JP2011182107A - 電力増幅装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高出力と専有面積の縮小とを両立させた電力増幅装置を提供する。
【解決手段】基板上に形成された電力増幅装置300であって、全体で環状の一次インダクタ1,2と、グランドパターン4〜8と、トランジスタ対(Q1p,Q1n)および(Q2p,Q2n)と、二次インダクタ3とを備える。グランドパターン4〜8は、基板に垂直な方向から見て、環状の一次インダクタ1,2の内側の領域の一部から外側の領域に及ぶように設けられ、外側の領域の複数箇所で接地される。各一次インダクタ1,2の両端には、対応のトランジスタ対を構成する第1および第2のトランジスタの第1の主電極がそれぞれ接続される。第1および第2のトランジスタの各第2の主電極は、一次インダクタの内側の領域でグランドパターンに接続されるとともに、上記の接地された複数箇所のいずれとも電気的に導通する。
【選択図】図2
【解決手段】基板上に形成された電力増幅装置300であって、全体で環状の一次インダクタ1,2と、グランドパターン4〜8と、トランジスタ対(Q1p,Q1n)および(Q2p,Q2n)と、二次インダクタ3とを備える。グランドパターン4〜8は、基板に垂直な方向から見て、環状の一次インダクタ1,2の内側の領域の一部から外側の領域に及ぶように設けられ、外側の領域の複数箇所で接地される。各一次インダクタ1,2の両端には、対応のトランジスタ対を構成する第1および第2のトランジスタの第1の主電極がそれぞれ接続される。第1および第2のトランジスタの各第2の主電極は、一次インダクタの内側の領域でグランドパターンに接続されるとともに、上記の接地された複数箇所のいずれとも電気的に導通する。
【選択図】図2
Description
この発明は、入力信号を必要な電圧レベルまで増幅する電力増幅装置に関する。
携帯電話端末などの通信機器においては、電力増幅装置などの内蔵部品の小占有面積化および低コスト化が重要な課題である。たとえば、特表2005−503679号公報(特許文献1)は、無線周波数信号を効率的かつ低コストで増幅するための分布型の電力増幅装置を開示する。
この文献の電力増幅装置は、相互に環状に接続された複数のプッシュプル増幅器を備える。各プッシュプル増幅器の隣接する増幅器(トランジスタ)には、等しい大きさで逆相の入力信号が入力される。複数のプッシュプル増幅器が接続された閉ループは、トランスの一次巻線として機能する。電力増幅装置は、さらに、一次巻線の形状に適合した二次巻線を備えることにより、個々のプッシュプルプル増幅器の出力電力を効率的に合成する。
上記の特許文献に記載の電力増幅装置においては、各トランジスタはトランスの外側の領域に配置される。ところが、数W級の電力を出力する電力増幅装置ではトランジスタの面積が大きくなるので、上記の配置では、電力増幅装置全体の占有面積が大きくなるという問題がある。
この発明の目的は、トランスを用いて複数の差動動作するトランジスタ対の出力を合成するタイプの電力増幅装置において、高出力と専有面積の縮小とを両立させた電力増幅装置を提供することである。
この発明は要約すれば、基板上に形成された電力増幅装置であって、一次インダクタと、グランドパターンと、複数のトランジスタ対と、二次インダクタとを備える。一次インダクタは、基板に垂直な方向から見て、全体で環状に設けられた複数のインダクタ部からなる。グランドパターンは、基板に垂直な方向から見て、環状の一次インダクタの内側の領域の一部から外側の領域に及ぶように設けられ、外側の領域の複数箇所で接地される。複数のトランジスタ対は、複数のインダクタ部にそれぞれ対応して設けられる。ここで、複数のインダクタ部の各々の両端には、対応のトランジスタ対を構成する第1および第2のトランジスタの第1の主電極がそれぞれ接続される。第1および第2のトランジスタの各第2の主電極は、一次インダクタの内側の領域でグランドパターンに接続されるとともに、上記の接地された複数箇所のいずれとも電気的に導通する。第1および第2のトランジスタの制御電極には差動入力信号として一対の第1および第2の信号がそれぞれ与えられる。二次インダクタは、一次インダクタに隣接して1または複数巻きで環状に設けられ、一次インダクタと磁気的に結合することによって、複数のインダクタ部の各々で合成された第1および第2の信号の合成信号をさらに合成して出力する。
この発明によれば、複数のトランジスタ対が、一次インダクタおよび二次インダクタからなるトランスよりも内側の領域もしくは互いに重なった領域に配置されることになるので、従来よりも電力増幅装置の専有面積を減少させることができる。さらに、この発明によれば、各トランジスタの第2の電極と接続されるグランドパターンはトランスの外側の領域の複数個所で接地される。この結果、第2の電極と接地ノードとの間の寄生抵抗および寄生インダクタンスを減らすことができ、電力増幅装置の出力の低下を防止することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
<実施の形態1>
[トランスアンプの原理]
まず、この発明の基礎となるトランスアンプ(Transformer-based Power Amplifier
)の原理について説明する。
[トランスアンプの原理]
まず、この発明の基礎となるトランスアンプ(Transformer-based Power Amplifier
)の原理について説明する。
図1は、巻数比1:mのトランスをn段接続したトランスアンプを示す回路図である。図1を参照して、トランスアンプは、巻数比1:mのn個(nは2以上の整数)のトランスXF1〜XFnと、トランスXF1〜XFnにそれぞれ対応して設けられたn組のトランジスタ対(AP1,AN1)〜(APn,ANn)とを含む。各組のトランジスタAP,ANは、対応のトランスXFの一次巻線の両端にそれぞれ接続される。トランスXF1〜XFnの二次巻線は、負荷抵抗RLに対して直列に接続される。
増幅器対AP,ANの各々は、たとえば、ソース接地されたNMOS(N-channel Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ(Nチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)で構成される。以下、増幅器対AP,ANをトランジスタ対AP,ANとも記載する。トランジスタ対AP,ANの各ゲートには、逆相同振幅の2信号IN+,IN−(第1、第2の信号)である差動信号が入力される。
図1の回路構成では巻数比1:mのトランスXFをn段接続することによってトランジスタの出力電圧を1/(2mn)にすることができる。たとえば、トランスアンプの出力を4Wとし、負荷抵抗RLを50Ωとすると、2次側が直列接続されたトランスXF1〜XFnの出力電圧振幅(ゼロ・ツー・ピーク)は20Vである。この場合、各トランジスタのドレインの電圧振幅は10/mn[V]になる。このとき、各トランスXFの一次側に換算された負荷抵抗RLの大きさ(負荷インピーダンス)は50/(2m2n)[Ω]であるので、トランジスタ1個のあたりのドレイン電流振幅は0.4m[A]となり、段数nに依存しない。したがって、トランスアンプは微細CMOSプロセスで数W級出力の電力増幅装置を実現する有力な手段となる。
[実施の形態1の電力増幅装置300の構成]
図2は、この発明の実施の形態1による電力増幅装置300の構成を示す平面図である。図2に示す電力増幅装置300は基板上に形成され、インダクタ部1,2によって構成される一次インダクタ(図3の参照符号104)と、二次インダクタ3と、グランドパターン(図3の参照符号102)と、2組のトランジスタ対(Q1p,Q1n)および(Q2p,Q2n)とを含む。以下、基板に平行な面をXY平面とし、基板に垂直な方向をZ軸方向とする。座標軸方向に沿った向きを区別するときには、+Z方向、−Z方向のように正負の符号を付す。
図2は、この発明の実施の形態1による電力増幅装置300の構成を示す平面図である。図2に示す電力増幅装置300は基板上に形成され、インダクタ部1,2によって構成される一次インダクタ(図3の参照符号104)と、二次インダクタ3と、グランドパターン(図3の参照符号102)と、2組のトランジスタ対(Q1p,Q1n)および(Q2p,Q2n)とを含む。以下、基板に平行な面をXY平面とし、基板に垂直な方向をZ軸方向とする。座標軸方向に沿った向きを区別するときには、+Z方向、−Z方向のように正負の符号を付す。
図3は、図2の電力増幅装置300を構成要素ごとに示した平面図である。図3(A)は、一次インダクタ104および二次インダクタ3によって構成されるトランス101の平面図である。図3(B)は、グランドパターン102の平面図である。図3(C)は、トランジスタ対Q1p,Q1nおよびQ2p,Q2n(総称する場合、増幅部103と記載する)の配置を模式的に示す図である。実施の形態1の場合、各トランスの巻数比は1:1であり、2段接続となっている。
図4は、図3(A)の一次インダクタ104の部分を取出して示した平面図である。図4を参照して、一次インダクタ104は、基板に垂直な中心軸CPの回りに全体で環状に設けられたインダクタ部1,2によって構成される。一次インダクタ104の全体形状は、中心軸CPの回りに2回回転対称であるとともに、XZ平面に平行な対称面9とYZ平面に平行な対称面10の各々に対して鏡映対称である。図4に示すように、インダクタ部1の端部1pとインダクタ部2の端部2nとが対称面10を挟んで近接して配置され、インダクタ部1の端部1nとインダクタ部2の端部2pとが対称面10を挟んで近接して配置される。
再び図2、図3を参照して、二次インダクタ3は、一次インダクタ104に隣接して環状に設けられる。二次インダクタ3は、一次インダクタ104と磁気的に結合することによって各インダクタ部に入力された信号を合成して出力する。電力増幅装置300が差動出力である場合には、二次インダクタ3の端部3p,3nから差動信号が出力される。電力増幅装置300が単相出力である場合には、端部3nは接地され、端部3pから単相出力信号OUTが出力される。この場合、端部3nを、コンタクトホールeを介してグランドパターン102に接続することによって接地してもよい。図2、図3に示す二次インダクタ3は1回巻きであるが、複数巻きであってもよい。
グランドパターン102は、配線部4〜7と連結部8とを含む。配線部4は、基板に垂直な方向から見て中心軸CP付近から図4の対称面9に沿って−X方向にトランス101の外側の領域まで延び、端部が接地される。配線部5は、基板に垂直な方向から見て中心軸CP付近から図4の対称面10に沿って−Y方向にトランス101の外側の領域まで延び、端部が接地される。配線部6は、基板に垂直な方向から見て中心軸CP付近から図4の対称面9に沿って+X方向にトランス101の外側の領域まで延び、端部が接地される。配線部7は、基板に垂直な方向から見て中心軸CP付近から図4の対称面10に沿って+Y方向にトランス101の外側の領域まで延び、端部が接地される。連結部8は、中心軸CP付近に設けられ、配線部4〜7を連結する。
トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nは、NMOSトランジスタによって構成され、基板に垂直な方向から見てトランス101の外周部よりも内側に設けられる。基板に垂直な方向から見て、トランス101の配線と各トランジスタとが一部重なっていてもよい。トランジスタ対を構成する各トランジスタはNMOSトランジスタに限らず、たとえばバイポーラトランジスタであってもよい。各トランジスタの具体的な接続は次のとおりである。
トランジスタQ1pは、そのドレイン電極1pdがコンタクトホールfを介してインダクタ部1の端部1pと接続され、ソース電極1psがコンタクトホールaを介して連結部8と接続される。トランジスタQ1nは、そのドレイン電極1ndがコンタクトホールgを介してインダクタ部1の端部1nと接続され、ソース電極1nsがコンタクトホールbを介して連結部8と接続される。トランジスタQ2pは、そのドレイン電極2pdがコンタクトホールhを介してインダクタ部2の端部2pと接続され、ソース電極2psがコンタクトホールcを介して連結部8と接続される。トランジスタQ2nは、そのドレイン電極2ndがコンタクトホールiを介してインダクタ部2の端部2nと接続され、ソース電極2nsがコンタクトホールdを介して連結部8と接続される。
各トランジスタ対には、対応のインダクタ部を介して直流バイアス電圧が供給される。すなわち、図2に示すように、トランジスタQ1p,Q1nに供給される直流バイアス電圧Vdは、インダクタ部1の中点付近のセンタータップ1cに印加される。トランジスタQ2p,Q2nに供給される直流バイアス電圧Vdは、インダクタ部2の中点付近のセンタータップ2cに印加される。
差動入力信号としての入力信号IN+,IN−は、トランジスタQ1p,Q1nのゲート電極にそれぞれ入力されるとともに、トランジスタQ2p,Q2nのゲート電極にそれぞれ入力される。これによって、入力信号IN+,IN−は、トランジスタQ1p,Q1nによって増幅された後、インダクタ部1によって合成される。同様に、入力信号IN+,IN−は、トランジスタQ2p,Q2nによって増幅された後、インダクタ部2によって合成される。インダクタ部1,2によって合成された信号はさらに二次インダクタ3によって合成された後、端部3pから出力される。
図5は、図2に示す電力増幅装置300の断面構造を説明するための模式図である。図5の模式図は、各金属層の配置およびコンタクトホールを介した接続を説明するためのものなので、図2の平面図に正確に対応したものでない。
図5を参照して、トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nは、基板SUBの上方の第1の金属層を用いて形成される。グランドパターン102は、第1の金属層のさらに上方の第2の金属層を用いて形成される。トランス101は、第2の金属層のさらに上方の第3の金属層を用いて形成される。
トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nとグランドパターン102とを接続するために、コンタクトホールa,b,c,dが形成される。トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nとインダクタ部1とを接続するために、コンタクトホールf,g,h,iが形成される。この場合、グランドパターン102(配線部5,7)には、コンタクトホールf,g,h,iを貫通させる図3(B)に示す開口7A,5A,5B,7Bが形成される。
図6は、トランジスタQ1pのさらに詳細な構成を示す平面図である。図6(A)は、ドレイン電極1pd、ソース電極1ps、およびゲート電極1pgの配置を示し、図6(B)は、基板SUBの表面のP型不純物領域74、N型不純物領域75、およびトレンチ分離領域73の配置を示す。P型不純物領域74はNMOSトランジスタのチャネル領域として用いられ、N型不純物領域75は交互にドレイン領域およびソース領域として用いられる。図6では、トランジスタQ1pの構成を代表として示すが、他のトランジスタQ1n,Q2p,Q2nの構成も同様である。
ドレイン電極1pdを構成するアルミニウム配線70は、ドレイン領域と複数のコンタクトホールCT2を介して接続される。ソース電極1psを構成するアルミニウム配線71は、ソース領域と複数のコンタクトホールCT1を介して接続される。なお、図1のトランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nの各ソース電極1psを構成するアルミニウム配線71は、相互に連結されて一体化されるように形成してもよい。
ゲート電極1pgは、チャネル領域の上にゲート絶縁膜を挟んで積層されたポリシリコン層72と、ポリシリコン層72とコンタクトホールCT3を介して接続されたアルミニウム配線77とを含む。アルミニウム配線77は、図5で説明した第1の金属層を用いて形成される。図6(A)では、図解を容易にするためにポリシリコン層にハッチングを付している。
[電力増幅装置300の効果]
上記の電力増幅装置300によれば、第1に、トランス101の外周部よりも内側の領域にトランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nを配置することによって、従来よりも電力増幅器の専有面積を小さくすることができる。
上記の電力増幅装置300によれば、第1に、トランス101の外周部よりも内側の領域にトランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nを配置することによって、従来よりも電力増幅器の専有面積を小さくすることができる。
第2に、トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nの各ソース電極と接地ノードGNDとの間は、4本の配線部4〜7によって並列に接続される。この結果、トランジスタのソース電極から接地ノードGNDまでの寄生抵抗および寄生インダクタンスを減らすことができ、電力増幅装置300の出力の低下を抑制できる。
第3に、グランドパターン102を構成する配線部4〜7は、図4に示した一次インダクタ104の鏡映対称面9,10を通る。鏡映対称面9,10は、差動動作において仮想AC接地となるため、配線部4〜7がトランス101のRF特性に与える影響は小さい。この結果、グランド線を他の場所に設置するよりも線幅を広くすることができ、トランジスタのグランド端子とグランドまでの寄生抵抗をさらに低減できる。さらに、グランドパターン102は全体として一次インダクタ104に近い鏡映対称性をもつので、差動動作の崩れも生じにくい。以下、具体例および比較例を示しながら、電力増幅装置300の効果についてさらに説明する。
図7は、図2の電力増幅装置300の等価回路図である。図7では、図2のインダクタ部1とそれに接続されるトランジスタ対Q1p,Q1nが示される。
図7において、トランジスタQ1p,Q1nのオン抵抗をRonとし、連結部8から接地ノードGNDまでの配線部4〜7の並列体の抵抗をRsとし、並列体のインダクタンスをLsとする。この場合、トランジスタQ1p,Q1nの各々にかかる直流電圧Vds(ドレイン・ソース間電圧)は、
Vds=Vd×(Ron/2)×(Ron/2+Rs) …(1)
で表わされる。式(1)から明らかなように、寄生抵抗Rsが増加するにつれてトランジスタに印加される直流電圧Vdsが低下する。この結果、電力増幅装置の出力OUTが低下してしまう。これに対して、実施形態1の電力増幅装置300の場合には、複数の配線部4〜7を設けることによって寄生抵抗Rsの大きさをなるべく小さくなるようにしているので、出力OUTの低下を抑制することができる。
Vds=Vd×(Ron/2)×(Ron/2+Rs) …(1)
で表わされる。式(1)から明らかなように、寄生抵抗Rsが増加するにつれてトランジスタに印加される直流電圧Vdsが低下する。この結果、電力増幅装置の出力OUTが低下してしまう。これに対して、実施形態1の電力増幅装置300の場合には、複数の配線部4〜7を設けることによって寄生抵抗Rsの大きさをなるべく小さくなるようにしているので、出力OUTの低下を抑制することができる。
図7において、グランド線の寄生インダクタンスLsは直流電圧には影響しないが、RF信号に対してはω・Lsの大きさのインピーダンスとして影響を与える(ただし、ωは角周波数)。実施の形態1の場合は、仮に電力増幅装置の差動動作が理想的であれば、連結部8が仮想AC接地となるため、寄生インダクタンスLsは電力増幅装置300の出力OUTに影響を及ぼさない。しかしながら、差動入力信号IN+,IN−が非対称であったり、トランジスタの特性に基板面内でばらつきがあれば、電力増幅装置の差動動作は崩れる。この場合、寄生インダクタンスLsがなるべく小さくなるようにすることによって、出力OUTの低下を抑制することができる。
図8は、実施の形態1の比較例1としての電力増幅装置300Aの構成を示す図である。図8では、トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nがトランス101の外側の領域に配置される例を示す。
トランスを用いて複数の差動動作するトランジスタ対の出力を合成するタイプの電力増幅装置では、図8のように、トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nはトランスの外部に配置されることが多い。この場合、トランジスタQ1p,Q2nの共通のソース電極81をボンディングワイヤ80Bを介して接地ノードGNDに接続し、トランジスタQ1n,Q2pの共通のソース電極82をボンディングワイヤ80Aを介して接地ノードGNDに接続することができる。したがって、トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nのソース電極と接地ノードGNDとの間の寄生抵抗および寄生インダクタンスを小さくすることができる。しかしながら、数W級の電力を出力する電力増幅装置ではトランジスタの面積が大きくなるため、図8の場合には、電力増幅装置全体の占有面積が実施の形態1の場合よりも大きくなってしまう。
実施の形態1の電力増幅装置300では、トランスの内部にトランジスタを配置することによって、電力増幅装置全体の小占有面積化を図る。さらに、対称面9,10に対してほぼ鏡映対称となるグランド用の配線部4〜7を設けることによって、寄生抵抗および寄生インダクタンスをなるべく小さくすることができる。
図9は、実施の形態1の比較例2としての電力増幅装置300Bの構成を示す図である。図9では、トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nがトランス101の内側の領域に配置される例を示す。ただし、図9の場合には、連結部8が1本の配線部83とボンディングワイヤ80Dとによって、接地ノードGNDに接続される。
図9の場合には、配線部83の寄生抵抗および寄生インダクタンスは、図2の配線部4〜7の全体の寄生抵抗および寄生インダクタンスの少なくとも4倍の大きさを有する。さらに、配線部83の配置が図4の対称面9,10に対して鏡映対称でない。したがって、実施の形態1による電力増幅装置300よりも、出力OUTが低下してしまう。
[実施の形態1の変形例]
図10は、実施の形態1の変形例1としての電力増幅装置の構成を示す回路図である。図10では、差動対がn対の並列のトランジスタによって構成される例を示す。図10の回路図では、図2のインダクタ部1に対応するトランジスタのみ示されているが、インダクタ部2に対応するトランジスタも同様である。
図10は、実施の形態1の変形例1としての電力増幅装置の構成を示す回路図である。図10では、差動対がn対の並列のトランジスタによって構成される例を示す。図10の回路図では、図2のインダクタ部1に対応するトランジスタのみ示されているが、インダクタ部2に対応するトランジスタも同様である。
図10の電力増幅装置は、インダクタ部1の端部1pと連結部8との間に並列接続されたn個のトランジスタQ1p_1〜Q1p_nと、端部1nと連結部8との間に並列接続されたn個のトランジスタQ1n_1〜Q1n_nとを含む。トランジスタQ1p_1〜Q1p_nのゲート電極には第1の信号IN+が入力され、トランジスタQ1n_1〜Q1n_nのゲート電極には第2の信号IN−が入力される。
この場合、n個の並列接続されたトランジスタにかかる直流電圧Vds(ドレイン・ソース間電圧)は、
Vds=Vd×(Ron/2n)×(Ron/2n+Rs) …(2)
で表わされる。式(2)に示すように、トランジスタの並列数がn倍に増えると(すなわち、トランジスタの面積がn倍になると)、トランジスタのオン抵抗Ronは1/nになる。すると、抵抗分圧のために、連結部8から接地ノードGNDまでの寄生抵抗Rsによる電圧降下が大きくなり、トランジスタが1個の場合に比べてトランジスタに印加される直流電圧Vdsが低下することになる。
Vds=Vd×(Ron/2n)×(Ron/2n+Rs) …(2)
で表わされる。式(2)に示すように、トランジスタの並列数がn倍に増えると(すなわち、トランジスタの面積がn倍になると)、トランジスタのオン抵抗Ronは1/nになる。すると、抵抗分圧のために、連結部8から接地ノードGNDまでの寄生抵抗Rsによる電圧降下が大きくなり、トランジスタが1個の場合に比べてトランジスタに印加される直流電圧Vdsが低下することになる。
図2に示すように、連結部8と接地ノードGNDとの間を複数の配線部4〜7によって並列に接続すれば、トランジスタに印加される直流電圧Vdsの低下を抑制することができる。図10のその他の点は、図7の回路図と同じであるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰返さない。
図11は、実施の形態1の変形例2としてのグランドパターン102aの構成を示す平面図である。図11では、一次インダクタ1,2および二次インダクタ3の配置も併せて示される。
図11に示すように、図4の鏡映対称面9に沿った配線部4,6および連結部8のみによってグランドパターン102aを構成することもできる。この場合、連結部8と接地ノードGNDとの間の寄生抵抗および寄生インダクタンスは、図2の場合よりも大きくなるが、図9の比較例の場合よりも小さくすることができる。
図12は、実施の形態1の変形例3としてのグランドパターン102bの構成を示す平面図である。図12では、一次インダクタ1,2および二次インダクタ3の配置も併せて示される。
図12に示すように、図4の鏡映対称面10に沿った配線部5,7および連結部8のみによってグランドパターン102bを構成することもできる。この場合、連結部8と接地ノードGNDとの間の寄生抵抗および寄生インダクタンスは図2の場合よりも大きくなるが、図9の比較例の場合よりも小さくすることができる。
<実施の形態2>
実施の形態1では2組の差動動作するトランジスタ対の出力をトランスで合成する電力増幅装置の例を示したが、トランジスタ対の数が変わっても同様の作用効果を奏することができる。
実施の形態1では2組の差動動作するトランジスタ対の出力をトランスで合成する電力増幅装置の例を示したが、トランジスタ対の数が変わっても同様の作用効果を奏することができる。
[電力増幅装置301の構成]
図13は、この発明の実施の形態2による電力増幅装置301の構成を示す平面図である。基板上に設けられた図13に示す電力増幅装置301は、インダクタ部21,22,23によって構成される一次インダクタ(図14の参照符号201)と、二次インダクタ20と、グランドパターン(図15の参照符号202)と、3組のトランジスタ対(Q1p,Q1n),(Q2p,Q2n),(Q3p,Q3n)とを含む。
図13は、この発明の実施の形態2による電力増幅装置301の構成を示す平面図である。基板上に設けられた図13に示す電力増幅装置301は、インダクタ部21,22,23によって構成される一次インダクタ(図14の参照符号201)と、二次インダクタ20と、グランドパターン(図15の参照符号202)と、3組のトランジスタ対(Q1p,Q1n),(Q2p,Q2n),(Q3p,Q3n)とを含む。
図14は、図13の一次インダクタの部分を取出して示した平面図である。図14を参照して、一次インダクタ201は、基板に垂直な中心軸CPの回りに全体に環状に設けられたインダクタ部21,22,23によって構成される。一次インダクタ201の全体形状は、中心軸CPの回りに3回回転対称であるとともに、中心軸CPを含む対称面26,27,28の各々に対して鏡映対称である。
図15は、図13のグランドパターンの部分を取出して示した平面図である。図15を参照して、グランドパターン202は、配線部25a,25b,26a,26b,27a,27bと連結部24とを含む。配線部25a,25bは、基板に垂直な方向から見て図14の対称面25に沿って設けられ、図14の中心軸CP付近の連結部24によって連結される。配線部25a,25bは環状の一次インダクタ201(21,22,23)の外側の領域でそれぞれ接地される。配線部26a,26bは、基板に垂直な方向から見て図14の対称面26に沿って設けられ、連結部24によって連結される。配線部26a,26bは環状の一次インダクタ201の外側の領域でそれぞれ接地される。配線部27a,27bは、基板に垂直な方向から見て図14の対称面27に沿って設けられ、連結部24によって連結される。配線部27a,27bは環状の一次インダクタ201の外側の領域でそれぞれ接地される。図15の配線部25a,25b,26a,26b,27a,27bには、図3(B)に示したものと同様の開口部がさらに設けられるが、図示を省略している。グランドパターン202は、一次インダクタ201と同じ回転対称軸CPに対して回転対称性を有し、一次インダクタ201と同じ鏡映対称面25,26,27に対して鏡映対称性を有する。
再び図13を参照して、二次インダクタ20は、一次インダクタ201(21,22,23)に隣接して環状に設けられる。二次インダクタ20は、一次インダクタ201と磁気的に結合することによって各インダクタ部に入力された信号を合成して出力する。電力増幅装置301が差動出力である場合には、二次インダクタ20の端部20p,20nから差動信号が出力される。電力増幅装置301が単相出力である場合には、端部20nは接地され、端部20pから単相出力信号OUTが出力される。図13に示す二次インダクタ20は1回巻きであるが、複数巻きであってもよい。
トランジスタQ1p,Q1nは、ドレイン電極がインダクタ部21の端部21p,21nにそれぞれ接続され、ソース電極が連結部(図15の参照符号24)に接続される。トランジスタ対Q1p,Q1nのゲート電極には差動入力信号として第1および第2の信号IN+,IN−が入力される。トランジスタQ1p,Q1nのバイアス電圧Vdは、インダクタ部21の中点付近のセンタータップ21cに印加される。
トランジスタQ2p,Q2nは、ドレイン電極がインダクタ部22の端部22p,22nにそれぞれ接続され、ソース電極が連結部(図15の参照符号24)に接続される。トランジスタ対Q2p,Q2nのゲート電極には差動入力信号として第1および第2の信号IN+,IN−が入力される。トランジスタQ2p,Q2nのバイアス電圧Vdは、インダクタ部22の中点付近のセンタータップ22cに印加される。
トランジスタQ3p,Q3nは、ドレイン電極がインダクタ部23の端部23p,23nにそれぞれ接続され、ソース電極が連結部(図15の参照符号24)に接続される。トランジスタ対Q3p,Q3nのゲート電極には差動入力信号として第1および第2の信号IN+,IN−が入力される。トランジスタQ3p,Q3nのバイアス電圧Vdは、インダクタ部23の中点付近のセンタータップ23cに印加される。
各トランジスタのソース電極から接地ノードGNDまでの寄生抵抗および寄生インダクタンスは、グランドパターン202適用することによって、図9の比較例の場合に比べておよそ6分の1に低減される。
[グランドパターンの変形例]
図16は、図15のグランドパターン202の変形例としてグランドパターン202aの構成を示す平面図である。図16では、一次インダクタ201(21,22,23)の配置も併せて示される。
図16は、図15のグランドパターン202の変形例としてグランドパターン202aの構成を示す平面図である。図16では、一次インダクタ201(21,22,23)の配置も併せて示される。
図16に示すように、図14の配線部25a,26a,27aおよび連結部24のみによってグランドパターン202aを構成することもできる。グランドパターン202aの全体形状は、図14の中心軸CPに関して3回回転対称であり、対称面25,26,27の各々に関して鏡映対称である。この場合、連結部24と接地ノードGNDとの間の寄生抵抗および寄生インダクタンスは、図13の場合の2倍になるが、図9の比較例の場合よりも小さくすることができる。
図17は、図15のグランドパターン202の他の変形例としてのグランドパターン202bの構成を示す平面図である。図17では、一次インダクタ201(21,22,23)の配置も併せて示される。
図17に示すように、図14の配線部25b,26b,27bおよび連結部24のみによってグランドパターン202bを構成することもできる。グランドパターン202bの全体形状は、図14の中心軸CPに関して3回回転対称であり、対称面25,26,27の各々に関して鏡映対称である。この場合、連結部24と接地ノードGNDとの間の寄生抵抗および寄生インダクタンスは図13の場合の2倍になるが、図9の比較例の場合よりも小さくすることができる。
[電力増幅装置302の構成]
図18は、この発明の実施の形態2の変形例1による電力増幅装置302の構成を示す平面図である。図18に示す電力増幅装置302は、基板上に設けられ、インダクタ部31,32,33,34によって構成される一次インダクタ(図19の参照符号211)と、二次インダクタ30と、グランドパターン(図20の参照符号212)と、4組のトランジスタ対(Q1p,Q1n),(Q2p,Q2n),(Q3p,Q3n),(Q4p,Q4n)とを含む。
図18は、この発明の実施の形態2の変形例1による電力増幅装置302の構成を示す平面図である。図18に示す電力増幅装置302は、基板上に設けられ、インダクタ部31,32,33,34によって構成される一次インダクタ(図19の参照符号211)と、二次インダクタ30と、グランドパターン(図20の参照符号212)と、4組のトランジスタ対(Q1p,Q1n),(Q2p,Q2n),(Q3p,Q3n),(Q4p,Q4n)とを含む。
図19は、図18の一次インダクタの部分を取出して示した平面図である。図19を参照して、一次インダクタ211は、基板に垂直な中心軸CPの回りに全体に環状に設けられたインダクタ部31,32,33,34によって構成される。一次インダクタ211の全体形状は、中心軸CPの回りに4回回転対称であるとともに、中心軸CPを含む対称面36,37,38,39の各々に対して鏡映対称である。
図20は、図18のグランドパターンの部分を取出して示した平面図である。図20を参照して、グランドパターン212は、配線部36a,36b,37a,37b,38a,38b,39a,39bと連結部35とを含む。配線部36a,36bは、基板に垂直な方向から見て図19の対称面36に沿って設けられ、図19の中心軸CP付近の連結部35によって連結される。配線部36a,36bは環状の一次インダクタ211(31,32,33,34)の外側の領域でそれぞれ接地される。配線部37a,37bは、基板に垂直な方向から見て図19の対称面37に沿って設けられ、連結部35によって連結される。配線部37a,37bは環状の一次インダクタ211の外側の領域でそれぞれ接地される。配線部38a,38bは、基板に垂直な方向から見て図19の対称面38に沿って設けられ、連結部35によって連結される。配線部38a,38bは環状の一次インダクタ211の外側の領域でそれぞれ接地される。配線部39a,39bは、基板に垂直な方向から見て図19の対称面39に沿って設けられ、連結部35によって連結される。配線部39a,39bは環状の一次インダクタ211の外側の領域でそれぞれ接地される。図20の配線部36a,36b,37a,37b,38a,38b,39a,39bには、図3(B)に示したものと同様の開口部がされに設けられるが、図示を省略している。グランドパターン212は、一次インダクタ211と同じ回転対称軸CPおよび鏡映対称面36,37,38,39に関して鏡映対称性を有する。
再び図18を参照して、二次インダクタ30は、一次インダクタ211(31,32,33,34)に隣接して環状に設けられる。二次インダクタ30は、一次インダクタ211と磁気的に結合することによって各インダクタ部に入力された信号を合成して出力する。電力増幅装置302が差動出力である場合には、二次インダクタ30の端部30p,30nから差動信号が出力される。電力増幅装置302が単相出力である場合には、端部30nは接地され、端部30pから単相出力信号OUTが出力される。図18に示す二次インダクタ30は1回巻きであるが、複数巻きであってもよい。
トランジスタQ1p,Q1nは、ドレイン電極がインダクタ部31の端部31p,31nにそれぞれ接続され、ソース電極が連結部(図20の参照符号35)に接続される。トランジスタ対Q1p,Q1nのゲート電極には差動入力信号として第1および第2の信号IN+,IN−が入力される。トランジスタQ1p,Q1nのバイアス電圧Vdは、インダクタ部31の中点付近のセンタータップ31cに印加される。
トランジスタQ2p,Q2nは、ドレイン電極がインダクタ部32の端部32p,32nにそれぞれ接続され、ソース電極が連結部(図20の参照符号35)に接続される。トランジスタ対Q2p,Q2nのゲート電極には差動入力信号として第1および第2の信号IN+,IN−が入力される。トランジスタQ2p,Q2nのバイアス電圧Vdは、インダクタ部32の中点付近のセンタータップ32cに印加される。
トランジスタQ3p,Q3nは、ドレイン電極がインダクタ部33の端部33p,33nにそれぞれ接続され、ソース電極が連結部(図20の参照符号35)に接続される。トランジスタ対Q3p,Q3nのゲート電極には差動入力信号として第1および第2の信号IN+,IN−が入力される。トランジスタQ3p,Q3nのバイアス電圧Vdは、インダクタ部33の中点付近のセンタータップ33cに印加される。
トランジスタQ4p,Q4nは、ドレイン電極がインダクタ部34の端部34p,34nにそれぞれ接続され、ソース電極が連結部(図20の参照符号35)に接続される。トランジスタ対Q4p,Q4nのゲート電極には差動入力信号として第1および第2の信号IN+,IN−が入力される。トランジスタQ4p,Q4nのバイアス電圧Vdは、インダクタ部34の中点付近のセンタータップ34cに印加される。
各トランジスタのソース電極から接地ノードGNDまでの寄生抵抗および寄生インダクタンスは、グランドパターン212適用することによって、図9の比較例の場合に比べておよそ8分の1に低減される。
[グランドパターンの変形例]
図21は、図20のグランドパターン212の変形例としてグランドパターン212aの構成を示す平面図である。図21では、一次インダクタ211(31,32,33,34)の配置も併せて示される。
図21は、図20のグランドパターン212の変形例としてグランドパターン212aの構成を示す平面図である。図21では、一次インダクタ211(31,32,33,34)の配置も併せて示される。
図21に示すように、図19の配線部36a,36b,38a,38bおよび連結部35のみによってグランドパターン212aを構成することもできる。グランドパターン212aの全体形状は、図19の中心軸CPに関して4回回転対称であり、対称面36,37,38,39の各々に関して鏡映対称である。この場合、連結部35と接地ノードGNDとの間の寄生抵抗および寄生インダクタンスは、図18の場合の2倍になるが、図9の比較例の場合よりも小さくすることができる。
図22は、図20のグランドパターン212の他の変形例としてのグランドパターン212bの構成を示す平面図である。図17では、一次インダクタ211(31,32,33,34)の配置も併せて示される。
図22に示すように、図19の配線部37a,37b,39a,39bおよび連結部35のみによってグランドパターン212bを構成することもできる。グランドパターン212bの全体形状は、図19の中心軸CPに関して4回回転対称であり、対称面36,37,38,39の各々に関して鏡映対称である。この場合、連結部35と接地ノードGNDとの間の寄生抵抗および寄生インダクタンスは図18の場合の2倍になるが、図9の比較例の場合よりも小さくすることができる。
[電力増幅装置303の構成]
図23は、この発明の実施の形態2の変形例2による電力増幅装置303の構成を示す平面図である。図23に示す電力増幅装置303は、基板上に設けられ、一次インダクタ40と、二次インダクタ41と、グランドパターン43と、1組のトランジスタ対(Q1p,Q1n)とを含む。
図23は、この発明の実施の形態2の変形例2による電力増幅装置303の構成を示す平面図である。図23に示す電力増幅装置303は、基板上に設けられ、一次インダクタ40と、二次インダクタ41と、グランドパターン43と、1組のトランジスタ対(Q1p,Q1n)とを含む。
一次インダクタ40は、基板に垂直な中心軸CPの回りに全体に環状に設けられる。一次インダクタ40の全体形状は、中心軸CPを含む対称面42に対して鏡映対称である。
グランドパターン43は、基板に垂直な方向から見て対称面42に沿って設けられ、一次インダクタ40の一方の外側の領域から他方の外側の領域まで延びる配線である。グランドパターン43は両端部で接地される。グランドパターン43は、対称面42に沿った2つの配線部が中心軸CP付近の連結部によって連結された構造と見ることができる。
二次インダクタ41は、一次インダクタ40に隣接して環状に設けられる。二次インダクタ41は、一次インダクタ40と磁気的に結合することによって一次インダクタ40に入力された信号を出力する。電力増幅装置303が差動出力である場合には、二次インダクタ41の端部41p,41nから差動信号が出力される。電力増幅装置303が単相出力である場合には、端部41nは接地され、端部41pから単相出力信号OUTが出力される。図23に示す一次インダクタ40および二次インダクタ41は1回巻きであるが、複数巻きであってもよい。
トランジスタQ1p,Q1nは、ドレイン電極が一次インダクタ40の端部40p,40nにそれぞれ接続され、ソース電極がグランドパターン43に接続される。トランジスタ対Q1p,Q1nのゲート電極には差動入力信号として第1および第2の信号IN+,IN−が入力される。トランジスタQ1p,Q1nのバイアス電圧Vdは、一次インダクタ40の中点付近のセンタータップ40cに印加される。
各トランジスタのソース電極から接地ノードGNDまでの寄生抵抗および寄生インダクタンスは、グランドパターン43適用することによって、図9の比較例の場合に比べておよそ2分の1に低減される。
<実施の形態3>
[電力増幅装置304の構成]
図24は、この発明の実施の形態3による電力増幅装置304の構成を示す平面図である。
[電力増幅装置304の構成]
図24は、この発明の実施の形態3による電力増幅装置304の構成を示す平面図である。
図25は、図24に示すグランドパターン150を取出して示したものである。図24、図25を参照して、グランドパターン150は、図3(B)に示すグランドパターン102に、トランス(一次インダクタ1,2、二次インダクタ3)と45°もしくは90°で交差する複数のオープン・スタブ(配線部)50を付加することによって、パターンド・グランド・シールド150としたものである。複数のオープン・スタブ(配線部)50の全体形状は、中心軸CPについて4回回転対称であるとともに、図4に示す一次インダクタ1,2の対称面9,10に関して鏡映対称となっている。基板に垂直な方向から見たとき、グランドパターン150の全体のサイズはトランスのサイズよりもいくらか大きくすることが好ましい。
トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nをトランス(一次インダクタ1,2、二次インダクタ3)の内部に配置する場合、トランスの磁束が集中する箇所にトランジスタが配置されるため、トランス配線とトランジスタ内の導体部分(アルミニウム配線および不純物領域)との磁気結合が懸念される。トランスとトランジスタが磁気結合すると、予期しない逆方向電流が発生することにより、電力増幅装置の出力が低下する。そこで、実施の形態3の電力増幅装置304では、トランス(一次インダクタ1,2、二次インダクタ3)とトランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nとをパターンド・グランド・シールド150で空間的に分離することにより、両者の磁気結合をある程度遮断させる。
図25のような形状のグランドパターン150であっても、各トランジスタのソース電極と接地ノードGNDまでの寄生抵抗および寄生インダクタンスを大きく減らす効果は保持される。ただし、パターンド・グランド・シールド150にすることによって実施の形態1の場合よりもトランスのRF特性に少なからず影響を与える。一般的には、基板損失の減少、すなわちトランスを構成するインダクタのQ値の増加と自己共振周波数の低下とをもたらす。
図24、図25のその他の点は図2、図3の場合と同じであるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰返さない。
図26は、図25のグランドパターン150の効果をさらに説明するための図である。図26(A)は、グランドパターン150に代えて1枚のべた膜のシールド膜151を設けた場合の比較例を示す図である。図26(B)は、図25のグランドパターン150を図26(A)のシールド膜151と対比して示したものである。
一般的に、パターンド・グランド・シールドは、酸化膜を介したインダクタ(トランスを含む)と損失性の基板との結合を抑制するために設けられる。しかし、べた膜のシールド膜151を設けた場合、誘導起電力によってシールド膜151に大きな渦電流ECが発生し、大きなエネルギー損失が生じる。シールド膜151は有限抵抗をもつために、完全に接地電位に固定されたシールド膜を実現することができないからである。
そこで、図26(B)に示すように、シールド膜に複数のスリット部55を設けることで、中心軸CPの近傍を除いて渦電流が流れる経路(中心軸CPの回りに1周する経路)を遮断する。実際には、パターンド・グランド・シールド150にも小さな渦電流が発生するが、図26(A)の場合に比べて渦電流によるエネルギー損失は減少させることができる。
磁気シールドの効果は、渦電流が大きく、それに伴って大きな逆方向(元の磁束を打ち消す方向)の磁束が発生するベタ膜のシールド膜151の方が高いが、エネルギー損失によりシールド膜151を使用することができない。そのため、磁気シールドの効果はべた膜のシールド膜151の場合に比べては弱まるが、パターンド・グランド・シールド150が使用される。
さらに、パターンド・グランド・シールド150を設けることで、トランス(一次インダクタ1,2、二次インダクタ3)とトランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nとの間の寄生容量を介したクロストークを抑制することができる。この抑制効果は、特に、トランスとトランジスタがオーバーラップして設けられる場合に大きい。
再び、図24、図25を参照して、スタブ(配線部)50の方向は、基板に垂直な方向から見たときに、トランス(一次インダクタ1,2、二次インダクタ3)の配線に対してできるだけ直交するようにするのが望ましい。
スタブ(配線部)50の幅は、広すぎると渦電流の経路を遮断する効果が小さくなるのでエネルギー損失が増加する。一方で、スタブ(配線部)50の幅を狭くすると、スタブの寄生抵抗が大きくなるため、トランスの配線と接地ノードGNDとの間(すなわち、トランス配線から容量結合によってスタブ(配線部)50に達し、スタブ(配線部)50を介して接地ノードGNDに至る経路)におけるRF信号の損失が大きくなる。この結果、トランスとトランジスタとの間の寄生容量を介したクロストークを抑制する効果が弱くなる。したがって、スタブ(配線部)50の幅には最適値がある。
スリット部55の幅(スタブ間の間隔)は、トランスをシールドが覆う比率を大きくするために、通常は狭い方が望ましい。
スタブの本数は、トランスを十分に覆うために必要な面積、スタブの幅の最適値、デザインルールで決まる最小のスタブの間隔により決定される。
[実施の形態3の変形例1]
図27は、図25の場合の変形例としてのグランドパターン150aの構成を示す平面図である。図27のグランドパターン150aの形状は、図25のグランドパターン150と同じであるが、接地ノードGNDとの接続が異なる。図27の場合には、連結部8と結合される配線部51,52,53,54の端部がさらに接地される。これによって、トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nのソース電極と接地ノードGNDとの間の寄生抵抗および寄生インダクタンスをさらに低減されることができる。さらに接地箇所を増やして、全ての配線部50の端部を接地してもよい。
図27は、図25の場合の変形例としてのグランドパターン150aの構成を示す平面図である。図27のグランドパターン150aの形状は、図25のグランドパターン150と同じであるが、接地ノードGNDとの接続が異なる。図27の場合には、連結部8と結合される配線部51,52,53,54の端部がさらに接地される。これによって、トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nのソース電極と接地ノードGNDとの間の寄生抵抗および寄生インダクタンスをさらに低減されることができる。さらに接地箇所を増やして、全ての配線部50の端部を接地してもよい。
[実施の形態3の変形例2]
図28は、この発明の実施の形態3の変形例2としての電力増幅装置の構成を示す平面図である。
図28は、この発明の実施の形態3の変形例2としての電力増幅装置の構成を示す平面図である。
図28(A)は、一次インダクタ1,2と二次インダクタ3とからなるトランス106の構成を示す。トランス106の構成は、図3(A)のトランス101と同じであるので説明を繰返さない。
図28(B)は、グランドパターン107の形状を示す平面図である。グランドパターン107は、互いにスリットによって分割された櫛型形状の部分パターン61〜64(櫛型部と称する)を含む。櫛型部61〜64は、それぞれ接地ノードGNDと接続された基部61a〜64aを有し。櫛型部61〜64の各基部には複数の配線部が連結される。言替えると、グランドパターン107は、基板に垂直な方向から見て、トランス106の内側の領域から外側の領域に及ぶ1枚の平面パターンに、中心軸CPの回りを1周する閉路が生じないように、一次インダクタ1,2と交差する方向にスリット状の開口部が複数形成された形状を有している。
櫛型部64は、コンタクトホールeを介して、二次インダクタ3の端部3nと接続される。図28のグランドパターン107の形状は、一次インダクタ1,2と同じ回転対称性および鏡映対称性を有する。
図28(C)は、トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nの配置を模式的に示す図である。
図28(C)に示すように、トランジスタQ1pのドレイン電極はコンタクトホールfを介してインダクタ部1の端部1pと接続され、トランジスタQ1nのドレイン電極はコンタクトホールgを介してインダクタ部1の端部1nと接続される。トランジスタQ2pのドレイン電極はコンタクトホールhを介してインダクタ部2の端部2pと接続され、トランジスタQ2nのドレイン電極はコンタクトホールiを介してインダクタ部2の端部2nと接続される。
トランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nのソース電極は相互に接続されて一体化される。一体化されたソース電極は、コンタクトホールaaを介して櫛型部61の配線部61bと接続され、コンタクトホールbbを介して櫛型部62の配線部62bと接続され、コンタクトホールccを介して櫛型部63の配線部63bと接続され、コンタクトホールddを介して櫛型部64の配線部64dと接続される。これによって、各ソース電極かと各接地ノードGNDとが導通する。
<実施の形態4>
図29は、この発明の実施の形態4による電力増幅装置306の構成を示す平面図である。
図29は、この発明の実施の形態4による電力増幅装置306の構成を示す平面図である。
図30は、図29のグランドパターン109の部分を取出して示した平面図である。図30には、一次インダクタ1,2および二次インダクタ3の配置も併せて示される。
実施の形態1では、トランス101とグランドパターン102とトランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nの電極(金属配線)とは、互いに異なる金属配線層を用いて形成されていた。実施の形態4の電力増幅装置306では、トランス(一次インダクタ1,2、二次インダクタ3)とグランドパターン109とが、相互に重なり合う部分を除いて同じ金属配線層を用いて形成される。一般に、最上層の金属配線層は他の金属配線層よりもシート抵抗が低いので、トランジスタのソース電極と接地ノードとの間の寄生抵抗をさらに低減することができる。
図29を参照して、電力増幅装置306は、基板の上方に設けられた第1の金属層と、第1の金属層よりもさらに上方に設けられた第2の金属層を用いて形成される。図解を容易にするために第1の金属層を用いて形成された配線にはハッチングを付している。
一次インダクタはインダクタ部1,2を含み、いずれも最上層の第2の金属層を用いて形成される。二次インダクタは、第2の金属層を用いて形成された配線部3a,3b,3c,3dと、第1の金属層を用いて形成された配線部3e,3f,3gとを含む。配線部3eは、グランドパターン109を構成する配線部7と重なり合う箇所に設けられ、配線部3a,3bとコンタクトホールを介して接続される。配線部3fは、インダクタ部1のセンタータップ1cと重なり合う箇所に設けられ、配線部3b,3cとコンタクトホールを介して接続される。配線部3gは、グランドパターン109を構成する配線部5と重なり合う箇所に設けられ、配線部3c,3dとコンタクトホールを介して接続される。
図30を参照して、グランドパターン109は、第2の金属層を用いて形成された配線部4a,5,6a,7,4cおよび連結部8と、第1の金属層を用いて形成された配線部4b,6bとを含む。連結部8は、一次インダクタの中心軸付近に設けられ、配線部4a,5,6a,7と連結する。配線部4bは、インダクタ部1および配線部3cと重なり合う箇所に設けられ、コンタクトホールを介して配線部4a,4cと接続される。配線部6bは、インダクタ部2および配線部3dと重なり合う箇所に設けられ、コンタクトホールを介して、配線部6aおよび配線部3dの端部3nと接続される。
図29のように、トランスの配線とグランドパターンの配線とが存在しない領域にトランジスタQ1p,Q1n,Q2p,Q2nを配置する場合には、トランスおよびグランドパターンを形成する配線層と、トランジスタの電極配線とを同じ配線層に形成することができる。ただし、その場合には、グランドパターンを実施の形態3で述べたパターンド・グランド・シールドにすることはできない。
実施の形態1〜4の説明で用いた図面において、トランスとして、全体でシングルターンを構成するような一次インダクタと、シングルターンの二次インダクタから成る形状を図示した。実施の形態1〜4に使用することができるトランスは、これに限らない。すなわち、二次インダクタ、もしくは一次インダクタと二次インダクタの両方がマルチターンであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,2,21,22,23,31,32,33,34 インダクタ部、1pd,1nd,2pd,2nd ドレイン電極、1ps,1ns,2ps,2ns ソース電極、1pg ゲート電極、3,20,30,41 二次インダクタ、4〜7 配線部、8 連結部、9,10,25,26,27,37,38,39 対称面、43,102,107,109,150,202,212 グランドパターン、55 スリット部、40,104,201,211 一次インダクタ、151 シールド膜、300〜304,306 電力増幅装置、CP 中心軸、GND 接地ノード、Q1p,Q1n トランジスタ対、Q2p,Q2n トランジスタ対、Q3p,Q3n トランジスタ対、Q4p,Q4n トランジスタ対、SUB 基板。
Claims (8)
- 基板上に形成された電力増幅装置であって、
前記基板に垂直な方向から見て、全体で環状に設けられた複数のインダクタ部からなる一次インダクタと、
前記基板に垂直な方向から見て、環状の前記一次インダクタの内側の領域の一部から外側の領域に及ぶように設けられ、前記外側の領域の複数箇所で接地されるグランドパターンと、
前記複数のインダクタ部にそれぞれ対応して設けられた複数のトランジスタ対とを備え、
前記複数のインダクタ部の各々の両端には、対応のトランジスタ対を構成する第1および第2のトランジスタの第1の主電極がそれぞれ接続され、
前記第1および第2のトランジスタの各第2の主電極は、前記内側の領域で前記グランドパターンに接続されるとともに、前記複数箇所のいずれとも電気的に導通し、
前記第1および第2のトランジスタの制御電極には差動入力信号として一対の第1および第2の信号がそれぞれ与えられ、
さらに、前記一次インダクタに隣接して1または複数巻きで環状に設けられ、前記一次インダクタと磁気的に結合することによって、前記複数のインダクタ部の各々で合成された前記第1および第2の信号の合成信号をさらに合成して出力する二次インダクタを備える、電力増幅装置。 - 基板上に形成された電力増幅装置であって、
前記基板に垂直な方向から見て、1または複数巻きで環状に設けられた一次インダクタと、
前記基板に垂直な方向から見て、環状の前記一次インダクタの内側の領域の一部から外側の領域に及ぶように設けられ、前記外側の領域の複数箇所で接地されるグランドパターンと、
前記基板上に設けられたトランジスタ対とを備え、
前記一次インダクタの両端には、前記トランジスタ対を構成する第1および第2のトランジスタの第1の主電極がそれぞれ接続され、
前記第1および第2のトランジスタの各第2の主電極は、前記内側の領域で前記グランドパターンに接続されるとともに、前記複数箇所のいずれとも電気的に導通し、
前記第1および第2のトランジスタの制御電極には差動入力信号として一対の第1および第2の信号がそれぞれ与えられ、
さらに、前記一次インダクタに隣接して1または複数巻きで環状に設けられ、前記一次インダクタと磁気的に結合することによって、前記一次インダクタで合成された前記第1および第2の信号の合成信号を出力する二次インダクタを備える、電力増幅装置。 - 前記一次インダクタは、前記基板に垂直な中心軸の回りに環状に形成され、前記中心軸を含む1または複数の対称面の各々に対して鏡映対称性を有し、
前記グランドパターンは、
各々が、前記中心軸と基板面との交点付近から前記1または複数の対称面のいずれかに沿って前記外側の領域まで延び、前記外側の領域で接地される複数の第1の配線部と、
前記交点付近に設けられ、前記複数の第1の配線部を連結する連結部とを含む、請求項1または2に記載の電力増幅装置。 - 前記グランドパターンは、各々が、前記複数の第1の配線部および前記連結部のいずれかと連結され、前記一次インダクタと交差する方向に前記外側の領域まで延びる複数の第2の配線部をさらに含む、請求項3に記載の電力増幅装置。
- 前記複数の第2の配線部の少なくとも1つは、前記外側の領域で接地される、請求項4に記載の電力増幅装置。
- 前記一次インダクタは、前記基板に垂直な中心軸の回りに環状に形成され、前記中心軸を含む1または複数の対称面の各々に対して鏡映対称性を有し、
前記グランドパターンは、前記基板に垂直な方向から見て、前記内側の領域から前記外側の領域に及ぶ1枚の平面パターンに、前記中心軸の回りを1周する閉路が生じないように、前記一次インダクタと交差する方向にスリット状の開口部が複数形成された形状を有し、
1または複数の前記トランジスタ対を構成する各トランジスタの前記第2の主電極は互いに接続される、請求項1または2に記載の電力増幅装置。 - 前記第1および第2の主電極は、前記基板の上方に形成された第1の金属層を用いて形成され、
前記グランドパターンは、前記第1の金属層よりも前記基板から離反して形成された第2の金属層を用いて形成され、
前記一次インダクタおよび前記二次インダクタは、前記第2の金属層よりも前記基板から離反して形成された第3の金属層を用いて形成される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力増幅装置。 - 前記一次インダクタ、前記二次インダクタ、および前記グランドパターンは、前記基板に垂直な方向から見たときに相互に重なった部分を除いて、前記基板の上方に形成された同一の金属層を用いて形成される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力増幅装置。
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