JP2011173822A - 金属錯体アレイとその製造法及び材料 - Google Patents

金属錯体アレイとその製造法及び材料 Download PDF

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Hisanori Ueki
久憲 植木
Omar Yaghi
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Abstract

【課題】金属錯体アレイ、又はそれが固相担体に固定された金属錯体アレイ固定化固体とそれらの製造法、あるいはその目的に好適に用いられる材料を提供する。
【解決手段】アミノ基及びカルボキシル基を有する金属錯体化合物の二以上が、互いにそのアミノ基及びカルボキシル基の関与するアミド結合を介してマルチの連結体(連結の数:n)を形成した金属錯体アレイは、新たに合成した有機化合物及びその金属錯体を用い、これをFmocペプチド固相合成法と同様な操作によって、固相担体上でマルチに連結させ、最後に固相担体から切り離すことで製造できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、金属錯体アレイ、又はそれが固体(固相担体)に固定化された金属錯体アレイ固定化固体、あるいはそれらの製造法に関する。また、本発明は、中間体にも関する。また、本発明は、ここで用いる材料(新規化合物)にも関する。
「分子レベルで制御されたシークエンス」は、高度な機能の発現に重要な役割を果たしている。例えば、核酸は4種類の塩基配列を厳密に制御して、生体内における情報保持・複製機能を司り、タンパク質はアミノ酸の一次構造を最適化して優れた触媒能を実現している。これらの「シークエンスを制御された有機化合物」は、固相合成という汎用性の高い手法によって、現在では自動化されたプロセスで構築可能となっており、関連分野の発展の大きな要因となっている。一方、金属原子・イオンの制御されたシークエンスを構築するための普遍性の高い手法は確立されておらず、ましてやそれらの機能開拓の取り組みは未着手の今後の課題である。
上記したように、核酸やタンパク質(ポリペプチド)等の有機物連結体の合成に固相合成はきわめて有効で、汎用性の高い手法である。これは固体樹脂(レジン)の表面に、モノヌクレオチドやアミノ酸等の有機モノマーを逐次導入することにより、望みのシークエンスを持つ連結体(核酸やポリペプチド)を作製する技術である。例えば、ポリペプチドの合成では、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)アミノ酸を用いる固相合成法(Fmoc固相法)がよく知られている(非特許文献1)。図1に、Fmoc固相法によるペプチド(トリペプチドの例)の合成スキームを示した。
しかし、従来の対象としたモノマーは、アミノ酸やモノヌクレオチド等の有機モノマーであって、金属錯体は対象とはされてこなかった。そのため、固相合成により金属錯体連結体を合成することはこれまでにはなかった。
〔発明の動機又は目的〕
本発明者らは、これまで有機モノマーにほぼ限定されていた固相合成の手法を、金属錯体化されたモノマー(あるいはそのライブラリー)に適用すれば、マルチの金属錯体連結体の合成・構築が可能となるのではないかと考え、先ず、その目的に適う有機モノマー及びその金属錯体の合成から着手・検討した。
本発明の課題は、金属錯体アレイ、又はそれが固体(固相担体)に固定化された金属錯体アレイ固定化固体とそれらの製造法を提供することであり、あるいは、その目的に好適に用いられる材料(新規化合物)を提供することである。
〔発明の要旨〕
本発明者らは、従来のFmoc−アミノ酸を用いるペプチド固相合成法を参考として、先ず、目的に適いそうな有機化合物及びその金属錯体を種々合成して検討した結果、新たに合成した有機化合物(2種類)及びその金属錯体を用いれば、Fmocペプチド固相合成法とほぼ同様な操作によって、固相上で上記金属錯体をマルチに連結できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、先ずは、
以下の工程(a)〜(h)を含むことを特徴とする、金属錯体アレイ固定化固体の製造法を提供する。
(a)金属錯体を形成しうる有機化合物で、かつ、金属錯体形成能とは関係のないアミノ基及び遊離基でも保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を有し、前記アミノ基はフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基で保護された有機化合物を得る工程;
(b)得られたFmoc化有機化合物に金属塩類を反応させて、Fmoc化金属錯体化合物(第1のFmoc化金属錯体化合物)を得る工程(但し、用いた有機化合物のカルボキシル基が保護基で保護されたカルボキシル基である場合は、その保護基を外す工程が続く);
(b〜b)用いる金属塩類の種類を変えて、各々、上記(a)〜(b)を同様にして行い、別のFmoc化金属錯体化合物(第2、第3、・・・、第nのFmoc化金属錯体化合物)を得る工程;
(c)表面に官能基を有する固体に、第1のFmoc化金属錯体化合物を反応させて、アミド結合又はエステル結合を介して前記Fmoc化金属錯体化合物を固体に固定化する工程;
(d)これにFmoc基を外すための脱保護剤を反応させる工程(遊離アミノ基生成の工程);
(e)引き続き、第2のFmoc化金属錯体化合物を反応させて、第1のFmoc化金属錯体化合物のアミノ基と第2のFmoc化金属錯体化合物のカルボキシル基とが関与するアミド結合を介して第2のFmoc化金属錯体化合物を固体に固定化する工程;
(f)これにFmoc基を外すための脱保護剤を反応させる工程(遊離アミノ基生成の工程);
(g)以下、第3、第4、・・・、第(n−1)のFmoc化金属錯体化合物を用いて、上記の(e)〜(f)を同様にして行う工程。
(h)第nのFmoc化金属錯体化合物については、上記(e)と同様に行う工程。
また、本発明は、以下の工程(a)〜(i)を含むことを特徴とする、金属錯体アレイ(固相担体に固定されていない遊離のもの)の製造法も提供する。
(a)〜(g)上記の金属錯体アレイ固定化固体の製造法と同じ。
(i)固体から金属錯体アレイを切り離す工程。
また、本発明は、以下の工程(a)〜(c)を含むことを特徴とする金属錯体固定化固体の製造法も提供する。
(a)金属錯体を形成しうる有機化合物で、かつ、金属錯体形成能とは関係のないアミノ基及び遊離基でも保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を有し、前記アミノ基はフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基で保護された有機化合物を得る工程;
(b)得られた有機化合物に金属塩類を反応させて、Fmoc化金属錯体化合物を得る工程(但し、用いた有機化合物のカルボキシル基が保護基で保護されたカルボキシル基である場合は、その保護基を外す工程が続く);
(c)表面に官能基を有する固体に、前記Fmoc化金属錯体化合物を反応させて、アミド結合又はエステル結合を介して前記Fmoc化金属錯体化合物を固体に固定化する工程。
また、本発明は、上記した各々の製造法で製造されるものも提供する。
一つは、配位金属が同じであっても異なってもよい、アミノ基及びカルボキシル基を有する金属錯体化合物の二以上が、互いにそのアミノ基及びカルボキシル基の関与するアミド結合を介してマルチの連結体(連結の数:n)を形成し、前記連結体はその一端のカルボキシル基が関与するアミド結合又はエステル結合を介して固体に固定されている金属錯体アレイ固定化固体、である。
他の一つは、配位金属が同じであっても異なってもよい、アミノ基及びカルボキシル基を有する金属錯体化合物の二以上が、互いにそのアミノ基及びカルボキシル基の関与するアミド結合を介してマルチの連結体(連結の数:n)を形成している金属錯体アレイ、である。
別の一つは、アミノ基及びカルボキシル基を有する金属錯体化合物が、そのカルボキシル基の関与するアミド結合又はエステル結合を介して固体に固定されている金属錯体固定化固体、である。
更に、本発明は、固相担体に固定され若しくは固定されていない上記金属錯体連結体の製造原料として好適な、次の式(I)で表される化合物、又はこれに金属もしくは金属イオンが配位結合で錯形成した金属錯体化合物も提供する。
(ここで、RはH又はt−ブチル基を表す。)
更に、本発明は、固相担体に固定され若しくは固定されていない上記金属錯体連結体の製造原料として好適な、次の式(II)で表される化合物、又はこれに金属もしくは金属イオンが配位結合で錯形成した金属錯体化合物、も提供する。
(ここで、RはH又はt−ブチル基を表す。)
本発明の製造法により、固相担体に固定された金属錯体アレイ固定化固体、あるいは固相担体に固定されていない、すなわち遊離の金属錯体アレイで、その金属中心の数、金属種、及びそのシークエンスが制御された金属錯体アレイを製造できる。
本発明の、固相担体に固定された金属錯体アレイ固定化固体、あるいは固相担体に固定されていない、すなわち遊離の金属錯体アレイは新規なものであり、これは高活性な反応触媒としての利用も期待できる。
式(I)や式(II)で表される化合物やこれに金属もしくは金属イオンが配位結合で錯形成した金属錯体化合物は新規化合物であり、本発明の金属錯体アレイの製造原料として用いられる。
従来のFmoc法ペプチド固相合成法のスキーム。但し、アミノ酸の数が3個(トリペプチド)の例である。 本願発明における金属錯体アレイの合成スキーム。但し、連結体の数は3個の例である。 本願発明における、レジン上でのPt−Pt Homodiadの合成手順及び化学構造式。 本願発明における、レジン上でのRh−Pt−Ru Heterotriadの合成の合成手順及び化学構造式。
〔発明の更に詳しい説明〕
<略号の意味>
本明細書中において用いた略号の意味は次の通り。
Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル
Ph:フェニル
Tpy−OH:[4−(2,2’:6’2”−Terpyridin−4’−yl)phenyl]methanol
Et:エチル
Me:メチル
COD:1,4−シクロオクタジエン
TTPy:tolylterpyridine
DIPEA:N,N−diisopropylethylamine
MeIm:N−メチルイミダゾール
DBU:ジアザビシクロウンデセン
HBTU:1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−ベンゾトリアゾリウム−3−オキシドヘキサフルオロホスファート
HCTU:1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−5クロロ−ベンゾトリアゾリウム−3−オキシドヘキサフルオロホスファート
EDC:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
MSNT:1−(メシチレン−2−スルフォニル)−3−ニトロ−1H−1,2,4−トリアゾール
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
Pr:イソプロピル
PhP:トリフェニルホスフィン
DEAD:diethylazo dicarboxylate(ジエチルアゾ ジカルボキシレート)
THF:テトラヒドロフラン
TFA:トリフルオロ酢酸
EtSiH:トリエチルシラン
CHCl:塩化メチレン
MeOH:メタノール
PhCN:ベンゾニトリル
EtOH:エタノール
DMSO:ジメチルスルホキシド
MsCl:メシルクロライド
TsOH:パラトルエンスルホン酸
以下に、本発明を更に詳しく説明する。
先ずは、金属錯体アレイ固定化固体又は固相担体に固定されていない、すなわち遊離の金属錯体アレイの製造法についてである。
本発明の金属錯体アレイ固定化固体の製造法は、先にも述べた通り、工程(a)〜(h)を含んでいる(図2を参照)。
(a)金属錯体を形成しうる有機化合物で、かつ、金属錯体形成能とは関係のないアミノ基及び遊離基でも保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を有し、前記アミノ基はFmoc基で保護された有機化合物を得る;
(b)得られたFmoc化有機化合物に金属塩類を反応させて、第1のFmoc化金属錯体化合物を得る(但し、用いた有機化合物のカルボキシル基が保護基で保護されたカルボキシル基である場合は、その保護基を外す工程が続く);
(b〜b)用いる金属塩類の種類を変えて、各々、上記(a)〜(b)を同様にして行い、第2、第3、・・・、第nのFmoc化金属錯体化合物を得る;
(c)表面に官能基を有する固体に、第1のFmoc化金属錯体化合物を反応させて、アミド結合又はエステル結合を介して前記Fmoc化金属錯体化合物を固体に固定化する;
(d)これにFmoc基を外すための脱保護剤を反応させて、遊離アミノ基を生成させる;
(e)引き続き、第2のFmoc化金属錯体化合物を反応させて、第1のFmoc化金属錯体化合物のアミノ基と第2のFmoc化金属錯体化合物のカルボキシル基とが関与するアミド結合を介して第2のFmoc化金属錯体化合物を固体に固定化する;
(f)これにFmoc基を外すための脱保護剤を反応させる工程(遊離アミノ基生成の工程);
(g)以下、第3、第4、・・・、第(n−1)のFmoc化金属錯体化合物を用いて、上記の(e)〜(f)を同様にして行う工程。
(h)第nのFmoc化金属錯体化合物については、上記(e)と同様に行う工程。
各種の金属錯体を固相担体上で伸長させる原理手法は、各種のアミノ酸を固相担体上で伸長させてペプチドを合成する手法と同様である(図1と図2の比較)。そのため、Fmocアミノ酸を用いるペプチド固相合成法で用いられる固相担体(表面に官能基を有するもの)や反応試薬(アミド結合形成剤、脱Fmoc剤、固相担体からの切離し剤)の多くは、本発明でも同様に利用できる。
ここで、前記工程(a)で用いる「金属錯体を形成しうる有機化合物」としては、ターピリジン、ポルフィリン、フタロシアニン等の含窒素多座配位子やバイナップ等の含リン多座配位子等がある。
前記工程(b)で用いる金属塩類としては、上記「金属錯体を形成しうる有機化合物」に配位結合で錯形成できる金属を含有する金属塩類を用いる。そのような金属元素としては、スカンジウム、チタン、マンガン、鉄、コバルト等の第一周期遷移金属、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム等の第二周期遷移金属、タングステン、プラチナ、イリジウム、金等の第三周期遷移金属、ランタノイド、アルミニウム、ガリウム、錫等の典型元素金属等があり、塩類としては、これら金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、カルボニルや有機金属錯体等がある。
前記工程(c)で用いる「表面に官能基を有する固体」としては、NovaSyn TG Sieber resin、NovaSyn TG HMBA resin、NovaPEG HMPB resin等、ポリペプチドの固相合成で用いられるポリマービーズがあり、これらは市場から購入することもできる。
工程(d)その他で用いる「Fmoc基を外すための脱保護剤」としては、ピペリジン、DBU等のアミンやフッ化カリウム、テトラブチルアンモニウムフルオライド等のフッ化物塩等がある。
こうして得られた金属錯体アレイ固定化固体について、固体と第1のFmoc化金属錯体化合物とのアミド結合又はエステル結合を切離し剤を用いて分解すれば(工程(i))、金属錯体アレイは固相担体から切り離される(遊離する)ので、これを回収する。
ここで、用いる「切離し剤」としては、トリフルオロ酢酸、メトキサイドや水酸化ナトリウム等がある。
なお、図2では、最終産物の金属錯体アレイの末端アミノ基はFmocで保護されているが、これは遊離アミノ基であってもよい。また、その使用目的(例えば、産物を反応触媒等に利用する場合には)によっては、固相担体から切り離される直前の金属錯体アレイ固定化固体を最終産物とすることもできる。
工程(a)で得る有機化合物、すなわち、金属錯体を形成しうる有機化合物で、かつ、アミノ基及び、遊離基でも保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を有し、前記アミノ基はFmoc基で保護された有機化合物は、次の工程(a)〜(a)を経て、製造できる。
(a)アミノ基がFmoc基で保護され、カルボキシル基がt−ブチル基で保護された有機化合物を得る;
(a)得られた上記化合物と金属錯体形成能のある(含窒素)化合物とを反応させて、アミノ基がFmoc基で保護され、カルボキシル基がt−ブチル基で保護されていると共に、金属錯体形成能を有する有機化合物を得る; そして
(a)得られた上記有機化合物を酸又は加熱処理して、カルボキシル基の保護基であるt−ブチル基を外す(脱保護する)。
ここで、「酸処理」としては、トリフルオロ酢酸や塩酸処理、「加熱処理」としては、100℃以上での処理等がある。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
<実施例1>
tert−butyl N−[(fluoren−9−yl)methoxylcarbonyl]−L−tyrosinate(460mg,1.0mmol)、PhP(262mg,1mmol)、およびTpy−OH(373mg,1.0mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液にdiethylazo dicarboxylate(0.5mL,1.0mmol,40% solution in toluene)をゆっくりと滴下し、窒素下20℃で18時間撹拌した後溶媒を留去した。残さを酢酸エチルに溶かした後、ゆっくりと希塩酸に撹拌しながら加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ紙上の残さを酢酸エチルで洗浄した後、NaHCO水溶液に加え、酢酸エチルで抽出した。NaSOで乾燥し、溶媒を留去すると、化合物3が白色粉末として得られた(625mg,0.8mmol,80%)。
NMR、質量分析の結果は次の通り。
H NMR(300MHz,CDCl)δ1.42(s,9H,C(CH),3.04(d,J=4.4Hz,2H),4.16−4.55(m,4H),5.09(s,2H),5.27(d,J=7.8Hz,1H),6.90(d,J=8.1Hz,2H),7.06(d,J=8.1Hz,2H),7.26−7.40(m,6H),7.50−7.59(m,4H),7.74(d,J=7.4Hz,2H),7.83−7.92(m,4H),8.66(d,J=7.8Hz,2H),8.70−8.74(m,4H).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C5044(M)780.33,実測値780.87.
<実施例2>
CFCOH(2.0mL),EtSiH(0.5mL),及び塩化メチレン(7.5mL)の混合液中に化合物3(781mg,1.0mmol)を加え、20℃で4時間撹拌した。溶媒等を留去し、残さをジメチルスルホキシド(5mL)に溶かした後、ゆっくりと水に撹拌しながら加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ紙上の残さを水、酢酸エチル、ジエチルエーテルで洗浄した後、減圧乾燥すると、化合物1が白色粉末として得られた(615mg,0.85mmol,85%)。
NMR、質量分析の結果は次の通り。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ 2.79−3.06(m,2H,Tyr−CH),4.12−4.22(m,4H),5.14(s,2H,OCHAr),6.94(d,J=8.4Hz,2H),7.19(d,J=8.4Hz,2H),7.24−7.40(m,4H),7.52(m,2H),7.58−7.65(m,4H)7.84(d,J=7.4Hz,2H),7.91(d,J=8.4Hz,2H),8.04(m,2H),8.67(m,2H),8.70(s,2H),8.74−8.77(m,2H).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C4636(M)724.27,実測値724.35.
化学構造式を用いて表した以上の合成手順(化合物1の合成スキーム)は次の通り。
<実施例3>
実施例2で得られた化合物1(360mg,0.50mmol)とPt(COD)Cl(195mg,0.52mmol)のメタノール懸濁液(15mL)を加熱還流しながら12時間撹拌したのち25℃まで冷却しろ過した。ろ紙上の残さをメタノールで洗浄した後、減圧乾燥して、化合物1のプラチナ(II)錯体(ここでは、1−PtClとも書く)が黄色粉末として得られた(385mg,0.39mmol,78%)。
NMR、質量分析及びUV−可視光分析の結果は次の通り。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ2.71−3.07(m,2H,Tyr−CH),4.00−4.19(m,4H),5.22(s,2H,OCHAr),6.97(d,J=8.4Hz,2H),7.14−7.33(m,6H),7.51(t,J=7.8Hz,2H),7.61−7.76(m,6H),8.08(d,J=8.1Hz,2H),8.32(t,J=.6Hz,2H),8.58(d,J=5.1Hz,2H),8.70(d,J=7.8Hz,2H),8.77(s,2H).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値for C4636ClNPt([M−Cl])954.20,実測値953.99.

UV−vis(DMSO,25℃):λmax(ε)407(7520)nm.
<実施例4>
実施例2で得られた化合物1(360mg,0.50mmol)とPd(PhCN)Cl(200mg,0.52mmol)のメタノール懸濁液(50mL)を加熱還流しながら6時間撹拌したのち25℃まで冷却しろ過した。ろ紙上の残さをメタノールで洗浄した後、減圧乾燥して、化合物1のパラジウム(II)錯体(ここでは、1−PdClとも書く)が薄茶色粉末として得られた(360mg,0.40mmol,80%)。
NMR、質量分析の結果は次の通り。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ 2.72−3.06(m,2H,Tyr−CH),3.98−4.16(m,4H),5.22(s,2H,OCHAr),6.96(d,J=8.3Hz,2H),7.12−7.34(m,6H),7.46−7.84(m,8H),8.09(d,J=7.8Hz,2H),8.35(t,J=7.6Hz,2H),8.54(d,J=5.3Hz,2H),8.75(d,J=7.6Hz,2H),8.81(s,2H).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C4636ClNPd([M−Cl])867.14,実測値866.9.
<実施例5>
実施例2で得られた化合物1(360mg,0.50mmol)とRhCl・3HO(195mg,0.52mmol)のエタノール懸濁液(50mL)を加熱還流しながら12時間撹拌したのち25℃まで冷却しろ過した。ろ紙上の残さをエタノールで洗浄した後、減圧乾燥し、化合物1のロジウム(III)錯体(ここでは、1−RhClとも書く)を淡黄色粉末として得た(400mg,0.43mmol,85%)。
NMR、質量分析及びUV−可視光分析結果は次の通り。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ 2.79−3.07(m,2H,Tyr−CH),4.10−4.21(m,4H),5.22(s,2H,OCHAr),6.96(d,J=8.4Hz,2H),7.20(d,J=8.4Hz,2H),7.23−7.40(m,4H),7.54(d,J=7.4Hz,1H,NH),7.62(d,J=6.0Hz,2H),7.70(d,J=8.1Hz,2H),7.83(d,J=7.4Hz,2H),7.94(m,2H),8.19(d,J=8.4Hz,2H),8.38(m,2H),8.91(d,J=7.8Hz,2H),9.09(s,2H),9.30(d,J=4.9Hz,2H).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C4636ClRh([M−Cl])897.11,実測値897.01,計算値C4636ClNRh([M−2Cl])862.14,実測値862.12,計算値C4636Rh([M−3Cl])827.17,実測値827.24.

UV−vis(DMSO,25℃):λmax(ε)370(4950)nm.
化学構造式を用いて表した以上の合成手順(化合物1の金属錯体の合成スキーム)は次の通り。
<実施例6>
実施例1で得られた化合物3(390mg,0.50mmol)の四塩化炭素懸濁液(50mL)に、RuCl・nHO(40%Ru,250mg,1.0mmol)のメタノール懸濁液(15mL)を加え、加熱還流しながら10時間撹拌したのち溶媒を留去し、塩化メチレンを加えろ過した。ろ液を10mLに濃縮後、ジエチルエーテル中に撹拌しながらゆっくりと加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ紙上の残さを減圧乾燥し、化合物3のルテニウム(III)錯体(ここでは、3−RuClとも書く)を赤色粉末として得た(280mg,0.28mmol,56%)。
NMR及び質量分析の結果は次の通り。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ −8.06(s,2H),−7.56(s,2H),−1.84(s,2H),−0.45(d,J=6.2Hz,2H),1.35(s,9H),2.72−2.93(m,2H,Tyr−CH),4.00−4.27(m,4H),6.86(d,J=8.4Hz,2H),7.08(d,J=8.0Hz,2H),7.30−7.65(m,10H),8.03d,J=9.7Hz,2H),9.54(d,J=9.0Hz,2H),11.83(s,2H).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C5044ClRu([M−Cl])952.17,実測値951.90.
<実施例7>
実施例6で得られた化合物3−RuCl(185mg,0.2mmol)とtolylterpyridine(TTPy;130mg,0.4mmol)のエタノール懸濁液(100mL)にN,N−diisopropylethylamine(DIPEA;0.50mL)を加え、加熱還流しながら窒素下にて4時間撹拌したのち溶媒を留去した。残さを塩化メチレン(10mL)に溶かし、ジエチルエーテル中に撹拌しながらゆっくりと加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ紙上の残さをクロマトグラフィー(Bio−Rad Bio−Beads S−XI、クロロホルム)で精製し、第一フラクションを集め、溶媒を留去し、化合物3とTTPyからなるルテニウム(II)錯体(ここでは、3−RuCl−TTPyとも書く)を赤色粉末として得た(200mg,0.15mmol,75%)。
NMR及び質量分析の結果は次の通り。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ 1.36(s,9H),2.71−3.00(m,2H,Tyr−CH),4.07−4.27(m,4H),5.26(s,2H),7.00(d,J=8.4Hz,2H),7.21−7.33(m,8H),7.40(t,J=7.4Hz,2H),7.52−7.59(m,6H),7.64−7.81(m,4H),7.88(d,J=7.4Hz,2H),8.05(t,J=7.8Hz,4H),8.38(d,J=8.2Hz,2H),8.46(d,J=8.2Hz,2H),9.12(m,4H),9.48(s,2H),9.49(s,2H).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C7261Ru([M−2Cl])1205.38,実測値1205.39;計算値C7261ClNRu([M−Cl])1240.35,実測値1240.34.
<実施例8>
CFCOH(2.0mL),EtSiH(0.5mL),及び塩化メチレン(7.5mL)の混合液中に、実施例7で得た化合物3−RuCl−TTPy(130mg,0.1mmol)を加え、20℃で4時間撹拌した。溶媒等を留去したのち、残さを塩化メチレン(5mL)に溶かし、ジエチルエーテル中に撹拌しながらゆっくりと加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ紙上の残さを減圧乾燥して、化合物3−RuCl−TTPyからt−ブチル基が外れたルテニウム(II)錯体(ここでは、1−RuCl−TTPyとも書く)を赤色粉末として得た(120mg,0.095mmol,95%)。
NMR、質量分析、UV−可視光分析の結果は次の通り。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ 2.51(s,3H,TTPy−CH),2.79−3.08(m,2H,Tyr−CH),4.15−4.23(m,4H),5.26(s,2H,OCHAr),7.00(d,J=8.4Hz,2H),7.23−7.34(m,8H),7.40(td,J=7.2Hz,J=2.6Hz,2H),7.52−7.59(m,6H)7.65(t,J=7.4Hz,2H),7.74(d,J=8.4Hz,2H),7.80(d,J=8.2Hz,2H),7.88(d,J=7.4Hz,2H),8.02−8.08(m,4H),8.45(d,J=8.2Hz,2H),9.11(t,J=7.1Hz,4H),9.47(s,2H),9.48(s,2H).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C6853Ru([M−2Cl])1149.32,実測値1149.31.

UV−vis(DMSO,25℃):λmax(ε)497(27960)nm.
化学構造式を用いて表した以上の合成手順は次の通り。
<実施例9>
1)化合物4
3−fluorenylmethoxycarbonylamino−5−hydroxybenzoic acid(0.30g,0.80mmol)の酢酸エチル溶液(10mL)に、無水酢酸(0.151mL,1.60mmol)とピリジン(0.129mL,1.60mmol)を加え、窒素下20℃で18時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルと水を加え、有機相をNaSOで乾燥し、ろ過した。ろ液の溶媒を留去後、残さを少量の塩化メチレンで洗浄した。洗液にヘキサンを加え、生じた沈殿を塩化メチレン洗浄後の残さとあわせて乾燥し、化合物4を得た(98%)。
NMRの分析結果は次の通り。
H NMR(Acetone−D)δ 2.29(3H,s),4.31(1H,t,J=6.88Hz),7.32(1H,dd,J=7.43,1.23Hz),7.34(1H,dd,J=7.48,1.23Hz),7.37−7.45(2H,m),7.70−7.78(3H,m),7.87(2H,d,J=7.47Hz),8.06(1H,m),9.18(1H,bs).
2)化合物5
化合物4(0.10g,0.24mmol)の塩化メチレン溶液(3mL)にDIPEA(0.0505mL,0.36mmol),MeIm(0.0284mL,0.36mmol),MsCl(0.0279mL,0.36mmol)およびtert−butyl 3−aminobenzoate(0.0697g,0.36mmol)を加え、窒素下20℃で15時間撹拌した。水と塩化メチレンを加え、分離した有機相をNaSOで乾燥し、ろ過した。ろ液の溶媒を留去後、シリカゲルクロマトグラフィー(C−300HG,ヘキサン/酢酸エチル=2/1)を行い、化合物5を得た(89%)。
NMRの分析結果は次の通り。
H NMR(Acetone−D)δ 1.58(9H,s),2.30(3H,s),4.31(1H,t,J=6.88Hz),4.53(2H,d,J=6.88Hz),7.28−7.50(6H,m),7.63−7.88(4H,m),7.88(2H,d,J=7.48Hz),7.94(1H,bs),8.11(1H,d,J=8.12Hz),8.40(1H,bs),9.19(1H,bs),9.78(1H,bs).
3)化合物6
化合物5(0.050g,0.08mmol),SiO(C−300HG,0.1g),およびTsOH・HO(0.015g,0.08mmol)のメタノール懸濁液(3mL)に水(0.5mL)を加え、14時間加熱還流を行った。反応混合物をろ過し、クロロホルムを加え、分離した有機相をNaSOで乾燥し、ろ過した。ろ液の溶媒を留去後、シリカゲルクロマトグラフィー(C−300HG,ヘキサン/酢酸エチル=2/1)を行い、化合物6を得た(85%)。
NMRの分析結果は次の通り。
H NMR(CDCl)δ 1.54(9H,s),4.14(1H,t,J=6.89Hz),4.42(2H,d,J=6.80Hz),7.04(1H,bs),7.07−7.41(8H,m),7.52(2H,d,J=7.44Hz),7.62−7.75(3H,m),7.92(1H,d,J=7.71Hz),8.05(1H,bs),8.27(1H,bs).
4)化合物7
化合物6(0.90g,1.63mmol),Tpy−OH(0.55g,1.63mmol)およびDIPEA(0.337mL,2.45mmol)の塩化メチレン溶液(30mL)に1.7Mジベンジルアゾジカルボキシレート(0.96mL,0.18mmol)トルエン溶液をゆっくりと加え、窒素下20℃で18時間撹拌した。水とクロロホルムを加え、分離した有機相をNaSOで乾燥し、ろ過した。ろ液の溶媒を留去後、クロロホルム(40mL)を加え、リサイクルGPC(JAIGEL 1H−40,CHCl,14mL/min)により化合物7を得た(61%)。
NMRの分析結果は次の通り。
H NMR(CDCl)δ 1.57(9H,s),4.26(1H,m),4.54(2H,d,J=6.80Hz),5.17(2H,s),6.92(1H,bs),7.20−7.50(10H,m),7.54(2H,d,J=7.94Hz),7.60(2H,d,J=7.07Hz),7.72−7.80(3H,m),7.82−7.97(5H,m),7.97−8.07(2H,m),8.65(2H,d,J=8.08Hz),8.69−8.77(4H,m).
5)化合物8
化合物7(0.37g,0.43mmol)の塩化メチレン溶液(50mL)にピペリジン(0.5mL)とDBU(0.5mL)を加え、20℃で1時間撹拌した。溶媒を留去後、残さにクロロホルム(20mL)を加え、リサイクルGPC(JAIGEL 1H−FF,CHCl,3.5mL/min)により化合物8を得た(100%)。
NMRの分析結果は次の通り。
H NMR(CDCl)δ 1.58(9H,s),5.16(2H,s),6.48(1H,m),6.78(1H,t,J=1.47Hz),6.86(1H,t,J=1.47Hz),7.32−7.45(3H,m),7.53−7.61(2H,m),7.71−7.80(2H,m),7.84−7.99(5H,m),8.00−8.07(1H,m),8.67(2H,d,J=7.94Hz),8.70−8.78(4H,m).
6)化合物9
化合物8(0.20g,0.31mmol),Fmoc−Gly(0.18g,0.62mmol),コリジン(0.0817mL,0.62mmol)のジメチルホルムアミド溶液(1mL)にHCTU(0.26g,0.62mmol)を加え、窒素下20℃で16時間撹拌した。溶媒を留去後、残さに酢酸エチルと水を加え、分離した有機相をNaSOで乾燥し、ろ過した。ろ液の溶媒を留去後、残さにクロロホルム(15mL)を加えてろ過し、リサイクルGPC(JAIGEL 1H,CHCl,3.5mL/min)により化合物9を得た(96%)。
NMR及び質量分析の結果は次の通り。
H NMR(DMSO−D)δ 1.55(9H,s),3.82(2H,d,J=6.15Hz),4.18−4.27(1H,m),4.27−4.35(2H,m),5.30(2H,s),7.25−7.52(6H,m),7.55−7.77(10H,m),7.88(2H,d,J=7.20Hz),7.95−8.18(5H,m),8.32(1H,bs),8.70−8.83(6H,m),10.2(1H,bs),10.4(1H,bs).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C5749(M)929.37,実測値928.74.
7)化合物2
化合物9(0.61g,0.66mmol)の塩化メチレン(50mL)溶液にEtSiH(2mL)およびCFCOH(5mL)を加え、20℃で3時間撹拌した。ジエチルエーテル(100mL)およびヘキサン(300mL)を加え、20℃で3時間静置した後ろ過した。ろ紙上の残さを乾燥し、化合物2を得た(100%)(化合物2の化学構造式については、化7も参照)。
NMR及び質量分析の結果は次の通り。
H NMR(DMSO−D)δ 3.82(2H,d,J=6.56Hz),4.20−4.28(1H,m),4.28−4.35(2H,m),5.30(2H,s),7.29−7.52(6H,m),7.55−7.62(2H,m),7.64−7.77(8H,m),7.88(2H,d,J=7.16Hz),7.97−8.15(5H,m),8.40(1H,bs),8.70−8.83(6H,m),10.2(1H,bs),10.4(1H,bs).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C5341([M+H])873.30,実測値873.59.
化学構造式を用いて表した以上の合成手順は次の通り。
<実施例10>
化合物2(0.05g,0.05mmol)とPt(COD)Cl(0.02g,0.05mmol)のメタノール懸濁液(15mL)を加熱還流しながら12時間撹拌したのち25℃まで冷却しろ過した。ろ紙上の残さをメタノールで洗浄した後、減圧乾燥し、化合物2のプラチナ(II)錯体(ここでは、2−PtClとも書く)を黄色粉末として得た(73%)。
NMR、質量分析、UV−可視光分析の結果は次の通り。
H NMR(DMSO−D)δ 3.82(2H,m),4.20(1H,m),4.27(2H,m),5.35(2H,s),7.24−7.43(4H,m),7.48(2H,m),7.59−7.80(8H,m),7.84(2H,d,J=7.43Hz),7.92(2H,m),8.03(1H,m),8.20(2H,d,J=8.37Hz),8.40(1H,bs),8.49(2H,m),8.82(2H,d,J=7.89Hz),8.87(2H,d,J=4.96Hz),8.96(2H,s),10.3(1H,bs),10.5(1H,bs).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C5341ClNPt([M+H−Cl])1103.24,実測値1103.98.

UV−vis(DMSO,25℃):λmax(ε)387(7050),407(8050)nm.
<実施例11>
化合物2(0.10g,0.10mmol)とPd(PhCN)Cl(0.04g,0.10mmol)のメタノール懸濁液(30mL)を加熱還流しながら12時間撹拌したのち20℃まで冷却し、ろ過した。ろ紙上の残さをメタノールで洗浄した後、減圧乾燥し、化合物2のパラジウム(II)錯体(ここでは、2−PdClとも書く)を薄茶色粉末として得た(79%)。
NMR、質量分析、UV−可視光分析の結果は次の通り。
H NMR(DMSO−D)δ 3.81(2H,m),4.20(1H,m),4.27(2H,m),5.35(2H,s),7.20−7.53(6H,m),7.58−7.90(12H,m),8.03(1H,d,J=7.52Hz),8.20(2H,d,J=7.84Hz),8.39(1H,bs),8.45(2H,m),8.68(2H,d,J=5.18Hz),8.81(2H,d,J=7.66Hz),8.93(2H,s),10.3(1H,bs),10.5(1H,bs).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C5341ClNPd([M+H−Cl])1114.18,実測値1114.31.

UV−vis(DMSO,25℃):λmax(ε)353(1530)nm.
化学構造式を用いて表した以上の合成手順は次の通り。
<実施例12>
化合物9(9.3mg,0.001mmol)とトリルターピリジンのルテニウム(III)錯体TTPy−RuCl(5.3mg,0.001mmol)のエタノール懸濁液(3mL)にDIPEA(0.001mL)を加え、窒素下20℃にて4日撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ紙上の残さを塩化メチレンで洗浄後乾燥し、化合物9とTTPyからなるルテニウム(II)錯体(ここでは、9−RuCl−TTPyとも書く)を赤色粉末として得た(40%)。
NMR及び質量分析の結果は次の通り。
H NMR(DMSO−D)δ 1.55(9H,s),2.49(3H,s),3.84(2H,m),4.27(1H,m),4.32(2H,m),5.42(2H,s),7.14−7.96(26H,m),7.96−8.14(5H,m),8.31−8.52(5H,m),9.05−9.17(4H,m),9.47(2H,s),9.50(2H,s),10.3(1H,bs),10.5(1H,bs).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値for C6853Ru([M−2Cl])1149.32,実測値1149.31.
<実施例13>
CFCOH(0.5mL),EtSiH(0.2mL)および塩化メチレン(5mL)の混合液中に実施例12で得た化合物9−RuCl−TTPy(0.015g,0.011mmol)を加え、20℃で4時間撹拌した。ジエチルエーテル(50mL)およびヘキサン(40mL)を加え、20℃で3時間静置した後ろ過した。ろ紙上の残さを減圧乾燥し、化合物2とTTPyからなるルテニウム(II)錯体(ここでは、2−RuCl−TTPyとも書く)を赤色粉末として得た(100%)。
NMR、質量分析及びUV−可視光分析結果は次の通り。
H NMR(DMSO−D)δ 2.49(3H,s),3.84(2H,m),4.27(1H,m),4.32(2H,m),5.42(2H,s),7.20−7.62(17H,m),7.64−7.80(5H,m),7.81−7.93(4H,m),8.00−8.13(5H,m),8.33−8.52(5H,m),9.05−9.16(4H,m),9.46(2H,s),9.49(2H,s),10.3(1H,bs),10.5(1H,bs).

MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C7556Ru([M−H−2Cl])1297.34,実測値1296.78.

UV−vis(DMSO,25℃):λmax(ε)497(29720)nm.
化学構造式を用いて表した以上の合成手順は次の通り。
<実施例14>
(レジン上でのPt−PtHomodimerの合成)(図3参照)
レジンの前処理:NovaSyn TG Sieber resin(9−Fmoc−aminoxanthen−3−yloxy TG resin,0.19mmol/g;Novabiochem,5.0μmol,26mg)の塩化メチレン懸濁液(1.0mL)にDBUの10%ジメチルホルムアミド溶液(2.0mL)を加え、20℃で4時間撹拌後、溶液を除去し、レジンを塩化メチレンで洗浄(4mL×5回)した。
1−PtClのレジンへの導入:1−PtCl(10μmol,10.0mg),EDC塩酸塩(25μmol,4.8mg),HOBt・HO(25μmol,4.0mg)を脱水したジメチルホルムアミド(4.0mL)中で混合し、前処理を行ったレジンに加えた。DIPEA(10μL)を添加後、20℃で24時間撹拌し、ジメチルホルムアミドで洗浄(4mL×5回)した。溶液中の1−PtClを吸収スペクトル測定(405nm)により定量した結果、レジンへの導入率は95%以上であった。
Fmoc基の除去:洗浄後のレジンにピペリジンの20%ジメチルホルムアミド溶液(2.0mL)を加え、20℃で4時間撹拌後、溶液を除去し、レジンを塩化メチレンで洗浄(4mL×5回)した。洗浄液中の脱離Fmoc基を吸収スペクトル測定(300nm)により定量した結果、脱保護反応の進行度は95%以上であった。
二番目の1−PtClの導入:1−PtCl(10μmol,10.0mg),EDC塩酸塩(25μmol,4.8mg),HOBt・HO(25μmol,4.0mg)を脱水したジメチルホルムアミド(4.0mL)中で混合し、レジンに加えた。DIPEA(10μL)を添加後、20℃で24時間撹拌し、ジメチルホルムアミドで洗浄(4mL×5回)した。溶液中の1−PtClを吸収スペクトル測定(405nm)により定量した結果、レジンへの導入率は95%以上であった。
Pt−Pt:レジンをジエチルエーテルで洗浄(4mL×3回)し乾燥した。塩化メチレン(0.5mL)を加えて5分間静置後、CFCOH(0.1mL),EtSiH(0.05mL)を含む1,2−ジクロロエタン(4.85mL)を加え、20℃で1時間静置し、溶液をデカンテーションで分離した。この操作を2回繰り返して得られた溶液を乾固し、残さをクロマトグラフィー(Bio−Rad Bio−Beads S−XI、CFCOH/EtSiH/1,2−ジクロロエタン;5/1/94)で精製し、第一フラクションを集め、溶媒を留去し、Pt−Ptを黄色粉末として得た。吸収スペクトル強度から算出された収率は35%であった。
質量分析の結果は次の通り。
MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C7556Pt([M−H−2Cl])1297.34,実測値1296.78.
<実施例15>
(レジン上でのRh−Pt−Ru Heterotriadの合成)(図4参照)
レジンの前処理:NovaSyn TG Sieber resin(9−Fmoc−aminoxanthen−3−yloxy TG resin,0.19mmol/g;Novabiochem,20.0μmol,105mg)の塩化メチレン懸濁液(1.0mL)にDBUの25%ジメチルホルムアミド溶液(4.0mL)を加え、20℃で4時間撹拌後、溶液を除去し、レジンをメタノール(4.0mL)と塩化メチレン(4.0mL)で交互に洗浄(3サイクル)後、さらに塩化メチレンで洗浄した(4mL×3回)。
1−RhClのレジンへの導入:レジンに1−RhCl(40μmol,36.5mg),HBTU(40μmol,15.2mg),ジメチルスルホキシド(5.0mL),およびDIPEA(40μL)を順番に加え、20℃で24時間撹拌し、溶液をデカンテーションで除去した。レジンをジメチルスルホキシドで洗浄(4mL×3回)後、さらにメタノール(4.0mL)と塩化メチレン(4.0mL)で交互に洗浄(3サイクル)、最後に塩化メチレンで洗浄した(4mL×4回)。反応溶液中の1−RhClを吸収スペクトル測定(400nm)により定量した結果、レジンへの導入率は95%以上であった。
Fmoc基の除去:洗浄後のレジンにピペリジンの20%ジメチルホルムアミド溶液(5.0mL)を加え、20℃で4時間撹拌後、溶液を除去し、メタノール(4.0mL)と塩化メチレン(4.0mL)で交互に洗浄(3サイクル)後、さらに塩化メチレンで洗浄した(4mL×4回)。洗浄液中の脱離Fmoc基を吸収スペクトル測定(300nm)により定量した結果、脱保護反応の進行度は95%以上であった。
1−PtClの導入:レジンに1−PtCl(40μmol,40.0mg),HBTU(40μmol,15.2mg),ジメチルスルホキシド(5.0mL),およびDIPEA(40μL)を順番に加え、20℃で24時間撹拌し、溶液をデカンテーションで除去した。レジンをジメチルスルホキシドで洗浄(4mL×3回)後、さらにメタノール(4.0mL)と塩化メチレン(4.0mL)で交互に洗浄(3サイクル)、最後に塩化メチレンで洗浄した(4mL×4回)。反応溶液中の1−PtClを吸収スペクトル測定(405nm)により定量した結果、レジンへの導入率は95%以上であった。
Fmoc基の除去:洗浄後のレジンにピペリジンの20%ジメチルホルムアミド溶液(5.0mL)を加え、20℃で4時間撹拌後、溶液を除去し、メタノール(4.0mL)と塩化メチレン(4.0mL)で交互に洗浄(3サイクル)後、さらに塩化メチレンで洗浄した(4mL×4回)。洗浄液中の脱離Fmoc基を吸収スペクトル測定(300nm)により定量した結果、脱保護反応の進行度は95%以上であった。
1−RuCl−TTPyの導入:レジンに1−RuCl−TTPy(40μmol,49.0mg),HBTU(40μmol,15.2mg),塩化メチレン(4.0mL),ジメチルスルホキシド(1.0mL),およびDIPEA(40μL)を順番に加え、20℃で24時間撹拌し、溶液をデカンテーションで除去した。レジンをジメチルスルホキシドで洗浄(4mL×3回)後、さらにメタノール(4.0mL)と塩化メチレン(4.0mL)で交互に洗浄(3サイクル)、最後に塩化メチレンで洗浄した(4mL×4回)。反応溶液中の1−RuCl−TTPyを吸収スペクトル測定(497nm)により定量した結果、レジンへの導入率は50%であった。1−RuCl−TTPyの導入を再度行い、レジンへの新たな導入率は30%であった。
Rh−Pt−Ru:レジンをジエチルエーテルで洗浄(4mL×3回)し乾燥した。塩化メチレン(0.5mL)を加えて5分間静置後、CFCOH(0.25mL),EtSiH(0.05mL)を含む1,2−ジクロロエタン(4.7mL)を加え、20℃で1時間静置し、溶液をデカンテーションで分離した。この操作を2回繰り返して得られた溶液を乾固し、残さをクロマトグラフィー(Bio−Rad Bio−Beads S−XI、CFCOH/EtSiH/1,2−ジクロロエタン;5/1/94)で精製し、第一フラクションを集め、溶媒を留去し、Rh−Pt−Ruを赤色粉末として得た(6.5mg,12%)。
質量分析の結果は次の通り。
MALDI−TOF−MS(dithranol)m/z 計算値C130102Cl16PtRhRu([M−5Cl])2484.52,実測値2484.42.
第5版実験化学講座16、丸善、平成17年3月31日発行

Claims (11)

  1. 以下の工程(a)〜(h)を含むことを特徴とする、金属錯体アレイ固定化固体の製造法:
    (a)金属錯体を形成しうる有機化合物で、かつ、アミノ基及び遊離基でも保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を有し、前記アミノ基はフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基で保護された有機化合物を得る工程;
    (b)得られたFmoc化有機化合物に金属塩類を反応させて、Fmoc化金属錯体化合物(第1のFmoc化金属錯体化合物)を得る工程(但し、用いた有機化合物のカルボキシル基が保護基で保護されたカルボキシル基である場合は、その保護基を外す工程が続く);
    (b〜b)用いる金属塩類の種類を変えて、各々、上記(a)〜(b)を同様にして行い、別のFmoc化金属錯体化合物(第2、第3、・・・、第nのFmoc化金属錯体化合物)を得る工程;
    (c)表面に官能基を有する固体に、第1のFmoc化金属錯体化合物を反応させて、アミド結合又はエステル結合を介して前記Fmoc化金属錯体化合物を固体に固定化する工程;
    (d)これにFmoc基を外すための脱保護剤を反応させる工程;
    (e)引き続き、第2のFmoc化金属錯体化合物を反応させて、第1のFmoc化金属錯体化合物のアミノ基と第2のFmoc化金属錯体化合物のカルボキシル基とが関与するアミド結合を介して第2のFmoc化金属錯体化合物を固体に固定化する工程;
    (f)これにFmoc基を外すための脱保護剤を反応させる工程;
    (g)以下、第3、・・・、第(n−1)のFmoc化金属錯体化合物を用いて、上記(e)〜(f)を同様にして行う工程。
    (h)第nのFmoc化金属錯体化合物については、上記(e)と同様に行う工程。
  2. 前記工程(a)は、次の工程(a)〜(a)からなる、請求項1の製造法:
    (a)アミノ基がFmoc基で保護され、カルボキシル基がt−ブチル基で保護された有機化合物を得る工程;
    (a)得られた上記化合物と金属錯体形成能のある化合物とを反応させて、アミノ基がFmoc基で保護され、カルボキシル基がt−ブチル基で保護されていると共に、金属錯体形成能を有する有機化合物を得る工程;及び
    (a)得られた上記有機化合物からカルボキシル基の保護基であるt−ブチル基を外す工程。
  3. 以下の工程(a)〜(i)を含むことを特徴とする、金属錯体アレイの製造法:
    (a)金属錯体を形成しうる有機化合物で、かつ、アミノ基及び遊離基でも保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を有し、前記アミノ基はFmoc基で保護された有機化合物を得る工程;
    (b)得られたFmoc化有機化合物に金属塩類を反応させて、Fmoc化金属錯体化合物(第1のFmoc化金属錯体化合物)を得る工程(但し、用いた有機化合物のカルボキシル基が保護基で保護されたカルボキシル基である場合は、その保護基を外す工程が続く);
    (b〜b)用いる金属塩類の種類を変えて、各々、上記(a)〜(b)を同様にして行い、別のFmoc化金属錯体化合物(第2、第3、・・・、第nのFmoc化金属錯体化合物)を得る工程;
    (c)表面に官能基を有する固体に、前記第1のFmoc化金属錯体化合物を反応させて、アミド結合又はエステル結合を介して前記Fmoc化金属錯体化合物を固体に固定化する工程;
    (d)これにFmoc基を外すための脱保護剤を反応させる工程;
    (e)引き続き、第2のFmoc化金属錯体化合物を反応させて、第1のFmoc化金属錯体化合物のアミノ基と第2のFmoc化金属錯体化合物におけるカルボキシル基とが関与するアミド結合を介して固体に前記第2のFmoc化金属錯体化合物を固定化する工程;
    (f)これにFmoc基を外すための脱保護剤を反応させる工程;
    (g)以下、第3、・・・、第(n−1)のFmoc化金属錯体化合物を用いて、上記(e)〜(f)を同様にして行う工程。
    (h)第nのFmoc化金属錯体化合物については、上記(e)と同様に行う工程。
    (i)固体から金属錯体アレイを切り離す工程。
  4. 前記工程(a)は、次の工程(a)〜(a)からなる、請求項3の製造法:
    (a)アミノ基がFmoc基で保護され、カルボキシル基がt−ブチル基で保護された有機化合物を得る工程;
    (a)得られた上記化合物と金属錯体形成能のある化合物とを反応させて、アミノ基がFmoc基で保護され、カルボキシル基がt−ブチル基で保護されていると共に、金属錯体形成能を有する有機化合物を得る工程; 及び
    (a)得られた上記有機化合物からカルボキシル基の保護基であるt−ブチル基を外す工程。
  5. 以下の工程(a)〜(c)を含むことを特徴とする、金属錯体固定化固体の製造法:
    (a)金属錯体を形成しうる有機化合物で、かつ、アミノ基及び遊離基でも保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を有し、前記アミノ基はフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基で保護された有機化合物を得る工程;
    (b)得られた有機化合物に金属塩類を反応させて、Fmoc化金属錯体化合物を得る工程(但し、用いた有機化合物のカルボキシル基が保護基で保護されたカルボキシル基である場合は、その保護基を外す工程が続く);
    (c)表面に官能基を有する固体に、前記Fmoc化金属錯体化合物を反応させて、アミド結合又はエステル結合を介して前記Fmoc化金属錯体化合物を固体に固定化する工程。
  6. 前記工程(a)は、次の工程(a)〜(a)からなる、請求項5の製造法:
    (a)アミノ基がFmoc基で保護され、カルボキシル基がt−ブチル基で保護された有機化合物を得る工程;
    (a)得られた上記化合物と金属錯体形成能のある化合物とを反応させて、アミノ基がFmoc基で保護され、カルボキシル基がt−ブチル基で保護されていると共に、金属錯体形成能を有する有機化合物を得る工程;及び
    (a)得られた上記有機化合物からカルボキシル基の保護基であるt−ブチル基を外す工程。
  7. 金属が同じであっても異なってもよい、アミノ基及びカルボキシル基を有する金属錯体化合物の二以上が、互いにそのアミノ基及びカルボキシル基の関与するアミド結合を介して連結体(連結の数:n)を形成し、前記連結体はその一端のカルボキシル基が関与するアミド結合又はエステル結合を介して固体に固定されている金属錯体アレイ固定化固体。
  8. 金属が同じであっても異なってもよい、アミノ基及びカルボキシル基を有する金属錯体化合物の二以上が、互いにそのアミノ基及びカルボキシル基の関与するアミド結合を介して連結体(連結の数:n)を形成している金属錯体アレイ。
  9. アミノ基及びカルボキシル基を有する金属錯体化合物が、そのカルボキシル基の関与するアミド結合又はエステル結合を介して固体に固定されている金属錯体固定化固体。
  10. 次の式(I)で表される化合物、又はこれに金属もしくは金属イオンが配位結合で錯形成した金属錯体化合物。
    (ここで、RはH又はt−ブチル基を表す。)
  11. 次の式(II)で表される化合物、又はこれに金属もしくは金属イオンが配位結合で錯形成した金属錯体化合物。

    (ここで、RはH又はt−ブチル基を表す。)

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