JP2011179406A - 水温センサの異常判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アイドルストップが実行された場合においても、水温センサの異常判定を適切なタイミングで実行でき、それにより、水温センサの異常判定の精度を向上させることができる水温センサの異常判定装置を提供する。
【解決手段】この水温センサ23の異常判定装置1は、取得された温度パラメータTW,TAに基づいて基準判定時間TMJUDを設定し、内燃機関3の始動時からの運転時間TIMが基準判定時間TMJUDに達したときに検出された冷却水の温度TWが所定温度TWREFよりも低いときに、水温センサ23が異常であると判定する。また、アイドルストップの開始時に検出された冷却水の温度と外気温度TAMBとの温度差DT、およびアイドルストップ中における冷却水の温度の低下量DTWをそれぞれ算出し、これらの温度差DTおよび水温低下量DTWに応じて、基準判定時間TMJUDを補正する。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の冷却水の温度を検出する水温センサの異常判定装置に関し、特に、所定の条件が成立したときに内燃機関の運転を停止するアイドルストップが実行される場合の水温センサの異常判定装置に関する。
従来の水温センサの異常判定装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この異常判定装置では、内燃機関が回転している時間を計測し、この時間が一定の所定時間に達したときに水温センサで検出されたエンジン水温が所定温度よりも低いときに、水温センサが故障していると判定する。
特開平1−172665号公報
以上のように、従来の異常判定装置では、内燃機関が回転している状態が一定の所定時間、継続したときに、水温センサの異常判定を行う。しかし、この異常判定装置を、所定の条件が成立したときに運転を停止するアイドルストップが実行される内燃機関に適用した場合には、以下の問題がある。
図8は、内燃機関の始動後における内燃機関の冷却水の温度(以下「エンジン水温」という)の推移の例を、アイドルストップが実行されない場合(実線)と、アイドルストップが実行された場合(破線)について示している。この図から明らかなように、アイドルストップの実行時には、エンジン水温が所定温度まで上昇するのに要する時間は、アイドルストップの非実行時よりも長くなる。これは、アイドルストップ中には、内燃機関での燃焼・発熱が停止されることから、エンジン水温が上昇しなかったり、アイドルストップ時間が長い場合に逆に低下したりすることがあるためである。このため、従来の異常判定装置のように、内燃機関が回転している状態が一定の所定時間、継続したときに水温センサの異常判定を行うと、アイドルストップが実行された場合には、水温センサが正常であっても、所定時間が経過したときに、エンジン水温が所定温度まで上昇していないことがあるため、水温センサが異常であると誤判定されてしまう。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、アイドルストップが実行された場合においても、水温センサの異常判定を適切なタイミングで実行でき、それにより、水温センサの異常判定の精度を向上させることができる水温センサの異常判定装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、所定の条件が成立したときに、運転を停止するアイドルストップが実行される内燃機関3に設けられ、内燃機関3の冷却水の温度(実施形態における(以下、本項において同じ)エンジン水温TW)を検出する水温センサ23の異常判定装置1であって、内燃機関3の始動時における内燃機関3の温度を表す温度パラメータ(エンジン水温TWおよび吸気温TA)を取得する温度パラメータ取得手段(吸気温センサ21および水温センサ23)と、取得された温度パラメータに基づいて基準判定時間TMJUDを設定する基準判定時間設定手段(ECU2、図4のステップ24)と、内燃機関3の始動時からの運転時間(タイマ値TIM)を計測する計測手段(タイマ2a)と、計測された運転時間が基準判定時間TMJUDに達したときに水温センサ23で検出された冷却水の温度が所定温度TWREFよりも低いときに、水温センサ23が異常であると判定する異常判定手段(ECU2、図3のステップ13〜16)と、外気の温度(外気温TAMB)を検出する外気温度センサ(外気温センサ26)と、アイドルストップの開始時に検出された冷却水の温度と外気温度との温度差DTを算出する温度差算出手段(ECU2、図4のステップ28)と、アイドルストップ中における冷却水の温度の低下量DTWを算出する水温低下量算出手段(ECU2、図4のステップ30)と、算出された温度差DTおよび水温低下量DTWに応じて、基準判定時間TMJUDを補正する基準判定時間補正手段(ECU2、図4のステップ31,32)と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、所定の条件が成立したときに、内燃機関の運転を停止するアイドルストップが実行される。本発明の異常判定装置によれば、取得された始動時の内燃機関の温度を表す温度パラメータに基づいて、基準判定時間を設定する。また、内燃機関の始動時からの運転時間が基準判定時間に達したときに検出された内燃機関の冷却水の温度(以下「エンジン水温」という)が、所定温度よりも低いときに、水温センサが異常であると判定する。内燃機関の始動後には、内燃機関での燃焼に伴う発熱によって、エンジン水温は上昇する。このとき、エンジン水温が所定温度まで上昇する時間は、始動時の内燃機関の温度が低いほど、より長くなる。したがって、始動時の内燃機関の温度を表す温度パラメータに基づいて、基準判定時間を適切に設定することができる。
また、アイドルストップにおいて内燃機関の冷却水から熱が奪われる度合い、すなわち、エンジン水温の低下しやすさは、アイドルストップの開始時におけるエンジン水温と外気温度との温度差に応じて変化する。さらに、前述したように、アイドルストップ時間の長さなどに応じて内燃機関の実際の水温低下量が変化し、それに伴い、低下したエンジン水温が再始動後に回復するのに要する時間も変化する。
以上のような観点に基づき、本発明によれば、アイドルストップの開始時に検出されたエンジン水温と外気温度との温度差を算出するとともに、アイドルストップ中における水温低下量を算出し、これらの温度差および水温低下量に応じて、基準判定時間を補正する。このため、アイドルストップの開始時の温度状況から予測されるエンジン水温の低下しやすさと、アイドルストップ中のエンジン水温の実際の低下状況の双方を反映させながら、基準判定時間を適切に補正することができる。したがって、アイドルストップが実行された場合においても、内燃機関の始動時からの運転時間が補正された基準判定時間に達したときに、水温センサの異常判定を適切なタイミングで実行でき、それにより、水温センサの異常判定の精度を向上させることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の水温センサ23の異常判定装置1において、温度パラメータは、冷却水の温度および吸気の温度(吸気温TA)の少なくとも一方であることを特徴とする。
エンジン水温および吸気の温度は、始動時の内燃機関の温度と密接に関係し、内燃機関の温度を良好に表す。したがって、始動時のエンジン水温および吸気の温度の少なくとも一方を温度パラメータとして用いることによって、基準判定時間を適切に設定することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の水温センサ23の異常判定装置1において、基準判定時間補正手段は、温度差DTが大きいほど、基準判定時間TMJUDをより長くなるように補正することを特徴とする。
エンジン水温と外気温度との温度差が大きいほど、アイドルストップ中にエンジン水温が低下しやすくなるとともに、アイドルストップ後のエンジン水温の上昇速度がより小さくなるため、エンジン水温が所定温度に上昇するまでの時間は、より長くなる。本発明によれば、エンジン水温と外気温度との温度差が大きいほど、基準判定時間をより長くなるように補正するので、温度差に応じた補正をより適切に行うことができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の水温センサ23の異常判定装置1において、基準判定時間補正手段は、水温低下量DTWが大きいほど、基準判定時間TMJUDをより長くなるように補正することを特徴とする。
アイドルストップ中における内燃機関の実際の水温低下量が大きいほど、低下したエンジン水温が再始動後に回復し、所定温度に上昇するまでの時間は、より長くなる。本発明によれば、内燃機関の水温低下量が大きいほど、基準判定時間をより長くなるように補正するので、水温低下量に応じた補正をより適切に行うことができる。
本発明を適用した内燃機関の構成を概略的に示す図である。 アイドルストップ制御処理を示すメインフローである。 異常判定処理を示すメインフローである。 基準判定時間の算出処理を示すサブルーチンである。 図4の処理で用いられるテーブルの一例を示す図である。 図4の処理で用いられるマップの一例を示す図である。 水温センサが正常である場合において得られる動作の一例を示す図である。 内燃機関の始動後におけるエンジン水温の推移の例を、アイドルストップが実行されない場合と実行された場合について示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1に示す、本発明の実施形態による異常判定装置1が適用された内燃機関(以下「エンジン」という)3は、車両Vに搭載されたディーゼルエンジンであり、例えば4つの気筒3a(1つのみ図示)を有している。エンジン3の各気筒3aのピストン3bとシリンダヘッド3cとの間には、燃焼室3dが形成されている。
シリンダヘッド3cには、気筒3aごとに燃料噴射弁(以下「インジェクタ」という)4が燃焼室3dに臨むように取り付けられている。このインジェクタ4の開弁時間および開弁タイミングは、後述するECU2からの制御信号によって制御され、それにより、燃料噴射量および燃料噴射時期が制御される。
エンジン3の吸気通路5には、吸気温センサ21が設けられている。吸気温センサ21は、吸気の温度(以下「吸気温」という)TAを検出し、それを表す検出信号をECU2に出力する。
また、エンジン3には、EGR装置10が設けられている。このEGR装置10は、排気通路6に排出された排ガスの一部を、EGRガスとして吸気通路5に還流させるものであり、吸気通路5および排気通路6に接続されたEGR通路11と、このEGR通路11を開閉するEGR制御弁12などで構成されている。EGR制御弁12の開度は、ECU2からの制御信号によって制御され、それにより、EGRガスの還流量すなわちEGR量が制御される。
エンジン3のクランクシャフト3eには、クランク角センサ22が設けられている。クランク角センサ22は、クランクシャフト3eの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号を所定クランク角(例えば30°)ごとにECU2に出力する。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。
エンジン3の本体には、水温センサ23が設けられている。水温センサ23は、サーミスタで構成されており、エンジン3のシリンダブロック(図示せず)内を循環する冷却水の温度(以下「エンジン水温」という)TWを検出し、それを表す検出信号をECU2に出力する。
ECU2には、アクセル開度センサ24から、車両のアクセルペダル(図示せず)の踏み込み量(以下「アクセル開度」という)APを表す検出信号が、車速センサ25から車速VPを表す検出信号が、外気温センサ26から、外気の温度(以下「外気温」という)TAMBを表す検出信号が、それぞれ出力される。
さらに、ECU2には、イグニッションスイッチ27から、イグニッションキー(図示せず)のON/OFF状態を表す信号が、ブレーキスイッチ28から、ブレーキペダル(図示せず)のON/OFF状態を表す信号が、シフトポジションセンサ29から、シフトレバー(図示せず)の操作位置を表す検出信号が、それぞれ出力される。
ECU2は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などから成るマイクロコンピュータで構成されるとともに、アップカウント式のタイマ2aを備えている。ECU2は、前述した各種のセンサ21〜26の検出信号などに応じて、エンジン3の運転状態を判別するとともに、判別した運転状態に応じて、各種の制御処理を実行する。具体的には、エンジン3の運転を自動的に停止するアイドルストップの実行、およびアイドルストップの終了に伴うエンジン3の再始動を制御するアイドルストップ制御処理を実行する。また、エンジン水温TWが所定温度以上であることを条件として、EGRガスの還流動作を実行するとともに、水温センサ23の異常判定処理を実行する。
なお、本実施形態では、ECU2が、基準判定時間設定手段、異常判定手段、温度差算出手段、水温低下量算出手段および基準判定時間補正手段に相当する。
図2は、上述したアイドルストップ制御処理を示すフローチャートである。本処理は、所定の周期で実行される。本処理では、まずステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、アイドルストップフラグF_IDLSTPが「1」であるか否かを判別する。このアイドルストップフラグF_IDLSTPは、エンジン3のアイドルストップ中に「1」にセットされるものである。このステップ1の判別結果がNOで、アイドルストップ中でないときには、停止条件が成立しているか否かを判別する(ステップ2)。この停止条件は、以下のA〜Fの条件がすべて満たされているときに、成立しているとされる。
A.イグニッションスイッチ27がON状態にある
B.エンジン回転数NEが所定回転数以上
C.車速VPが所定値以下
D.アクセル開度APが所定開度以下
E.ブレーキスイッチ28がON状態にある
F.シフトレバーの操作位置がP,R,N以外
このステップ2の判別結果がNOで、アイドルストップ中でなく、かつ停止条件が成立していないときには、本処理を終了し、アイドル運転を継続する。一方、ステップ2の判別結果がYESで、停止条件が成立しているときには、インジェクタ4による燃料噴射を停止することによって、エンジン3の運転を停止する(ステップ3)。次に、アイドルストップ中であることを表すために、アイドルストップフラグF_IDLSTPを「1」にセットし(ステップ4)、本処理を終了する。このステップ4の実行により、前記ステップ1の判別結果がYESになり、その場合には、ステップ5に進む。
このステップ5では、再始動条件が成立しているか否かを判別する。この再始動条件は、アイドルストップ中にブレーキスイッチ28がOFFされた直後に成立したとされる。
この判別結果がNOのときには、本処理をそのまま終了し、アイドルストップを継続する。一方、ステップ5の判別結果がYESで、エンジン3の再始動条件が成立したときには、インジェクタ4による燃料噴射を再開することによって、エンジン3を再始動する(ステップ6)とともに、アイドルストップフラグF_IDLSTPを「0」にリセットし(ステップ7)、本処理を終了する。
図3は、水温センサ23の異常判定処理を示すフローチャートである。本処理もまた、所定の周期で実行される。本処理では、まずステップ11において、アイドルストップフラグF_IDLSTPが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、アイドルストップ中でないときには、ステップ13に進む一方、ステップ11の判別結果がYESで、アイドルストップ中のときには、前述したアップカウント式のタイマ2aのタイマ値TIMを保持した(ステップ12)後、ステップ13に進む。また、このタイマ値TIMは、イグニッションスイッチ27がONされたときに値0にリセットされる。以上から、タイマ値TIMは、アイドルストップ時間を除くエンジン3の始動後の運転時間を表す。
上記ステップ13では、タイマ値TIMが基準判定時間TMJUD以上であるか否かを判別し、この判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。なお、この基準判定時間TMJUDの算出処理については後述する。
一方、ステップ13の判別結果がYESで、エンジン3の始動後の運転時間が基準判定時間TMJUDに達したときには、そのときに水温センサ23で検出されたエンジン水温TWが所定温度TWREF以上であるか否かを判別する(ステップ14)。この所定温度TREFは、EGRガスの還流動作の実行条件として用いられる、前述した所定温度(例えば20℃)と同じ値に設定されている。
水温センサ23が正常であれば、エンジン3の始動後の運転時間が基準判定時間TMJUDに達したときに検出されたエンジン水温TWは、所定温度TWREF以上になるはずである。したがって、このステップ14の判別結果がNOで、エンジン水温TW<所定温度TWREFのときには、水温センサ23が異常であると判定し、そのことを表すために、異常フラグF_TWNGを「1」にセットし(ステップ15)、本処理を終了する。
一方、ステップ14の判別結果がYESで、エンジン水温TW≧所定温度TWREFのときには、水温センサ23が正常であると判定し、そのことを表すために、異常フラグF_TWNGを「0」にセットし(ステップ16)、本処理を終了する。
図4は、前述した基準判定時間TMJUDの算出処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ21において、エンジン3が始動直後、すなわちイグニッションスイッチ27がONされた直後であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、エンジン3が始動直後のときには、エンジン3の始動時基準温度TENGを算出する(ステップ22)。具体的には、このときに検出されたエンジン水温TWおよび吸気温TAのうち、より低いものを始動時基準温度TENGとして設定する。
次に、この始動時基準温度TENGに応じ、図5に示すテーブルを検索することによって、基準判定時間TMJUDの基本値TBASEを算出する(ステップ23)。このテーブルでは、基本値TBASEは、始動時基準温度TENGが低いほど、エンジン水温TWが所定温度TWREFまで上昇するのに時間を要するため、より大きな値に設定されており、指数関数的に増大する。
次いで、算出された基本値TBASEを基準判定時間TMJUDとして設定し(ステップ24)、ステップ25に進む。一方、前記ステップ21の判別結果がNOで、エンジン3が始動直後でないときには、ステップ25にそのまま進む。
このステップ25では、図2のアイドルストップ制御処理でセットされたアイドルストップフラグF_IDLSTPが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、アイドルストップ中のときには、アイドルストップフラグF_IDLSTPが前回と今回の間で「0」から「1」に変化したか否かを判別する(ステップ26)。この判別結果がYESのとき、すなわち、今回がアイドルストップを開始した直後のときには、このときのエンジン水温TWをアイドルストップの開始時水温TWISとして設定する(ステップ27)とともに、エンジン水温TWと外気温TAMBとの差を、温度差DTとして設定し(ステップ28)、本処理を終了する。一方、前記ステップ26の判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。
また、前記ステップ25の判別結果がNOで、アイドルストップ中でないときには、アイドルストップフラグF_IDLSTPが前回と今回の間で「1」から「0」に変化したか否を判別する(ステップ29)。この判別結果がYESのとき、すなわち、今回がアイドルストップを終了した直後のときには、前記ステップ27で設定した開始時水温TWISとこのときのエンジン水温TWとの差を、アイドルストップ中の水温低下量DTWとして設定する(ステップ30)。
次に、前記ステップ28および30でそれぞれ算出された温度差DTおよび水温低下量DTWに応じ、図6に示すマップを検索することによって、補正時間CTMを算出する(ステップ31)。このマップでは、補正時間CTMは、所定の3つの温度差DTH,DTM,TDL(それぞれ例えば30度,17度,0度)に対して設定されており、温度差DTが大きいほど、より大きな値に設定されている。これは、アイドルストップの開始時におけるエンジン水温TWと外気温TAMBとの温度差DTが大きいほど、アイドルストップ中にエンジン水温TWが低下しやすくなるとともに、アイドルストップ後のエンジン水温TWの上昇速度がより小さくなるため、エンジン水温TWが所定温度TWREFに上昇するまでの時間は、より長くなるからである。また、補正時間CTMは、水温低下量DTWが大きいほど、より大きな値に設定されている。これは、アイドルストップ中におけるエンジン3の実際の水温低下量DTWが大きいほど、低下したエンジン水温TWが再始動後に回復し、所定温度TWREFに上昇するまでの時間は、より長くなるためである。なお、補正時間CTMは、温度差DTが上述した3つの温度差DTH,DTM,TDLのいずれにも一致しないときには、補間演算によって求められる。
次いで、今回までの基準判定時間TMJUDに補正時間CTMを加算することによって、基準判定時間TMJUDを算出し(ステップ32)、本処理を終了する。以上により、温度差DTが大きいほど、また、水温低下量DTWが大きいほど、補正時間CTMが大きく設定され、それに応じて、基準判定時間TMJUDはより長くなるように補正される。一方、前記ステップ29の判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。
図7は、水温センサ23が正常な場合において、これまでに説明した制御処理によって得られる動作例を示している。この例では、タイミングt0においてイグニッションスイッチ27がONされ、それに応じて、タイマ2aのタイマ値TIMが値0にリセットされるとともに、始動後基準温度TENGに応じて基準判定時間TMJUDが算出される。また、このときのエンジン水温TWは、所定温度TWREFよりもかなり低くなっており、エンジン3の始動に伴って、その後、徐々に上昇する。
エンジン3の始動後、前述した停止条件が成立すると(t1,ステップ2:YES)、アイドルストップが開始される。また、アイドルストップフラグF_IDLSTPが「0」から「1」に切り替えられ、そのときのエンジン水温TWが開始時水温TWISとして設定され、エンジン水温TWと外気温TAMBとの差が温度差DTとして設定されるとともに、タイマ値TIMが保持される。
アイドルストップ中、エンジン3を再始動するための再始動条件が成立すると(t2)、エンジン3が再始動される。また、アイドルストップフラグF_IDLSTPが「1」から「0」に切り替えられ、タイマ値TIMの保持が解除されるとともに、開始時水温TWISとそのときのエンジン水温TWとの差が、アイドルストップ中の水温低下量DTWとして算出される。この水温低下量DTWと温度差DTに応じて、補正時間CTMが算出され、この補正時間CTMを基準判定時間TMJUDに加算することによって、基準判定時間TMJUDが補正される。
その後、停止条件が再度、成立すると(t3)、アイドルストップフラグF_IDLSTPが「0」から「1」に切り替えられるのに応じて、タイマ値TIMが再度、保持される。また、そのときのエンジン水温TWが開始時水温TWISとして設定され、エンジン水温TWと外気温TAMBとの差が温度差DTとして設定される。そして、エンジン3の再始動条件が再度、成立すると(t4)、アイドルストップフラグF_IDLSTPが「1」から「0」に切り替えられるのに応じて、タイマ値TIMの保持が解除されるとともに、開始時水温TWISとエンジン水温TWとの差である水温低下量DTWと、温度差DTに応じて補正時間CTMが算出され、この補正時間CTMをそれまでに算出された基準判定時間TMJUDに加算することによって、基準判定時間TMJUDが補正される。
さらにその後、停止条件が成立すると(t5)、タイミングt1およびt3の場合と同様にして、タイマ値TIMが保持されるとともに、開始時水温TWISおよび温度差DTが算出される。そして、エンジン3の再始動条件が成立すると(t6)、タイミングt2およびt4の場合と同様にして、水温低下量DTWおよび温度差DTに応じて算出された補正時間CTMによって、基準判定時間TMJUDが補正される。
エンジン3の再始動に伴い、エンジン水温TWが上昇することによって、所定温度TWREFを上回る(t7)。その後、タイマ値TIMが基準判定時間TMJUDに達したタイミングで(t8)、エンジン水温TWを所定温度TWREFと比較することによって、水温センサ23の異常判定が行われ(ステップ14)、この例では、エンジン水温TWが所定温度TWREFを上回っていることで、水温センサ23が正常と判定される。
以上のように、本実施形態によれば、エンジン水温TWまたは吸気温TAを用いて算出した始動時基準温度TENGに基づいて基準判定時間TMJUDを算出し、タイマ値TIMが基準判定時間TMJUDに達したときに検出されたエンジン水温TWが、所定温度TWREFよりも低いときに、水温センサ23が異常であると判定する。したがって、始動時基準温度TENGに基づいて、基準判定時間TMJUDを適切に設定することができる。
また、アイドルストップの開始時に検出されたエンジン水温TWと外気温TAMBとの温度差DTを算出する(ステップ28)とともに、アイドルストップ中における水温低下量DTWを算出し(ステップ30)、これらの温度差DTおよび水温低下量DTWに応じて、基準判定時間TMJUDを補正する。このため、アイドルストップの開始時の温度状況から予測されるエンジン水温TWの低下しやすさと、アイドルストップ中のエンジン水温TWの実際の低下状況の双方を反映させながら、基準判定時間TMJUDを適切に補正することができる。したがって、アイドルストップが実行された場合においても、水温センサ23の異常判定を適切なタイミングで実行でき、それにより、水温センサ23の異常判定の精度を向上させることができる。
さらに、温度差DTが大きいほど、また、水温低下量DTWが大きいほど、補正時間CTMを大きく設定し、この補正時間CTMを用いて基準判定時間TMJUDをより長くなるように補正するので、温度差DTおよび水温低下量DTWに応じた補正を適切に行うことができる。
また、アイドルストップ中、タイマ値TIMを保持するので、アイドルストップ中にタイマ値TIMが基準判定時間TMJUDに達することがなく、アイドルストップ中における水温センサ23の異常の誤判定を回避できるとともに、再始動後、タイマ値TIMが基準判定時間TMJUDに達した時点で、水温センサ23の異常判定を行うことができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、始動時におけるエンジン3の温度を表す温度パラメータとして、エンジン水温TWおよび吸気温TAを用いているが、これに代えて、エンジンの温度を表す他の適当なパラメータを用いてもよく、例えば、エンジンが停止してからのソーク時間を用いてもよい。また、実施形態では、温度パラメータとしてエンジン水温TWおよび吸気温TAの双方を用いているが、いずれか一方を用いてもよい。
さらに、実施形態では、基準判定時間TMJUDの補正を、アイドルストップの終了時に行っているが、これに限らず、随時、行ってもよい。
また、実施形態では、外気温TAMBと吸気温TAをそれぞれのセンサで別個に検出しているが、これに限らず、これらを吸気温センサのみで検出してもよい。
さらに、実施形態は、本発明を車両に搭載されたディーゼルエンジンに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、ディーゼルエンジン以外のガソリンエンジンなどの各種のエンジンに適用してもよく、また、車両用以外のエンジン、例えば、クランク軸を鉛直に配置した船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 異常判定装置
2 ECU(基準判定時間設定手段、異常判定手段、温度差算出手段、水温低下量算出
手段および基準判定時間補正手段)
2a タイマ(計測手段)
3 エンジン
21 吸気温センサ(温度パラメータ取得手段)
23 水温センサ(温度パラメータ取得手段)
26 外気温センサ(外気温度センサ)
TW エンジン水温(内燃機関の冷却水の温度および温度パラメータ)
TA 吸気温(温度パラメータおよび吸気の温度)
TAMB 外気温(外気の温度)
TIM タイマ値(始動時からの運転時間)
TMJUD 基準判定時間
TWREF 所定温度
DT 温度差
DTW 水温低下量

Claims (4)

  1. 所定の条件が成立したときに、運転を停止するアイドルストップが実行される内燃機関に設けられ、当該内燃機関の冷却水の温度を検出する水温センサの異常判定装置であって、
    前記内燃機関の始動時における前記内燃機関の温度を表す温度パラメータを取得する温度パラメータ取得手段と、
    当該取得された温度パラメータに基づいて基準判定時間を設定する基準判定時間設定手段と、
    前記内燃機関の始動時からの運転時間を計測する計測手段と、
    当該計測された運転時間が前記基準判定時間に達したときに前記水温センサで検出された冷却水の温度が所定温度よりも低いときに、当該水温センサが異常であると判定する異常判定手段と、
    外気の温度を検出する外気温度センサと、
    前記アイドルストップの開始時に検出された前記冷却水の温度と前記外気温度との温度差を算出する温度差算出手段と、
    前記アイドルストップ中における前記冷却水の温度の低下量を算出する水温低下量算出手段と、
    前記算出された温度差および前記水温低下量に応じて、前記基準判定時間を補正する基準判定時間補正手段と、
    を備えることを特徴とする水温センサの異常判定装置。
  2. 前記温度パラメータは、前記冷却水の温度および前記吸気の温度の少なくとも一方であることを特徴とする、請求項1に記載の水温センサの異常判定装置。
  3. 前記基準判定時間補正手段は、前記温度差が大きいほど、前記基準判定時間をより長くなるように補正することを特徴とする、請求項1または2に記載の水温センサの異常判定装置。
  4. 前記基準判定時間補正手段は、前記水温低下量が大きいほど、前記基準判定時間をより長くなるように補正することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の水温センサの異常判定装置。
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