JP2011180462A - 画像形成装置および背面投影型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像形成装置1は、表示面11aを有するスクリーン11と、表示面11aに光を走査することにより画像を描画するプロジェクター12とを有している。スクリーン11は、表示面11aの各部位にて独立して、光を透過する光透過状態と光を拡散する光拡散状態とを選択でき、アドレス光が照射された部位が光拡散状態となる。プロジェクター12は、表示面11aの当該表示面11aに表示する画像に対応した領域が光拡散状態となるようにアドレス光LL’を表示面11aにベクター走査するベクター走査部と、画像を表示するための表示光LL”をラスター走査するラスター走査部とを有している。
【選択図】図1
Description
しかしながら、このような特許文献1では、スクリーンが常に光拡散性を有しているため、次のような問題が生じる。第1に、スクリーンに画像を形成しない場合には、スクリーンが視覚的に邪魔となる。第2に、必ずしもスクリーン全域に画像を表示するとは限られず、場合によっては、スクリーンの一部(例えば中央部)のみに画像を表示することもある。このような場合には、スクリーンの画像が表示されていない部分が視覚的に邪魔となる。第3に、広く知られているスクリーンに画像を表示したのでは、観察者の目を引き付けることが困難である。言い換えれば、スクリーンであることが明らかなスクリーンに画像を表示しても、それは当り前のことであって観察者は何の目新しさも感じず、表示されている画像にも特段の興味、関心を持つことがない。
本発明の画像形成装置は、表示面を有するスクリーンと、前記表示面に光を走査することにより画像を描画するプロジェクターとを有し、
前記スクリーンは、前記表示面の各部位にて独立して、光を透過する光透過状態と光を拡散する光拡散状態とを選択でき、アドレス光が照射された前記部位が前記光拡散状態となり、前記アドレス光が照射されない前記部位が前記光透過状態となるように構成され、
前記プロジェクターは、前記表示面の該表示面に表示する画像に対応した領域が前記光拡散状態となるように前記アドレス光を前記表示面にベクター走査するベクター走査部と、前記画像を表示するための表示光を前記アドレス光の照射によって前記光拡散状態となった領域にラスター走査するラスター走査部とを有することを特徴とする。
これにより、アドレス光が観察者に視認されるのを防止することができるとともに、アドレス光が表示面に表示された画像の色合い等に影響を与えるのを防止でき、表示面に所望の画像を表示することができる。
本発明の画像形成装置では、前記ラスター走査部は、前記表示光を出射する表示光出射部および前記表示光を反射し前記表示面へ走査する表示光走査部を有し、
前記ベクター走査部は、前記アドレス光を出射するアドレス光出射部および前記アドレス光を反射し前記表示面へ走査するアドレス光走査部を有していることが好ましい。
これにより、プロジェクターの構成が簡単となる。
これにより、表示光走査部およびアドレス光走査部の装置構成が簡単となる。
これにより、互いに直交する2つの軸のうちの一方の軸まわりの可動板の回動と、他方の軸まわりの可動板の回動とを独立して行うことができる。そのため、可動板を互いに直交する2つの軸のそれぞれの軸まわりに安定して回動させることができる。
前記4本の連結部のうちの前記可動板を介して対向する一対の連結部は、前記可動板とX軸方向に離間配置された駆動部と、前記可動板と前記駆動部とを連結しX軸方向に延在する第1の軸部と、前記駆動部と前記支持部とを連結しY軸方向に延在する第2の軸部とを有し、
前記4本の連結部のうちの他の一対の連結部は、前記可動板とY軸方向に離間配置された駆動部と、前記可動板と前記駆動部とを連結しY軸方向に延在する第1の軸部と、前記駆動部と前記支持部とを連結しX軸方向に延在する第2の軸部とを有し、
前記4本の連結部の前記第1の軸部は、それぞれ、該第1の軸部の長手方向の途中で屈曲することが好ましい。
これにより、各連結部の構成が簡単となるとともに、可動板の互いに対向する2軸のそれぞれの軸まわりの回動等をスムーズに行うことができる。
これにより、可動板側軸部が受ける応力を応力緩和部で緩和することができ、駆動部側軸部へ伝わるのを防止または抑制することができる。また、4本の連結部のうちの対向する一対の連結部を軸とした可動板の回動を他の一対の連結部の可動板側軸部が捩じり変形することにより許容することができる。そのため、可動板を互いに直交する2軸のそれぞれの軸まわりにスムーズに回動させることができる。
これにより、変形部が捩じり変形することにより第1の軸部に加わる応力を効果的に緩和することができる。
これにより、各連結部において、非変形部を軸にして第1の軸部を屈曲させることができる。そのため、各連結部の第1の軸部を簡単かつ確実に屈曲させることができ、可動板を安定して変位させることができる。
前記変位手段は、前記4本の連結部に対応して4つ設けられており、
4つの前記変位手段は、それぞれ、前記駆動部に設けられた永久磁石と、前記永久磁石に作用する磁界を発生するコイルとを有していることが好ましい。
これにより、各連結部の動きを独立して制御することができる。また、電磁駆動であるため大きな力を発生することができる。
これにより、可動板を安定して変位させることができる。
本発明の画像形成装置では、前記プロジェクターは、前記表示面に表示する画像データから前記表示面の前記光拡散状態とする領域を決定し、決定された領域に前記アドレス光が照射されるとともに、前記表示光が前記アドレス光の照射によって前記光拡散状態となった領域に照射されるように、前記ラスター走査部および前記ベクター走査部の作動を制御する制御部を有していることが好ましい。
これにより、より確実に、表示面の画像を表示したい領域のみを光拡散状態とすることができ、表示面に所望の画像を表示することができる。
前記ラスター走査部は、前記表示光を前記第1の方向に走査しつつ前記第2の方向に走査することにより前記表示面に走査するよう構成されており、
前記制御部は、前記画像データに基づいて、前記表示光走査部によって前記表示面に走査される前記表示光の前記第1の方向における振れ幅および前記第2の方向における振れ幅をそれぞれ決定することが好ましい。
これにより、効率的に表示光を表示面に走査することができる。
これにより、プロジェクターによって表示面に表示された画像の観察が阻害されるのを防止するができる。そのため、優れた宣伝広告機能を発揮することができる。
本発明の画像形成装置では、前記プロジェクターは、前記表示面の前記プロジェクターに最も近い部位から1m以内に設置されていることが好ましい。
これにより、プロジェクターから照射される光が例えば歩行者等の障害物によって遮られてしまうのを効果的に防止することができ、より確実に、表示面に所望の画像を表示することができる。
これにより、簡単に、光透過状態と光拡散状態とを切り替えることのできるスクリーンを得ることができる。
これにより、電圧が印加されていないときは無色透明な光透過状態であり、電圧を印加することにより白濁した光拡散状態となる、画像形成装置の用途に適したスクリーンを得ることができる。
これにより、簡単な制御によって、スクリーンの表示面の画像が表示される領域のみを光拡散状態とし、その他の領域を光透過状態とすることができる。
前記スクリーンは、前記表示面の各部位にて独立して、光を透過する光透過状態と光を拡散する光拡散状態とを選択でき、アドレス光が照射された前記部位が前記光拡散状態となり、前記アドレス光が照射されない前記部位が前記光透過状態となるように構成され、
前記プロジェクターは、前記表示面の該表示面に表示する画像に対応した領域が前記光拡散状態となるように前記アドレス光を前記表示面にベクター走査するベクター走査部と、前記画像を表示するための表示光を前記アドレス光の照射によって前記光拡散状態となった領域にラスター走査するラスター走査部とを有することを特徴とする。
これにより、実質的に透明なスクリーンを用いて観察者の興味を効果的に引き付けることのできる背面投影型表示装置を提供することができる。
<第1実施形態>
まず、本発明の画像形成装置の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の第1実施形態を示す図、図2は、図1に示す画像形成装置が有するスクリーンの断面図、図3は、スクリーンの透過率と液晶高分子複合層に印加される電圧の強さの関係を示すグラフ、図4は、スクリーンの等価回路を示す図、図5は、スクリーンの作動を示す図、図6は、図1に示す画像形成装置が有するプロジェクターの概略構成を示す図、図7は、図6に示すベクタースキャンモジュールの概略構成を示す図、図8は、図7に示すベクタースキャンモジュールが有する光スキャナーの平面図、図9は、図8に示す光スキャナーの断面図、図10は、図8に示す光スキャナーが有する連結部の斜視図、図11は、図8に示す光スキャナーが有する変位手段を示す断面図、図12および図13は、それぞれ、図8に示す光スキャナーの作動を説明するための断面図、図14は、図6に示すラスタースキャンモジュールの概略構成を示す図、図15は、図14に示すラスタースキャンモジュールが有する光スキャナーの斜視図、図16は、図15に示す光スキャナーの作動を説明する断面図、図17は、図1に示す画像形成装置の作動を説明する図、図18は、図14に示すラスタースキャンモジュールの駆動の一例を示す図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図1、図2、図9、図12、図13、図15および図16中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
本実施形態では、スクリーン11は、ステージSによって支持されており、例えば、建物の壁等に固定されたり、立て懸けられたりすることなく設置されている。また、スクリーン11は、画像を表示しない時は、無色透明(光透過状態)であり、まるでガラス板のようにその背後を視認できるようになっている。
すなわち、画像形成装置1は、非使用時にスクリーン11が視覚的に邪魔になることがなく、使用時には優れた広告宣伝効果を発揮することができる。
−スクリーン11−
図2に示すように、スクリーン11は、第1の電極111aが形成された第1の基板111、光導電膜112、配向膜113、液晶高分子複合層(液晶層)114、配向膜115および第2の電極116aが形成された第2の基板116が表示面11a側からこの順で積層することにより構成されたスクリーン本体118と、第1の電極111aおよび第2の電極116a間に電圧を印加する電圧印加手段117とを有している。このような構成とすることにより、簡単に、前述したような光透過状態と光拡散状態とを切り替えることのできるスクリーン11を得ることができる。
第1の基板111の下面(液晶高分子複合層114側の面)には、膜状の第1の電極111aが形成されており、第2の基板116の上面(液晶高分子複合層114側の面)には、膜状の第2の電極116aが形成されている。第1の電極111aおよび第2の電極116aは、それぞれ、光透過性を有しており実質的に無色透明である。このような第1の電極111aおよび第2の電極116aは、電圧印加手段117に電気的に接続されており、電圧印加手段117によって、第1の電極111aおよび第2の電極116a間に電圧を印加するとこれらの間に電界が生じ、生じた電界が光導電膜112および液晶高分子複合層114に作用する。
電荷発生物質としては、特に限定されず、例えば、a−Si、ZnS、ZnO、CdS、CdSe、Se、SeTe、TiOなどの無機材料、フタロシアニン系、アゾ系、多環キノン系、インジゴ系、キナクリドン系、ペリレン系、スクエアリウム系、アズレニウム系、シアニン系、ピリリウム系などの有機材料を用いることができる。
高分子114bとしては、液晶相の状態において液晶114aと相溶して、その後、硬化する際に、液晶114aと相分離するものが使用される。このような高分子114bとしては、例えば、高分子主鎖にベンゼン骨格あるいはビフェニル骨格を有する側鎖をつけたものであれば、熱可塑性高分子、熱硬化型高分子、紫外線硬化型高分子の別を問わず、広く用いることができる。
まず、第1の基板111の表面に第1の電極111aを形成すると共に、第2の基板116の表面に第2の電極116aを形成する。これら第1、第2の電極111a、116aは、例えば、蒸着法により形成することができる。次いで、第1の電極111aの表面に上述した方法で光導電膜112を形成する。さらに、光導電膜112の表面に例えばポリイミドをスピンコートすることにより配向膜113を形成すると共に、これと同様の方法により、第2の電極116aの表面にも配向膜115を形成する。その後、配向膜113が形成された第1の基板111および配向膜115が形成された第2の基板116を150℃にて焼成する。焼成後、配向膜113、115の表面にラビング処理(配向処理)を施す。なお、ラビング処理の際の擦る方向は、第1の基板111および第2の基板116を組み合わせたときに擦る方向が平行となるようする。
このようにしてスクリーン11が得られる。
図2に示す高分子114bおよび液晶114aは、同様の屈折率異方性を示し、配向方向と平行方向における屈折率は1.5程度あり、配向方向と垂直方向の屈折率は1.7程度である。液晶高分子複合層114に電界が印加されていない状態では、液晶114aが高分子114bと同方向に配向しているため、第1の基板111および第2の基板116と垂直な方向における液晶114aと高分子114bの屈折率が一致する。したがって、この状態では、スクリーン11は、透過率80%程度の実質的に無色透明な状態(光透過状態)となる。
VA=(C/CA)V……(1)
C=CA・CO/(CA・CO)……(2)
まず、電圧印加手段117により、第1の電極111aおよび第2の電極116a間に電圧(交番電圧)を印加する(以下では、この状態を「スタンバイ状態」とも言う)。印加する電圧の強さは、液晶高分子複合層114に実際に印加される電圧がV1よりも若干低いかV1と等しくなるような強さであるのが好ましい。これにより、スタンバイ状態においてスクリーン11を実質的に無色透明に保つことができるとともに、スタンバイ状態から電圧を少し増加させることによってスクリーン11を光拡散状態に変化させることができる。なお、本実施形態では、スタンバイ状態でのスクリーン11の透過率が80%程度となるように、第1の電極111aおよび第2の電極116a間に印加する電圧の強さを決定しているが、スタンバイ状態でのスクリーン11の透過率は特に限定されず、例えば70%程度に設定してもよい。これは、スクリーン11のスタンバイ状態において求められる透過率に応じて適宜設定すればよい。
このように、スクリーン11は、スタンバイ状態では無色透明とし、画像が表示される領域のみを光拡散状態とするように使用される。これにより、前述のような優れた広告宣伝効果を発揮することができる。
以上、スクリーン11について詳細に説明した。
次いで、プロジェクター12について説明する。
図6に示すように、プロジェクター12は、ベクタースキャンモジュール(ベクター走査部)12aと、ラスタースキャンモジュール(ラスター走査部)12bと、ベクタースキャンモジュール12aおよびラスタースキャンモジュール12bの作動を制御する制御部12cとで構成されている。ベクタースキャンモジュール12aは、表示面11aに所望の画像が表示できるように、表示面11aの前記画像に対応する領域を光拡散状態とするためのアドレス光LL’をベクター走査する。一方のラスタースキャンモジュール12bは、表示面11aのアドレス光LL’の照射によって光拡散状態となった領域に画像を表示するための表示光LL”をラスター走査する。このような構成のプロジェクター12によれば、スクリーン11の表示面11aの画像が表示される領域以外の領域を透明に保つことができるため、前述したように、表示面11aに、観察者に興味、関心を強く持たせるような画像を表示することができる。
図7に示すように、ベクタースキャンモジュール12aは、アドレス光LL’を出射するアドレス光用光源ユニット(アドレス光出射部)21と、アドレス光LL’を反射し表示面11aへ走査するアドレス光走査部22とを有している。これにより、ベクタースキャンモジュール12aの装置構成が簡単となる。
アドレス光用光源ユニット21は、アドレス光LL’としての赤外レーザー(赤外線)を出射するレーザー光源211iと、レーザー光源211iに対応して設けられたコリメーターレンズ212iおよびダイクロイックミラー213iとを備えている。レーザー光源211iから出射されたアドレス光LL’は、コリメーターレンズ212iによって平行化されて細いビームとされた後、ダイクロイックミラー213iによって反射される。そして、反射されたアドレス光LL’がアドレス光用光源ユニット21から出射する。
なお、アドレス光用光源ユニット21では、コリメーターレンズ212iに代えてコリメーターミラーを用いることができ、この場合も、平行光束の細いビームを形成することができる。また、レーザー光源211iから平行光束が出射される場合、コリメーターレンズ212iを省略することができる。
アドレス光走査部22は、アドレス光用光源ユニット21から出射したアドレス光LL’をスクリーン11の表示面11aにベクター走査する機能を有している。このような光走査部22は、アドレス光用光源ユニット21から出射したアドレス光LL’を表示面11aに対しベクター走査する1つの光スキャナー3を有している。このような構成により、アドレス光走査部22の装置構成が簡単となる。
本実施形態の振動系3aは、SOI基板の不要部位をウェットエッチング等の各種エッチング法により除去することにより形成されている。
支持部32の内側には、可動板31が設けられている。可動板31は、平板状をなし、一方の面(基台33と反対側の面)311には、光反射性を有する光反射部312が形成されている。アドレス光用光源ユニット21から出射したアドレス光LL’は、この光反射部312にて反射され、表示面11aに走査される。光反射部312は、例えば、面311上にアルミニウム、ニッケル等の金属膜を蒸着等により形成することにより得られる。なお、本実施形態では、可動板31の平面視形状は円形であるが、可動板31の平面視形状としては、特に限定されず、例えば長方形、正方形等の多角形、楕円形等であってもよい。
各連結部4、5、6、7をこのような構成とすることにより、連結部の構成が簡単となるとともに、後述するように可動板2の回動中心軸X1、Y1まわりの回動等をスムーズに行うことができる。
このような駆動板41は、第1の軸部42によって可動板31と連結している。第1の軸部42は、全体的にX軸方向に延在するように設けられている。このような第1の軸部42は、駆動板41と可動板31との間に設けられた応力緩和部421と、応力緩和部421と可動板31とを連結する可動板側軸部422と、応力緩和部421と駆動板41とを連結する駆動板側軸部(駆動部側軸部)423とを有している。
可動板側軸部422および駆動板側軸部423は、それぞれ、X軸方向に延在する棒状をなしている。また、可動板側軸部422および駆動板側軸部423は、同軸的に設けられている。
このような可動板側軸部422および駆動板側軸部423は、応力緩和部421を介して連結している。応力緩和部421は、第1の軸部42が屈曲変形する際の節となる機能と、可動板側軸部422の捩じり変形により発生するトルクを緩和(吸収)し、前記トルクが駆動板側軸部423に伝わるのを防止または抑制する機能とを有している。
非変形部4213は、Y軸方向に延在する棒状をなしている。このような非変形部4213は、光スキャナー3の駆動時に実質的に変形しない硬さに設定されている。これにより、後述するように、非変形部4213の中心軸Y4を中心に第1の軸部42を屈曲させることができ、応力緩和部421に節としての機能を確実に発揮させることができ、光スキャナー3を安定して駆動させることができる。
このような各接続部4214、4215は、X軸方向に延在する棒状をなしている。また、各接続部4214、4215は、Z軸方向に湾曲可能でかつその中心軸まわりに捩じり変形可能となっている。
以上、振動系3aの構成について具体的に説明した。
このような構成によれば、変位手段8の構成が簡単となる。また、変位手段8を電磁駆動とすることにより、比較的大きな力を発生させることができ、可動板31をより確実に回動させることができる。また、各連結部4、5、6、7に1つの変位手段が設けられているため、各連結部4、5、6、7を独立して変形させることができる。
このような永久磁石811としては、特に限定されず、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石、ボンド磁石などの、硬磁性体を着磁したものを好適に用いることができる。
以上、変位手段8について説明した。
・Y軸まわりの変位
まず、図12に基づいて、可動板31のY軸まわりの変位について説明する。なお、図12は、図8中A−A線断面図に対応する断面図である。
図12(a)に示すように、コイル812の永久磁石811側がN極、コイル832の永久磁石831側がS極となるように、電源813、833からコイル812、832に電圧を印加する。
この駆動板41、61の傾斜とともに、駆動板側軸部423が可動板31側の端を下側に向けるように傾斜し、駆動板側軸部623が可動板31側の端を上側に向けるように傾斜する。これにより、駆動板側軸部423、623の可動板31側の端同士がZ軸方向にずれた状態となる。
このように、第1の状態では、連結部4の第1の軸部42がその途中にある応力緩和部421で下側に凸のV字状に屈曲変形するとともに、連結部6の第1の軸部62がその途中にある応力緩和部621で上側に凸のV字状に屈曲変形することにより、回動中心軸Y1を中心として、可動板31が図12(a)中反時計回りに傾斜する。
なお、可動板31の回動中心軸Y1まわりの回動は、連結部5、7が有する可動板側軸部522、722がその中心軸まわりに捩じり変形することによって許容される。
次いで、図13に基づいて、可動板31のX軸まわりの変位について説明する。なお、図13は、図8中B−B線断面図に対応する断面図である。
図13(a)に示すように、コイル822の永久磁石821側がN極、コイル842の永久磁石841側がS極となるように電源823、843からコイル822、842に電圧を印加する。すると、前述した可動板31の回動中心軸Y1まわりの回動と同様に、連結部5の第1の軸部52がその途中にある応力緩和部521で下側に凸のV字状に屈曲変形するとともに、連結部7の第1の軸部72がその途中にある応力緩和部721で上側に凸のV字状に屈曲変形することにより、回動中心軸X1を中心として、可動板31が図13(a)中反時計回りに傾斜する。
なお、可動板31の回動中心軸X1まわりの回動は、連結部4、6が有する可動板側軸部422、622がその中心軸まわりに捩じり変形することによって許容される。
前述したようなX軸まわりの変位と、Y軸まわりの変位とを同時に行うことにより、可動板31を回動中心軸Y1および回動中心軸X1のそれぞれの軸まわりに2次元的に変位させることができる。ここで、光スキャナー3では、可動板31の回動中心軸Y1まわりの回動と回動中心軸X1まわりの回動とを独立して行うことができる。そのため、光スキャナー3では、回動中心軸Y1の回動が回動中心軸X1まわりの回動に影響を受けず、逆に、回動中心軸X1の回動も回動中心軸Y1まわりの回動に影響を受ない。したがって、光スキャナー3は、回動中心軸Y1および可動中心軸X1のそれぞれの軸まわりに可動板2を安定して回動させることができ、ベクター走査により適した装置構成であると言える。
また、連結部4において、応力緩和部421が非変形部4213を有しているため、この非変形部4213を軸にして第1の軸部42を屈曲させることができる。このことは、連結部5、6、7についても同様である。そのため、各連結部4、5、6、7の第1の軸部42、52、62、72を簡単かつ確実に屈曲させることができ、可動板31を安定して変位させることができる。
図14に示すように、ラスタースキャンモジュール12bは、表示光LL”(レーザー光)を出射する表示光用光源ユニット(表示光出射部)23と、表示面11aに対して表示光用光源ユニット23から出射した表示光LL”を走査する表示光走査部24とを有している。このような構成により、ラスタースキャンモジュール12bを比較的簡単に構成することができる。
表示光用光源ユニット23は、各色のレーザー光源231r、231g、231bと、各色のレーザー光源231r、231g、231bに対応して設けられたコリメーターレンズ232r、232g、232bおよびダイクロイックミラー233r、233g、233bとを備えている。各色のレーザー光源231r、231g、231bは、それぞれ、赤色、緑色および青色のレーザー光RR、GG、BBを出射する。レーザー光RR、GG、BBは、それぞれ、制御部12cから送信される駆動信号に対応して変調された状態で出射され、コリメーターレンズ232r、232g、232bによって平行化されて細いビームとされる。ダイクロイックミラー233r、233g、233bは、それぞれ、赤色レーザー光RR、緑色レーザー光GG、青色レーザー光BBを反射する特性を有し、各色のレーザー光RR、GG、BBを結合して表示光LL”を出射する。
表示光走査部24は、表示光用光源ユニット23から出射した表示光LL”を表示面11aに対し、水平方向(第1の方向)に走査(水平走査:主走査)すると共に、水平方向の走査速度よりも遅い走査速度で垂直方向(第2の方向:x方向に直交するy方向)に走査(垂直走査:副走査)することで2次元的に走査する。
図15に示すように、光スキャナー25は、いわゆる1自由度振動系のものであり、基体251と、基体251の下面に対向するよう設けられた対向基板253と、基体251と対向基板253との間に設けられたスペーサー部材252とを有している。
可動板251aは、その平面視にて、略長方形状をなしている。このような可動板251aの上面には、光反射性を有する光反射部251eが設けられている。光反射部251eは、例えば、Al、Ni等の金属膜で構成されている。また、可動板251aの下面には、永久磁石254が設けられている。
連結部251cは、可動板251aの一方側にて、可動板251aと支持部251bとを連結し、連結部251dは、可動板251aの他方側にて、可動板251aと支持部251bとを連結している。このような連結部251c、251dは、それぞれ、長手形状をなしている。また、連結部251c、251dは、それぞれ、弾性変形可能である。このような1対の連結部251c、251dは、互いに同軸的に設けられており、この軸(以下「回動中心軸J1」と言う)を中心として、可動板251aが支持部251bに対して回動する。
永久磁石254は、板棒状をなしていて、可動板251aの下面に沿って設けられている。このような永久磁石254は、可動板251aの平面視にて、回動中心軸J1に対して直交する方向に磁化(着磁)されている。すなわち、永久磁石254は、両極が回動中心軸J1を介して対向するよう設けられている。このような永久磁石254としては、特に限定されず、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石などを用いることができる。
ここで、光スキャナー25の光反射部251eの角速度よりも遅い角速度で光スキャナー27の光反射部271eを回動させるために、例えば、光スキャナー25を共振を利用した共振駆動とし、光スキャナー27を共振を利用しない非共振駆動とするのが好ましい。
図15に示すように、角度検出手段26は、光スキャナー25の連結部251c上に設けられた圧電素子261と、圧電素子261から発生する起電力を検出する起電力検出部262と、起電力検出部262の検出結果に基づいて可動板251aの角度を求める(挙動を検知する)角度検知部263とを有している。
制御部12cは、図示しないコンピュータ等から送信されたスクリーン11の表示面11aに表示する画像データDaから表示面11aの光拡散状態とする領域を決定する。この領域は、画像データDaに対応する画像を表示するために表示光LL”を照射する領域と等しい。そして、制御部12cは、決定した領域にアドレス光LL’が照射されるようにベクタースキャンモジュール12aの駆動を制御する。制御部12cは、表示面11aの各点の座標(x、y座標)と、各点にアドレス光LL’を照射するための光スキャナー3の可動板31の振れ角(傾き)の組み合わせを示すテーブル等の情報を予め記憶しており、この情報に基づいて、光スキャナー3を駆動することにより(すなわち、各コイル812、822、832、842に印加する電圧をそれぞれ変化させることにより)、決定された領域にアドレス光LL’を照射しその領域を光拡散状態とする。これにより、表示面11aに表示する画像の輪郭で囲まれる領域と一致する光拡散領域、例えば図17(a)に示すような光拡散領域11bが形成される。
このような画像形成装置1によれば、前述したように、非使用時にスクリーン11が視覚的に邪魔にならず、使用時には、透明な板に画像が表示さているように認識されるため、観察者に画像が浮き出ているような感覚を与えることができ、表示されている画像への興味・関心を効果的に持たせることができる。
次に、本発明の画像形成装置の第2実施形態について説明する。
図19は、本発明に係る第2実施形態の画像形成装置が有する表示光走査部の構成を示す概略図である。
以下、第2実施形態の画像形成装置について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図19に示すように、表示光走査部24Aは、光スキャナー25と、角度検出手段26と、表示光用光源ユニット23から出射した表示光LL”を表示面11aに対し垂直方向に走査する垂直走査用ミラーであるガルバノミラー29と、ガルバノミラーの反射面291の角度(挙動)を検出する角度検出手段28Aとを有している。
このような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
次に、本発明の画像形成装置の第3実施形態について説明する。
図20は、本発明に係る第3実施形態の画像形成装置の構成を示す概略図である。
以下、第3実施形態の画像形成装置について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図20に示すように、画像形成装置1は、スクリーン11と、プロジェクター12と、反射ミラー13とを有している。これらは互いに相対的位置関係が固定されている。
このような第3実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
次に、本発明の画像形成装置の第4実施形態について説明する。
図21は、本発明の第4実施形態に係る画像描画装置が備える表示光走査部の光スキャナーを示す平面図、図22は、図21中のC−C線断面図、図23は、図21に示す光スキャナーが備える駆動手段の電圧印加手段を示すブロック図、図24は、図23に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部で発生する電圧の一例を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図21中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図22中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
第4実施形態の画像形成装置は、表示光走査部が備える光スキャナーの構成が異なる以外、具体的には、2つの光スキャナーに変えて1つの光スキャナーを用いた以外は、第1実施形態とほぼ同様である。なお、図22にて、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
光スキャナー9は、図21に示すような第1の振動系91aと第2の振動系91bと支持部91cとを備える基体91と、基体91と対向配置された対向基板92と、基体91と対向基板92との間に設けられたスペーサー部材93と、永久磁石941と、コイル942とを備えている。
第1の連結部912a、913aは、それぞれ、長手形状をなしており、弾性変形可能である。第1の連結部912a、913aは、それぞれ、駆動部911aを支持部91cに対して回動可能とするように、駆動部911aと支持部91cとを連結している。第1の連結部912a、913aは、互いに同軸的に設けられており、この軸(以下、「回動中心軸J3」という)を中心として、駆動部911aが支持部91cに対して回動するように構成されている。
可動板911bは、図21の平面視にて、円形状をなしている。なお、可動板911bの形状は、駆動部911aの内側に形成することができれば特に限定されず、例えば、図21の平面視にて、楕円形状をなしていてもよいし、四角形状をなしていてもよい。このような可動板911bの上面には光反射性を有する光反射部91dが形成されている。
また、第2の連結部912bには、可動板911bの角度(回動中心軸J4まわりの回動角)を検出するための圧電素子95bが設けられている。
図22に示すように、以上のような基体91は、スペーサー部材93を介して対向基板92と接合している。対向基板92の上面には、永久磁石941に作用する磁界を発生させるコイル942が設けられている。
図21の平面視にて、線分Mの回動中心軸J3に対する傾斜角θは、30〜60度であるのが好ましく、40〜50度であるのがより好ましく、ほぼ45度であるのがさらに好ましい。このように永久磁石941を設けることで、円滑に、可動板911bを回動中心軸J3および回動中心軸J4のそれぞれの軸まわりに回動させることができる。本実施形態では、線分Mは、回動中心軸J3および回動中心軸J4のそれぞれの軸に対して約45度傾斜している。
コイル942は、電圧印加手段943と電気的に接続されていて、電圧印加手段943によりコイル942に電圧が印加されると、コイル942から回動中心軸J3および回動中心軸J4のそれぞれの軸に直交する軸方向の磁界が発生する。
本実施形態では、第1の電圧V1の周波数は、駆動部911aと1対の第1の連結部912a、913aとで構成された第1の振動系91aのねじり共振周波数と異なる周波数となるように調整されている。
また、第2の電圧V2の周波数は、第1の電圧V1の周波数より高く、かつ、水平走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、10〜40kHzであるのが好ましい。このように、第2の電圧V2の周波数を10〜40kHzとし、前述したように第1の電圧V1の周波数を30Hz程度とすることで、スクリーンでの描画に適した周波数で、可動板911bを回動中心軸J3および回動中心軸J4のそれぞれの軸まわりに回動させることができる。ただし、可動板911bを回動中心軸J3および回動中心軸J4のそれぞれの軸まわりに回動させることができれば、第1の電圧V1の周波数と第2の電圧V2の周波数との組み合わせなどは、特に限定されない。
また、第1の振動系91aの共振周波数をf1[Hz]とし、第2の振動系91bの共振周波数をf2[Hz]としたとき、f1とf2とが、f2>f1の関係を満たすことが好ましく、f2≧10f1の関係を満たすことがより好ましい。これにより、より円滑に、可動板911bを回動中心軸J3まわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ、回動中心軸J4まわりに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。
電圧重畳部943cは、コイル942に電圧を印加するための加算器943dを備えている。加算器943dは、第1の電圧発生部943aから第1の電圧V1を受けるとともに、第2の電圧発生部943bから第2の電圧V2を受け、これらの電圧を重畳しコイル942に印加するようになっている。
例えば、図24(a)に示すような第1の電圧V1と、図24(b)に示すような電圧V2とを電圧重畳部943cにて重畳し、重畳した電圧をコイル942に印加する(この重畳された電圧を「電圧V3」ともいう)。
すると、電圧V3中の第1の電圧V1成分によって、永久磁石941のS極側をコイル942に引き付けようとするとともに、N極側をコイル942から離間させようとする磁界と、永久磁石941のS極側をコイル942から離間させようとするとともに、N極側をコイル942に引き付けようとする磁界とが交互に切り換わる。これにより、第1の連結部912a、913aを捩れ変形させつつ、駆動部911aが可動板911bとともに、第1の電圧V1の周波数で回動中心軸J3まわりに回動する。
なお、第2の電圧V2の周波数が第2の振動系91bのねじり共振周波数と等しいため、第2の電圧V2によって、支配的に可動板911bを回動中心軸J4まわりに回動させることができる。そのため、第2の電圧V2によって、可動板911bが駆動部911aとともに回動中心軸J3まわりに回動してしまうことを防止することができる。
このような第4実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
次に、本発明の画像形成装置の第5実施形態について説明する。
図25は、本発明の第5実施形態に係る画像描画装置が備えるアドレス光走査部の光スキャナーを示す断面図。なお、以下では、説明の便宜上、図25中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
第5実施形態の画像形成装置は、アドレス光走査部が有する光スキャナーの構成が異なる以外は、前述した画像形成装置とほぼ同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図25に示すように、本実施形態の光スキャナー3Dでは、振動系3aの向きが前述した第1実施形態に対して逆になっている。すなわち、前述した実施形態で基台33側に位置していた面が基台33と反対側に位置し、基台33と反対側に位置していた面が基台33側に位置するように設けられている。
このような第5実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上説明したような画像形成装置は、例えば、背面投影型表示装置(リア型プロジェクター)に好適に適用することができる。その結果、優れた描画特性を有するリア型プロジェクターを提供することができる。
なお、リア型プロジェクター100では、観察者は、スクリーン11を裏側(表示面11aと反対側)から視認するため、プロジェクター12は、表示面11aに、観察者に観察させたい画像の鏡像が表示されるようにアドレス光LL’および表示光LL”を走査することが好ましい。
Claims (19)
- 表示面を有するスクリーンと、前記表示面に光を走査することにより画像を描画するプロジェクターとを有し、
前記スクリーンは、前記表示面の各部位にて独立して、光を透過する光透過状態と光を拡散する光拡散状態とを選択でき、アドレス光が照射された前記部位が前記光拡散状態となり、前記アドレス光が照射されない前記部位が前記光透過状態となるように構成され、
前記プロジェクターは、前記表示面の該表示面に表示する画像に対応した領域が前記光拡散状態となるように前記アドレス光を前記表示面にベクター走査するベクター走査部と、前記画像を表示するための表示光を前記アドレス光の照射によって前記光拡散状態となった領域にラスター走査するラスター走査部とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記アドレス光は、赤外線である請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記ラスター走査部は、前記表示光を出射する表示光出射部および前記表示光を反射し前記表示面へ走査する表示光走査部を有し、
前記ベクター走査部は、前記アドレス光を出射するアドレス光出射部および前記アドレス光を反射し前記表示面へ走査するアドレス光走査部を有している請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記表示光走査部および前記アドレス光走査部は、それぞれ、光反射性を有する光反射部を備えた可動板が少なくとも一方向または互いに直交する二方向へ回動可能に設けられ、当該回動によって前記光反射部で反射した光を前記表示面に走査する光スキャナーを有している請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記アドレス光走査部が有する前記光スキャナーは、前記可動板と、前記可動板を支持する支持部と、前記可動板と前記支持部とを連結する4つの連結部とを有し、前記4つの連結部は、前記可動板の平面視にて、前記可動板の外周に、周方向に沿って90度間隔で設けられている請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記可動板の平面視にて直交する2軸をX軸およびY軸としたとき、
前記4本の連結部のうちの前記可動板を介して対向する一対の連結部は、前記可動板とX軸方向に離間配置された駆動部と、前記可動板と前記駆動部とを連結しX軸方向に延在する第1の軸部と、前記駆動部と前記支持部とを連結しY軸方向に延在する第2の軸部とを有し、
前記4本の連結部のうちの他の一対の連結部は、前記可動板とY軸方向に離間配置された駆動部と、前記可動板と前記駆動部とを連結しY軸方向に延在する第1の軸部と、前記駆動部と前記支持部とを連結しX軸方向に延在する第2の軸部とを有し、
前記4本の連結部の前記第1の軸部は、それぞれ、該第1の軸部の長手方向の途中で屈曲する請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記4本の連結部の前記第1の軸部は、それぞれ、前記可動板と前記駆動部の間に設けられた応力緩和部と、前記応力緩和部と前記可動板とを連結し中心軸まわりに捩じり変形可能な可動板側軸部と、前記応力緩和部と前記駆動部とを連結する駆動部側軸部とを有し、前記応力緩和部で屈曲する請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記4本の連結部の前記応力緩和部は、それぞれ、前記可動板の平面視にて、可動板側軸部および駆動部側軸部の延在方向に直交する方向に延在し、中心軸まわりに捩じり変形する一対の変形部を有し、前記一対の変形部のうちの一方の前記変形部は、前記可動板側軸部に連結され、他方の前記変形部は、前記駆動部側軸部に連結されている請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記4本の連結部の前記応力緩和部は、それぞれ、前記一対の変形部の間に設けられ、前記変形部の延在方向と平行な方向に延在し、中心軸まわりに捩じり変形しない非変形部を有している請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記可動板を前記支持部に対して変位させる変位手段を有し、
前記変位手段は、前記4本の連結部に対応して4つ設けられており、
4つの前記変位手段は、それぞれ、前記駆動部に設けられた永久磁石と、前記永久磁石に作用する磁界を発生するコイルとを有している請求項5ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記4つの変位手段において、前記永久磁石は、前記可動板の厚さ方向に両極が対向するように設けられており、前記コイルは、前記可動板の厚さ方向に直交する方向の磁界を発生させるように設けられている請求項10に記載の画像形成装置。
- 前記プロジェクターは、前記表示面に表示する画像データから前記表示面の前記光拡散状態とする領域を決定し、決定された領域に前記アドレス光が照射されるとともに、前記表示光が前記アドレス光の照射によって前記光拡散状態となった領域に照射されるように、前記ラスター走査部および前記ベクター走査部の作動を制御する制御部を有している請求項3ないし11のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記表示面の平面視にて互いに直交する方向を第1の方向および第2の方向としたとき、
前記ラスター走査部は、前記表示光を前記第1の方向に走査しつつ前記第2の方向に走査することにより前記表示面に走査するよう構成されており、
前記制御部は、前記画像データに基づいて、前記表示光走査部によって前記表示面に走査される前記表示光の前記第1の方向における振れ幅および前記第2の方向における振れ幅をそれぞれ決定する請求項12に記載の画像形成装置。 - 前記プロジェクターは、前記スクリーンの輪郭を前記表示面に直交する方向へ延長して形成される領域内に配置されない請求項1ないし13のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記プロジェクターは、前記表示面の前記プロジェクターに最も近い部位から1m以内に設置されている請求項1ないし14のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記スクリーンは、第1の電極が形成された光透過性を有する第1の基板と、前記アドレス光が照射された部位の電気抵抗が低下する光導電膜と、液晶が分散されている液晶層と、第2の電極が形成された光透過性を有する第2の基板とが前記表示面側からこの順で設けられている請求項1ないし15のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記液晶層は、前記液晶および高分子が層分離してなる液晶高分子複合層であり、前記液晶および前記高分子は、屈折率異方性を有し、前記第1の電極および前記第2の電極間に電圧を印加することにより前記液晶高分子複合層に印加される電圧の強さに応じて、前記液晶および前記高分子が揃って配向する前記光透過状態と、前記液晶および前記高分子が異なる方向に配向する前記光拡散状態とをとるよう構成されている請求項16に記載の画像形成装置。
- 前記光透過状態と前記光拡散状態とが切り替わる前記電圧の強さをVとしたとき、前記第1の電極および前記第2の電極間に、前記液晶高分子複合層に印加される電圧の強さが前記Vより大きくならないような電圧を印加した状態にて、前記表示面の前記光拡散状態とする部位に前記アドレス光を照射し、前記光導電膜の前記アドレス光が照射された部位の電気抵抗を低下させることにより、前記液晶高分子複合層の前記アドレス光が照射された部位に作用する電圧の強さを前記Vよりも大きくし、これにより、前記表示面の前記アドレス光が照射された部位を前記光透過状態から前記光拡散状態とする請求項17に記載の画像形成装置。
- 筐体と、前記筐体に固定され、表示面を有するスクリーンと、前記筐体内に配置され、前記表示面に光を走査することにより画像を描画するプロジェクターとを有し、
前記スクリーンは、前記表示面の各部位にて独立して、光を透過する光透過状態と光を拡散する光拡散状態とを選択でき、アドレス光が照射された前記部位が前記光拡散状態となり、前記アドレス光が照射されない前記部位が前記光透過状態となるように構成され、
前記プロジェクターは、前記表示面の該表示面に表示する画像に対応した領域が前記光拡散状態となるように前記アドレス光を前記表示面にベクター走査するベクター走査部と、前記画像を表示するための表示光を前記アドレス光の照射によって前記光拡散状態となった領域にラスター走査するラスター走査部とを有することを特徴とする背面投影型表示装置。
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