JP2011172509A - 微生物検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光染色法によって1匹の微生物内に点在するリボソームRNAが蛍光する場合でも、1匹毎の微生物を明確に認識することができる微生物検出方法を提供することを目的とする。
【解決手段】微生物検出方法が、試料中の微生物を検出する微生物検出方法であって、蛍光染色した微生物を含む試料に、微生物の輪郭を染色する微生物輪郭染色液を添加する微生物輪郭染色工程を具備する。
【選択図】図4

Description

本発明は、標本としての微生物を検出する微生物検出方法に関する。
従来、微生物を顕微鏡によって検出する時には、位相差顕微鏡や蛍光染色法が用いられている。上記位相差顕微鏡には、透明に近い微生物を明確に観察できる利点がある。また、蛍光染色法には、微生物の持つDNA(Deoxyribonucleic acid)やRNA(Ribonucleic acid)を蛍光染色することによって微生物のみを染色するDAPI(4',6-Diamidine-2'-phenylindole dihydrochloride)染色法やアクリジンオレンジ染色法、特定微生物を核酸の配列から染め分けるFISH(fluorescence in situ hybridization)法、蛍光染色した抗体を用いる方法、蛍光染色したファージを用いる方法等の多くの方法が存在する。
そして、このような微生物の検出に関する発明として、下記特許文献1には、キャピラリー等電点電気泳動法によって、検出対象微生物であるレジオネラ属菌を、迅速、簡易、高感度かつ定量的に分離して検出するレジオネラ属菌検出方法が開示されている。
また、下記特許文献2には、検出対象微生物を特異的に認識し、蛍光物質が結合した標識抗体による抗原抗体反応を用いて、試料に含まれる粒子の蛍光強度から該検出対象微生物を検出する微生物検出方法であって、上記粒子の前方散乱光強度、上記標識抗体による蛍光強度及び夾雑物に特有の蛍光強度を測定し、測定した光学的情報に基づいて、上記標識抗体が上記夾雑物に非特異結合した擬陽性を示す粒子を排除することによって検出対象微生物のみを検出し、該検出対象微生物を計数する微生物検出方法が開示されている。
さらに、下記特許文献3には、微生物を生死菌染色試薬と死菌染色試薬で染色し、生菌及び死菌の輝度を求め、発光点ごとに輝度のドットプロットを作成し、当該プロットを用いて生菌を計数することによって、従来より計数の正確性を向上することができるプログラム及び微生物計数装置が開示されている。
特開2008−109927号公報 特開2007−232382号公報 特開2007−097583号公報
ところで、上記従来技術の蛍光染色法では、微生物が有するDNAまたはRNAを蛍光染色することによって、容易に試料中の微生物を検出することができる。しかしながら、微生物の細胞内にはリボソームRNAが大量に存在し、微生物の個体によって、リボソームRNAが細胞内の1箇所に集中している個体と、リボソームRNAが細胞内に点在している個体とが存在している。
そのため、このような微生物を蛍光染色法によって染色すると、細胞内の1箇所に集中的にリボソームRNAが存在する個体の場合には、微生物の細胞の1箇所のみが蛍光を発するために、蛍光発色を頼りに微生物の各個体を識別することができるが、細胞内にリボソームRNAが点在している個体の場合には、微生物の個体の複数箇所が蛍光を発するために、蛍光発色を頼りに微生物の個体を識別することが大変困難である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、蛍光染色法によって1匹の微生物内に点在するリボソームRNAが蛍光する場合でも、1匹毎の微生物を明確に認識することができる微生物検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、微生物検出方法に係る第1の解決手段として、試料中の微生物を検出する微生物検出方法であって、蛍光染色した微生物を含む試料に、前記微生物の輪郭を染色する微生物輪郭染色液を添加する微生物輪郭染色工程を具備するという手段を採用する。
本発明では、微生物検出方法に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記微生物輪郭染色液は、親油性蛍光色素を希釈した溶液であるという手段を採用する。
本発明では、微生物検出方法に係る第3の解決手段として、上記第2の解決手段において、前記親油性蛍光色素は、親油性スリチル色素、親油性カルボシアニン色素または親油性ナイルレッドであるという手段を採用する。
本発明では、微生物検出方法に係る第4の解決手段として、上記第3の解決手段において、前記親油性蛍光色素は、前記親油性スリチル色素であるN-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromide、前記親油性カルボシアニン色素である3,3'-dioctadecyl-5,5'-di(4-sulfophenyl)oxacarbocyanine,sodium salt、または前記親油性ナイルレッドである9-(Diethylamino)-5H-benzo[a]phenoxazin-5-oneであるという手段を採用する。
本発明では、微生物検出方法に係る第5の解決手段として、上記第4の解決手段において、前記微生物輪郭染色液は、前記親油性スリチル色素であるN-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromide、前記親油性カルボシアニン色素である3,3'-dioctadecyl-5,5'-di(4-sulfophenyl)oxacarbocyanine,sodium salt、または前記親油性ナイルレッドである9-(Diethylamino)-5H-benzo[a]phenoxazin-5-oneを25ng/ml〜2.5μg/mlの濃度にしたものであるという手段を採用する。
本発明では、微生物検出方法に係る第6の解決手段として、上記第1〜5のいずれかの解決手段において、前記試料に含まれる微生物は、核酸の配列に基づいて染め分けるFISH(fluorescence in situ hybridization)法で蛍光染色されているという手段を採用する。
本発明によれば、試料中の微生物を検出する微生物検出方法であって、蛍光染色した微生物を含む試料に、微生物の輪郭を染色する微生物輪郭染色液を添加する微生物輪郭染色工程を具備する。
これにより、蛍光染色した場合に、1匹の微生物の細胞内に点在する蛍光発色が存在したとしても、1匹毎の微生物を明確に認識することができる。そして、1匹毎の微生物を明確に認識することができることによって、微生物をより短時間かつ正確に検出/定量することが可能となる。上記3種類の微生物輪郭染色液は、いずれも蛍光色が異なるものの、1匹毎の微生物を明確に認識することができるという点においては同じある。
本発明の一実施形態に係る微生物検出方法の工程を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る微生物検出方法の第2の工程におけるろ過装置10の部分斜視図である。 本発明の一実施形態に係る微生物検出方法の微生物輪郭染色工程を示す模式図である。 N-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromideを含まない溶液を添加した試料と、本発明の一実施形態に係る微生物検出方法によって微生物輪郭染色液を添加した試料との蛍光顕微鏡の観察結果を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る微生物検出方法における工程について説明する。
本実施形態に係る微生物検出方法は、FISH法を用いて微生物を検出する方法であり、微生物輪郭染色工程を備えている。
〔第1の工程〕
まず、第1の工程において、水を主成分とするレジオネラ菌lgを含む液体試料に、終濃度が4質量%になるようにパラホルムアルデヒド溶液を添加し、当該液体試料を4℃の温度の下で一晩保存することによってパラホルムアルデヒドに化学固定を行わせる。第1の工程では、この化学固定によって、液体試料中にレジオネラ菌lgの固定標本を作製する(ステップS1)。
〔第2の工程〕
そして、上記第1の工程が終了すると、次に、第2の工程において、第1の工程において作製した固定標本を含む液体試料を、図2に示すろ過装置10によって、ろ過することで、固定標本を取り出す。ろ過装置10は、図2に示すように、ガイドタワー1、ろ過器2及び吸引器3を備えている。
ガイドタワー1は、ろ過器2に液体試料を導入するための筒形状の流路であり、ろ過器2の上側に取り付けられている。
ろ過器2は、ガイドタワー1を介して導入された液体試料から固定標本をメンブレンフィルタ2a上に取り出す。
このろ過器2では、メンブレンフィルタ2aが着脱可能になっており、ろ過毎にメンブレンフィルタ2aを交換することが可能である。
メンブレンフィルタ2aは、装着に必要な余白を含めた大きさの直径が25mmの円形であり、孔径が0.22μmであるポリカーボネート製のフィルタである。このメンブレンフィルタ2aの中心部の直径16mmの円形領域がろ過に使用される。
吸引器3は、ろ過を促進させるためにメンブレンフィルタ2aの下側から吸引を行う。より詳しくは、吸引器3は、吸引ビンと、吸引ポンプとを備えており、吸引ポンプが吸引ビン内の空気を吸引することで、メンブレンフィルタ2aを下側から吸引する。
そして、第2の工程では、上記構成のろ過装置10によってレジオネラ菌lgの固定標本をメンブレンフィルタ2a上に取り出した後に、ろ過器2からメンブレンフィルタ2aを取り外す。そして、第2の工程では、取り外したメンブレンフィルタ2aを、常温の空気中で乾燥させ、その後に99.5質量%エタノールによって脱水し、さらに再度、常温の空気中で乾燥させる(ステップS2)。
〔第3の工程〕
そして、上記第2の工程が終了すると、次に、第3の工程において、シャーレに、FITC(fluorescein isothiocyanate)によって標識したプローブ(レジオネラ菌用DNAプローブ)と、ハイブリダイゼーションバッファとを「1:9」の割合で混合したプローブ溶液を作製し、レジオネラ菌が付着したメンブレンフィルタ2aから切り取った扇形のフィルタ部分(菌サンプル2b)をピンセットによってプローブ溶液に浸し、46℃の温度下で約2時間保存することで、レジオネラ菌の固定標本にプローブを結合させる(ステップS3)。
上記ハイブリダイゼーションバッファの構成は、NaClが0.9質量%、Tris‐Clが20mM、formamideが35質量%、Blocking reagentが2質量%、SDS(Sodium Dodecyl sulphate:界面活性剤)が0.02質量%である。
〔第4の工程〕
そして、上記第3の工程が終了すると、次に、第4の工程において、50mlの遠沈管にウォッシングバッファを入れ、遠沈管のウォッシングバッファに第3の工程において約2時間プローブ溶液に反応させた扇形の菌サンプル2bを浸し、48℃の温度下で、ウォッシングバッファに菌サンプル2bを15分浸した状態にすることによって、菌サンプル2b上の未反応のプローブを洗浄する(ステップS4)。
上記ウォッシングバッファの構成は、Tris−Clが20mM、NaClが80mM、EDTA(ethylenediaminetetraacetic acid)が5mM、SDSが0.01質量%である。ウォッシングバッファでは、未反応のプローブが自然拡散によって、菌サンプル2bから剥がれ落ちる。
〔第5の工程〕
そして、上記第4の工程が終了すると、次に、第5の工程において、ウォッシングバッファによって洗浄された扇形の菌サンプル2bを、99.5質量%のエタノールに浸すことによって、菌サンプル2bを1分間脱水し、その後に常温の空気中で乾燥させる(ステップS5)。
〔第6の工程(微生物輪郭染色工程)〕
そして、上記第5の工程が終了すると、次に、第6の工程(微生物輪郭染色工程)において、親油性スリチル色素であるN-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromide(親油性蛍光色素)の原液を、HBSS(Mg-free Hanks balanced salt solution)溶液によって1/200に希釈し、HBSS溶液によって希釈したものをCITIFLUOR溶液(退色防止剤)のみまたはCITIFLUOR溶液とベクターシールド(他の退色防止剤)の混合溶液によって、1/10〜1/1000に希釈した溶液である微生物輪郭染色液を作製する。すなわち、N-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromideの濃度が25ng/ml〜2.5μg/mlである微生物輪郭染色液を作製する。
なお、この微生物輪郭染色液は、N-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromideをHBSS溶液によって1/200に希釈しものを、CITIFLUOR溶液のみまたはCITIFLUOR溶液とベクターシールドの混合溶液によって、1/50〜1/500の範囲に希釈したものが好ましく、さらに、N-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromideをHBSS溶液によって1/200に希釈しものを、CITIFLUOR溶液のみまたはCITIFLUOR溶液とベクターシールドの混合溶液によって、1/100〜1/300に希釈したものがより好ましい。
そして、微生物輪郭染色工程では、第5の工程において乾燥させた扇形の菌サンプル2bをスライドガラス11に載せ、図3に示すように、マイクロピペット12によって、スライドガラス11上の菌サンプル2bのレジオネラ菌捕集部分2cに微生物輪郭染色液を滴下することで添加し、カバーガラスを載せて、泡がはいらないように密着させる(ステップS6)。図3は、本実施形態に係る微生物検出方法の微生物輪郭染色工程を示す模式図である。
〔第7の工程〕
そして、上記微生物輪郭染色工程が終了すると、次に、第7の工程において、蛍光顕微鏡を用いて試料中のレジオネラ菌lgを検出する(ステップS7)。すなわち、菌サンプル2bが載ったスライドガラス11を蛍光顕微鏡に装着し、波長495nmの青色の励起光をスライドガラス11上の試料に照射することにより、プローブが結合したレジオネラ菌を波長520nmの緑色光として蛍光させる。
なお、第7の工程では、蛍光顕微鏡の光学フィルタセットに顕微鏡付属の緑色蛍光観察用セットを用いても良いが、微生物染色用蛍光試薬の励起波長(レジオネラ菌用DNAプローブを標識したFITCの励起波長495nm)を選択的に透過するバンドパスフィルタを励起波長光路に装着する方がより好ましい。
そして、N-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromideを含まない溶液、すなわちHBSS溶液とCITIFLUOR溶液のみまたはCITIFLUOR溶液とベクターシールドの混合溶液とによって構成された溶液を添加した試料と、微生物輪郭染色工程によって微生物輪郭染色液を添加した試料とを蛍光顕微鏡によって見比べた。
図4は、N-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromideを含まない溶液を添加した試料と、本実施形態に係る微生物検出方法によって微生物輪郭染色液を添加した試料との蛍光顕微鏡の観察結果を示す図である。図4の(a)は、N-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromideを含まない溶液を添加した試料の観察結果を示し、図4の(b)は、微生物輪郭染色液を添加した試料の観察結果を示している。なお、図4の(b)における、レジオネラ菌lg及び夾雑物ip2の斜線部分は、赤色であることを示している。
N-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromideを含まない溶液を添加した試料と、微生物輪郭染色工程によって微生物輪郭染色液を添加した試料とを蛍光顕微鏡によって見比べると、N-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromideを含まない溶液を添加した試料では、図4の(a)に示すように、レジオネラ菌lgの細胞内にリボソームRNAが点在しているために、プローブと類似の色によって自家蛍光する夾雑物ip1と共に、レジオネラ菌lgのリボソームRNAに結合したプローブの緑色蛍光が点在して観察される。
しかしながら、微生物輪郭染色液を添加した試料では、微生物輪郭染色液によってレジオネラ菌lgの細胞膜が赤色に染色されるため、図4の(b)に示すように、1匹のレジオネラ菌lgの細胞内にリボソームRNAに応じて点在する緑色蛍光が存在するものの1匹毎のレジオネラ菌lgの輪郭が赤色に染色されているので、1匹毎のレジオネラ菌lgを明確に区別することができる。
また、この際に、図4の(b)に示すように、微生物輪郭染色液に類似する赤色の夾雑物ip2が存在する場合であっても、レジオネラ菌lgは、リボソームRNAに結合したプローブの緑色蛍光が赤色の輪郭によって覆われる状態で観察されるために、容易にレジオネラ菌lgを識別することができる。
そして、微生物検出用の画像処理アルゴリズムを使って、上記蛍光顕微鏡によって撮影したカラー画像の解析を行った。
上述したように、この解析では、レジオネラ菌lgの細胞膜が赤色に染色されることで輪郭が明確になるために、レジオネラ菌lgの細胞膜を染色しない試料に比べて、カラー画像におけるレジオネラ菌lgの検出が容易になった。
以上のように、本実施形態に係る微生物検出方法では、微生物輪郭染色工程において、N-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromideを希釈した溶液である微生物輪郭染色液を試料に添加することによって、レジオネラ菌lgの細胞膜を赤色に染色するので、1匹毎のレジオネラ菌lgの輪郭が明確になる。これにより、FISH法によって蛍光染色した場合に、1匹のレジオネラ菌lgの細胞内に点在するリボソームRNAに応じて蛍光発色したとしても、1匹毎のレジオネラ菌lgを明確に認識することができる。したがって、レジオネラ菌lgをより短時間かつ正確に検出/定量することが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、例えば以下のような変形が考えられる。
(1)上記実施形態では、FISH法によって検出対象微生物を染色したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、核酸染色法及び抗体染色法等のFISH法以外の蛍光染色法によって検出対象微生物を染色するようにしてもよい。
(2)上記実施形態において、微生物輪郭染色液は、親油性スリチル色素であるN-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromideを希釈した溶液であるが、本発明はこれに限定されない。
例えば、夾雑物蛍光色変異液として、親油性カルボシアニン色素である3,3'-dioctadecyl-5,5'-di(4-sulfophenyl)oxacarbocyanine,sodium salt、または親油性ナイルレッドである9-(Diethylamino)-5H-benzo[a]phenoxazin-5-oneを希釈した溶液を用いてもよい。上記の微生物輪郭染色液は、蛍光色が異なるものの、1匹毎の微生物を明確に認識することができるという点においては同じある。
1…ガイドタワー、2…ろ過器、2a…メンブレンフィルタ、2b…菌サンプル、2c…レジオネラ菌捕集部分、3…吸引器、10…ろ過装置、11…スライドガラス、12…マイクロピペット

Claims (6)

  1. 試料中の微生物を検出する微生物検出方法であって、
    蛍光染色した微生物を含む試料に、前記微生物の輪郭を染色する微生物輪郭染色液を添加する微生物輪郭染色工程を具備することを特徴とする微生物検出方法。
  2. 前記微生物輪郭染色液は、親油性蛍光色素を希釈した溶液であることを特徴とする請求項1に記載の微生物検出方法。
  3. 前記親油性蛍光色素は、親油性スリチル色素、親油性カルボシアニン色素または親油性ナイルレッドであることを特徴とすることを特徴とする請求項2に記載の微生物検出方法。
  4. 前記親油性蛍光色素は、前記親油性スリチル色素であるN-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromide、前記親油性カルボシアニン色素である3,3'-dioctadecyl-5,5'-di(4-sulfophenyl)oxacarbocyanine,sodium salt、または前記親油性ナイルレッドである9-(Diethylamino)-5H-benzo[a]phenoxazin-5-oneであることを特徴とする請求項3に記載の微生物検出方法。
  5. 前記微生物輪郭染色液は、前記親油性スリチル色素であるN-(3-triethylammoniumpropyl)-4-(6-(4-(diethylamino)phenyl)hexatrienyl)pyridinium dibromide、前記親油性カルボシアニン色素である3,3'-dioctadecyl-5,5'-di(4-sulfophenyl)oxacarbocyanine,sodium salt、または前記親油性ナイルレッドである9-(Diethylamino)-5H-benzo[a]phenoxazin-5-oneを25ng/ml〜2.5μg/mlの濃度にしたものであることを特徴とする請求項4に記載の微生物検出方法。
  6. FISH(fluorescence in situ hybridization)法を使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の微生物検出方法。
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