JP4992130B2 - 分布型電力増幅器 - Google Patents

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この発明は、分布型電力増幅器に関し、特に、低抵抗の半導体基板上に形成される分布型高周波電力増幅器に関する。
移動体通信分野においては、低占有面積および低消費電力のために、半導体チップ上に、送受信機が集積化される。このような集積化された送受信機においては、低電源電圧下においても、十分な出力電力、効率および利得を有する高周波電力増幅器が必要とされる。このような数W級の電力増幅器を、微細CMOSプロセスで実現する分布型高周波電力増幅器の一例が、特許文献1(特表2005−503679号公報)に示されている。
この特許文献1に示される分布型電力増幅器においては、環状に複数のプッシュプル増幅器を配置して相互接続する。各プッシュプル増幅器は、その両端に差動的に動作する増幅機能を有する増幅素子(ゲインブロック)が配置される。このプッシュプル増幅器の内周に、2次誘導線路が配置される。プッシュプル増幅器を介して流れる電流が誘起する磁界により、2次誘導線路に電流を誘起する。この2次誘導線路において、各プッシュプル増幅器の出力電力を合成して、最終の出力電力を得る。
この特許文献1においては、下地の半導体基板との容量結合による電力損失を低減するために、2次誘導線路の配線幅を狭くしている。具体的に、AC電圧が基板に対して低い電圧部分においては、この2次誘導線路の線幅を広くし、配線抵抗による電力損失を低減する。一方、基板に対してAC電圧が高い部分においては、この2次側誘導線路の線幅を狭くし、容量結合による電力損失を低減する。2次側誘導線路の配線幅は、2次側誘導線路の配線幅が一様な場合と同じコンダクタンスを与えるように、設定される。
特表2005−503679号公報
上述のような分布型高周波電力増幅器においては、電力変換を行なう変圧器は、1組の環状誘導性線路に相当する。各プッシュプル増幅器において同一方向に電流が流れ、その電流により、2次側誘導性線路に誘起電流を磁気結合により流して、電流合成を行なう。この電力増幅器は半導体基板上に形成されており、電力合成時に、半導体基板内に渦電流が生じる。この渦電流による損失は、基板抵抗が小さいほど増大するため(渦電流損失は、基板抵抗率に反比例する)。したがって、基板として、抵抗率が数Ωcmから数10Ωcmの低抵抗性基板が用いられると、抵抗率が数kΩcmの高抵抗基板に比べて、電力付加効率が大きく低下する。
上述の特許文献1においては、基板との間の容量結合による電力損失を低減するために、2次側誘導線路の線幅を変化させている。しかしながら、この特許文献1は、低抵抗性基板を用いた場合の渦電流損失の問題については何ら考慮していない。
また、電力付加効率を高くするためには、誘導性線路の長さを長くする必要がある。したがって、この特許文献1に示されるような、環状にプッシュプル増幅器が配置される分布型高周波電力増幅器の構成においては、電力増幅器の全体の占有面積が、誘導性線路の長さの二乗に比例して大きくなる(正方形にプッシュプル増幅器が配置される場合)。
それゆえ、この発明の目的は、渦電流損失を低減しかつ占有面積を低減することのできる電力増幅器を提供することである。
この発明に係る電力増幅器は、要約すれば、複数のプッシュプル増幅器各々に含まれる1次誘導線路に屈曲部を設け、各屈曲部が、互いに対向するように配置される。各1次誘導線路は、屈曲部に関して線対称な形状を有する。
1つの実施の形態においては、この発明に係る電力増幅器は、各プッシュプル増幅段における2次側誘導線路を、連続的に接続する。各プッシュプル増幅器においては、相補的に動作する増幅素子が配置され、隣接プッシュプル増幅器の隣接増幅素子は、逆相で動作する。接続シーケンスにおける先頭の第1プッシュプル増幅器の2次側誘導線路および最終段(第N段)のプッシュプル増幅器の2次側誘導線路の隣接端部を、それぞれ出力端として用いる。
この発明の別の実施の形態における電力増幅器においては、各プッシュプル増幅器の隣接する1次側誘導線路に隣接する増幅素子(ゲインブロック)として、同相で動作するゲインブロックを配置する。2次側誘導線路において対向する端部は、それぞれ一方が接地、他方が出力端として利用される。
この発明に従う電力増幅器においては、屈曲部を有する複数の1次側誘導線路が、互いに対向するように配置される。したがって、近接並行する1次側誘導線路において誘起される渦電流が相殺され、半導体基板における渦電流による損失は抑制される。また、渦電流抑制により、高抵抗基板を用いた場合と同等の電力付加効率および変換効率を、低抵抗の半導体基板を用いて実現することができる。
また、複数の誘導線路が、屈曲部により、折り込まれる形状となるため、直線的に誘導線路が配置される特許文献1のような環状構造に比べてレイアウト面積を低減することができる。また、この構成により、電力増幅器の占有面積が、誘導線路長に比例することとなり、面積削減効果が、誘導性線路が長くなるほど顕著となる。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う分布型電力増幅器の平面配置を概略的に示す図である。図1において、この分布型電力増幅器は、図示しない低抵抗の半導体基板上に配置される4つのプッシュプル増幅器1a−1dを含む。これらのプッシュプル増幅器1a−1dは、それぞれ、屈曲部5が互いに対向するように、すなわち中心位置を向くように4回対称に配置されたL字型1次誘導性線路(インダクティブパス)2a−2dを含む。
これらの1次誘導性線路(インダクティブパス)各々の両端に、相補的に動作するゲインブロックとしての増幅素子が配置される。すなわち、1次インダクティブパス2aにおいては、対向端に、増幅素子3aaおよび3abが配置される。1次インダクティブパス2bの対向端に、増幅素子3baおよび3bbが配置される。1次インダクティブパス2cの対向端に、増幅素子3caおよび3cbが配置される。1次インダクティブパス2dの対向端に、増幅素子3daおよび3dbが配置される。
これらの増幅素子は、3端子素子であり、図1においては、一例として、MOSFET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)で構成される。増幅素子は、MOSFETに限定されず、入力信号を増幅する機能を有し、かつ対応の1次インダクティブパスを、入力信号に従って駆動する機能を有していればよい。
これらの増幅素子(MOSFET)3aa,3ab−3da,3dbは、それぞれのドレインが対応の1次インダクティブパス2a−2dに接続され、それぞれのソースが接地される。隣接する1次インダクティブパスにおいて隣接する増幅素子は、相補的に動作するため、逆相の入力信号が供給される。すなわち、増幅素子3aa、3ba、3ca、3daは、それぞれ入力(ゲート)が正入力IN+に結合される。増幅素子3ab、3bb、3cb、および3dbは、それぞれの入力(ゲート)が、負入力IN−に結合される。これらの入力端IN+およびIN−には、実質的に同一振幅でかつ逆位相の差動高周波信号が与えられる。
1次インダクティブパス2a−2dの屈曲部に対応する対称軸5は、仮想AC接地を形成する。ここで、屈曲部および対称軸は同一の参照符号で示す。この屈曲部(対称軸)5の部分から、各対応の増幅素子3aa、3ab−3da、3dbのドレインに、DC電圧(直流電圧)を供給する。1次インダクティブパス2a−2dは、この屈曲部(対称軸)5に関して線対称な形状を有する。したがって、この屈曲部(対称軸)5からDC電圧を供給することにより、対応の増幅素子に対して同一インピーダンスで、DC電圧を供給することができ、各増幅素子を同一特性で動作させることが可能となる。
これらの1次インダクティブパス2a−2d各々に隣接してかつその内側に、L字形状の2次インダクティブパス4a−4dが配置される。これらの2次インダクティブパス4a−4dは、それぞれ低抵抗導体11a、11bおよび11cにより、それぞれの端部が順次接続される。2次インダクティブパス4aおよび4dの未接続の端部15aおよび15bが、それぞれ出力端OUTとして利用される。
1次インダクティブパス2a−2dと対応の隣接して配置される2次インダクティブパス4a−4dにより、トランスフォーマ(変圧器)が形成される。
隣接するプッシュプル増幅器の増幅素子のドレイン間に、キャパシタ10a、10b、10cおよび10dがそれぞれ接続される。これらのキャパシタ10a−10dは、プッシュプル増幅器1a−1dの動作を安定させるために接続される。外部からの入力信号および電源電圧Vdd(DC電圧)を供給するフィードラインを含めて、この電力増幅器の4回対称性が高い場合には、キャパシタ10a−10dを、1次インダクティブパス2a−2dの両端の増幅素子(MOSFET)のドレイン間に、1次インダクティブパス2a−2dに並列に接続しても、電力増幅器の性能は、ほとんど低下しない。
2次インダクティブパス4aおよび4dの未接続の端部は、出力端15aおよび15dに接続され、増幅後の高周波電力が出力される。2次インダクティブパス4dの端部15bが接地される場合には、端子15aから、単相の信号が出力される。端部15aおよび15bがともに非接地の場合には、これらの端子15aおよび15bから、差動信号が出力される。
これらのキャパシタ10a−10dは、高次高調波成分を制御する。前述の特許文献1においては、プッシュプル増幅器を正方形状に配置し、その角部にキャパシタを配置する。基本周波数に対し、プッシュプル増幅段の各増幅素子に与えられるインピーダンスを誘導性とし、クラスA動作時には、基本波成分のインピーダンスを完全に抵抗性にすることを図る。偶数高調波成分の場合、このキャパシタ10a−10d各々の両端において電圧および位相が等しくなる。したがって、これらのキャパシタ10a−10dは、基本波および奇数高調波成分に対して影響を及ぼす。
すなわち、これらのキャパシタ10a−10dは、偶数高調波成分に対しては高インピーダンスを与え、基本周波数成分に対し所望の誘導性インピーダンスを実現し、かつ奇数高調波成分に対し低いインピーダンスを与える。このような選択的なインピーダンス制御により、各プッシュプル増幅器1a−1dを、高効率のスイッチング増幅器として駆動することができる。
図2は、図1に示すプッシュプル増幅器1a−1dの電気的等価回路を示す図である。図2においては、これらのプッシュプル増幅器1a−1dを、参照番号1で代表的に示す。
図2において、プッシュプル増幅器1は、インダクタ2Aと、このインダクタ2Aの両端に接続されるMOSFET3Aおよび3Bを含む。このインダクタ2Aは、図1に示す1次インダクティブパス2a−2d各々に対応する。MOSFET3Aおよび3Bは、それぞれ、図1に示す増幅素子3aa−3daおよび3ab−3dbに対応する。
このプッシュプル増幅器1において、MOSFET3Aおよび3Bを差動入力IN+およびIN−の相補高周波入力信号に従って差動的に動作させることにより、インダクタ2Aに、電流が流れ、磁界が誘起される。インダクタ2Aが、それぞれ対応の2次インダクティブパス4a−4dと磁気的に結合され、電流を誘起する。これらの2次インダクティブパス4a−4dは、配線11a−11cにより連続的に接続されており、ループ状に電流が流れ、各プッシュプル増幅器1a−1dの出力が合成され、端子15aおよび15bに合成後の出力電力が得られる。
インダクタ2A、すなわち1次インダクティブパス2a−2dに電流が流れ、その誘起磁界により、半導体基板に渦電流が発生する。渦電流は主に1次インダクティブパス2a−2dの下部を流れるが、半導体基板では流路が限定されないため、その電流分布が広がりをもつ。図1に示すプッシュプル増幅器の配置においては、1次インダクティブパス2a−2dが互いに近接並行して配置される。また、1次インダクティブパス2a−2dにおいて、近接並行する1次インダクティブパスの隣接する端部には、逆相の信号が与えられる。したがって、半導体基板中において1次インダクティブパス2a−2dが対向する領域には、逆相の電流が誘起され、渦電流が相殺される(1次インダクティブパスにおいて対向する部分には逆方向に電流が流れ、それぞれ逆方向の渦電流を誘起する)。この結果、渦電流損失が減少し、低抵抗基板を用いた場合に生じる電力増幅器の効率低下を十分に抑制することができる(この具体的比較値については後に説明する)。
また、図1に示す電力増幅器の構成においては、出力端15aおよび15bは、2次インダクティブパス4aおよび4dの端部に結合され、1次インダクティブパス2aおよび2dに隣接して出力端15aおよび15b(OUT)が配置されている。したがって、1次インダクティブパスを横切って出力端に接続する配線を配置する必要がなく、前述の特許文献1に示される構成に比べて、幾何学的対称性がより高くなる。したがって、MOSFET(増幅素子)3aa,3ab−3da,3dbの増幅の非線形性に起因して発生する出力信号の高調波成分を、より抑制することができる。
図3は、この発明の実施の形態1に従う電力増幅器の平面レイアウトを概略的に示す図である。図3において、十字形状に、インダクティブパス12が配置される。このインダクティブパス12は、図1に示す1次インダクティブパス2a−2dおよび2次インダクティブパス4a−4dを含む。この十字形状のインダクティブパス12の外部の領域15a−15dは、空き領域として利用することができる。したがって、この発明の実施の形態1における電力増幅器の占有面積は、インダクティブパス12の幅が単位長さであるとすると、2・2Lとすることができる。ここで、Lは、インダクティブパスの1つの直線部分の長さ(図1における屈曲点5から一方の端部までの距離)を示す。
図4は、前述の特許文献1に示される従来の電力増幅器の平面レイアウトを概略的に示す図である。この図4に示すように、正方形状にインダクティブパス2Bを配置した場合、インダクティブパスは直線状に配置され、その長さは2Lとなるため、そのレイアウト面積は、2L・2Lとなる。なお、正方形の内部領域17においては、1次インダクティブパスで発生した磁界が合成され、また、内部領域17に存在する金属配線により電力増幅器の性能が低下するため、他の回路を配置することは困難である。
したがって、この発明の実施の形態1に示す電力増幅器のレイアウト面積は、インダクティブパスの全長2Lに比例する。したがって、この発明の電力増幅器の配置により、前述の特許文献1に示されるような正方形状にインダクティブパスを配置する構成に較べて、大幅にレイアウト面積を低減することができる。
[変更例]
図5は、この発明の実施の形態1に従う分布型電力増幅器の変更例の平面配置を概略的に示す図である。図5においては、N個の変圧器20a−20nが、N回対称に配置される。これらの変圧器20a−20nは、それぞれ、インダクティブパス12を含み、これらのインダクティブパス12の屈曲点は、中心部に向いている。これらの変圧器20a−20nの各々は、プッシュプル増幅器および2次インダクティブパスを含む。
この図5に示す電力増幅器において、これらの変圧器20a−20nの接続および各増幅素子の接続および配置は、先の図1に示す電力増幅器の配置と同じである。
この図5に示す電力増幅器において、N回対称の位置に、変圧器を配置しており、より大きな合成出力電力を得ることができる。また、先の図1において説明した電力増幅器と同様の効果を得ることができる。この図5に示す電力増幅器の増幅動作および渦電流損失低減効果は、図1に示す電力増幅器と同様である。
ただし、図5に示す電力増幅器の構成の場合、1つの円形領域内に変圧器が配置されるため、その数が増大するにつれ、インダクティブパスの間の空き領域の面積が低減され、占有面積が応じて増大する。
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、分布型高周波電力増幅器において、1次および2次インダクティブパスに屈曲点を設け、この屈曲点に関して線対称な形状にに配置するとともに、各プッシュプル増幅段を、N回対称な位置に配置している。したがって、矩形形状にインダクティブパスを配置する構成に較べて占有面積を低減することができる。また、隣接プッシュプル増幅器の増幅素子を逆相で動作させており、近接並行する1次インダクティブパスに挟まれる領域おける渦電流を互いに逆方向に流すことができ、渦電流を相殺することで、渦電流損失を低減することができる。
また、インダクティブパスは、屈曲点に関して直線対称な形状であり、この屈曲点を仮想AC接地として利用することができ、正確に対称な位置から増幅素子に対してDC電圧を供給することができる。
また、2次インダクティブパスの端部から出力を取出しており、この出力電力取出し配線は、1次インダクティブパスと交差することがない。したがって、各プッシュプル増幅器において特性はすべて同じとすることができ、非線形増幅による高調波成分を十分に抑制することができる。
[実施の形態2]
図6は、この発明の実施の形態2に従う分布型電力増幅器の平面レイアウトを概略的に示す図である。図6に示す分布型電力増幅器において、変圧器21a−21dが、4回対称に配置される。変圧器21aは、L字形状の1次インダクティブパス22aと、この1次インダクティブパス22aの外側にかつ近接してL字形状に配置される2次インダクティブパス24aと、1次インダクティブパス22aの両端に配置される増幅素子(MOSFET)23aaおよび23abを含む。MOSFET23aaおよび23abは、差動入力端IN+およびIN−に与えられる相補高周波入力信号をゲートに受ける。1次インダクティブパス22aは、その屈曲部5において、仮想AC接地を与え、DC電源電圧Vddが供給される。
同様、変圧器21bにおいても、1次インダクティブパス22b、2次インダクティブパス24bが、それぞれ、変圧器21aの1次インダクティブパスタ22a、2次インダクティブパス24aと線対称に配置される。この1次インダクティブパスの両端に、相補的に動作するMOSFET23baおよび23bbが配置される。
変圧器21cにおいては、1次インダクティブパス22cおよび2次インダクティブパス24cが、変圧器21bのインダクティブパスと線対称に配設される。1次インダクティブパス22cの両端に、逆相で動作するMOSFET23caおよび23cbが配置される。
変圧器21dにおいても、同様、1次インダクティブパス22dおよび2次インダクティブパス24dが変圧器21aの1次および2次インダクティブパスと線対称に配置される。1次インダクタンス22dの両端に、逆相で動作するMOSFET23daおよび23dbが配置される。プッシュプル増幅器21a−21dの、入力端IN+へは実質的に同一振幅かつ同一位相の信号が与えられ、入力端IN−へはまた、実質的に同一振幅かつ同一位相の信号が与えられる。入力端IN+およびIN−へ供給される信号は逆相の信号である。
MOSFET23aa,23ab−23da,23dbの動作態様は、実施の形態1における電力増幅器のMOSFET3aa,3ab−3da,3dbの動作態様と同じであり、それらの動作説明は繰返さない。
2次インダクティブパス24a−24dが、オープンループを形成するように、導電性配線26により順次、隣接端部において相互接続される。2次インダクティブパス24aおよび24dの未接続の端部が、出力端25aおよび25bに接続されて、出力信号OUTを生成する。この出力端25aおよび25bから出力される信号は、差動信号であってもよく、また、片方を接地して単相信号としてもよい。
この図6に示す電力増幅器においては、1次インダクティブパス22a−22dが、それぞれ重なり領域28a−28dを有するように、絶縁膜を介して配置される。この重なり領域28a−28dにおいて、1次インダクティブパスと図示しない絶縁層とにより、キャパシタを構成する。
図7は、図6に示す重なり領域28bの部分の断面構造を概略的に示す図である。図7において、1次インダクティブパス22aが、半導体基板30上に形成される第1絶縁膜31上に形成される。この第1絶縁膜および1次インダクティブパス22aの一部の上に、第2絶縁膜32が形成される。第2絶縁膜32上に、1次インダクティブパス22bが形成される。この1次インダクティブパス22aおよび22bが、重なり領域28bにおいて、第2絶縁膜32を介して互いに重なり合うように配置される。
この重なり領域28bにおいて、1次インダクティブパス22aおよび22bと間の第2絶縁膜32とによりキャパシタが形成される。したがって、図1に示すキャパシタ10a−10dが不要となり、この電力増幅器の占有面積を低減することができる。すなわち、通常、電力増幅器の外部に、比較的大きな面積を有するキャパシタ10a−10dを配置する。しかしながら、これらの重なり領域28a−28dを用いてキャパシタを構成することにより、キャパシタの配置面積が不要となる。
また、2次インダクティブパス24a−24dが、1次インダクティブパス22a−22dに隣接して外部に配置される。渦電流が流れる領域は、主に1次インダクティブパス22a−22dの下部であり、実施の形態1と同様の作用効果により、渦電流損失は、従来の構成に較べて低減される。
また、DC電圧Vddが、対称軸5の部分において1次インダクティブパス22a−22dに供給されている。このDC電圧供給配線が、2次インダクティブパス24a−24dと交差するように配置される。しかしながら、このDC電圧供給配線と2次インダクティブパス24a−24dとの交差部は、2次インダクティブパス24a−24dの対称軸の部分であり、各2次インダクティブパスの対称性は維持することができ、また、1次および2次インダクティブパスの幾何学的形状もそれぞれ同一であり、プッシュプル増幅器の動作特性は同一とすることができる。
実施の形態2における電力増幅器の動作および作用効果は、また、実施の形態1と同様である。また、この実施の形態2における電力増幅器においても、4回対称に変圧器を配置する必要がなく、N回対称に配置されてもよい。
また、実施の形態2における電力増幅器の構成において、重なり領域28a−28dによりインターディジタルキャパシタを構成してもよい。すなわち、1次インダクティブパスを、重なり領域28a−28dにおいて互いに噛合するように櫛の歯状に配置して、対向領域においてキャパシタを形成する。この構成の場合、1次インダクティブパス22a−22dを、同一層に形成することができる。
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、1次インダクティブパスの一部が重なり合うように配置し、2次インダクティブパスを1次インダクティブパスの外部に配置している。したがって、回路動作安定化のためのキャパシタンスを余分に外部に設ける必要がなく、電力増幅器の占有面積を、動作安定性を損なうことなく低減することができる。
[実施の形態3]
図8は、この発明の実施の形態3に従う電力増幅器の平面レイアウトを概略的に示す図である。この図8に示す電力増幅器の構成においても、4回対称に配置された線対称のL字型1次インダクティブパス42a−42dが設けられる。これらの1次インダクティブパス42a−42dは、各々、屈曲部45の角が、中心部を向いて配置され、その屈曲部45の対称軸45は仮想AC接地として機能し、この対称軸45部分に、DC電圧Vddが供給される。ここで、屈曲部と対称軸とは同一参照番号を付す。
1次インダクティブパス42aの両端に、増幅素子としての、MOSFET43aaおよび43abが配置される。これらのMOSFET43aaおよび43abは、ゲートが相補な入力端IN+およびIN−に結合される。
1次インダクティブパス42bは、その両端に、増幅素子としてのMOSFET43baおよび43bbが配置される。これらのMOSFET43baおよび43bbも、ゲートが、相補入力端IN+およびIN−にゲートが結合される。
1次インダクティブパス42cも、その両端に、増幅素子としての、MOSFET43caおよび43cbが配置され、1次インダクティブパス42dも、その両端に、増幅素子としてのMOSFET43daおよび43dbが配置される。
1次インダクティブパス42a−42d各々において、その両端に配置されるMOSFETは、差動信号をゲートに受け、逆相で動作する。しかしながら、これらの1次インダクティブパス42a−42dにおいて、隣接する1次インダクティブパスの隣接する端部に接続されるMOSFETは同相で動作する。たとえば、1次インダクティブパス42aおよび42bの隣接端部に配置されるMOSFET43abおよび43bbは、それぞれゲートが、入力端IN−に結合される。
これらの1次インダクティブパス42a−42dの間に、1次インダクティブパス42aおよび42cに隣接して、L字形状の2次インダクティブパス44aおよび44bが点対称に配置され、その角部が中心部を向くように配置される。
2次インダクティブパス44aおよび44bは、互いに対向する端部において、一方端部が、出力端に接続され、他方端が接地ノードに接続される。すなわち、2次インダクティブパス44aは、一端46aが出力端として機能して、出力信号OUTを生成し、他方端46bは、接地ノードに結合される。2次インダクティブパス44bにおいては、2次インダクティブパス44aの端部46aおよび46bそれぞれに対向する端部47bおよび47aが、それぞれ接地ノードおよび出力端に接続される。
電力増幅器は、さらに、MOSFET43abのドレインノードとMOSFET43daのドレインノードの間に接続されるキャパシタ48aと、MOSFET43bbのドレインノードとMOSFET43aaのドレインノードの間に接続されるキャパシタ48bを含む。さらに、MOSFET43baおよび43cbのドレインノードが、キャパシタ48cにより相互接続され、MOSFET43caおよび43dbのドレインノードが、キャパシタ48dにより相互接続される。これらのキャパシタ48a−48dは、逆相で動作するMOSFETのドレインノードを接続する。このキャパシタ48a−48dは、実施の形態1と同様、電力増幅器の動作の安定化のために設けられている。入力信号/電圧を供給するフィードラインを含めてこれらの4つのプッシュプル増幅器(1次インダクティブパスと両端のMOSFETで構成される)の幾何学的対称性が高い場合は、キャパシタ48a−48dを、1次インダクティブパス42a−42dの両端に設けられるMOSFETのドレインノードに接続しても、電力増幅器の性能はほとんど低下しない。
図9は、図8に示す電力増幅器の電気的等価回路を示す図である。図9において、2次インダクティブパス44aおよび44bにより、それぞれ、変圧器の2次側インダクタ44alおよび44blが形成される。これらの2次側インダクタ44alおよび44blは、出力ノード46alおよび47alについて逆相で動作する。
図8に示す端子46bおよび47bが、それぞれ接地端46blおよび47blに対応する。図8に示す出力端46aおよび47aが、出力ノード46alおよび47alにそれぞれ対応する。
2次インダクティブパス44aに隣接してかつ対向して、1次インダクティブパス42a、42bおよび42dが配置される。したがって、1次インダクティブパス42aは、その全体が、2次側インダクタ44alに対向する1次側インダクタ42alを構成し、一方、2次インダクティブパス42bおよび42dは、それぞれ一部が、2次側インダクタ44alに対向する1次側インダクタ42blおよび42dlaを構成する。
また、2次側インダクティブパス44bは、1次インダクティブパス42c全体と対向し、また1次インダクティブパス42bおよび42dの半分の領域と対向する。したがって、1次インダクティブパス42cにより、2次側インダクタ44blに全体が対向する1次側インダクタ42clが形成され、1次インダクティブパス42bおよび42dにより、2次側インダクタ44blに一部が対向する1次側インダクタ42blおよび42dlbが形成される。
1次側インダクタにおいて、キャパシタ48a−48dが、それぞれ、隣接1次側インダクタの逆相ノードの間に接続される。すなわち、キャパシタ48aが、1次側インダクタ42dlaの+ノードと1次側インダクタ42alの−ノードとの間に接続され、キャパシタ48bが、1次側インダクタ42alの+ノードと1次側インダクタ42blの−ノードとの間に接続される。キャパシタ48cが、1次側インダクタ42blの+ノードと1次側インダクタ42clの−ノードとの間に接続され、キャパシタ48dが、1次側インダクタ42clの+ノードと1次側インダクタ42dlbの−ノードとの間に接続される。
この1次側インダクタ42al−42dlそれぞれに対応して、交流源53a−53dが配置される。これらの交流源53a−53dは、それぞれ、図8に示すMOSFET43a,43ab−43da,43dbにより実現され、+入力および−入力が、それぞれ、入力端IN+およびIN−を介して伝達される信号を受けるMOSFETに対応する。
この図9に示す電気的等価回路から明らかなように、2次インダクティブパス44aおよび44bが、それぞれ相互接続されずに、個々に分離して配置される。2次インダクタブパス44aおよび44bは、それぞれ対向してかつ隣接して配置される1次インダクティブパスとの間の磁気結合により電流を生成する。1次インダクティブパス42a−42dにおいて、隣接するパスにおいては同一方向に電流が流れる。したがって、2次インダクティブパス44aおよび44b各々においては、対応の1次インダクティブパスからの誘起磁界により同一方向に電流が流れる。また、1次インダクティブパス42a−42dにおいて対向する端部のMOSFETには、同相の信号が与えられるため、これらの2次インダクティブパス44aおよび44bには逆相の電流が流れる。したがって、出力端46aおよび47aには、逆相の信号が現れる。2次インダクティブパス44aおよび44b各々において、隣接する1次インダクティブパスの電流を合成して出力電力を生成するため、電力増幅を行なうことができる。この場合、一部が対向する1次インダクティブパスからの誘導磁界が、2次インダクティブパスに対して重畳されるため、電力増幅時の変換効率を高くすることができる。この変換効率については、後に具体的に説明する。
図8に示す構成においては、1次インダクティブパス42a−42dの間の領域には、1つの2次インダクティブパス44a、44bが配置されるだけであり、2つの2次インダクティブパスが1次インダクティブパスの間に配置される構成に比べて、さらに、電力増幅器の占有面積を低減することができる。
また、図8に示す構成においては、近接並行する1次インダクティブパス(たとえば1時インダクティブパス42aおよび42b)に同相の電流が流れるため、実施の形態1と同様の効果は生じない。しかしながら、1次インダクティブパス42a−42dにおいて、鏡像対称位置にある1次インダクティブパス(たとえば1次インダクティブパス42aおよび42c)には逆相の電流が流れるため、電力増幅器の中心領域において渦電流が相殺される。この結果、渦電流損失が減少し、低抵抗基板を用いた場合に生じる電力増幅器の効率低下を十分に抑制することができる(この具体的数値については後に説明する)。
また、図9に示す電力増幅器の構成から、2次側インダクタ44alに対向する1次側インダクタ42al、42blおよび42dlには同相電流が流れ、また2次側インダクタ44blに対向する1次側インダクタ42bl、42clおよび42dlには、同相の電流が流れる。したがって、2次インダクティブパスにおいて、対応する3つの1次インダクティブパスとの間の磁気結合により電力合成を行なうことができる。
以上のように、この発明の実施の形態3に従えば、1次インダクティブパスを4回対称位置に配置し、隣接端を同相で駆動し、また、これらの1次インダクティブパスの間に、個々に分離される2次インダクティブパスを配置している。また、これらの2次インダクティブパスの対向する端部を、それぞれ一方を接地ノード、他方を出力ノードに設定している。これにより、2次インダクティブパスに対して磁気結合される1次インダクティブパスを多くすることができ、トランスフォーマ(変圧器)の結合係数を増大させることができる。また、2つの2次インダクティブパスが用いられているだけであり、隣接する1次インダクティブパスの間に1つの1次インダクティブパスが配置されるだけであるため、電力増幅器の占有面積を一層低減することができる。
また、2次インダクティブパスの全長が、実施の形態1の構成に較べて半分になるため、導体損が減少し、電力増幅器の効率が向上する。
[実施例]
図10は、この発明に従う電力増幅器と従来の電力増幅器の性能の比較を示す図である。この図10に示すグラフにおいては、縦軸に、電力付加効率(単位%)および3次高調波歪(単位dBc)を示し、横軸に基板抵抗を示す。用いられる電力増幅器の1次インダクティブパスの長さ(2L)は、1mmである。プッシュプル増幅器は4つ設けられる。基板抵抗率は、1kΩcmおよび40Ωcmを高抵抗基板および低抵抗基板を代表する抵抗率として用いる。
図10においては、実施の形態1および実施の形態3において用いられた電力増幅器の性能を従来構造と比較して示す。この従来構造は、先の特許文献1に示されるように、1次インダクティブパスが直線状に配置され、プッシュプル増幅器が正方形形状に配置される構成である。
電力付加効率は、基板抵抗率が1kΩcmおよび40Ωcmいずれの場合においても、実施の形態1の構成は従来構造よりも高く、従来構造は実施の形態3の構成よりも高い。一方、3次高調波歪については、基板抵抗率が1kΩcmおよび40Ωcmの場合、実施の形態1の構成は実施の形態3の構成よりも小さく、実施の形態3の構成は従来構造よりも小さい。すなわち、すなわち、実施の形態1およびI実施の形態3の3次高調波歪は、従来構造に較べて抑制されている。実施の形態1および3において、3次高調波歪特性が、従来構造に比べてより優れているのは、以下の理由による。出力端は、1次インダクティブパスの端部に配置されている。したがって、各プッシュプル増幅器の幾何学的形状はすべての同一とすることができ、インピーダンス分布が等しく対称となり、MOSFET(増幅素子)による増幅の非線形性により発生する信号の歪みを抑制することができる。
また、電力付加効率の高抵抗基板および低抵抗基板の間の効率低下量は、従来構造に較べて実施の形態1および3の方が十分に小さい。すなわち、実施の形態1および3においては、従来構造に較べて低抵抗基板を用いる際の渦電流損失を効果的に抑制していることが示される。また、実施の形態3の方が、実施の形態1に較べて電力付加効率が高く、また、より一層渦電流損失を低減していることが示される。
実施の形態2についてその特性結果は示していない。しかしながら、実施の形態1において用いられるキャパシタが、実施の形態2においては1次インダクティブパスを重ならせて形成するだけであり、実施の形態1と同様の特性結果を得ることができる。
したがって、図10に示すように、1次インダクティブパスに屈曲部を設け、これらの屈曲部を、互いに対向するように、すなわち電力増幅器の中心付近に配置することにより、従来構造のような正方形形状に直線的に1次インダクティブパスを配置する構成に比べて、渦電流損失および高調波歪みを大幅に改善することができる。
また、実施の形態3においては、従来構造に比べて電力増幅器の効率を大幅に増大することができる。
この発明は、半導体基板上に集積化される電力増幅器に適用することにより、小占有面積で高効率かつ低歪の電力増幅器を実現することができる。特に、携帯機器などの中心部における高周波増幅部に本発明に従う電力増幅器を適用することにより、小占有面積で効率的に電力増幅を行なう高周波電力増幅器を実現することができる。
この発明の実施の形態1に従う分布型高周波電力増幅器の平面配置を概略的に示す図である。 図1に示すプッシュプル増幅器の電気的等価回路を示す図である。 図1に示す電力増幅器の占有面積を概略的に示す図である。 従来の電力増幅器の占有面積を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態1の変更例の電力増幅器の配置を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態2に従う分布型高周波電力増幅器の平面配置を概略的に示す図である。 図6に示す重なり領域の断面構造を概略的に示す図である。 この発明の実施の形態3に従う分布型高周波電力増幅器の平面配置を概略的に示す図である。 図8に示す電力増幅器の電気的等価回路を示す図である。 この発明の実施の形態1および3に従う電力増幅器と従来の電力増幅器の性能比較を示す図である。
符号の説明
1a−1d プッシュプル増幅器、2a−2d 1次インダクティブパス、4a−4d 2次インダクティブパス、3aa,3ab,3ba,3bb,3ca,3cb,3da,3db 増幅素子(MOSFET)、10a−10d キャパシタンス、15a,15b 出力端、11a−11c 配線、20a−20n 変圧器、21a−21d 変圧器、22a−22d 1次インダクティブパス、24a−24d 2次インダクティブパス、23aa,23ab,23ba,23bb,23ca,23cb,23da,23db 増幅素子(MOSFET)、28a−28d 重なり領域、5 屈曲部(対称軸)、42a−42d 1次インダクティブパス、44a,44b 2次インダクティブパス,43aa,43ab,43ba,43bb,43ca,43cb,43da,43db 増幅素子(MOSFET)、48a−48d キャパシタ。

Claims (4)

  1. 半導体基板上にN回対称な位置に配置されるN個のプッシュプル増幅段を備え、各前記プッシュプル増幅段は、屈曲点に関して線対称な形状を有する1次誘導性線路と、各々が入力端を有するとともに前記1次誘導性線路の両端にそれぞれ接続されて互いに相補的に動作する1対の増幅素子とを備え、前記N個のプッシュプル増幅段は、各屈曲点がすべて互いに対向するように配置され、かつ前記N個のプッシュプル増幅段において隣接するプッシュプル増幅段の隣接して配置される増幅素子は、逆相で動作するように入力端に差動信号が与えられ、
    前記半導体基板上に前記N個のプッシュプルの1次誘導性線路に近接して配置され、各々が対応の1次誘導性線路との磁気結合により変圧器を構成する第1から第Nの2次誘導性線路からなるN個の2次誘導性線路を備え、前記N個の2次誘導性線路は、(N−1)個の接続配線により隣接する2次誘導性線路が連続的に接続され、隣接する第1および第Nの2次誘導性線路の未接続の端部が出力端となる、分布型電力増幅器。
  2. 前記N個の2次誘導性線路は、前記N個の1次誘導性線路の内側に配置される、請求項1記載の分布型電力増幅器。
  3. 前記N個のプッシュプル増幅段の隣接する増幅段の1次誘導性線路は、絶縁膜を介して互いに重なり合うように配置される部分を有し、
    前記N個の2次誘導性線路は、前記N個の1次誘導性線路の外側に配置される、請求項1記載の分布型電力増幅器。
  4. 半導体基板上に配置される4個のプッシュプル増幅段を備え、各前記プッシュプル増幅段は、屈曲点に関して線対称な形状を有する1次誘導性線路と、各々が入力段を有するとともに前記1次誘導性線路の両端それぞれに接続されて互いに相補的に動作する1対の増幅素子とを有し、前記4個のプッシュプル増幅段は、各屈曲点がすべて互いに対向するように配置されかつ前記4個のプッシュプル増幅段において隣接するプッシュプル増幅段の隣接して配置される増幅素子は、同相で動作するように入力端に同極性の入力信号が与えられ、
    前記半導体基板上に前記4個のプッシュプル増幅段の隣接する1次誘導性線路の間に隣接して点対称に配置され、対応の1次誘導性線路との間の磁気結合により変圧器を構成する第1および第2の2次誘導性線路を備え、前記第1および第2の2次誘導性線路において、互いに対向する端部の一方が接地され、かつ他方が出力端とされる、分布型電力増幅器。
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