 原料ガス供給手段
60 高周波電源
102 溶射膜
Z 基板

Claims (12)

  1. プラズマCVD成膜装置に用いるガス供給電極であって、
    アルミニウムで形成された中空の筐体と、
    前記筐体のガス供給面に形成された複数のガス供給穴とを有し、
    少なくとも前記ガス供給面および前記ガス供給穴の表面に耐薬品性の皮膜を形成したことを特徴とするガス供給電極。
  2. 前記皮膜が耐酸性または耐アルカリ性を有する請求項1に記載のガス供給電極。
  3. 前記皮膜がニッケル−タングステン−リンの3元合金、ニッケル−リン−テフロン、または、ニッケル−リン−炭化シリコンのいずれかからなる請求項1または2に記載のガス供給電極。
  4. 前記皮膜がアルミナセラミクスからなる請求項1または2に記載のガス供給電極。
  5. 前記皮膜の表面の中心線平均粗さが10〜20μmである請求項1〜4のいずれかに記載のガス供給電極。
  6. 前記ガス供給面の前記皮膜の上に溶射膜を形成した請求項1〜5のいずれかに記載のガス供給電極。
  7. 前記溶射膜がアルミニウム、ニッケル−アルミニウム、ステンレスのいずれかからなる金属溶射膜である請求項6に記載のガス供給電極。
  8. 前記溶射膜がアルミナセラミクス溶射膜である請求項6に記載のガス供給電極。
  9. 前記溶射膜の表面の中心線平均粗さが10〜30μmである請求項6〜8のいずれかに記載のガス供給電極。
  10. 前記溶射膜がプラズマ溶射によって形成されたものである請求項6〜9のいずれかに記載のガス供給電極。
  11. 請求項1〜5のいずれかに記載のガス供給電極の洗浄方法であって、
    前記ガス供給電極を酸性水溶液またはアルカリ性水溶液に浸漬して、プラズマCVD成膜装置による成膜によって前記ガス供給電極に付着した成膜物を除去するガス供給電極の洗浄方法。
  12. 請求項6〜10のいずれかに記載のガス供給電極の洗浄方法であって、
    前記ガス供給電極を酸性水溶液またはアルカリ性水溶液に浸漬して、前記溶射膜と、プラズマCVD成膜装置による成膜によって前記ガス供給電極に付着した成膜物とを除去し、
    その後、前記ガス供給面の前記皮膜の上に、再び、溶射膜を形成するガス供給電極の洗浄方法。
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