JP2011173322A - 繊維強化樹脂からなる部材の補修方法 - Google Patents

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【課題】母材の平滑性が求められる部位においても、確実かつ効率よく補修することのできる繊維強化樹脂からなる部材の補修方法を提供することを目的とする。
【解決手段】部材10において補修すべき部位に形成された凹部11に、予め形成したプラグ20を挿入して樹脂を注入・含浸させ、熱処理により硬化させることで、補修を行う。このとき、樹脂を注入・含浸させるために用いる真空バッグ31において、凹部11の外周部に対向する領域に環状のパスメディアを設け、注入された樹脂をパスメディアに沿って優先的に流れるようにすることができる。これにより、樹脂は凹部11の外周部を環状に流れ、重力により凹部11内に流れ落ちていき、凹部11内に樹脂を均一に充填・含浸することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、航空機、船舶、車両等を構成するのに用いられる繊維強化樹脂からなる部材の補修方法に関する。
近年、炭素繊維等を強化材として用いた繊維強化樹脂により様々な部材が形成されている。このような繊維強化樹脂からなる部材は、その製造過程や使用中に、傷が生じることがある。また、製造過程においては、材料中に異物が混入することがある。
傷や異物が存在すると、強度低下が生じることがあるため、これらを補修する必要がある。
このための補修方法としては、補修が必要な部位(以下、補修部位と称する)に樹脂等を塗布し硬化させる、いわゆるレジンタッチアップ法や、補修部位に補強繊維からなるシートを貼り、手作業により樹脂を塗布・含浸させて硬化させる、いわゆるウェットレイアップ法等がある。
しかし、レジンタッチアップ法やウェットレイアップ法は形状回復が主な目的の補修であり、補修後の内部品質がそれほど高く無い等の問題があるため、大きな強度回復を見込めない。
そこで、補修部位に強化繊維基材を配置してバッグ材で覆い、バッグ材の内側空間をポンプで吸引して真空状態として、樹脂を注入・含浸させることで、補修を行う手法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−271247号公報
しかしながら、上記したような手法は、補修部位を、新たな繊維強化樹脂で覆って補強するものであり、傷や異物自体はそのまま残存する。
これに対し、補修部位を除去することも考えられるが、除去した部分は凹部となっている。この凹部をそのまま強化繊維基材で覆い、樹脂を注入・含浸させた場合に、凹部に樹脂を均一に含浸するのが難しく、表層部のみに樹脂が含浸され、凹部の底部に樹脂が十分に行き渡らないこともある。その結果、補修後に十分な強度回復を得られない場合がある。また特に規定せずに傷や異物を除去して補修を行った場合、補修後に、補修部位と母材とで荷重伝播がうまくいかず、思うほどの強度回復を得ることができない。
また、母材の表面に繊維強化樹脂を貼り付ける形態となるため、航空機の翼のように空力的な面から母材表面に平滑性が要求される場合には、従来の手法の適用は困難であると言わざるを得ない。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、母材の平滑性が求められる部位においても、確実かつ効率よく補修することのできる繊維強化樹脂からなる部材の補修方法を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、繊維強化樹脂からなる部材の補修方法であって、部材において補修部位を削除し凹部を形成する工程と、凹部に嵌め合う形状を有し、部材に用いられている強化繊維と同種の強化繊維を積層して形成されたプラグを凹部に挿入する工程と、プラグが挿入された凹部をシート状のバッグ材で覆い、当該バッグ材と部材との間を吸引手段で吸引して負圧状態とすることで、バッグ材と部材の間に樹脂を注入してプラグの強化繊維を樹脂で含浸させる工程と、プラグおよびその周囲の部材を加熱し、樹脂を硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
このようにして、部材に凹部を形成し、部材に用いられている強化繊維と同材料からなるプラグを用いて補修を行うことで、母材の元の表面形状を維持した状態で、強度回復を容易かつ確実に行うことができる。
形成する凹部は、面内方向寸法と板厚方向寸法のテーパ比が10:1〜40:1程度のすり鉢状とするのが好ましい。
また、バッグ材内部において凹部の外周部に対向する領域に、樹脂拡散媒体を設けるようにしてもよい。樹脂拡散媒体とは、強化繊維およびバッグ材を形成する材料よりも樹脂に対する親和性の高い材料からなる。すると、樹脂は樹脂拡散媒体に導かれ、凹部の外周部から注入される。そして、凹部の外周部に注入された樹脂が、凹部の外周部全周にわたって行き渡り、これにより、外周側から中央部へと樹脂の流れを作ることができる。
さらに、吸引手段により、凹部の中央部からバッグ材と部材との間を吸引するようにしてもよい。このように凹部内の外周部から樹脂を含浸させ、中央部から吸引することで、凹部内の全域に樹脂を含浸させることができる。
また、凹部およびプラグを、部材の表面に沿った形状を長円形または楕円形とすることもできる。これにより、補修部位の形状(傷や異物の形状)に合わせた凹部を作製することができる。凹部およびプラグは、もちろんこれ以外の他の形状とすることも可能であるが、応力集中を考慮すると、長円形や楕円形とするのが好ましい。
また、本発明は、繊維強化樹脂からなる部材の補修方法であって、部材において補修すべき補修部位に凹部を形成する工程と、凹部に嵌め合う形状を有し、部材に用いられている強化繊維と同種の強化繊維を積層し、樹脂を含浸させたプラグを凹部に挿入し、プラグおよびその周囲の部材を加熱し、樹脂を硬化させる工程と、を含み、樹脂を含浸させたプラグは、部材に用いられている強化繊維と同種の強化繊維を積層してバッグ材で覆い、当該バッグ材で覆われた空間を吸引手段で吸引しつつ、空間に樹脂を注入して強化繊維に含浸させ、プラグを加熱し仮硬化させることで形成されたものであることを特徴とする部材の補修方法とすることもできる。
この場合、積層した強化繊維とベース板との間に、樹脂拡散媒体が設けられた構成とすることができる。さらに、吸引手段は、強化繊維の中央部からバッグ材で覆われた空間を吸引するようにしてもよい。
本発明によれば、補修部位を削除するように部材に凹部を形成し、部材に用いられている強化繊維と同種の強化繊維からなるプラグを用いて補修を行うことで、補修部位を母材とほぼ同等の強度に回復させることができる。また、補修部位を周囲に連続した平滑面とすることができ、これにより母材の平滑性が求められる部位においても、確実かつ効率よく補修することが可能となる。
また、バッグ材において凹部の外周部に対向する領域に、樹脂拡散媒体を設けることで、凹部内に樹脂を均一に含浸させることができる。これによっても、補修品質がさらに向上する。
さらに、凹部およびプラグを長円形または楕円形とすることにより、補修部位の形状(傷や異物の形状)に合わせた凹部を作製することができる。これにより凹部を加工する範囲を制限することが可能となる。
第一の実施形態における繊維強化樹脂からなる部材の補修方法を示す図であり、部材に形成した凹部にプラグを挿入する構成を示した図である。 凹部に挿入したプラグに樹脂を含浸させる構成を示した断面図である。 第二の実施形態における繊維強化樹脂からなる部材の補修方法を示す図であり、凹部に挿入したプラグに樹脂を含浸させるに際し、樹脂を凹部の外周部に導く樹脂拡散媒体を設け、凹部の中央から吸引した場合の構成を示した断面図および平面図である。 第三の実施形態における繊維強化樹脂からなる部材の補修方法を示す図であり、部材に形成した凹部にプラグを挿入する構成を示した図である。 凹部に挿入するプラグを形成するための構成を示した断面図である。 プラグに樹脂を含浸させるに際し、プラグとベース板との間に樹脂拡散媒体を設け、プラグの中央から吸引した場合の構成を示した断面図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
[第一の実施形態]
図1は、本実施の形態における繊維強化樹脂からなる部材の補修方法を説明するための図である。
図1、図2に示すように、炭素繊維等の強化繊維を含む繊維強化樹脂からなる部材10に傷等の損傷、気泡の混入等の補修対象部位を補修するには、部材10の表面10aから、補修対象部位を削り取り、凹部11を形成する。この凹部11は、部材10の表面10aから凹部11の底部11aに向けて、その内径が漸次縮小するテーパ形状とされている。このとき、凹部11の内周面11bの中心軸に対する傾斜角度は、予め定められた所定の角度となるよう、凹部11を形成するための所定のドリルビット等を用いて凹部11を正確に形成するのが好ましい。凹部11は、例えば、面内方向寸法と板厚方向寸法のテーパ比が10:1〜40:1程度のすり鉢状とするのが好ましい。
凹部11を形成した後、この凹部11にプラグ20を挿入する。このプラグ20は、部材10に用いられているのと同種の強化繊維を複数層に積層し、積層した強化繊維を加熱により密着させることで予め形成されものであり、その外周形状は、凹部11の内周形状に対応したものとされている。なお、この状態で、プラグ20は、繊維強化樹脂を構成する樹脂は含まないドライ状態とされている。
プラグ20を形成する加熱温度条件としては、例えば50〜100℃とすることができる。
このようなプラグ20を凹部11にセットする。このとき、凹部11の内周面とプラグ20の外周面との間に、フィルム状の接着剤200を配置する。
ついで、図2に示すように、樹脂注入装置30Aを、プラグ20がセットされた凹部11に配置する。樹脂注入装置30Aは、凹部11よりも大きな外形寸法を有したシート状の真空バッグ(バッグ材)31と、真空バッグ31によって覆われた領域を負圧にするための負圧発生部(吸引手段)32と、真空バッグ31に覆われた領域に繊維強化樹脂を形成する熱硬化性の樹脂を注入する樹脂注入部33と、を備える。
負圧発生部32は、真空バッグ31の外周部に一端が接続された吸引ホース34と、吸引ホース34の他端に接続された真空ポンプ等の負圧発生源35と、を備える。
樹脂注入部33は、一端が真空バッグ31の外周部に接続された注入ホース36と、注入ホース36の他端に接続された樹脂材料タンク37とから構成される。
このような樹脂注入装置30Aにおいて、負圧発生源35で発生した負圧により、真空バッグ31によって囲まれた領域の雰囲気を吸引ホース34を通して吸引する。そして、樹脂材料タンク37から樹脂を供給する。すると、負圧発生部32で発生する負圧により、注入ホース36を介して樹脂が真空バッグ31内に吸引・導入される。
このようにして真空バッグ31内に導入された樹脂が、凹部11内のプラグ20に含浸される。
この後、負圧発生部32による負圧の発生を停止して樹脂の注入を停止する。そして、プラグ20がセットされた凹部11を、ヒータ等で所定の温度、例えば50〜200℃まで加熱して熱硬化性の樹脂を硬化させることにより、凹部11が繊維強化樹脂で埋められることになる。
その結果、部材10において、凹部11を補修した部分を、周囲の表面に連続した面とすることができ、部材10の母材の平滑性が求められる部位においても、確実に補修することが可能となる。しかも、凹部11には、予め形成したプラグ20を挿入して樹脂を注入・含浸させ、熱処理による硬化を行うだけであるので、施工を容易に行える。
[第二の実施形態]
次に、本発明に係る繊維強化樹脂からなる部材の補修方法の第二の実施形態について説明する。ここで、以下の説明において、上記第一の実施形態と共通する構成については同符号を付してその説明を省略する。以下においては、樹脂の注入に用いる樹脂注入装置30Bの構成が上記第一の実施形態と異なる他は、上記第一の実施形態で示した構成と同様である。
図3に示すように、凹部11にプラグ20をセットした状態で、凹部11内のプラグ20に含浸させる樹脂を注入するための樹脂注入装置30Bをセットする。
ここで用いる樹脂注入装置30Bは、真空バッグ31には、凹部11の中央部に対応した位置に負圧発生部32の吸引ホース34が配置されて接続され、樹脂注入部33の注入ホース36は、上記第一の実施形態と同様、真空バッグ31の外周部に接続されている。
また、真空バッグ31において、部材10に対向する側には、凹部11の外周部に対向する領域に、環状のパスメディア(樹脂拡散媒体)40が設けられている。パスメディア40は、メッシュ状のシートからなり、樹脂を拡散しやすくするため、強化繊維および真空バッグ31を形成する材料よりも樹脂に対する親和性の高い材料からなるもので、注入された樹脂はパスメディア40に沿って優先的に流れる。
このような構成では、図3(b)に示すように、凹部11の中央部に位置する吸引ホース34から雰囲気を吸い込むと、樹脂材料タンク37から注入ホース36を介して樹脂が真空バッグ31内に導入される。すると、樹脂はパスメディア40に沿って、凹部11の外周部を環状に流れる。
そして、重力により樹脂は凹部11内に流れ落ちていき、凹部11の底部11aに当たって流れが上方に向かい、中央部から吸引ホース34により吸引される。
このような手法においても、上記第一の実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、上記第一の実施形態で示したような構成では、注入した樹脂が、凹部11内のプラグ20に十分に含浸されず、凹部11の下部に雰囲気(空気)が残存してしまう可能性がある。これに対し、本実施形態の構成によれば、凹部11内のプラグ20の全域に樹脂を均一に含浸させることができるため、補修品質も向上する。
[第三の実施形態]
次に、本発明に係る繊維強化樹脂からなる部材の補修方法の第三の実施形態を示す。
以下においても、上記第一、第二の実施形態と共通する構成については同符号を付してその説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態においては、まず、上記第一、第二の実施形態と同様、部材10の表面10aから、補修対象部位を削り取り、凹部11を形成する。
一方、この凹部11に挿入するプラグ50は、以下のようにして別途作成しておく。
すなわち、図5に示すように、プラグ成形装置60において、プラグ50を作成する。プラグ成形装置60は、ベース板61と、ベース板61上にかぶせられるシート状の真空バッグ(バッグ材)62と、真空バッグ62とプラグ50との間のパスメディア(樹脂拡散媒体)70と、真空バッグ62によって覆われた領域を負圧にするための負圧発生部(吸引手段)63と、真空バッグ62に覆われた領域に繊維強化樹脂を形成する樹脂を注入する樹脂注入部64と、を備える。
負圧発生部63は、真空バッグ62の外周部に一端が接続された吸引ホース65と、吸引ホース65の他端に接続された真空ポンプ等の負圧発生源66と、を備える。このような負圧発生部63では、負圧発生源66で発生した負圧により、真空バッグ62によって囲まれた領域の雰囲気を吸引ホース65を通して吸引する。
樹脂注入部64は、一端が真空バッグ62の外周部に接続された注入ホース67と、注入ホース67の他端に接続された樹脂材料タンク68とから構成される。負圧発生部63で発生する負圧により、樹脂材料タンク68から注入ホース67を介して樹脂が真空バッグ62内に吸引・導入される。
このようなプラグ成形装置60において、ベース板61上に、形成すべきプラグ50の形状に合わせて強化繊維50Fを複数層に積層する。
次いで、真空バッグ62を強化繊維50Fにかぶせた後、負圧発生源66で負圧を発生させ、真空バッグ62によって囲まれた領域の雰囲気を吸引ホース65を通して吸引する。そして、樹脂材料タンク68から樹脂を供給する。すると、負圧発生部63で発生する負圧により、樹脂材料タンク68から注入ホース67を介して樹脂が真空バッグ62内に吸引・導入される。
このようにして、真空バッグ62内で、樹脂が、強化繊維50Fに含浸され、その後、加熱により樹脂を仮硬化させる。このプラグ50を仮硬化させる加熱温度条件としては、例えば50〜200℃とすることができる。
そして、図4に示すように、このようなプラグ50を凹部11にセットする。このとき、第1、第2の実施形態とは異なり、プラグ50には樹脂が予め含浸されている。このようなプラグ50の外周面と凹部11の内周面との間に、フィルム状の接着剤200を配置する。
この後、プラグ50をセットした凹部11を、ヒータ等で所定の温度、例えば50〜200℃に加熱して熱処理を行うことで、加熱して熱硬化性の樹脂を硬化させることにより、凹部11が繊維強化樹脂で埋められることになる。
その結果、部材10において、凹部11を補修した部分を、周囲の表面に連続した面とすることができ、部材10の母材の平滑性が求められる部位においても、確実に補修することが可能となる。しかも、凹部11には、予め形成したプラグ50を挿入して樹脂を注入・含浸させ、熱処理による硬化を行うだけであるので、施工を容易に行える。
なお、プラグ50を予め作製するためのプラグ成形装置60は、図6に示すような構成とすることもできる。すなわち、上記の真空バッグ62に、積層した強化繊維50Fの中央部に対応した位置に負圧発生部63の吸引ホース65を接続し、さらに、真空バッグ62において、プラグ50とベース板61との間に、パスメディア70を設けても良い。パスメディア70は、メッシュ状のシートからなり、パスメディア70を設けることで、注入された樹脂はパスメディア70に沿って優先的に流れる。
このような構成では、真空バッグ62の中央部に位置する吸引ホース65から雰囲気を吸い込むと、樹脂材料タンク68から注入ホース67を介して樹脂が真空バッグ62内に導入される。すると、樹脂は強化繊維50Fの下方側から上方側に向けて順次含浸される。
これにより、強化繊維50Fの全域に均一に樹脂を含浸させることができる。
なお、上記各実施の形態では、凹部11を平面視正円形状としたが、これに限るものではない。例えば、傷等に合わせて、楕円形、長円形等とすることが可能である。その場合、プラグ20、50を、凹部11の形状に合わせたものとすればよい。
また、補修部位の周囲に障害物等がある場合にも、もちろん、これを避けるように凹部11を形成し、プラグ20、50を凹部11に対応した形状として補修を行っても良い。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
10…部材、10a…表面、11…凹部、11a…底部、11b…内周面、20、50…プラグ、30A、30B…樹脂注入装置、31、62…真空バッグ(バッグ材)、32、63…負圧発生部(吸引手段)、33、64…樹脂注入部、40、70…パスメディア(樹脂拡散媒体)、50F…強化繊維、60…プラグ成形装置、61…ベース板、200…接着剤

Claims (7)

  1. 繊維強化樹脂からなる部材の補修方法であって、
    前記部材において補修すべき補修部位を削除し凹部を形成する工程と、
    前記凹部に嵌め合う形状を有し、前記部材に用いられている強化繊維と同種の強化繊維を積層して形成されたプラグを前記凹部に挿入する工程と、
    前記プラグが挿入された前記凹部をバッグ材で覆い、当該バッグ材と前記部材との間を吸引手段で吸引することで、前記バッグ材と前記部材の間に樹脂を注入し、前記プラグの前記強化繊維を前記樹脂で含浸させる工程と、
    前記プラグおよびその周囲の前記部材を加熱し、前記樹脂を硬化させる工程と、
    を含むことを特徴とする繊維強化樹脂からなる部材の補修方法。
  2. 前記バッグ材で覆われた部分において前記凹部の外周部に対向する領域に、樹脂拡散媒体が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の繊維強化樹脂からなる部材の補修方法。
  3. 前記吸引手段は、前記凹部の中央部から前記バッグ材と前記部材との間を吸引することを特徴とする請求項2に記載の繊維強化樹脂からなる部材の補修方法。
  4. 前記凹部および前記プラグを、前記部材の表面に沿った形状を長円形または楕円形とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂からなる部材の補修方法。
  5. 繊維強化樹脂からなる部材の補修方法であって、
    前記部材において補修すべき補修部位に凹部を形成する工程と、
    前記凹部に嵌め合う形状を有し、前記部材に用いられている強化繊維と同種の強化繊維を積層し、樹脂を含浸させて形成されたプラグを前記凹部に挿入する工程と、
    前記プラグおよびその周囲の前記部材を加熱し、前記樹脂を硬化させる工程と、を含み、
    前記プラグは、前記部材に用いられている強化繊維と同種の強化繊維を積層してバッグ材で覆い、当該バッグ材で覆われた空間を吸引手段で吸引しつつ、前記空間に樹脂を注入して前記強化繊維に含浸させ、加熱して仮硬化させることで形成されたものであることを特徴とする繊維強化樹脂からなる部材の補修方法。
  6. 前記強化繊維と強化繊維を積層したベース板との間に、樹脂拡散媒体が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の繊維強化樹脂からなる部材の補修方法。
  7. 前記吸引手段は、前記強化繊維の中央部から前記バッグ材で覆われた前記空間を吸引することを特徴とする請求項6に記載の繊維強化樹脂からなる部材の補修方法。
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