JP2011179742A - 凝縮器およびそれを用いた空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒を高い効率で凝縮でき、かつ生産性の高い凝縮器およびそれを用いた空調装置を提供する。
【解決手段】凝縮器1は、冷媒を凝縮する凝縮1器であって、冷媒を上流から下流に向けて通過させるための冷媒通路5を有する熱交換部2と、冷媒通路5の上流側端部6に接続されており、かつ凝縮器1への冷媒の入口となる一方接続管部3と、冷媒通路5の下流側端部7に接続されており、かつ凝縮器1からの冷媒の出口となる他方接続管部4とを備えている。熱交換部2は、冷媒通路5の上流側端部6と下流側端部7との間に位置する壁部8を有している。壁部8は、冷媒通路5の断面積を減少させるよう構成されており、かつ冷媒通路5内を上流から下流に向けて流れてくる冷媒を壁部8に衝突させることにより冷媒の凝縮作用を促進させるよう構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、凝縮器およびそれを用いた空調装置に関し、特に凝縮が促進される凝縮器およびそれを用いた空調装置に関するものである。
圧縮機から出てきた高温・高圧ガスの冷媒を効率よく凝縮できるよう改良された空調装置およびそれに用いられる凝縮器が、たとえば特開2000−97519号公報(特許文献1)で提案されている。この公報の空調装置では、冷媒を凝縮させるための既設の第1段凝縮器に、凝縮促進部を備えた第2段凝縮器が追設されており、冷暖房の機能の低下が防止されている。
特開2000−97519号公報
しかし、上記公報の空調装置では、凝縮促進部を備えた第2凝縮器を追設するため、追設作業に時間を要し、また費用が高くなるという問題がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、冷媒を高い効率で凝縮でき、かつ生産性の高い凝縮器およびそれを用いた空調装置を提供することである。
本発明の凝縮器は、冷媒を凝縮する凝縮器であって、冷媒を上流から下流に向けて通過させるための冷媒通路を有する熱交換部と、冷媒通路の上流側端部に接続されており、かつ凝縮器への冷媒の入口となる一方接続管部と、冷媒通路の下流側端部に接続されており、かつ凝縮器からの冷媒の出口となる他方接続管部とを備えている。熱交換部は、冷媒通路の上流側端部と下流側端部との間に位置する壁部を有している。壁部は、冷媒通路の断面積を減少させるよう構成されており、かつ冷媒通路内を上流から下流に向けて流れてくる冷媒を壁部に衝突させることにより冷媒の凝縮作用を促進させるよう構成されている。
本発明の凝縮器によれば、熱交換部において冷媒通路の上流側端部と下流側端部との間に位置する壁部は、冷媒通路の断面積を減少させるよう構成されている。そして、冷媒通路内を上流から下流に向けて流れてくる冷媒が壁部に衝突することにより冷媒が凝縮されやすい状態となり冷媒の凝縮作用が促進される。本発明の凝縮器を用いて空調装置を構成しているため、空調装置が劣化しても凝縮効果を維持することができる。凝縮能力が落ちないため、CO2(二酸化炭素)の削減効果を高くすることができる。このため、凝縮促進のための装置を追設する必要がない。よって、冷媒を高い効率で凝縮でき、かつ生産性の高い凝縮器を提供することができる。
上記の凝縮器においては、壁部は、複数個の壁部材を含み、複数個の壁部材は、冷媒の流れる方向に沿って並んでいる。このため、冷媒が流れる方向に沿って冷媒が壁部材に複数回衝突する。これにより、冷媒をさらに凝縮されやすい状態にすることができ、冷媒の凝縮作用をさらに促進することができる。
上記の凝縮器においては、複数個の壁部材は、第1の壁部材と第2の壁部材とを有し、第1の壁部材は、第2の壁部材より冷媒通路の上流側に配置されており、第2の壁部材は、第1の壁部材より冷媒通路の断面積を減少させるよう構成されている。このため、第2の壁部材は、第1の壁部材と比較して冷媒の流れの束をより縮めることができる。そのため、第2の壁部材はさらに冷媒を凝縮されやすい状態にすることができる。
上記の凝縮器においては、第1の壁部材と第2の壁部材との間の冷媒通路の最大の断面積が、第1の壁部材より上流側の冷媒通路の断面積と比較して小さくなっている。このため、第1の壁部材で凝縮された冷媒の流れの束を縮めた状態で冷媒を第2の壁部材に衝突させることができる。これにより、さらに冷媒を凝縮されやすい状態にすることができる。
上記の凝縮器において好ましくは、壁部は、上流側端部から冷媒通路に沿って冷媒通路の全長の4分の3の位置よりも下流側に配置されている。フィンが劣化した場合、冷媒通路の全長の4分の3の位置よりも下流側では冷媒が十分に凝縮されず、フィンが劣化しない場合よりも冷媒の気相の残留度が高くなる。本発明では、冷媒通路の全長の4分の3の位置よりも下流側に壁部を設けることにより、気相の残留度の高い冷媒を壁部に衝突させて冷媒を凝縮しやすい状態とするため、凝縮効果を維持することができる。
上記の凝縮器においては、壁部は、冷媒通路の断面積を減少させるよう絞り加工により形成されている。このため、壁部を容易に製造することができる。これにより、生産性を向上することができる。
上記の凝縮器においては、熱交換部は、冷媒を分けて流すために並列に延びる複数本の管よりなる第1の管群と、第1の管群によって分けられた冷媒の流れを1つの流れにまとめるためのヘッダパイプと、ヘッダパイプによって1つの流れにまとめられた冷媒を分けて流すために並列に延びる複数本の管よりなる第2の管群とを備え、ヘッダパイプに壁部が形成されている。
第1の管群と第2の管群との各々においては複数本の管が並列に延びているため、管が1本の場合と比較して、冷媒が第1の管群および第2の管群と接触する面積を大きくすることができる。そのため、冷媒の凝縮作用を促進することができる。また、ヘッダパイプに壁部を設けることにより、製造が容易になるため、生産効率を向上することができる。
上記の凝縮器において好ましくは、冷媒通路は、少なくとも2つの直線部と、2つの直線部の各々を流れる冷媒の向きが互いに逆方向になるように2つの直線部を接合するための折り返し部とを有し、折り返し部に壁部が形成されている。
折り返し部においては冷媒の流れを逆方向に折り返すため冷媒の抵抗が大きくなる。そのため、冷媒の圧力を大きくすることができる。これにより、折り返し部に壁部を設けることで冷媒をより一層凝縮されやすい状態にすることができる。また、壁部を形成することが容易になるため、生産効率を向上することができる。
本発明の空調装置は、冷媒を状態変化させて循環させ、熱交換を行わせる空調装置であって、冷媒を減圧するための膨張弁と、膨張弁により減圧された冷媒を蒸発させるための蒸発器と、蒸発器により蒸発された冷媒を圧縮するための圧縮機と、圧縮機で圧縮された冷媒を凝縮するための上記のいずれかの凝縮器とを備えている。
これにより、冷媒の凝縮作用が促進された空調装置を提供することができる。そのため、空調装置が劣化しても凝縮効果を維持することができる。凝縮能力が落ちないため、CO2の削減効果を高くすることができる。また、冷媒の凝縮作用が促進されるため、圧縮機の所要動力の増加を抑制することができる。よって、排出されるCO2の量を削減することができる。このため、凝縮促進のための装置を追設する必要がない。よって、冷媒を高い効率で凝縮でき、かつ生産性の高い空調装置を提供することができる。
以上説明したように、本発明によれば、冷媒を高い効率で凝縮でき、かつ生産性の高い凝縮器およびそれを用いた空調装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1における空調装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における冷暖房可能な空調装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における凝縮器の構成を示す概略図である。 図3のP1部における冷媒通路内の様子を示す概略断面図である。 壁部が絞り加工により形成された凝縮器の構成を概略断面図であって、その断面位置は図4に対応する。 図3のP2部に対応する部分における冷媒通路内の様子を示す概略断面図である。 空調装置の冷房運転時の基本サイクルを示す概略図である。 本発明の実施の形態2における凝縮器の構成を示す概略断面図である。 図8のP3部における冷媒通路内の様子を示す概略断面図である。 図8のX−X線に沿う管の概略断面図である。 本発明の実施の形態3における凝縮器の冷媒通路内の様子を示す概略断面図であって、その断面位置は図4に対応する。 本発明の実施の形態3の変形例1における凝縮器の冷媒通路内の様子を示す概略断面図であって、その断面位置は図4に対応する。 本発明の実施の形態3の変形例2における凝縮器の冷媒通路内の様子を示す概略断面図であって、その断面位置は図4に対応する。 本発明の実施の形態3の変形例3における凝縮器の冷媒通路内の様子を示す概略断面図であって、その断面位置は図4に対応する。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1〜図4を参照して、本実施の形態の空調装置100では、凝縮器1は、熱交換部の冷媒通路の途中に冷媒の凝縮作用を促進させる壁部8(図4)を有している。まず、この凝縮器1を用いた空調装置100について説明する。
図1を参照して、空調装置100は、凝縮器1と、膨張弁10と、蒸発器20と、圧縮機30とを有している。空調装置100は、冷媒を状態変化させて循環させ、熱交換を行わせるよう構成されている。
膨張弁10は、冷媒を減圧するよう構成されおり、たとえば電子膨張弁、キャピラリーチューブよりなっている。蒸発器20は、膨張弁10に接続されており、膨張弁10により減圧された冷媒を蒸発させるための熱交換部を有している。圧縮機30は、蒸発器20に接続されており、蒸発器20により蒸発された冷媒を圧縮するよう構成されている。凝縮器1は、圧縮機30に接続されており、圧縮機30で圧縮された冷媒を凝縮するための熱交換部を有している。この凝縮器1で凝縮された冷媒が膨張弁10へ送られるよう凝縮器1と膨張弁10とが接続されている。
次に、本実施の形態の空調装置100の凝縮器1の構成について説明する。
本実施の形態の凝縮器1は、いわゆるサーペン(Serpent)タイプおよびマルチフロータイプのいずれであってもよいが、本実施の形態ではサーペンタイプの凝縮器1について説明する。
図3を参照して、凝縮器1は、熱交換部2と、一方接続管部3と、他方接続管部4とを主に有している。凝縮器1は、図中矢印で示される冷媒流れRFのように冷媒が凝縮器1の上流USから流れ込み、下流DSから流れ出るように構成されている。凝縮器1は、冷媒が上流USから下流DSに向かって熱交換部2を通過することにより冷媒を気体から液体に状態変化させるように構成されている。
熱交換部2は、冷媒を上流側端部6から下流側端部7に向けて通過させるための冷媒通路5と、冷媒通路5の管の外周に配置されたフィン9とを有している。冷媒通路5は、たとえば冷媒を送ることが可能な管により構成されている。サーペンタイプの場合、この冷媒通路5が一本の管をたとえば蛇行させた形状を有している。蛇行した冷媒通路5は、少なくとも2つの直線部5aと、2つの直線部5aを接合するための折り返し部5bとを有している。折り返し部5bは、2つの直線部5aの各々を流れる冷媒の向きがたとえば互いに逆方向になるようにその2つの直線部5aを接合している。フィン9は、冷媒通路5の直線部5aの管の外周に配置されており、冷媒通路5の折り返し部5bの管の外周には配置されていなくてもよく、折り返し部5bの管の外周に配置されていてもよい。
一方接続管部3は、冷媒通路5の上流側端部6に接続されている。一方接続管部3は、凝縮器1への冷媒の入口1Aとなるよう構成されている。他方接続管部4は、冷媒通路5の下流側端部7に接続されている。他方接続管部4は、凝縮器1からの冷媒の出口1Bとなるよう構成されている。一方接続管部3および他方接続管部4の各々は、冷媒通路5の管と一体的かつ連続的に設けられた管であってもよく、また冷媒通路5と接続された別体の管であってもよい。
本明細書において、熱交換部2とは、凝縮器1において、冷媒の流れる経路に沿って、冷媒入口側の最初のフィン9が配置された箇所から冷媒出口側の最後のフィン9が配置された箇所までの部分を意味する。
図3を参照して、熱交換部2は、冷媒通路5の上流側端部6と下流側端部7との間のたとえば直線部5aにおけるP1部に位置する壁部8を有している。壁部8は、図4に示すように冷媒通路5の管の内周面から内周側に突出することにより、冷媒通路5の断面積を減少させるよう構成されている。壁部8は、冷媒通路5内を上流USから下流DSに向けて流れてくる冷媒を壁部8に衝突させることにより冷媒の凝縮作用を促進させるよう構成されている。
壁部8の形状および配置は、冷媒の種類および冷却材を考慮して構成されている。壁部8は、冷媒通路5を構成する管とは別体の部材で構成されていてもよい。壁部8は、冷媒の進行方向に向かって傾斜するよう構成されていてもよい。壁部8の冷媒の進行方向に対する傾斜角θとしては、90°〜75°の範囲が好ましい。この傾斜角θが90°の場合には、後述する絞り加工が容易である。この傾斜角θは75°がより好ましい。この傾斜角θが75°の場合には、衝撃波が増し、冷媒の気泡をより細分化することができる。また、冷媒通路5の壁部8が設けられていない部分の内径DAと壁部8の内径DBとの比は、冷媒の抵抗と冷媒が壁部8に衝突した際の衝撃波との関係より、100(DA):40〜60(DB)の範囲が好ましい。この比は、100(DA):50(DB)がさらに好ましい。
また、図3に示すように壁部8の設けられた位置(図3のP1部)は、上流側端部6から冷媒通路5に沿って冷媒通路5の全長の4分の3の位置よりも下流DS側であることが好ましい。上流側端部6から冷媒通路5に沿って冷媒通路5の全長の4分の3の位置よりも下流DS側では、フィン9が劣化した場合、冷媒の気相の残留度が高くなる。
また、図5を参照して、壁部8は冷媒通路5を形成する管と一体に構成されていてもよい。壁部8は、冷媒通路5の断面積を減少させるよう冷媒通路5の管を絞り加工することにより形成されていてもよい。この場合、壁部8を容易に製造することができる。壁部8の冷媒の進行方向に対する傾斜角θが90°の場合には、絞り加工が容易である。
また、冷媒通路5は、凝縮された高温・高圧の液相にある冷媒と冷却材(たとえばフィン9(図3)の周囲の空気)との熱交換の能力を向上させるように構成されていてもよい。冷媒通路5の放熱量は、冷媒通路5の内周の表面積と冷媒通路5内の冷媒の速度との積に比例する。この冷媒の速度は冷媒通路5の断面積に反比例する。そのため、壁部8の前後の冷媒通路5の内径、冷媒通路5の内周の単位長さ当りの表面積、冷媒通路5の内周の断面積、冷媒通路5内の冷媒の流速の値が表1に示すように構成されていてもよい。図4を参照して、冷媒通路5のうち、管路A1は壁部8より上流側の部分であり、管路A2は壁部8が設けられている部分である。
Figure 2011179742
図4および表1を参照して、管路A2は、管路A1の内径を1/2にしたものである。管路A2の表面積は、管路A1の3.14に対して、1.57である。冷媒の流速は、管路A2では、管路A1の約4倍となる。管路における放熱量は、管路の内周の単位長さ当りの表面積と管路内の冷媒の速度の積に比例するので、管路A2の放熱能力は、管路A1の2倍(1.57÷3.14×4)となる。
なお、冷媒が完全に液相になった場合の平均熱伝達率K1と気・液混合の場合の平均熱伝達率K2との比率K1/K2は、1よりはるかに大きくなる。冷媒の種類と比容積によっては、その比率が2桁となる場合もあり、放熱能力は、その比率で増大する。
なお、冷媒通路5の断面形状は、円形に限定されず、その断面形状及び材料が熱交換に適したものであれば、たとえば、矩形、楕円形など、どのような形状でも適用することができる。なお、冷媒の種類、冷媒の比容積によっては、ラッパ・円錐状の断面形状の方が、縮流による効果についてはよい場合がある。
上記では、図3のP1部に示すように冷媒通路5の直線部5aに壁部8が設けられた場合について説明したが、図3のP2部に示すように冷媒通路5の折り返し部(湾曲部)5bに壁部8が設けられていてもよい。また、冷媒通路5の折り返し部5bに壁部8が設けられている場合、図6に示すように冷媒通路5の折り返し部5bの幅TWは、並列する冷媒通路5の直線部5a同士の幅SWより大きくなるよう構成されていてもよい。これにより、冷媒通路5への壁部8の配置が容易となる。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
まず、空調装置の凝縮器で冷媒を凝縮する基本サイクルについて説明する。空調装置は冷房運転および暖房運転が可能である。四方弁で冷媒の流れを変えることで、室外機が凝縮器であれば冷房となり、室内機が凝縮器であれば暖房となる。
図7を参照して、冷媒は膨張弁10で低温・低圧の湿り蒸気G4となる。低温・低圧の湿り蒸気G4は、蒸発器20で外部から熱を吸収(吸熱)する。続いて、低温・低圧の湿り蒸気G4は、蒸発器20を出て、低温・低圧過熱蒸気G1に変化する。低温・低圧過熱蒸気G1は、圧縮機30を経由して高温・高圧ガスG2に変化する。高温・高圧ガスG2は、蒸発器20の冷凍量と圧縮仕事の熱当量の和の熱量を、凝縮器1より外部へ放出(放熱)し、常温・高圧液G3に変化する。その後、常温・高圧液G3は、膨張弁10により、低温・低圧の湿り蒸気G4に変化する。このように空調装置の凝縮器で冷媒を凝縮する基本サイクルが実行される。
冷却材(たとえばフィン(図3)にあたる空気)の作用により、冷媒は凝縮器1で熱量を外部へ放出する。このとき、新しい他の冷媒に入れ替えると、圧縮機30の能力が、その冷媒の性能に対応できない場合に問題が生ずる。また、冷却材の温度が高く、凝縮器1の能力が不足している場合にも問題が生じる。つまり、凝縮器1の出口1Bの前後で、冷媒は気相の残留度の高い状態になる。この状態で、冷媒が膨張弁10を経て蒸発器20に至ると、冷房能力が低下するという問題が生じる。さらに、圧縮機30が過負荷となり停止したり、圧縮機30内の軸受の損傷などの不具合が発生し、空調装置100の機能を失うという問題が生じる。
したがって、気相の残留度が高い状態の冷媒を気相の残留度が低い状態にすることが求められる。
図4を参照して、本実施の形態の凝縮器1では、壁部8は、冷媒通路5の断面積を減少させることにより、冷媒を凝縮されやすい状態にする。冷媒が湿り飽和蒸気の状態で、壁部8に衝突することにより、冷媒中に残存する気体が圧縮され、冷媒が凝縮されやすい状態となる。図4を参照して、上流USの方向からの冷媒の入射波F1が壁部8に衝突し、その一部は反射波f1となって反射する。反射波f1のエネルギが、反射波f1方向に冷媒の圧力上昇をもたらし、冷媒を圧縮する。冷媒の有する残りのエネルギは、通過波F2となって下流DSの方向に進行し、流れの束が縮められる過程で、冷媒中に残存する気体が圧縮され、冷媒が凝縮されやすい状態となる。
上述の圧力変化及び冷媒の凝縮効率は、冷媒の種類、冷却材ならびに冷媒の比容積により異なる。上記の現象は、流体力学で説明できる。すなわち、この現象は、管路の断面積の変化のある場所の前後での、流体の有する圧力、速度及び位置のエネルギ変化として、以下のように説明できる。冷媒が気・液混合の状態から、液体の状態に急激に変化する現象は、断面積減少部分の前後の、冷媒の比重が大幅に不規則に変化する過渡現象である。そのために、冷媒の圧力及び速度が急激に変化するが、断面積が変化する前後を除いて、冷凍サイクルの運転状態は極めて円滑に行われる。
本実施の形態の凝縮器1によれば、熱交換部2において冷媒通路5の上流側端部6と下流側端部7との間に位置する壁部8は、冷媒通路5の断面積を減少させるよう構成されている。そして、冷媒通路5内を上流から下流に向けて流れてくる冷媒が壁部8に衝突することにより冷媒の凝縮作用が促進される。
壁部8は、空調装置を冷房に使用する場合、凝縮器1の放熱を行う冷媒通路5内において冷媒が湿って飽和蒸気の状態で存在している場所の断面積を減少させている。このため、冷媒の流れに対して壁部8の前後で乱流が多量に発生することにより気相の分離が行われる。それと同時に、気相・液相混合の冷媒が壁部8に衝突し、冷媒の流体として有するエネルギの一部が上流USの方向に反射する。そのため、冷媒の圧力が上昇する。これにより上流の気相状態の冷媒に圧縮効果が与えられる。その結果、冷媒が凝縮されやすい状態になる。
また、壁部8は、冷媒を気液二相の状態において壁部8に衝突させることにより発生する衝撃波によって冷媒の気泡を細かく分解することができる。これにより、細分化された泡状の気泡は表面積が増加するため、効率よく放熱することができる。このため、冷媒の凝縮作用を促進することができる。
また、下流DSの方向には、冷媒の流れの束が縮小されることにより、冷媒が凝縮されやすい状態になる。これにより、冷媒から冷媒通路5への熱伝達率が向上する。
フィン9の腐食および欠けによりフィン9が劣化すると、凝縮器1の熱交換率が低下する。このため、凝縮器1は放熱しにくくなる。そのため、凝縮器1では冷媒が液化しにくくなる。したがって、冷媒の気泡の割合が増加する。本実施の形態の凝縮器1を用いて空調装置100を構成しているため、フィン9が劣化しても凝縮効果を維持することができる。凝縮能力が落ちないため、CO2の削減効果を高くすることができる。このため、凝縮促進のための装置を追設する必要がない。そのため、追設作業に要する時間の必要がなく、また追設費用が必要ない。したがって、生産性を向上することができる。よって、冷媒を高い効率で凝縮でき、かつ生産性の高い凝縮器を提供することができる。
本実施の形態の凝縮器1によれば、壁部8は、上流側端部6から冷媒通路5に沿って冷媒通路5の全長の4分の3の位置よりも下流側に配置されていてもよい。フィン9が劣化した場合、冷媒通路5の全長の4分の3の位置よりも下流DS側では冷媒が十分に凝縮されず、フィンが劣化しない場合よりも冷媒の気相の残留度が高くなる。本実施の形態の凝縮器1では、冷媒通路5の全長の4分の3の位置よりも下流DS側に壁部8を設けることにより、気相の残留度の高い冷媒を壁部8に衝突させて冷媒を凝縮しやすい状態とするため、凝縮効果を維持することができる。
本実施の形態の凝縮器1によれば、壁部8は、冷媒通路5の断面積を減少させるよう絞り加工により形成されていてもよい。このため、壁部8を容易に製造することができる。これにより、生産性を向上することができる。
また、本実施の形態の凝縮器1では、冷媒通路5内のフィン9が外周にある部分に壁部8が設けられている場合、冷媒がフィン9で凝縮されている状態で、冷媒を壁部8に衝突させることにより効率的に凝縮を促進することができる。
本実施の形態の凝縮器1によれば、2つの直線部5aの各々を流れる冷媒の向きが互いに逆方向になるように2つの直線部5aを接合するための折り返し部5bに壁部8が形成されている。
折り返し部5bは冷媒の流れを逆方向に変える部分であるため、冷媒の圧力が高くなりやすい。この折り返し部5bに形成された壁部8bに衝突した冷媒は、冷媒の流れを逆方向に変えることによる圧力の増加によりさらに圧縮効果が与えられ、冷媒を凝縮されやすい状態にすることができる。また、折り返し部5bに壁部8を設けることにより、製造が容易になるため、生産効率を向上することができる。
本実施の形態の空調装置100によれば、膨張弁10と、蒸発器20と、圧縮機30と、本実施の形態の凝縮器1とを備え、冷媒を状態変化させて循環させ、熱交換を行わせることができる。
そのため、冷媒の凝縮作用が促進されるため圧縮機30の所要動力の増加を抑制することができる。この圧縮機30の所要動力は、たとえば圧縮機30を駆動する電動機の消費電力や圧縮機30を駆動する熱機関の燃費である。よって、圧縮機30の所要動力の効率がよくなるため、排出されるCO2の量を削減することができる。
また、本実施の形態の空調装置100は、冷暖房装置として使用されてもよい。空調装置が冷暖房装置として使用される場合、四方弁によって圧縮機からの冷媒の流れを冷房時と暖房時で切り換えることにより、冷房機能と暖房機能とが実現される。図2を参照して、本実施の形態の空調装置100が冷暖房装置として使用される場合について説明する。空調装置100は、凝縮器1と、膨張弁10と、蒸発器20と、圧縮機30とに加えて四方弁40を有している。四方弁40は、冷房運転時と暖房運転時とで冷媒経路を切り換える役割をなすものである。冷房運転の場合、蒸発器20から圧縮機30へ図中実線のように四方弁40を経由して冷媒が送られる。そして、圧縮機30から凝縮器1へ図中実線のように四方弁40を経由して冷媒が送られる。
暖房運転の場合、凝縮器1は冷媒を蒸発させる蒸発させる蒸発器として作用し、蒸発器20は冷媒を凝縮させる凝縮器として作用するが、説明の便宜のため、引き続き凝縮器1および蒸発器20の用語を用いて説明する。暖房運転の場合、四方弁40の冷媒を送るための経路が冷房運転時の経路から切り換えられて、図中破線の経路で冷媒が送られる。つまり、圧縮機30から蒸発器20へ図中破線のように四方弁40を経由して冷媒が送られる。凝縮器1から圧縮機30へ図中破線のように四方弁40を経由して冷媒が送られる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、実施の形態1と比較して、凝縮器の構成が主に異なっている。本実施の形態では、いわゆるマルチフロータイプの凝縮器について説明する。
まず、本実施の形態の凝縮器の構成について説明する。図8を参照して、マルチフロータイプの凝縮器1は、熱交換部2と、第1のヘッダパイプ22の入口側部分22Aと、一方接続管部3と、第1のヘッダパイプ22の出口側部分22Cと、他方接続管部4とを主に有している。熱交換部2は、第1のヘッダパイプ22の入口側部分22Aを間に挟んで一方接続管部3と接続されており、第1のヘッダパイプ22の出口側部分22Cを挟んで他方接続管部4と接続されている。
熱交換部2は、冷媒を上流側端部6から下流側端部7に向けて通過させるための冷媒通路5と、冷媒通路5内の複数の管の外周に配置されたフィン9とを有している。冷媒通路5は、複数の管群21A〜21D(直線部5a)と、第1のヘッダパイプ22の中央部分22B(折り返し部5b)と、第2のヘッダパイプ23(折り返し部5b)とを有している。
複数の管群は、たとえば第1〜第4の管群21A〜21Dの4つの管群を有している。第1の管群21Aは、それぞれ並列に配置された複数の管21A1〜21A4を有している。この第1の管群21Aは、第1のヘッダパイプ22の入口側部分22Aに接続されており、これにより、入口側部分22Aに流れ込んだ冷媒の1つの流れが第1の管群21Aで複数の流れに分けられる。
第2の管群21Bは、それぞれ並列に配置された複数の管21B1〜21B4を有している。この第2の管群21Bは、第2のヘッダパイプ23の上流側部分23Aを間に挟んで第1の管群21Aと接続されている。これにより、第1の管群21Aで分かれて流れていた冷媒が上流側部分23Aで1つの流れにまとめられ、さらに第2の管群21Bで複数の流れに分けられる。第2の管群21Bにおける冷媒の流れる方向は第1の管群21Aにおける冷媒の流れの方向とは逆方向となるように第2の管群21Bが上流側部分23Aに接続されている。
第3の管群21Cは、それぞれ並列に配置された複数の管21C1〜21C4を有している。この第3の管群21Cは、第1のヘッダパイプ22の中央部分22Bを間に挟んで第2の管群21Bと接続されている。これにより、第2の管群21Bで分かれて流れていた冷媒が中央部分22Bで1つの流れにまとめられ、さらに第3の管群21Cで複数の流れに分けられる。第3の管群21Cにおける冷媒の流れる方向は第2の管群21Bにおける冷媒の流れの方向とは逆方向となるように第3の管群21Cが中央部分22Bに接続されている。
第4の管群21Dは、それぞれ並列に配置された複数の管21D1〜21D4を有している。この第4の管群21Dは、第2のヘッダパイプ23の下流側部分23Bを間に挟んで第3の管群21Cと接続されている。これにより、第3の管群21Cで分かれて流れていた冷媒が下流側部分23Bで1つの流れにまとめられ、さらに第4の管群21Dで複数の流れに分けられる。第4の管群21Dにおける冷媒の流れる方向は第3の管群21Cにおける冷媒の流れの方向とは逆方向となるように第4の管群21Dが下流側部分23Bに接続されている。
第1のヘッダパイプ22の出口側部分22Cは、第4の管群21Dに接続されており、これにより、第4の管群21Dで分かれて流れていた冷媒が出口側部分22Cで1つの流れにまとめられる。
壁部8は冷媒通路5内に設けられている。P3部に示されるように、たとえば、ヘッダパイプ23の下流側部分23Bに壁部8が形成されている。壁部8は、上流側端部6から冷媒通路5に沿って冷媒通路5の全長の4分の3の位置よりも下流DS側に配置されていてもよい。具体的には、第3の管群21Cと第4の管群21Dとの間の第2のヘッダパイプ23に設けられていてもよい。
壁部8は、第1〜第4の管群21A〜21Dに形成されていてもよく、たとえば、P4部に示されるように、第4の管群21Dの複数本の管21D1〜21D4に形成されていることが好ましい。
図9を参照して、壁部8は、冷媒通路5の第2のヘッダパイプ23の内周に配置されている。壁部8は、第2のヘッダパイプ23の断面積を減少させるよう構成されている。図10を参照して、第4の管群21Dの管21D2は、複数の通路24を有している。複数の通路24を冷媒が流れることにより、管21D2と冷媒との接触面積が増加する。なお、第1〜第4の管群21A〜Dのその他の管も同様に構成されていてもよい。なお、本実施の形態のこれ以外の構成は、上述した実施の形態1の構成と同様であるため同一の構成については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
なお、上記では複数の管群が4つある場合について説明したが、管群は2つ以上に分けられていればよい。
次に、本実施の形態の凝縮器1の作用効果について説明する。本実施の形態の凝縮器によれば、熱交換部2は、冷媒を分けて流すために並列に延びる複数本の管21C1〜21C4よりなる第3の管群21Cと、第3の管群21Cによって分けられた冷媒の流れを1つの流れにまとめるための第2のヘッダパイプ23と、第2のヘッダパイプ23によって1つの流れにまとめられた冷媒を分けて流すために並列に延びる複数本の管21D1〜21D4よりなる第4の管群21Dとを備えている。そして第2のヘッダパイプ23に壁部8が形成されている。
マルチフロータイプの場合、複数本の管21C1〜21C4,管21D1〜21D4が並列であるため、管が1本のサーペンタイプの場合と比較して、冷媒が第3の管群21Cおよび第4の管群21Dと接触する面積を大きくすることができる。そのため、冷媒の凝縮作用を促進することができる。また、第2のヘッダパイプ23で冷媒の流れを逆方向に折り返すため冷媒の抵抗が高くなりやすい。この第2のヘッダパイプ23に形成された壁部8に衝突した冷媒は、冷媒の流れを逆方向に折り返すことによる圧力の増加によりさらに圧縮効果が与えられ、冷媒を凝縮されやすい状態にすることができる。また、第2のヘッダパイプ23に壁部8を設けることにより、製造が容易になるため、生産効率を向上することができる。
また、図8のP4部に示されるように、冷媒通路5内のフィン9が外周にある部分に壁部8が設けられている場合、冷媒がフィン9で凝縮されている状態で、冷媒を壁部8に衝突させることにより効率的に凝縮を促進することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3のように、実施の形態1および実施の形態2の壁部の代わりに、複数個の壁部材が設けられていてもよい。図11を参照して、本実施の形態の凝縮器1では、壁部8は、壁部8として複数個の壁部材8Aを含み、複数個の壁部材8Aは、冷媒の流れる方向に沿って並んでいる。複数個の壁部材8Aは、冷媒通路5の断面積が同じになるように形成されている。壁部材8Aは、冷媒通路5の管と別体に形成されていてもよく、また一体に形成されていてもよい。なお、本実施の形態のこれ以外の構成は、上述した実施の形態1または2の構成と同様であるため同一の構成については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態の凝縮器1では、上流USの方向からの冷媒の入射波F1が上流US側の壁部材8Aに衝突し、その一部は反射波f1となって反射する。反射波f1のエネルギが、反射波f1方向に冷媒の圧力上昇をもたらし、冷媒を圧縮する。冷媒の有する残りのエネルギは、通過波F2となって下流DSの方向に進行する。通過波F2は入射波として下流DS側の壁部材8Aに衝突し、その一部は反射波f2となって反射する。反射波f2のエネルギが反射波f2方向に冷媒の圧力上昇をもたらし、冷媒を圧縮する。冷媒の有する残りのエネルギは、通過波F3となって下流DSの方向に進行し、流れの束が縮められる過程で、冷媒中に残存する気体が圧縮される。これらにより冷媒が凝縮されやすい状態となる。
本実施の形態によれば、複数個の壁部材8Aが冷媒の流れる方向に沿って並んでいるため、冷媒が流れる方向に沿って冷媒が壁部材8Aに複数回衝突する。これにより、冷媒の凝縮作用をさらに促進することができる。
また、複数個の壁部材は、凝縮器1が凝縮器として機能する際の冷媒の流れの下流側の壁部材のほうが上流側の壁部材に比較して冷媒通路の断面積を減少させるように構成されていてもよい。図12を参照して、本実施の形態の変形例1の凝縮器1では、複数個の壁部材8Aは、第1の壁部材81と第2の壁部材82とを有している。第1の壁部材81は、第2の壁部材82より冷媒通路5の上流US側に配置されている。第2の壁部材82は、第1の壁部材81より冷媒通路5の断面積を減少させるよう構成されている。複数の壁部材8Aは冷媒通路5の管と別体に形成されていてもよく、また一体に形成されていてもよい。
本実施の形態の変形例1の凝縮器1によれば、第1の壁部材81の冷媒通路5の断面積D1より第2の壁部材82の冷媒通路5の断面積D2が小さくなっている。このため、第2の壁部材82は、第1の壁部材81と比較して冷媒の流れの束をより縮めることができる。そのため、第2の壁部材82は、さらに冷媒を凝縮されやすい状態にすることができる。第1の壁部材81で冷媒の気相が細分化される。第2の壁部材82で、第1の壁部材81で気相が細分化された冷媒の気相をさらに細分化される。これにより、さらに冷媒を凝縮されやすい状態にすることができる。
また、複数個の壁部材は、第1の壁部材より上流側の冷媒通路の断面積より第1の壁部材と第2の壁部材との間の冷媒通路の断面積が連続して小さくなるよう構成されていてもよい。図13を参照して、本実施の形態の変形例2の凝縮器1では、第1の壁部材81と第2の壁部材82との間の冷媒通路5の最大の断面積DMが、第1の壁部材81より上流US側の冷媒通路5の断面積DUと比較して小さくなっている。複数の壁部材8Aは冷媒通路5の管と一体に形成されていてもよく、また別体に形成されていてもよい。
本実施の形態の変形例2の凝縮器1によれば、第1の壁部材81と第2の壁部材82との間の冷媒通路5の最大の断面積DMが、第1の壁部材81より上流US側の冷媒通路5の断面積DUと比較して小さくなっているため、第1の壁部材81で凝縮された冷媒の流れの束を縮めた状態で冷媒を第2の壁部材82に衝突させることができる。これにより、さらに冷媒を凝縮されやすい状態にすることができる。
また、複数個の壁部材は、第1の壁部材と第2の壁部材との間の冷媒通路の断面積が上流側から下流側に向かって小さくなるよう構成されていてもよい。図14を参照して、第1の壁部材81と第2の壁部材82との間の冷媒通路5の断面積DMは、上流US側から下流DS側に向かって小さくなるようテーパ状に構成されている。テーパ状の下流端から内周側に第2の壁部材82が突き出している。複数の壁部材8Aは冷媒通路5の管と一体に形成されていてもよく、また別体に形成されていてもよい。
これにより、第1の壁部材81で凝縮された冷媒の流れの束をテーパ形状に沿ってさらに縮めた状態で第2の壁部材82に衝突させることができる。これにより、さらに冷媒を凝縮されやすい状態にすることができる。
また、複数個の壁部材は、上流側端部から冷媒通路に沿って冷媒通路の全長の4分の3の位置よりも下流側に配置されていてもよい。フィン9が劣化した場合、冷媒通路5の全長の4分の3の位置よりも下流DS側では冷媒が十分に凝縮されず、フィン9が劣化しない場合よりも冷媒の気相の残留度が高くなる。
フィン9が劣化し始めると、上記のように冷媒の気相の残留度が高くなるため、まず複数個の壁部材8Aのうち上流側の壁部材8Aが冷媒を凝縮されやすい状態にする。さらにフィン9が劣化すると、下流側の壁部材8Aが冷媒を凝縮されやすい状態にする。これにより、フィン9が劣化した場合、凝縮効果をさらに維持することができる。
上記の各実施の形態は、適時組み合わせることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
本発明は、凝縮が促進される凝縮器およびそれを用いた空調装置に特に有利に適用され得る。
1 凝縮器、2 熱交換部、3 一方接続部、4 他方接続部、5 冷媒通路、5a 直線部、5b 折り返し部、6 上流側端部、7 下流側端部、8 壁部、8A 壁部材、9 フィン、10 膨張弁、20 蒸発器、21 第1の管群、第2の管群22、30 圧縮機、31 突出部、51 管路、81 第1の壁部材、82 第2の壁部材、100 空調装置。

Claims (9)

  1. 冷媒を凝縮する凝縮器であって、
    前記冷媒を上流から下流に向けて通過させるための冷媒通路を有する熱交換部と、
    前記冷媒通路の上流側端部に接続されており、かつ前記凝縮器への前記冷媒の入口となる一方接続管部と、
    前記冷媒通路の下流側端部に接続されており、かつ前記凝縮器からの前記冷媒の出口となる他方接続管部とを備え、
    前記熱交換部は、前記冷媒通路の前記上流側端部と前記下流側端部との間に位置する壁部を有し、
    前記壁部は、前記冷媒通路の断面積を減少させるよう構成されており、かつ前記冷媒通路内を前記上流から前記下流に向けて流れてくる前記冷媒を前記壁部に衝突させることにより前記冷媒の前記凝縮作用を促進させるよう構成されている、凝縮器。
  2. 前記壁部は、複数個の壁部材を含み、
    複数個の前記壁部材は、前記冷媒の流れる方向に沿って並んでいる、請求項1に記載の凝縮器。
  3. 複数個の前記壁部材は、第1の壁部材と第2の壁部材とを有し、
    前記第1の壁部材は、前記第2の壁部材より前記冷媒通路の上流側に配置されており、
    前記第2の壁部材は、前記第1の壁部材より前記冷媒通路の断面積を減少させるよう構成されている、請求項2に記載の凝縮器。
  4. 前記第1の壁部材と前記第2の壁部材との間の前記冷媒通路の最大の断面積が、前記第1の壁部材より上流側の前記冷媒通路の断面積と比較して小さくなっている、請求項3に記載の凝縮器。
  5. 前記壁部は、前記上流側端部から前記冷媒通路に沿って前記冷媒通路の全長の4分の3の位置よりも下流側に配置されている、請求項1または2に記載の凝縮器。
  6. 前記壁部は、前記冷媒通路の断面積を減少させるよう絞り加工により形成されている、請求項1または2に記載の凝縮器。
  7. 前記熱交換部は、
    前記冷媒を分けて流すために並列に延びる複数本の管よりなる第1の管群と、
    前記第1の管群によって分けられた前記冷媒の流れを1つの流れにまとめるためのヘッダパイプと、
    前記ヘッダパイプによって1つの流れにまとめられた前記冷媒を分けて流すために並列に延びる複数本の管よりなる第2の管群とを備え、
    前記ヘッダパイプに前記壁部が形成されている、請求項1に記載の凝縮器。
  8. 前記冷媒通路は、少なくとも2つの直線部と、前記2つの直線部の各々を流れる前記冷媒の向きが互いに逆方向になるように前記2つの直線部を接合するための折り返し部とを有し、
    前記折り返し部に前記壁部が形成されている、請求項1〜7のいずれかに記載の凝縮器。
  9. 冷媒を状態変化させて循環させ、熱交換を行わせる空調装置であって、
    前記冷媒を減圧するための膨張弁と、
    前記膨張弁により減圧された前記冷媒を蒸発させるための蒸発器と、
    前記蒸発器により蒸発された前記冷媒を圧縮するための圧縮機と、
    前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮するための請求項1〜8のいずれかに記載の凝縮器とを備えた、空調装置。
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