JP2014087236A - 充放電制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バッテリの保存劣化を可及的に抑制することができる充放電制御装置を提供する。
【解決手段】充放電制御装置1によって、走行用バッテリ12の充電および放電が制御される。このとき、電動車両10の使用開始予定時刻が充電終了目標時刻に設定され、それに基づいて満充電開始時刻が設定される。満充電開始時刻以前の電動車両10が使用されていない保存期間に保持すべき走行用バッテリ12の充電量として、走行用バッテリ12の満充電量よりも小さい複数の保存用充電量が、走行用バッテリ12の温度毎に設定される。保存期間には、走行用バッテリ12の温度情報および充電状態情報に基づいて保存用充電量が選択され、走行用バッテリ12の充電量が、選択した保存用充電量に保持されるように、充放電設備21に走行用バッテリ12の充電または放電が指示される。
【選択図】図1

Description

本発明は、バッテリの充放電を制御する充放電制御装置に関し、より詳細には、電動車両に搭載され、電動車両の走行用のバッテリの充放電を制御する充放電制御装置に関する。
電動車両は、走行用のバッテリ(以下「走行用バッテリ」という場合がある)に蓄積された電力をエネルギ源としてモータを駆動して動力を得る。電動車両は、外部から供給される電力によって走行用バッテリを充電する。電動車両は、走行用バッテリから放電して他の設備に電力を供給することができるように構成される。したがって、電動車両は、家庭または電力系統の電力不足を補う補助電源として利用することができ、その役割が重要視されている。
このような充電機能ならびに放電機能を有する電動車両としては、たとえば、エンジンとモータとの双方を駆動源として走行するプラグイン・ハイブリッド自動車(Plug-in Hybrid Electric Vehicle;略称:PHEV)、モータのみを駆動源として走行する電気自動車(Electric Vehicle;略称:EV)などが挙げられる。
電動車両では、搭載された走行用バッテリの保存劣化が問題となる。ここで、保存劣化とは、充電された状態で保存されている間にバッテリに発生する劣化をいう。走行用バッテリは、保存劣化によって、充電可能容量が減少する。
保存劣化によって走行用バッテリの充電可能容量が減少すると、電動車両の走行可能距離が減少し、使用者の利便性が損なわれる。また、走行用バッテリの充電可能容量が減少すると、走行用バッテリの充電が頻繁に行われることになるので、走行用バッテリの寿命が短くなり、走行用バッテリを交換する頻度が増加する。
このように電動車両では、走行用バッテリの保存劣化によって、顕著な性能の低下が生じる。したがって、走行用バッテリの保存劣化を抑制することが求められる。
走行用バッテリの保存劣化が促進される要因としては、保存されているときの走行用バッテリの充電率および温度が支配的であることが知られている(たとえば、非特許文献1参照)。充電率は、充電状態(State Of Charge;略称:SOC)を表しており、文字「SOC」で示される。SOCは、バッテリの満充電容量に対する、バッテリに充電された電力量の比率[%]として定義される。
走行用バッテリの保存劣化を抑制するための充放電制御方法の一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示される技術では、まず走行用バッテリの満充電容量未満であり、かつ保存劣化が進行しない程度のSOCである保存用SOCまで充電を行う。その上で、使用者が電動車両の使用を開始する可能性が高い時刻を使用者の使用履歴から推定し、この時刻を充電終了目標時刻に設定する。
そして、設定した充電終了目標時刻に、走行用バッテリが満充電またはそれに近い状態になるように充電を行う。これによって、走行用バッテリが満充電またはそれに近い状態で保存される時間を最小限とし、走行用バッテリの保存劣化を抑制するようにしている。
国際公開第2011/059025号パンフレット
電気化学会 電池技術委員会、「電池ハンドブック」、第1版、オーム社、2010年2月、p.610−617
特許文献1に開示される技術では、前述のように、使用者が電動車両の利用を開始する可能性が高い時刻を推定して、この時刻を充電終了目標時刻に設定し、設定した充電終了目標時刻に、走行用バッテリが満充電またはそれに近い状態になるように充電を行う。
しかし、たとえば、使用者が突然スケジュールを変更して、電動車両の利用を取り止めた場合には、走行用バッテリのSOCが比較的高い状態が比較的長時間にわたって継続することになる。したがって、走行用バッテリの保存劣化が進行することが懸念される。
また、特許文献1に開示される技術では、走行用バッテリの保存劣化を促進する支配的な要因として、SOCのみを挙げている。しかし、前述の非特許文献1に開示されるように、保存されているときの走行用バッテリの温度も、走行用バッテリの保存劣化を促進する支配的な要因である。したがって、SOCの条件が保存劣化の影響を無視し得る程度であっても、保存されているときの走行用バッテリの温度が高くなった場合には、走行用バッテリの保存劣化が大幅に促進されることが懸念される。
本発明の目的は、バッテリの保存劣化を可及的に抑制することができる充放電制御装置を提供することである。
本発明の充放電制御装置は、電動車両の走行に用いられるバッテリの充電および放電を制御する充放電制御装置であって、前記バッテリの充電および放電を行う充放電手段に、前記バッテリを充電または放電するように指示する指示部と、前記バッテリの温度に関する温度情報、および前記バッテリの充電状態に関する充電状態情報を取得する取得部と、前記電動車両の使用の開始が予定される使用開始予定時刻を、前記バッテリを満充電状態にするための充電を終了すべき充電終了目標時刻に設定するとともに、前記充電終了目標時刻に基づいて前記バッテリの満充電状態にするための充電を開始すべき満充電開始時刻を設定する設定部とを備え、前記設定部は、前記満充電開始時刻以前の期間であって前記電動車両が使用されていない保存期間に保持すべき前記バッテリの充電量として、前記バッテリの満充電量よりも小さい複数の保存用充電量を、前記バッテリの温度毎に設定し、前記指示部は、前記保存期間には、前記取得部によって取得される前記温度情報および前記充電状態情報に基づいて、前記複数の保存用充電量から1つの保存用充電量を選択し、前記バッテリの充電量が、選択した保存用充電量に保持されるように、前記充放電手段に前記バッテリの充電または放電を指示し、前記満充電開始時刻になると、前記バッテリの充電を開始するように、前記充放電手段に指示することを特徴とする。
本発明の充放電制御装置によれば、設定部によって、使用開始予定時刻が充電終了目標時刻に設定され、充電終了目標時刻に基づいて満充電開始時刻が設定される。この満充電開始時刻以前の電動車両が使用されていない保存期間に保持すべきバッテリの充電量として、バッテリの満充電量よりも小さい複数の保存用充電量が、バッテリの温度毎に設定部によって設定される。保存期間には、取得部によって取得される温度情報および充電状態情報に基づいて選択された保存用充電量に、バッテリの充電量が保持されるように、指示部によって充放電手段にバッテリの充電または放電が指示される。満充電開始時刻になると、バッテリの充電を開始するように、指示部によって充放電手段に指示される。
これによって、保存期間には、バッテリの充電量を、バッテリの温度に応じた保存用充電量に保持することができるので、バッテリが満充電状態で保存される時間を可及的に短くすることができる。したがって、バッテリの保存劣化を可及的に抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態である充放電制御装置1を備える電動車両10を含む電力需給システム100の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態である充放電制御装置1の構成を示すブロック図である。 電動車両10が充電される場合のSOCの変化を示すグラフである。 電動車両10が放電する場合のSOCの変化を示すグラフである。 充放電処理に関する充放電制御装置1の処理手順を示すフローチャートである。 満充電状態になった後に電動車両10の使用予定が取り消された場合のSOCの変化を示すグラフである。 予定取消対応処理に関する充放電制御装置1の処理手順を示すフローチャートである。 第1の保持状態になった後に温度上昇が検出された場合のSOCの変化を示すグラフである。 第1の保持状態になった後に温度下降および温度上昇が検出された場合のSOCの変化を示すグラフである。 温度変化対応処理に関する充放電制御装置1の処理手順を示すフローチャートである。 温度変化対応処理に関する充放電制御装置1の処理手順を示すフローチャートである。 変動予測対応処理に関する充放電制御装置1の処理手順を示すフローチャートである。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態である充放電制御装置1を備える電動車両10を含む電力需給システム100の構成を示すブロック図である。図2は、本発明の第1の実施の形態である充放電制御装置1の構成を示すブロック図である。
電力需給システム100は、電動車両10、充放電設備21、充放電設備側コネクタ22、電力線23、制御信号線24、電力系統25、インターネット26、予測情報供給装置27、情報端末装置28およびインターネット回線29を含む。図1では、電力線23を太線で示し、制御信号線24およびインターネット回線29を細線で示す。本実施の形態の充放電制御装置1は、電動車両10に搭載されて使用される車載充放電制御装置である。
電動車両10は、図1に示すように、充放電制御装置1、電子制御ユニット(Electronic Control Unit;略称:ECU)11、走行用バッテリ12、バッテリ管理ユニット(Battery Management Unit;略称:BMU)13、車両側コネクタ14、車内ネットワーク15、モータ16、モータ制御装置17およびユーザ・インターフェース18を備える。ユーザ・インターフェース18は、表示装置19および入力装置20を備えて構成される。電動車両10は、たとえば、プラグイン・ハイブリッド自動車(PHEV)または電気自動車(EV)によって実現される。
充放電制御装置1は、電動車両10の充放電に関する制御、具体的には、電動車両10の走行に用いられる走行用バッテリ12の充電および放電に関する制御を行う。充放電制御装置1は、図2に示すように、指示部2、取得部3、推定部4、設定部5、予測部6、切替部7および制御部8を備えて構成される。
指示部2は、電動車両10の外部の充放電設備21に、走行用バッテリ12の充電または放電を行うように指示する。充放電設備21は、指示部2からの指示に基づいて、走行用バッテリ12の充電または放電を行う。充放電設備21は、充放電手段に相当する。
取得部3は、BMU13から、車内ネットワーク15を介して、走行用バッテリ12の温度に関する温度情報、および走行用バッテリ12の充電状態に関する充電状態情報を含む後述のバッテリ情報を取得する。
推定部4は、使用者による電動車両10の使用履歴に基づいて、電動車両10の使用の開始が予定される使用開始予定時刻を推定する。
設定部5は、推定部4によって推定された使用開始予定時刻、または使用者によって入力された使用開始予定時刻を、走行用バッテリ12を満充電状態にするための充電を終了すべき時刻である充電終了目標時刻teに設定する。設定部5は、設定した充電終了目標時刻teに基づいて、走行用バッテリ12を満充電状態にするための充電を開始すべき時刻である満充電開始時刻を設定する。
また設定部5は、満充電開始時刻以前の期間であって電動車両10が使用されていない期間である保存期間に保持すべき走行用バッテリ12の充電量として、後述する複数の保存用SOCを、走行用バッテリ12の温度毎に設定する。各保存用SOCは、走行用バッテリ12の満充電量よりも小さい値に設定される。保存用SOCは、保存用充電量に相当する。
指示部2は、保存期間には、取得部3によって取得されるバッテリ情報、具体的には温度情報および充電状態情報に基づいて、設定部5で設定される複数の保存用SOCから1つの保存用SOCを選択する。そして、指示部2は、走行用バッテリ12のSOCが、選択した保存用SOCに保持されるように、充電または放電を行う指示を充放電設備21に与える。
予測部6は、後述する環境予測情報に基づいて、走行用バッテリ12の温度の変動を予測する。切替部7は、後述するように、使用者によって入力されるモード情報に基づいて、指示部2の充放電制御モードである保存用充電量保持モードと満充電量保持モードとを切替える。
制御部8は、充放電制御装置1を構成する指示部2、取得部3、推定部4、設定部5、予測部6および切替部7を統括的に制御する。制御部8は、タイマ機能を有し、時間を計測する。制御部8は、使用者によって不使用通知が入力されたか否かに基づいて、電動車両10の使用の予定が取り消されたか否かを判断する。不使用通知は、電動車両10を使用しないことを示す通知である。不使用通知は、たとえば使用者がユーザ・インターフェース18または電動車両10の外部の情報端末装置28を操作することによって入力される。
また制御部8は、取得部3によって取得された温度情報に基づいて、走行用バッテリ12の温度変化、具体的には、温度の上昇または下降を検出する。制御部8は、判断部、温度上昇検出部および温度下降検出部に相当する。
ECU11は、充放電制御装置1によって行われる電動車両10の充放電に関する制御以外の制御を行う。走行用バッテリ12は、モータ16に電力を供給する電力源である。走行用バッテリ12は、充放電可能であり、リチウムイオン2次電池によって実現される。
BMU13は、走行用バッテリ12の状態を管理する。具体的には、BMU13は、走行用バッテリ12に関する情報であるバッテリ情報を取得し、取得したバッテリ情報に基づいて、走行用バッテリ12の状態を管理する。
バッテリ情報は、前述の充電状態情報および温度情報を含む。本実施の形態では、充電状態情報は、走行用バッテリ12のSOCの値を表す情報を含み、温度情報は、走行用バッテリ12の温度の値を表す。BMU13は、走行用バッテリ12のSOCを測定し、測定したSOCの値を表す情報を含む充電状態情報を生成する。またBMU13は、走行用バッテリ12の温度を測定し、測定した温度の値を表す温度情報を生成する。バッテリ情報は、車内ネットワーク15を介して、ECU11および充放電制御装置1に与えられる。
車両側コネクタ14は、電動車両10を充放電設備21に接続するためのコネクタである。車内ネットワーク15は、たとえばコントローラエリアネットワーク(Controller Area Network;略称:CAN)によって実現される通信ネットワークである。車内ネットワーク15には、充放電制御装置1、ECU11、BMU13、モータ制御装置17およびユーザ・インターフェース18が接続されている。充放電制御装置1、ECU11、BMU13、モータ制御装置17およびユーザ・インターフェース18は、車内ネットワーク15を介して、情報の授受をそれぞれ行う。
モータ16は、走行用バッテリ12から供給される電力によって駆動され、電動車両10が走行するための動力源となる。モータ制御装置17は、走行用バッテリ12からモータ16に供給される電力の量を制御することによって、モータ16の動作を制御する。
ユーザ・インターフェース18は、使用者からの情報の入力の受付け、および使用者への情報の出力を行う。表示装置19は、たとえば液晶ディスプレイによって実現される。表示装置19は、ECU11から与えられる映像信号が表す映像を表示する。
入力装置20は、たとえば、使用者によって操作されるタッチパネル、リモートコントローラ、操作ボタン、音声認識機能を有する音声入力装置などによって構成される。入力装置20は、使用者が数字情報、文字情報、充放電制御装置1への指示情報などの情報を入力するときに用いられる。使用者によって入力装置20が操作されると、入力装置20は、使用者の操作に応じた情報を表す操作信号を生成し、車内ネットワーク15を介して、ECU11および充放電制御装置1に与える。
充放電設備21は、充放電設備側コネクタ22、電力線23および制御信号線24を介して、電動車両10に接続される。電動車両10の充放電に関する制御は、充放電設備21と充放電制御装置1との間で命令および情報を交換することによって行われる。命令および情報の交換は、制御信号線24を介して行われる。電動車両10の充放電に関する電力の授受は、充放電設備21と走行用バッテリ12との間で、電力線23を介して行われる。
充放電設備21は、電力系統25から電力の供給を受ける。本実施の形態では、充放電設備12は、電力系統25から電力の供給を受けるとともに、電力系統25に電力を出力する、すなわち放電することが可能に構成される。電力系統25は、「スマートグリッド」と呼ばれる次世代の電力網を構成する。
充放電設備21は、インターネット回線29およびインターネット26を介して、種々の装置と接続される。本実施の形態では、充放電設備21は、予測情報供給装置27と接続される。予測情報供給装置27は、未来の環境に関する情報(以下「環境予測情報」という場合がある)、たとえば天気予報に関する情報(以下「天気予報情報」という)を他の装置に供給する。
充放電設備21は、インターネット回線29およびインターネット26を介して、予測情報供給装置27から、環境予測情報を取得する。予測情報供給装置17は、たとえば、天気予報情報を含む気象情報を提供する気象情報サーバである。
情報端末装置28は、インターネット回線29、インターネット26、充放電設備21および制御信号線24を介して、充放電制御装置1との間で、情報の授受を行う。したがって、情報端末装置28は、たとえば電動車両10に対する使用者からの情報の入力の受付け、および使用者への情報の出力を行うユーザ・インターフェースとして用いることが可能である。情報端末装置28は、たとえば、携帯電話機およびパーソナルコンピュータである。
図3は、電動車両10が充電される場合のSOCの変化を示すグラフである。図4は、電動車両10が放電する場合のSOCの変化を示すグラフである。図3および図4において、横軸は時間を示し、縦軸はSOC[%]を示す。
図5は、充放電処理に関する充放電制御装置1の処理手順を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、後述する図9および図10に示す温度変化対応処理を行わない場合のフローチャートに相当する。以下では、理解を容易にするために、まず図5を用いて、温度変化対応処理を行わない場合について説明するが、本実施の形態では、温度変化対応処理も行われる。
図5に示すフローチャートの各処理は、充放電制御装置1の指示部2および制御部8によって実行される。図5に示すフローチャートの処理は、充放電制御装置1に、電動車両10内の不図示の電源から電力が供給されると開始され、ステップS1に移行する。不図示の電源は、電動車両10が充放電設備21に接続されたことを検出すると、充放電制御装置1への電力の供給を開始する。
ステップS1において、制御部8は、現在の時刻tが、充電または放電を開始する時刻として予め設定された時刻(以下「充放電開始時刻」という場合がある)tc1を経過しているか否かを判断する。制御部8は、現在の時刻tが充放電開始時刻tc1を経過している(t≧tc1)と判断すると、ステップS2に移行する。制御部8は、現在の時刻tが充放電開始時刻tc1を経過していない(t<tc1)と判断すると、充放電開始時刻tc1を経過するまで待機する。
充放電開始時刻tc1は、使用者から、充電または放電を開始させる指示である充放電開始指示が入力された時刻であってもよい。この場合、制御部8は、ステップS1において、使用者から充放電開始指示が入力されたか否かを判断し、入力されたと判断するとステップS2に移行し、入力されていないと判断すると、入力されるまで待機する。
また制御部8は、ステップS1において、現在の時刻tが充放電開始時刻tc1を経過しているか否かを判断するとともに、使用者によって充放電開始指示が入力された否かを判断するように構成されてもよい。この場合、制御部8は、現在の時刻tが充放電開始時刻tc1を経過している(t≧tc1)か、または充放電開始指示が入力されたと判断すると、ステップS2に移行する。制御部8は、現在の時刻tが充放電開始時刻tc1を経過しておらず(t<tc1)、かつ充放電開始指示が入力されていないと判断すると、充放電開始時刻tc1を経過するか、または充放電開始指示が入力されるまで待機する。
ステップS2において、制御部8は、取得部3によってBMU13から取得されるバッテリ情報、具体的には充電状態情報に基づいて、現在の走行用バッテリ12のSOCが、予め定める第1の保存用SOC(WS1)未満であるか否かを判断する。第1の保存用SOCは、走行用バッテリ12の満充電容量未満であって、走行用バッテリ12の保存劣化が起きない程度のSOCに設定される。
ステップS2において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが、第1の保存用SOC(WS1)未満である(SOC<WS1)と判断すると、ステップS3に移行する。制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが、第1の保存用SOC(WS1)未満でない、すなわち第1の保存用SOC(WS1)以上である(SOC≧WS1)と判断すると、ステップS6に移行する。
図3に示す例では、充放電開始時刻tc1における走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)未満であるので、ステップS2からステップS3に移行する。ステップS3において、指示部2は、走行用バッテリ12の充電を開始するように、充放電設備21に指示する。すなわち、指示部2は、参照符号「31」で示される使用者が電動車両10を使用している使用期間を経て、充放電開始時刻tc1になると、走行用バッテリ12の充電を開始するように、充放電設備21に指示する。
充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の充電を開始する。充放電設備21は、充放電設備21の有する最大能力で、走行用バッテリ12の充電を行う。このようにして走行用バッテリ12の充電が開始されると、ステップS4に移行する。
ステップS4において、制御部8は、取得部3によってBMU13から取得されるバッテリ情報、具体的には充電状態情報に基づいて、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)以上になったか否かを判断する。
BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)以上になると、その旨を充電状態情報として取得部3に通知する。具体的には、BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)以上になったことを表す通知(以下「第1SOC充電通知」という場合がある)を充電状態情報として取得部3に与える。
制御部8は、具体的には、取得部3がBMU13から第1SOC充電通知を受け取ったか否かに基づいて、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)以上になったか否かを判断する。
制御部8は、取得部3がBMU13から第1SOC充電通知を受け取ったと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)以上になった(SOC≧WS1)と判断し、ステップS5に移行する。制御部8は、取得部3がBMU13から第1SOC充電通知を受け取っていないと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)未満であると判断し、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)以上になるまで、具体的には取得部3がBMU13から第1SOC充電通知を受け取るまで待機する。
ステップS5において、指示部2は、走行用バッテリ12の充電を停止するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の充電を停止する。このようにして走行用バッテリ12の充電が停止されると、ステップS10に移行する。以下の説明では、走行用バッテリ12の充電が停止された時刻を「充電停止時刻tc(WS1)」という。
以上のようにして、図3に示す充放電開始時刻tc1から充電停止時刻tc(WS1)までの期間、すなわち参照符号「32」で示される充電期間において、走行用バッテリ12の充電が行われることによって、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)以上になるまで増加される。
また図4に示す例では、参照符号「41」で示される使用期間後の充放電開始時刻tc1における走行用バッテリ12のSOCが、第1の保存用SOC(WS1)以上である(SOC≧WS1)ので、前述のステップS2からステップS6に移行する。ステップS6において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが、予め定める第1の保存用SOC(WS1)を超えているか否かを判断する。ステップS6において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが、第1の保存用SOC(WS1)を超えている(SOC>WS1)と判断すると、ステップS7に移行する。
ステップS6において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが、第1の保存用SOC(WS1)を超えていない、すなわち第1の保存用SOC(WS1)以下である(SOC≦WS1)と判断すると、ステップS10に移行する。この場合、現在の走行用バッテリ12のSOCは、第1の保存用SOC(WS1)以上であって、第1の保存用SOC(WS1)を超えていないので、第1の保存用SOC(WS1)と等しい(SOC=WS1)ことになる。
ステップS7において、指示部2は、走行用バッテリ12の放電を開始するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の放電を開始する。充放電設備21は、充放電設備21の有する最大能力で、走行用バッテリ12の放電を行う。このようにして走行用バッテリ12の放電が開始されると、ステップS8に移行する。
ステップS8において、制御部8は、取得部3によって取得されるバッテリ情報、具体的には充電状態情報に基づいて、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達したか否かを判断する。BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達すると、その旨を充電状態情報として取得部3に通知する。具体的には、BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達したことを表す通知(以下「第1SOC放電通知」という場合がある)を充電状態情報として取得部3に与える。
制御部8は、具体的には、取得部3がBMU13から第1SOC放電通知を受け取ったか否かに基づいて、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達したか否かを判断する。
制御部8は、取得部3がBMU13から第1SOC放電通知を受け取ったと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達した(SOC=WS1)と判断し、ステップS9に移行する。制御部8は、取得部3がBMU13から第1SOC放電通知を受け取っていないと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達していないと判断し、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達するまで、具体的には取得部3がBMU13から第1SOC放電通知を受け取るまで待機する。
ステップS9において、指示部2は、走行用バッテリ12の放電を停止するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の放電を停止する。このようにして走行用バッテリ12の放電が停止されると、ステップS10に移行する。以下の説明では、走行用バッテリ12の放電が停止された時刻を「放電停止時刻td(WS1)」という。
以上のようにして、図4に示す充放電開始時刻tc1から放電停止時刻td(WS1)までの期間、すなわち参照符号「42」で示される放電期間において、走行用バッテリ12の放電が行われることによって、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)になるまで減少される。
次に、ステップS10において、制御部8は、現在の時刻tが、予め設定される満充電開始時刻tc2を経過しているか否かを判断する。満充電開始時刻tc2は、第1の保存用SOC(WS1)、充放電設備21の最大充電能力、および予め設定される充電終了目標時刻teに基づいて、推定部4によって推定される。充電終了目標時刻teは、設定部5によって、使用者が電動車両の使用を開始する可能性が高い時刻である使用開始推定時刻に設定される。
ステップS10において、制御部8は、現在の時刻tが満充電開始時刻tc2を経過している(t≧tc2)と判断すると、ステップS11に移行する。制御部8は、現在の時刻tが満充電開始時刻tc2を経過していない(t<tc2)と判断すると、満充電開始時刻tc2を経過するまで待機する。
ステップS11において、指示部2は、走行用バッテリ12の充電を開始するように充放電設備21に指示する。このように、指示部2は、図3および図4において参照符号「33」または「43」で示される保存期間を経て、満充電開始時刻tc2になると、走行用バッテリ12の充電を開始するように、充放電設備21に指示する。本実施の形態では、保存期間には、走行用バッテリ12のSOCは、第1の保存用SOC(WS1)に保持される。
充放電設備21は、ステップS11における指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の充電を開始する。充放電設備21は、充放電設備21の有する最大能力で、走行用バッテリ12の充電を行う。このようにして走行用バッテリ12の充電が開始されると、ステップS12に移行する。
ステップS12において、制御部8は、走行用バッテリ12のSOCが、満充電判定値以上になったか否かを判断する。満充電判定値は、走行用バッテリ12が満充電状態であるか否かを判定するための閾値である。以下の説明では、満充電判定値を「WSmax」で表す。
満充電判定値WSmaxは、走行用バッテリ12を満充電状態であるとみなすことができるときのSOCの値に選ばれる。SOCの値は、走行用バッテリ12が満充電状態とみなすことができる状態であっても、必ずしも100%になるとは限らず、100%よりも若干小さい値、たとえば98%になる場合がある。その場合、満充電判定値WSmaxは、98%に選ばれる。
BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが満充電判定値WSmax以上になると、その旨を充電状態情報として取得部3に通知する。具体的には、BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが満充電判定値WSmax以上になったことを表す通知(以下「満充電通知」という場合がある)を充電状態情報として取得部3に与える。
制御部8は、具体的には、取得部3がBMU13から満充電通知を受け取ったか否かに基づいて、走行用バッテリ12のSOCが満充電判定値WSmax以上になったか否かを判断する。
ステップS12において、制御部8は、取得部3がBMU13から満充電通知を受け取ったと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが満充電判定値以上になった(SOC≧満充電判定値)と判断し、ステップS13に移行する。制御部8は、取得部3がBMU13から満充電通知を受け取っていないと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが満充電判定値未満であると判断し、走行用バッテリ12のSOCが満充電判定値以上になるまで、具体的には取得部3がBMU13から満充電通知を受け取るまで待機する。
ステップS13において、指示部2は、走行用バッテリ12の充電を停止するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の充電を停止する。このようにして、図3および図4に示す充電終了目標時刻teにおいて、走行用バッテリ12の充電が停止されると、充放電処理に関する全ての処理手順が終了する。
以上のようにして、図3または図4に示す満充電開始時刻tc2から充電終了目標時刻teまでの期間、すなわち参照符号「34」または「44」で示される充電期間において、走行用バッテリ12の充電が行われ、走行用バッテリ12のSOCが満充電判定値WSmaxになるまで増加される。
図5の処理手順が終了して満充電状態になった後、使用開始予定時刻である充電終了目標時刻teにおいて、電動車両10の使用が予定通りに開始されると、充電終了目標時刻te以降の期間、たとえば図3の参照符号「35」または図4の参照符号「45」で示される使用期間において、走行用バッテリ12のSOCが満充電量から徐々に低下する。
図6は、満充電状態になった後に電動車両10の使用予定が取り消された場合のSOCの変化を示すグラフである。図6において、横軸は時間を示し、縦軸はSOC[%]を示す。図7は、予定取消対応処理に関する充放電制御装置1の処理手順を示すフローチャートである。予定取消対応処理は、前述のようにして充電終了目標時刻teにおいて、走行用バッテリ12が満充電状態となった後に、使用者の突然のスケジュール変更などによって電動車両10の使用予定が取り消された場合に行われる処理である。
図7に示すフローチャートの各処理は、充放電制御装置1の指示部2および制御部8によって実行される。図7に示すフローチャートの処理は、走行用バッテリ12が満充電状態になると開始され、ステップS21に移行する。
ステップS21において、制御部8は、満充電状態になった時刻である充電終了目標時刻teからの経過時間が、予め設定される満充電維持時間df1以上になったか否かを判断するとともに、使用者によって不使用通知が入力されたか否かを判断する。
走行用バッテリのSOCが比較的高い状況が比較的長時間にわたって継続された場合に、保存劣化の進行が懸念される。したがって、設定部5によって、走行用バッテリ12を満充電状態に維持すべき時間として、満充電維持時間df1が予め設定される。
満充電維持時間df1および不使用通知は、たとえば、電動車両10に搭載されたユーザ・インターフェース18から、使用者によって入力可能である。満充電維持時間df1および不使用通知は、インターネット26およびインターネット回線29を介して接続された情報端末装置28から、使用者によって入力可能としてもよい。入力された満充電維持時間df1および不使用通知は、取得部3によって取得され、制御部8に与えられる。制御部8は、入力された満充電維持時間df1を設定部5に与えて、満充電維持時間df1として設定させる。
ステップS21において、制御部8は、経過時間が満充電維持時間df1以上になった(経過時間≧df1)か、または不使用通知が入力されたと判断すると、ステップS22に移行する。制御部8は、経過時間が満充電維持時間df1未満であり、かつ不使用通知が入力されていないと判断すると、経過時間が満充電維持時間df1以上になるか、または不使用通知が入力されるまで待機する。
ステップS22において、指示部2は、走行用バッテリ12の放電を開始するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、第1の保存用SOC(WS1)を目標とした放電を開始する。このようにして走行用バッテリ12の放電が開始されると、ステップS23に移行する。
ステップS23において、制御部8は、取得部3によって取得されるバッテリ情報、具体的には充電状態情報に基づいて、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達したか否かを判断する。制御部8は、具体的には、取得部3がBMU13から、前述の第1SOC放電通知を受け取ったか否かに基づいて、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達したか否かを判断する。
制御部8は、取得部3がBMU13から第1SOC放電通知を受け取ったと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達した(SOC=WS1)と判断し、ステップS24に移行する。制御部8は、取得部3がBMU13から第1SOC放電通知を受け取っていないと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達していないと判断し、走行用バッテリ12のSOCが第1の保存用SOC(WS1)に到達するまで、具体的には取得部3がBMU13から第1SOC放電通知を受け取るまで待機する。
ステップS24において、指示部2は、走行用バッテリ12の充電を停止するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の充電を停止する。このようにして走行用バッテリ12の充電が停止されると、図7に示す予定取消対応処理に関する全ての処理手順が終了する。この全ての処理手順の終了後には、走行用バッテリ12は、SOCが第1の保存用SOC(WS1)に保持される第1の保持状態となる。
以上のように本実施の形態では、前述のようにして充電終了目標時刻teにおいて、走行用バッテリ12が満充電状態となった後に、予定取消対応処理が行われる。
具体的には、ステップS21において、使用開始予定時刻である充電終了目標時刻teからの経過時間が満充電維持時間以上になった(経過時間≧df1)と判断されるか、または使用開始推定時刻を経過した後に、走行用バッテリ12の使用の予定が無いと判断される、具体的には不使用通知が入力されたと判断されると、ステップS22に移行する。そして、ステップS22〜ステップS24において、走行用バッテリ12のSOCが保存用SOC(WS1)になるまで走行用バッテリ12の放電を行うように、充放電設備21が指示される。
これによって、使用者が突然のスケジュール変更などによって電動車両10の使用の予定を取り消した場合に、走行用バッテリ12が満充電状態で保存される時間を可及的に短くすることができる。したがって、走行用バッテリ12の保存劣化を可及的に抑制することができる。
図8は、第1の保持状態になった後に温度上昇が検出された場合のSOCの変化を示すグラフである。図9は、第1の保持状態になった後に温度下降および温度上昇が検出された場合のSOCの変化を示すグラフである。図8および図9において、横軸は時間を示し、縦軸はSOC[%]を示す。図10および図11は、温度変化対応処理に関する充放電制御装置1の処理手順を示すフローチャートである。温度変化対応処理は、走行用バッテリ12のSOCおよび温度変化の両者による影響を考慮して、保存劣化を防止するために行われる処理である。
前述の非特許文献1に開示されるように、走行用バッテリ12の保存劣化が促進される要因としては、SOCと保存時の温度が支配的である。図10および図11に示すフローチャートの各処理は、充放電制御装置1の指示部2および制御部8によって実行される。図10および図11に示すフローチャートの各処理は、図8および図9において参照符号「33,34」で示される第1の保持状態になると開始され、ステップS31に移行する。
ステップS31において、制御部8は、走行用バッテリ12の温度上昇を検出したか否かを判断する。制御部8は、取得部3によって取得されるバッテリ情報、具体的には温度情報に基づいて、走行用バッテリ12の温度上昇を検出する。走行用バッテリ12の温度上昇は、環境温度が上昇するなどの要因によって生じる。
ステップS31において、制御部8は、温度上昇を検出したと判断すると、ステップST32に移行する。制御部8は、温度上昇を検出していないと判断すると、図11に示すステップS41に移行する。
ステップS32において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが、予め設定される対温度保存用SOC(WSn)を超えているか否かを判断する。対温度保存用SOC(WSn)は、ステップS31で温度上昇が検出されたときの走行用バッテリ12の温度において、走行用バッテリ12の保存劣化が起きない程度のSOCに設定される。たとえば、図8に示す例では、対温度保存用SOC(WSn)として、第1の保存用SOC(WS1)よりも小さい第2の保存用SOC(WS2)が設定される。
ステップS32において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)を超えている(SOC>WSn)と判断すると、ステップS33に移行する。ステップS32において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが、対温度保存用SOC(WSn)を超えていない、すなわち対温度保存用SOC以下である(SOC≦WSn)と判断すると、ステップS36に移行する。
ステップS33において、指示部2は、走行用バッテリ12の放電を開始するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の放電を開始する。このようにして走行用バッテリ12の放電が開始されると、ステップS34に移行する。
ステップS34において、制御部8は、取得部3によって取得されるバッテリ情報、具体的には充電状態情報に基づいて、走行用バッテリ12のSOCが、対温度保存用SOC(WSn)に到達したか否かを判断する。図8に示す例では、対温度保存用SOC(WSn)として、第2の保存用SOC(WS2)が設定されるので、ステップS34において、制御部8は、走行用バッテリ12のSOCが、第2の保存用SOC(WS2)に到達したか否かを判断する。
BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)に到達すると、その旨を充電状態情報として取得部3に通知する。具体的には、BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)に到達したことを表す通知(以下「対温度保存用SOC放電通知」という場合がある)を充電状態情報として取得部3に与える。
制御部8は、具体的には、取得部3がBMU13から対温度保存用SOC放電通知を受け取ったか否かに基づいて、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)に到達したか否かを判断する。
制御部8は、取得部3がBMU13から対温度保存用SOC放電通知を受け取ったと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)に到達した(SOC=WSn)と判断し、ステップS35に移行する。制御部8は、取得部3がBMU13から対温度保存用SOC放電通知を受け取っていないと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)に到達していないと判断し、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)に到達するまで、具体的には取得部3がBMU13から対温度保存用SOC放電通知を受け取るまで待機する。
ステップS35において、指示部2は、走行用バッテリ12の放電を停止するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の放電を停止する。
このようにして充放電制御装置1は、図8の参照符号「61」または図9の参照符号「73」で示される放電期間において、走行用バッテリ12のSOCを、対温度保存用SOC(WSn)、ここでは第2の保存用SOC(WS2)になるまで下降させる。これによって、走行用バッテリ12の保存劣化が抑制される。走行用バッテリ12のSOCは、第2の保存用SOC(WS2)になった後は、図8の参照符号「62」で示される第2の保持状態となり、第2の保存用SOC(WS2)に保持される。
ステップS36において、制御部8は、現在の時刻tが前述の満充電開始時刻tc2を経過しているか否かを判断する。制御部8は、現在の時刻tが満充電開始時刻tc2を経過している(t≧tc2)と判断すると、ステップS11に移行する。制御部8は、現在の時刻tが満充電開始時刻tc2を経過していない(t<tc2)と判断すると、ステップS31に戻り、前述の処理を繰返す。
ステップS11以降の処理は、前述の図5に示す充放電処理における各ステップと同様に実行され、図8または図9の参照符号「63」で示す充電期間において走行用バッテリ12の充電が行われる。これによって、充電終了目標時刻teにおいて、走行用バッテリ12が満充電状態となり、全ての処理手順が終了する。使用開始予定時刻である充電終了目標時刻teにおいて、予定通りに電動車両10の使用が開始されると、前述の図3に示す場合と同様に、図9の参照符号「64」で示される使用期間において、走行用バッテリ12のSOCが満充電量から徐々に低下する。
ステップS31から、図11に示すステップS41に移行した場合、ステップS41において、制御部8は、走行用バッテリ12の温度下降を検出したか否かを判断する。制御部8は、取得部3によって取得されるバッテリ情報、具体的には温度情報に基づいて、走行用バッテリ12の温度下降を検出する。走行用バッテリ12の温度下降は、環境温度が下降するなどの要因によって生じる。
走行用バッテリ12に温度下降が生じると、走行用バッテリ12の保存劣化の進行に対するマージンが大きくなるので、より高いSOCで保存しても保存劣化の進行を抑制することができる。より高いSOCで保存することによって、使用者の利便性を向上させることができる。
ステップS41において、制御部8は、温度下降を検出したと判断すると、ステップST42に移行する。制御部8は、温度下降を検出していないと判断すると、図10に示すステップS36に移行する。
ステップS42において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが、予め設定される対温度保存用SOC(WSn)未満であるか否かを判断する。対温度保存用SOC(WSn)は、ステップS41で温度下降が検出されたときの走行用バッテリ12の温度において走行用バッテリ12の保存劣化の発生を抑え、かつ使用者の利便性を向上させることが可能なSOCに設定される。たとえば、図9に示す例では、対温度保存用SOC(WSn)として、第1の保存用SOC(WS1)よりも大きい第3の保存用SOC(WS3)が設定される。
ステップS42において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)未満である(SOC<WSn)と判断すると、ステップS43に移行する。ステップS42において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)以上である(SOC≧WSn)と判断すると、図10に示すステップS36に移行する。
ステップS43において、指示部2は、走行用バッテリ12の充電を開始するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の充電を開始する。このようにして走行用バッテリ12の充電が開始されると、ステップS44に移行する。
ステップS44において、制御部8は、取得部3によって取得されるバッテリ情報、具体的には充電状態情報に基づいて、走行用バッテリ12のSOCが、対温度保存用SOC(WSn)以上になったか否かを判断する。図9に示す例では、対温度保存用SOC(WSn)として第3の保存用SOC(WS3)が設定されるので、制御部8は、走行用バッテリ12のSOCが、第3の保存用SOC(WS3)以上になったか否かを判断する。
BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)以上になると、その旨を充電状態情報として取得部3に通知する。具体的には、BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)以上になったことを表す通知(以下「対温度保存用SOC充電通知」という場合がある)を充電状態情報として取得部3に与える。
制御部8は、具体的には、取得部3がBMU13から対温度保存用SOC充電通知を受け取ったか否かに基づいて、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)以上になったか否かを判断する。
制御部8は、取得部3がBMU13から対温度保存用SOC充電通知を受け取ったと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)以上になった(SOC≧WSn)と判断し、ステップS45に移行する。制御部8は、取得部3がBMU13から対温度保存用SOC充電通知を受け取っていないと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)未満であると判断し、走行用バッテリ12のSOCが対温度保存用SOC(WSn)以上になるまで、具体的には取得部3がBMU13から対温度保存用SOC充電通知を受け取るまで待機する。
ステップS45において、指示部2は、走行用バッテリ12の充電を停止するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の充電を停止する。
このようにして充放電制御装置1は、図9の参照符号「71」で示される充電期間において、走行用バッテリ12のSOCを、対温度保存用SOC(WSn)、ここでは第3の保存用SOC(WS3)になるまで上昇させる。このようにして、図9に示す例では、参照符号「72」で示される第3の保持状態となる。第3の保持状態72では、走行用バッテリ12のSOCは、第3の保存用SOC(WS3)に保持されている。
図9に示す例において、第3の保持状態になった後に、環境温度の上昇などの要因によって、走行用バッテリ12の温度が上昇した場合には、ステップS31からステップS32に移行し、ステップS32〜ステップS35の温度上昇に対応した処理が行われる。具体的には、図9の参照符号「73」で示される放電期間において放電が行われ、走行用バッテリ12が、たとえば参照符号「62」で示される第2の保持状態となり、第2の保存用SOC(WS2)に保持される。
以上のように本実施の形態では、走行用バッテリ12の温度上昇が生じた場合には、温度上昇に対応した処理が行われ、走行用バッテリ12のSOCが低下される。これによって、走行用バッテリ12の保存劣化をより確実に抑制することができる。
また、走行用バッテリ12の温度下降が生じた場合には、温度下降に対応した処理が行われ、走行用バッテリ12のSOCが高められる。これによって、走行用バッテリ12の保存劣化を抑制しつつ、走行用バッテリ12のSOCを最適化することができる。したがって、使用者が電動車両10を急遽使用する場合に対する対応力を高めることができる。すなわち、使用者が電動車両10を急遽使用する場合でも、即座に対応できるようにすることができる。
対温度保存用SOC(WSn)は、走行用バッテリ12の温度上昇または温度下降(以下、まとめて「温度変化」という場合がある)が検出された場合に、その温度変化が検出されたときの走行用バッテリ12の温度において、走行用バッテリ12の保存劣化が起きない程度のSOCに設定される。
図9に示す例では、対温度保存用SOC(WSn)として、第2の保存用SOC(WS2)および第3の保存用SOC(WS3)の2つの保存用SOCが設定されている。そして、走行用バッテリ12の温度下降が検出された場合には、第3の保存用SOC(WS3)になるまで、走行用バッテリ12のSOCが上昇される。また、走行用バッテリ12の温度上昇が検出された場合には、第2の保存用SOC(WS2)になるまで、走行用バッテリ12のSOCが下降される。このようにすることによって、充放電制御装置1は、走行用バッテリ12の保存劣化を抑制している。
対温度保存用SOC(WSn)は、これに限定されず、走行用バッテリ12の温度変化の履歴に基づいて、3つ以上が設定されてもよい。この場合、走行用バッテリ12の温度変化の履歴に応じて、WS1,WS2,・・・,WSnの順に、対温度保存用SOC(WSn)の数値が生成され、それらの値を目標とした充電または放電が行われるようにすればよい。これによって、充電および放電がランダムに繰り返される運転状況においても、保存劣化を可及的に抑制することが可能である。
以上に述べたように、本実施の形態の充放電制御装置1では、設定部5によって、使用開始予定時刻が充電終了目標時刻teに設定され、充電終了目標時刻teに基づいて満充電開始時刻tc2が設定される。この満充電開始時刻tc2以前の電動車両10が使用されていない保存期間に保持すべき走行用バッテリ12のSOCとして、複数の保存用SOCが、走行用バッテリ12の温度毎に設定部5によって設定される。各保存用SOCは、走行用バッテリ12の満充電量よりも小さい値に選ばれる。
保存期間には、取得部3によって取得される走行用バッテリ12の温度情報および充電状態情報に基づいて、適した保存用SOCが指示部2によって選択される。この選択された保存用SOCに、走行用バッテリ12のSOCが保持されるように、指示部2によって充放電設備21に走行用バッテリ12の充電または放電が指示される。また満充電開始時刻tc2になると、走行用バッテリ12の充電を開始するように、指示部2によって充放電設備21に指示される。
以上の構成によって、保存期間には、走行用バッテリ12のSOCを、走行用バッテリ12の温度に応じた保存用SOCに保持することができるので、走行用バッテリ12が満充電状態で保存される時間を可及的に短くすることができる。したがって、走行用バッテリ12の保存劣化を可及的に抑制することができる。
以上のように本実施の形態では、走行用バッテリ12の保存劣化を可及的に抑制することができるので、走行用バッテリ12の充電可能容量の減少を抑えることができる。したがって、走行用バッテリ12の保存劣化に起因する電動車両10の走行可能距離の減少を抑制し、使用者の利便性を向上させることができる。また、走行用バッテリ12の充電頻度の増加を抑え、走行用バッテリ12の寿命を延伸させることができるので、走行用バッテリ12の交換頻度の増加を抑え、使用者の経済的な負担を低減させることができる。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態の充放電制御装置は、変動予測対応処理を行うこと以外は、第1の実施の形態の充放電制御装置1と同様の構成を有する。したがって、第1の実施の形態の充放電制御装置1と同様の構成については、同一の参照符号を付して、図示および説明を省略する。
図12は、変動予測対応処理に関する充放電制御装置1の処理手順を示すフローチャートである。変動予測対応処理は、外部から取得した天気予報情報などに基づいて予測された走行用バッテリ12の温度変動に対応して、走行用バッテリ12のSOCを変動させる処理である。図12に示すフローチャートの各処理は、充放電制御装置1の指示部2、取得部3および制御部8によって実行される。図12に示すフローチャートの処理は、充放電制御装置1に、不図示の電源から電力が供給されると開始され、ステップS51に移行する。
ステップS51において、制御部8は、現在の時刻tが充放電開始時刻tc1を経過しているか否かを判断する。制御部8は、現在の時刻tが充放電開始時刻tc1を経過している(t≧tc1)と判断すると、ステップS64に移行する。制御部8は、現在の時刻tが充放電開始時刻tc1を経過していない(t<tc1)と判断すると、ステップS52に移行する。
ステップS52において、取得部3は、外部から取得した天気予報情報などの環境予測情報に基づいて予測部6で予測された、走行用バッテリ12の温度予測値およびその温度予測値となる時刻(tp1)を取得する。以下の説明では、温度予測値となる時刻(tp1)を、「予測値時刻tp1」という場合がある。
ステップS53において、指示部2は、ステップS52で取得した温度予測値に対応する保存用SOC(WSnp)を求める。具体的には、指示部2は、ステップS52で取得した温度予測値に基づいて、設定部5で走行用バッテリ12の温度毎に予め設定された複数の保存用SOCから、温度予測値に対応する保存用SOC(WSnp)を選択する。以下の説明では、温度予測値に対応する保存用SOC(WSnp)を、「対予測温度保存用SOC(WSnp)」という場合がある。また以下の説明では、本実施の形態において対予測温度保存用SOC(WSnp)として選択される保存用SOCを、「第4の保存用SOC(WS4)」という。
ステップS54において、制御部8は、現在の時刻tが予測値時刻tp1を経過しているか否かを判断する。制御部8は、現在の時刻tが予測値時刻tp1を経過している(t≧tp1)と判断すると、ステップS56に移行する。制御部8は、現在の時刻tが予測値時刻tp1を経過していない(t<tp1)と判断すると、ステップS55に移行する。
ステップS55において、制御部8は、現在の時刻tが充放電開始時刻tc1を経過しているか否かを判断する。制御部8は、現在の時刻tが充放電開始時刻tc1を経過している(t≧tc1)と判断すると、ステップS64に移行する。制御部8は、現在の時刻tが充放電開始時刻tc1を経過していない(t<tc1)と判断すると、ステップS54に戻る。
ステップS56において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)未満であるか否か、ここでは第4の保存用SOC(WS4)であるか否かを判断する。
ステップS56において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)未満である(SOC<WSnp)と判断すると、ステップS57に移行する。制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが、対予測温度保存用SOC(WSnP)未満でない、すなわち対予測温度保存用SOC(WSnp)以上である(SOC≧WSnp)と判断すると、ステップS60に移行する。
ステップS57において、指示部2は、走行用バッテリ12の充電を開始するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の充電を開始する。このようにして走行用バッテリ12の充電が開始されると、ステップS58に移行する。
ステップS58において、制御部8は、取得部3によって取得されるバッテリ情報、具体的には充電状態情報に基づいて、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)以上になったか否かを判断する。
BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)以上になると、その旨を充電状態情報として取得部3に通知する。具体的には、BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)以上になったことを表す通知(以下「対予測SOC充電通知」という場合がある)を充電状態情報として取得部3に与える。
制御部8は、具体的には、取得部3がBMU13から対予測SOC充電通知を受け取ったか否かに基づいて、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)以上になったか否かを判断する。
制御部8は、取得部3がBMU13から対予測SOC充電通知を受け取ったと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)以上になった(SOC≧WSnp)と判断し、ステップS59に移行する。制御部8は、取得部3がBMU13から対予測SOC充電通知を受け取っていないと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)未満であると判断し、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)以上になるまで、具体的には取得部3がBMU13から対予測SOC充電通知を受け取るまで待機する。
ステップS59において、指示部2は、走行用バッテリ12の充電を停止するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の充電を停止する。このようにして、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)になると、ステップS51に戻る。
ステップS60において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)を超えているか否かを判断する。ステップS60において、制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)を超えている(SOC>WSnp)と判断すると、ステップS61に移行する。制御部8は、現在の走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)を超えていない、すなわち対予測温度保存用SOC(WSnp)以下である(SOC≦WSnp)と判断すると、ステップS51に戻る。
ステップS61において、指示部2は、走行用バッテリ12の放電を開始するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の放電を開始する。このようにして走行用バッテリ12の放電が開始されると、ステップS62に移行する。
ステップS62において、制御部8は、取得部3によって取得されるバッテリ情報、具体的には充電状態情報に基づいて、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)に到達したか否かを判断する。
BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)に到達すると、その旨を充電状態情報として取得部3に通知する。具体的には、BMU13は、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)に到達したことを表す通知(以下「対予測SOC放電通知」という場合がある)を充電状態情報として取得部3に与える。
制御部8は、具体的には、取得部3がBMU13から対予測SOC放電通知を受け取ったか否かに基づいて、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)に到達したか否かを判断する。
制御部8は、取得部3がBMU13から対予測SOC放電通知を受け取ったと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)に到達した(SOC=WSnp)と判断し、ステップS63に移行する。制御部8は、取得部3がBMU13から対予測SOC放電通知を受け取っていないと判断すると、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)に到達していないと判断し、走行用バッテリ12のSOCが対予測温度保存用SOC(WSnp)に到達するまで、具体的には取得部3がBMU13から対予測SOC放電通知を受け取るまで待機する。
ステップS63において、指示部2は、走行用バッテリ12の放電を停止するように充放電設備21に指示する。充放電設備21は、指示部2の指示に従って、走行用バッテリ12の放電を停止する。このようにして走行用バッテリ12の放電が停止されると、ステップS51に戻る。
ステップS64において、指示部2および制御部8は、充放電処理を行う。具体的には、指示部2および制御部8は、充放電処理として、前述の図5に示すステップS2〜ステップS13に示す処理を行う。充放電処理を終了すると、変動予測対応処理に関する全ての処理手順を終了する。
以上のように本実施の形態では、変動予測対応処理が行われる。変動予測対応処理では、予測部6によって予測される温度予測値に基づいて、設定部5で設定される複数の保存用SOCから、温度予測値に対応する保存用SOCが、対予測温度保存用SOCとして、指示部2によって選択される。そして、予測値時刻になると、取得部3によって取得される走行用バッテリ12の充電状態情報に基づいて、走行用バッテリ12のSOCが、選択した対予測温度保存用SOCになるように、指示部2によって、充放電設備21に走行用バッテリ12の充電または放電が指示される。
これによって、保存期間における走行用バッテリ12のSOCを、走行用バッテリ12の予測温度値に応じた保存用SOC、すなわち予測温度値で保存劣化が起きない程度のSOCに保持することができる。したがって、走行用バッテリ12の保存劣化をさらに抑制することができる。
第1および第2の実施の形態の充放電制御装置1では、制御部8は、走行用バッテリ12の保存劣化を抑制するために走行用バッテリ12の充電または放電を行うことによって走行用バッテリ12のSOCが増加または減少したことを、電動車両10の使用者に通知するように構成されてもよい。この場合、制御部8は、たとえば表示装置19に、走行用バッテリ12のSOCが増加または減少したことを表す画像を表示するように指示することによって、通知を行う。制御部8は、通知部に相当する。
このようにして、走行用バッテリ12のSOCが増加または減少したことを電動車両10の使用者に通知することによって、電動車両10の使用者に充電スケジュールを再設定するように促すことができる。充電スケジュールの再設定は、たとえば、使用者が電動車両10の内部にいる場合には、電動車両10に搭載されたユーザ・インターフェース18によって行うことができる。また、使用者が電動車両10の外部にいる場合には、インターネット26経由で接続された情報端末装置28を介して、充電スケジュールの再設定を行うことができる。
また第1および第2の実施の形態の充放電制御装置1は、指示部2が複数の充放電制御モードを有し、これらを切替部7で切替え可能に構成されてもよい。この場合、複数の充放電制御モードは、少なくとも、前述のように保存期間に走行用バッテリ12のSOCが保存用SOCに保持されるように充放電設備21に指示する保存用充電量保持モードと、走行用バッテリ12のSOCが満充電状態におけるSOCに保持されるように充放電設備21に指示する満充電量保持モードとを含む。保存用充電量保持モードは、保存劣化の抑制を優先するモードであり、満充電量保持モードは、SOCの最大化を優先するモードである。
この場合、外部から保存用充電量保持モードおよび満充電量保持モードのうちのいずれか一方のモードを表すモード情報を入力可能にしておき、入力されたモード情報に基づいて、切替部7で、保存用充電量保持モードと満充電量保持モードとを切替えるようにしておけばよい。
モード情報は、たとえば、使用者によって、電動車両10に搭載されたユーザ・インターフェース18から入力されるように構成されてもよいし、インターネット26経由で接続された情報端末装置28から入力されるように構成されてもよい。入力されたモード情報は、車内ネットワーク15、または制御信号線29およびインターネット回線24を介して、充放電制御装置1の制御部8に与えられる。制御部8は、入力部に相当する。
以上のように構成することによって、使用者が、充放電制御モードを選択することが可能になる。これによって、たとえば、保存用充電量保持モードが選択された場合には、保存劣化の低減に対して最適化した充放電制御を行うことができる。また満充電量保持モードが選択された場合には、使用者の予定にない使用に対する対応力に対して最適化した充放電制御、すなわち、使用者の予定にない使用に対しても即座に対応することができるような充放電制御を行うことができる。
また第1および第2の実施の形態では、充放電設備21は、走行用バッテリ12に充電された電力を、住宅外の電力系統25に出力することによって、走行用バッテリ12の放電を行うように構成される。これに限定されず、たとえば、充放電設備21は、走行用バッテリ12に充電された電力を、不図示の住宅内に設置される負荷に出力することによって、走行用バッテリ12の放電を行うように構成されてもよい。
このように、走行用バッテリ12に充電された電力を、住宅内に設置される負荷、または住宅外の電力系統25に出力することで、走行用バッテリ12の放電を行うように充放電設備21を構成することによって、走行用バッテリ12の放電を容易に行うことができる。
充放電設備21は、以上の構成に限定されない。たとえば、電動車両10の内部空間の空気調節を行う空気調節手段が電動車両10に備えられる場合、充放電設備21は、走行用バッテリ12に充電された電力を空気調節手段に供給することによって、走行用バッテリ12の放電を行うように構成されてもよい。
この場合、空気調節手段は、走行用バッテリ12から電力が供給されると、電動車両10の内部空間を冷却する冷房運転を行うように構成される。これによって、走行用バッテリ12の温度を下降させるとともに、走行用バッテリ12のSOCを減少させることができるので、走行用バッテリ12の保存劣化をより確実に抑制することができる。空気調節手段は、たとえばエアコンディショナによって実現される。
また第1および第2の実施の形態では、充放電制御装置1は、電動車両10の内部に搭載されるが、これに限定されず、電動車両10の外部に設けられてもよい。たとえば、充放電制御装置1は、充放電設備21と併設されてもよい。この場合、充放電制御装置1は、たとえば、充放電設備21とともに、充放電設備側コネクタ22および車両側コネクタ14を介して、電動車両10と接続されるように構成される。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせることが可能である。また、各実施の形態の任意の構成要素を適宜、変更または省略することが可能である。
1 充放電制御装置、2 指示部、3 取得部、4 推定部、5 設定部、6 予測部、7 切替部、8 制御部、10 電動車両、11 電子制御ユニット(ECU)、12 走行用バッテリ、13 バッテリ管理ユニット(BMU)、14 車両側コネクタ、15 車内ネットワーク、16 モータ、17 モータ制御装置、18 ユーザ・インターフェース、19 表示装置、20 入力装置、21 充放電設備、22 充放電設備側コネクタ、23 電力線、24 制御信号線、25 電力系統、26 インターネット、27 予測情報供給装置、28 情報端末装置、29 インターネット回線、100 電力需給システム。
本発明の充放電制御装置は、電動車両の走行に用いられるバッテリの充電および放電を制御する充放電制御装置であって、前記バッテリの充電および放電を行う充放電手段に、前記バッテリを充電または放電するように指示する指示部と、前記バッテリの温度に関する温度情報、および前記バッテリの充電状態に関する充電状態情報を取得する取得部と、前記電動車両の使用の開始が予定される使用開始予定時刻を、前記バッテリを満充電状態にするための充電を終了すべき充電終了目標時刻に設定するとともに、前記充電終了目標時刻に基づいて前記バッテリの満充電状態にするための充電を開始すべき満充電開始時刻を設定する設定部と、前記取得部によって取得される温度情報に基づいて、前記バッテリの温度の上昇を検出する温度上昇検出部とを備え、前記設定部は、前記満充電開始時刻以前の期間であって前記電動車両が使用されていない保存期間に保持すべき前記バッテリの充電量として、前記バッテリの満充電量よりも小さい複数の保存用充電量を、前記バッテリの温度毎に設定し、前記指示部は、前記保存期間には、前記取得部によって取得される前記温度情報および前記充電状態情報に基づいて、前記複数の保存用充電量から1つの保存用充電量を選択し、前記バッテリの充電量が、選択した保存用充電量に保持されるように、前記充放電手段に前記バッテリの充電または放電を指示し、前記バッテリの充電量が、選択した前記保存用充電量に到達した後に、前記温度上昇検出部によって前記バッテリの温度の上昇が検出されると、前記複数の保存用充電量から、先に選択した保存用充電量よりも小さい保存用充電量を選択し、前記バッテリの充電量が、新たに選択した保存用充電量になるまで前記バッテリの放電を行うように、前記充放電手段に指示し、前記満充電開始時刻になると、前記バッテリの充電を開始するように、前記充放電手段に指示することを特徴とする。
また本発明の充放電制御装置は、電動車両の走行に用いられるバッテリの充電および放電を制御する充放電制御装置であって、前記バッテリの充電および放電を行う充放電手段に、前記バッテリを充電または放電するように指示する指示部と、前記バッテリの温度に関する温度情報、および前記バッテリの充電状態に関する充電状態情報を取得する取得部と、前記電動車両の使用の開始が予定される使用開始予定時刻を、前記バッテリを満充電状態にするための充電を終了すべき充電終了目標時刻に設定するとともに、前記充電終了目標時刻に基づいて前記バッテリの満充電状態にするための充電を開始すべき満充電開始時刻を設定する設定部と、前記取得部によって取得される温度情報に基づいて、前記バッテリの温度の下降を検出する温度下降検出部とを備え、前記設定部は、前記満充電開始時刻以前の期間であって前記電動車両が使用されていない保存期間に保持すべき前記バッテリの充電量として、前記バッテリの満充電量よりも小さい複数の保存用充電量を、前記バッテリの温度毎に設定し、前記指示部は、前記保存期間には、前記取得部によって取得される前記温度情報および前記充電状態情報に基づいて、前記複数の保存用充電量から1つの保存用充電量を選択し、前記バッテリの充電量が、選択した保存用充電量に保持されるように、前記充放電手段に前記バッテリの充電または放電を指示し、前記バッテリの充電量が、選択した前記保存用充電量に到達した後に、前記温度下降検出部によって前記バッテリの温度の下降が検出されると、前記複数の保存用充電量から、先に選択した保存用充電量よりも大きい保存用充電量を選択し、前記バッテリの充電量が、新たに選択した保存用充電量になるまで前記バッテリの充電を行うように、前記充放電手段に指示し、前記満充電開始時刻になると、前記バッテリの充電を開始するように、前記充放電手段に指示することを特徴とする。
また本発明の充放電制御装置は、電動車両の走行に用いられるバッテリの充電および放電を制御する充放電制御装置であって、前記バッテリの充電および放電を行う充放電手段に、前記バッテリを充電または放電するように指示する指示部と、前記バッテリの温度に関する温度情報、前記バッテリの充電状態に関する充電状態情報、および前記バッテリの周囲の環境の未来の状況を表す環境予測情報を取得する取得部と、前記電動車両の使用の開始が予定される使用開始予定時刻を、前記バッテリを満充電状態にするための充電を終了すべき充電終了目標時刻に設定するとともに、前記充電終了目標時刻に基づいて前記バッテリの満充電状態にするための充電を開始すべき満充電開始時刻を設定する設定部と、前記取得部によって取得された前記環境予測情報に基づいて、前記バッテリの温度の変動を予測する予測部とを備え、前記設定部は、前記満充電開始時刻以前の期間であって前記電動車両が使用されていない保存期間に保持すべき前記バッテリの充電量として、前記バッテリの満充電量よりも小さい複数の保存用充電量を、前記バッテリの温度毎に設定し、前記予測部は、前記バッテリの変動後の温度の予測値である温度予測値と、前記温度予測値となる時刻である予測値時刻とを求め、前記指示部は、前記保存期間には、前記取得部によって取得される前記温度情報および前記充電状態情報に基づいて、前記複数の保存用充電量から1つの保存用充電量を選択し、前記バッテリの充電量が、選択した保存用充電量に保持されるように、前記充放電手段に前記バッテリの充電または放電を指示し、前記予測部によって予測される前記温度予測値に基づいて、前記複数の保存用充電量から1つの保存用充電量を選択し、前記予測値時刻になると、前記取得部によって取得される前記充電状態情報に基づいて、前記バッテリの充電量が、選択した前記保存用充電量になるように、前記充放電手段に前記バッテリの充電または放電を指示し、前記満充電開始時刻になると、前記バッテリの充電を開始するように、前記充放電手段に指示することを特徴とする。
これによって、保存期間には、バッテリの充電量を、バッテリの温度に応じた保存用充電量に保持することができるので、バッテリが満充電状態で保存される時間を可及的に短くすることができる。したがって、バッテリの保存劣化を可及的に抑制することができる。
また、バッテリの充電量が、選択された保存用充電量に到達した後に、取得部によって取得される温度情報に基づいて、温度上昇検出部によってバッテリの温度の上昇が検出されると、複数の保存用充電量から、先に選択された保存用充電量よりも小さい保存用充電量が選択され、バッテリの充電量が、新たに選択された保存用充電量になるまでバッテリの放電を行うように、指示部によって充放電手段に指示される。これによって、バッテリの充電量が低下されるので、バッテリの保存劣化をより確実に抑制することができる。
また本発明の充放電制御装置によれば、設定部によって、使用開始予定時刻が充電終了目標時刻に設定され、充電終了目標時刻に基づいて満充電開始時刻が設定される。この満充電開始時刻以前の電動車両が使用されていない保存期間に保持すべきバッテリの充電量として、バッテリの満充電量よりも小さい複数の保存用充電量が、バッテリの温度毎に設定部によって設定される。保存期間には、取得部によって取得される温度情報および充電状態情報に基づいて選択された保存用充電量に、バッテリの充電量が保持されるように、指示部によって充放電手段にバッテリの充電または放電が指示される。満充電開始時刻になると、バッテリの充電を開始するように、指示部によって充放電手段に指示される。
これによって、保存期間には、バッテリの充電量を、バッテリの温度に応じた保存用充電量に保持することができるので、バッテリが満充電状態で保存される時間を可及的に短くすることができる。したがって、バッテリの保存劣化を可及的に抑制することができる。
また、バッテリの充電量が、選択された保存用充電量に到達した後に、取得部によって取得される温度情報に基づいて、温度下降検出部によってバッテリの温度の下降が検出されると、複数の保存用充電量から、先に選択された保存用充電量よりも大きい保存用充電量が選択され、バッテリの充電量が、新たに選択された保存用充電量になるまでバッテリの充電を行うように、指示部によって充放電手段に指示される。これによって、バッテリの充電量が高められるので、バッテリの保存劣化を抑制しつつ、バッテリの充電量を最適化することができる。したがって、使用者が電動車両を急遽使用する場合に対する対応力を高めることができる。すなわち、使用者が電動車両を急遽使用する場合でも、即座に対応できるようにすることができる。
また本発明の充放電制御装置によれば、設定部によって、使用開始予定時刻が充電終了目標時刻に設定され、充電終了目標時刻に基づいて満充電開始時刻が設定される。この満充電開始時刻以前の電動車両が使用されていない保存期間に保持すべきバッテリの充電量として、バッテリの満充電量よりも小さい複数の保存用充電量が、バッテリの温度毎に設定部によって設定される。保存期間には、取得部によって取得される温度情報および充電状態情報に基づいて選択された保存用充電量に、バッテリの充電量が保持されるように、指示部によって充放電手段にバッテリの充電または放電が指示される。満充電開始時刻になると、バッテリの充電を開始するように、指示部によって充放電手段に指示される。
これによって、保存期間には、バッテリの充電量を、バッテリの温度に応じた保存用充電量に保持することができるので、バッテリが満充電状態で保存される時間を可及的に短くすることができる。したがって、バッテリの保存劣化を可及的に抑制することができる。
また、取得部によって取得された環境予測情報に基づいて、予測部によって、バッテリの温度の変動が予測され、バッテリの変動後の温度予測値と、その温度予測値となる予測値時刻とが求められる。温度予測値に基づいて、複数の保存用充電量から1つの保存用充電量が選択される。予測値時刻になると、取得部によって取得される充電状態情報に基づいて、バッテリの充電量が、選択された保存用充電量になるように、指示部によって充放電手段にバッテリの充電または放電が指示される。これによって、保存期間におけるバッテリの充電量を、バッテリの温度予測値に応じた保存用充電量、すなわち温度予測値で保存劣化が起きない程度の充電量に保持することができる。したがって、バッテリの保存劣化をさらに抑制することができる。
これによって、保存期間における走行用バッテリ12のSOCを、走行用バッテリ12の温予測値に応じた保存用SOC、すなわち温予測値で保存劣化が起きない程度のSOCに保持することができる。したがって、走行用バッテリ12の保存劣化をさらに抑制することができる。

Claims (10)

  1. 電動車両の走行に用いられるバッテリの充電および放電を制御する充放電制御装置であって、
    前記バッテリの充電および放電を行う充放電手段に、前記バッテリを充電または放電するように指示する指示部と、
    前記バッテリの温度に関する温度情報、および前記バッテリの充電状態に関する充電状態情報を取得する取得部と、
    前記電動車両の使用の開始が予定される使用開始予定時刻を、前記バッテリを満充電状態にするための充電を終了すべき充電終了目標時刻に設定するとともに、前記充電終了目標時刻に基づいて前記バッテリの満充電状態にするための充電を開始すべき満充電開始時刻を設定する設定部とを備え、
    前記設定部は、前記満充電開始時刻以前の期間であって前記電動車両が使用されていない保存期間に保持すべき前記バッテリの充電量として、前記バッテリの満充電量よりも小さい複数の保存用充電量を、前記バッテリの温度毎に設定し、
    前記指示部は、
    前記保存期間には、前記取得部によって取得される前記温度情報および前記充電状態情報に基づいて、前記複数の保存用充電量から1つの保存用充電量を選択し、前記バッテリの充電量が、選択した保存用充電量に保持されるように、前記充放電手段に前記バッテリの充電または放電を指示し、
    前記満充電開始時刻になると、前記バッテリの充電を開始するように、前記充放電手段に指示することを特徴とする充放電制御装置。
  2. 前記設定部は、前記バッテリを満充電状態に維持すべき満充電維持時間を設定し、
    前記指示部は、前記使用開始予定時刻から前記満充電維持時間が経過すると、前記バッテリの充電量が前記保存期間に選択した前記保存用充電量になるまで前記バッテリの放電を行うように、前記充放電手段に指示することを特徴とする請求項1に記載の充放電制御装置。
  3. 前記使用開始予定時刻が経過すると、前記電動車両の使用の予定の有無を判断する判断部を備え、
    前記指示部は、前記使用開始予定時刻が経過した後に、前記判断部によって前記バッテリの使用の予定が無いと判断されると、前記バッテリの充電量が前記保存期間に選択した前記保存用充電量になるまで前記バッテリの放電を行うように、前記充放電手段に指示することを特徴とする請求項1または2に記載の充放電制御装置。
  4. 前記取得部によって取得される温度情報に基づいて、前記バッテリの温度の上昇を検出する温度上昇検出部を備え、
    前記指示部は、前記バッテリの充電量が、選択した前記保存用充電量に到達した後に、前記温度上昇検出部によって前記バッテリの温度の上昇が検出されると、前記複数の保存用充電量から、先に選択した保存用充電量よりも小さい保存用充電量を選択し、前記バッテリの充電量が、新たに選択した保存用充電量になるまで前記バッテリの放電を行うように、前記充放電手段に指示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の充放電制御装置。
  5. 前記取得部によって取得される温度情報に基づいて、前記バッテリの温度の下降を検出する温度下降検出部を備え、
    前記指示部は、前記バッテリの充電量が、選択した前記保存用充電量に到達した後に、前記温度下降検出部によって前記バッテリの温度の下降が検出されると、前記複数の保存用充電量から、先に選択した保存用充電量よりも大きい保存用充電量を選択し、前記バッテリの充電量が、新たに選択した保存用充電量になるまで前記バッテリの充電を行うように、前記充放電手段に指示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の充放電制御装置。
  6. 前記充放電手段は、前記バッテリに充電された電力を、住宅内に設置される負荷、または住宅外の電力系統に出力することによって、前記バッテリの放電を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の充放電制御装置。
  7. 前記充放電手段は、前記バッテリに充電された電力を、前記電動車両の内部空間の空気調節を行う空気調節手段に供給することによって、前記バッテリの放電を行い、
    前記空気調節手段は、前記バッテリから電力が供給されると、前記電動車両の内部空間を冷却する冷房運転を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の充放電制御装置。
  8. 前記取得部は、前記バッテリの周囲の環境の未来の状況を表す環境予測情報を取得し、
    前記取得部によって取得された前記環境予測情報に基づいて、前記バッテリの温度の変動を予測する予測部を備え、
    前記予測部は、前記バッテリの変動後の温度の予測値である温度予測値と、前記温度予測値となる時刻である予測値時刻とを求め、
    前記指示部は、前記予測部によって予測される前記温度予測値に基づいて、前記複数の保存用充電量から1つの保存用充電量を選択し、前記予測値時刻になると、前記取得部によって取得される前記充電状態情報に基づいて、前記バッテリの充電量が、選択した前記保存用充電量になるように、前記充放電手段に前記バッテリの充電または放電を指示することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の充放電制御装置。
  9. 前記指示部の指示によって、前記充放電手段が前記バッテリの充電または放電を行って、前記バッテリの充電量が増加または減少したときに、前記バッテリの充電量が増加または減少したことを、前記電動車両の使用者に通知する通知部を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の充放電制御装置。
  10. 前記指示部は、前記保存期間に前記バッテリの充電量が、選択した保存用充電量に保持されるように前記充放電手段に指示する保存用充電量保持モードと、前記バッテリの充電量が前記満充電量に保持されるように前記充放電手段に指示する満充電量保持モードとを有し、
    前記保存用充電量保持モードと、前記満充電量保持モードとを切替え可能な切替部と、
    前記保存用充電量保持モードおよび前記満充電量保持モードのうちのいずれか一方のモードを表すモード情報を入力可能な入力部とを備え、
    前記切替部は、前記入力部によって入力されるモード情報に基づいて、前記保存用充電量保持モードと、前記満充電量保持モードとを切替えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の充放電制御装置。
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