JP2011177871A - チャックの作動体構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記ジョウの両側にウエッジ部が突出されて形成され、これらウエッジ部に係合するウエッジ溝がプランジャに形成することで、ウエッジプランジャ部へモーメントによる撓みが起こらず、従来のものに比べてウエッジプランジャ部に過剰な剛性を必要としないので、高精度な高い把握力を得ることができる。
【選択図】 図2
Description
このチャックについて、図6から図8を用いて説明する。
図6において、このチャックは、図示しないスピンドルに装着されるボディ101と、可動部であるピストン102と、ウエッジ103と、マスタージョウ104及びトップジョウ105で構成されている。
ボディ101の中心部には、軸芯方向に沿って摺動可能なピストン102が挿入されており、このピストン102に設けられた係合溝110へ複数のウエッジ103が突条106を介して係合され組み込まれている。
ウエッジに103は2つのくさび部107がフォークエンド形状に構成されており、このくさび部107の対向する内側部位へ前端から後端にかけて漸高し、且つ漸狭する断面矩形のくさび108が設けられている。
このマスタージョウ104の形状は、図8に示すように略直方体形状になされており、両側面には前記ウエッジ103のくさび108が挿入されるための嵌合溝109が設けられている。
マスタージョウ104の前方側にはトップジョウ105がボルトにより取り付けられている。
ウエッジ103のくさび108と、マスタージョウ104の嵌合109溝とが摺動しながら相対移動することになり、マスタージョウ104は楔作用により半径方向の内方へ移動する。
これによって、マスタージョウ104に固定されたトップジョウ105がワークの外径を把持することができる。
これは、ピストン102の引張力によって発生するくさびの変位力Rがマスタージョウの開方向へ向けて付与される一方、同じ大きさで反対方向の反作用力Pを摺動条が受け続けることになる。すると、くさびの変位力Rと反作用力Pとが半径方向にズレXがあるために各くさび部107は、曲げモーメントMを受けてしまい、回転変位しようとし、この曲げモーメントMに抗するために、くさび部107と一体結合された基部111へ十分な剛性が必要となる。
このため、ウエッジ103やボディ101は、曲げモーメントに対向する剛性を有する構造にする必要があり、ウエッジ103やボディ101の肉厚が大きくなり、チャック自体の高重量化となってしまう。それにより、工作機械の高速回転化が阻害され、加工精度の向上や加工時間の短縮を実現化できない。
また、長尺ワークを把持する際に用いられる中空チャックの場合には、ウエッジをコンパクトに形成することができるので、貫通穴径を大きく設定することが可能となり、多種多様なワークの加工に対応することができる。
図1は、本発明によるチャックの縦断面図であり、図2は図1におけるA−A矢視の一部断面図である。
このチャックは、チャック本体である円筒形のボディ1が形成されており、ボディ1の内方に設けられた空洞部へプランジャ2が備えられている。
ボディ1は、プランジャ2を内包するために回転軸芯の前後方向で分割可能になされており、プランジャ2を収納する後部本体6と、プランジャ2の前方に設けられる前部本体5とから構成され、前部本体5は図示しないボルトにより後部本体6へ取り付けられている。
このボディ1には、前記プランジャ2を収める中空穴30が回転軸芯を中心に設けられ、中空穴30のさらに半径方向の外方には等角配置の摺動穴29が複数設けられている。
ピストン部9は、チャックの回転軸芯CLを回転中心に回転可能に設けられており、駆動源の回転軸芯CLの前後方向への移動に伴い、移動可能になされている。
ピストン部9の外周面には、凹部15が形成されており、ウエッジプランジャ部10に係合可能に構成されている。
ウエッジプランジャ部10は、図4に示すように、並列に相対向する二つのくさび部14が基部13へ一体に結合されたフォークエンド形状に構成されている。
このくさび部14の対向する内側部位には前端から後端にかけて凹形状のウエッジ溝8が斜め方向へ形成されている。
マスタージョウ11は、図2に示すように本体に形成された案内溝3へ係合されており、チャックの半径方向へ摺動可能に設けられている。
マスタージョウ11は図3に示すように全体が略直方体形状をしており、その両側面23には前記くさび部14に形成されるウエッジ溝8へ係合されるためのウエッジ部7がウエッジ溝8の形状に符合するように斜め方向へ突出して設けられている。
チャックを用いてワークを把持する際には、駆動源であるシリンダが駆動し、 駆動軸が回転軸芯CLの後方向である図1の矢印Q側に移動する。
図示しない駆動軸の駆動力がチャックのピストン部9へ伝達される。駆動軸に連結されたピストン部9が駆動軸と連動して軸芯CL方向の矢印Q側へ移動される。
このピストン部9の外周には凹部15が設けられており、この凹部15には、ピストン部9の外周側へ設けられたウエッジプランジャ部10の凸部16が挿入されて係合されている。
そのため、ピストン部9の軸芯CL方向の移動力がピストン部9の凹部15を介してウエッジプランジャ部10の凸部16へ伝達され、ウエッジプランジャ部10は、ピストン部9と同様に軸芯CLの後方向である矢印Q側に移動する。
これによって、マスタージョウ11に固定されたトップジョウ12はワークの外径を把持することができる。
この際、本発明の構造によれば、変位力Rと反作用力Pを作用方向で同一軸芯上になすことができる。変位力Rと反作用力Pとの間に半径方向の間隔が生じないのでモーメントが発生しない。そのため、くさび部14へモーメントが加わることなくチャックの動作を行なうことができる。
図2に示すように、ウエッジプランジャ部10におけるウエッジ溝8の摺動面17と、マスタージョウ11のウエッジ部7の滑動面18とは摺動しながら相対変位することになり、マスタージョウ11は楔作用により半径方向外方へ向けて変位する。
これによって、マスタージョウ11に固定されたトップジョウ12はワークの内径を把持することができる。
この際、本発明の構造によれば、変位力Raと反作用力Paを作用方向で略同一軸線上になすことができる。変位力Raと反作用力Paとの間に半径方向の間隔が発生しないのでくさび部14へモーメントが加わることなくチャックの動作を行なうことができる。
2 プランジャ
3 案内溝
4 ジョウ
5 前部本体
6 後部本体
7 ウエッジ部
8 ウエッジ溝
9 ピストン部
10 ウエッジプランジャ部
11 マスタージョウ
12 トップジョウ
Claims (1)
- ボディと、該ボディへ軸方向移動可能に配設されるプランジャと、前記ボディの半径方向へ形成された案内溝内にプランジャと係合されて摺動自在に配設されるジョウを備え、前記プランジャの軸方向の移動に伴う楔作用によりジョウが半径方向へ進退するようになされたチャックにおいて、前記ボディが、前部本体と後部本体とに分割可能になされ、前記ジョウの両側にウエッジ部が突出されて形成され、これらウエッジ部に係合するウエッジ溝がプランジャに形成されていることを特徴とするチャックの作動体構造。
Priority Applications (1)
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JP2010046924A JP2011177871A (ja) | 2010-03-03 | 2010-03-03 | チャックの作動体構造 |
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JP2010046924A JP2011177871A (ja) | 2010-03-03 | 2010-03-03 | チャックの作動体構造 |
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JP2011177871A true JP2011177871A (ja) | 2011-09-15 |
Family
ID=44689968
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2011177871A (ja) |
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2010
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