JP2008263432A - 分布型電力増幅器 - Google Patents
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Abstract
【課題】分布型環状増幅器の出力波形歪を低減する。
【解決手段】環状に配置されるプッシュプル増幅段(PAS0−PAS3)において、一次側スラブ型トランスとして確保された領域(1a,1b)と交差しないように二次側トランスから出力を取出す。
【選択図】図2
【解決手段】環状に配置されるプッシュプル増幅段(PAS0−PAS3)において、一次側スラブ型トランスとして確保された領域(1a,1b)と交差しないように二次側トランスから出力を取出す。
【選択図】図2
Description
この発明は、入力信号を複数の差動増幅器により増幅し、複数のスラブ型トランスをこれらの差動増幅器の出力に直列に接続して電力合成を行なう分布型電力増幅器に関する。
分布型電力増幅器は、ドレイン耐圧の低いCMOSトランジスタ(相補絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)を用いて高出力増幅器を実現する手法として注目されつつある。分布型電力増幅器においては、複数段の差動増幅器の出力がスラブ型トランスを用いて電力合成される。各スラブ型トランスの1次側から見た2次側のインピーダンスは、接続された差動増幅器の段数に反比例し、低インピーダンスとなる。そのため、差動増幅器を構成するCMOSトランジスタ(相補MOS(絶縁ゲート型電界効果)トランジスタ)のドレイン耐圧により出力電圧の振幅が制限されても、多段に構成されたスラブ型トランスを用いてインピーダンス変換を行なうことにより、2次側で大きな電力を得ることができる。
この分布型電力増幅器においては、複数の差動増幅器の出力が、合成される。したがって低歪みの出力信号を得るためには、これらの複数の差動増幅器または隣り合う差動増幅器を平衡に動作させることが必要不可欠である。
このような分布型電力増幅器の構成の一例が、たとえば特許文献1(特表2005−503679号公報)に示されている。この特許文献1に示される構成においては、各々が差動増幅器で構成される複数のプッシュプル増幅器が、リング状に配置される。プッシュプル増幅器の各々は、差動的に入力信号を増幅する1対のトランジスタで構成される。このトランジスタ対、すなわち差動増幅器の出力が金属スラブを介して接続される。金属スラブは、たとえば中心点で電源電圧Vdbのバイアス電圧を受け、仮想AC接地を形成する。この金属スラブは、線幅が広く、高いQ値を有し、インダクタとして機能する。
具体的に、差動増幅器は、正方形の各辺に対応して配置される。この正方形の各部において隣接する増幅器を構成するトランジスタのソースが共通に接地線に結合される。隣接するプッシュプル増幅器の隣接する差動増幅器(トランジスタ)は逆相で駆動される。
この配置においては、正方形の各角部において、仮想AC接地が実現され、基本波および奇数高調波のAC信号の伝搬を抑制する。これらの差動増幅器の出力側に、二次側トランスを構成する金属配線が環状に配置される。この二次側トランスにおいて、一次側トランスと二次側トランスとを電磁的に結合して、二次側トランスにおいて、各差動増幅器の出力を合成して、最終の出力電力を得る。すなわち、金属スラブにより一次側トランスを構成し、これに隣接して、二次側トランスを配置することにより、金属スラブを介して流れる電流が誘起する磁界により、二次側トランスに電流を生じさせて、大振幅の出力信号を取出す。
この特許文献1は、正方形形状に増幅器を配置する構成に代えて、リング状に、プッシュプル増幅器を数多く配置して、電力増幅器を構成してもよいことも示している。
特表2005−503679号公報
この特許文献1に示される構成においては、このプッシュプル増幅器を、正方形の各辺に対応して配置するという配置の対称性により、偶数高調波が二次側トランスに伝搬するのを防止する。また、各金属スラブを、正方形の角部において容量により相互接続することにより、基本周波数を除くほとんどの奇数高調波を短絡させて、奇数高調波の出力成分を減衰させることを図る。
この特許文献1においては、二次側トランス(二次巻線)として、その線幅が変化する金属線または幅の広い金属線で構成することが示される。二次側トランス(二次巻線)の線幅を変化させることにより、以下の効果を実現することを図る。すなわち、基板に対するAC電圧信号が低い広い線幅部分においてその金属抵抗を低くして、抵抗損失を低減する。一方基板に対するAC電圧が高い狭い線幅部分においては、基板との間の容量結合を小さくして、その容量結合による損失を低減する。これにより、金属抵抗損失および容量結合損失両者を低減することを図る。
しかしながら、この特許文献1に示される構成においては、二次側トランスから主T力信号を取出す場合、一次側トランスを構成する金属スラブを跨いで二次側トランスが出力ノードに接続される。この場合、二次側トランスにおいて、出力端子および接地端子に接続するために、その部分が切断され分離される。このため、出力を取出す部分の二次側トランスの長さが、他の領域の二次側トランスの長さよりも短くなる。従って、スラブ型トランスの特性が、二次側の出力を取出す位置に応じて異なる。すなわち、各差動増幅器に対応して配置されるスラブ型トランスの特性において、出力端子に接続されるスラブ型トランスの特性と、他の領域のスラブ型トランスの特性とが異なる。
特に、分布型増幅器においては、合成する複数の増幅器の特性がほぼ一致していることが、出力波形歪みの抑制にとっては重要である。しかしながら、このように、出力端子(二次側端子)の存在により、一部のスラブ型トランスの性能が異なる状態が生じた場合、合成された出力波形に影響が及び、低歪みの出力を得ることが困難となる。
特許文献1は、入力信号の分配については、同数の平衡入力信号を、各プッシュプル増幅器を構成するトランジスタ対のゲートに与えることにより、増幅器全体の利得を高くする構成は考慮されている。しかしながら、この二次側端子に出力信号を取出す場合の、二次側トランスの取出配線に起因する、スラブ型トランスの性能の非平衡の問題については、何ら考慮していない。
それゆえ、この発明の目的は、複数のスラブ型トランスが均一に動作し、低歪みの波形出力を得ることのできる分布型電力増幅器を提供することである。
この発明に係る分布型電力増幅器は、複数の差動増幅器と、各差動増幅器に対して設けられる複数のスラブ型トランスを備える。各差動増幅器は、与えられた信号を相補的に増幅する。スラブ型トランスは、二次側取出し配線の配置が、各スラブ型トランスの性能に影響を及ぼさないように配置される。
好ましくは、1つの差動増幅器に対し、複数のスラブ型トランスを設ける。これらのスラブ型トランスを直列に接続する。出力取出し配線は、各スラブ型トランス領域と交差しないように配置する。
1つの差動増幅器に対し、複数のスラブ型トランスを設け、これらのスラブ型トランスを直列に接続する。これにより、各スラブ型トランスに対して、同一性能のトランスとして動作する構造を確実に確保しつつ、二次側トランスを、出力端子に出力取出配線を介して結合することができる。従って、複数のスラブ型トランスは、出力端子の位置に拘わらず、すべて同一の特性を持たせることができ、一次側で増幅された信号が、二次側トランスで均等に電力合成される。また、二次側の出力取出配線の配置が、スラブ型トランスの特性に影響を及ぼさないため、低歪みの出力波形を取出すことが可能となる。
[実施の形態1]
図1は、この発明に従う分布型電力増幅器を構成する1段のプッシュプル増幅段(差動増幅段)PASの電気的等価回路を示す図である。図1において、このプッシュプル増幅段PASは、1対の一次側スラブ型トランス1aおよび1bと、これらの一次側スラブ型トランス1aおよび1bを相互接続する配線5を含む。配線5は、好ましくはその中央部においてバイアス電圧供給点4を介してバイアス電圧Vdを受ける。このバイアス電圧Vdは、たとえば電源電圧である。
図1は、この発明に従う分布型電力増幅器を構成する1段のプッシュプル増幅段(差動増幅段)PASの電気的等価回路を示す図である。図1において、このプッシュプル増幅段PASは、1対の一次側スラブ型トランス1aおよび1bと、これらの一次側スラブ型トランス1aおよび1bを相互接続する配線5を含む。配線5は、好ましくはその中央部においてバイアス電圧供給点4を介してバイアス電圧Vdを受ける。このバイアス電圧Vdは、たとえば電源電圧である。
プッシュプル増幅段PASは、さらに、一次スラブ型トランス1aおよび1bに対向して配置される二次側トランス2aおよび2bと、一次側スラブ型トランス1aおよび1bそれぞれと接地ノードの間に接続される増幅素子3aおよび3bを含む。図1においては、この増幅素子3aおよび3bが、MOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)で構成される場合を一例として示す。しかしながら、この増幅素子3aおよび3bは、MOSトランジスタに限定されず、他のFET(電界効果型トランジスタ)で構成されてもよい。これらの増幅素子3aおよび3bは、制御電極(コントロールゲート)に、相補な入力信号Vg+およびVg−を受ける。
また、これらの増幅素子3aおよび3bは、各々、差動増幅器で構成されても良い。入力信号を増幅する増幅器が一対1つのプッシュプル増幅段において配置されていれば良い。以下においては、この増幅素子3aおよび3bが各々1個のトランジスタで構成される場合について説明する。
この図1に示すプッシュプル増幅段PASにおいては、バイアス電圧供給点4を介して、バイアス電圧Vdとして供給される。このバイアス電圧供給点4が、配線5のほぼ中央部に配置されており、仮想AC接地が実現される。増幅素子3aおよび3bへ与えられる相補入力信号Vg+およびVg−は、基準電圧(入力バイアス電圧)を基準として、振幅が等しく逆位相である高周波信号である。
動作時、一次側スラブ型トランスを構成する金属スラブが、トランジスタのドレイン同調インダクタンスとしても機能し、トランジスタの寄生容量との共振により高調波成分を制御する。増幅素子3aおよび3bは、それぞれゲートに与えられた入力信号Vg+およびVg−を増幅してドレインに出力する。この増幅動作は、ソース接地増幅動作であり、プッシュプル増幅段PASは、ソース接地差動増幅動作を行なう。この増幅信号が、それぞれ、一次側トランス1aおよび1bと2次側トランス2aおよび2bとの電磁結合により、伝達されて二次側において電力合成される。
この図1に示すプッシュプル増幅段PASをリング状に配置して、トランスを直列に相互接続することにより、分布型電力増幅器が実現される。
図2は、この発明の実施の形態1に従う分布型電力増幅器の平面レイアウトを概略的に示す図である。図2において、分布型電力増幅器は、4つの縦列接続されるプッシュプル増幅段PAS0−PAS3を含む。これらのプッシュプル増幅段PAS0−PAS3は、図1に示すプッシュプル増幅段PASと同一の構成を有し、対応する部分には同一参照番号を付す。また、図2においては、図面の繁雑化を避けるために、プッシュプル増幅段PAS0の構成要素に対して参照符号を付す。
一次側スラブ型トランス1aおよび1bは、幅の広い金属スラブにより形成される。これらの一次側トランスを形成する金属スラブ1aおよび1bは、金属スラブよりも線幅の狭い配線5により相互接続される。金属スラブ1aおよび1bは、同一形状(同一線幅および同一長さ)である。配線5が、配線5のほぼ中央部に配置されるバイアス電圧供給点4を介してバイアス電源配線に接続され、バイアス電圧Vdを受ける。配線5は、増幅素子3aおよび3bを構成するMOSトランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)のドレインバイアス供給の対称性を向上させるため、一次側トランス1aおよび1bを構成する金属スラブの中心線と同一線上に配置される。すなわち、トランジスタ3aおよび3b各々とバイアス電圧供給転との間の距離は互いに等しくされる。
二次側トランス2aおよび2bは、これらのプッシャプル増幅段PAS0−PAS3内部に連続的に矩形形状に同一線幅で配置される配線により形成される。この二次側トランス2aおよび2bを形成する配線は、出力Voutを取出す出力端7および接地電圧GNDを受ける接地端8を、それぞれ始点および終点として矩形形状に連続的に配置される。出力端7および接地端8が、それぞれコンタクトを介して、配線5と交差するようにかつバイアス電圧供給点4両側に、配線7aおよび8aを介してそれぞれ出力端子および接地端子(図示せず)に結合される。
配線2において、一次側スラブ型トランス1aおよび1bと対向する領域において二次側トランス2aおよび2bが形成される。すなわち、一次側トランス1aおよび1bを形成する金属スラブを介して流れる電流が誘起する磁界により、この二次側の配線2において電流が流れる。この二次側トランス配線2の一次側スラブ型トランス1aおよび1bと対向する領域9が、二次側トランス2aおよび2bとしてそれぞれ利用される。この二次側トランス配線2は、同一の線幅を用いて連続的に始端7から終端8に向かって環状に配置される。この二次側トランス配線2の線幅は、エレクトロマイグレーション耐性を確保することが要求されるものの、領域9の間の配線幅とトランスを構成する領域9の線幅は、必ずしも、同一配線幅である必要はない。
このトランスの配置により、出力取出しのために始端(出力端)7および終端(接地端)8の間が分離されているものの、この取出し配線の配置領域においてはトランスは形成されていない。領域9において形成されるスラブ型トランスの長さおよび線幅が、プッシュプル増幅段PAS0−1PAS3において同一であり、トランスの特性は全て等しくすることができる。
隣接プッシュプル増幅段のスイッチングトランジスタ(3a、3b)のドレインが、容量素子6を介して接続される。この容量素子6は、高調波制御およびインピーダンス調整のために設けられる。容量素子6により接続されるスイッチングトランジスタ3aおよび3bは、共通の接地ノードにソースが接続され、相補的に入力信号Vg+およびVg−に従って(ソース接地)増幅動作を行なう。これにより、プッシュプル増幅段の接続部において仮想AC接地が実現される。また、容量素子6により、奇数高調波成分が低インピーダンスで短絡され、また、偶数高調波成分に対して容量性インピーダンスが高くなる。これにより、基本周波数成分のみが、この増幅器で増幅されて出力端子に伝達される。
図3は、図2に示すレイアウトを有する分布型電力増幅器の電気的等価回路を示す図である。図3に示すように、二次側トランス配線2において、一次側スラブ型トランス1aおよび1bと対向する領域9において、二次側トランス2aおよび2bが形成される。一次側スラブ型トランスの間の配線5はインダクタンスが小さく、この配線5と配線5に対向する二次側トランス配線2との間では、トランスは形成されない。トランジスタ3aおよび3bが、プッシュプル増幅段PAS0−PAS3各々の両端に配置され、それぞれのドレインが、対応の一次側スラブ型トランス1aおよび1bに接続される。これらのトランジスタ3aおよび3bのソースは、接地ノードに結合される。
隣接プッシュプル増幅段においては、ゲートに相補な信号Vg+およびVg−を受けるトランジスタ3aおよび3bが隣接して各角部に配置され、また、容量素子6を介してドレインが相互接続される。
プッシュプル増幅段PAS3において、二次側トランス配線2が出力端(始端)7および接地端(終端)8により分離される。二次側トランス配線2の出力端(始端;第1の出力端)7は、配線5と交差するように配置される取出配線(出力配線)7aを介して出力端子に結合され、出力信号Voutを伝達する。また、二次側トランス配線2の接地端(終端;第2の出力端)8が、対向して配置される配線5と交差するように配置される取出配線(出力配線)8aを介して接地端子に結合されて接地電圧GNDを受ける。次に、図2および図3を参照して、この発明の実施の形態1に従う分布型電力増幅器の動作について説明する。
一次側スラブ型トランス1aおよび1bにそれぞれ接続されたトランジスタ3aおよび3bは、バイアス電圧供給点4からドレインバイアスが、信号Vg+およびVg−入力端子にゲートバイアスが、それぞれ、図示しないチョークインダクタを介して供給されて、動作点が規定値に設定される。
増幅される信号は、差動信号に変換されて、それぞれ、入力信号Vg+およびVg−としてトランジスタ3aおよび3bのゲート端子に与えられる。これらの入力信号Vg+およびVg−は、位相が180°異なる。トランジスタ3aおよび3bのそれぞれの動作は、通常のソース接地差動増幅動作である。トランジスタ3aおよび3bにより増幅された電圧信号が、それぞれ、トランジスタ3aおよび3bのドレイン端子に現われる。トランジスタ3aおよび3bの各ドレイン端子は、それぞれ対応の一次側スラブ型トランス1aおよび1bに接続される。
バイアス電圧供給点4から配線5を介して、バイアス電圧Vdがトランジスタ3aおよび3bのドレインに供給される。金属スラブで形成される一次側スラブ型トランス1aおよび1bならびにトランス間配線5は、直流抵抗が小さい。従って、直流電流が、バイアス電源Vdからトランジスタ3aおよび3bのドレインまで、低損失で伝達される。また、このバイアス電圧供給点4は、仮想AC接地として機能する。
また、隣接するプッシュプル増幅段の隣接トランジスタ3aおよび3bは、ソースが共通の接地ノードに接続され、それぞれのゲートに、相補な信号が与えられる。これにより、仮想AC接地が、これらの隣接するプッシュプル増幅段領域において形成される。一次側スラブ型トランス1aおよび1bにおいて個々に生成された信号が、すなわち、一次側スラブ型トランス1aおよび1bに現われた信号は、それぞれスラブ型トランス1aおよび1bに対向して配置される2次側トランス2aおよび2bに電磁結合を介して伝達される。二次側トランス配線2が連続的に接続されて、スラブ型トランスが4段直列に接続される。従って、プッシュプル増幅段PAS0−PAS3のそれぞれの二次側トランス2aおよび2bの出力信号が、二次側トランス配線2において、直列に接続される4段の増幅段の出力電力として合成される。この合成された電力が、出力端7および接地端8の取出し配線7aおよび8bを介して出力信号として取出される。
二次側から取出される電力の出力インピーダンスが50Ωとする。図2および図3に示すように、4段のプッシュプル増幅段PAS0−PAS3で構成される場合、スラブ型トランス(1a,1b)の1段当たりの出力インピーダンスは、12.5Ωとなる。差動トランジスタ3aおよび3bの1つ当たりの出力インピーダンスは、6.25Ωとなる。この結果、出力インピーダンスが低いトランジスタ1aおよび1bとの出力整合を容易に取ることができる。トランジスタ3aおよび3bそれぞれに対してスラブ型トランス1aおよび1bが配置されており、従って、トランジスタ1aおよび1bの出力整合を、低インピーダンスで行なうことができる。これにより、ドレイン電流が増加するものの、そのドレイン電圧振幅を低く抑えた増幅動作を行なうことが可能となる。すなわち、トランジスタ3aおよび3bのドレインに印加される電圧を低下させることが可能となり、耐圧の低いCMOSトランジスタを利用する場合には、この分布型電力増幅器の配置が、有効となる。
出力端7における出力波形の歪みを抑制するためには、スラブ型トランスの二次側(二次側トランス2aおよび2b)に発生する波形は、低歪みでありかつ位相が揃った均一なものとする必要がある。この二次側トランス2aおよび2bに発生する波形に対する要求を満たすためには、増幅器として動作するトランジスタ3aおよび3bの均一な動作および一次側スラブ型トランス1aおよび1bの同一特性など、この分布型環状増幅器全体の配置/動作特性の平衡性が重要となる。
この発明の実施の形態1に従う分布型環状増幅器の配置においては、1つの増幅段当たり2個配置されるスラブ型トランス(1a、1bおよび2a、2b)の動作領域は、すべて同一となるように配置される。すなわち、バイアス電圧供給点4に対して一対のスラブ型トランス(1a、1bおよび2a、2b)が対称的に配置される。また、出力端子Voutおよび接地端子GNDにそれぞれ結合される二次側トランスの出力端(始端)7および接地端(終端)8は、それぞれ、トランス間配線5と交差する取出配線7aおよび8aを介して電気的な結合が取出される。したがって、出力端に対向して配置されるスラブ型トランス(1a、1bおよび2a、2b)において、出力取出しのために2次側トランスの長さを短くする必要がない。また、これらの取出配線7aおよび8aが対応の一時側スラブ型トランスと交差しないため、取出し配線7aおよび8aとの間の寄生容量も存在しない。スラブ型トランス(1a、1bおよび2a、2b)の動作特性はプッシュプル増幅段PAS0−PAS3においてすべて同一とすることができる。これにより、増幅器全体の平衡性が確保され、出力波形の低歪化を実現することができる。
図4は、図1から図3に示す増幅素子を構成するトランジスタ3a,3bの平面レイアウトを概略的に示す図である。図4において、トランジスタ3(3a,3b)は、活性領域ARに形成され、複数のソース電極Sと、複数のゲート電極Gと、複数のドレイン電極Dとを有する。ゲート電極Gに関して、ソース電極Sおよびドレイン電極Dが交互に配置される。ドレイン電極D、ソース電極Sおよびゲート電極Gにより1つの単位MOSトランジスタが形成される。ドレイン電極Dおよびソース電極Sは、それぞれ下部に形成される活性領域(不純物領域)に電気的に接続される。
ソース電極Sは、共通にソース主電極Smに結合される。ドレイン電極Dが、ソース主電極Smに対向して配置されるドレイン主電極Dmに共通に結合される。ゲート電極Gは、ゲートローカル電極Glにより、その両端部において共通に結合される。ゲートローカル電極Glは、ゲート主電極Gmに連結される。
この図4に示すMOSトランジスタの配置は、櫛型構造トランジスタであり、ドレイン電極Dとソース電極Sが噛合するように交互に配置される。この図4に示すトランジスタ3の構成では、ソース電極およびドレイン電極が、隣接単位トランジスタ間で共有され、、また、単位トランジスタが並列に接続される。この図4に示す単位トランジスタの配置においては、増幅素子を構成するトランジスタ3は、8個の単位トランジスタで構成される。したがって、単位トランジスタのゲート幅(チャネル幅)Wの8倍のゲート幅を有するトランジスタが形成される。
ソース領域(ソース電極下部の領域)およびドレイン領域(ドレイン電極下部の領域)を隣接単位素子で共有することにより、トランジスタサイズを低減し、また、ドレイン容量およびソース容量を低減して、高速動作を実現する。
この図4に示すように、櫛型構造トランジスタは、複数のゲート電極(図4においては8個)が設けられている。ドレイン電極Dについて見ると、4本の櫛(フィンガ:ドレイン電極D)が存在し、また、ソース電極Sについて、5本の櫛が存在する。櫛型構造トランジスタは、複数の櫛型の間での増幅ばらつきが、発振の原因となり、また、波形歪みの原因となることが知られている。このような問題を回避するために、櫛型構造トランジスタにおいては、櫛(ドレイン電極)の間での位相差を低減する必要があり、ゲート電極Gへの入力、ドレイン出力(ドレイン電極Dの出力)が均等となるように配置を工夫することが要求される。本実施の形態1においては、バイアス供給用の配線5の中点4から、バイアス電圧Vdの供給を行なっている。これにより、スイッチングトランジスタ3aおよび3bのドレイン(ドレイン主電極Dm)とバイアス電圧供給点4の距離の差を小さくすることができる。これにより、プッシュプル増幅段スイッチングPAS0−PAS3においてトランジスタ3aおよび3bの櫛(ドレイン電極D)の間での均一動作を促進することが可能となる。
1つのトランジスタ3について櫛間均一動作を保証するために、一例として以下の構成を用いる。ドレイン主電極Dmと同一線幅の配線により対応の金属スラブとの接続をとる。ドレイン電極Dが延在する方向と一次側トランスを構成する金属スラブが延在する方向(長さ方向)とを同一とする。これにより、金属スラブと各櫛(ドレイン電極D)との距離を等しくすることができ、櫛間の均一動作を保証することができる。
[変更例]
図5は、この発明の実施の形態1の変更例に従う分布型電力増幅器の平面レイアウトを概略的に示す図である。図5に示す分布型電力増幅器の配置においては、二次側トランスを構成する配線10は、蛇行するように配置される。この二次側トランス配線10においては、一次側スラブ型トランス1aおよび1bと対向する領域9の距離L2よりも、配線5と対向する部分12の距離L1が大きくされる。すなわち、一次側配線5と二次側トランス配線10(領域12)の距離を大きく取る。二次側トランス配線10は、その出力端(始端)7および接地端(終端)8が、それぞれ配線5と交差する取出配線7aおよび8aを介して出力信号Voutを出力する出力端子および接地電圧GNDを受ける接地端子に結合される。図5に示す分布型電力増幅器の他の配置は、図2に示す分布型電力増幅器の配置と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図5は、この発明の実施の形態1の変更例に従う分布型電力増幅器の平面レイアウトを概略的に示す図である。図5に示す分布型電力増幅器の配置においては、二次側トランスを構成する配線10は、蛇行するように配置される。この二次側トランス配線10においては、一次側スラブ型トランス1aおよび1bと対向する領域9の距離L2よりも、配線5と対向する部分12の距離L1が大きくされる。すなわち、一次側配線5と二次側トランス配線10(領域12)の距離を大きく取る。二次側トランス配線10は、その出力端(始端)7および接地端(終端)8が、それぞれ配線5と交差する取出配線7aおよび8aを介して出力信号Voutを出力する出力端子および接地電圧GNDを受ける接地端子に結合される。図5に示す分布型電力増幅器の他の配置は、図2に示す分布型電力増幅器の配置と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図5に示す分布型電力増幅器の配置において、二次側トランス10は、配線5と対向する部分12においてその距離が大きくL1に設定され、一次側の配線5からの二次側トランス配線10に対する影響を抑制することができる。これにより、二次側トランス配線10において、一次側スラブ型トランス1aおよび1bに対向する部分における二次側トランス2aおよび2bにより、確実に、出力合成を一次側配線5からの影響を抑制して行なうことができ、出力波形歪みを低減する上で有効である。また、スラブ型トランスの動作領域に対して配線5が影響を及ぼすのを、抑制することができ、より均一な出力波形を得ることができる。
なお、この実施の形態1においては、1つのプッシュプル増幅段において、2つのスラブ型トランスが設けられている。しかしながら、このスラブ型増幅器の数は2に限定されず、さらに多くの数のスラブ型トランスが設けられてもよい。各スラブ型トランスに対応して、増幅素子を配置するとともに、それぞれに、バイアス電圧供給点を対称的に配置する。
また、4段の増幅段が正方形の各編に対応して配置される。しかしながら、増幅段を、円形状にさらに多段配置して増幅器を構成しても良い。増幅段が対称的に配置されれば良い。
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、各プッシュプル増幅段において複数のスラブ型トランスを配置している。これにより、出力取出配線とスラブ型トランスとして確保された領域とが交差するのを回避することができ、また、スラブ型トランスの形状を全て同一とすることができる。これにより、各スラブ型トランスの動作特性を均一に設定することができ、出力波形歪みを低減することができる。
[実施の形態2]
図6は、この発明の実施の形態2に従う分布型電力増幅器の平面レイアウトを概略的に示す図である。この図6に示す分布型電力増幅器においては、プッシュプル増幅段11−14が設けられる。プッシュプル増幅段11および14が対向して配置され、プッシュプル増幅段12および13が対向して配置される。プッシュプル増幅段11−14各々においては、一次側スラブ型トランス1が、同じ線幅を有する金属スラブで構成される。一次側スラブ型トランス1は、その中心部に設けられるバイアス電圧供給点4に、バイアス電圧Vdを受ける。
図6は、この発明の実施の形態2に従う分布型電力増幅器の平面レイアウトを概略的に示す図である。この図6に示す分布型電力増幅器においては、プッシュプル増幅段11−14が設けられる。プッシュプル増幅段11および14が対向して配置され、プッシュプル増幅段12および13が対向して配置される。プッシュプル増幅段11−14各々においては、一次側スラブ型トランス1が、同じ線幅を有する金属スラブで構成される。一次側スラブ型トランス1は、その中心部に設けられるバイアス電圧供給点4に、バイアス電圧Vdを受ける。
一方、二次側トランスを構成する二次側トランス配線7は、コの字型に形成され、一次側スラブトランス1の外部に配置される。二次側トランス配線17は、その出力端(始端)7および接地端(終端)8においてそれぞれ出力信号Vout伝達する出力端子(図示せず)および接地電圧GNDを受ける接地端子(図示せず)に結合される。したがって、この二次側トランス配線17の出力端7および接地端8の間の距離は、直列接続されるスラブ型トランスの間の距離よりも長く、すなわち、実施の形態1の構成に比べて長くされる。
プッシュプル増幅段11−14の他の構成は、図2に示すプッシュプル増幅段PAS0−PAS3の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図6に示す分布型電力増幅器の構成においては、実施の形態1において用いた1つのプッシュプル増幅段において隣接する一次側スラブ型トランス1aおよび1bを接続する配線5の幅が、一次側スラブ型トランス1aおよび1bの幅と同じとされ、1つのスラブ型トランス1が形成される。
二次側トランス配線17は、その出力端(始端)7および接地端(終端)8は、一次側スラブ型トランス1の外部に配置されており、出力配線(出力取出配線および接地取出配線)を、これらの一次側スラブ型トランス1と交差しないように配置することができる。これにより、これらの取出し配線が、スラブ型トランスに対して影響を及ぼすことがない。また、バイアス電圧供給点4は、一次側スラブ型トランス1の中央部に配置される。一次側トランス1の中央部においてバイアス電圧供給点4が配置されて、この配線領域がトランスとして用いられても、プッシュプル増幅段11−14それぞれにおいて、スラブ型トランスとしては全て同一構成である。従って、スラブ型トランス1の動作特性は、プッシュプル増幅段11−14において全て同一とすることができ、出力歪みを低減することができ、安定に出力波形を生成することができる。
この図6に示す分布型電力増幅器としての動作は、実施の形態1において説明した分布型環状増幅器の動作と同じである。
この図6に示す分布型電力増幅器の構成の場合、二次側トランス配線17において、プッシュプル増幅段11および12の間の一次側スラブ型トランス間を接続する配線部分17aの長さと、プッシュプル増幅段12および13の間の一次側スラブ型トランス1を接続する配線部分17bの長さが異なる。したがって、これらの配線部分17aおよび17bの配線抵抗が異なると、動作特性が不均一となる可能性がある。この場合、配線部分17aの抵抗値と配線部分17bの抵抗値を等しくするために、プッシュプル増幅段12および13の間の配線部分17bの線幅を配線部分17aよりも広くして、その抵抗値を小さくする。これにより、プッシュプル増幅段11−14において、段間の接続配線の抵抗値を等しくすることができ、均一な動作特性を実現することができる。
また、容量素子6についても、同様、その配線幅を、プッシュプル増幅段12および13の間における配線幅を、プッシュプル増幅段11および12の間よりも広くする。プッシュプル増幅段11−14の間の段間接続容量素子のインピーダンスダンスを等しくすることができ、均一な動作特性を実現することができる。
出力信号Voutを生成する出力端7および接地電圧GNDを受ける接地端8の間の距離は、小さいほど、この分布型電力増幅器の占有面積を小さくすることができる。したがって、この出力端7および接地端8の間隔を小さくするために、一次側スラブ型トランス1の線幅、接続されるトランジスタ3aおよび3bのサイズ、および各端子(バイアス電圧供給端4、接地電圧供給端8)の線幅は、できる限り、小さくするのが望ましい。
図6に示すように、コの字形状に、すなわち、一端が開放された形状に二次側トランス配線を配置することにより、二次側の出力を、スラブ型トランスの一次側および段間の配線と交差することなく取出すことができる。これにより、スラブ型トランスの動作特性を、各プッシュプル増幅段において均一とすることができ、出力波形歪みを低減することができる。
[変更例]
図7は、この発明の実施の形態2に従う分布型電力増幅器の平面レイアウトを概略的に示す図である。この図7に示す分布型電力増幅器の構成においては、プッシュプル増幅段21−24のスラブ型トランスがコの字型形状に配置される。プッシュプル増幅段21および24が対向して配置され、プッシュプル増幅段22および23が対向して配置される。プッシュプル増幅段21−24各々の一次側スラブ型トランス1の構成は、先の図6に示す構成と同じである。一次側スラブ型トランス1に対し、増幅素子を構成するトランジスタ3aおよび3bのドレインがそれぞれ両端において接続される。一次側スラブ型トランス1のほぼ中央部において、バイアス電圧供給点4を介してバイアス電圧Vdが供給される。
図7は、この発明の実施の形態2に従う分布型電力増幅器の平面レイアウトを概略的に示す図である。この図7に示す分布型電力増幅器の構成においては、プッシュプル増幅段21−24のスラブ型トランスがコの字型形状に配置される。プッシュプル増幅段21および24が対向して配置され、プッシュプル増幅段22および23が対向して配置される。プッシュプル増幅段21−24各々の一次側スラブ型トランス1の構成は、先の図6に示す構成と同じである。一次側スラブ型トランス1に対し、増幅素子を構成するトランジスタ3aおよび3bのドレインがそれぞれ両端において接続される。一次側スラブ型トランス1のほぼ中央部において、バイアス電圧供給点4を介してバイアス電圧Vdが供給される。
二次側スラブ型トランスを構成する配線(二次側トランス配線)27は、プッシュプル増幅段21−24の内側にコの字形状に配置される。二次側トランス配線27は、一次側スラブ型トランス1と近接してかつ対向して配置される。この図7に示す配置においても、プッシュプル増幅段の段間の二次側トランス配線27の配線抵抗が等しくなるように、配線部分27bの線幅は、配線部分27aの線幅よりも広くされ、その抵抗値が低減される。
図7に示す配置においては、二次側トランス配線27は、出力端7および接地端8の間には間隔があり、出力端子および接地端子に接続する取出し配線は、一次側トランス配線との交差をもたらすことなく、配線配置を行なうことができる。しかしながら、出力ta端に対向して配置される段間容量素子6の配線と、二次側トランス配線27からの出力取出配線は交差させる必要がある。このため、プッシュプル増幅段21および24の間の段間容量素子6の配線と出力取出配線との間の容量により、この出力端に対応して配置される段間容量6の動作特性が、他の段間容量素子6と異なる。この場合、出力信号Voutにおいては高調波成分が含まれる可能性が生じる。したがって、二次側トランス配線27から出力を取出した後、フィルタを用いて高調波成分を除去するなどの処理が行なわれる構成に適用する。この構成においては、段間容量素子6が不要となり、段間容量素子6の接続配線と出力取出配線の交差はなくすことができる。したがって、この場合には、スラブ型トランスの動作特性をプッシュプル増幅段21−24において均一とすることができ、分布型電力増幅器の出力波形の歪みを低減することができる。
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、スラブ型トランスをコの字形状に配置しており、出力取出配線が一次側スラブ型トランス領域と交差する領域がなくなる。これにより、各スラブ型トランスを、全プッシュプル増幅段において均一とすることができ、出力波形の歪みを低減することができる。
なお、実施の形態2においても、用いられるプッシュプル増幅段の数は4に限定されず、それ以上多くてもよい。また、これらのプッシュプル増幅段の配置は、矩形形状を形成するように配置されることはなく、円形形状を形成するように、配置されてもよい。また、1つのプッシュプル増幅段において、2よりも多いスラブ型トランスが配置されても良い。各プッシュプル増幅段において、差動増幅段に対する配線抵抗およびバイアス電圧供給点が対称的に配置されればよい。
この発明に従う分布型電力増幅器は、高周波信号を電力増幅する用途に適用することにより、出力低歪みの増幅器を実現することができる。たとえば、携帯電話等の高周波通信用途に適用することにより、歪みの少ない出力波形を得ることができ、高品質の通信を実現することができる。また、増幅素子として低耐圧のトランジスタを利用することができ、他の同一チップ上の回路と同一のCMOSプロセスを適用して電力増幅器を実現することができる。
1,1a,1b 一次側スラブ型トランス、2 二次側トランス配線、2a,2b 二次側スラブ型トランス、4 バイアス電圧供給点、5 配線、3a,3b トランジスタ、7 出力端、8 接地端、7a 出力取出配線、8a 接地取出配線、10 二次側トランス配線、PAS,PAS0−PAS3,11−14,21−24 プッシュプル増幅段、17,27 二次側トランス配線、17a,17b,27a,27b 段間相互接続配線部分。
Claims (7)
- 各々が、与えられる信号を差動的に増幅する複数の増幅素子対、および
各前記増幅素子対に対応して2以上の所定数個配置され、各々がインダクタンスとして機能するとともに所定のバイアス電圧源にバイアスされる複数の一次側スラブ型トランス、および
前記複数の一次側スラブ型トランスに共通に電磁的に結合されて前記複数の一次側スラブ型トランスの出力を合成する二次側トランスを備える、分布型電力増幅器。 - 各増幅素子対に対して設けられる前記所定数の一次側スラブ型トランスを構成するスラブの配線幅よりも狭い配線幅を有する配線を介して前記所定数の一次側スラブ型トランスが相互接続される、請求項1記載の分布型電力増幅器。
- 前記配線の中央部において前記配線が前記バイアス電圧源に結合される、請求項2記載の分布型電力増幅器。
- 前記二次側トランスは、前記一次側スラブ型トランスと前記バイアス電圧源との接続部において前記一次側トランスとの間の距離が大きくされる、請求項1記載の分布型電力増幅器。
- 各々が、与えられる信号を差動的に増幅する複数の増幅素子対、および
各前記増幅素子対に対応して配置され、各々がインダクタンスとして機能するとともに所定のバイアス電圧源にバイアスされる複数の一次側スラブ型トランス、
前記複数の一次側スラブ型トランスに共通に電磁的に結合されて前記複数の一次側スラブ型トランスの出力を合成する二次側トランス、および
前記二次側トランスの出力を、前記複数の一次側トランスと非交差で取出す出力配線を備える、分布型電力増幅器。 - 前記出力配線は1対の取出し配線を備え、
前記1対の取出し配線に接続される第1の二次側トランスの接続部の間の間隔は、前記第1の二次側トランスに対向して配置される第1の一次側トランスと前記第1の一次側トランスに直列に接続される第2の一次側トランスの間の距離よりも広くされる、請求項5記載の分布型電力増幅器。 - 前記二次側トランスは、コの字形状に配置される、請求項5記載の分布型電力増幅器。
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2007
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