JP2011178911A - スリガラス状基板形成用塗布液及びスリガラス状基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外線及び紫外線遮蔽機能とまぶしさ防止機能とを同時に効果的に発揮することができるスリガラス状基板形成用塗布液及びスリガラス状基板を提供すること。
【解決手段】目隠し材料と、光散乱材料と、赤外光遮蔽材料と、紫外線吸収材料と、バインダーとを含有するスリガラス状基板形成用塗布液である。目隠し材料は光を反射する材料であり、例えば平均粒径1μ程度の酸化チタンの白色粉体を用いる。光散乱材料は光を多方向に反射・散乱させる材料であり、例えば平均粒径30〜70μ程度の白色の中空球粉体である、シリカ中空ビーズ又はそれ以外の各種セラミック中空ビーズを用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、可視光透過率を所定値以上に維持できるとともに赤外線及び紫外線遮蔽機能も有するスリガラス状基板を作成するのに用いて好適なスリガラス状基板形成用塗布液及びスリガラス状基板に関するものである。
太陽光線は、赤外線、可視光線、紫外線の3つに大きく分けられる。このうち、長波長領域の赤外線は熱エネルギーとして人体に感じる光であり、室内や自動車内等の温度上昇の原因となる。特に家屋の天井(屋根)又はその近傍にトップライト用の窓ガラスを設置した場合は、天井付近に大きな熱溜まりが生じ、温度上昇が激しい。一方短波長領域の紫外線は、日焼け、しみ、発癌、視力障害等、人体へ悪影響を及ぼす原因となる。また紫外線は物品の機械的強度の低下、色褪せ等の外観の劣化、食品の劣化、印刷物の色調の低下等も引き起こす。可視光線は特に直進光の透過率が高いと昼間の太陽光線がまぶしく感じられ室内での各種作業が困難になる。
そして従来例えば特許文献1に示すように、赤外線と紫外線を遮蔽する塗布液が開発されている。この塗布液は、赤外線遮蔽材料と紫外線吸収材料とを含有する塗布液であり、透明なガラス等の基板に塗布して硬化させることで赤外線及び紫外線遮蔽機能を有する基板が構成される。
特開2006−291136号公報
しかしながら上記特許文献1に示す塗布液は、まぶしさ防止機能を具備していなかった。
一方まぶしさ防止機能を有する製品として、従来よりスリガラスや日射調整フイルムがある。スリガラスはガラスの一方の表面に機械的及び/又は化学的処理によって凹凸を設けることでこれに入射する光を散乱し、まぶしさを軽減するものである。ここでいうスリガラスには、サンドブラストによるスリガラスの他に、エッチング処理によって作成されるフロストガラスも含まれる概念であり、要は透明なガラスの少なくとも一方の表面に細かい凹凸を形成することで光を散乱する機能を設けた構造のガラス全般を含む概念である。しかしながら、スリガラスには赤外線・紫外線遮蔽機能がない。
一方日射調整フイルムには、入射しようとする光を反射する反射フイルムや、色彩を有する透明なフイルムからなる色付きフイルムがある。しかしながら反射フイルムは反射光が外部の人の目に入って眩しさを感じさせ、いわゆる反射光害を起こす恐れがある。一方色付きフイルムには赤外線遮蔽機能がない。またこれら日射調整フイルムには、これをガラスに貼り付けるためのノリ層(接着層)を設けているが、このノリ層の劣化のため、経時的に日射調整フイルムのガラスへの接着力が低下し、重い反射フイルムが剥がれ落ちてしまう恐れもあった。
なお本願明細書においては、スリガラスの他に、合成樹脂板の表面に細かい凹凸を形成したスリガラス状合成樹脂板も含めて、その全体をスリガラス状基板ということとする。即ちスリガラス状基板とは、透明なガラス板や合成樹脂板(アクリル板等)の少なくとも一方の表面に細かい凹凸を形成することで光を散乱する機能を設けた構造のものをいうものとする。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、赤外線及び紫外線遮蔽機能とまぶしさ防止機能とを同時に効果的に発揮することができるスリガラス状基板形成用塗布液及びスリガラス状基板を提供することにある。
上記問題点を解決するため本願発明者は、一般に普及している透明なガラス板等の基板に直接塗布液を塗布して常温で硬化させるだけで、容易に赤外線・紫外線遮蔽機能とともにまぶしさ防止機能を発揮させることができるスリガラス状基板形成用塗布液を開発した。
即ち本願発明者は、赤外線・紫外線遮蔽機能とともにまぶしさ防止機能を発揮させるため、光の透過量自体を減少させる目隠し材料と、光を散乱することでまぶしさを防止させる光散乱材料とを含有させてなるスリガラス状基板形成用塗布液を発明した。目隠し材料だけでまぶしさを防止しようとすると光の透過量自体をかなり減少(反射光の量をかなり多く)しなければならない。このため室内等に取り入れる光量が少なくなり、室内等が暗くなって可視光の有効利用が図れない。そこで本願発明者は目隠し材料とともに光散乱材料を含有させ、これによって透過する光を散乱光とし、透過する光量が多くてもまぶしさを防止できるようにした。また反射光も散乱するので、いわゆる反射光害も防止できる。
すなわち本願請求項1に記載の発明は、目隠し材料と、光散乱材料と、赤外光遮蔽材料と、紫外線吸収材料と、バインダーとを含有し、前記目隠し材料は、酸化チタンの粉末であり、前記光散乱材料は、粉末状のシリカ中空ビーズ又は粉末状のセラミック中空ビーズであることを特徴とするスリガラス状基板形成用塗布液にある。
目隠し材料は光を反射する材料であり、例えば図1に示すように、平均粒径1μ程度の酸化チタンの白色粉体で構成される。酸化チタン(化学式TiO2)は他の顔料に比べて白色度が高く、反射率が高い。粉体の形状は不定形の粒子形状である。その粒径は1μ以上であることが好ましい。
光散乱材料は光を多方向に反射・散乱させる材料であり、例えば図2に示すように、平均粒径30〜70μ程度の白色の中空球粉体である、シリカ中空ビーズ又はそれ以外の各種セラミック中空ビーズ(例えばジルコニウム中空ビーズやアルミナ中空ビーズ等)によって構成されている。これらビーズは真球であることが光を効果的に散乱する上で好ましい。なおこのスリガラス状基板形成用塗布液に使用する材料全てにおいて耐侯性の良い材料が求められる。
本願請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスリガラス状基板形成用塗布液であって、前記赤外光遮蔽材料は、無機系のアンチモン含有酸化錫(ATO)、錫含有酸化イリジウム(ITO)、酸化チタン、酸化亜鉛、或いは有機系の赤外線吸収色素の内の1種類以上であることを特徴とするスリガラス状基板形成用塗布液にある。無機系の赤外光遮蔽材料は平均粒径を35nm以下に微粒子化し、可視光線の透明性を上げること(可視光透過率に影響を与えにくくすること)が好ましい。
本願請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のスリガラス状基板形成用塗布液であって、前記紫外線吸収材料は、無機系の酸化セリウム系紫外線吸収剤、酸化亜鉛系紫外線吸収剤、酸化チタン系紫外線吸収剤の内の1種類以上からなる粉末、又は有機系のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤の内の1種類以上からなる粉末からなることを特徴とするスリガラス状基板形成用塗布液にある。無機系の紫外線吸収材料は平均粒径を35nm以下に微粒子化し、可視光線の透明性(可視光透過率)を上げることが好ましい。
本願請求項4に記載の発明は、請求項1又は2又は3に記載のスリガラス状基板形成用塗布液であって、前記バインダー(透明密着バインダー)は、透明性のあるウレタン系、アクリル系、シリコン系、シラン系、シロキサン系、イソシアネート系、無機シリカの内の1種類以上からなることを特徴とするスリガラス状基板形成用塗布液にある。このバインダーは、耐候性と密着性が良い。
本願請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内の何れかに記載のスリガラス状基板形成用塗布液を透明な基板の少なくとも一方の面に塗布し、硬化させてなることを特徴とするスリガラス状基板にある。
本発明によれば、透明な基板の表面に塗布して常温硬化させるだけで、赤外線・紫外線遮蔽機能に加え、まぶしさ防止機能を同時に効果的に発揮するスリガラス状基板を作成することができる。従来のスリガラス等のスリガラス状基板は、基板の表面自体に細かい凹凸を設けるか、或いは基板の表面にフイルムを貼り付けることで作成していたが、本発明によれば、基板上に塗布液を塗布・乾燥するだけでスリガラス状基板が構成でき、しかもこのスリガラス状基板に赤外線・紫外線遮蔽効果を併せ持たせることができる。特に既設の建物の窓ガラスなどをスリガラス化することが容易に行え、好適である。
目隠し材料(酸化チタンの粉末)の拡大図である。 光散乱材料(シリカ中空ビーズの粉末)の拡大図である。 実施例1に係るスリガラス状基板10と比較例1に係るスリガラス状基板30を並べて示す図である。 スリガラス状基板10とスリガラス状基板30を並べて示す写真であり、図3の元図の写真である。
本発明においては、上述したように、目隠し材料と、光散乱材料と、赤外光遮蔽材料と、紫外線吸収材料と、バインダーとを含有し、前記目隠し材料として酸化チタンの粉末を用い、前記光散乱材料として粉末状のシリカ中空ビーズ又は粉末状のセラミック中空ビーズを用いることで、赤外線・紫外線遮蔽機能に加えてまぶしさ防止機能を同時に効果的に発揮できるスリガラス状基板形成用塗布液及びスリガラス状基板を得ることができた。ここでビーズとは、球形・管形等の中空の小さな粉体をいい、特に真球状のビーズが光散乱のために好ましい。また光散乱材料としてビーズ状のものを用いたので、この塗布液によって形成される塗膜中に空気の層が形成され、このスリガラス状基板に断熱効果を持たせることができ、結露抑制効果も持たせることができる。以下、本発明に係るスリガラス状基板形成用塗布液を用いて作成したスリガラス状基板である実施例1と、光散乱材料を用いないスリガラス状基板形成用塗布液を用いて作成したスリガラス状基板である比較例1と、従来のスリガラスと、ノーマルガラス(フロートガラス)とを比較して説明する。
〔実施例1〕
A.実施例1に係るスリガラス状基板形成用塗布液の材料
(1)目隠し材料(主として可視光線と近赤外線を反射する)
テイカ株式会社製の酸化チタン(JR−1000)の粉末。
平均粒径:約1.0μ
外観:白色粉体
酸化チタン結晶形:ルチル形
屈折率:2.72
(2)光散乱材料
住友スリーエム株式会社製のグラスバブルズ(K−25)の粉末。
平均粒径:30〜70μ
外観:白色真球の微小中空球
組成:ソーダ石灰硼珪酸ガラス
(3)赤外光遮蔽材料
三菱マテリアル株式会社製のATO(T−1)40重量%を日本アルコール販売株式会社の販売するエタノールを主剤とした混合溶剤(AP−1)60重量%に分散したもの。
(4)紫外線吸収材料兼バインダー
株式会社ジャパンナノコート製のUVバインダーとUVバインダー硬化剤。このUVバインダーは、有機系のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を、バインダー成分であるアクリル樹脂に混ぜ込んだものである。またUVバインダー硬化剤はイソシアネート系の硬化剤である。
B.実施例1に係るスリガラス状基板形成用塗布液の製造方法
上記UVバインダーを50重量%に対して、赤外光遮蔽材料を30重量%、目隠し材料を0.5重量%、光散乱材料を3重量%、希釈溶媒として前記混合溶剤(AP−1)を6.5重量%混合したコーティング剤主剤90重量%と、UVバインダー硬化剤10重量%を混合してスリガラス状基板形成用塗布液を製造した。
C.実施例1に係るスリガラス状基板の製造方法
上記スリガラス状基板形成用塗布液を市販の厚さ3mmのフロートガラスに25g/m2になるようにローラーで塗布し、常温で硬化させることで実施例1に係るスリガラス状基板(スリガラス)を作成した。
D.実施例1に係るスリガラス状基板の密着性試験
上記スリガラス状基板形成用塗布液を塗布した側のスリガラス状基板の表面に対して、セロテープ(登録商標)法によって密着性を試験した。その結果、セロテープ(登録商標)自体が付きづらい表面となっており、試験でも全く剥離現象がなかった。またこのスリガラス状基板を100℃の沸騰水の中に6時間浸漬する沸騰水試験を行ったが、剥離現象は全く見られなかった。
〔比較例1〕
A.比較例1に係るスリガラス状基板形成用塗布液の材料
(1)目隠し材料(主として可視光線と近赤外線を反射する)
テイカ株式会社製の酸化チタン(JR−1000)の粉末。
平均粒径:約1.0μ
外観:白色粉体
酸化チタン結晶形:ルチル形
屈折率:2.72
(2)赤外光遮蔽材料
三菱マテリアル株式会社製のATO(T−1)40重量%を日本アルコール販売株式会社の販売するエタノールを主剤とした混合溶剤(AP−1)60重量%に分散したもの。
(3)紫外線吸収材料兼バインダー
株式会社ジャパンナノコート製のUVバインダーとUVバインダー硬化剤。このUVバインダーは、有機系のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を、バインダー成分であるアクリル樹脂に混ぜ込んだものである。またUVバインダー硬化剤はイソシアネート系の硬化剤である。
B.比較例1に係るスリガラス状基板形成用塗布液の製造方法
上記UVバインダーを50重量%に対して、赤外光遮蔽材料を30重量%、目隠し材料を0.5重量%、希釈溶媒として前記混合溶剤(AP−1)を9.5重量%混合したコーティング剤主剤90重量%と、UVバインダー硬化剤10重量%を混合してスリガラス状基板形成用塗布液を製造した。つまり上記実施例1との相違点は、光散乱材料を混合せず、その分混合溶剤を増やした点のみである。
C.比較例1に係るスリガラス状基板の製造方法
上記スリガラス状基板形成用塗布液を市販の厚さ3mmのフロートガラスに25g/m2になるようにローラーで塗布し、常温で硬化させることで比較例1に係るスリガラス状基板(スリガラス)を作成した。
〔比較例2〕
比較例2として市販の厚さ3mmのフロートガラスを用意した。
〔比較例3〕
比較例3として市販の厚さ3mmのフロートガラスの一方の表面に物理的に細かい凹凸を形成した市販のスリガラスを用意した。
〔実施例1と比較例1〜3に係る紫外線透過率・可視光透過率・赤外線透過率の測定結果〕
以上のようにして用意した実施例1に係るスリガラス状基板と、比較例1に係るスリガラス状基板と、比較例2に係るフロートガラスと、比較例3に係るスリガラスのそれぞれについて、紫外線透過率と可視光透過率と赤外線透過率を測定した。紫外線透過率と可視光透過率と赤外線透過率を測定する測定装置として、米国EDTM株式会社製の「Window Energy Profiler WP4500」を使用した。測定した紫外線は波長400nm以下の光、可視光は波長400−700nmの光、赤外線は波長700nm以上の光である。
(i)実施例1のスリガラス状基板の測定結果
紫外線透過率:3%
可視光透過率:64%
赤外線透過率:45%
(ii)比較例1のスリガラス状基板の測定結果
紫外線透過率:2%
可視光透過率:51%
赤外線透過率:43%
(iii)比較例2のフロートガラスの測定結果
紫外線透過率:82%
可視光透過率:87%
赤外線透過率:83%
(iv)比較例3のスリガラスの測定結果
紫外線透過率:78%
可視光透過率:52%
赤外線透過率:68%
以上の測定結果からわかるように、市販のフロートガラスやスリガラスに比べて実施例1のスリガラス状基板は、紫外線透過率、赤外線透過率の何れについても大幅な透過率の低減化が図れることが分かる。一方比較例1のスリガラス状基板は、紫外線透過率と赤外線透過率については実施例1のスリガラス状基板と同等の程度までそれらの低減化が図られている。しかし実施例1の可視光透過率は比較例1のそれに比べて13%も高い。
図3は実施例1に係るスリガラス状基板10と比較例1に係るスリガラス状基板30を並べて示す図(図4を図面としてスケッチした図)、図4はスリガラス状基板10とスリガラス状基板30を並べて示す写真である。両図において、左側のスリガラス状基板10が実施例1に係るものであり、右側のスリガラス状基板30が比較例1に係るものである。前記の測定結果から、実施例1に係るスリガラス状基板10の方が比較例1のスリガラス状基板30よりも可視光の透過率が高いにもかかわらず、図3,図4において実施例1のスリガラス状基板10の背面側の景色の方が比較例1のスリガラス状基板30のそれよりもぼやけて見え、スリガラス状基板10の方がまぶしさ防止の効果が高いことが分かる。つまり実施例1のスリガラス状基板10は比較例1のスリガラス状基板30よりも、より多くの可視光を透過させると同時に効果的にまぶしさを防止している。すなわち実施例1の塗布液は、比較例1の塗布液のように目隠し防止材料を添加するだけでなく、さらに光散乱材料を添加し、光をより散乱させるようにしたため、可視光透過率が増大すると同時に、透けて見える背面側の景色が効果的にぼやけ、まぶしさ防止の効果が増大している。
また図3,図4においては、天井の2本の蛍光灯50が反射して写っているが、実施例1のスリガラス状基板10の方がその蛍光灯50がぼやけて見えている。つまりスリガラス状基板10ではその塗布液中に光散乱材料を添加しているので、光を散乱させながら反射する。つまり反射光自体が散乱光になる。これによってスリガラス状基板10によれば、反射公害を効果的に防止することができる。
つまり実施例1に係るスリガラス状基板10によれば、赤外線・紫外線を効果的に遮蔽する機能を有するとともに、まぶしさを防止しながら可視光透過率を高く維持でき、また反射公害も防止できる。また実施例1に係るスリガラス状基板10は、透明な基板上に塗布液を塗布・常温硬化させるという簡単な作業だけで、密着性・耐久性のよい塗布膜を有するスリガラス状基板が製造できる。
10 実施例1に係るスリガラス状基板
30 比較例1に係るスリガラス状基板

Claims (5)

  1. 目隠し材料と、光散乱材料と、赤外光遮蔽材料と、紫外線吸収材料と、バインダーとを含有し、
    前記目隠し材料は、酸化チタンの粉末であり、
    前記光散乱材料は、粉末状のシリカ中空ビーズ又は粉末状のセラミック中空ビーズであることを特徴とするスリガラス状基板形成用塗布液。
  2. 請求項1に記載のスリガラス状基板形成用塗布液であって、
    前記赤外光遮蔽材料は、無機系のアンチモン含有酸化錫(ATO)、錫含有酸化イリジウム(ITO)、酸化チタン、酸化亜鉛、或いは有機系の赤外線吸収色素の内の1種類以上であることを特徴とするスリガラス状基板形成用塗布液。
  3. 請求項1又は2に記載のスリガラス状基板形成用塗布液であって、
    前記紫外線吸収材料は、無機系の酸化セリウム系紫外線吸収剤、酸化亜鉛系紫外線吸収剤、酸化チタン系紫外線吸収剤の内の1種類以上、又は有機系のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤の内の1種類以上からなることを特徴とするスリガラス状基板形成用塗布液。
  4. 請求項1又は2又は3に記載のスリガラス状基板形成用塗布液であって、
    前記バインダーは、透明性のあるウレタン系、アクリル系、シリコン系、シラン系、シロキサン系、イソシアネート系、無機シリカの内の1種類以上からなることを特徴とするスリガラス状基板形成用塗布液。
  5. 請求項1乃至4の内の何れかに記載のスリガラス状基板形成用塗布液を透明な基板の少なくとも一方の面に塗布し、硬化させてなることを特徴とするスリガラス状基板。
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