JP2011179368A - 密閉型圧縮機と冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、2シリンダタイプで圧縮能力可変をなし、密閉容器内部に圧力切換え手段の全てを収容して、外観構成の向上化と、配置スペースの低減化を図り、電気絶縁性の確保を得る密閉型圧縮機と、この密閉型圧縮機を備えて冷凍サイクル効率の向上化を得られる冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】密閉型圧縮機Rは、内底部に潤滑油を封入した密閉容器1内に電動機部4と第1の圧縮機構部3Aと第2の圧縮機構部3Bを収容し、第1の圧縮機構部を構成する第1のブレード11aは、第1のブレード室10aに導かれる吐出圧にもしくは吸込み圧によって第1のローラ9aに接触し、もしくは離間保持され、密閉容器内に、プランジャ27と、このプランジャを往復動させる電磁コイル28を有し、第1のブレード室の圧力を吐出圧と吸込み圧に切換える圧力切換え弁Cを内蔵し、電磁コイルに給電する密封端子45を密閉容器内底部の潤滑油油面よりも上方の密閉容器部位に取付ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧縮能力の切換えが可能な密閉型圧縮機と、この密閉型圧縮機を備えて冷凍サイクルを構成する冷凍サイクル装置に関する。
第1の圧縮機構部を構成する第1のシリンダと、第2の圧縮機構部を構成する第2のシリンダのそれぞれにシリンダ室を備えた密閉型圧縮機が多用される。この種の圧縮機において、2つのシリンダ室同時に圧縮作用を行う、もしくはいずれか一方のシリンダ室での圧縮作用を中断して圧縮仕事を低減する、いわゆる能力可変ができれば有利である。
たとえば、[特許文献1]には、2つのシリンダを備えた容量可変型ロータリ圧縮機が開示される。この圧縮機において、ケーシングの外部に備えたモード切換えユニットと、一方のブレード室とを連通する通路が設けられる。そして、モード切換えユニットから通路を介して第2のブレード室に高圧もしくは低圧を切換えて案内する。
すなわち、2つあるシリンダのうちの、一方のシリンダにおけるブレードに対して高圧の背圧を付与し、ブレード先端をローラに強制的に摺接させる。このシリンダ室では圧縮作用が行われる一方で、他方のシリンダ室では通常の圧縮作用が行われていて、2室同時の圧縮作用となり、全能力運転となる。
また、一方のシリンダにおけるブレードに対して低圧の背圧を付与すると、ローラの回転でブレードが蹴られて、ローラが空回転する。このシリンダ室では圧縮作用が行われないが、他方のシリンダ室では、そのまま圧縮作用が行われる。したがって、能力半減運転となる。
特表2008−520901号公報
しかしながら、[特許文献1]において、第2のブレード室に連通する通路である配管をケーシングに貫通し、さらにこの配管を外部のモード切換えユニットまで延出させなければならない。特に、配管のケーシング貫通部分はガス漏れと液漏れのないよう完全シールの必要があるとともに、配管とモード切換えユニットとの接続作業に手間がかかる。
また、この種の圧縮機を備えた空気調和機の室外機は大型化することは好ましくなく、室外機の筐体寸法を拡大せずにモード切換えユニットを配置しなければならない。そのため、圧縮機周りの配管スペースを詰めて、モード切換えユニットの配置スペースを確保する必要があり、設計的および作業上、極めて困難である。
なお、モード切換えユニットを構成する切換え機構をケーシング内に収容し、ケーシング外部の必要なスペース低減化が考えられる。しかしながら、切換え機構を電磁的に駆動する電磁コイルと、電磁コイルに給電する端子部は、絶縁性を考慮してケーシング外部に突出して備えることとなり、全てをケーシング内に収容するには至らない。
本発明は上記事情にもとづきなされたものであり、その目的とするところは、2シリンダタイプであり、圧縮能力可変をなすことを前提とし、密閉容器内部に圧力切換え手段の全てを収容して、外観構成の向上化と、必要な配置スペースの低減化を図り、電気絶縁性の確保を得る密閉型圧縮機と、この密閉型圧縮機を備えて冷凍サイクル効率の向上化を得られる冷凍サイクル装置を提供しようとするものである。
上記目的を満足するため本発明の密閉型圧縮機は、内底部に潤滑油を封入した密閉容器内に、電動機部と圧縮機構部とを収容し、上記圧縮機構部は、中間仕切り板を介在して設けられそれぞれの内径部にシリンダ室が形成され、それぞれのシリンダ室に連通するブレード室を備えた第1のシリンダおよび第2のシリンダと、第1のシリンダと第2のシリンダのシリンダ室にそれぞれ収容され第1の偏心部と第2の偏心部を有し電動機部に連結される回転軸と、この回転軸の第1の偏心部と第2の偏心部それぞれに嵌合された第1のローラおよび第2のローラと、ブレード室に移動自在に収容され第1のローラと第2のローラそれぞれに当接してシリンダ室を区画する第1のブレードおよび第2のブレードとを具備し、
上記第1のブレードは、第1のブレード室に導かれる吐出圧によって第1のローラに接触するよう押圧付勢されるとともに、第1のブレード室に導かれる吸込み圧によって第1のローラから離間保持され、
上記密閉容器内に、プランジャと、このプランジャを往復動させる電磁コイルを有し、第1のブレード室の圧力を吐出圧と吸込み圧に切換える圧力切換え弁を内蔵し、圧力切換え弁の電磁コイルに給電する密封端子が密閉容器内底部に貯溜される潤滑油の油面よりも上方の密閉容器部位に取付けられる。
本発明によれば、2シリンダタイプで圧縮能力の可変をなし、外観構成の簡素化と、必要な配置スペースの低減化を図り、電気絶縁性の確保を得る密閉型圧縮機と、この密閉型圧縮機を備えて冷凍サイクル効率の向上化を得られる冷凍サイクル装置を提供できる。
本発明における第1の実施の形態に係る、密閉型圧縮機の概略の縦断面図と、冷凍サイクル装置の冷凍サイクル構成図。 同実施の形態に係る、圧力切換え弁の互いに異なる圧力切換え作用を説明する図。 同実施の形態に係る、電動機部の概略の横断平面図と、圧力切換え弁一部の概略図。 同実施の形態に係る、第1のシリンダの概略横断平面図。 本発明における第2の実施の形態に係る、密閉型圧縮機の概略の縦断面図と、冷凍サイクル装置の冷凍サイクル構成図。 本発明における実施の形態の密閉型圧縮機と、従来構造の密閉型圧縮機とを比較する特性図。
以下、本発明の実施の形態を、図面にもとづいて説明する。
図1は、密閉型圧縮機Rの一部を省略した断面構造と、この密閉型圧縮機Rを備えた冷凍サイクル装置の冷凍サイクル構成を示す図である。(なお、図面上の煩雑さを避けるために、説明しても符号を付していない部品があり、説明しても図示しない部品もある。以下同)
はじめに密閉型圧縮機Rから説明すると、1は密閉容器であって、この密閉容器1内の下部には中間仕切り板2を介して第1の圧縮機構部3Aと、第2の圧縮機構部3Bが設けられ、上部には電動機部4が設けられる。これら第1の圧縮機構部3Aおよび第2の圧縮機構部3Bは、回転軸5により電動機部4に連結される。
第1の圧縮機構部3Aは第1のシリンダ6Aを備え、第2の圧縮機構部3Bは第2のシリンダ6Bを備えている。第1のシリンダ6Aの上面部に主軸受7が取付け固定され、第2のシリンダ6Bの下面部に副軸受8が取付け固定される。
上記回転軸5は、各シリンダ6A、6B内部を貫通するとともに、略180°の位相差をもって形成される第1の偏心部aと第2の偏心部bを一体に備えている。各偏心部a、bは互いに同一直径をなし、各シリンダ6A、6Bの内径部に位置するように組立てられる。
第1の偏心部aの周面には、第1のローラ9aが嵌合され、第2の偏心部bの周面には、第2のローラ9bが嵌合される。
上記主軸受7と中間仕切り板2とで閉成される第1のシリンダ6Aの内径部に、第1のシリンダ室Saが形成される。また、副軸受8と中間仕切り板2とで閉成される第2のシリンダ6Bの内径部に、第2のシリンダ室Sbが形成される。
第1のシリンダ室Saと第2のシリンダ室Sbは、互いに同一直径および高さ寸法に形成される。上記第1のローラ9aは、この周壁一部が第1のシリンダ室Saの周壁一部に線接触しながら偏心回転自在に収容される。上記第2のローラ9bは、この周壁一部が第2のシリンダ室Sbの周壁一部に線接触しながら偏心回転自在に収容される。
第1のシリンダ6Aには、第1のシリンダ室Saとブレード溝を介して連通する第1のブレード室10aが設けられ、上記ブレード溝には第1のブレード11aが移動自在に嵌め込まれる。
第2のシリンダ6Bには、第2のシリンダ室Sbとブレード溝を介して連通する第2のブレード室10bが設けられ、上記ブレード溝には第2のブレード11bが移動自在に嵌め込まれる。
第1のブレード11aの後端部は第1のブレード室10aに突没自在であり、この先端部は第1のシリンダ室Saに突没自在である。同様に、第2のブレード11bの後端部は第2のブレード室10bに突没自在であり、この先端部は第2のシリンダ室Sbに突没自在である。
第1、第2のブレード11a、11bの先端部は平面視で半円状に形成されており、対向するシリンダ室Sa、Sbに突出して上記第1、第2のローラ9a、9b周壁に、この回転角度にかかわらず線接触できる。各ローラ9a,9bが偏心回転したとき、各ブレード11a,11b先端はローラ9a,9b周壁に摺接することになる。
上記第2のシリンダ6Bのみ、第2のブレード室10bと第2のシリンダ6Bの外周面とを連通する横孔が設けられ、圧縮ばねであるばね部材が収容される。ばね部材は第2のブレード11bの後端部端面と密閉容器1内周壁との間に介在され、このブレード11bに対して常に弾性力(背圧)を付与する。
上記第1のシリンダ6Aに設けられる第1のブレード室10aには、第1のブレード11aと、後述する圧力切換え弁Cが設けられている。上記圧力切換え弁Cの切換え動作に応じて、第1のブレード11aに吐出圧(高圧)もしくは吸込み圧(低圧)の背圧を付与し、この先端縁を第1のローラ9aに接触もしくは離間させることができる。
上記密閉容器1の内底部には、潤滑油を集溜する油溜り部15が形成される。図1において、上記主軸受7のフランジ部を横切る実線は潤滑油の液面を示していて、第1の圧縮機構部3Aのほとんど全部と、第2の圧縮機構部3Bの全部が、上記油溜り部15の潤滑油中に浸漬される。
このような密閉型圧縮機Rにおける密閉容器1の上端部には、吐出管Pが接続される。吐出管Pは、凝縮器17と、膨張装置18および蒸発器19を介してアキュームレータ20の上端部に接続される。アキュームレータ20と密閉型圧縮機Rとは吸込み管Paを介して接続され、以上で冷凍サイクル装置としての冷凍サイクルKが構成される。
上記吸込み管Paは密閉型圧縮機Rの密閉容器1を貫通して、中間仕切り板2に設けられる吸込み案内路22に連通される。吸込み案内路22は、2本の分岐案内路22a、22bに分岐され、一方の分岐案内路22aが第1のシリンダ室Saに連通し、他方の分岐案内路22bが第2のシリンダ室Sbに連通する。
なお説明すると、第1のシリンダ室Saに連通する分岐案内路22aは、第1のブレード11aが移動自在に嵌め込まれるブレード溝の一側部に開口する。このブレード溝を介して分岐案内路22aとは反対側の側部に吐出孔が設けられ、主軸受7に設けられる吐出弁機構に連通する。主軸受7にはバルブカバーが取付けられ、上記吐出弁機構を覆う。
第2のシリンダ室Sbに連通する分岐案内路22bは、第2のブレード11bが移動自在に嵌め込まれるブレード溝の一側部に開口する。このブレード溝を介して分岐案内路22bとは反対側の側部に吐出孔が設けられ、副軸受8に設けられる吐出弁機構に連通する。副軸受8にはバルブカバーが取付けられ、上記吐出弁機構を覆う。
上記副軸受8に取付けられるバルブカバーに吐出されるガスは、副軸受8と、第2のシリンダ6Bと、中間仕切り板2と、第1のシリンダ6Aおよび主軸受7に連通して設けられるガス案内路を介して、上記主軸受7に取付けられるバルブカバーに導かれるようになっている。
図2(A)は、第1のシリンダ室Saにおいて圧縮作用が行われない、休筒運転時の圧力切換え弁Cの切換え状態を模式的に示す図である。図2(B)は、第1のシリンダ室Saにおいて圧縮作用が行われる、圧縮運転時の圧力切換え弁Cの切換え状態を模式的に示す図である。
以下、図1とともに、図2(A)(B)にもとづいて、上記圧力切換え弁Cについて詳述する。
この圧力切換え弁Cは、アダプタ25と、このアダプタ25を上下方向に貫通して設けられる非磁性材からなるガイドパイプ26と、このガイドパイプ26内に往復動自在に収容される磁性材からなるプランジャ27を備えている。
さらに、上記ガイドパイプ26の上端部周面には、電磁コイル28と、この電磁コイル28と重ね合せて保持用マグネット29が設けられる。ガイドパイプ26の上端開口部は栓体30で閉塞され、かつ栓体30とガイドパイプ26内のプランジャ27上面との間に圧縮ばね31が介設される。
上記圧縮ばね31は、常時、プランジャ27を降下する方向に弾性的に付勢している。上記電磁コイル28は、通電(オン)されると圧縮ばね31の弾性力に抗してプランジャ27を引き上げる方向に磁気吸引する。
上記保持用マグネット29は、電磁コイル28により磁気吸引されたプランジャ27の位置を保持するよう磁力を作用する。したがって、電磁コイル28への通電を中止しても、保持用マグネット29の磁力によりプランジャ27の位置は保持される。
電磁コイル28を上記とは逆極性に切換えて通電すると、保持用マグネット29の磁力に打ち勝って、プランジャ27を押圧付勢するので、プランジャ27は許容される最下部へ降下移動する。そして、電磁コイル28への通電を中止しても、圧縮ばね31の弾性力によりプランジャ27の位置は保持される。
上記アダプタ25は第1のシリンダ6A上面に載設され、この内側面は主軸受7のフランジ部周面に沿うよう曲成される。アダプタ25の外周面は密閉容器1の内周壁とある程度の間隙を存していて、ここに高圧案内孔33が開口される。したがって、高圧案内孔33は常に密閉容器1内部と連通状態にある。
上記高圧案内孔33は、アダプタ25に設けられる上記ガイドパイプ26の周壁を貫通して、この内部に臨ませられる。さらに高圧案内孔33は、ガイドパイプ26における略同一高さで、周角度が異なる位置に開口し、ここからアダプタ25の下面に開口するよう設けられる。
一方、第1のシリンダ6Aにはアダプタ25の下面に開口する高圧案内孔33と、上記第1のブレード室10aとを連通する高圧連通孔34が設けられる。したがって、密閉容器1内部と第1のブレード室10aは、アダプタ25の高圧案内孔33と、ガイドパイプ27内部と、第1のシリンダ6Aの高圧連通孔34を介して、互いに連通される。
上記ガイドパイプ26の下端部は、アダプタ25を貫通するとともに第1のシリンダ6Aの上下面に亘って設けられる孔部に嵌合固着され、ガイドパイプ26の底面は第1のシリンダ6Aの下面に露出する。ガイドパイプ26自体は有底筒状であり、この底部に孔部35が開口される。
一方、上記中間仕切り板2に設けられる吸込み案内路22に、低圧連通孔36の一端部が連通する。低圧連通孔36の他端部は、ガイドパイプ26底面に開口する孔部35に連通する。さらに、ガイドパイプ26下部周面と、第1のブレード室10aとに亘って低圧案内孔37が設けられる。
したがって、中間仕切り板2に設けられる吸込み案内路22と第1のブレード室10aは、低圧連通孔36と、ガイドパイプ26の孔部35および内部と、低圧案内孔37を介して、互いに連通される。
上記プランジャ27にはシールリングが嵌められ、ガイドパイプ26内をガス漏れのない状態で収容される。軸方向の略中間部のみ小径部27aに形成され、ガイドパイプ26内周面とは隙間を有する。ここでは、小径部27aの上部を上大径部27b、小径部27aの下部を下大径部27cと呼ぶ。
上記小径部27aがガイドパイプ26に開口される上記孔部に対向すれば、その孔部が開放されるが、大径部27bと小径部27cが上記孔部に対向すれば、その周面でこれら孔部を閉塞する。
以上の構成は、全て第1のブレード室10aに連通し、ここに収容される第1のブレード11aに対して背圧を付与するために設けられるものである。したがって、これら高圧案内孔33〜低圧案内孔37を総称して、背圧用通路Tとなる。以下、背圧用通路Tに対する圧力切換え弁Cの作用を具体的に説明する。
図2(A)に示す、電磁コイル28が通電状態にありプランジャ27を磁気吸引したとき、上大径部27bが電磁コイル28と保持用マグネット29に対向する位置にあり、小径部27aはアダプタ25上面より上部にある。下大径部27cは高圧案内孔33と対向する位置にあり、その周面で高圧案内孔33を閉塞する。
下大径部27cは低圧連通孔36および低圧案内孔37から離間しているので、これら孔36,37は互いに連通状態となる。第1のブレード室10aにおいて、高圧案内孔33がプランジャ27により閉塞されて密閉容器1内部とは遮断されるが、低圧連通孔36と低圧案内孔37が開口されるので、吸込み案内路22とは連通することになる。
図2(B)に示す、電磁コイル28を上記とは逆極性に切換えて通電し圧縮ばね31がプランジャ27を押し下げたとき、上大径部27bが電磁コイル28と保持用マグネット29の下部側にあり、小径部27aはアダプタ25の高圧案内孔33と対向する。第1のブレード室10aは、高圧連通孔34と高圧案内孔33を介して密閉容器1内部と連通する。
このとき、プランジャ27の下大径部27cはガイドパイプ26の下端部に降下し、この底面で孔部35を閉成するとともに、周面で低圧案内孔37を閉成する。したがって、第1のブレード室10aと吸込み案内路22との間を遮断し、第1のブレード室10aと密閉容器1内部との連通状態のみが残る。
上記圧力切換え弁Cを内蔵した密閉型圧縮機Rと、この密閉型圧縮機Rを備えた冷凍サイクル装置において、第1、第2のシリンダ室Sa,Sbで同時に圧縮作用をなす通常運転(全能力運転)と、第1のシリンダ室Saでは圧縮作用が行われず、第2のシリンダ室Sbのみ圧縮運転が行われる休筒運転(能力半減運転)との切換えが可能である。
通常運転を選択すると、圧力切換え弁Cの電磁コイル28が断電され、圧縮ばね31の弾性力が保持用マグネット29の磁気力に抗してプランジャ27に作用し、これを押圧付勢する。プランジャ27は、図2(B)に示すように下降移動し、小径部27aが高圧案内孔33に対向し、下大径部27cが低圧連通孔36と低圧案内孔37を閉成する。
したがって、密閉容器1内部と第1のブレード室10aが圧力切換え弁Cを介して連通する。電動機部4に運転信号が送られ、回転軸5が回転駆動されて、第1、第2のローラ9a、9bはそれぞれのシリンダ室Sa、Sb内で偏心回転を行う。
第2のシリンダ6Bにおいてブレード11bがばね部材に押圧付勢され、この先端縁がローラ9b周壁に摺接して第2のシリンダ室Sb内を二分する。ガス冷媒はアキュームレータ20から吸込み管Paを介して中間仕切り板2に設けられた吸込み案内路22に導かれる。
そして、分岐案内路22a,22bを介して第1のシリンダ室Saと第2のシリンダ室Sbに吸込まれて充満する。第2のシリンダ室Sbにおいて、ローラ9bの偏心回転にともない区画された一方の容積が減少してガスが徐々に圧縮される。所定圧まで上昇すると吐出弁機構が開放され、高圧ガスはバルブカバーから密閉容器1内に導かれる。
上記密閉容器1内に充満した高圧ガスは吐出管Pへ吐出され、凝縮器17に導かれる。高圧ガスは凝縮器17において凝縮液化して液冷媒に変り、膨張装置18に導かれて断熱膨張する。そして、蒸発器19において蒸発して、蒸発器19を流通する空気から蒸発潜熱を奪い、冷凍作用が行われる。
蒸発器19で蒸発した冷媒はアキュームレータ20に導かれて気液分離され、分離された低圧のガス冷媒がアキュームレータ20から吸込み管Paから吸込み案内路22を介して第1のシリンダ室Saに導かれる。再び圧縮されて密閉容器1内へ吐出され、上述のような冷凍サイクルを構成する。
また、吸込み案内路22から一方の分岐案内路22aに分流された低圧のガス冷媒は、第1のシリンダ室Saに導かれて充満し、吸込み圧(低圧)雰囲気となっている。上述したように、圧力切換え弁C内のプランジャ27が下降保持され、密閉容器1内部と第1のブレード室10aが連通して、高圧ガスが第1のブレード室10aに充満する。
第1のブレード室10aにおける高圧ガスは、第1のブレード11aに背圧を付与する。第1のブレード11aは後端部が吐出圧(高圧)下にある一方で、先端部は吸込み管Paから第1のシリンダ室Saに導かれる低圧のガス冷媒により低圧雰囲気下にあり、第2のブレード11aの先後端部で差圧が存在する。
この差圧の影響で、第1のブレード11aの先端部が第1のローラ9a周壁に摺接するように押圧付勢される。第2のシリンダ室Sbと全く同様の圧縮作用が第1のシリンダ室Saでも行われ、結局、第1のシリンダ室Saおよび第2のシリンダ室Sbとの両方で圧縮作用が行われる、通常運転(全能力運転)となる。
休筒運転を選択すると、圧力切換え弁Cの電磁コイル28に通電され、図2(A)に示すように、プランジャ27を磁気吸引する。第1のブレード室10aと吸込み案内路22が連通して、第1のブレード室10aに低圧のガス冷媒が充満し、第1のブレード11aに低圧の背圧を付与する。
第2のシリンダ室Sbでは通常の圧縮作用がなされ、吐出管Pから吐出される高圧ガスは凝縮器17と、膨張装置18と、蒸発器19に導かれて、冷凍サイクル作用をなす。アキュームレータ20から吸込み管Paを介して第1のシリンダ室Saに低圧のガス冷媒が導かれ、吸込み圧(低圧)雰囲気となっている。
第1のブレード11aは、後端部が吸込み圧(低圧)下にある一方で、先端部は第1のシリンダ室Saに導かれるガス冷媒により低圧雰囲気下にある。第1のブレード11aの先後端部で差圧が存在せず、ブレード11aの先端部がローラ9a周壁に蹴られて後退した位置に保持される。
第1のローラ9aは空回転をなし、第1のシリンダ室Saでは圧縮作用が行われない休筒運転となる。結局、第2のシリンダ室Sbのみで圧縮作用が行われる、能力半減運転となる。
このように、圧力切換え弁Cを構成する部品の全てを密閉容器1に内蔵したので、第1のブレード室10aに吐出圧および吸込み圧を切換えて導入するための配管と切換え機構を密閉型圧縮機Rの周辺に備えずにすむ。外観的な向上を得られるとともに、配置スペースの低減化を図り、この密閉型圧縮機Rを収容する筐体の大型化を抑制できる。
再び図1に示すように、密閉容器1の内底部に形成される油溜り部15の油面高さは、上述したように主軸受7のフランジ部周面にかかる。そして、圧力切換え弁Cを構成するアダプタ25が主軸受7とともに第1のシリンダ6A上に載設されるので、油溜り部15の油面高さはアダプタ25周面にかかる。
上記電磁コイル28は、アダプタ25とはガイドパイプ26を介して設けられ、アダプタ25の上方部位にある。すなわち、電磁コイル28は油溜り部15の潤滑油中に浸漬することは無いので、圧力切換え弁Cを密閉容器1内に収容した構成でも、電磁コイル28におけるリーク電流の増加は確実に阻止される。
また、電磁コイル28には、給電するための口出し線40が接続される。口出し線40は、後述するように電動機部4を貫通して密閉容器1の上端部に設けられる密封端子45に接続される。この密封端子45も密閉容器1内底部の油溜り部15の油面よりも上方部位に取付けられるから、密封端子45におけるリーク電流の増加は確実に阻止される。
図3は、電動機部4の概略の横断平面図であるとともに、圧力切換え弁Cの一部を示している。すなわち、圧力切換え弁Cを構成する電磁コイル28に対する給電構造を説明するための図である。
電動機部4は、回転軸5に嵌着固定される回転子50と、内周面が回転子50の外周面と狭小の間隙を存し、外周面が密閉容器1の内周壁に嵌着固定される固定子51とから構成される。
上記固定子51は、薄い鉄板を円環状に形成し、これを複数枚積み重ねたヨーク部51aと、このヨーク部51aの内周面に所定間隔を存して一体に突設される複数の歯部51bからなる。
ヨーク部51aの内周面と、歯部51bの周面とは絶縁紙で覆われ、この絶縁紙を介して歯部51bの周面に巻線52が施される。互いに隣接する歯部51b相互間であるスロット部53は巻線52で埋められるが、この巻線52を施す以前に所定のスロット部53に電磁コイル28に接続する口出し線40の一部を収容しておく。
スロット部53への巻線が完了すれば口出し線40の位置も定まり、後は口出し線40の一端部を密封端子45と接続し、他端部を電磁コイル28と接続すればよい。このようにすれば、電磁コイル28と密封端子45との間の口出し線40の配線作業に何らの問題もなく行えるとともに、電気絶縁性に係る問題も生じない。
なお、固定子51であるヨーク部51aの外周面には部分的に切欠き部54が設けられ、密閉容器1に対して組立てられた状態で、切欠き部54が密閉容器1との隙間として残る。下部側にある圧縮機構部3A,3Bで圧縮されたガスは、上記切欠き部54を通って電動機部4の上部に充満する。
上記切欠き部54に、上記口出し線40を通すことは可能である。しかしながら、電動機部4の組立て時には、密閉容器1に固定子51を焼き嵌め固定するので、このときの熱で口出し線40の被覆が溶融する虞れがある。したがって、この切欠き部54に口出し線40を挿通することは避けた方がよい。
図4は、第1のシリンダ6Aの概略横断平面図である。ここでは、圧力切換え弁Cを省略しているが、中間仕切り板2に設けられる吸込み案内路22に連通する、第1のシリンダ6Aに設けられる低圧連通孔36と、第1のブレード室10aに連通する低圧案内孔37は示している。
同図では、第1のブレード室10aに吐出圧が導かれ、第1のブレード11aは高圧の背圧を受けてローラ9aの周面に摺接し、第1のシリンダ室Saで圧縮運転が行われている状態を示す。
また、第1のブレード室10aに吸込み圧が導かれると、第1のブレード11aの先後端部で低圧雰囲気となり差圧が生じないから、第1のブレード11aはローラ9aに蹴られて、図に二点鎖線で示すように後退する。すなわち、第1のシリンダ室Saでは休筒運転となる。
しかしながら、このときも回転軸5の回転が継続し、ローラ9aの空回転も継続する。第1のシリンダ室Saでは微妙な圧力変動があり、その影響を第1のブレード11aが受けて移動する虞れがある。
ある程度の移動量でも第1のブレード11aの先端が第1のシリンダ室Saに突出し、ローラ9aと衝突を繰り返す。その影響を受けて、第1のブレード11aの後端部が第1のブレード室10aの周壁に衝突を繰り返し、異音の発生や、ブレード11aの先後端部の摩耗に繋がる。
ここでは、第1のブレード室10aに沿ってマグネット固定用孔60が設けられ、このマグネット固定用孔60に保持部材を介して固定用マグネット61が収容固定される。第1のブレード11aが二点鎖線位置に後退して、この後端部が上記固定用マグネット61に近づくと、ブレード11aを磁気吸着する。
上記固定用マグネット61については、一般的に用いられるフェライト磁石でよいが、第1のブレード11aの後端部が接触したら確実に磁気吸着して、このブレード11aの移動を規制する必要がある。したがって、第1のシリンダ室Saの休筒運転時における異音の発生や、ブレード11aの背面摩耗を防止できる。
第1のシリンダ室Saが休筒運転から圧縮運転に切換ると、第1のブレード室10aに高圧が導入される。固定用マグネット61から第1のブレード11aが容易に離間する程度の磁力を、固定用マグネット61に対して設定しなければならない。
固定用マグネット61は、使用条件での温度や、組立て時の温度にて減磁することがないよう、200℃以下で磁気変態点のない材料、たとえばFe−Nd−B系の希土類を用いるとよく、組立て時に欠けが発生することのないよう、Niメッキを施すとよい。なお、固定用マグネット61は永久磁石ではなく、電磁石であっても良い。
さらに、第1のシリンダ6Aの外周面からブレード溝63の両側面に亘って給油通路65,65を設け、第1のブレード11aの両端部には油溝66を設けるとよい。上記油溝66の位置は、第1のブレード11aの先端部がある程度第1のシリンダ室Saに突出した位置で給油通路65に連通するように設定する。
したがって、第1のブレード11aが高圧の背圧を受け、この先端部が第1のローラ9a周面に摺接しながら往復動する圧縮運転時に、油溝66は給油通路65に連通する。油溝66の位置設定により、第1のブレード11aが1往復する間に、2回、給油通路65が連通してブレード溝63に給油される。
第1のブレード11aが高速で往復移動しても、ブレード溝63に充分な給油が施されて、ブレード11aの摩耗対策およびシール性の確保など、信頼性が向上する。潤滑油は、ポリオールエステル油の場合、粘度グレードがVG67、74のものが好ましいが、さらに低粘度、高粘度で冷媒と相溶性を有するものを用いることができる。
図5は、本発明における第2の実施の形態に係る密閉型圧縮機Raの概略縦断面図と、冷凍サイクル構成を示す。先に説明したものと同一部品については同番号を付して新たな説明を省略する。
ここでは、第1の圧縮機構部3Aを構成する第1のシリンダ6Aと、第2の圧縮機構部3Bを構成する第2のシリンダ6Bとの間に介設される中間仕切り板2Aは、剛性を得る必要最小限の板厚しかない。したがって、第1の実施の形態にあるような、中間仕切り板2に吸込み案内路22と分岐案内路22a,22bを設けることができない。
そこで、冷凍サイクルを構成するアキュームレータ20から第1の吸込み管Pa1と、第2の吸込み管Pa2との、2本の配管が延出される。第1の吸込み管Pa1は密閉容器1を貫通して、第1のシリンダ6Aに設けられる吸込み案内孔に連通される。
第2の吸込み管Pa2は密閉容器1を貫通して、第2のシリンダ6Bに設けられる吸込み案内孔に連通される。それぞれのシリンダ6A,6Bに設けられる吸込み案内孔の端部は、それぞれのシリンダ室Sa,Sbに開口される。
第1のシリンダ6Aに設けられる圧力切換え弁Cは、先に説明したものと全く同一構造のものであってよい。したがって、圧力切換え弁Cを構成する電磁コイル28に給電する密封端子45が、密閉容器1内底部に貯溜される潤滑油の油面よりも上方の密閉容器1部位に取付けられることは変りがない。
上記電磁コイル28が、密閉容器1内底部に貯溜される潤滑油の油面よりも上方の密閉容器1部位に取付けられることも変りがない。圧力切換え弁Cの位置も変らず、密封端子45と電磁コイル28とを接続する口出し線40を、電動機部4を構成する固定子51のスロット部53内に挿通することも変りがない。
第1のブレード室10aに第1のブレード11aに対して背圧を付与する背圧用通路Tを設けることと、第1のブレード室10aに第1のブレード11a先端を第1のローラ9aから離間するように保持する固定用マグネット61を備えることも変りがない。
第1のブレード11aを往復動自在に案内するブレード溝63に、第1のブレード室10aに吐出圧が導かれたときに、密閉容器1内底部の潤滑油を案内する給油通路65が設けられることも変りがない。
いずれの構造の密閉型圧縮機R、Raを用いても、圧力切換え弁Cを持たない従来構造の密閉型圧縮機と比較すると、図6に示すような特性図となる。ここでは、外気温度が29℃で、冷房運転時の設定温度を27℃とした、2.8KWクラスのエアコンの室外機に備えられる。試験室の広さは10畳である。
図中のDa線は本発明の密閉型圧縮機を備えた空気調和機による室内温度の変化曲線、Db線は従来構造の密閉型圧縮機を備えた空気調和機による室内温度の変化曲線、Ea線は本発明の密閉型圧縮機における入力の変化曲線、Eb線は従来構造の密閉型圧縮機における入力の変化曲線である。
本発明の密閉型圧縮機R,Raを備えることにより、低能力時の入力については従来構造の圧縮機を下回り良好であった。また、本発明の密閉型圧縮機を備えることにより、従来構造の密閉型圧縮機のように入力を断続せず、最小能力を下げることができて、室内温度の変化が少なくてすみ、快適性が向上化する結果が得られた。
なお、上記実施の形態においては、圧力切換え弁Cを第1のシリンダ6Aに設けて第1のブレード室10aの圧力を切換えるようにしたが、これに限定されるものではなく、圧力切換え弁Cを第2のシリンダ6Bに設けて、第2のブレード室10bの圧力を切換えるようにしてもよい。
この場合は、第1のシリンダ室Saで常時、圧縮運転が行われ、第2のシリンダ室Sbで休筒運転と、圧縮運転との切換えがなされることになる。上記圧力切換え弁Cは、第1、第2の圧縮機構部3A,3Bの下方に配置してもよい。
当然ながら、この場合でも、上記圧力切換え弁Cは密閉容器1の内部に収容され、密封端子45を潤滑油の油面から上方に設けること、および先に説明した他の構成は同一になる。
さらに、本発明は上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。そして、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。
1…密閉容器、4…電動機部、3A…第1の圧縮機構部、3B…第2の圧縮機構部、2…中間仕切り板、Sa…第1のシリンダ室、Sb…第2のシリンダ室、10a…第1のブレード室、10b…第2のブレード室、6A…第1のシリンダ、6B…第2のシリンダ、a…第1の偏心部、b…第2の偏心部、5…回転軸、9a…第1のローラ、9b…第2のローラ、11a…第1のブレード、11b…第2のブレード、27…プランジャ、28…電磁コイル、C…圧力切換え弁、45…密封端子、40…口出し線、53…スロット部、T…背圧用通路、61…固定用マグネット(磁石部材)、63…ブレード溝、65…給油通路、R…密閉型圧縮機、17…凝縮器、18…膨張装置、19…蒸発器。

Claims (6)

  1. 内底部に潤滑油を封入した密閉容器内に、電動機部と圧縮機構部とを収容し、
    上記圧縮機構部は、
    中間仕切り板を介在して設けられ、それぞれの内径部にシリンダ室が形成されるとともに、それぞれのシリンダ室に連通するブレード室を備えた第1のシリンダおよび第2のシリンダと、
    上記第1のシリンダと第2のシリンダのシリンダ室にそれぞれ収容され、第1の偏心部と第2の偏心部を有し、上記電動機部に連結される回転軸と、
    この回転軸の上記第1の偏心部と第2の偏心部にそれぞれ嵌合される第1のローラおよび第2のローラと、
    上記ブレード室に移動自在に収容され、上記第1のローラと第2のローラのそれぞれに当接してシリンダ室を区画する第1のブレードおよび第2のブレードとを具備し、
    上記第1のブレードは、上記第1のブレード室に導かれる吐出圧によって、上記第1のローラに接触するよう押圧付勢されるとともに、第1のブレード室に導かれる吸込み圧によって第1のローラから離間保持され、
    上記密閉容器内に、プランジャと、このプランジャを往復動させる電磁コイルを有し、上記第1のブレード室の圧力を吐出圧と吸込み圧に切換える圧力切換え弁を内蔵し、
    上記圧力切換え弁の電磁コイルに給電する密封端子が、上記密閉容器内底部に貯溜される潤滑油の油面よりも上方の密閉容器部位に取付けられる
    ことを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 上記第1のシリンダは、上記中間仕切り板の上部に取付けられ、
    上記圧力切換え弁の上記プランジャは、上下方向に往復動するように設けられ、
    上記圧力切換え弁の上記電磁コイルは、上記密閉容器内底部に貯溜される潤滑油の油面よりも上方部位に位置する
    ことを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
  3. 上記圧力切換え弁は、上記電動機部と上記圧縮機構部との間、もしくは圧縮機構部の下方に配置し、
    上記密閉容器に取付けられる上記密封端子と、圧力切換え弁を構成する電磁コイルとを電気的に接続する口出し線を、上記電動機部を構成する固定子の巻線が施されるスロット部に挿通した
    ことを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
  4. 上記第1のブレード室には、第1のブレードに対する背圧として吐出圧もしくは吸込み圧を導く背圧用通路が連通され、
    さらに、第1のブレード室に、第1のブレード先端を第1のローラから離間するように保持する磁石部材が設けられる
    ことを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
  5. 上記第1のシリンダに設けられ、第1のブレードを往復動自在に案内するブレード溝には、第1のブレード室に吐出圧が導かれたときに、上記密閉容器内底部の潤滑油を案内する給油通路が設けられる
    ことを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
  6. 上記請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の密閉型圧縮機と、凝縮器と、膨張装置と、蒸発器を備えて冷凍サイクルを構成する
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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