JP2011184509A - 液状エポキシシリコーン樹脂組成物 - Google Patents

液状エポキシシリコーン樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】熱処理を施して得られる熱硬化性樹脂としたときのTgが高く、なおかつ低弾性であり、強度、たわみに優れた、液状封止樹脂組成物の提供。
【解決手段】下記成分、(A)一般式(1)で表され、室温での粘度が50〜100000cPsであり、エポキシ当量が150〜2000g/eq.であるエポキシシリコーン樹脂、(B)室温で液状であり、かつ分子内に少なくとも1つ以上の酸無水物基またはアミノ基を有する化合物及び樹脂、(C)硬化促進剤を必須成分として含む半導体用液状封止樹脂組成物。式中、R1、R2は炭化水素基を表し、E1はイソシアヌル環骨格を含む基を介して結合するエポキシ基を有するエポキシ基含有基であり、Zは2価の有機基であり、m及びnは独立に0〜100の数を表す。
Figure 2011184509

【選択図】なし

Description

本発明は直鎖シロキサン結合を有するエポキシシリコーン樹脂を必須成分とする、硬度、強度、低弾性、たわみに優れる熱硬化性樹脂組成物に関し、特に、半導体用液状封止樹脂組成物及びそれを用いて封止される半導体装置に関する。
電子機器の高性能化に伴い、使用される半導体部品も高密度実装が求められており、従来のリードフレームを用いた表面実装方式から、ハンダボールや金バンプなどで基板と半導体を接合する方式、具体的にはBGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップサイズパッケージ)、FC(フリップチップ)などのエリアアレイ実装に移行が進んでいる。
エリアアレイ実装では、基板と半導体の接合部を封止・保護する目的でアンダーフィル材と呼ばれる液状樹脂組成物が使用されている。高密度化に伴い、接合部は多ピン化、狭ピッチ化、狭ギャップ化するため、狭い隙間を充填するためにアンダーフィル材には高い流動性(低粘度性)が求められる。
また、チップの薄型化が進むにつれ、パッケージには内部応力が集中しやすくなる。内部応力が高まることにより、実装時に基板が反り接合部位の剥離が発生したり、熱衝撃、機械衝撃が加わった際にギャップ充填部位にクラックしたり、基材との剥離が発生するなどの影響が生じる。このため、アンダーフィル材には従来の材料よりもさらなる低弾性化、高強度化、高靭性化が求められている。
これまでに低弾性化を図る手法として、非特許文献1には液状封止樹脂組成物に末端に反応性置換基を有するゴムを用いて変性を施したり、非相溶のゴム粒子を添加するなどの手法が開示されている。特許文献1には、末端にグリシドキシプロピル基を有するエポキシシリコーンと多価フェノール類を反応させて得られた樹脂を用いてなる液状封止樹脂組成物が開示されている。また、特許文献2にはシリコーン樹脂の両末端にイソシアヌル環骨格を含む基を介して結合するエポキシ基を有するエポキシシリコーンと酸無水物を含むエポキシ樹脂組成物が開示されている。
特開2006−199758号公報 特開2009−203258号公報
「最新半導体・LEDにおける封止技術と材料開発大全集」p116−p141 ISBN 4−86104−110−4
アンダーフィル材に代表される液状封止樹脂組成物は、高い流動性と、熱硬化のプロセス性、硬化後の材料の諸物性とのバランスからエポキシ樹脂がよく用いられている。一般的には液状ビスフェノール類や多官能アルコール類、ジヒドロキシナフタレン類から誘導されるエポキシ樹脂が用いられているが、これらを用いてなる熱硬化性樹脂は弾性率が高く、昨今の高密度化、薄型化に対応する内部応力の低減化には限界がある。また、末端グリシドキシプロピル変性シリコーン樹脂を用いた場合、その柔軟な骨格から弾性率の低減化を図ることは出来るが、同時にガラス転移点温度(Tg)が低下するため、耐熱性や熱衝撃における信頼性等の面でさらなる改善が求められている。
本発明者らは、鋭意検討した結果、低弾性を発現する直鎖シロキサン結合と、Tg、強度を発現させる構成単位として末端にイソシアヌル環で構成された環構造と、エポキシ樹脂の有するハンドリングを発現させる構成単位としてイソシアヌル環の末端にエポキシ基を有するエポキシシリコーン樹脂に着目した。検討を重ねた結果、Tgが高く、低弾性、強度、たわみに優れた材料を見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤を含む半導体用液状封止樹脂組成物において、(A)成分の一部または全部として、下記一般式(1)で表され、室温での粘度が50〜100000cPsであり、エポキシ当量が150〜2000g/eq.であるエポキシシリコーン樹脂
Figure 2011184509
(式中、R1は炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基あるいは芳香族基を表し、R2は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、内部にエーテル性酸素原子を含んでいてもよい。E1はイソシアヌル環骨格を含む基を介して結合するエポキシ基を有するエポキシ基含有基であり、Zは内部にヘテロ原子を有していてもよい2価の有機基を表す。m及びnは独立に0〜100の数を表す)を用い、
(B)成分として、室温で液状であり、かつ分子内に少なくとも1つ以上の酸無水物基またはアミノ基を有する化合物または樹脂を用いることを特徴とする半導体用液状封止樹脂組成物である。
本発明の好まし態様は以下の通りである。
1)一般式(1)において、m=0であること。
2)一般式(1)において、E1が、一般式(2)で表されること。
Figure 2011184509
3)一般式(1)において、Zが、一般式(3)で表されること。
Figure 2011184509
4)さらに、(D)無機またはポリマー粒子を配合してなること。
5)上記半導体用液状封止樹脂組成物を、熱処理して得られる硬化物。
6)上記半導体用液状封止樹脂組成物で封止、熱処理された半導体装置。
本発明の半導体用液状封止樹脂組成物は、熱処理を施して得られる熱硬化性樹脂としたときのTgが高く、なおかつ低弾性であり、強度、たわみに優れた硬化物を得ることができる。したがって、昨今高密度実装において課題となっている、内部応力や熱衝撃、機械衝撃による剥離、基板の反り、クラックの改善が期待できる。特に、アンダーフィル材料用液状封止樹脂として優れる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の半導体用液状封止樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤を含むものであるが、本明細書でいうエポキシ樹脂とエポキシ化合物は同一の意味を有する場合があると理解される。したがって、エポキシ樹脂又はエポキシ化合物は両者を代表する意味で使用されることがある。
本発明のA成分は、必須成分として、上記一般式(1)で表され、室温での粘度が50〜100000cPsであり、エポキシ当量が150〜2000g/eq.であるエポキシシリコーン樹脂を含むものである。
粘度及びエポキシ当量が前記の範囲にあることで、液状樹脂組成物としたとき、狭スペースにも充填可能な高い流動性と、熱処理を施したときに低弾性、高Tg、強度、たわみに優れる熱硬化性樹脂を得ることが出来る。粘度が50cPs未満の時には直鎖シロキサン濃度と剛直成分のバランスがとれていないため、本発明の硬化が得られない。粘度が100000cPsを超える場合は狭スペースへの充填性が困難となる。エポキシ当量が150g/eq.未満の場合は、直鎖シロキサン結合が樹脂中に十分存在せず、硬化物の低弾性、靭性の点で本発明の効果が得られない。エポキシ当量が2000g/eq.を超える場合は、逆に樹脂中における直鎖シロキサン結合が多く存在しすぎた場合であり、Tgの低い硬化物となるため本発明の効果が得られない。好ましいエポキシ当量は170〜1600g/eq.、さらに好ましくは170〜1300g/eq.である。
一般式(1)中のm、nはそれぞれ0〜100の数を表す。上記の範囲にあることで、初期透過率、低弾性率、たわみに優れた硬化樹脂組成物が得られるが、特に、m=0とすることで、耐熱性及び強度に優れた硬化樹脂組成物を得ることが出来る。m、nが前記の範囲を超えると、耐熱性、硬度、強度の点で本発明の効果が得られない。エポキシシリコーン樹脂が分子量分布を有する樹脂である場合、上記の数字は数平均と理解される。数平均は、mは0又は0〜10の範囲にあることが好ましく、nは1〜30の範囲にあることが好ましい。本発明のA成分であるエポキシシリコーン樹脂は、上記特許文献2に開示されている方法で得ることができる。
一般式(1)中のR1は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は芳香族基を示す。このような脂肪族炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、デシル基などの直鎖状炭化水素、又はシクロヘキシル基などの脂肪族炭化水素基が挙げられる。芳香族基としては、フェニル基などの芳香族炭化水素基が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、それぞれ同一でも異なっていても良い。好ましい置換基は、硬化物の物性及び入手の容易さから、メチル基である。
一般式(1)中のR2は、炭素数1〜20の炭化水素基を表し、内部にエーテル性酸素原子を含んでいても良い。このような炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、デシレン基、ドデシレン基、または一般式(4)で表される2価の基などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、それぞれ同一でも異なっていても良い。好ましい炭化水素基は、硬化物の物性及び入手の容易さから、プロピレン基である。
Figure 2011184509
(式中、R6は炭素数1〜17の炭化水素基または単結合である。)
一般式(1)中のE1は、イソシアヌル環骨格を含む基を介して結合するエポキシ基を有するエポキシ基含有基であり、有利には-R10-R11-(R12-E)nで表すことができる。ここで、R11はイソシアヌル環骨格からなる基であり、R10及びR12は、直結合又は鎖状の炭化水素基であることが好ましいが、ヘテロ原子を含んでもよい。Eはエポキシ基であり、nは1〜3、好ましくは2である。
一般式(1)中のZは、2価の有機残基を表す。このような置換基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、デシレン基、ドデシレン基、上記一般式(4)又は下記一般式(5)〜(10)で表される有機基等がある。しかし、これらに限定されない。好ましくは、一般式(3)で表される有機基である。この有機基は、一般式(5)において、R6がエチレン基である有機基である。
Figure 2011184509
(式中、R6は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、内部に酸素原子を有していても良い。)
Figure 2011184509
(式中、R7は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、内部に酸素原子を有していても良い。Xは炭素数1〜20の炭化水素基、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基、スルフィニル基、あるいは単結合を表す。)
Figure 2011184509
(式中、R8は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、内部に酸素原子を有していても良い。)
Figure 2011184509
(式中、R9は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、内部に酸素原子を有していても良い。Xは一般式(6)における説明と同義である。)
Figure 2011184509
(式中、R10は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、内部に酸素原子を有していても良い。)
Figure 2011184509
(式中、R11は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、内部に酸素原子を有していても良い。)
また、これらの2価の有機基を一般式(1)の構造へ導入するには、たとえば上記一般式(5)〜(10)の両末端が二重結合となった化合物を使用することで達成できる。
一般式(1)で表されるエポキシシリコーン樹脂は、下記一般式(11)で表されるシリコーン樹脂と、一分子中に2重結合を1つ有する環構造を配したエポキシ化合物(Ea)との付加反応、あるいは一分子中に2重結合を2つ有する有機化合物と、上記エポキシ化合物(Ea)との付加反応により得ることが出来る。このとき、一分子中に2重結合を2つ有する有機化合物を用いなければ、m=0である樹脂が得られる。
Figure 2011184509
一般式(11)において、R1、nは一般式(1)で表される説明と同義であり、好ましくはR1はメチル基である。
上記エポキシ化合物(Ea)としては、エポキシ基とイソシアヌレート環構造及び炭素―炭素二重結合を1つ有する化合物が適する。エポキシ化合物(Ea)は上記E1を与えるものであるので、E1が-R10-R11-(R12-E)nで表されるとすると、-R10に対応する部分が炭素―炭素二重結合を1つ有することがよい。しかし、上記製造方法に限定されない。好ましいエポキシ化合物(Ea)としては、N−アリル−N’,N’’−ジグリシジルイソシアヌレートなどのエポキシ化合物があげられるが、これらに限定されるものではない。また、これらのエポキシ化合物は2種以上を併用して反応に用いてもよい。この中で、特に好ましいエポキシ化合物(Ea)は、N−アリル−N’,N’’−ジグリシジルイソシアヌレートである。
一分子中に2重結合を2つ有する有機化合物としては、分子内に脂環式あるいは芳香族基を有し、かつSi−H基と反応性を有する炭素―炭素2重結合を1分子中に2つ有する化合物が挙げられる。これらの化合物については、Si−H基と付加反応することで、アルキレン基や一般式(5)〜(10)の構造をとるものであれば特に限定されず、種々の化合物を利用できる。一分子中に2重結合を2つ有する有機化合物として好ましい化合物は、入手性、反応の容易性、硬化物としたときの物性から、ジビニルベンゼンである。
上記付加反応(ヒドロシリル付加反応)に用いる触媒は、公知のものであれば種々の貴金属触媒及びその錯体化合物を使用することが出来る。貴金属触媒としては、例えば、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、及びイリジウムなどが挙げられるがこれらに限定されず、必要に応じて2種以上用いても良い。また、これらの金属を微粒子状担体材料、例えばカーボン、活性炭、酸化アルミニウム、シリカなどに固定化されたものを用いても良い。
貴金属の錯体化合物としては、白金ハロゲン化合物(PtCl4、H2PtCl6・6H2O、Na2PtCl6・4H2O等)、白金―オレフィン錯体、白金―アルコール錯体、白金―アルコラート錯体、白金―エーテル錯体、白金―カルボニル錯体、白金―ケトン錯体、白金―1,3−ジビニルー1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンなどの白金―ビニルシロキサン錯体、ビス(γ―ピコリン)―白金ジクロライド、トリメチレンジピリジン−白金ジクロライド、ジシクロペンタジエン−白金ジクロライド、シクロオクタジエン−白金ジクロライド、シクロペンタジエン−白金ジクロライド、ビス(アルキニル)ビス(トリフェニルホスフィン)白金錯体、ビス(アルキニル)(シクロオクタジエン)白金錯体、塩化ロジウム、トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウムクロライド、テトラキスアンモニウムーロジウムクロライド錯体などが挙げられるが特に限定されず、必要に応じて2種以上使用しても良い。
上記貴金属触媒はそれぞれ単独で、あるいは溶解する溶媒にあらかじめ溶解させておき、しかる後反応系内に投入してもよい。貴金属触媒の使用割合は特に限定されないが、通常反応に用いるエポキシ樹脂(E2’)の重量に対して、0.1ppm〜100000ppm、好ましくは1ppmから10000ppmの範囲である。
ヒドロシリル付加反応は、無溶媒でも反応を行うことができるが、必要に応じて有機溶媒にて反応系を希釈してもよく、反応に悪影響を与える化合物でなければ特に制限されない。例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどの脂肪族ケトン類、ベンゼン、トルエン、オルトキシレン、メタキシレン、パラキシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類が挙げられる。これらの有機溶媒は、2種以上を選択して混合溶媒として使用してもよい。
ヒドロシリル付加反応における温度条件については、特に限定されないが、通常0℃〜200℃、好ましくは30℃〜180℃である。0℃以下では反応の進行に時間を要し経済的ではない。200℃以上で反応を行うとエポキシ基とヒドロシリル部位との付加反応が進行し、反応をコントロールすることが困難となる。
一分子中に2重結合を2つ有する有機化合物を反応原料として併用し、一般式(1)のZを導入する場合、その2重結合のモル比はSi−H基の当量以下、好ましくは80%以下とし、末端に必ずSi−H基が残る配合割合とする。反応の方法としては、たとえば、一般式(11)のシリコーン樹脂と、一分子中に2重結合を2つ有する化合物及び2重結合を一つ有し、イソシアヌル環構造を配したエポキシ化合物(Ea)の3種を同時に投入して反応を行ってもよいし、一般式(11)のシリコーン樹脂と一分子中に2重結合を2つ有する化合物をあらかじめ反応させておき、ついで残存するSi−H基を封止する目的でエポキシ化合物(Ea)を投入する2段階反応を行ってもよい。しかしながら、一般式(1)にZを複数個導入する場合、すなわちm≧2とする場合には、反応制御の点から後者の2段階反応を行うことが好ましい。
本発明のA成分は、必須成分である上記一般式(1)のエポキシシリコーン樹脂以外に、別種のエポキシ樹脂を配合してもよい。この場合のエポキシ樹脂としては、分子中にエポキシ基を2個以上有する通常のエポキシ樹脂はすべて使用できる。例を挙げれば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン等の2価のフェノール類、あるいは、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック等の3価以上のフェノール類、又はテトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類から誘導されるグルシジルエーテル化物等があるが、好ましくは室温で液状のものである。これらのエポキシ樹脂は、1種又は2種以上を混合して用いることができる。そして、本発明のエポキシ樹脂を必須成分とする組成物の場合、本発明に関わる一般式(1)で表されるエポキシ樹脂の配合量はエポキシ樹脂全体中、5〜100%、好ましくは50〜100%の範囲であることがよい
次に、本発明の液状樹脂組成物の必須成分である(B)成分について説明する。(B)成分は、室温で液状であり、かつ分子内に少なくとも1つ以上の酸無水物基またはアミノ基を有する化合物または樹脂である。
室温で液状であり、かつ分子内に少なくとも1つ以上の酸無水物基を有する化合物としては、公知のものであれば種々の化合物を選択できる。たとえば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、水素化メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、液状の脂肪族二塩基酸ポリ無水物などが上げられるがこれらに限定されず、必要に応じて2種以上を用いてもよい。特に、本発明の効果を得るための好ましい酸無水物化合物はメチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸又は水素化無水ナジック酸である。
室温で液状であり、かつ分子内に少なくとも1つ以上のアミノ基を有する化合物及び樹脂としては、公知のものであれば種々の化合物を選択できる。たとえば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミンなどの脂肪族アミン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ノルボルネンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノー3−メチルシクロヘキシル)メタンなどの脂環式ポリアミン、ジエチルトルエンジアミン、1−メチルー3−5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチルー3,5−ジエチルー2,6−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリエチル−2,6−ジアミノベンゼン、3,3’−ジエチルー4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5,3’、5’−テトラメチルー4,4’−ジアミノジフェニルメタンなどの芳香族アミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシレンプロピレントリアミン、ポリシクロヘキシルポリアミン、ポリアミドアミン、2官能以上のエポキシ基を有する液状エポキシ樹脂と大過剰の2官能以上のアミノ基を有するアミン化合物との変性により得られるアミンアダクト樹脂などのアミノ基を有する樹脂などが挙げられるがこれらに限定されず、必要に応じて2種以上を用いてもよい。特に、本発明の効果を得るための好ましいアミン類は芳香族アミン化合物である。
(A)成分と(B)成分を配合する比率については、本発明の効果を損なわない程度であれば特に限定されないが、通常は(A)成分に存在するエポキシ基1モルに対して、(B)成分が酸無水物化合物の場合は0.7〜1.3モル、好ましくは0.85〜1.15モルの範囲である。(B)成分がアミノ基を有する化合物及び樹脂である場合は、アミノ基に結合している水素原子として0.5〜1.5モル、好ましくは0.8〜1.2モルの範囲である。
次に、(C)成分である硬化促進剤について説明する。
硬化促進剤としては、公知のものであれば種々の化合物を適用できる。例えば、3級アミン及びその塩類、イミダゾール類及びその塩類、有機ホスフィン化合物及びその塩類、オクチル酸亜鉛、オクチル酸スズなどの有機金属塩が挙げられ、必要に応じて2種類以上を用いてもよい。また、潜在性を出すためこれら硬化促進剤が内包されたマイクロカプセルを用いてもよい。特に、本発明の効果を得るための好ましい硬化促進剤はイミダゾール類である。
(C)成分を配合する比率については、本発明の効果を損なわない程度であれば特に限定されないが、通常(A)+(B)100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜2重量部である。
また、本発明の液状樹脂組成物には、粘度調整、線膨張率低減による信頼性向上、放熱性や導電性を高める等の機能性付与の目的で無機またはポリマー粒子を配合することもできる。
無機またはポリマー粒子としては、公知のものであれば種々のものを選択できる。たとえば、溶融シリカ、結晶シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、クレー、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機粒子や、アルミナ、チッ化アルミ、チッ化ホウ素などの熱伝導性の高い無機粒子、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、カーボンなどの導電性無機粒子、スチレンーブタジエンゴム、ニトリルーブタジエンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム粒子などのポリマー粒子などが挙げられるがこれらに限定されず、必要に応じて2種以上を用いてもよい。
上記無機、ポリマー粒子の粒径及び配合量は特に限定されず、高粘度化して充填できなくなる等本発明の効果が損なわれない程度であれば、当業者にとって好ましい形態で実施することが出来る。
本発明の効果を損なわない程度であれば、粘度や線膨張率、弾性率等の調整を目的として、(E)公知のエポキシ樹脂を配合してもよい。(E)成分のエポキシ樹脂としては、たとえばアルコール類とエピクロルヒドリンから誘導されるエポキシ樹脂、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンから誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂とエピクロルヒドリンから誘導される多官能エポキシ樹脂、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチルー3’,4’エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、トリグリシジルイソシアヌレート、本発明における(A)成分以外の構造で表される公知のエポキシ樹脂などが挙げられるがこれらに限定されず、必要に応じて2種以上用いてもよい。
また、本発明の効果を損なわない程度であれば、基材や無機・ポリマー粒子との濡れ性や信頼性を向上させるために、公知の界面活性剤やカップリング剤、イオントラップ剤、難燃剤等の添加剤を使用してもよい。
本発明の液状封止樹脂組成物は他の熱硬化性樹脂に配合することもできる。他の熱硬化性樹脂として本発明の液状封止樹脂組成物と共に使用される樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、熱硬化性アミノ樹脂、熱硬化性メラミン樹脂、熱硬化性ウレア樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂、熱硬化性オキセタン樹脂、熱硬化性エポキシ/オキセタン複合樹脂等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。他の熱硬化性樹脂に配合したのち、熱処理を施し、熱硬化性の樹脂組成物とすることもできる。
本発明の液状封止樹脂組成物は、これを熱硬化させることにより、硬化した成形物を得ることができる。本発明の硬化物は、上記樹脂組成物を注型、ポッティング、印刷等の方法により、所望の形状に樹脂を成形し、熱処理を行うことで得ることができる。この際の温度は通常、100〜200℃の範囲である。
本発明の半導体用液状封止樹脂組成物を用いて半導体装置を組み立てる例としては、公知の手法であれば種々の方式を採用することが出来る。たとえば、チップと基板とをはんだボール等で接合した構造については、ディスペンサー等の塗工装置を用いてニードルから塗布を行い、はんだボールのギャップ間から生まれる毛細管現象を利用して浸透させることで本発明の液状封止樹脂組成物を半導体素子と基板の間に流し込んだ後、オーブン等の加熱装置を用いて封止するキャピラリーフロー方式をとることができる。また、あらかじめ実装を行いたい領域に本発明の液状封止樹脂組成物を、ディスペンサー等の塗工装置を用いて塗布しておき、その後はんだボール付のチップを、加重と熱をかけながら基板へ実装する方式をとる等の方法があげられる。これら半導体装置を組み立てる手法については特に限定されることはなく、当業者にとって好ましい形態で実施することが出来る。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
合成例1
一般式(11)において、nの平均値が約20、R1がメチル基で、末端Si−H基を有するポリシロキサン(Si−H当量 800g/eq.)を160重量部、ジオキサン80重量部、カーボン粉末に担持された白金触媒(白金濃度5%)1重量部を温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌翼の付いた1Lの4つ口セパラブルフラスコに投入した。内温を90℃まで昇温した後、N−アリル−N',N''−ジグリシジルイソシアヌレート56重量部を3時間かけて投入した。投入終了後、内温を110℃まで昇温し、ジオキサンを還流させながら反応を行った。0.1規定の水酸化カリウム/メタノール溶液に反応液を滴下し、水素ガスの発生がなくなったことを確認して、残存する白金触媒をセライトを用いてろ過した。エバポレータを用いて、ろ液の溶媒留去を行うことで、一般式(1)で表されるR2がプロピレン基、E1が一般式(2)、m=0である、内部に直鎖シロキサン結合とイソシアヌル環で構成された構造を有し、かつ末端にエポキシ基を有するエポキシシリコーン樹脂(ES1)195重量部を得た。この樹脂のエポキシ当量は580g/eq.、25℃の粘度は700cPsであった。
合成例2
一般式(11)において、nの平均値が約8、R1がメチル基で表され、末端Si−H基を有するポリシロキサン(Si−H当量 363g/eq.)を73重量部、ジオキサンを38重量部、カーボン粉末に担持された白金触媒(白金濃度5%)0.65重量部、N−アリル−N',N''−ジグリシジルイソシアヌレート56重量部を用いた以外は合成例1と同様の操作を行った。このようにして、一般式(1)で表されるR2がプロピレン基、E1が一般式(2)、m=0である、内部に直鎖シロキサン結合とイソシアヌル環で構成された構造を有し、かつ末端にエポキシ基を有するエポキシシリコーン樹脂(ES2)115重量部を得た。この樹脂のエポキシ当量は340g/eq.25℃の粘度は6500cPsであった。
合成例3
一般式(11)において、nの平均値が4、R1がメチル基で表され、末端Si−H基を有するポリシロキサン(Si−H当量 215g/eq.)を43重量部、ジオキサンを38重量部、カーボン粉末に担持された白金触媒(白金濃度5%)0.51重量部、N−アリル−N',N''−ジグリシジルイソシアヌレート56重量部を用いた以外は合成例1と同様の操作を行った。このようにして、一般式(1)で表されるR2がプロピレン基、E1が一般式(2)、m=0である内部に直鎖シロキサン結合とイソシアヌル環で構成された構造を有し、かつ末端にエポキシ基を有するエポキシシリコーン樹脂(ES3)84重量部を得た。この樹脂のエポキシ当量は255g/eq.、25℃での粘度は47000cPsであった。
合成例4
一般式(11)において、nの平均値が4、R1がメチル基で表され、末端Si−H基を有するポリシロキサン(Si−H当量 215g/eq.)を86重量部、ジオキサン50重量部、カーボン粉末に担持された白金触媒(白金濃度5%)0.2重量部を温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌翼の付いた500mLの4つ口セパラブルフラスコに投入した。内温を90℃まで昇温させた後、ジビニルベンゼン13重量部を3時間かけて滴下した。ついでN−アリル−N',N''−ジグリシジルイソシアヌレート56重量部を2時間かけて投入した以外は合成例1と同様の操作を行った。このようにして、一般式(1)で表されるR2がプロピレン基、E1が一般式(2)の基、Zが一般式(3)の基、mの平均値が1であり、内部に直鎖シロキサン結合とイソシアヌル環で構成された構造を有し、かつ末端にエポキシ基を有するエポキシシリコーン樹脂(ES4)146重量部を得た。この樹脂のエポキシ当量は392g/eq.、25℃での粘度は4300cPsであった。
合成例5
鎖中にSi−H基を有し、両末端がトリメチルシリル基で表される直鎖ポリシロキサン樹脂(繰り返し単位数平均値が8、Si−H当量137g/eq.)27重量部、ジオキサンを40重量部、カーボン粉末に担持された白金触媒(白金濃度5%)0.43重量部、N−アリル−N',N''−ジグリシジルイソシアヌレート56重量部を用いた以外は合成例1と同様の操作を行った。このようにして、側鎖にエポキシ基を有するイソシアヌル環で構成された置換基を有し、両末端にトリメチルシリル基を有するエポキシシリコーン樹脂(ES4)を得た。この樹脂のエポキシ当量は225g/eq.であり、25℃では流動性を有しなかった。
実施例1〜4
合成例1〜4で得られた多官能エポキシシリコーン樹脂(ES1〜4)を、メチル化ヘキサヒドロ無水フタル酸(MH:酸無水物当量168g/eq.)を用いて、エポキシ当量と酸無水物当量の比=1:1となるように加え、よく混合し、さらに硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾールを全体の0.5重量%投入し、真空脱気した。この樹脂組成物の25℃の粘度を測定した後、金型内で、120℃で2時間、更に160℃で3時間硬化して厚さ4mmの樹脂板を作成した。
比較例1
多官能エポキシシリコーン樹脂に代えて、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(EpA:エポキシ当量187g/eq.)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ4mmの樹脂板を作成した。
比較例2
多官能エポキシシリコーン樹脂に代えて、3,4-エポキシシクロヘキセニルメチル-3',4'-エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(EpC:エポキシ当量130g/eq.)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い厚さ4mmの樹脂板を作成した。
比較例3
両末端にγ―グリシドキシプロピル基を有する直鎖ジメチルシロキサン樹脂(ESGp:繰り返し単位数平均値が4、エポキシ当量330g/eq.)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ4mmの樹脂板を作成した。
比較例4
両末端に2−エチル−3,4−エポキシシクロヘキシル基を有する直鎖ジメチルシロキサン樹脂(ESC:繰り返し単位数平均値が4、エポキシ当量340g/eq.)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ4mmの樹脂板を作成した。
実施例5〜8
合成例1〜4で得られた多官能エポキシシリコーン樹脂(ES1〜4)を、ジエチルトルエンジアミン(DETDA)を用いて、エポキシ当量と活性水素当量の比=1:1となるように加え、よく混合し、さらに硬化促進剤として2−エチルー4−メチルイミダゾールを全体の0.5重量%投入し、真空脱気した。この樹脂組成物の25℃の粘度を測定した後、金型内で、120℃で2時間、更に160℃で3時間硬化して厚さ4mmの樹脂板を作成した。
比較例5
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(EpA:エポキシ当量187g/eq.)を用いた以外は、実施例4と同様の操作を行い、厚さ4mmの樹脂板を作成した。
比較例6
3,4-エポキシシクロヘキセニルメチル-3',4'-エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(EpC:エポキシ当量130g/eq.)を用いた以外は、実施例4と同様の操作を行い厚さ4mmの樹脂板を作成した。
比較例7
両末端にγ―グリシドキシプロピル基を有する直鎖ジメチルシロキサン樹脂(ESGp繰り返し単位数平均値が4、エポキシ当量330g/eq.)を用いた以外は、実施例4と同様の操作を行い、厚さ4mmの樹脂板を作成した。
比較例8
両末端に2−エチル−3,4−エポキシシクロヘキシル基を有する直鎖ジメチルシロキサン樹脂(ESC:繰り返し単位数平均値が4、エポキシ当量340g/eq.)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ4mmの樹脂板を作成した。
硬化物のガラス転移温度(Tg)の測定
セイコー電子工業(株)製熱応力歪測定装置TMA/SS120Uを用いて30℃から270℃の範囲で測定し、線膨張率の変化した温度をガラス転移温度とした。昇温速度は5℃/分とした。なお、Tgが室温以下の場合、<25とした。
線膨張率の測定。
セイコー電子工業(株)製熱応力歪測定装置TMA/SS120Uを用いて30℃から270℃の範囲で測定し、40℃と60℃の2点で結ばれた直線の傾きから線膨張率を算出した。昇温速度は5℃/分とした。
べたつきの判定
硬化物を室温の状態でポリエチレン製の袋に入れ、表面を接触させたとき、硬化物がべたつきによりポリエチレン製の袋に少しでも張り付いた場合を×、べたつきのない場合を○と判定した。
曲げ、たわみ特性試験
JIS−7171に準拠し、80mm×10mm×4mmの試験片を用いて、オートグラフ(島津製作所(株)製)により曲げ弾性率、曲げ強度、曲げたわみを測定した。破断せずに支点間から外れた試験片については、「未破断」と表記した。また、測定不可は「不可」と表記した。
半導体実装性試験
ポリイミドフィルム厚さ25μm、銅箔厚さ12μm、錫メッキ厚さ1μmのポリイミドフレキシブル配線基板と、最小ピッチ60μmで金スタッドバンプを周辺に配置した、一片が10mmの正方形のシリコンチップを接合し、岩下エンジニアリング株式会社製全自動塗布装置SYSTEM300を用い、キャピラリーフロー方式で充填を行った。続いて、150℃の硬化炉で硬化させた後、ボイド、クラックの有無について、超音波探傷機を用いて調べた。
実施例1〜8により得られた硬化物の各試験の測定結果を表1に示す。
Figure 2011184509
比較例1〜8により得られた硬化物の各試験の測定結果を表2に示す。
Figure 2011184509

Claims (7)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)硬化促進剤を含む半導体用液状封止樹脂組成物において、
    (A)成分の一部または全部として、下記一般式(1)で表され、室温での粘度が50〜100000cPsであり、エポキシ当量が150〜2000g/eq.であるエポキシシリコーン樹脂を用い、
    (B)成分として、室温で液状であり、かつ分子内に少なくとも1つ以上の酸無水物基またはアミノ基を有する化合物または樹脂を用いることを特徴とする半導体用液状封止樹脂組成物。
    Figure 2011184509
    (式中、R1は炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基あるいは芳香族基を表し、R2は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、内部にエーテル性酸素原子を含んでいてもよい。E1はイソシアヌル環骨格を含む基を介して結合するエポキシ基を有するエポキシ基含有基であり、Zは内部にヘテロ原子を有していてもよい2価の有機基を表す。m及びnは独立に0〜100の数を表す)
  2. 一般式(1)において、m=0であることを特徴とする請求項1に記載の半導体用液状封止樹脂組成物。
  3. 一般式(1)中のE1が、一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体用液状封止樹脂組成物。
    Figure 2011184509
  4. 一般式(1)中のZが、一般式(3)で表されることを特徴とする請求項1又は3に記載の半導体用液状封止樹脂組成物。
    Figure 2011184509
  5. さらに、(D)無機またはポリマー粒子を配合してなる請求項1〜4のいずれかに記載の半導体用液状封止樹脂組成物
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の半導体用液状封止樹脂組成物を、熱処理して得られる硬化物。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の半導体用液状封止樹脂組成物で封止、熱処理された半導体装置。
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