JP2011180422A - 光合分波素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度無依存化を達成する。
【解決手段】等価屈折率の温度依存性が互いに異なる第1部分光導波路12A1〜6と第2部分光導波路12B1〜6とが直列に接続された第1〜第6光導波路121〜12を備えた光導波路アレイ14と、光導波路アレイの一端に接続された入力側平面導波路16と、光導波路アレイの他端に接続された出力側平面導波路18と、入力側平面導波路に接続された入力用光導波路20と、出力側平面導波路に接続された出力用光導波路22a〜22cとが、Siを用いて、屈折率差が40%以上のクラッドCLに形成されていて、第1〜第6光導波路において、(1)光導波路番号iとともに、光路長が一定値Δlずつ増加し、(2)光導波路番号iとともに、全幾何学的長さが一定値ΔLずつ増加し、(3)光導波路番号iとともに、第2部分光導波路の幾何学的長さが一定値ΔLaずつ減少する。
【選択図】図1

Description

この発明は、複数の波長の光を合波及び分波する光合分波素子に関する。
近年、光素子の小型化と量産化を目的として、Siを光導波路材料として用いる技術が注目されている。Si製の光素子の一つとして、光合分波素子が知られている。これは、光加入者系通信システムなどにおいて用いられ、異なった波長の光を一本の光ファイバに合波し、及び光ファイバから異なった波長の光を分離して取り出す目的で使用される。
光合分波素子としては、様々な構造のものが存在するが、波長合分波特性が良好で小型化が可能なアレイ導波路回折格子(AWG)を用いた光合分波素子が近年注目されている。
ところで、一般にSi製の光合分波素子は、温度依存性が大きいため、光合分波素子の周囲の温度が変化すると、素子の波長分離特性が変化してしまうという問題点がある。
Si製の光合分波素子の温度依存性を解消するための一つの方法として、ポリマークラッドを用いる技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、単結晶Siとポリマーとを組み合わせて光合分波素子を作成する必要があるために、製造工程が複雑となるという別の問題が発生する。
また、ポリマーを使用せずに光導波路の構造を工夫することにより、Si製の光素子の温度無依存化を図った技術が知られている(例えば、非特許文献2参照)。
Optics Express vol.17,No.17,pp14627−14633,August 17,2009 Optics Letters vol.34,No.5,pp599−601,March 1,2009
しかしながら、非特許文献2の技術はマッハツェンダ干渉計に関する技術であり、アレイ導波路回折格子を用いた光合分波素子に関するものではなかった。
発明者は、鋭意検討の結果、光導波路を囲むクラッドの種類を変えることにより、当該光導波路の等価屈折率の温度依存性を変化させた2種類の光導波路を用いてアレイ導波路回折格子を形成することで、上述した問題点を解決できることに想到した。
従って、この発明の目的は、光導波路の構造を工夫することにより温度無依存化を達成した、Si製でAWG型の光合分波素子を提供することにある。
上述した目的の達成を図るために、この発明の光合分波素子は、等価屈折率の温度依存性が互いに異なる第1部分光導波路と第2部分光導波路とが直列に接続されてそれぞれ形成された第1〜第N光導波路(ただし、Nは整数)を備えた光導波路アレイと、光導波路アレイの一端に接続された入力側平面導波路と、光導波路アレイの他端に接続された出力側平面導波路と、入力側平面導波路に接続された入力用光導波路と、出力側平面導波路に接続された複数の出力用光導波路とが、Siを用いて、Siとの屈折率差が40%以上のクラッドに形成されている。
そして、第1〜第N光導波路において、
(1)光導波路番号i(iは1<i≦Nを満たす整数)が順次に増大する毎に、光路長が一定値Δlずつ増加し、
(2)光導波路番号iが順次に増大する毎に、全幾何学的長さ(経路長)が一定値ΔLずつ増加し、
(3)光導波路番号iが順次に増大する毎に、前記第2部分光導波路の幾何学的長さ(経路長)が一定値ΔLaずつ減少することを特徴とする。
このように、光導波路アレイを、等価屈折率の温度依存性の異なった第1部分光導波路と第2部分光導波路とで構成し、第1及び第2部分導波路の経路長を調整することにより、素子全体としての等価屈折率の温度依存性を従来よりも相殺することができる。その結果、従来以上に温度依存性を低減した光合分波素子が得られる。
ここで、クラッドが、SiO製の下部クラッドと、下部クラッド上に設けられた上部クラッドとを備えていて第1及び第2部分光導波路は、下部クラッド上に形成されており、底面、上面及び両側面を備えていて、光伝播方向に直交する断面形状を矩形状とし、第1部分光導波路は上面及び両側面が上部クラッドとしてのSiOに囲まれていて、及び第2部分光導波路は上面及び両側面が上部クラッドとしての空気に囲まれていることが好ましい。
このようにすることにより、第1部分光導波路と第2部分光導波路とで、クラッドの構成を異ならせることにより、両部分光導波路間で等価屈折率の温度依存性を変化させることができ、素子全体としての波長合分波能の温度依存性を低減することができる。
この発明によれば、光導波路の構造を工夫することにより温度無依存化を達成したか、又は従来よりも温度依存性を低減した、Si製でAWG型の光合分波素子が得られる。
実施形態1の光合分波素子の構造を概略的に示す斜視図である。 (A)は、図1をA−A線に沿って切断した切断端面図である。(B)は、図1をB−B線に沿って切断した切断端面図である。 実施形態1の変形例1の光合分波素子の構造を概略的に示す斜視図である。 実施形態1の変形例2の光合分波素子の構造を概略的に示す斜視図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。なお、各図において各構成要素の形状、大きさ及び配置関係について、この発明が理解できる程度に概略的に示してある。また、以下、この発明の好適な構成例について説明するが、各構成要素の材質及び数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は、以下の実施形態に何ら限定されない。また、各図において、共通する構成要素には同符号を付し、その説明を省略することもある。
(実施形態1)
図1〜図2を参照して、実施形態1の光合分波素子について説明する。図1は、光合分波素子の構造を概略的に示す平面図である。図2(A)は、図1に示す光合分波素子をA−A線に沿って切断した切断端面図である。図2(B)は、図1に示す光合分波素子をB−B線に沿って切断した切断端面図である。
光合分波素子10は、平行平板状の基板Sの第1主面Sa側に形成された構造体であって、後述する入力用光導波路20から入力された複数の波長が合波された光を、分波した上で、波長ごとに規定された出力用光導波路22a〜22cから出力する機能を有する。
以下、光合分波素子10の構造についてより詳細に説明する。
基板Sは、この実施形態に示す例では矩形状の平行平板であり、好ましくは例えば、単結晶Si製とする。基板Sの第1主面Sa上には、下部クラッドCL1と上部クラッドCL2とが積層されたクラッドCLが形成されている。ここで、下部クラッドCL1は、好ましくは、例えば、光合分波素子10を構成する単結晶Siに比較して40%以上屈折率が小さいSiOとする。
上部クラッドCL2は、場所により材料が異なっている。より詳細には、上部クラッドCL2を構成する材料は、第1部分光導波路12A1〜6においては、SiOであり、第2部分光導波路12B1〜6においては、空気である。この点については、後述する。
光合分波素子10は、このクラッドCLに形成されたSi製の光導波路構造体として構成されている。より詳細には、光合分波素子10は、第1〜第N光導波路(ただし、Nは整数)を有する光導波路アレイ14を備えている。この実施形態では、以下、Nを6とした例につき説明する。従って、第1及び第2部分光導波路もそれぞれ6本ずつ設けられている。よって、光導波路番号をiとすると、iは、1<i≦Nとなり、従って、この実施形態では、光導波路アレイ14は、第1部分光導波路12A1〜6と第2部分光導波路12B1〜6とが直列に接続されてそれぞれ形成されてかつ並列に設けられている第1〜第6光導波路121〜12を有している。
さらに、光合分波素子10は、光導波路アレイ14の一端に接続された入力側平面導波路16と、光導波路アレイ14の他端に接続された出力側平面導波路18と、入力側平面導波路16に接続された入力用光導波路20と、出力側平面導波路18に接続された複数の、例えば3本の出力用光導波路22a〜22cとを備えている。
つまり、光合分波素子10は、入力側平面導波路16と出力側平面導波路18との間を、6本の並列した光導波路、すなわち第1〜第6光導波路121〜12からなる光導波路アレイ14で接続した構成を有している。なお、光導波路アレイ14を構成する第1〜第6光導波路121〜12の光路長は、光導波路アレイ14により波長分離に必要な位相差を生み出すために、光導波路番号iが1ずつ増大するごとに一定値Δlずつ増加している。なお、Δlについては後述する。
ここで、第1〜第6光導波路121〜12を構成する第1部分光導波路12A1〜6と第2部分光導波路12B1〜6とは、図2(A)及び(B)に示すように、光導波路のコアの周囲に設けられたクラッドの構造が異なっている。より詳細には、図2(A)及び(B)に示すように、第1部分光導波路12A及び第2部分光導波路12Bは、光伝播方向に直交する断面形状は、互いに同形の矩形状に形成されている。
ここで、図2(A)に示すように、第1部分光導波路12Aは、底面が下部クラッドCL1に接しており、両側面及び上面がSiOからなる上部クラッドCL2で囲まれている。それに対して、図2(B)に示すように、第2部分光導波路12Bは、底面は下部クラッドCL1に接しているものの、底面以外の両側面及び上面に接していたSiOが除去され、両側面及び上面は空気に曝されている。つまり、第2部分光導波路上部12Bでは、第2クラッドCL2は空気とされている。
この説明では、第1部分光導波路12A及び第2部分光導波路12Bを例に挙げて説明したが、他の第1部分光導波路12A2〜6及び第2部分光導波路12B2〜6においても同様である。その結果、第1部分光導波路12A1〜6と第2部分光導波路12B1〜6とでは、等価屈折率の温度依存性に違いが生じる。なお、この点については後述する。
光導波路アレイ14は、大きく3つの領域に分類される。すなわち、入力側の第1接続領域14A、中間の導波路アレイ領域14B、及び、出力側の第2接続領域14Cである。図1に示す構成例では、第1接続領域14Aは、入力側平面導波路16から境界L1までの間の領域である。領域14Aに続く、導波路アレイ領域14Bは、境界L1から境界L2までの間の領域であり、上部クラッドCL2が空気の第2部分光導波路12B1〜6を含む領域である。領域14Bに続く、第2接続領域14Cは、境界L2から出力側平面導波路18までの間の領域である。
導波路アレイ領域14Bにおいて、第1〜第6光導波路121〜12の幾何学的な長さ(経路長)、つまり境界L1及びL2間の長さはそれぞれ等しい。つまり、導波路アレイ領域14Bにおいて、第1部分光導波路12Aと第2部分光導波路12B(ただしiは1〜6)とを足し合わせた幾何学的な長さはiによらず等しい。
また、この実施形態では、光導波路中の導波路アレイ領域14Bにおいて、第1〜第6光導波路121〜12は、光導波路番号が増加するとともに、第2部分光導波路12B1〜6の幾何学的長さが一定値ΔLaずつ減少するように構成されている。つまり、i番目の第2部分光導波路12Bの長さL(12B)には、その前後の第2部分光導波路12Bi−1又は12Bi+1との間において、以下に示す関係が成り立っている。
L(12B)=L(12B)−ΔLa、L(12B)=L(12B)−ΔLa、L(12B)=L(12B)−ΔLa、L(12B)=(12B)−ΔLa及びL(12B)=L(12B)−ΔLa
なお、第2部分光導波路12B1〜6の幾何学的長さの変化分ΔLaについては後述する。
第1接続領域14Aにおける第1〜第6光導波路121〜12の幾何学的長さと、第2接続領域14Cにおける第1〜第6光導波路121〜12の幾何学的長さとを加え合わせた長さは、光導波路番号iが順次に増加する毎に、一定値ΔLずつ増加するように構成されている。
ところで、導波路アレイ領域14Bでは第1〜第6光導波路121〜12の幾何学的長さは等しいことから、光導波路アレイ14全体として見た場合、第1〜第6光導波路121〜12の全幾何学的長さ(全経路長)は、光導波路番号iが順次に増加するごとに、一定値ΔLずつ増加することとなる。
ここで、第1〜第6光導波路121〜12の全幾何学的長さ、すなわち、入力側平面導波路16と出力側平面導波路18との間の幾何学的長さをL(121〜6)と表すと、i番目と(i+1)番目又は(i−1)番目の光導波路間において、L(12)には、以下に示す関係が成り立つ。
L(12)=L(12)+ΔL、L(12)=L(12)+ΔL、L(12)=L(12)+ΔL、L(12)=(12)+ΔL及びL(12)=L(12)+ΔL
なお、第1〜第6光導波路121〜12の幾何学的長さの増分ΔLについては後述する。
入力側平面導波路16は、光導波路アレイ14の第1接続領域14A側の端部に接続されており、入力用光導波路20から異なる波長の光が混合された混合光が入力される。入力側平面導波路16は、平面導波路部16aと、複数のテーパ型導波路部16b1〜6とで構成されている。
テーパ型光導波路部16b1〜6は、平面導波路部16aの一端面16Rに等角度間隔で放射状に接続されている。テーパ型光導波路部16b1〜6は、第1〜第6光導波路121〜12の第1部分光導波路12A1〜6にそれぞれ接続されている。テーパ型光導波路部16b1〜6は互いに同形であり、テーパ角を好ましくは例えば約2°程度とする。
入力用光導波路20から平面導波路部16aの他端面16Lに入力された光を、各テーパ型光導波路部16b1〜6に等分配するために、テーパ型光導波路部16b1〜6が設けられている平面導波路部16aの一端面16Rは、入力用光導波路20と平面導波路部16aとの接続を円の中心とする円周に沿って設けられている。
出力側平面導波路18は、光導波路アレイ14の第2接続領域14C側の端部に接続されている。出力側平面導波路18は、他端面18Lに例えば3本の出力用光導波路22a〜22cが設けられており、これらの出力用光導波路22a〜22cのそれぞれから波長分離された光が出力される点を除いて入力側平面導波路16と同様に構成されている。なお、出力用光導波路を設ける本数は、分離する波長の数に応じて任意好適な本数とすることができる。
すなわち、出力側平面導波路18は、平面導波路部18aと、平面導波路部18aの一端面18Rに接続された複数のテーパ型導波路部18b1〜6とを備えている。テーパ型光導波路部18b1〜6は、第1〜第6光導波路121〜12の第1部分光導波路12A1〜6にそれぞれ接続されている。
続いて、図1を参照して、光合分波素子10の動作について簡単に説明する。
第1波長の第1光Ltと第1波長とは異なる第2波長の第2光Ltとの混合光は、入力用光導波路20を伝播して、入力側平面導波路16に入力される。入力側平面導波路16に入力された混合光は、平面導波路部16aを伝播して、各テーパ型光導波路部16b1〜6に等分配される。混合光は、テーパ型光導波路部16b1〜6から第1〜第6光導波路121〜12へと伝播し、光路長がそれぞれ異なる第1〜第6光導波路121〜12を伝播する過程で、波長分離に必要な位相差が導入される。第1〜第6光導波路121〜12を伝播することで位相差が導入された混合光は、出力側平面導波路18中において、波長によって異なる伝播経路を辿り、波長により異なる出力用光導波路22a〜22cからそれぞれ出力される。図1に示した例では、第1波長の第1光Ltが、出力用光導波路22aから出力され、第2波長の第2光Ltが、出力用光導波路22bから出力される。
なお、この光合分波素子10は、従来品に比べて、温度変化に対する光の合波及び分波の波長安定性が高まっている。以下、この点について説明する。
一般に、AWGを用いた光合分波素子10の光出力Pは、下記(1)式により表される。
P=|Σexp{(2jπ/λ)[qnd(sinQin−sinQout)+qΔl]}|・・・(1)
ここで、qは、第1〜第6光導波路121〜12の光導波路番号を示す。λは、光の波長を示す。nは、入力側平面導波路16及び出力側平面導波路18の等価屈折率を示す。dは、入力側平面導波路16の一端面16Rにおけるテーパ型光導波路部16b1〜6の取付け間隔、及び、出力側平面導波路18の一端面18Rにおけるテーパ型光導波路部18b1〜6の取付け間隔を示す。Qinは、入力用光導波路20の入力側平面導波路16における取付け位置をxinとしたときに、atan(xin/Ls)で表される角度である。Qoutは、出力用光導波路22bの出力側平面導波路18における取付け位置をそれぞれxoutとしたときに、atan(xout/Ls)で表される角度である。なお、Lsは、入力側平面導波路16及び出力側平面導波路18の光軸方向に沿って測った長さである。Δlは、異なる波長の光の合分波を実現するために必要な、第1〜第6光導波路121〜12の光路長差である。
ところで、(1)式において、光路長差Δlは、第1〜第6光導波路121〜12の全幾何学的長さの増分ΔLと、第2部分光導波路12B1〜6の幾何学的長さの増分ΔLaとを用いて、下記(2)式のように表すことができる。
Δl=n(ΔL−ΔLa)+nΔLa・・・(2)
ここで、nは、上部及び下部クラッドCL1及びCL2としてSiOに囲まれた第1部分光導波路12A1〜6の等価屈折率である。また、nは、上部クラッドCL2が空気である第2部分光導波路12B1〜6の等価屈折率である。
よって、光合分波素子10の温度依存性を解消するためには、(2)式で示されたΔlの温度変化率を0とすればよい。すなわち、下記(3)式で表されるd(Δl)/dTを0とすればよい。
d(Δl)/dT=(dn/dT)(ΔL−ΔLa)+(dn/dT)ΔLa・・・(3)
(2)式と(3)式とを連立して解くと、下記(4a)式及び(4b)式が得られる。
ΔLa=(Δl/n)/[n/n−(dn/dT)/(dn/dT)]・・・(4a)
ΔL=(Δl/n)+(1−n/n)ΔLa・・・(4b)
これら(4a)式及び(4b)式が光合分波素子10を温度無依存とするための最終結果である。
ここで、(4a)式及び(4b)式を用いて、光合分波素子10の具体的な寸法の一例を求める。図1に示した光合分波素子10において、第1〜第6光導波路121〜12の幅が300nm及び厚みが300nmとする。このとき、n=2.06であり、及びn=1.83である。また、(dn/dT)=1.82×10−4/Kであり、及び(dn/dT)=2.38×10−4/Kである。
これらの値を(4a)式及び(4b)式に入力すると、(Δl/n)=1に対して、ΔLa=−2.38及びΔL=0.73が得られる。つまり、合分波機能を得るために必要な光路長差(Δl/n)に対して、第2部分光導波路12B1〜6の幾何学的長さの減少分ΔLaを2.38倍とし、及び第1〜第6光導波路121〜12の全幾何学的長さの増分ΔLを0.73倍とすることにより、光合分波素子10の温度依存性を解消することができる。
つまり、光合分波素子10の温度依存性を解消するためには、第1〜第6光導波路121〜12において、空気をクラッドとする第2部分光導波路12B1〜6の幾何学的長さを、導波路番号とともにΔLaずつ短くしていくと共に、第1〜第6光導波路121〜12の幾何学的全長もΔLずつ長くする必要がある。
(変形例1)
図3を参照して、変形例1の光合分波素子30について説明する。光合分波素子30は、第1〜第6光導波路121〜12がヘヤピン状に2つ折に折り畳まれている点が、実施形態1の光合分波素子10と異なっている。従って、光合分波素子30において、光合分波素子10と同様の構成要素には同符号を付して、その説明を省略する。
光合分波素子30は、第1〜第6光導波路121〜12が、中心線Cを中心にしてヘアピン状に折り畳まれている。ここで、図3において、中心線Cの左側の領域をALと称し、中心線Cの右側の領域をARと称する。
また、光合分波素子30では、入力側平面導波路16及び出力側平面導波路18を中心線Cに対して、点対照的に配置している。
上述のように、第1〜第6光導波路121〜12は、この順序で、ΔLずつ導波路の幾何学的長さが大きくなっていく。そのために、第1〜第6光導波路121〜12は、長さが最も短い第1光導波路12をヘヤピンの最も内側に配置して、長さが最も長い第6光導波路12をヘヤピンの最も外側に配置している。
第1〜第6光導波路121〜12をヘヤピン型形状としたために、光合分波素子30では、クラッドを空気とした第2部分光導波路12B1〜6を2つの部分に分割して配置している。すなわち、光合分波素子30は、ヘヤピンの左側領域ALに左側第2部分導波路12LB1〜6を備え、及び、ヘヤピンの右側領域ARに右側第2部分導波路12RB1〜6を備えている。そして、左側第2部分導波路12LB1〜6と右側第2部分導波路12RB1〜6とは、それぞれ、標準幅の第1部分導波路としてのヘヤピン型接続導波路HP1〜6で接続されている。ここで、左側第2部分導波路12LB1〜6と右側第2部分導波路12RB1〜6との幾何学的長さの和は、光導波路番号iとともに、上述のように、ΔLaずつ減少していく。
このように、変形例の光合分波素子30によれば、光合分波素子10よりも小型化を達成しつつ、波長合分波特性を温度無依存化できる。
(変形例2)
図4を参照して、変形例2の光合分波素子40について説明する。光合分波素子40は、入力側平面導波路16及び出力側平面導波路18を中心線Cに対して、線対照的に配置している点が、光合分波素子30と異なっている。従って、光合分波素子40において、光合分波素子30と同様の構成要素には同符号を付して、その説明を省略する。
このように、入力側平面導波路16及び出力側平面導波路18を線対照的に配置することにより、第1〜第6光導波路121〜12の光路長差Δlを、光合分波素子30に比べて大きくすることができる。その結果、分離すべき波長間隔が短い場合であっても温度無依存で容易に波長分離することができる。
10,30,40 光合分波素子
121〜12 第1〜第6光導波路
12A1〜6 第1部分光導波路
12B1〜6 第2部分光導波路
12LB1〜6 左側第2部分導波路
12RB1〜6 右側第2部分導波路
14 光導波路アレイ
14A 第1接続領域
14B 導波路アレイ領域
14C 第2接続領域
16 入力側平面導波路
16a,18a 平面導波路部
16b1〜6,18b1〜6 テーパ型光導波路部
16R,18R 一端面
16L,18L 他端面
18 出力側平面導波路
20 入力用光導波路
22a〜22c 出力用光導波路

Claims (2)

  1. 等価屈折率の温度依存性が互いに異なる第1部分光導波路と第2部分光導波路とが直列に接続されてそれぞれ形成された第1〜第N光導波路(ただし、Nは整数)を備えた光導波路アレイと、
    前記光導波路アレイの一端に接続された入力側平面導波路と、
    前記光導波路アレイの他端に接続された出力側平面導波路と、
    前記入力側平面導波路に接続された入力用光導波路と、
    前記出力側平面導波路に接続された複数の出力用光導波路とが、Siを用いて、該Siとの屈折率差が40%以上のクラッドに形成されていて、
    前記第1〜第N光導波路において、
    (1)光導波路番号i(iは1<i≦Nを満たす整数)が順次に増大する毎に、光路長が一定値Δlずつ増加し、
    (2)光導波路番号iが順次に増大する毎に、全幾何学的長さが一定値ΔLずつ増加し、
    (3)光導波路番号iが順次に増大する毎に、前記第2部分光導波路の幾何学的長さが一定値ΔLaずつ減少する
    ことを特徴とする光合分波素子
  2. 前記クラッドが、SiO製の下部クラッドと、該下部クラッド上に設けられた上部クラッドとを備えていて。
    前記第1及び第2部分光導波路は、前記下部クラッド上に形成されており、底面、上面及び両側面を備えていて、光伝播方向に直交する断面形状を矩形状とし、
    前記第1部分光導波路は上面及び両側面が上部クラッドとしてのSiOに囲まれていて、及び
    前記第2部分光導波路は上面及び両側面が上部クラッドとしての空気に囲まれていることを特徴とする光合分波素子。
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