JP2011181247A - 防水コネクタ及びその組み付け方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可撓性部材から成る封止部3に挿通孔4を形成するとともに、挿通孔4の内壁に連続するように筒状壁6を延設する。筒状壁6の延出端には内向きフランジ7を形成する。内向きフランジ7の内周面を電線5の外周面に圧入状態で係止させる。その状態のまま電線5を挿通孔4内に押し込むことで、筒状壁6の延出端E2を、電線5とともに基端部E1の内側を潜らせる。筒状壁6を、内外周面を反転させて挿通孔4の内壁と電線5の間に介在させる。
【選択図】図4
Description
また、ハウジングの電線挿入部に防水構造を備えた防水コネクタが案出されている(例えば、特許文献1参照)。
この発明の場合、電線の外径が、たとえ挿通孔の成形上の限界よりも小さい場合であっても、内外周面を反転させた筒状壁によって挿通孔と電線の間が密閉されることになる。
この場合、防水コネクタの組み付け時には、最初に、電線を筒状壁に挿入して筒状壁の延出端の強係止部を電線の外周面に係止させる。この状態から電線を封止部の挿通孔に押し込むと、筒状壁の強係止部側が電線と一体となって進み、その強係止部が筒状壁の基端部の内側を潜り抜け、内外周面を反転させつつ他の部位に先立って挿通孔内に挿入されるようになる。この結果、挿通孔の内壁と電線の間は反転した筒状壁によって密閉される。
この場合、筒状壁は電線が挿通孔に挿入される前の状態では、内向きフランジの内周面で電線の外周面に圧接されている。この状態で電線が挿通孔に押し込まれると、筒状壁は内向きフランジを中心として内外周面が反転する。
この場合、筒状壁が電線とともに挿通孔に押し込まれる前の状態では、筒状壁の内向きフランジ以外の部位は電線との間の接触抵抗が小さくなっている。この状態から電線が挿通孔内に押し込まれると、筒状壁上の内向きフランジが他の部位に先立って挿通孔方向に移動し易くなる。
図1は、この実施形態に係る防水コネクタ1を示すものである。
この防水コネクタ1は、樹脂製のハウジング2の前部側(図中矢印F側)に雌雄いずれか一方のコネクタ端子(図示せず)が複数組保持されるとともに、ハウジング2の後部側にゴム等の可撓性を有する材料からなる封止部3が設けられ、その封止部3には、ハウジング2内のコネクタ端子に接続される複数の電線5が密閉状態で支持されている。なお、以下では、特別に断らない限り、図中の矢印Fが指す側を「前」、矢印Fが指す側と逆側を「後」と呼ぶものとする。
封止部3には、電線5をハウジング2内に挿入するための複数の挿通孔4が形成されている。封止部3の外側端部には、各挿通孔4の内壁に連続するように筒状壁6が延設されている。筒状壁6は、基端部側を中心として内外周面を反転させ、その状態で電線5とともに対応する挿通孔4内に装着されている。
同図に示すように、筒状壁6は、封止部3からストレートに外側に延出しており、電線5を挿通孔4に挿入する前に電線5の外周面に装着されるようになっている。筒状壁6は、全体がほぼ円筒状に形成され、長手方向の延出端に内向きフランジ7が一体に形成されている。内向きフランジ7の内周面の内径は電線5の外径よりも小さく設定され、筒状壁6の内向きフランジ7以外の部位の内周面の内径は電線5の外径よりも大きく設定されている。
また、封止部3の外側端面のうちの、筒状壁6の付根部の周域には、筒状壁6を、内外周面を反転させて挿通孔4に押し込んだ際に、筒状壁6の付根部に応力が集中するのを回避するための環状凹部11が設けられている。
なお、この実施形態の場合、封止部3は型成形によって形成されているが、内径の小さい各挿通孔4の内周面には成形精度の関係で若干の凹凸が現れている。
筒状壁6は、電線5の端部を封止部3の挿通孔4に挿入する前に、図3に示すように予め電線5の外周面に係止させておく。このとき、筒状壁6は前述のように内向きフランジ7の内周面を電線5上の所定位置に圧入固定しておく。
この状態のまま電線5を挿通孔4に押し込むと、筒状壁6は、図4(B),(C)に示すように、基端部E1を留めたままま延出端E2が電線5とともに前進し、延出端E2側が基端部E1の内側を潜って挿通孔4内に進入する。
こうして筒状壁6の延出端E2が先行して挿通孔4内に押し込まれると、図4(D)に示すように、電線5が所定量挿通孔4内に挿入されたところで筒状壁6の内外周面がほぼ完全に反転し、延出端E2側の内向きフランジ7も表裏が反転する。ただし、内向きフランジ7は必ずしも反転しなくても良い。
したがって、この防水コネクタ1においては、密閉性能や組み付け作業性を高く維持したまま、線径の細い電線5に対しても充分に適応することができる。
また、筒状壁には内向きフランジ等の強係止部を設けずに、挿通孔に対する電線の挿入時に専用の治具を用いて筒状壁の内外周面を反転させるようにしても良い。
2…ハウジング
3…封止部
4…挿通孔
5…電線
6…筒状壁
7…内向きフランジ(強係止部)
Claims (5)
- コネクタ端子を保持するハウジングに可撓性部材から成る封止部が設けられ、前記コネクタ端子に接続される電線が前記封止部に密封状態で係止された防水コネクタにおいて、
前記封止部に設けられ前記電線が挿入される挿通孔と、
前記封止部の外側端部に前記挿通孔の内壁に連続するように延設された筒状壁と、を備え、
前記筒状壁が内外周面を反転させた状態で前記挿通孔の内壁と前記電線の間に介装されている特徴とする防水コネクタ。 - 前記筒状壁の延出端には、前記電線を前記挿通孔に挿入するときに、当該筒状壁上の他の部位よりも強い力で前記電線の外周面に係止される強係止部が設けられ、
前記筒状壁は、前記電線が前記挿通孔に挿入されるときに、前記強係止部側が他の部位に先立って前記電線とともに前記挿通孔に挿入され、それにより内外周面が反転した状態で前記挿通孔の内壁と前記電線の間に介装されていることを特徴とする請求項1に記載の防水コネクタ。 - 前記筒状壁は、前記電線を前記挿通孔に挿入するときに、内周面が前記電線の外周面に圧接される内向きフランジを備え、
この内向きフランジが前記強係止部を構成していることを特徴とする請求項2に記載の防水コネクタ。 - 前記筒状壁の内向きフランジ以外の部位の内周面の内径は、前記筒状壁を前記挿通孔に挿入する前の状態で、前記電線の外径よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項2または3に記載の防水コネクタ。
- コネクタ端子を保持するハウジングに可撓性部材から成る封止部が設けられ、前記コネクタ端子に接続される電線が前記封止部を貫通して密封状態で組み付けられる防水コネクタの組み付け方法であって、
前記電線が挿入される挿通孔を前記封止部に設け、
前記封止部の外側端部に前記挿通孔の内壁に連続するように筒状壁を延設し、
この筒状壁の延出端に、前記電線を前記挿通孔に挿入するときに、当該筒状壁上の他の部位よりも強い力で前記電線の外周面に係止される強係止部を設け、
前記電線の外周面に前記筒状壁の強係止部を係止した状態で前記電線を前記筒状壁とともに前記挿通孔内に押し込み、
このとき、前記筒状壁上の強係止部を、当該筒状壁の基端部の内側を前記電線とともに潜らせ、
それによって前記筒状壁の内外周面を反転させ、前記筒状壁をその状態で前記挿通孔の内壁と前記電線の間に介装することを特徴とする防水コネクタの組み付け方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010042488A JP2011181247A (ja) | 2010-02-26 | 2010-02-26 | 防水コネクタ及びその組み付け方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010042488A JP2011181247A (ja) | 2010-02-26 | 2010-02-26 | 防水コネクタ及びその組み付け方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011181247A true JP2011181247A (ja) | 2011-09-15 |
Family
ID=44692576
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010042488A Pending JP2011181247A (ja) | 2010-02-26 | 2010-02-26 | 防水コネクタ及びその組み付け方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011181247A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2707723A (en) * | 1954-06-21 | 1955-05-03 | Walter H Moorhead | Self-locking flexible grommet |
JPH04324275A (ja) * | 1991-01-18 | 1992-11-13 | Bayer Ag | 点火プラグ用ケーブルプラグ |
JP2003032195A (ja) * | 2001-07-11 | 2003-01-31 | Nec Corp | 光ファイバー伝送路 |
JP2009266793A (ja) * | 2008-04-03 | 2009-11-12 | Yazaki Corp | コネクタ用パッキン構造 |
-
2010
- 2010-02-26 JP JP2010042488A patent/JP2011181247A/ja active Pending
Patent Citations (4)
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