JP2011182769A - 透明植木根袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明な厚てのナイロン袋や耐候性に強いフッ素樹脂フイルムで造った袋1の底に、袋の筒周長と同じ辺周長に合わした正方形の変形しない底板2を設置した透明植木根袋を製作して、その底板の上に培養土入れて、底板が袋の変形を拘束することで、四角い底板より上の袋が円柱形になり、座りのよい安定な形の良い植木の支持基盤とする。
【選択図】図2
Description
給水を忘れたら枯らしてしまう環境にある。吸水出来ないと光合成が十分に出来ないので樹の成長は止まることになる。
果樹が常時吸水出来るような環境を整えてやれば光合成が無駄なく出来て、果樹の成長は水耕栽培のトマトのように、継続成長促進出来る。
果樹は成長を継続出来れば摘果をしなくても咲かせた花のすべてに立派な果樹が実らせる可能性もあるのではないかと考える。
土嚢袋やナイロン袋で栽培することは誰でもやった事はあるが袋そのままでは座りが悪く、ナイロン袋では雨水が溜まりすぎて失敗するが本発明はそれらとは違うのはナイロン袋の底に▲1▼底板を入れる事と▲2▼袋の口を塞いで栽培すること、▲3▼透明な袋で中が見えることの3点を特徴としており、従来の解放型植木鉢とは異なる新規性のある透明植木根袋である。
今はナイロンよりも耐候性に優れたフッ素樹脂フイルムが実用化されていて、これにより大容量の丈夫な袋が製作出来ることにより透明植木根袋の用途の可能性が広がった事も発明した背景技術である
植木鉢の底や周りからの漏水は無駄水であり、毎日の給水もたいへんである、鉢に植えられた植木も人間の気分次第でたくさん吸水出来たり、干されて枯らされたり植木の環境は変動的であり、この変動的な給水環境を改善して光合成に必要な水分の吸収を常時行わせて果樹の成長促進をさせることや、植木鉢の中の根の張り具合も脱鉢しないとわからないのが不便である。このような植木鉢の栽培環境を改善することが課題である。
▲1▼袋の底中央に袋の筒周長と同じ辺長の正方形の底板を入れてその上に培養土を入れると、培養土の水平土圧が袋側面を均等に張り垂直土圧が底板を均等に加圧することで袋の変形を拘束して安定な円柱形の良い植木支持基盤になる。
▲2▼ナイロン袋栽培は皆が試みる既知であるが既知なのは袋の口は開けて雨水が溜まれば抜けるように底に穴を開けた従来の解放型植木鉢と同じタイプであるが、本発明はこれらとは異なるのは雨水が入らないように、又培養土が乾燥しないように袋の口を密閉することに違いがある。
▲3▼従来の植木鉢は材質的に中の根の状況が見えなかったのを透明な袋を採用することで外から袋中の根や滞水状況を観察出来ることこれらの3点を満足させた透明植木根袋に果樹を植え、袋の口を閉めることにより、雨水や虫も入らずに袋内は温室効果で蒸発結露流下を繰り返して培養土は常に含水率100%が維持出来て果樹は常に吸水して光合成が無駄なく進み樹の成長促進になるし、給水は果樹からの水分の蒸発分だけを補充してやればいいので給水回数、量は大幅に軽減出来る事で課題解決になる
2.果樹以外に幹の伸びるトマトトウモロコシなどの野菜も栽培可能である
3.フッ素樹脂フイルムで作った透明植木根袋では熱には−100度から+180度と熱に強いので培養土の熱湯消毒に耐えられるから連作が可能になる
4.袋の口を閉めておけば中は密閉なので温室になり中の水分は蒸発して袋に結露流下環流を繰り返しており、植木に対して簡易温室効果があり、夏場の実施例0010からも細胞活性化されて成長促進が伺える
果樹栽培において地植えしていても渇水期には水分不足になることもあり、給水の必要性があるが透明植木根袋栽培であると確実に袋の中は保水するので管理をしている限り、水分の吸収がとぎれる時はなく成長が止まる事はない
透明植木根袋は透明なナイロン袋または耐候性に優れたフッ素樹脂フイルムを袋にしてその中に袋の筒円周と同じ辺長さの正方形の変形しない底板を袋の底中央に設置すると袋の角は底板の外側に耳のようにはみ出すがここには培養土は入れないで溜まり水のプールとする。袋の底に水が溜まると耳がふくれて水の量がわかる
ナイロン袋は耐久性が劣るので持ち上げれる程度までならば複数枚の破損予備を重ねて使用するか、又は、太陽光線から遮蔽するのがよい
持ち上げ困難な大型になれば耐久性の優れた透明フッ素樹脂フイルムで大型容量の透明植木根袋を製作する事で破れる心配が無くなる袋の底板の上に含水率100パーセントの粒状培養土をいれて、殺菌消毒した果樹苗を植え付け、保水状態確認の上、果樹の幹で根袋の口を閉じて、洗濯はさみでとめておくのが確実である。
果樹の枝葉には果樹保護袋で保護して虫が付かないようにする
透明植木根袋に植え付けた果樹は陽当たりのよい場所において管理育成する。給水は観察しながら適切に行う。
植木の最初は小さい容量で育成して、樹の成長に合わして適時次頁の表の中の適当な大きさの透明植木根袋に移し替えて栽培をする
発明を実施するための最良の形態を説明するためのモデルを、果樹が結実する樹高さ1.0メートル内の大きさのサクランボ樹等を透明植木根袋に植える状態で説明する。
1.最初は冬初めに買ってきた芽の動いていない苗樹に熱湯消毒を掛けて病気の菌や虫の卵を駆除する
2.チャック付き透明ナイロン袋長さ560*幅400*厚み0.04を3枚重ねにして袋の幅40cmを円柱にすると円周長さは80cmで80cmの正方形辺長さは一辺20cmになる。20cm角に切ったベニヤ板を袋底中央にいれて、袋の角は底板の外に耳のように飛び出した状態の透明植木根袋を製作して、熱湯消毒した果樹を含水率100%の培養土で植え付ける。植え付け深さは底より浮かして根が底水に浸らないように毛細管現象で細根が水を吸う感覚で植えるのがよい。袋の口は乾燥しないようにチャックを閉めておく。上部の枝葉にも果樹保護袋を被せて虫の付かないようにして観察、時々給水して育てる
3.2年もすれば根も伸びるので一回り大きなフッ素樹脂フイルム製袋1000*630mmを二辺溶着して作り、幅63cmの袋筒円周を正方形にすると一辺が315mmになるのでコンパネを315mm角に切って底板を製作する。
切ったコンパネを底板として袋の底中央に設置して袋の角は底板の外に耳のように飛び出した透明植木根袋に製作する、これに植え換え、含水率100%の水がしたたる粒状培養土を25リットルほどを補充する
果樹を植え付けた透明植木根袋の口を果樹の幹で雨水の入らないように絞り込んで締めて開かないように洗濯はさみで固定しておく、果樹上部には虫が付かないように、果樹保護袋を被せて幹に固定して陽当たりの良い場所に安置して樹の成長を待つ。
時々点検して水補給、根の観察、枝葉の管理をして成長を待つ
植え換えは冬に大きめの透明植木根袋に植え替えて成長を見守る
春に花が咲いたら交配して、虫が付かないように果樹保護袋で保護して果実の成熟を待つ、根が伸びて底に張り付いて満担になってきたら培養土の補充か一回り大きな根袋に植え替える、以後同様に栽培継続する。
7月29日以後の給水日は8月18日 8月28日 9月21日 10月21日 11月7日 一回の給水は2リットルを給水した。
従来の解放型植木鉢ならば毎日給水しなければならないが、真夏の日でも間欠給水でよく、給水を忘れたとしても枯らすことは無くなった屋上に植えている大型植木鉢の別のナポレオンに比べても透明植木根袋の方の葉っぱがいつまでも青く順調に成長してきた。
果樹保護袋を被せていたので虫は付かなかったが最初から菌が付いている兆候を感じたので葉っぱが落ちるのを待って熱湯消毒をしたかったがなかなか葉っぱが落ちなくて年をあけてから平成22年1月8日に初めて熱湯消毒が出来た、その湯が給水になった
平成22年の2月時点では根も見えずナイロン袋の交換の必要もないのでそのまま栽培観察を継続して状況をみて袋の交換更新を行いたい
このほか野菜類についても栽培を増やしていきたい
2.乾燥地域においても透明植木根袋で樹木を植えれば、水分の補給さえ続ければ緑化は維持出来るし干害になることはなくなる
3.農作物の生産環境に新天地を開く
2 底板
3 培養土
4 透明植木根袋
5 果樹
6 果樹保護袋
透明植木根袋は水を袋内に保水出来ること、その水を袋内環流で利用出来ることが特徴である。
実施例0010でのデータとして7/29から11/7までの100日間を5回の給水で給水量15リットルで果樹栽培を継続した結果透明植木根袋の栽培では一日あたり0.15リットルの蒸散が有った事がわかった。底板サイズは300角で一回3リットル給水すると水位は3.3cmとなる(概算)3リットルの水を毎日0.15リットル蒸散していくと20日で無くなる計算。これだけでも毎日給水する従来の栽培方法に比べるととても楽です(0010で2リットル給水は3リットルの間違で訂正します)底板サイズを200にしたときはどうなるか、貯水水位3.3cmとして一回の給水量は1.32リットル蒸散量を同じ0.15とすると8日ごとに給水が必要である。蒸散量か増えて0.5リットル程度になると2日から3日ごとに給水になる。頻繁に給水しては透明植木根袋のメリットが薄らぐので最初は小さい容量で育ててもメリットが無くなれば大きい容量に植え替えるか。最初から大きい容量で育てるかの選択がある。どちらにしても果樹ならいずれは植え換えが必要ここでのモデルは果樹が結実する樹高さ1.0メートル程度のサクランボ樹を透明植木根袋底板サイズ200に植える状態を交えて説明する、栽培方法は小さくても大きくても同じである。
苗の準備
小さい果樹や幹のある野菜、トウモロコシなすびトマト枝豆花などについても同様に透明植木根袋で栽培が可能で、根が小さい間は小さい容量の透明植木根袋に植え付ける。根は充分成長していて、鉢抜きして下まで根が活発に伸びている苗がよい。
使用する袋
透明植木根袋に使用する袋は中が見える透明や半透明のビニール袋やナイロン袋を使用する。(本願でのナイロン袋との表記はビニール袋も含めてナイロン袋という、区別なし)
市販のナイロン袋ビニール袋の強度が問題ならば複数枚の破損予備を重ねて使用する、耐候性には太陽光線から遮蔽するのがよい。
持ち上げ困難な大型になれば耐久性の優れた透明フッ素樹脂フイルムで大型容量の透明植木根袋を製作する事で破れる心配が無くなる袋のサイズは植える植物の成長度や保水能力により選択する
モデルに使用する袋
買ってきたサクランボ苗は市販されているチャック付き透明ビニール袋、長さ560*幅400*厚み0.04を使用する。袋は一枚でも良いが途中で破れては困るので安全をとって2枚重ねにして準備する。
底板の準備
袋が準備出来ればその袋の筒円周と同じ辺長さの正方形の変形しないベニヤ板等(以下底板という)を準備する。
モデルの袋の幅40cmを円柱にすると円周長さは80cmで80cmの正方形辺長さは一辺20cmになる。4mmベニヤ板を20cm角に切り袋が破れないように角は面取り加工する
底板の設置
モデルは20cm角のベニヤ板を袋底中央に設置すると、袋の角は底板の外に耳のように三角形がはみ出す形の透明植木根袋を作る。
根下水面築造
モデルの袋に植え付けて、口をふさげる培養土高さは25センチ以下なので、果樹苗根の高さ14センチを引いた高さ11cmまでを、水のしたたる培養土を充填して培養土の間隙は水で満たされている状態にする。(この水面を以下、根下水面という)
水プール
根下水面築造の状態では底板の外に飛び出している袋角がぷくっとふくらんで(このふくらみを以下、水プールという)指で押さえるとぷよぷよとへこんで中に水が満たされていることがわかる
植え付け苗の設置
根下水面の上に充分根の成長した鉢抜き苗を載せて、根の下端が根下水面上に表面張力や毛細管現象で細根が水を吸う感覚で植える根が深く水没していると生育不良を起こす、根が積極的に水の中でも伸びていく稲のような種類なら安心であるが植える種類と根下水面高さには注意が必要である。根が水分を吸い上げると根下水面が下がり根域範囲が広がる
培養土の充填
根下水面上に設置した鉢抜き苗の周りは充分水切りした水のしたたらない湿った培養土で袋との隙間を根下水面が変わら無い様に充填する。
袋の口の閉鎖
袋の口は閉められる袋の長さが必要であり、乾燥しないように果樹の幹までチャックを閉めて、閉じた幹際を洗濯はさみでとめておくのが確実である。袋チャックの無い袋は口を合わして折り曲げて洗濯はさみで固定する、ひもでくくると漏斗になり雨水侵入の原因になる、袋の中では水が蒸発して袋の側面や上面に結露して水滴が培養土の上に流下給水をして、水分の環流現象を起こす、根はこの水分を吸収して成長する
日陰対策
植えた透明植木根袋に直射日光が当たると袋の耐候性と袋の中の培養土、水が熱水になり生育不良を起こす原因になるので葉っぱが茂るまで日陰対策をするのが安全である。
モデルでは透明植木根袋に直接太陽光線が当たらないように90cm*90センチ程度の紙の中央に5cm程度の穴を開け1辺に向かって切り込み、透明植木根袋が日陰になるように被せて、切り込み部を重ねて洗濯はさみで固定する
枝葉の保護管理
果樹の枝葉には果樹保護袋で保護して虫が付かないようにする
透明植木根袋に植え付けた果樹は陽当たりのよい場所において管理育成する。
給水管理
植え付け日、植え付け水プール状況等を記録しておく。以後観察を続ける、根下水面が下がって水プールがへこむまでは時間が掛かるが、モデルの場合根下水面が11cmの保水量は約4.4リットル、蒸散量0.15リットル/日として29日は給水不要になる
水プールがへこんで来てから給水をする。
給水量は根下水面深さ11cmの半分は根の伸びしろ区域、半分の6cm程度の体積を保水容積の目安にする。給水量は底板が20cm角で6cmの深さなら2.4リットルとして、葉っぱが増えてくると蒸散量も増えて0.5リットル/日になると4日間に一回の給水が必要になる。水プールのへこみで給水時期の判断をする
栄養補給
培養土に栄養分が不足してくると葉っぱが黄色みに成ってくる。
栄養分を供給するには液体肥料を混ぜて給水して育てる。肥料は流出することなくすべて吸収される。
一回り大きく植え換え時
給水頻度が頻繁になってくると早めに一回り大きな袋に植え替える。底板200の上は底板300またはそれ以上に植え替える
透明植木根袋の用意
市販されているチャック付き袋850*600*0.03を2枚用意して外の袋角には水の抜ける切り込み2mmの穴を開けて内は開けないで2枚重ねにする。その中に30センチ角のベニヤ板の底板を設置して透明植木根袋を設置する
植え付け
透明植木根袋の底に乾燥した培養土16リットル水9リットルを入れると水プールがふくらみ根下水面が出来上がる。その上に植え換え鉢抜きを載せて周りは湿った培養土で埋めて、袋の口を幹まで閉める。日陰対策をして観察を続ける
将来の管理
植替樹が大きくなると植換も困難になるので適時次頁の表の中の許される最大容積の透明植木根袋に移し替えて培養土を最初は浅くして以後は培養土追加で根域拡大栽培をすると植え換えが省ける
【0009】
発明を実施するための形態としては従来の植木鉢とは異なる栽培形態で透明植木根袋を使用して、野菜、花、果樹などを栽培実現することである
透明植木根袋は密閉することで水を袋内に保水出来ること、その水を結露流下の袋内環流で利用出来ることが特徴である。
実施例0010でのデータとして7/29から11/7までの100日間を5回の給水で給水量15リットルで果樹栽培を継続した結果透明植木根袋の栽培では一日あたり0.15リットルの蒸散が有った事がわかった。
これだけでも毎日給水する従来の栽培方法に比べるととても楽です(0010で2リットル給水は3リットルの間違で訂正します)
ここでのモデルは成長の早い単年度のトマトまくわ等の夏野菜を透明植木根袋に植える状態を交えて説明する、栽培方法は小さくても大きくても同じである。
苗の準備
初夏にホームセンタで売り出される夏野菜の元気なトマトの苗を買い求めたり、まくわを種から育てて準備する
使用する袋
透明植木根袋に使用する袋は中が見える透明や半透明のビニール袋やナイロン袋を使用する。(本願でのナイロン袋との表記はビニール袋も含めてナイロン袋という、区別なし)
市販のナイロン袋ビニール袋の耐候性には太陽光線から遮蔽する。
持ち上げ困難な大型になれば耐久性の優れた透明フッ素樹脂フイルムで大型容量の透明植木根袋を製作する事で破れる心配が無くなる袋のサイズは植える植物の成長度や保水能力により選択する
モデルに使用する袋
最初の小さな苗は市販されているチャック付き透明ビニール袋長さ340*幅240*厚み0.04を使用する。袋は一枚で良い
底板の準備
袋が準備出来ればその袋の筒円周と同じ辺長さの正方形の変形しないベニヤ板等(以下底板という)を準備する。
モデルの袋の幅24cmを円柱にすると円周長さは48cmで48cmの正方形辺長さは一辺12cmになる。4mmベニヤ板を12cm角に切り袋が破れないように角は面取り加工する
底板の設置
モデルは12cm角のベニヤ板を袋底中央に設置すると、袋の角は底板の外に耳のように三角形がはみ出す形の透明植木根袋を作る。
培養土、水の準備
ここに使用する培養土、水は無菌状態が理想的である。密閉した袋内で長期滞留水状態が続くと雑菌が繁殖して硫化現象を起こし水が酸性化して根を腐らす現象を引き起こす。これを避けるために培養土は高温処理又は熱湯消毒した培養土が理想的である。水についても無菌状態の水がよい、
普通の培養土水からは硫化現象を起こすことを前提にPH測定確認して使用する水には消石灰の上澄みアルカリ水で中和してから使用することが必要である。
根下水面築造
モデルの袋に植え付けて、口をふさげる培養土高さは18センチ以下なので、トマト苗根の高さ5センチを引いた高さ13cmまでを、水のしたたる培養土を充填して培養土の間隙は水で満たされている状態にする。(この水面を以下、根下水面という)
水プール
根下水面築造の状態では底板の外に飛び出している袋角がぷくっとふくらんで(このふくらみを以下、水プールという)指で押さえるとぷよぷよとへこんで中に水が満たされていることがわかる
植え付け苗の設置
根下水面の上に充分根の成長した植木の鉢抜き苗を載せて、根の下端が根下水面上に表面張力や毛細管現象で細根が水を吸う状態で植える。根が深く水没し過ぎていると生育不良を起こす。夏の暑い時期には浅すぎると水分不足を起こすので1日程度の蒸散量は水没する程度の深さに植えるように根下水面高さには注意が必要である。根が水分を吸い上げると根下水面が下がり根域範囲が広がる
培養土の充填
根下水面上に設置した鉢抜きトマト苗の周りは水のしたたらない湿った培養土で袋との隙間を根下水面が変わら無い様に充填する。
袋の口の閉鎖
袋の口は閉められる袋の長さが必要であり、乾燥しないようにトマト植木の幹までチャックを閉めて、閉じた幹際を洗濯はさみでとめておくのが確実である。袋チャックの無い袋は口を合わして折り曲げて洗濯はさみで固定する、ひもでくくると漏斗になり雨水侵入の原因になる、袋の中では水が蒸発して袋の側面や上面に結露して水滴が培養土の上に流下給水をして、水分の環流現象を起こす、根はこの水分も吸収して成長する
日陰対策
植えた透明植木根袋に直射日光が当たると袋の耐候性と袋の中の培養土、水が熱水になり生育不良を起こす原因になるので葉っぱが茂るまで日陰対策をするのが安全である。
モデルでは透明植木根袋に直接太陽光線が当たらないように45cm*45センチ程度の紙の中央に5cm程度の穴を開け1辺に向かって切り込み、透明植木根袋が日陰になるように被せて、切り込み部を重ねて洗濯はさみで固定する
枝葉の保護管理
植木の枝葉には果樹保護袋で保護して虫が付かないようにする
透明植木根袋に植え付けたトマト植木は陽当たりのよい場所において管理育成する。
給水管理
植え付け日、植え付け水プール状況等を記録しておく。以後観察を続ける、根下水面が下がって水プールがへこむまでは時間が掛かるが、モデルの場合根下水面が13cmの容積は2.3リットルで約半分弱程度が水で保水量は約1リットル、蒸散量0.1リットル/日として10日は給水不要になる
植え換え1回目
水タンクの水が無くなってぺっしゃんこに成ってきてもトマトの木はまだまだ大きく成るので次の大きな透明植木根袋サイズに植え替える。植え換えは一部の根だけが下に長く伸びているのをすべての根が伸びるように根下水面に合わせてやることと袋底の酸性土を除去するために植え換えを行う
ここでは次のサイズは480*340*0.04で底板は170サイズを用意し、この袋の口を閉められる培養土深さは21cmなのでこの深さの約6割程度の13cmに根下水面を設定する様に培養土、水を充填して根下水面を築造する
植え換前の120サイズの中の培養土の中の水が吸い出した頃が植え換えの適期でトマト苗を支えながら逆さにして根袋を外すと根が絡んでいない培養土粒子はぱらぱらと抜け落ちて伸びた根がぶら下がる状態になる
培養土に絡んだ根固まり8cmほどと伸びた根は大事に次の根下水面の上に広げて載せると伸びた根は直接次の水を吸える環境になる
植えた周りは水切りした中性の培養土で埋め戻し、袋の口を塞いで陽当たりの良い場所に据えて大きめの日陰対策をして植え換え状況を記録しておく
管理
170サイズの根下水面が13cmの容積は4.7リットルこのうち水は2.3リットル蒸散量を0.15として15日間は給水不要となる
植え換え2回目
水タンクの水が無くなってきたら培養土の水分を充分吸わせて2回目の植え換えを行う。次のサイズは560*400*0.04の袋に200サイズの底板で透明植木根袋を用意する。
200サイズの培養土深さは25cmで6割の15cm程度を根下水面と設定して培養土水で中和した根下水面を作る。170サイズの根袋を取り外して培養土に絡んだ根と伸びた根を大事にして根を切断しないように培養土粒子を分離するために大きなバケツに水を張りその中に植木を浮かすようにして土粒子が水の中に抜け落ちて根固まりを小さく洗浄して分離できるようにする。すべての土を取り除き植え方が悪いと根付きが悪くなるので注意をする
次の200サイズの根下水面上に根を広げて据え付ける。埋戻しは170サイズの残った培養土を石灰水で中性化してから埋め戻しに使用する。200サイズの根下水面15cmで容積7.5リットルで約3.5リットルの保水量として蒸散は0.2として17日間は無給水で管理出来る
最終サイズを底板200サイズとすると植え換え時に根固まりを洗浄縮小して200サイズの透明植木根袋に植え替えて無給水栽培を続ける。無給水日は10日*植え換え回数+15日*植え換え回数+17日間*植え換え回数となり、植え換え日以外は無給水で管理出来る
給水
給水する場合は水タンクがぺっしゃんこになってから給水を開始する。給水量は根下水面の三分の一程度の容積20cm*20cm*5cm=2000の半分一リットル程度を給水する。給水の前に袋底のPH測定をして硫化していれば3リットルの水に5グラム程度溶解濃度の消石灰水を給水して中和を続ける
樹が健全に育てれば一月ぐらいで花が咲き二月ていどで実が赤くなってくる
植物の種類により違いはあるが根は広く伸びようとする性質があるので出来るだけ大きな底板のの上に植え換えた方がよい、
ここで最終底板サイズを45cm根下水面40cmとすると容積103リットルで保水量51リットル 蒸散量0.5として102日無給水に出来る
硫化対策
根下水面の水タンクの水がからになったと何回も補給を続けていると少しずつ袋の底には酸性水が濃縮されていくことになる。酸性化してくると葉っぱに変化が現れ成長を阻害する事になるから長く滞留水を蓄えているときは袋底のPH値測定をすることも必要である。硫化現象で酸性化している場合は植え換えて袋底の土を入れ替えするか、袋角の水タンクに小さな口を設けて排水洗浄するか、又は給水時に弱いアルカリ性の石灰水を注入して中和することも必要になる
吸水環境
根は水を吸うために横や下に向かって伸びていくが根の伸び方は夏野菜と果樹と品種によっても異なる
夏野菜は成長が著しいので少々の水の中でも伸びていくが果樹の場合成長が遅くて市販されている苗樹の根の成長の未熟な場合が多くて、そのままでは根下水面にすべての根が届かずに水が吸えずに水分不足に陥る事があるから果樹の場合は開放型植木鉢と同じように排水口を設けて硫化しないように蒸散量以上の水量を与えて根の刺激と水移動を行って根を充分成長させてすべての根が根下水面に広げられる状態まで充分伸ばしてから根を根下水面上に広げてやることで吸水環境は整う
開放型植木鉢か透明植木根袋か
土嚢袋にも底板を入れることで開放型植木鉢になる
サイズは一覧表のように色々考えられる、今後の活躍分野もゴミの発酵容器から野菜栽培、水中植物栽培など適材適所の価値を見いだしていけると期待します。
Claims (1)
- 透明な厚てのナイロン袋や耐候性に強いフッ素樹脂フイルムで造った袋の底に、袋の筒周長と同じ辺周長に合わした正方形の変形しない底板を設置することにより、その上に入れた培養土の水平土圧が袋を均等に引張り、垂直土圧が底板を加圧して、底板が袋の変形を拘束することで、底板より上の袋が円柱形になり、座りのよい安定な形の良い植木の支持基盤になる。培養土の含水率を100%にして果樹等を植えて、樹の幹部分で袋の口を閉めておくと、雨水や虫も入らずに、葉っぱ以外からの水分の蒸発流出はなくなり、袋内での水分の環流と袋内温室の高温多湿で培養土が乾きにくくなるから果樹は常時吸水可能となって、光合成が無駄なく行われ、成長著しく、且つ透明な袋なので滞水状況、根の成長状況を確認しやすく、給水労務が大幅に軽減出来る、透明袋に底板を入れて袋の口を閉められる透明植木根袋
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JP2008173118A (ja) * | 2006-12-18 | 2008-07-31 | Hiroshi Hitomi | 植物栽培用袋 |
JP2008206509A (ja) * | 2007-01-30 | 2008-09-11 | Wakamatsu Yosuke | 植物観賞セット |
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2010
- 2010-03-04 JP JP2010070895A patent/JP5131492B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (7)
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