JP2011176463A - 画像処理装置,画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿から読み取られた複数の色成分データからなるカラー画像データについて,画像全体の色再現性を損ねることなく下地色を除去することのできる画像処理装置及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】複数の色成分データで表現される複数の色のうち原稿の画像に含まれている頻度が最も高い最高頻度色を特定して(S1〜S2),その最高頻度色に対応して前記最高頻度色又はその近傍の色を白色に近似させるべく前記色成分データ各々を変換するために用いられる個別濃度変換テーブルを生成し(S3),前記最高頻度色又はその近傍の色を表現する前記カラー画像データのみについて,前記色成分データ各々を前記個別濃度変換テーブルに基づいて変換する(S5〜S6)。
【選択図】図6
【解決手段】複数の色成分データで表現される複数の色のうち原稿の画像に含まれている頻度が最も高い最高頻度色を特定して(S1〜S2),その最高頻度色に対応して前記最高頻度色又はその近傍の色を白色に近似させるべく前記色成分データ各々を変換するために用いられる個別濃度変換テーブルを生成し(S3),前記最高頻度色又はその近傍の色を表現する前記カラー画像データのみについて,前記色成分データ各々を前記個別濃度変換テーブルに基づいて変換する(S5〜S6)。
【選択図】図6
Description
本発明は,原稿から複数の色成分データを含むカラー画像データを読み取る画像処理装置,及びその読み取られた色成分データ各々に基づいて画像を形成する画像形成装置に関し,特に,原稿の紙色に基づいて画像データの色調を補正する技術に関するものである。
従来から,スキャナ装置や複写機,ファクシミリ装置,複合機などにおいて,下地色を有するカラー紙に形成された原稿の画像を読み取るとき,その読み取られた画像データに対してその原稿の下地色に応じた補正を行う技術が知られている。
例えば,特許文献1では,原稿の画像データの色調を紙色データに基づいて補正することが開示されており,その紙色データを生成する際,シェーディング補正で取得された黒補正データ及び白補正データを用いて画像データを補正することで,その原稿の紙色データの検出精度を高めることも開示されている。前記特許文献1に係る技術を用いれば,原稿の画像データに含まれた下地色を除去するように画像データを補正することも可能である。
例えば,特許文献1では,原稿の画像データの色調を紙色データに基づいて補正することが開示されており,その紙色データを生成する際,シェーディング補正で取得された黒補正データ及び白補正データを用いて画像データを補正することで,その原稿の紙色データの検出精度を高めることも開示されている。前記特許文献1に係る技術を用いれば,原稿の画像データに含まれた下地色を除去するように画像データを補正することも可能である。
しかしながら,前記特許文献1に開示されているように,シェーディング補正で用いられる黒補正データ及び白補正データを用いて画像データを一律に補正した上で原稿の紙色データを検出する場合には,その後に画像データから下地色を除去する際にも,画像データ全体について同じ割合で補正が行われると考えられる。この場合には,下地部分のみならず原稿画像全体について画像データが補正されることとなるため,下地色を除去した後のカラー画像データによる原稿画像の色再現性が低くなることが問題となる。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,原稿から読み取られた複数の色成分データを含むカラー画像データについて,画像全体の色再現性を損ねることなく下地色を除去することのできる画像処理装置及び画像形成装置を提供することにある。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,原稿から読み取られた複数の色成分データを含むカラー画像データについて,画像全体の色再現性を損ねることなく下地色を除去することのできる画像処理装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は,原稿の画像を複数の色成分データを含むカラー画像データとして読み取る画像処理装置に適用されるものであって,前記複数の色成分データで表現される複数の色のうち前記原稿の画像に含まれている頻度が予め設定された高頻度条件を満たす高頻度色を特定する高頻度色特定手段と,前記高頻度色特定手段によって特定された前記高頻度色又は前記高頻度色を含む近傍の色を白色に近似させるように前記色成分データ各々を変換するための個別濃度変換情報を生成する個別濃度変換情報生成手段と,前記高頻度色又は前記高頻度色を含む近傍の色を表現する前記カラー画像データについて,前記色成分データ各々を前記個別濃度変換情報生成手段で生成された前記個別濃度変換情報に基づいて変換する色成分データ変換手段とを備えてなることを特徴として構成される。
また,本発明は,前記画像処理装置と,前記色成分データ変換手段による変換後の前記色成分データ各々に基づいて画像を形成する画像形成部とを備えてなる画像形成装置として捉えてもよい。
本発明によれば,前記高頻度色特定手段によって特定された前記高頻度色又は前記高頻度色を含む近傍の色を表現する前記カラー画像データについて,その色を白色に近似させるように,前記個別濃度変換情報に基づく前記色成分データ各々の補正が行われるため,その原稿の下地の色を除去した画像データを得ることができる。そして,前記高頻度色又は前記高頻度色を含む近傍の色を表現する前記カラー画像データのみについて前記個別濃度変換情報に基づく前記色成分データ各々の変換が行われ,他の色を表現する前記カラー画像データについては,前記個別濃度変換情報に基づく前記色成分データ各々の変換が行われないため,画像全体の色再現性も損なわれない。例えば,原稿の下地の色が色成分データ(R,G,B)=(230,235,240)で表現される場合,(228〜232,233〜237,238〜242)であるカラー画像データについては,その色成分データの値が前記個別濃度変換情報に基づいて補正されるが,色成分データ(230,20,123)などのようにその複数の色成分データから表現される色が異なるカラー画像データについては,その色成分データ各々の値が前記個別濃度変換情報に基づいて補正されない。
また,本発明は,前記画像処理装置と,前記色成分データ変換手段による変換後の前記色成分データ各々に基づいて画像を形成する画像形成部とを備えてなる画像形成装置として捉えてもよい。
本発明によれば,前記高頻度色特定手段によって特定された前記高頻度色又は前記高頻度色を含む近傍の色を表現する前記カラー画像データについて,その色を白色に近似させるように,前記個別濃度変換情報に基づく前記色成分データ各々の補正が行われるため,その原稿の下地の色を除去した画像データを得ることができる。そして,前記高頻度色又は前記高頻度色を含む近傍の色を表現する前記カラー画像データのみについて前記個別濃度変換情報に基づく前記色成分データ各々の変換が行われ,他の色を表現する前記カラー画像データについては,前記個別濃度変換情報に基づく前記色成分データ各々の変換が行われないため,画像全体の色再現性も損なわれない。例えば,原稿の下地の色が色成分データ(R,G,B)=(230,235,240)で表現される場合,(228〜232,233〜237,238〜242)であるカラー画像データについては,その色成分データの値が前記個別濃度変換情報に基づいて補正されるが,色成分データ(230,20,123)などのようにその複数の色成分データから表現される色が異なるカラー画像データについては,その色成分データ各々の値が前記個別濃度変換情報に基づいて補正されない。
ここに,前記高頻度色特定手段は,前記複数の色成分データで表現される複数の色を予め定められた所定範囲の色ごとの色群に分類したときに前記原稿の画像に含まれている前記色群ごとの頻度を示す第一の色ヒストグラムを算出する第一の色ヒストグラム算出手段を備えてなり,該第一の色ヒストグラム算出手段によって算出された前記第一の色ヒストグラムに基づいて,最も頻度が高い最高頻度色群を前記高頻度色として特定するものであることが考えられる。
また,前記高頻度色特定手段は,前記複数の色成分データで表現される複数の色を予め定められた所定範囲の色ごとの色群に分類したときに前記原稿の画像に含まれている前記色群ごとの頻度を示す第一の色ヒストグラムを算出する第一の色ヒストグラム算出手段と,前記第一の色ヒストグラム算出手段によって算出された前記第一の色ヒストグラムに基づいて,予め設定された所定頻度以上である高頻度色群を抽出する高頻度色群抽出手段と,前記高頻度色群抽出手段によって抽出された高頻度色群ごとに,該高頻度色群に含まれた色ごとの頻度を示す第二の色ヒストグラムを算出する第二の色ヒストグラム算出手段とを備えてなり,前記第二の色ヒストグラム算出手段によって算出された前記第二の色ヒストグラムに基づいて,全ての前記高頻度色群の中で最も頻度の高い色を前記高頻度色として特定するものであることも考えられる。これにより,全ての色についてのヒストグラムを算出する必要がないため処理負荷を軽減しつつ,精度の高い補正を行うことができる。
また,前記個別濃度変換情報は,前記色成分データにガンマ補正を施すために用いられるガンマテーブルであることも考えられる。なお,前記複数の色成分データは,例えばR(赤),G(緑),B(青)各々の画像データ,又はC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)各々の画像データである。
また,前記高頻度色特定手段は,前記複数の色成分データで表現される複数の色を予め定められた所定範囲の色ごとの色群に分類したときに前記原稿の画像に含まれている前記色群ごとの頻度を示す第一の色ヒストグラムを算出する第一の色ヒストグラム算出手段と,前記第一の色ヒストグラム算出手段によって算出された前記第一の色ヒストグラムに基づいて,予め設定された所定頻度以上である高頻度色群を抽出する高頻度色群抽出手段と,前記高頻度色群抽出手段によって抽出された高頻度色群ごとに,該高頻度色群に含まれた色ごとの頻度を示す第二の色ヒストグラムを算出する第二の色ヒストグラム算出手段とを備えてなり,前記第二の色ヒストグラム算出手段によって算出された前記第二の色ヒストグラムに基づいて,全ての前記高頻度色群の中で最も頻度の高い色を前記高頻度色として特定するものであることも考えられる。これにより,全ての色についてのヒストグラムを算出する必要がないため処理負荷を軽減しつつ,精度の高い補正を行うことができる。
また,前記個別濃度変換情報は,前記色成分データにガンマ補正を施すために用いられるガンマテーブルであることも考えられる。なお,前記複数の色成分データは,例えばR(赤),G(緑),B(青)各々の画像データ,又はC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)各々の画像データである。
本発明によれば,前記高頻度色特定手段によって特定された前記高頻度色又は前記高頻度色を含む近傍の色を表現する前記カラー画像データについて,その色を白色に近似させるように,前記個別濃度変換情報に基づく前記色成分データ各々の補正が行われるため,その原稿の下地の色を除去した画像データを得ることができる。そして,前記高頻度色又は前記高頻度色を含む近傍の色を表現する前記カラー画像データのみについて前記個別濃度変換情報に基づく前記色成分データ各々の変換が行われ,他の色を表現する前記カラー画像データについては,前記個別濃度変換情報に基づく前記色成分データ各々の変換が行われないため,画像全体の色再現性も損なわれない。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
まず,図1を用いて,本発明の実施の形態に係る複合機Xの概略構成について説明する。
図1に示すように,前記複合機Xは,本発明に係る画像処理装置及び画像形成装置の一例であって,制御部1,操作表示部2,画像読取部3,画像処理部4,画像形成部5などを備えて概略構成されている。なお,その他,複写機も本発明に係る画像形成装置に該当し,スキャナ装置やファクシミリ装置も本発明に係る画像処理装置に該当する。
まず,図1を用いて,本発明の実施の形態に係る複合機Xの概略構成について説明する。
図1に示すように,前記複合機Xは,本発明に係る画像処理装置及び画像形成装置の一例であって,制御部1,操作表示部2,画像読取部3,画像処理部4,画像形成部5などを備えて概略構成されている。なお,その他,複写機も本発明に係る画像形成装置に該当し,スキャナ装置やファクシミリ装置も本発明に係る画像処理装置に該当する。
前記制御部1は,CPU及びROM,RAM等の周辺装置を有しており,前記CPUで前記ROMに格納された所定の制御プログラムに従った処理を実行することにより,当該複合機Xを統括的に制御するものである。 前記操作表示部2は,当該複合機Xにおける各種の情報の表示や,ユーザによる入力操作を行うための液晶ディスプレイ,タッチパネル,各種操作キーなどを有している。
前記画像読取部3は,原稿台(不図示)に載置された原稿或いは自動原稿送り装置(ADF,不図示)により搬送された原稿の画像を読み取るCCD等を有している。ここに,前記画像読取部3は,前記原稿の画像をR(赤),G(緑),B(青)の3色の色成分データ(以下,R色成分データ,G色成分データ,B色成分データという)を含むカラー画像データとして読み取るものである。特に,前記画像読取部3は,原稿がモノクロ,カラーのいずれである場合でも,その画像をR,G,B色成分データを含むカラー画像データとして読み取るものである。
前記画像処理部4は,前記画像読取部3によって読み取られたカラー画像データに対して,後述の濃度変換処理(図6のフローチャート参照)や,周知のガンマ補正処理,シェーディング補正処理,平滑・強調処理,CMYK変換処理などの各種画像処理を施す。例えば,前記CMYK変換処理は前記RGB色成分データをCMYK色成分データからなるカラー画像データに変換する処理である。
そして,前記複合機Xにおいて複写処理が実行される場合,前記画像処理部4は,前記画像処理後のカラー画像データを前記画像形成部5に入力する。また,前記複合機Xにおいてスキャン処理が実行される場合,前記画像処理部4は,前記画像処理後のカラー画像データを内部の記憶手段に記憶し,或いはLAN等のネットワークを介して所定の情報処理装置などに送信する。
前記画像形成部5は,感光体ドラムや現像装置などの周知の電子写真方式の画像形成部の構成要素を備えており,給紙カセットから供給された用紙に対し,前記画像処理部4から入力される前記カラー画像データに基づくモノクロ画像又はカラー画像を形成する。
このように構成された前記複合機Xは,前記画像処理部4で実行される後述の濃度変換処理(図6のフローチャート参照)に特徴を有しており,以下,この点について詳説する。
前記画像読取部3は,原稿台(不図示)に載置された原稿或いは自動原稿送り装置(ADF,不図示)により搬送された原稿の画像を読み取るCCD等を有している。ここに,前記画像読取部3は,前記原稿の画像をR(赤),G(緑),B(青)の3色の色成分データ(以下,R色成分データ,G色成分データ,B色成分データという)を含むカラー画像データとして読み取るものである。特に,前記画像読取部3は,原稿がモノクロ,カラーのいずれである場合でも,その画像をR,G,B色成分データを含むカラー画像データとして読み取るものである。
前記画像処理部4は,前記画像読取部3によって読み取られたカラー画像データに対して,後述の濃度変換処理(図6のフローチャート参照)や,周知のガンマ補正処理,シェーディング補正処理,平滑・強調処理,CMYK変換処理などの各種画像処理を施す。例えば,前記CMYK変換処理は前記RGB色成分データをCMYK色成分データからなるカラー画像データに変換する処理である。
そして,前記複合機Xにおいて複写処理が実行される場合,前記画像処理部4は,前記画像処理後のカラー画像データを前記画像形成部5に入力する。また,前記複合機Xにおいてスキャン処理が実行される場合,前記画像処理部4は,前記画像処理後のカラー画像データを内部の記憶手段に記憶し,或いはLAN等のネットワークを介して所定の情報処理装置などに送信する。
前記画像形成部5は,感光体ドラムや現像装置などの周知の電子写真方式の画像形成部の構成要素を備えており,給紙カセットから供給された用紙に対し,前記画像処理部4から入力される前記カラー画像データに基づくモノクロ画像又はカラー画像を形成する。
このように構成された前記複合機Xは,前記画像処理部4で実行される後述の濃度変換処理(図6のフローチャート参照)に特徴を有しており,以下,この点について詳説する。
ここに,図2は,前記画像処理部4の要部機能を示すブロック図である。
図2に示すように,前記画像処理部4は,濃度変換部41,変換ポイント算出部42,濃度変換テーブル生成部43などを備えている。また,前記画像処理部4は,前記濃度変換部41による変換後のカラー画像データに対してガンマ補正処理,シェーディング補正処理,平滑・強調処理,CMYK変換処理などの各種画像処理を施す画像処理部を有しているが,それらについては従来と異なるところがないため,ここでは説明を省略する。
前記濃度変換部41,前記変換ポイント算出部42,前記濃度変換テーブル生成部43などは,以下で説明する各機能を有する電子回路であっても,或いはMPU等の演算処理部で処理が実行されることにより具現される各処理機能であってもよい。
図2に示すように,前記画像処理部4は,濃度変換部41,変換ポイント算出部42,濃度変換テーブル生成部43などを備えている。また,前記画像処理部4は,前記濃度変換部41による変換後のカラー画像データに対してガンマ補正処理,シェーディング補正処理,平滑・強調処理,CMYK変換処理などの各種画像処理を施す画像処理部を有しているが,それらについては従来と異なるところがないため,ここでは説明を省略する。
前記濃度変換部41,前記変換ポイント算出部42,前記濃度変換テーブル生成部43などは,以下で説明する各機能を有する電子回路であっても,或いはMPU等の演算処理部で処理が実行されることにより具現される各処理機能であってもよい。
前記濃度変換部41は,前記画像読取部3で読み取られたカラー画像データに含まれる前記R,G,B色成分データを予め設定された濃度変換テーブルに基づいて変換するものである。ここに,前記濃度変換部41が色成分データ変換手段に相当する。なお,本実施の形態では,R,G,B色成分データを変換する場合を例に挙げて説明するが,例えばRGBデータをCMYデータに変換した後,そのC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)各々の画像データを変換する場合にも同様に適用可能である。
但し,前記濃度変換部41は,後述するように前記変換ポイント算出部42によって特定される高頻度色の一例である最高頻度色及びその近傍の色を表現するカラー画像データのみについて,前記R,G,B色成分データ各々の変換を行い,前記最高頻度色を除く他の色を表現するカラー画像データについては,前記R,G,B色成分データの変換を行わない。
前記変換ポイント算出部42は,前記R,G,B色成分データで表現される複数の色のうち原稿の画像に含まれている頻度が予め設定された高頻度条件を満たす高頻度色を特定するものである。具体的に,前記変換ポイント算出部42は,前記R,G,B色成分データで表現される複数の色のうち原稿の画像に含まれている頻度が最も高い最高頻度色を前記高頻度条件を満たす高頻度色として特定するものである。ここに,前記変換ポイント算出部42が高頻度色特定手段に相当する。なお,前記高頻度条件は,最高頻度色を特定するためのものに限らず,例えば原稿の画像に含まれている頻度が予め設定された所定値以上や所定割合以上であることも考えられ,この場合には,複数の前記高頻度色が特定されることもある。
そして,前記変換ポイント算出部42は,特定した最高頻度色を表現するR,G,B色成分データの濃度値であるPr,Pg,Pb(以下,「変換ポイントPr,Pg,Pb」と称する)を,前記濃度変換部41及び前記濃度変換テーブル生成部43に入力する。
但し,前記濃度変換部41は,後述するように前記変換ポイント算出部42によって特定される高頻度色の一例である最高頻度色及びその近傍の色を表現するカラー画像データのみについて,前記R,G,B色成分データ各々の変換を行い,前記最高頻度色を除く他の色を表現するカラー画像データについては,前記R,G,B色成分データの変換を行わない。
前記変換ポイント算出部42は,前記R,G,B色成分データで表現される複数の色のうち原稿の画像に含まれている頻度が予め設定された高頻度条件を満たす高頻度色を特定するものである。具体的に,前記変換ポイント算出部42は,前記R,G,B色成分データで表現される複数の色のうち原稿の画像に含まれている頻度が最も高い最高頻度色を前記高頻度条件を満たす高頻度色として特定するものである。ここに,前記変換ポイント算出部42が高頻度色特定手段に相当する。なお,前記高頻度条件は,最高頻度色を特定するためのものに限らず,例えば原稿の画像に含まれている頻度が予め設定された所定値以上や所定割合以上であることも考えられ,この場合には,複数の前記高頻度色が特定されることもある。
そして,前記変換ポイント算出部42は,特定した最高頻度色を表現するR,G,B色成分データの濃度値であるPr,Pg,Pb(以下,「変換ポイントPr,Pg,Pb」と称する)を,前記濃度変換部41及び前記濃度変換テーブル生成部43に入力する。
ここで,前記変換ポイント算出部42による最高頻度色の特定手法の一例について説明する。
前記変換ポイント算出部42は,R,G,B色成分データで表現される複数の色を予め定められた所定範囲の色ごとの色群に分類したときに,原稿の画像におけるその色群ごとの画素の頻度(数)を示す第一の色ヒストグラム(三次元ヒストグラム)を算出する。ここに,係る処理を実行するときの前記変換ポイント算出部42が第一の色ヒストグラム算出手段に相当する。
ここに,図3は,前記第一の色ヒストグラムの一例を示している。
図3に示すように,前記第一の色ヒストグラムは,カラー画像データを構成するR,G,B色成分データ各々の濃度値を三次元に配置したとき,その三次元の濃度値(R,G,B)で示される所定範囲の色を含む色群ごとの頻度を算出したものである。具体的に,図3に示す例は,R,G,B色成分データ各々の値の組み合わせによって表現される256×256×256の16,777,216色を,16×16×16の4096個の色群に分類し,原稿の画像に含まれるその色群ごとの画素の頻度を算出したものである。この場合,前記色群各々に含まれる所定範囲の色は,(R,G,B)=(0〜15,0〜15,0〜15),(16〜31,0〜15,0〜15),(32〜47,0〜15,0〜15),…(239〜255,239〜255,239〜255)となる。ここに,本実施の形態では,(0,0,0)が黒,(255,255,255)が白であるとする。
なお,この図3に示した色ヒストグラムに対し,図8は従来から一般に用いられている濃度ヒストグラムの一例を示すものである。図8に示す濃度ヒストグラムは,画像データの各色成分データについて所定範囲ごとの濃度の頻度を算出し,その濃度及び頻度の関係を示したものである。この濃度ヒストグラムは,各色成分データについて濃度と頻度との関係を求めたものに過ぎないため,仮にこの濃度ヒストグラムを用いて下地色の除去を行う場合には,異なる色であってもその色成分データの値が下地色と同じものについてはその色成分データの値が補正されることとなるため,画像全体の色再現性を保持することができない。
前記変換ポイント算出部42は,R,G,B色成分データで表現される複数の色を予め定められた所定範囲の色ごとの色群に分類したときに,原稿の画像におけるその色群ごとの画素の頻度(数)を示す第一の色ヒストグラム(三次元ヒストグラム)を算出する。ここに,係る処理を実行するときの前記変換ポイント算出部42が第一の色ヒストグラム算出手段に相当する。
ここに,図3は,前記第一の色ヒストグラムの一例を示している。
図3に示すように,前記第一の色ヒストグラムは,カラー画像データを構成するR,G,B色成分データ各々の濃度値を三次元に配置したとき,その三次元の濃度値(R,G,B)で示される所定範囲の色を含む色群ごとの頻度を算出したものである。具体的に,図3に示す例は,R,G,B色成分データ各々の値の組み合わせによって表現される256×256×256の16,777,216色を,16×16×16の4096個の色群に分類し,原稿の画像に含まれるその色群ごとの画素の頻度を算出したものである。この場合,前記色群各々に含まれる所定範囲の色は,(R,G,B)=(0〜15,0〜15,0〜15),(16〜31,0〜15,0〜15),(32〜47,0〜15,0〜15),…(239〜255,239〜255,239〜255)となる。ここに,本実施の形態では,(0,0,0)が黒,(255,255,255)が白であるとする。
なお,この図3に示した色ヒストグラムに対し,図8は従来から一般に用いられている濃度ヒストグラムの一例を示すものである。図8に示す濃度ヒストグラムは,画像データの各色成分データについて所定範囲ごとの濃度の頻度を算出し,その濃度及び頻度の関係を示したものである。この濃度ヒストグラムは,各色成分データについて濃度と頻度との関係を求めたものに過ぎないため,仮にこの濃度ヒストグラムを用いて下地色の除去を行う場合には,異なる色であってもその色成分データの値が下地色と同じものについてはその色成分データの値が補正されることとなるため,画像全体の色再現性を保持することができない。
次に,前記変換ポイント算出部42は,前記第一の色ヒストグラムに基づいて,前記色群のうち原稿の画像に含まれる頻度が最も高い最高頻度色群を最高頻度色として特定する。
そして,前記濃度変換テーブル生成部43は,前記変換ポイント算出部42によって特定された最高頻度色に対応して,該最高頻度色及びその近傍の色を白色に近似させるように前記R,G,B色成分データ各々を変換するための個別濃度変換テーブル(個別濃度変換情報の一例)を生成し,前記濃度変換部41に入力する。なお,前記個別濃度変換テーブルは,前記最高頻度色のみを白色に近似させるように前記R,G,B色成分データ各々を変換するものであることも考えられる。ここに,前記濃度変換テーブル生成部43が個別濃度変換情報生成手段に相当する。以下,前記R,G,B色成分データ各々に対応する個別濃度変換テーブルを個別濃度変換テーブルTr,Tg,Tbと称する。
そして,前記濃度変換テーブル生成部43は,前記変換ポイント算出部42によって特定された最高頻度色に対応して,該最高頻度色及びその近傍の色を白色に近似させるように前記R,G,B色成分データ各々を変換するための個別濃度変換テーブル(個別濃度変換情報の一例)を生成し,前記濃度変換部41に入力する。なお,前記個別濃度変換テーブルは,前記最高頻度色のみを白色に近似させるように前記R,G,B色成分データ各々を変換するものであることも考えられる。ここに,前記濃度変換テーブル生成部43が個別濃度変換情報生成手段に相当する。以下,前記R,G,B色成分データ各々に対応する個別濃度変換テーブルを個別濃度変換テーブルTr,Tg,Tbと称する。
ここに,図4は,前記変換ポイント算出部42によって特定された最高頻度色に対応する個別濃度変換テーブルの一例を示す図である。なお,図4(a),(b),(c)は,R,G,B色成分データ各々に対応する個別濃度変換テーブルTr1,Tg1,Tb1を示している。
図4(a)に示すように,前記個別濃度変換テーブルTr1は,最高頻度色に含まれるR色成分の値である変換ポイントPr1を中心とする所定範囲の濃度を,前記カラー画像データが白色に近似するように変換するために用いられるものである。
同じく,図4(b),(c)に示すように,前記個別濃度変換テーブルTg1,Tb1は,前記最高頻度色に含まれるG色成分の値である変換ポイントPg1,B色成分の値である変換ポイントPb1を中心とする所定範囲の濃度を,前記カラー画像データが白色に近似するように変換するために用いられるものである。
なお,ここでは説明の便宜上,図4に示すように,各色の色成分データの値を「255」に近似させるように個別濃度変換テーブルTr1,Tg1,Tb1を設定しているが,少なくとも現在のカラー画像データの色を白色に近づけることにより下地色を除去するものであれば,変換後の値が「255」よりも低い値であってもよい。例えば,図5は,前記濃度変換テーブルTr1,Tg1,Tb1の他の例である前記濃度変換テーブルTr2,Tg2,Tb2を示したものである。
図4(a)に示すように,前記個別濃度変換テーブルTr1は,最高頻度色に含まれるR色成分の値である変換ポイントPr1を中心とする所定範囲の濃度を,前記カラー画像データが白色に近似するように変換するために用いられるものである。
同じく,図4(b),(c)に示すように,前記個別濃度変換テーブルTg1,Tb1は,前記最高頻度色に含まれるG色成分の値である変換ポイントPg1,B色成分の値である変換ポイントPb1を中心とする所定範囲の濃度を,前記カラー画像データが白色に近似するように変換するために用いられるものである。
なお,ここでは説明の便宜上,図4に示すように,各色の色成分データの値を「255」に近似させるように個別濃度変換テーブルTr1,Tg1,Tb1を設定しているが,少なくとも現在のカラー画像データの色を白色に近づけることにより下地色を除去するものであれば,変換後の値が「255」よりも低い値であってもよい。例えば,図5は,前記濃度変換テーブルTr1,Tg1,Tb1の他の例である前記濃度変換テーブルTr2,Tg2,Tb2を示したものである。
以下,図6のフローチャートに従って,前記画像処理部4によって実行される濃度変換処理の手順の一例について説明する。なお,図中のS1,S2,…は処理手順(ステップ)の番号を表している。
当該濃度変換処理は,前記画像読取部3によって原稿からカラー画像データが読み取られ,該カラー画像データを構成するR,G,B色成分データが前記画像処理部4に入力されることにより,該画像処理部4によって開始される。
なお,例えば前記制御部1や前記画像処理部4が,前記操作表示部2に対するユーザ操作などに従って,当該濃度変換処理の実行の有無を切り換えること,即ち下地色を除去するか否かを選択可能な構成であることも考えられる。
当該濃度変換処理は,前記画像読取部3によって原稿からカラー画像データが読み取られ,該カラー画像データを構成するR,G,B色成分データが前記画像処理部4に入力されることにより,該画像処理部4によって開始される。
なお,例えば前記制御部1や前記画像処理部4が,前記操作表示部2に対するユーザ操作などに従って,当該濃度変換処理の実行の有無を切り換えること,即ち下地色を除去するか否かを選択可能な構成であることも考えられる。
(ステップS1〜S2)
まず,ステップS1〜S2では,前記画像処理部4の変換ポイント算出部42によって,前述したように原稿の画像における前記最高頻度色を特定するための処理が実行される。
具体的に,前記変換ポイント算出部42は,前述したように,前記第一の色ヒストグラム(図3参照)を算出し(S1),その第一の色ヒストグラムに基づいて,最も頻度の高い最高頻度色群を最高頻度色として特定する(S2)。
まず,ステップS1〜S2では,前記画像処理部4の変換ポイント算出部42によって,前述したように原稿の画像における前記最高頻度色を特定するための処理が実行される。
具体的に,前記変換ポイント算出部42は,前述したように,前記第一の色ヒストグラム(図3参照)を算出し(S1),その第一の色ヒストグラムに基づいて,最も頻度の高い最高頻度色群を最高頻度色として特定する(S2)。
(ステップS3〜S4)
次に,ステップS3では,前記画像処理部4の濃度変換テーブル生成部43が,前記変換ポイント算出部42によって特定された最高頻度色に対応して,前記個別濃度変換テーブル(図4参照)を生成し,その個別濃度変換テーブルを前記濃度変換部41に入力する。
そして,ステップS4では,前記画像処理部4の濃度変換部41が,前記個別濃度変換テーブルと,前記変換ポイント算出部42から入力された高頻度色を表現するR,G,B色成分データの変換ポイントPr1,Pg1,Pb1とに基づいて,読み取られた原稿の画像の一画素ごとのカラー画像データの濃度変換を開始する。
次に,ステップS3では,前記画像処理部4の濃度変換テーブル生成部43が,前記変換ポイント算出部42によって特定された最高頻度色に対応して,前記個別濃度変換テーブル(図4参照)を生成し,その個別濃度変換テーブルを前記濃度変換部41に入力する。
そして,ステップS4では,前記画像処理部4の濃度変換部41が,前記個別濃度変換テーブルと,前記変換ポイント算出部42から入力された高頻度色を表現するR,G,B色成分データの変換ポイントPr1,Pg1,Pb1とに基づいて,読み取られた原稿の画像の一画素ごとのカラー画像データの濃度変換を開始する。
(ステップS5)
具体的に,まずステップS5において,前記濃度変換部41は,前記最高頻度色又はその近傍の色を表現するカラー画像データであるか否かを判断する。例えば,最高頻度色を表現する色成分データ(R,G,B)=(Pr1±8,Pg1±8,Pb1±8)の範囲で表現されるカラー画像データを前記最高頻度色の近傍の色として設定しておくことが考えられる。
ここで,前記最高頻度色又はその近傍の色を表現するカラー画像データであると判断された場合(S5のYes側),処理はステップS6に移行し,前記最高頻度色又はその近傍の色を表現するカラー画像データでない場合には(S5のNo側),処理はステップS7に移行する。例えば,図4に示して説明したように,変換ポイントPr1,Pg1,Pb1で表現される高頻度色又はその近傍の色のカラー画像データが入力された場合(S5のYes側),処理がステップS6に移行する。
従って,前記最高頻度色のいずれかの近傍の色を表現するものでないカラー画像データについては,後述のステップS6における前記個別濃度変換テーブルに基づくR,G,B色成分データの変換が行われない。もちろん,予め初期値として設定された所定の変換テーブルなどに基づいて濃度変換を行っても構わない。
具体的に,まずステップS5において,前記濃度変換部41は,前記最高頻度色又はその近傍の色を表現するカラー画像データであるか否かを判断する。例えば,最高頻度色を表現する色成分データ(R,G,B)=(Pr1±8,Pg1±8,Pb1±8)の範囲で表現されるカラー画像データを前記最高頻度色の近傍の色として設定しておくことが考えられる。
ここで,前記最高頻度色又はその近傍の色を表現するカラー画像データであると判断された場合(S5のYes側),処理はステップS6に移行し,前記最高頻度色又はその近傍の色を表現するカラー画像データでない場合には(S5のNo側),処理はステップS7に移行する。例えば,図4に示して説明したように,変換ポイントPr1,Pg1,Pb1で表現される高頻度色又はその近傍の色のカラー画像データが入力された場合(S5のYes側),処理がステップS6に移行する。
従って,前記最高頻度色のいずれかの近傍の色を表現するものでないカラー画像データについては,後述のステップS6における前記個別濃度変換テーブルに基づくR,G,B色成分データの変換が行われない。もちろん,予め初期値として設定された所定の変換テーブルなどに基づいて濃度変換を行っても構わない。
(ステップS6〜S7)
一方,ステップS6では,前記濃度変換部41は,そのカラー画像データについて,前記R,G,B色成分データ各々を,該高頻度色に対応して前記ステップS3で前記濃度変換テーブル生成部42によって生成された前記個別濃度変換テーブルTr1,Tg1,Tb1に基づいて変換する。
その後,前記濃度変換部41は,前記画像読取部3で読み取られた一枚の原稿の全てのカラー画像データについて前記ステップS5〜S6の処理が実行されたか否かを判断する。ここで,全て終了するまでの間は(S7のNo側),処理は前記ステップS5に戻され,全て終了すると(S7のYes側),当該濃度変換処理は終了して前記画像処理部4は次の原稿のカラー画像データを待ち受けることとなる。
なお,前記画像処理部4では,前述したように,前記濃度変換処理で変換された後のカラー画像データに対して,ガンマ補正処理やシェーディング補正処理,平滑・強調処理,CMYK変換処理などの各種画像処理が施される。
一方,ステップS6では,前記濃度変換部41は,そのカラー画像データについて,前記R,G,B色成分データ各々を,該高頻度色に対応して前記ステップS3で前記濃度変換テーブル生成部42によって生成された前記個別濃度変換テーブルTr1,Tg1,Tb1に基づいて変換する。
その後,前記濃度変換部41は,前記画像読取部3で読み取られた一枚の原稿の全てのカラー画像データについて前記ステップS5〜S6の処理が実行されたか否かを判断する。ここで,全て終了するまでの間は(S7のNo側),処理は前記ステップS5に戻され,全て終了すると(S7のYes側),当該濃度変換処理は終了して前記画像処理部4は次の原稿のカラー画像データを待ち受けることとなる。
なお,前記画像処理部4では,前述したように,前記濃度変換処理で変換された後のカラー画像データに対して,ガンマ補正処理やシェーディング補正処理,平滑・強調処理,CMYK変換処理などの各種画像処理が施される。
以上説明したように,前記複合機Xでは,前記ステップS2で特定された前記最高頻度色及びその近傍の色を表現するカラー画像データについて,その最高頻度色に対応して生成された前記個別濃度変換テーブルに基づいて,その色を白色に近似させるように前記色成分データ各々が変換されることになるため,その原稿の下地の色を除去した画像データを得ることができる。
そして,前記最高頻度色又は前記最高頻度色を含む近傍の色を表現する前記カラー画像データのみについて前記個別濃度変換テーブルに基づく前記色成分データ各々の変換が行われ,他の色を表現する前記カラー画像データについては,前記個別濃度変換テーブルに基づく前記色成分データ各々の変換が行われないため,画像全体の色再現性も損なわれない。
そして,前記最高頻度色又は前記最高頻度色を含む近傍の色を表現する前記カラー画像データのみについて前記個別濃度変換テーブルに基づく前記色成分データ各々の変換が行われ,他の色を表現する前記カラー画像データについては,前記個別濃度変換テーブルに基づく前記色成分データ各々の変換が行われないため,画像全体の色再現性も損なわれない。
ところで,前記実施の形態で説明した濃度補正処理(図6)は,前記画像処理部4において前記ガンマ補正処理とは独立して実行されるものであるとして説明した。一方,前記濃度補正処理がガンマ補正処理を兼ねたものであってもよい。
この場合には,前記濃度変換テーブル生成部42が,前記最高頻度色に対応して,前記R,G,B色成分データごとに対応する個別ガンマテーブル(個別濃度変換情報の一例)を生成し,その個別ガンマテーブルを前記濃度変換部41に入力する。このとき生成される前記個別ガンマテーブルは,前記個別濃度変換テーブル(図4参照)と同様に,前記最高頻度色及びその近傍の色を白色に近似させることができる入出力特性を実現するものである。
そして,前記濃度変換部41は,前記最高頻度色又はその近傍の色を表現するカラー画像データについては,そのカラー画像データに含まれた前記R,G,B色成分データ各々に対して,前記濃度変換テーブル42で生成された前記個別ガンマテーブルに基づいてガンマ補正処理を施し,その他の色を表現するカラー画像データについては,そのカラー画像データに含まれた前記R,G,B色成分データ各々に対して,例えば予め初期値として設定された初期ガンマテーブルに基づいてガンマ補正処理を施す。
これにより,前記画像処理部4では,前記ガンマ補正処理において,前記最高頻度色又はその近傍の色を表現するカラー画像データについて,前記個別濃度変換テーブルに基づく濃度変換を行うことによって,下地色を除去することができる。
この場合には,前記濃度変換テーブル生成部42が,前記最高頻度色に対応して,前記R,G,B色成分データごとに対応する個別ガンマテーブル(個別濃度変換情報の一例)を生成し,その個別ガンマテーブルを前記濃度変換部41に入力する。このとき生成される前記個別ガンマテーブルは,前記個別濃度変換テーブル(図4参照)と同様に,前記最高頻度色及びその近傍の色を白色に近似させることができる入出力特性を実現するものである。
そして,前記濃度変換部41は,前記最高頻度色又はその近傍の色を表現するカラー画像データについては,そのカラー画像データに含まれた前記R,G,B色成分データ各々に対して,前記濃度変換テーブル42で生成された前記個別ガンマテーブルに基づいてガンマ補正処理を施し,その他の色を表現するカラー画像データについては,そのカラー画像データに含まれた前記R,G,B色成分データ各々に対して,例えば予め初期値として設定された初期ガンマテーブルに基づいてガンマ補正処理を施す。
これにより,前記画像処理部4では,前記ガンマ補正処理において,前記最高頻度色又はその近傍の色を表現するカラー画像データについて,前記個別濃度変換テーブルに基づく濃度変換を行うことによって,下地色を除去することができる。
本実施例2では,前記濃度変換処理の他の例を示す図7のフローチャートを参照しつつ,前記変換ポイント算出部42による最高頻度色の特定手法の他の例について説明する。なお,前記実施の形態で説明した図7に示す濃度変換処理と同様の処理手順については同じ符号を付してその説明を省略する。
具体的に,本実施例2に係る濃度変換処理では,前記ステップS2に代えて,ステップS21〜S23の処理手順が実行される。
具体的に,本実施例2に係る濃度変換処理では,前記ステップS2に代えて,ステップS21〜S23の処理手順が実行される。
まず,ステップS21において,前記変換ポイント算出部42は,前記第一の色ヒストグラムに基づいて,前記色群のうち原稿の画像に含まれる頻度が,予め設定された所定頻度以上である高頻度色群を抽出する。ここに,係る処理を実行するときの前記変換ポイント算出部42が高頻度色群抽出手段に相当する。前記所定頻度は,例えばその色が原稿における大部分の面積を占めていること,即ちその原稿の下地色を判断するために予め設定されたものである。ここでは,前記変換ポイント算出部42が,最も頻度の高い色群のみを特定するものではなく,前記所定頻度以上である高頻度色群を抽出するものであるため,該高頻度色群が複数抽出される場合もある。
次に,ステップS22において,前記変換ポイント算出部42は,前記高頻度色群ごとに,該高頻度色群に含まれた色ごとの頻度を示す第二の色ヒストグラムを算出する。ここに,係る処理を実行するときの前記変換ポイント算出部42が第二の色ヒストグラム算出手段に相当する。
例えば,図3に示したように,前記第一の色ヒストグラムが,R,G,B色成分データ各々の値により表現される256×256×256の16,777,216色を16×16×16の4096個の色群に分類し,その色群ごとの頻度を算出したものである場合,前記第二の色ヒストグラムは,その色群に含まれた16×16×16の4096の色ごとの頻度を算出したものとなる。
例えば,図3に示したように,前記第一の色ヒストグラムが,R,G,B色成分データ各々の値により表現される256×256×256の16,777,216色を16×16×16の4096個の色群に分類し,その色群ごとの頻度を算出したものである場合,前記第二の色ヒストグラムは,その色群に含まれた16×16×16の4096の色ごとの頻度を算出したものとなる。
そして,ステップS23において,前記変換ポイント算出部42は,前記第二の色ヒストグラムに基づいて,全ての前記高頻度色群において最も頻度の高い色を最高頻度色として特定する。そのため,例えば前記高頻度色群が複数抽出される場合でも,ここではその複数の高頻度色群に含まれた全ての色のうち最も頻度の高い最高頻度色が特定されることになる。
その後は,前記ステップS3〜S7と同様の処理が実行される。
その後は,前記ステップS3〜S7と同様の処理が実行される。
このように,本実施例2に係る前記濃度変換処理では,前記変換ポイント算出部42が,まず粗レベルの前記第一の色ヒストグラムが算出された後,その中で所定頻度以上である一又は複数の色群が抽出され,その一又は複数の色群についてのみより詳細な前記第二の色ヒストグラムが算出される。
従って,初めから全ての色(上記例では16,777,216色)の頻度を示すヒストグラムを算出する場合に比べて処理負担は著しく軽減しつつ,精度の高い補正を行うことができる。
従って,初めから全ての色(上記例では16,777,216色)の頻度を示すヒストグラムを算出する場合に比べて処理負担は著しく軽減しつつ,精度の高い補正を行うことができる。
1:制御部
2:操作表示部
3:画像読取部
4:画像処理部
5:画像形成部
41:濃度変換部
42:変換ポイント算出部
43:濃度変換テーブル生成部
S1,S2,…:処理手順(ステップ)番号
Tr1,Tg1,Tb1:濃度変換テーブル
Tr2,Tg2,Tb2:濃度変換テーブル
Pr1,Pg1,Pb1:変換ポイント
X:複合機
2:操作表示部
3:画像読取部
4:画像処理部
5:画像形成部
41:濃度変換部
42:変換ポイント算出部
43:濃度変換テーブル生成部
S1,S2,…:処理手順(ステップ)番号
Tr1,Tg1,Tb1:濃度変換テーブル
Tr2,Tg2,Tb2:濃度変換テーブル
Pr1,Pg1,Pb1:変換ポイント
X:複合機
Claims (6)
- 原稿の画像を複数の色成分データを含むカラー画像データとして読み取る画像処理装置であって,
前記複数の色成分データで表現される複数の色のうち前記原稿の画像に含まれている頻度が予め設定された高頻度条件を満たす高頻度色を特定する高頻度色特定手段と,
前記高頻度色特定手段によって特定された前記高頻度色又は前記高頻度色を含む近傍の色を白色に近似させるように前記色成分データ各々を変換するための個別濃度変換情報を生成する個別濃度変換情報生成手段と,
前記高頻度色又は前記高頻度色を含む近傍の色を表現する前記カラー画像データについて,前記色成分データ各々を前記個別濃度変換情報生成手段で生成された前記個別濃度変換情報に基づいて変換する色成分データ変換手段と,
を備えてなることを特徴とする画像処理装置。 - 前記高頻度色特定手段が,前記複数の色成分データで表現される複数の色を予め定められた所定範囲の色ごとの色群に分類したときに前記原稿の画像に含まれている前記色群ごとの頻度を示す第一の色ヒストグラムを算出する第一の色ヒストグラム算出手段を備えてなり,該第一の色ヒストグラム算出手段によって算出された前記第一の色ヒストグラムに基づいて,最も頻度が高い最高頻度色群を前記高頻度色として特定するものである請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記高頻度色特定手段が,
前記複数の色成分データで表現される複数の色を予め定められた所定範囲の色ごとの色群に分類したときに前記原稿の画像に含まれている前記色群ごとの頻度を示す第一の色ヒストグラムを算出する第一の色ヒストグラム算出手段と,前記第一の色ヒストグラム算出手段によって算出された前記第一の色ヒストグラムに基づいて,予め設定された所定頻度以上である高頻度色群を抽出する高頻度色群抽出手段と,前記高頻度色群抽出手段によって抽出された高頻度色群ごとに,該高頻度色群に含まれた色ごとの頻度を示す第二の色ヒストグラムを算出する第二の色ヒストグラム算出手段とを備えてなり,
前記第二の色ヒストグラム算出手段によって算出された前記第二の色ヒストグラムに基づいて,全ての前記高頻度色群の中で最も頻度の高い色を前記高頻度色として特定するものである請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記個別濃度変換情報が,前記色成分データにガンマ補正を施すために用いられるガンマテーブルである請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記複数の色成分データが,R(赤),G(緑),B(青)各々の画像データ,又はC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)各々の画像データである請求項1〜4のいずれかに記載の画像処理装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理装置と,前記色成分データ変換手段による変換後の前記色成分データ各々に基づいて画像を形成する画像形成部とを備えてなる画像形成装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010037719A JP2011176463A (ja) | 2010-02-23 | 2010-02-23 | 画像処理装置,画像形成装置 |
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JP2010037719A JP2011176463A (ja) | 2010-02-23 | 2010-02-23 | 画像処理装置,画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9106876B2 (en) | 2012-09-28 | 2015-08-11 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Image processing device setting color conversion method to method adequate for image to be converted |
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-
2010
- 2010-02-23 JP JP2010037719A patent/JP2011176463A/ja active Pending
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