JP2011182526A - バッテリの充放電制御システム及びこれを搭載した電動車両、バッテリの充放電制御方法 - Google Patents

バッテリの充放電制御システム及びこれを搭載した電動車両、バッテリの充放電制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バッテリの容量低下を防止でき、且つ不要な放電を抑制しながらできるだけ満充電の状態を維持することが可能なバッテリの充放電制御システムを提供する。
【解決手段】バッテリ充放電制御システム1は、二次電池であるバッテリ部12と、バッテリ部12の放電を実行する放電部15と、バッテリ部15の充放電に係る時間を計測するタイマー部16と、バッテリ部12の温度を検出する温度検出センサ14と、バッテリ部12の充電状態を監視するとともに、タイマー部16及び温度検出センサ14からの情報に基づき放電部15を制御するバッテリ充放電制御部11と、を備える。バッテリ充放電制御部11は、バッテリ部12が満充電の状態且つ所定温度以上の状態であるのが所定期間以上経過したとき、放電部15にバッテリ部12の放電を実行させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池であるバッテリの充放電制御システムに関する。また、そのバッテリの充放電制御システムを搭載した電動車両、バッテリの充放電制御方法に関する。
従来、自動車や自動二輪車は、ガソリンや軽油などを燃料として駆動力を得るエンジンを駆動源とするのが一般的であった。しかしながら昨今、環境保護の対策として、電力をエネルギーとして駆動力を得るモータを駆動源とする電動車両の開発に注目が集まっている。
電動車両はパーソナルコンピュータなどと同様に二次電池であるバッテリを搭載し、このバッテリからモータや制御部等に対して電力を供給しているものがある。電動車両やパーソナルコンピュータといったアプリケーションに搭載されたバッテリは一般家庭やオフィス等の商用電源で充電が可能であり、それらアプリケーションの使用により充電と放電とのサイクルが繰り返されている。バッテリとしてはリチウムイオン二次電池など、高性能化、小型化を満足するものが従来開発されている。しかしながら一方では、バッテリの寿命低下や特性劣化といった問題への対応も検討が続けられている。
例えば、バッテリは満充電に近い状態のままで長期間保存した場合に特性劣化を引き起こし、その後十分な充電を実行しても当初の容量まで回復しないといった問題がある。そこで、長期間保存されるバッテリの容量低下の防止が検討され、その一例を特許文献1に見ることができる。特許文献1に記載された二次電池の保護方法は所定以上の容量を有するリチウムイオン二次電池が所定時間以内に前記所定容量を下回るまで放電されたか否かを判断し、放電されていない場合には前記所定容量を下回るまで二次電池を強制的に放電している。
特開平7−130397号公報(第3頁、図2)
しかしながら、バッテリを搭載したアプリケーションを次にいつ使用するか分からないといった状況において、バッテリに対してはできるだけ放電を抑制して満充電の状態を維持させておきたいという要望が高まっている。したがって、長期間保存されるバッテリの容量低下防止が図られた特許文献1の二次電池の保護方法のように、所定容量を下回るまでバッテリを強制的に放電させる技術とは目的が相反することになる。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、バッテリの容量低下という特性の劣化を防止することができ、且つ不要な放電を抑制しながらできるだけ満充電の状態を維持することが可能なバッテリの充放電制御システムを提供することを目的とする。また、そのバッテリの充放電制御システムを搭載した電動車両、バッテリの充放電制御方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明はバッテリの充放電制御システムにおいて、二次電池であるバッテリ部と、前記バッテリ部の放電を実行する放電部と、前記バッテリ部の充放電に係る時間を計測するタイマー部と、前記バッテリ部の温度を検出する温度検出センサと、前記バッテリ部の充電状態を監視するとともに、前記タイマー部及び前記温度検出センサからの情報に基づき前記放電部を制御するバッテリ充放電制御部と、を備え、前記バッテリ充放電制御部は、前記バッテリ部が満充電の状態且つ所定温度以上の状態であるのが所定期間以上経過したとき、前記放電部に前記バッテリ部の放電を実行させることとした。
満充電状態での長期間保存が特にバッテリ部の容量低下という劣化に繋がり易い条件はバッテリ部が高温状態であることが分かっているので、この構成によれば、長期間(所定期間以上)保存という条件に加えて、高温(所定温度以上)という条件を満足する場合にバッテリ部の満充電状態に対する放電が実行される。
なお、上記「所定温度」は予め設定したバッテリ部の任意の温度であり、例えば40°C、45°Cなどといった温度として構わない。後述する実施形態では「所定温度」を「40°C」と設定しているが、このような温度に限定されるわけではない。
同様に、上記「所定期間」は予め設定した任意の期間であり、バッテリ部の性能維持に悪影響を及ぼす可能性が高い判断することができる程度の期間であって、例えば数時間から数日程度の期間とすることが可能であるが、必要に応じて適切に設定できる。したがって、後述する実施形態では「所定期間」を「2日」と設定しているが、このような期間に限定されるわけではない。
また、上記構成のバッテリの充放電制御システムにおいて、前記バッテリ部の強制放電のON/OFFを切り替える保存スイッチを備え、前記バッテリ充放電制御部は、前記保存スイッチがONであるのを識別したとき、前記バッテリ部の充電状態及び温度にかかわらず、前記放電部に前記バッテリ部の放電を実行させることとした。
この構成によれば、保存スイッチをONにすることで任意のタイミングでバッテリ部の放電が実行される。
また、上記構成のバッテリの充放電制御システムにおいて、前記バッテリ部を内部に収容するバッテリモジュールを備え、前記バッテリモジュールは、その内部に前記放電部を備えることとした。
この構成によれば、バッテリ部と放電部とが一体として構成されてコンパクトになる。
また、上記構成のバッテリの充放電制御システムにおいて、前記バッテリ部に対して充電を実行するバッテリ充電部を備え、前記バッテリ充電部は、その内部に前記放電部を備えることとした。
この構成によれば、例えば放電部が放電することによって発熱する場合、その熱の影響がバッテリ部に及ぶのを回避できる。
また、上記構成のバッテリの充放電制御システムにおいて、前記バッテリ部の電力供給先である負荷装置及びその負荷装置駆動部を備え、前記バッテリ充放電制御部は、前記負荷装置及び/または前記負荷装置駆動部に前記バッテリ部の電力を供給して前記バッテリ部を放電させることとした。
この構成によれば、例えば放電部が放電することによって発熱する場合、その熱の影響がバッテリ部に及ぶのを回避できる。
また、上記構成のバッテリの充放電制御システムにおいて、前記バッテリ部の充放電履歴を記憶するメモリ装置を備え、前記バッテリ充放電制御部は、前記メモリ装置に記憶された前記バッテリ部の充放電履歴に基づいて前記放電部を制御することとした。
この構成によれば、バッテリ部の充放電履歴に基づいて、例えば放電開始時間や放電量、放電時間など所望の条件でバッテリ部の満充電状態に対する放電が実行される。
また本発明では、上記バッテリの充放電制御システムを電動車両に搭載することとした。
この構成によれば、電動車両において、長期間(所定期間以上)保存という条件に加えて、高温(所定温度以上)という条件を満足する場合にバッテリ部の満充電状態に対する放電が実行される。
また本発明はバッテリの充放電制御方法において、バッテリ部が満充電の状態且つ所定温度以上の状態であるのが所定期間以上経過したとき、前記バッテリ部を放電させることとした。
満充電状態での長期間保存が特にバッテリ部の容量低下という劣化に繋がり易い条件はバッテリ部が高温状態であることが分かっているので、この方法によれば、長時間(所定期間以上)保存という条件に加えて、高温(所定温度以上)という条件を満足する場合にバッテリ部の満充電状態に対する放電が実行される。
本発明の構成によれば、長時間(所定期間以上)保存という条件に加えて、高温(所定温度以上)という条件を満足する場合にバッテリ部の満充電状態に対する放電が実行されるので、バッテリ部の容量低下という特性の劣化が生じる虞が少ないとされる例えば低温時(所定温度未満)には放電を抑制することが可能である。したがって、高温時にはバッテリの容量低下という劣化を防止することができ、且つ低温時には不要な放電を抑制しながらできるだけ満充電の状態を維持することが可能なバッテリの充放電制御システム及びその充放電制御システムを搭載した電動車両、充放電制御方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るバッテリの充放電制御システムの構成を示すブロック図である。 図1に示すバッテリモジュールの正面図である。 図1に示すバッテリモジュールの側面図である。 図1の充放電制御システムによるバッテリの放電制御に係る動作を示すフローチャートである。 メモリ装置に記憶されるバッテリ放置時間に関連するパラメータ項目の一例を示す表である。 本発明の第2の実施形態に係るバッテリの充放電制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るバッテリの充放電制御システムの構成を示すブロック図である。 図7の充放電制御システムを搭載した電動車両を示す側面図である。 図7及び図8のインバータ装置及びモータを示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態を図1〜図9に基づき説明する。
最初に、本発明の第1の実施形態に係るバッテリの充放電制御システムについて、図1〜図3を用いてその構成を説明する。図1はバッテリの充放電制御システムの構成を示すブロック図、図2はバッテリモジュールの正面図、図3はバッテリモジュールの側面図である。
バッテリ充放電制御システム1は、図1に示すように、電源装置2、バッテリ充電部3、負荷装置4、負荷装置駆動部5、及びバッテリモジュール10を備えている。
電源装置2は商用交流電源に接続され、商用交流電源からバッテリ充電に必要な直流電力を生成している。バッテリ充電部3は電源装置2から電力の供給を受けるとともにバッテリモジュール10が装着、接続され、バッテリモジュール10との通信を実行しながら定電流/定電圧充電を安全に遂行する。
負荷装置4は電力を動力に変換する装置であって、例えば電動車両におけるモータがこれに該当する。負荷装置駆動部5はバッテリモジュール10から供給される電力を制御して負荷装置4を駆動するものであって、例えば電動車両におけるインバータ装置がこれに該当する。
バッテリモジュール10はバッテリ充放電制御部11、バッテリ部12、電流センサ13、温度検出センサ14、放電部15、タイマー部16、保存スイッチ17、及びメモリ装置18を備えている。
バッテリ充放電制御部11はバッテリ部12のセル電圧や温度などを監視し、安全に充放電を制御している。バッテリ部12は直列、並列に接続された複数のバッテリセルで構成されている。電流センサ13はバッテリ部12が充放電するときの電流を測定する。なお、図示していないが、バッテリモジュール10には各バッテリセルの電圧を測定する電圧センサも備えられている。温度検出センサ14はバッテリ部12の温度を検出するセンサであって、例えば所定数のバッテリセルごとに対応付けて複数設けることができる。
放電部15はバッテリ部12から電流を放電してバッテリ部12の電圧を下げるためのものである。放電部15はバッテリモジュール10内部において図2及び図3に示すよう配置されている。放電部15としては例えば通常抵抗器を用いることが多く、放電により消費した電力が熱として放出される。したがって、この放熱によりバッテリ部12が温度上昇しないように、放電部15やバッテリ充放電制御部11などを擁する制御回路部19はバッテリセル12aを擁するバッテリ部12と離れた場所に設けられている。
さらに、放電部15は、例えばバッテリモジュール10が電動車両などに搭載される場合、放熱し易く且つバッテリ充放電制御部11などが熱による悪影響を受けないように、制御回路部19の上部に配置されている(図2及び図3参照)。また、バッテリモジュール10は通常放電状態において放電電流に応じた発熱があるので、その熱をできるだけ早く放出できるように熱伝導率が比較的高い部材で構成された放熱部20、21を設けている場合がある。バッテリモジュール10が放熱部20、21を有する場合、放電部15を放熱部20、21に近接させ、放熱を助長させる。
また、図1に示すタイマー部16はバッテリ部12の充放電に係る時間を計測するものであって、例えばバッテリ部12に対する充放電が停止されてから放置された時間を計測する。保存スイッチ17はユーザが操作可能なスイッチであって、これをONにすることにより強制的に放電を実行させて保存状態に切り替える。メモリ装置18はバッテリ部12の例えば充電回数や放電開始時間、放電量、放電時間などといった充放電履歴を記憶している。
ここで、バッテリモジュール10への充電について簡単に説明する。
バッテリ充放電制御部11はバッテリモジュール10が商用交流電源に接続されたバッテリ充電部3に接続されたことを検知すると、バッテリ充電部3とバッテリ状態に関する情報の通信を実行し、所定の条件を満足していれば充電を開始する。
バッテリ状態に関する情報とは、例えばバッテリ部12全体の電圧、各バッテリセル12aの電圧、バッテリ温度、バッテリSOC(State Of Charge)、エラー情報などである。所定の条件とは、バッテリ部12全体の電圧が充電判定電圧以下(例えば[セル充電判定電圧値×直列セル数]以下)、各バッテリセル12aの電圧が充電判定電圧以下(例えば全セル3.9V以下)、バッテリ温度が充電可能温度範囲内(例えば0°C〜40°Cの範囲内)、バッテリSOCが満充電状態値以下(例えば95%以下)、エラー情報が出ていない、といった条件のことである。これらすべての条件を満足するとき所定の条件を満足した状態となり、バッテリ充電部3はバッテリ部12への充電を開始する。
バッテリ充放電制御部11は充電開始時、定電流充電が実行できるようバッテリ部12に印加する電圧値を制御する。バッテリ部12の電気容量が増加して印加電圧が所定の充電電圧値(例えば4.2V×直列セル数)に到達すると、バッテリ充放電制御部11はその電圧を維持して定電圧充電に切り替える。定電圧充電状態での電流値が所定の電流値以下になると、バッテリ充放電制御部11は充電完了と判断し、バッテリ充電部3にバッテリモジュール10への送電を停止させる。この状態がバッテリモジュール10、すなわちバッテリ部12の満充電状態である。
続いて、バッテリ充放電制御システム1によるバッテリモジュール10の放電制御に係る動作について、図4に示すフローに沿って、図1を用いて説明する。図4はバッテリ充放電制御システム1によるバッテリモジュール10の放電制御に係る動作を示すフローチャートである。
電動車両や船舶などのアプリケーションにバッテリモジュール10が搭載された状態において(図4のスタート)、バッテリ充放電制御部11は負荷装置4の駆動が停止しているか否かを判定する(図4のステップ#101)。負荷装置4が駆動している場合(ステップ#101のNo)、バッテリ充放電制御部11は負荷装置4の駆動が停止するまでステップ#101の判定を繰り返す。
負荷装置4の駆動が停止している場合(ステップ#101のYes)、バッテリ充放電制御部11はタイマー部16にリセットさせ、時間の計測を開始させる(ステップ#102)。次に、バッテリ充放電制御部11は負荷装置4の駆動が停止しているか否かを再度判定する(ステップ#103)。負荷装置4の駆動が再開されている場合(ステップ#103のNo)、バッテリ充放電制御部11はタイマー部16に時間計測を停止させ(ステップ#111)、再度負荷装置4の駆動が停止するまでステップ#101の判定を繰り返す。
ステップ#103において負荷装置4の駆動が停止している場合(ステップ#103のYes)、バッテリ充放電制御部11はユーザにより保存スイッチ17がONの状態にされていないか否か判定する(ステップ#104)。保存スイッチ17がONである場合(ステップ#104のYes)、バッテリ充放電制御部11は直ちにバッテリ部12の強制放電を開始する(ステップ#106)。
保存スイッチ17がOFFである場合(ステップ#104のNo)、バッテリ充放電制御部11はバッテリ部12が満充電状態であるか否かを判定する(ステップ#105)。バッテリ部12が満充電状態でない場合(ステップ#105のNo)、バッテリ充放電制御部11はこのままバッテリモジュール10が保存可能な状態にあるとして放電制御にかかる動作フローを終了する(図4のエンド)。
バッテリ部12が満充電状態である場合(ステップ#105のYes)、バッテリ充放電制御部11は温度検出センサ14からの温度情報に基づいてバッテリ部12の温度を確認し、バッテリ温度が所定温度T1以上であるか否かを判定する(ステップ#106)。所定温度T1は、例えば40°Cといった温度に設定され、バッテリ充放電制御部11の内部メモリやメモリ装置18などに予め記憶されている。
ここで、満充電状態での長期間保存が特にバッテリ部12の容量低下という劣化に繋がり易い条件はバッテリ部12が高温状態であることが分かっている。さらに、高温状態でなければ、バッテリ部12は満充電状態で長期間保存しても容量低下に大きな影響を与えないことも分かっている。
また、例えば電動車両では使用条件により2、3日放置されることがよくあり、その都度バッテリモジュール10が放電されていることが問題となっている。これにより、バッテリモジュール10に対して、容量低下に大きな影響を与えないのであれば不要な放電を抑制しながらできるだけ満充電の状態を維持することが望まれている。そこで、ステップ#106において、バッテリ充放電制御部11にバッテリ温度が所定温度T1以上であるか否かを判定させている。
バッテリ温度が所定温度T1以上ではない、すなわち比較的低温状態である場合(ステップ#106のNo)、バッテリ充放電制御部11はタイマー部16にリセットさせて時間計測をゼロに戻す(ステップ#112)。次に、バッテリ充放電制御部11はステップ#103に戻り、バッテリ温度が所定温度T1以上になるまで#103から#106までのステップを繰り返す。バッテリ温度が所定温度T1以上ではないかぎりステップ#112でタイマー部16がリセットされるので、時間計測が進むことはない。
バッテリ温度が所定温度T1以上の高温状態になると(ステップ#106のYes)、時間の計測が進むので、バッテリ充放電制御部11はステップ#107において所定期間が経過したか否かを判定する。所定期間は、例えば2日といった期間が設定され、バッテリ充放電制御部11の内部メモリやメモリ装置18などに予め記憶されている。
ステップ#107において所定期間が経過した場合(ステップ#107のYes)、バッテリ充放電制御部11は放電部15などを利用してバッテリ部12の強制放電を開始する(ステップ#108)。
ここで、バッテリ充電部3と、バッテリモジュール10と、負荷装置4及び負荷装置駆動部5と、が繋がっている場合で、各々において放電が可能なとき、負荷装置4の駆動に最も影響を及ぼす虞が少ないバッテリ充電部3で放電を実行する。一方、バッテリ充電部3と、バッテリモジュール10と、負荷装置4及び負荷装置駆動部5と、には、各々通常の動作制御に必要な温度検出センサを搭載していることがあるので、それらの温度情報を比較して最も低温な箇所で放電を行うことが望ましい。また、放電中に温度条件が変わった場合、その温度情報に応じて放電する箇所を切り替えることも可能である。
バッテリ部12の強制放電が開始されると、バッテリ充放電制御部11はバッテリ電圧が満充電状態ではない所定電圧V1以下まで低下したか否かを判定する(ステップ#109)。バッテリ電圧が所定電圧V1以下まで低下していない場合(ステップ#109のNo)、バッテリ充放電制御部11はバッテリ温度が温度T2以下であるか否かを判定する(ステップ#113)。バッテリ温度がT2以下でない場合(ステップ#113のNo)、バッテリ充放電制御部11はステップ#109の電圧判定に戻って放電を継続する。放電を継続している間、ステップ#113においてバッテリ温度の判定がなされる。
ここで、バッテリ温度T2もバッテリ部12の高温状態を判定する温度である。しかしながら、バッテリ温度がT1に近いときに、温度検出センサ14のセンサ値の読み取り誤差などによって強制放電のON、OFFが短時間で繰り返し切り替わらないようにするため、T1>T2と設定している。
ステップ#113においてバッテリ温度がT2以下になった場合(ステップ#113のYes)、バッテリ充放電制御部11はバッテリ部12の強制放電を停止させる(ステップ#114)。そして、バッテリ充放電制御部11はタイマー部16にリセットさせて時間計測をゼロに戻し(ステップ#115)、ステップ#103に戻る。
一方、強制放電中にバッテリ電圧が所定電圧V1以下まで低下した場合(ステップ#109のYes)、バッテリ充放電制御部11はバッテリ部12の強制放電を停止させ(ステップ#110)、このままバッテリモジュール10が保存可能な状態にあるとして放電制御にかかる動作フローを終了する(図4のエンド)。
上記実施形態によれば、例えば2日間超過という長期間保存の条件に加えて、例えば40°C以上という高温の条件を満足する場合にバッテリ部12の満充電状態に対する放電が実行される。これにより、バッテリ部12の容量低下という特性の劣化が生じる虞が少ないとされる低温時(40°C未満)には放電を抑制することが可能である。したがって、高温時にはバッテリ部12の容量低下という劣化を防止することができ、且つ低温時には不要な放電を抑制しながらできるだけ満充電の状態を維持することが可能なバッテリ充放電制御システム1を提供することができる。
さらに、バッテリモジュール10においてバッテリ部12と放電部15とが一体として構成されるので、バッテリ部12の劣化防止及び満充電状態の維持という効果に加えて、バッテリ充放電制御システム1の小型化を図ることができる。
続いて、メモリ装置18に記憶された充放電履歴に基づく放電開始時間の決定について、図5を用いて説明する。図5はメモリ装置18に記憶されるバッテリ放置時間に関連するパラメータ項目の一例を示す表である。
図5において、P10は充電を行った回数(充電回数:値N)である。充電回数P10の出荷時の値はN=0である。充電を行うごとに充電回数P10←N+1とする。
P20は前回の充電から負荷装置4の駆動による放電開始まで待機した時間(前回待機時間:値Tpre0)である。P21は前々回の充電から負荷装置4の駆動による放電開始まで待機した時間(前々回待機時間:値Tpre1)であって、前回のP20に相当する。P2Xは何回前までの待機時間を記憶しておくかにより、以下P22、P23、P24と続く。
充電を終了してから負荷装置4の駆動による放電を開始するまでの時間をタイマー部16によって計測し、その時間を前回待機時間P20の値として記憶する。複数回前の待機時間を記憶する場合、前回待機時間P20の更新前にP2X+1←Tpre(X)、前々回待機時間P21←Tpre0と更新しておく。
P30は過去N回の充電から放電開始までの待機時間の平均値(平均待機時間:値Tave)である。平均待機時間P30の値は、P30←Tave×(N−1)+Tpre0の計算により更新する。その更新するタイミングは前回待機時間P20の更新後に順次実行する。
P40は過去N回の待機時間のうち最も長かった待機時間(最大待機時間:値Tmax)である。最大待機時間P40の値は、P40←If(Tpre0>Tmax)Then(Tmax=Tpre0)の計算により更新する。すなわち、前回待機時間P20の値が最大待機時間P40の値より大きいとき前回待機時間P20の値が最大待機時間P40の値となる。
P50は過去N回の待機時間のうち最も短かった待機時間(最小待機時間:値Tmin)である。最小待機時間P50の値は、P50←If(Tdis_def<Tpre0<Tmin)Then(Tmin=Tpre0)の計算により更新する。すなわち、前回待機時間P20の値が最小待機時間P50の値より小さいとき前回待機時間P20の値が最小待機時間P50の値となる。なお、Tdis_defは後述する初期放電待機時間P60の値であり、Tpre0<Tdis_defの場合、Tmin=Tdis_defとする。すなわち、前回待機時間P20の値が初期放電待機時間P60の値より小さいとき初期放電待機時間P60の値が最小待機時間P50の値となる。
P60はバッテリ充放電制御システム1の出荷時に設定される満充電状態での待機がバッテリ部12の劣化に繋がると判断される待機時間の初期値(初期放電待機時間:値Tdis_def)である。初期放電待機時間P60の値は出荷時に設定された値であり、途中更新する必要がない。したがって、初期放電待機時間P60は便宜上パラメータ項目に入れているが、プログラム中の定数として使用していても特に問題は生じない。
P70は上記各パラメータ値に基づいて更新した最新の待機時間(実行放電待機時間:値Tdis_exe)である。ここで、初期放電待機時間P60の値Tdis_defは1秒でも超過すれば急にバッテリ劣化が起きるというわけでもないので、負荷装置4の使い方に応じて多少のマージンを考慮することが可能である。初期放電待機時間P60の値Tdis_defに対してマージンを考慮した実行放電待機時間P70の値Tdis_exeの計算方法について以下2例を示す。
第1例目は、負荷装置4の使い方により初期放電待機時間P60の値Tdis_defのマージンを例えば10%とする。Tdis_def<Tave<Tdis_def×1.1の場合、Tdis_exe=Taveとして図4のフローチャートのステップ#107における所定期間にこのTdis_exeを用いる。Tave<=Tdis_defであれば、Tdis_exe=Tdis_defである。Tave>=Tdis_def×1.1であれば、Tdis_exe=Tdis_def×1.1である。
第1例の計算をよりシンプルにするには前回待機時間P20の値Tpre0のみの履歴として記憶する。Tdis_def<Tpre0<Tdis_def×1.1の場合、Tdis_exe=Tpre0として図4のフローチャートのステップ#107における所定期間にこのTdis_exeを用いる。Tpre0<=Tdis_defであれば、Tdis_exe=Tpre0である。Tpre0>=Tdis_def×1.1であれば、Tdis_exe=Tdis_def×1.1である。
第2例目は、負荷装置4の使い方により初期放電待機時間P60の値Tdis_defのマージンが可変であるとする。(Tmax×Tmin)/Taveがマージンの例えば10%より小さい場合、Tdis_def<Tave<Tdis_def×(1+(Tmax×Tmin)/Tave)であれば、Tdis_exe=Taveとする。Tave<=Tdis_defであれば、Tdis_exe=Tdis_defである。Tave>=Tdis_def×(1+(Tmax×Tmin)/Tave)であれば、Tdis_exe=Tdis_def×(1+(Tmax×Tmin)/Tave)である。
上記のように、保存スイッチ17やメモリ装置18を設けることにより所望の条件でバッテリ部12の放電を実行させることができるので、バッテリ部12の容量低下という特性の劣化を効果的に防止することができ、且つ一層効率よく満充電の状態を維持することが可能になる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るバッテリの充放電制御システムの詳細な構成について、図6を用いて説明する。図6はバッテリの充放電制御システムの構成を示すブロック図である。なお、この実施形態の基本的な構成は、図1〜図4を用いて説明した前記第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と共通する構成について、図面の記載、及びその説明を省略するものとする。
第2の実施形態に係るバッテリ充放電制御システム1は、図6に示すように、バッテリ充電部としてのバッテリ充電器30にバッテリモジュール10を接続した形で構成されている。第1の実施形態と比較して、バッテリモジュール10と、負荷装置及び負荷装置駆動部との接続を解除した状態になっている。すなわち、例えばバッテリモジュール10を利用するアプリケーションが負荷装置及び負荷装置駆動部を搭載した電動車両や船舶である場合、バッテリモジュール10を電動車両や船舶から取り外し、バッテリ充電器30を用いて家庭内で充電する状態に相当する。
バッテリ充電器30は、図6に示すように、充電器制御部31、充電スイッチ部32、電流センサ33、放電スイッチ部34、及び放電部35を備えている。
充電器制御部31は一般的なマイコンを備え、このマイコンの処理に基づいてバッテリ充電器30を制御する。充電スイッチ部32は電源装置2からバッテリモジュール10への充電をON/OFFするスイッチであり、充電器制御部31によって制御される。電流センサ33はバッテリ充電器30からバッテリモジュール10への充放電電流を測定する。放電スイッチ部34はバッテリモジュール10の電力をバッテリ充電器30で放電するときのスイッチであり、充電器制御部31によって制御される。放電部35は放電電力を消費してバッテリモジュール10の電圧を下げるためのものである。
なお、充電に必要な電力に応じて電源装置2の発熱量が多く強制冷却が必要な場合、空冷ファン36が搭載されることもある。この場合、放電部として空冷ファン36を利用することも可能である。
図6の構成においてバッテリモジュール10の充電を実行し、電動車両や船舶などのアプリケーションに搭載されることなくそのまま放置されると、前述のとおりバッテリ部12の容量低下という特性の劣化が生じる虞がある。このため、バッテリ充放電制御システム1は以下に示すように動作する。
バッテリモジュール10の満充電が完了して放置されると、バッテリ充放電制御部11は放置の諸条件が成立したことを識別する。これにより、バッテリ充放電制御部11はバッテリ充電器30と通信を行い、充電器制御部31を起動する。そして、バッテリ充放電制御部11は充電スイッチ部32がOFFであることを確認し、充電器制御部31に対して放電スイッチ部34をONにさせ、放電部35を利用した放電を開始する。
バッテリ充放電制御部11はバッテリ部12のSOCが放電によって放置可能状態まで低下したことを確認すると、充電器制御部31に対して通信を行って放電停止の指令を送る。この指令を受けて、充電器制御部31は放電スイッチ部34をOFFにして放電を停止する。なお、バッテリ部12の放置可能状態とは、例えばバッテリ温度が30°C以下のときSOC80%、バッテリ温度が30°C〜40°CのときSOC60%などといった状態が設定され、バッテリ充放電制御部11の内部メモリやメモリ装置18などに予め記憶されている。
また、バッテリモジュール10側からの充電器制御部31の起動は別途起動信号を設けて省電力スリープモードにある充電器制御部31を起動しても良い。
上記実施形態のように、バッテリ充電器30内部に放電部35を設けることにより、放電に伴う発熱の影響がバッテリ部12に及ぶのを回避できる。したがって、バッテリ部12の性能を維持する効果を高めることが可能である。
次に、本発明の第3の実施形態に係るバッテリの充放電制御システムの詳細な構成について、図7〜図9を用いて説明する。図7はバッテリの充放電制御システムの構成を示すブロック図、図8は図7の充放電制御システムを搭載した電動車両を示す側面図、図9は図7及び図8のインバータ装置及びモータを示す概略構成図である。なお、この実施形態の基本的な構成は、図1〜図4を用いて説明した前記第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と共通する構成について、図面の記載、及びその説明を省略するものとする。
第3の実施形態に係るバッテリ充放電制御システム1は、図7及び図8に示すように、負荷装置としてのモータ50と、負荷装置駆動部としてのインバータ装置60と、を備えた電動車両40にバッテリモジュール10が搭載された形で構成されている。第1の実施形態と比較して、バッテリ充電部は取り外された状態になっている。また、バッテリモジュール10内部においても放電部が設けられていない。
電動車両40は、図8に示すように、前輪41、及び後輪42を備えた自動二輪車である。電動車両40はメインフレーム43、及びスイングアーム44が主たる骨組みとして構成されている。
メインフレーム43は前端部が上方に向かって屈曲しており、その前端部で前輪41及びハンドル45を操舵可能に支持している。メインフレーム43の後端側であって、電動車両40の前後方向の略中央部には運転者が腰を掛けるシート46と、バッテリ収容部47とが備えられている。バッテリ収容部47はシート46の下方に設けられ、内部にバッテリモジュール10を収容することができる。シート46はバッテリ収容部47の蓋の役目も果たし、バッテリ収容部47に対して開閉可能にして取り付けられている。メインフレーム43のシート46の後方であって、後輪3の上方の箇所には荷物台48が備えられている。
スイングアーム44はメインフレーム43後部の、シート46及びバッテリ収容部47の箇所の下方から後方に向かって延びている。後輪42はスイングアーム44の後端に支持されている。なお、スイングアーム44は後輪42の右側のみに設けられ、片持ち状態で後輪42を支持している。また、後輪42は駆動輪であり、スイングアーム44との間にモータ50を備えている。スイングアーム44はその後端がモータ50の前端部に設けられ、モータ50を介して後輪42を支持する支持部材である。モータ50の右側の箇所から上方の荷物台48に向かって、後輪42のサスペンションユニット49が延びている。
モータ50は、3相式の交流モータであって、回転子であるロータ(図示せず)と、固定子であるステータ51とを備えている(図9参照)。ロータには永久磁石が設けられ、ステータ51にはU相、V相、及びW相のコイル52U、52V、及び52Wが設けられている。コイル52U、52V、及び52Wにおいて3相交流で電磁石を生成し、ロータの永久磁石を引き付けて駆動トルクを発生させている。なお、ロータを回転させるときにロータの回転方向の位置を検知するため、モータ50にはホールIC53が設けられている。
また、電動車両40はモータ50の動作制御のため、インバータ装置60を備えている。インバータ装置60は、図9に示すように、制御部61、メモリ装置62、ドライブ回路63、及びインバータ回路70を備えている。インバータ装置60は、図8に示すようにメインフレーム43の底面部に取り付けられているが、バッテリ収容部47の箇所に搭載することも可能である。
図9に示す制御部61は一般的なマイコンによって構成され、このマイコン内部またはメモリ装置62に記憶、入力されたプログラム、データに基づいて電動車両40の走行に係る一連の動作を制御するプロセッサとして機能するものである。ドライブ回路63は制御部61からの制御指令に基づいてインバータ回路70を制御する。
インバータ回路70はU相用スイッチング回路71、V相用スイッチング回路72、及びW相用スイッチング回路73を備えている。各スイッチング回路は直列接続された一対のスイッチング素子を備え、バッテリモジュール10の正出力端子と負出力端子との間に直列接続されている。
U相用スイッチング回路71は上アーム側(高電圧側)スイッチング素子71Hと、下アーム側(低電圧側)スイッチング素子71Lとで構成されている。V相用スイッチング回路72は上アーム側(高電圧側)スイッチング素子72Hと、下アーム側(低電圧側)スイッチング素子72Lとで構成されている。W相用スイッチング回路73は上アーム側(高電圧側)スイッチング素子73Hと、下アーム側(低電圧側)スイッチング素子73Lとで構成されている。なお、図9において、各スイッチング素子はFET(電界効果トランジスタ)として描画しているが、それらをIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などに置き換えることも可能である。
U相の直列接続された上アーム側スイッチング素子71Hと下アーム側スイッチング素子71Lとの間の接続点はモータ50のコイル52Uに接続されている。V相の直列接続された上アーム側スイッチング素子72Hと下アーム側スイッチング素子72Lとの間の接続点はモータ50のコイル52Vに接続されている。W相の直列接続された上アーム側スイッチング素子73Hと下アーム側スイッチング素子73Lとの間の接続点はモータ50のコイル52Wに接続されている。
そして、制御部61及びドライブ回路63によって各スイッチング素子のスイッチング動作が制御され、インバータ回路70は各スイッチング素子の電流の導通、遮断を繰り返すことにより直流電力を交流電力に変換する。この交流電力がモータ50に供給されることにより、モータ50のU相、V相、及びW相の各コイル52U、52V、及び52Wに電流が流れてロータが回転駆動される。
モータ50の各コイル52U、52V、及び52Wは巻き線抵抗を有しており、駆動のために電流を流すと抵抗損失(銅損)として電力が消費される。強制放電時にこの抵抗損失を利用して、バッテリ充放電制御システム1はバッテリモジュール10の電力を消費する。例えば、PWM(Pulse Width Modulation)制御により電流を制御しながらU相上アーム側スイッチング素子71HとW相下アーム側スイッチング素子73Lとを導通させることにより、インバータ回路70と、モータ50のU相及びW相の各コイル52U及び52Wと、に電流が流れて電力が消費される。
上記実施形態のように、モータ50及びインバータ回路70でバッテリ部12を放電させることにより、放電に伴う発熱の影響がバッテリ部12に及ぶのを回避できる。したがって、バッテリ部12の性能を維持する効果を高めることが可能である。
また、このようなバッテリ充放電制御システム1を電動車両40に搭載することにより、高温時にはバッテリ部12の容量低下という劣化を防止することができ、且つ低温時には不要な放電を抑制しながらできるだけ満充電の状態を維持することが可能な電動車両40を提供することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、本発明の第3の実施形態では、負荷装置としてのモータ50と、負荷装置駆動部としてのインバータ装置60と、を備えた電動車両40にバッテリモジュール10が搭載された形でバッテリ充放電制御システム1が構成されていることとしたが、本発明のバッテリ充放電制御システムの対象となるアプリケーションは電動車両に限定されるわけではなく、船舶などの他のアプリケーションであっても構わない。
本発明は、二次電池であるバッテリの充放電制御システム、及びその充放電制御方法において利用可能である。
1 バッテリ充放電制御システム
2 電源装置
3 バッテリ充電部
4 負荷装置
5 負荷装置駆動部
10 バッテリモジュール
11 バッテリ充放電制御部
12 バッテリ部
14 温度検出センサ
15 放電部
16 タイマー部
17 保存スイッチ
18 メモリ装置
30 バッテリ充電器(バッテリ充電部)
35 放電部
40 電動車両
50 モータ(負荷装置)
60 インバータ装置(負荷装置駆動部)
70 インバータ回路

Claims (8)

  1. 二次電池であるバッテリ部と、
    前記バッテリ部の放電を実行する放電部と、
    前記バッテリ部の充放電に係る時間を計測するタイマー部と、
    前記バッテリ部の温度を検出する温度検出センサと、
    前記バッテリ部の充電状態を監視するとともに、前記タイマー部及び前記温度検出センサからの情報に基づき前記放電部を制御するバッテリ充放電制御部と、を備え、
    前記バッテリ充放電制御部は、前記バッテリ部が満充電の状態且つ所定温度以上の状態であるのが所定期間以上経過したとき、前記放電部に前記バッテリ部の放電を実行させることを特徴とするバッテリの充放電制御システム。
  2. 前記バッテリ部の強制放電のON/OFFを切り替える保存スイッチを備え、
    前記バッテリ充放電制御部は、前記保存スイッチがONであるのを識別したとき、前記バッテリ部の充電状態及び温度にかかわらず、前記放電部に前記バッテリ部の放電を実行させることを特徴とする請求項1に記載のバッテリの充放電制御システム。
  3. 前記バッテリ部を内部に収容するバッテリモジュールを備え、
    前記バッテリモジュールは、その内部に前記放電部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバッテリの充放電制御システム。
  4. 前記バッテリ部に対して充電を実行するバッテリ充電部を備え、
    前記バッテリ充電部は、その内部に前記放電部を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のバッテリの充放電制御システム。
  5. 前記バッテリ部の電力供給先である負荷装置及びその負荷装置駆動部を備え、
    前記バッテリ充放電制御部は、前記負荷装置及び/または前記負荷装置駆動部に前記バッテリ部の電力を供給して前記バッテリ部を放電させることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のバッテリの充放電制御システム。
  6. 前記バッテリ部の充放電履歴を記憶するメモリ装置を備え、
    前記バッテリ充放電制御部は、前記メモリ装置に記憶された前記バッテリ部の充放電履歴に基づいて前記放電部を制御することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のバッテリの充放電制御システム。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のバッテリの充放電制御システムを搭載したことを特徴とする電動車両。
  8. バッテリ部が満充電の状態且つ所定温度以上の状態であるのが所定期間以上経過したとき、前記バッテリ部を放電させることを特徴とするバッテリの充放電制御方法。
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