JP2011181234A - 非水電解液型リチウムイオン二次電池 - Google Patents

非水電解液型リチウムイオン二次電池 Download PDF

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尚 山本
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Abstract

【課題】急速放電による容量劣化が少ないリチウムイオン二次電池を提供すること。
【解決手段】本発明により提供されるリチウムイオン二次電池は、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正負の電極と、非水電解液と、を備える。前記非水電解液は、有機溶媒中に、支持塩としてのリチウム塩を少なくとも含み、それら電解液構成成分の合計量100gに対し、添加剤として下記式で表される化合物0.02mmol〜4mmolを更に含む。ここで、下記式中のR〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。
Figure 2011181234

【選択図】なし

Description

本発明は、放電レート特性に優れたリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出可能な正負の電極と、それら両電極間に介在された電解質とを備え、該電解質中のリチウムイオンが両電極間を行き来することにより充放電を行う。軽量でエネルギー密度が高いため、各種携帯機器の電源として利用されている。また、車両用その他、大容量の電源を要する用途においても利用が検討されており、電池性能の更なる向上が求められている。リチウムイオン二次電池の性能向上に関する技術文献として、特許文献1〜2が挙げられる。
特開2008−137979号公報 特開2004−296095号公報
リチウムイオン二次電池の放電性能(例えば放電容量)は、同じ電池であっても、放電レートによって大きく変化し得る。通常は、レートの上昇に伴って放電容量が急速に低下する傾向にある。近年、車両用として種々のリチウムイオン二次電池が検討されているが、車両用電源に求められるような高いレートでの放電(急速放電)にも耐え得る性能(放電レート特性等)に関しては、更なる性能向上が求められている。
本発明は、急速放電時の放電容量を向上して、放電レート特性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することを一つの目的とする。
本発明者は、所定の添加剤を用いることにより、急速放電時の容量低下が抑制されることを見出して、本発明を完成させた。
本発明によると、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正負の電極と、非水電解液と、を備えたリチウムイオン二次電池が提供される。上記非水電解液は、有機溶媒中に、支持塩としてのリチウム塩を少なくとも含み、それら電解液構成成分の合計量100gに対し、添加剤として次式(I):
Figure 2011181234
で表される化合物I0.02mmol〜4mmolを更に含む。上記式(I)中のR〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。パーフルオロアルキル基とは、Hが全てFに置換されたアルキル基を意味する。
上記添加剤を含む組成の電解液によると、初期内部抵抗(反応抵抗)を比較的低く抑え、急速放電時にも低速放電時により近い放電容量を発揮するリチウムイオン二次電池が実現され得る。換言すれば、リチウムイオン二次電池の放電レート特性を向上することができる。これにより、急速放電時の容量低下を抑制することができる。したがって、かかる組成の電解液によると、急速放電によりよく対応し得る放電レート特性を備えたリチウムイオン二次電池が提供され得る。
ここに開示されるリチウムイオン二次電池の好ましい一態様では、上記式中のR〜Rがいずれもトリフルオロメチル基である。これにより、急速放電時の容量劣化がより抑制されたリチウムイオン二次電池が形成され得る。
ここに開示される技術によると、上述のように、高いレートで放電させても容量の低下が少ないリチウムイオン二次電池が実現され得る。かかる電池は、通常の使用で急速放電が起こり得る車載用電池として好適である。したがって、本発明によると、ここに開示されるいずれかのリチウムイオン二次電池を備えた車両が提供される。特に、かかるリチウムイオン二次電池を動力源(典型的には、ハイブリッド車両または電気車両の動力源)として備える車両(例えば自動車)が好ましい。
一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の外形を模式的に示す斜視図である。 図1におけるII−II線断面図である。 本発明のリチウムイオン二次電池を備えた車両(自動車)を模式的に示す側面図である。 実施例で作製したコイン型電池を模式的に示す部分断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
ここに開示されるリチウムイオン二次電池は、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正極および負極を有する電極体と、支持塩としてのリチウム塩および添加剤としての上記式(I)で表される化合物を有機溶媒(非水溶媒)中に含む非水電解液と、を備える。
上記非水電解液に含まれる支持塩としては、一般的なリチウムイオン二次電池に支持塩として用いられるリチウム塩を、適宜選択して使用することができる。かかるリチウム塩として、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、Li(CFSON、LiCFSO等が例示される。かかる支持塩は、一種のみを単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。特に好ましい例として、LiPFが挙げられる。上記非水電解液は、例えば、上記支持塩の濃度が0.7〜1.6mol/Lの範囲内となるように調製することが好ましい。
上記非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池に用いられる有機溶媒を適宜選択して使用することができる。特に好ましい非水溶媒として、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、プロピレンカーボネート(PC)等のカーボネート類が例示される。これら有機溶媒は、一種のみを単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記添加剤としては、上記式(I)で表される化合物Iを、一種のみ単独で、あるいは二種以上組み合わせて用いることができる。
ここで、R〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。このアルキル基は、直鎖状または分岐状のいずれであってもよいが、典型的には直鎖状である。かかるパーフルオロアルキル基の具体例としては、−CF、−CFCF、−(CFCF、−(CFCF等が挙げられる。化合物Iの特に好ましい例として、次式(II)で表される化合物IIが挙げられる。
Figure 2011181234
上記非水電解液に含まれる添加剤の総量は、他の電解液構成成分(すなわち、該添加剤以外の成分)の合計量100gに対して、凡そ0.02mmol〜4mmolの範囲にあることが好ましい。この添加量は、例えば上記添加剤として化合物IIを用いる場合、該添加剤以外の電解液構成成分100gに対して添加剤を0.01g〜2gの範囲で含むことに相当する。上記範囲よりも少なすぎると、急速放電時の容量低下に対する抑制効果が十分でない場合がある。また、上記範囲よりも多すぎると、放電レート特性(特に、急速放電時の容量)およびサイクル特性が低下する場合がある。
なお、本発明を実施する上で、上記添加剤によって急速放電性能(例えば放電レート特性)が向上する機構について解明する必要はないが、以下のようなことが考えられる。
通常、上述のようなカーボネート系溶媒を含む非水電解液を用いると、初期充電の際、電解質成分(溶媒、支持塩等)の一部が還元分解して、負極表面がその分解生成物からなるSEI(Solid Electrolyte Interphase)膜で覆われる。これにより、電池の通常使用時において、負極表面における更なる電解質成分の還元分解を防ぐことができる。一方、かかる態様の電池は、形成されたSEI膜の組成や膜厚によっては、逆に内部抵抗が増加することがある。特に、急速放電時に、かかる内部抵抗の増加が著しくなる。しかし、上述のような非水電解液に上記添加剤を少量加えると、該添加剤の分解生成物によりSEI膜の特性(リチウムイオン伝導性等)が向上し、反応抵抗の増加を抑制することができる。そのため、急速放電時においても容量低下の少ない、放電レート特性に優れたリチウムイオン二次電池が形成され得る。また、かかる添加剤として、例えば上記化合物IIを用いると、SEI膜の特性がより向上し、容量低下がより緩やかになり得る。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るリチウムイオン二次電池について、電極体および非水電解液が角型形状の電池ケースに収容された態様のリチウムイオン二次電池100(図1)を例にして更に詳しく説明するが、本発明をかかる実施形態に限定することを意図したものではない。すなわち、本発明に係るリチウムイオン二次電池の形状は特に限定されず、その電池ケース、電極体等は、用途や容量に応じて、素材、形状、大きさ等を適宜選択することができる。例えば、電池ケースは、直方体状、扁平形状、円筒形状等であり得る。なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
本実施形態に係る電池100は、図1および図2に示されるように、捲回電極体20を、図示しない電解液とともに、該電極体20の形状に対応した扁平な箱状の電池ケース10の開口部12より内部に収容し、該ケース10の開口部12を蓋体14で塞ぐことによって構築することができる。また、蓋体14には、外部接続用の正極端子38および負極端子48が、それら端子の一部が蓋体14の表面側に突出するように設けられている。
上記電極体20は、長尺シート状の正極集電体32の表面に正極活物質層34が形成された正極シート30と、長尺シート状の負極集電体42の表面に負極活物質層44が形成された負極シート40とを、2枚の長尺シート状のセパレータ50と共に重ね合わせて捲回し、得られた捲回体を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって扁平形状に成形されている。
また、正極シート30は、その長手方向に沿う一方の端部において、正極活物質層34が設けられておらず(あるいは除去されて)、正極集電体32が露出するよう形成されている。同様に、捲回される負極シート40は、その長手方向に沿う一方の端部において、負極活物質層44が設けられておらず(あるいは除去されて)、負極集電体42が露出するように形成されている。そして、正極集電体32の該露出端部に正極端子38が、負極集電体42の該露出端部には負極端子48がそれぞれ接合され、上記扁平形状に形成された捲回電極体20の正極シート30または負極シート40と電気的に接続されている。正負極端子38,48と正負極集電体32,42とは、例えば超音波溶接、抵抗溶接等によりそれぞれ接合することができる。
上記正極活物質層34は、例えば、正極活物質を、必要に応じて導電材、結着剤(バインダ)等とともに適当な溶媒に分散させたペーストまたはスラリー状の組成物(正極合材)を正極集電体32に付与し、該組成物を乾燥させることにより好ましく作製することができる。
正極活物質としては、リチウムを可逆的に吸蔵および放出可能な材料が用いられ、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる物質(例えば層状構造の酸化物やスピネル構造の酸化物)の一種または二種以上を特に限定することなく使用することができる。例えば、リチウムニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物、リチウムマグネシウム系複合酸化物等のリチウム含有複合酸化物が挙げられる。
ここで、リチウムニッケル系複合酸化物とは、リチウム(Li)とニッケル(Ni)とを構成金属元素とする酸化物のほか、リチウムおよびニッケル以外に他の少なくとも一種の金属元素(すなわち、LiとNi以外の遷移金属元素および/または典型金属元素)を、原子数換算でニッケルと同程度またはニッケルよりも少ない割合(典型的にはニッケルよりも少ない割合)で構成金属元素として含む酸化物をも包含する意味である。上記LiおよびNi以外の金属元素は、例えば、コバルト(Co),アルミニウム(Al),マンガン(Mn),クロム(Cr),鉄(Fe),バナジウム(V),マグネシウム(Mg),チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb),モリブデン(Mo),タングステン(W),銅(Cu),亜鉛(Zn),ガリウム(Ga),インジウム(In),スズ(Sn),ランタン(La)およびセリウム(Ce)からなる群から選択される一種または二種以上の金属元素であり得る。なお、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物およびリチウムマグネシウム系複合酸化物についても同様の意味である。
また、一般式がLiMPO(MはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種以上の元素;例えばLiFePO、LiMnPO)で表記されるオリビン型リン酸リチウムを上記正極活物質として用いてもよい。
正極合材に含まれる正極活物質の量は、適宜選択することができ、例えば、80〜95質量%程度とすることができる。
導電材としては、カーボン粉末やカーボンファイバー等の導電性粉末材料が好ましく用いられる。カーボン粉末としては、種々のカーボンブラック、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、グラファイト粉末等が好ましい。導電材は、一種のみを単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
正極合材に含まれる導電材の量は、正極活物質の種類や量に応じて適宜選択すればよく、例えば、4〜15質量%程度とすることができる。
結着剤としては、例えば、水に溶解する水溶性ポリマーや、水に分散するポリマー、非水溶媒(有機溶媒)に溶解するポリマー等から適宜選択して用いることができる。また、一種のみを単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
水溶性ポリマーとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。
水分散性ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重含体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂、酢酸ビニル共重合体、スチレンブタジエンブロック共重合体(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)、アラビアゴム等のゴム類等が挙げられる。
非水溶媒(有機溶媒)に溶解するポリマーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体(PEO−PPO)等が挙げられる。
結着剤の添加量は、正極活物質の種類や量に応じて適宜選択すればよく、例えば、上記正極合材の1〜5質量%程度とすることができる。
正極集電体32には、導電性の良好な金属からなる導電性部材が好ましく用いられる。例えば、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金を用いることができる。正極集電体32の形状は、リチウムイオン二次電池の形状等に応じて異なり得るため、特に制限はなく、棒状、板状、シート状、箔状、メッシュ状等の種々の形態であり得る。本実施形態ではシート状のアルミニウム製の正極集電体32が用いられ、捲回電極体20を備えるリチウムイオン二次電池100に好ましく使用され得る。かかる実施形態では、例えば、厚みが10μm〜30μm程度のアルミニウムシートが好ましく使用され得る。
また、上記負極活物質層44は、例えば、負極活物質を、結着剤(バインダ)等ともに適当な溶媒に分散させたペーストまたはスラリー状の組成物(負極合材)を負極集電体42に付与し、該組成物を乾燥させることにより好ましく作製することができる。
負極活物質としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。例えば、好適な負極活物質としてカーボン粒子が挙げられる。少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状の炭素材料(カーボン粒子)が好ましく用いられる。いわゆる黒鉛質のもの(グラファイト)、難黒鉛化炭素質のもの(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素質のもの(ソフトカーボン)、これらを組み合わせた構造を有するもののいずれの炭素材料も好適に使用され得る。中でも特に、天然黒鉛等の黒鉛粒子を好ましく使用することができる。黒鉛粒子は、電荷担体としてのリチウムイオンを好適に吸蔵することができるため導電性に優れる。また、粒径が小さく単位体積当たりの表面積が大きいことからより急速充放電(例えば高出力放電)に適した負極活物質となり得る。
負極合材に含まれる負極活物質の量は特に限定されないが、好ましくは90〜99質量%程度、より好ましくは95〜99質量%程度である。
結着剤には、上述の正極と同様のものを、一種のみを単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。結着剤の添加量は、負極活物質の種類や量に応じて適宜選択すればよく、例えば、負極合材の1〜5質量%程度とすることができる。
負極集電体42としては、導電性の良好な金属からなる導電性部材が好ましく用いられる。例えば、銅または銅を主成分とする合金を用いることができる。また、負極集電体42の形状は、リチウムイオン二次電池の形状等に応じて異なり得るため、特に制限はなく、棒状、板状、シート状、箔状、メッシュ状等の種々の形態であり得る。本実施形態ではシート状の銅製の負極集電体42が用いられ、捲回電極体20を備えるリチウムイオン二次電池100に好ましく使用され得る。かかる実施形態では、例えば、厚みが5μm〜30μm程度の銅製シートが好ましく使用され得る。
また、上記セパレータ50は、正極シート30および負極シート40の間に介在するシートであって、正極シート30の正極活物質層34と、負極シート40の負極活物質層44にそれぞれ接するように配置される。そして、正極シート30と負極シート40における両電極活物質層34,44の接触に伴う短絡防止や、該セパレータ50の空孔内に上記電解液を含浸させることにより電極間の伝導パス(導電経路)を形成する役割を担っている。かかるセパレータ50の構成材料としては、樹脂からなる多孔性シート(微多孔質樹脂シート)を好ましく用いることができる。ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン等の多孔質ポリオレフィン系樹脂が好ましい。特に、PEシート、PPシート、PE層とPP層とが積層された二層構造シート等を好適に使用し得る。セパレータの厚みは、例えば、凡そ10μm〜40μmの範囲内で設定することが好ましい。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「部」および「%」は、特に断りがない限り質量基準である。
[電池の作製]
<例1>
正極合材として、結着剤としてのPVDFを5g含むN−メチルピロリドン(NMP)溶液125mLに、正極活物質としてのLiCoO(理論放電容量275mAh/g)粉末85gと、導電材としてのアセチレンブラック10gとを加え、均一になるまで混練してペースト状の組成物を調製した。この正極合材を、厚さ15μmのアルミニウム箔(正極集電体)の片面に、塗布量が6.5mg/cm(固形分基準)となるように塗布した。これを、乾燥後プレスして正極シートを得た。
負極合材として、PVDF(結着剤)7.5gを含むNMP溶液125mLに、グラファイト92.5gを加え、均一になるまで混練してペースト状の組成物を調製した。この負極合材を、厚さ15μmの銅箔(負極集電体)の片面に、塗布量が4.3mg/cm(固形分基準)となるように塗布した。これを、乾燥後プレスして負極シートを得た。
非水電解液は、ECとDECとの混合溶媒(体積比3:7)中にLiPFを1mol/Lの濃度で含む溶液100gに対し、0.01g(0.02mmol;以下、かかる添加量を0.02mmol/100gということもある。)の化合物IIを加えて調製した。
セパレータとして、厚み25μmのポリプロピレン(PP)製多孔質フィルムを用意し、上記電解液を含浸させた。
これら電池部材を用いて、2032型コイン型電池200(図4)を作製した。すなわち、適当な大きさに切り出した上記正極シート30および上記負極シート40を、上記電解液を含浸させたセパレータ50とともに積層し、コイン型容器80(負極端子)に収容した。この容器に上記非水電解液を注入し、ガスケット60および蓋70(正極端子)で該容器を封止して、例1に係る電池を得た。
<例2>
化合物IIの添加量を0.5g(1mmol/100g)とした他は例1と同様にして、例2に係る電池を得た。
<例3>
化合物IIの添加量を1g(2mmol/100g)とした他は例1と同様にして、例3に係る電池を得た。
<例4>
化合物IIの添加量を2g(4mmol/100g)とした他は例1と同様にして、例4に係る電池を得た。
<例5>
化合物IIの添加量を5g(9.8mmol/100g)とした他は例1と同様にして、例5に係る電池を得た。
<例6>
化合物IIを添加しなかった他は例1と同様にして、例6に係る電池を得た。
[初期充電処理]
得られた例1〜6の各電池に対して、温度25℃にて、1/10Cのレートで4.1Vまで充電する操作と、同じレートで3.0Vまで放電させる操作とを交互に3回繰り返した。次いで、1Cのレートで電圧が4.1Vとなるまで充電し、次いで4.1Vで2時間充電する、定電流定電圧充電を行った。
[反応抵抗の測定]
初期充電後の例1〜6の各電池につき、測定周波数をスイープして交流インピーダンス測定を行い、得られたインピーダンス(Z)のCole−Coleプロットから反応抵抗(mΩ)を読み取った。これらの結果を、化合物IIの添加量(mmol/100g)とともに表1に示す。
[放電レート特性]
同様にして得られた例1〜6の各電池につき、上述のとおり初期充電して電圧を4.1Vとした後、0.3C、1C、5C、10C、15C、20Cの各レートにて、電圧が3Vとなるまで定電流放電し、そのときの放電容量を測定した。0.3Cでの放電容量を100として、これに対する各レートにおける放電容量の比を表1に併せて示す。
[充放電サイクル特性]
同様にして得られた例1〜6の各電池に対し、温度25℃にて、1Cのレートで電圧が4.1Vとなるまで定電流充電を行い、次いで4.1Vで1.5時間充電する操作と、同レートで3Vまで放電させる操作とを1充放電サイクルとして、これを100サイクル行った。サイクル試験前後において、各電池を、温度25℃にて、1Cのレートで電圧が3Vになるまで放電させ、このときの放電容量を測定した。サイクル試験後の容量維持率(%)を、試験前の放電容量に対する試験後の放電容量の百分率として求めた。これらの結果を表1に併せて示す。
Figure 2011181234
表1に示されるように、化合物IIの添加量が0.02mmol〜4mmol/100gの電池1〜4は、該添加量が9.8mmol/100gの電池5および化合物II無添加の電池6と比べ、反応抵抗が低く抑えられ、かつ10Cを超える放電レートでの放電容量低下がより高度に抑制された。また、サイクル試験後も略90%という高い容量維持率を示した。特に、電池2は、15Cという高いレートで放電を行っても、容量低下が比較的少なかった。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1 車両
20 捲回電極体
30 正極シート
32 正極集電体
34 正極活物質層
38 正極端子
40 負極シート
42 負極集電体
44 負極活物質層
48 負極端子
50 セパレータ
100,200 リチウムイオン二次電池

Claims (3)

  1. リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正負の電極と、非水電解液と、を備えたリチウムイオン二次電池であって、
    前記非水電解液は、有機溶媒中に、支持塩としてのリチウム塩を少なくとも含み、それら電解液構成成分の合計量100gに対し、添加剤として次式(I):
    Figure 2011181234
    で表される化合物(ここで、前記式(I)中のR〜Rは、それぞれ独立に炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である)0.02mmol〜4mmolを更に含む、リチウムイオン二次電池。
  2. 前記式(I)中のR〜Rが、いずれも−CFである、請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池を備える、車両。
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WO2017111143A1 (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 セントラル硝子株式会社 非水電解液電池用電解液、及びこれを用いた非水電解液電池

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