JP2011170948A - サスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板、サスペンション用基板の製造方法、外枠付サスペンション用基板の製造方法、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ - Google Patents

サスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板、サスペンション用基板の製造方法、外枠付サスペンション用基板の製造方法、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、静電気による素子への悪影響を防止できるサスペンション用基板を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、ヘッド部側に形成された素子実装領域と、テール部側に形成された接続端子を有する外部回路基板接続領域と、上記素子実装領域および上記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、上記テール部の端部を一端とし、上記接続端子と電気的に接続するためのめっき線と、を有し、上記めっき線は、開口部で断線しており、上記開口部における上記カバー層の端部、および上記開口部における上記絶縁層の端部が、上記断線しためっき線の端部よりも突出していることを特徴とするサスペンション用基板を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は、静電気による素子への悪影響を防止できるサスペンション用基板に関する。
HDD(ハードディスクドライブ)に用いられる回路基板として、磁気ヘッドスライダ等の素子を実装するサスペンション用基板が知られている。サスペンション用基板は、通常、金属支持基板(例えばSUS)、絶縁層(例えばポリイミド樹脂)、配線(例えばCu)がこの順に積層された基本構造を有し、通常は、一方の先端に素子を実装する素子実装領域を備え、他方の先端に、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域を備える。
サスペンション用基板の接続端子の表面には、外部回路基板の接続端子との間で、金−金接合(超音波接合、USB)を行うため、金めっきを設けることが知られている。このようなめっき部を形成するために、通常、サスペンション用基板の作製時にめっき線を利用する必要がある。ここで、図23(a)は、製造段階のサスペンション用基板を例示する概略平面図であり、多面付けされたサスペンション用基板110は、外枠部120から切り離される前の状態にある。また、図23(b)は、図23(a)の領域Sの拡大図であり、めっき線101は外枠部120の導体層(例えばCu)と接続されている。めっき線101を用いて接続端子にめっき部を形成した後に、図23(b)におけるCut Lineに沿って、サスペンション用基板110を外枠部120から切り離し、個片のサスペンション用基板110を得る。
一方、サスペンション用基板の素子は、静電気による悪影響を受けやすいことが知られており、最悪の場合、静電気により素子が破壊される場合がある。そのため、静電気による素子への悪影響を防止する技術が知られている。例えば、特許文献1においては、サスペンション基板と、制御回路基板とを中継するためのフレキシブル配線板であって、各配線を短絡する短絡部を形成するための、短絡形成部が形成されているフレキシブルプリント基板が開示されている。この技術は、サスペンション用基板ではなく、中継基板に関するものであるが、振動等による摩擦によって発生する静電気が配線間に蓄積され、その蓄積された静電気が、磁気ヘッド等の素子に悪影響を与えることを防止することを目的としたものである。また、特許文献2においては、化学エッチングにより、めっき線を除去する方法が開示されている。
特許第3091185号 特開2009−272549号公報
上述した図23(b)に示すように、サスペンション用基板110は、めっき線101を用いて接続端子にめっき部を形成した後に、Cut Lineに沿って外枠部120から切り離されるが、その切断面は、めっき線101が露出した状態となる。そのため、サスペンション用基板に素子を実装すると、上記の切断面から素子までが電気的に接続された状態となる。このような場合に、上記の切断面に、例えば静電気を帯びた治具が接触すると、静電気による影響が、めっき線および配線を通じて素子まで到達してしまう。その結果、最悪の場合、静電気により素子が破壊される場合がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、静電気による素子への悪影響を防止できるサスペンション用基板を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、上記素子実装領域および上記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、上記テール部の端部を一端とし、上記接続端子と電気的に接続するためのめっき線と、を有するサスペンション用基板であって、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された、上記配線、上記接続端子を構成する接続端子用配線部、および上記めっき線と、上記めっき線を覆うカバー層とを有し、上記めっき線は、開口部で断線しており、上記開口部における上記カバー層の端部、および上記開口部における上記絶縁層の端部が、上記断線しためっき線の端部よりも突出していることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
本発明によれば、めっき線を開口部において断線させることにより、静電気による素子への悪影響を防止することができる。また、めっき線の露出面(切断面)が、張り出したカバー層および絶縁層により保護されることにより、静電気による素子への悪影響を防止することができる。さらに、カバー層および絶縁層が張り出すことにより、めっき線の腐食を効果的に抑制できる。
また、本発明においては、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、上記素子実装領域および上記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、上記接続端子と電気的に接続するためのめっき線と、を有するサスペンション用基板であって、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された、上記配線、上記接続端子を構成する接続端子用配線部、および上記めっき線と、上記めっき線を覆うカバー層とを有し、上記テール部の上記めっき線の端部における上記カバー層の端部および上記絶縁層の端部が、上記めっき線の端部よりも突出していることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
本発明によれば、めっき線の露出面(切断面)が、張り出したカバー層および絶縁層により保護されることにより、静電気による素子への悪影響を防止することができる。さらに、カバー層および絶縁層が張り出すことにより、めっき線の腐食を効果的に抑制できる。
上記発明において、上記サスペンション用基板は、上記接続端子と上記テール部の端部との間に、上記素子を実装した後における上記素子の性能を確認するためのテスト用端子を有することが好ましい。テスト用端子を設けることで、製品の良否判定が可能となるからである。なお、製品の良否テストは、外部回路基板接続用端子で行われても良い。
上記発明においては、二以上の上記テスト用端子が共有用配線部によって共有され、上記共有用配線部が、短絡防止用開口部で断線していることが好ましい。共有用配線部を設けることにより、めっき線の数を減らすことができ、その結果、上記開口部を小さくすることができるからである。
上記発明において、上記絶縁層の端部が、上記カバー層の端部よりも突出していることが好ましい。上記絶縁層の開口部を形成する際に、カバー層の劣化や剥離が生じることを防止できるからである。
また、本発明においては、サスペンション用基板と、上記サスペンション用基板のテール部側で一体化した外枠部とを有する外枠付サスペンション用基板であって、上記サスペンション用基板は、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、上記テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、上記素子実装領域および上記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、上記外枠部および上記接続端子を電気的に接続するためのめっき線とを有し、さらに、上記サスペンション用基板は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された、上記配線、上記接続端子を構成する接続端子用配線部、および上記めっき線と、上記めっき線を覆うカバー層と有し、上記めっき線は、開口部で断線しており、上記開口部における上記カバー層の端部、および上記開口部における上記絶縁層の端部が、上記断線しためっき線の端部よりも突出していることを特徴とする外枠付サスペンション用基板を提供する。
本発明によれば、開口部において、めっき線の露出面(切断面)が、張り出したカバー層および絶縁層により保護されることにより、静電気による素子への悪影響を防止することができる。さらに、カバー層および絶縁層が張り出すことにより、めっき線の腐食を効果的に抑制できる。
上記発明においては、上記開口部よりも上記外枠部側で、上記外枠付サスペンション用基板から上記サスペンション用基板が切り離されることが好ましい。
上記発明においては、上記開口部で、上記外枠付サスペンション用基板から上記サスペンション用基板が切り離されることが好ましい。
また、本発明においては、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、上記素子実装領域および上記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、上記テール部の端部を一端とし、上記接続端子と電気的に接続するためのめっき線と、を有するサスペンション用基板の製造方法であって、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された導体層とを有する積層部材を用意し、エッチングにより、上記導体層から、上記配線、上記接続端子を構成する接続端子用配線部、および上記めっき線を形成し、かつ、開口部を形成する位置にある上記金属支持基板を除去する第一金属エッチング工程と、上記開口部を形成する位置にある上記めっき線を覆わないようにして、上記めっき線上にカバー層を形成するカバー層形成工程と、上記カバー層形成工程の後に、エッチングにより、上記開口部を形成する位置にある上記絶縁層を除去する絶縁層エッチング工程と、上記絶縁層エッチング工程の後に、上記開口部を形成する位置にある上記めっき線をめっきから保護する保護層を形成し、上記保護層が形成されていない上記接続端子用配線部の表面上に、めっき部を形成するめっき部形成工程と、上記めっき部形成工程の後に、上記保護層を剥離する保護層剥離工程と、上記保護層剥離工程の後に、エッチングにより、上記開口部を形成する位置にある上記めっき線を除去し、上記開口部を形成する第二金属エッチング工程と、を有し、上記第二金属エッチング工程において、上記開口部における上記カバー層の端部、および上記開口部における上記絶縁層の端部が、上記開口部における上記めっき線の端部よりも突出するように、上記めっき線をエッチングすることを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、めっき線を開口部において断線させることにより、静電気による素子への悪影響を防止したサスペンション用基板を得ることができる。特に、めっき部を形成する際に、開口部を形成する位置にあるめっき線をめっきから保護する保護層を形成することで、めっき線の除去が容易になるという利点を有する。さらに、開口部におけるカバー層の端部、および開口部における絶縁層の端部が、断線しためっき線の端部よりも突出するように、めっき線をエッチングすることにより、静電気による素子への悪影響を防止したサスペンション用基板を得ることができる。
また、本発明においては、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、上記素子実装領域および上記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、上記接続端子と電気的に接続するためのめっき線と、を有するサスペンション用基板の製造方法であって、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された導体層とを有する積層部材を用意し、エッチングにより、上記導体層から、上記配線、上記接続端子を構成する接続端子用配線部、および上記めっき線を形成し、かつ、上記テール部を形成する位置にある上記金属支持基板を除去する第一金属エッチング工程と、上記テール部を形成する位置にある上記めっき線を覆わないようにして、上記めっき線上にカバー層を形成するカバー層形成工程と、上記カバー層形成工程の後に、エッチングにより、上記テール部を形成する位置にある上記絶縁層を除去する絶縁層エッチング工程と、上記絶縁層エッチング工程の後に、上記テール部を形成する位置にある上記めっき線をめっきから保護する保護層を形成し、上記保護層が形成されていない上記接続端子用配線部の表面上に、めっき部を形成するめっき部形成工程と、上記めっき部形成工程の後に、上記保護層を剥離する保護層剥離工程と、上記保護層剥離工程の後に、エッチングにより、上記テール部を形成する位置にある上記めっき線を除去し、上記開口部を形成する第二金属エッチング工程と、を有し、上記第二金属エッチング工程において、上記テール部の上記めっき線の端部における上記カバー層の端部および上記絶縁層の端部が、上記めっき線の端部よりも突出するように、上記めっき線をエッチングすることを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、テール部のめっき線の端部におけるカバー層の端部および絶縁層の端部が、めっき線の端部よりも突出するように、めっき線をエッチングすることにより、静電気による素子への悪影響を防止したサスペンション用基板を得ることができる。
上記発明においては、上記保護層を、ドライフィルムレジストを用いて形成することが好ましい。任意の場所に開口部を設けることができるからである。
上記発明においては、上記保護層を、上記積層部材の外枠部をめっきから保護するマスクを用いて形成することが好ましい。ドライフィルムレジストを用いた保護層と比べて、工程数が増加しないという利点を有するからである。
上記発明においては、上記絶縁層エッチング工程において、上記開口部を形成する位置にある上記絶縁層の端部が、上記開口部を形成する位置にある上記カバー層の端部よりも突出するように、上記絶縁層をエッチングすることが好ましい。上記絶縁層の開口部を形成する際に、カバー層の劣化や剥離が生じることを防止できるからである。
また、本発明においては、サスペンション用基板と、上記サスペンション用基板のテール部側で一体化した外枠部とを有する外枠付サスペンション用基板の製造方法であって、上記サスペンション用基板は、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、上記テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、上記素子実装領域および上記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、上記外枠部および上記接続端子を電気的に接続するためのめっき線と、を有し、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された導体層とを有する積層部材を用意し、エッチングにより、上記導体層から、上記配線、上記接続端子を構成する接続端子用配線部、および上記めっき線を形成し、かつ、開口部を形成する位置にある上記金属支持基板を除去する第一金属エッチング工程と、上記開口部を形成する位置にある上記めっき線を覆わないようにして、上記めっき線上にカバー層を形成するカバー層形成工程と、上記カバー層形成工程の後に、エッチングにより、上記開口部を形成する位置にある上記絶縁層を除去する絶縁層エッチング工程と、上記絶縁層エッチング工程の後に、上記開口部を形成する位置にある上記めっき線をめっきから保護する保護層を形成し、上記保護層が形成されていない上記接続端子用配線部の表面上に、めっき部を形成するめっき部形成工程と、上記めっき部形成工程の後に、上記保護層を剥離する保護層剥離工程と、上記保護層剥離工程の後に、エッチングにより、上記開口部を形成する位置にある上記めっき線を除去し、上記開口部を形成する第二金属エッチング工程と、を有し、上記第二金属エッチング工程において、上記開口部における上記カバー層の端部、および上記開口部における上記絶縁層の端部が、上記開口部における上記めっき線の端部よりも突出するように、上記めっき線をエッチングすることを特徴とする外枠付サスペンション用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、開口部におけるカバー層の端部、および開口部における絶縁層の端部が、断線しためっき線の端部よりも突出するように、めっき線をエッチングすることにより、静電気による素子への悪影響を防止した外枠付サスペンション用基板を得ることができる。
また、本発明においては、上述したサスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、静電気による素子への悪影響を防止したサスペンションとすることができる。
また、本発明においては、上述したサスペンションと、上記サスペンションの上記素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、静電気による素子への悪影響を防止した素子付サスペンションとすることができる。
また、本発明においては、上述した素子付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、より高機能化されたハードディスクドライブとすることができる。
本発明においては、静電気による素子への悪影響を防止できるという効果を奏する。
本発明のサスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。 図1のテール部Tの周辺を示す拡大図である。 図2のA−A断面図およびB−B断面図である。 本発明のサスペンション用基板のテール部を例示する模式図である。 本発明における開口部を例示する模式図である。 本発明のサスペンション用基板のテール部を例示する概略平面図である。 本発明のサスペンション用基板を説明する模式図である。 本発明のサスペンション用基板を説明する概略平面図である。 本発明におけるテール部を例示する模式図である。 本発明の外枠付サスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。 本発明により得られるサスペンション用基板のテール部の一例を示す概略平面図である。 本発明のサスペンション用基板の製造方法を例示する概略断面図である。 本発明のサスペンション用基板の製造方法を例示する概略断面図である。 本発明のサスペンション用基板の製造方法を例示する概略断面図である。 本発明のサスペンション用基板の製造方法を例示する概略断面図である。 製造段階のサスペンション用基板を示す概略平面図である。 本発明における開口部を例示する概略断面図である。 本発明における開口部を例示する模式図である。 本発明における開口部を例示する概略断面図である。 本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。 製造段階のサスペンション用基板を例示する概略平面図である。
以下、本発明のサスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板、サスペンション用基板の製造方法、外枠付サスペンション用基板の製造方法、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブについて詳細に説明する。
A.サスペンション用基板
本発明のサスペンション用基板は、2つの実施態様に大別することができる。本発明のサスペンション用基板について、第一実施態様および第二実施態様に分けて説明する。
1.第一実施態様
まず、第一実施態様のサスペンション用基板について説明する。第一実施態様のサスペンション用基板は、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、上記素子実装領域および上記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、上記テール部の端部を一端とし、上記接続端子と電気的に接続するためのめっき線と、を有するサスペンション用基板であって、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された、上記配線、上記接続端子を構成する接続端子用配線部、および上記めっき線とを有し、上記めっき線は、開口部で断線していることを特徴とするものである。
図1は、第一実施態様のサスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。なお、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略しており、これは、後述する図2、図4(a)、図6、図7(a)、図11においても同様である。図1に示されるサスペンション用基板20は、ヘッド部H側に形成され、素子を実装する素子実装領域Xと、テール部T側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子12を有する外部回路基板接続領域Yと、素子実装領域Xおよび外部回路基板接続領域Yの間を電気的に接続する配線13(13a〜13d)と、テール部Tの端部を一端とし、接続端子12と電気的に接続するためのめっき線14と、を有するものである。なお、配線13aおよび13b、並びに、配線13cおよび13dはそれぞれ配線対を形成し、一方が記録用であり、他方が再生用である。第一実施態様のサスペンション用基板は、めっき線14が開口部16で断線していることを大きな特徴とする。また、図1においては、接続端子12とテール部Tの端部との間に、素子を実装した後における素子の性能を確認するためのテスト用端子15を有するテスト用端子領域Zが形成されている。
図2は、図1のテール部Tの周辺を示す拡大図である。図2においては、ヘッド部(図示せず)側から、配線13(13a〜13d)、接続端子12(12a〜12d)、テスト用端子15(15a〜15d)およびめっき線14(14a〜14d)がこの順に配置されており、めっき線14a〜14dは、テール部Tの端部の手前で、開口部16で断線している。なお、テスト用端子15は、素子実装後における素子の性能を確認した後は不要になるため、通常は、図1における外部回路基板接続領域Yおよびテスト用端子領域Zの間で切断し(図2におけるCut Lineに沿って切断し)、テスト用端子を除去する。
また、図3(a)は図2のA−A断面図であり、図3(b)は図2のB−B断面図である。図3(a)、(b)に示されるサスペンション用基板は、金属支持基板1と、金属支持基板1上に形成された絶縁層2と、絶縁層2上に形成された、配線13a、接続端子12aを構成する接続端子用配線部3a、テスト用端子15aを構成するテスト用端子の配線部3a´、およびめっき線14aとを有する。さらに、図3(a)、(b)に示されるサスペンション用基板は、配線13aおよびめっき線14aを覆うカバー層4を有し、接続端子用配線部3aと、テスト用端子の配線部3a´との表面に、それぞれめっき部17、18を有する。なお、接続端子用配線部3aは、例えば、接続端子用配線部3aの両面が露出したフライングリード状であることが好ましく、テスト用端子の配線部3a´は、例えば、テスト用端子の配線部3a´の両面が露出したフライングリード状であっても良く、テスト用端子の配線部3a´のカバー層4側の表面のみが露出したパット状であっても良い。
また、上述した図1〜図3においては、テスト用端子15(15a〜15d)を有するサスペンション用基板を示したが、第一実施態様のサスペンション用基板は、図4(a)、(b)に示されるように、テスト用端子15を有しないサスペンション用基板であっても良い。なお、図4(b)は図4(a)のA−A断面図であり、図示された符号は図1〜図3における符号と同様である。
このように、第一実施態様によれば、めっき線を開口部において断線させることにより、静電気による素子への悪影響を防止することができる。上述した図23に示すように、サスペンション用基板を外枠部から切り離すと、その切断面(テール部の端部)はめっき線が露出した状態となる。そのため、素子実装後に、静電気を帯びた治具が上記切断面に接触すると、最悪の場合、静電気により素子が破壊される場合がある。これに対して、第一実施態様のサスペンション用基板は、めっき線を断線していることから、静電気を帯びた治具が上記切断面に接触した場合であっても、静電気による素子への悪影響を防止することができる。なお、本発明者等の知見によると、サスペンション用基板に、静電破壊防止用の開口部を設けなかった場合、静電気による素子の破壊が0.1%〜1.0%程度の割合で発生する。
以下、第一実施態様のサスペンション用基板について、サスペンション用基板の部材と、サスペンション用基板の構成とに分けて説明する。
(1)サスペンション用基板の部材
まず、第一実施態様のサスペンション用基板の部材について説明する。第一実施態様のサスペンション用基板は、少なくとも金属支持基板、絶縁層、配線、接続端子用配線部、めっき線を有するものである。
第一実施態様における金属支持基板は、通常、サスペンション用基板の支持基板として用いられるものである。金属支持基板の材料は、特に限定されるものではないが、ばね性を有する金属であることが好ましい。金属支持基板の材料としては、例えばSUS等を挙げることができる。また、金属支持基板の厚さは、その材料の種類により異なるものであるが、例えば10μm〜20μmの範囲内である。
第一実施態様における絶縁層は、金属支持基板上に形成される層である。絶縁層の材料としては、例えばポリイミド樹脂(PI)等を挙げることができる。また、絶縁層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。また、絶縁層の厚さは、例えば5μm〜10μmの範囲内である。
第一実施態様における配線、接続端子用配線部およびめっき線は、絶縁層上に形成されるものである。また、第一実施態様のサスペンション用基板は、テスト用端子の配線部(図3(a)参照)、接続端子とテスト用端子とを電気的に接続する配線部、および後述する共有用配線部をさらに有していても良い。また、これらを導電部と総称した場合、導電部は同一の導体層から形成されたものであることが好ましい。導電部の材料としては、例えば銅(Cu)等を挙げることができる。また、導電部の厚さとしては、例えば5μm〜18μmの範囲内であり、中でも9μm〜12μmの範囲内であることが好ましい。また、第一実施態様においては、通常、接続端子用配線部、およびテスト用端子の配線部の表面に、めっき線を用いてめっき部が形成される。めっき部の一例としては、金めっき部を挙げることができる。また、金めっき部の下地としてニッケルめっき部が形成されていても良い。めっき部の厚さは、例えば0.1μm〜4.0μmの範囲内である。
また、第一実施態様のサスペンション用基板は、導体部を覆うカバー層を有していることが好ましい。カバー層の材料としては、例えばポリイミド樹脂(PI)等を挙げることができる。また、カバー層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。カバー層の厚さは、特に限定されるものではないが、絶縁層よりも薄いことが好ましい。カバー層の厚さは、例えば2μm〜30μmの範囲内であり、中でも2μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。
(2)サスペンション用基板の構成
次に、第一実施態様のサスペンション用基板の構成について説明する。第一実施態様のサスペンション用基板は、めっき線が開口部で断線していることを大きな特徴とする。図5(a)は、第一実施態様における開口部の一例を示す概略平面図であり、図5(b)は図5(a)のA−A断面図である。図5(a)において、断線しためっき線14の距離(開口部16におけるめっき線14の開口サイズ)をLとした場合、Lの値は、20μm以上であることが好ましく、40μm以上であることがより好ましく、50μm以上であることがさらに好ましい。Lの値が小さすぎると、絶縁層およびカバー層を開口できない可能性があるからである。一方、Lの値は、1000μm以下であることが好ましく、500μm以下であることがより好ましく、300μm以下であることがさらに好ましい。Lの値が大きすぎると、静電気を遮断する効果は変わらず、逆に、開口部で露出しためっき線が静電気の影響を受ける可能性があるからである。
また、図5(b)において、開口部16におけるカバー層4の開口サイズ(めっき線14の長さ方向における開口サイズ)をLとし、開口部16における絶縁層2の開口サイズ(めっき線14の長さ方向における開口サイズ)をLとした場合、LおよびLの値は、特に限定されるものではないが、それぞれ、30μm〜300μmの範囲内であることが好ましく、50μm〜280μmの範囲内であることがより好ましい。また、第一実施態様においては、絶縁層2の開口サイズLが、カバー層4の開口サイズLよりも小さいことが好ましい。特に、後述する図17に示すように、第一実施態様においては、開口部16における絶縁層2の端部が、開口部16におけるカバー層4の端部よりも突出していることが好ましい。すなわち、開口部16において、絶縁層2が、カバー層4よりも張り出していることが好ましい。上記絶縁層の開口部を形成する際に、カバー層の劣化や剥離が生じることを防止できるからである。なお、この効果については、後述する図17、図18を用いて詳細に説明する。また、この場合、開口サイズの差(L−L)は、特に限定されるものではないが、10μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、20μm〜50μmの範囲内であることがより好ましい。
また、第一実施態様においては、図5に示すように、めっき線14の開口サイズLが、カバー層4の開口サイズLおよび絶縁層2の開口サイズLよりも大きいことが好ましい。特に、図5(b)に示すように、第一実施態様においては、開口部16におけるカバー層4の端部、および開口部16における絶縁層2の端部が、断線しためっき線14の端部よりも突出していることが好ましい。すなわち、開口部16において、絶縁層2およびカバー層4が、めっき線14よりも張り出していることが好ましい。めっき線の露出面(切断面)が、張り出したカバー層および絶縁層により保護され、めっき線の腐食をより効果的に抑制できるからである。LとLとの差(L−L)は、特に限定されるものではないが、10μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、30μm〜100μmの範囲内であることがより好ましい。同様に、LとLとの差(L−L)は、特に限定されるものではないが、10μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、30μm〜100μmの範囲内であることがより好ましい。
また、図5(b)において、開口部16におけるカバー層4の端部と、開口部16におけるめっき線14の端部との差をL21とし、開口部16における絶縁層2の端部と、開口部16におけるめっき線14の端部との差をL31とし、開口部16における絶縁層2の端部と、開口部16における金属支持基板1の端部との差をL41とする。L21の値は、特に限定されるものではないが、例えば、めっき線の厚さ以上であることが好ましい。カバー層の端部が、めっき線の端部に対して、めっき線の厚さ以上に張り出していれば、張り出したカバー層がめっき線の端部全体を保護できるからである。これにより、めっき線の腐食をより効果的に防止できる。L21の値は、具体的には、10μm以上であることが好ましく、20μm〜60μmの範囲内であることがより好ましく、30μm〜50μmの範囲内であることがさらに好ましい。また、L31の値は、特に限定されるものではないが、例えば、めっき線の厚さ以上であることが好ましい。L31の値は、具体的には、20μm以上であることが好ましく、30μm〜90μmの範囲内であることがより好ましく、40μm〜80μmの範囲内であることがさらに好ましい。同様に、L41の値も、特に限定されるものではないが、20μm以上であることが好ましい。開口部16の絶縁層2をエッチングする際に、金属支持基板1の開口部断面を十分保護することができるので、上記断面が絶縁層エッチング液により侵されることを防ぐことができるからである。また、図13(c)に示すように、接続端子用配線部3へのめっき部17の形成において、ドライフィルムレジスト等で金属支持基板の開口部断面を十分に覆うことができるために、金属支持基板と配線層とが導通している場合でも、金属支持基板の開口部断面にめっきが析出することを防ぐことができ、かつ、端子部全面をめっきにより覆うことができる。
第一実施態様における開口部の平面視形状は、特に限定されるものではないが、例えば矩形、円、楕円、十字、櫛形等を挙げることができる。さらに、開口部の設置位置は、めっき線を断線できる位置であれば特に限定されるものではない。また、第一実施態様における開口部は、一のめっき線に対して設けられたもの(例えば図6)であっても良く、二以上のめっき線に対して設けられたもの(例えば図2、図4)であっても良い。第一実施態様において、テール部の端部を一端とするめっき線が複数ある場合、それらのめっき線の少なくとも一つが、開口部で断線していれば所望の効果を奏し得るが、複数のめっき線の全てが、開口部で断線していることが好ましい。テール部の端部に起因する静電気の悪影響を完全に防止することができるからである。
また、上述した図2で説明したように、第一実施態様のサスペンション用基板20は、接続端子12(12a〜12d)とテール部Tの端部との間に、素子を実装した後における素子の性能を確認するためのテスト用端子15(15a〜15d)を有し、テスト用端子15(15a〜15d)とテール部Tの端部との間で、めっき線14は開口部16で断線していることが好ましい。テスト用端子の設置位置は、特に限定されるものではないが、通常は、接続端子よりもテール部側に設置される。素子実装後の素子の性能を確認できれば、テスト用端子は不要になるからである。
第一実施態様においては、二以上のテスト用端子が共有用配線部によって共有され、共有用配線部が、短絡防止用開口部で断線していることが好ましい。共有用配線部を設けることにより、めっき線の数を減らすことができ、その結果、開口部を小さくすることができるからである。また、めっき線の数を減らすことで、デザイン設計が容易になるという利点もある。具体的には、図6に示すように、二以上のテスト用端子15(15a〜15d)が、共有用配線部31により共有され、共有用配線部31が、短絡防止用開口部32で断線しているものを挙げることができる。この場合、接続端子(図示せず)およびテスト用端子15にめっき部を設ける際には、短絡防止用開口部32および開口部16は形成されていないため、めっき線14は一つで足りる。また、第一実施態様においては、サスペンション用基板を製造する時に、短絡防止用開口部32および開口部16を同時に形成することが好ましい。
上述したように、第一実施態様においては、二以上のテスト用端子が共有用配線部によって共有されていることが好ましいが、テスト用端子と同様に、二以上の接続端子(外部回路基板との接続を行う接続端子)が共有用配線部によって共有されていても良い。この場合も、共有用配線部は、短絡防止用開口部で断線していることが必要である。
2.第二実施態様
次に、第二実施態様のサスペンション用基板について説明する。第二実施態様のサスペンション用基板は、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、上記素子実装領域および上記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、上記接続端子と電気的に接続するためのめっき線と、を有するサスペンション用基板であって、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された、上記配線、上記接続端子を構成する接続端子用配線部、および上記めっき線と、上記めっき線を覆うカバー層とを有し、上記テール部の上記めっき線の端部における上記カバー層の端部および上記絶縁層の端部が、上記めっき線の端部よりも突出していることを特徴とするものである。
図7は、第二実施態様のサスペンション用基板を説明する模式図である。図7(a)は図2と同様にテール部Tの周辺を示す拡大図であり、図7(b)は図7(a)のA−A断面図である。図7(a)においては、ヘッド部(図示せず)側から、配線13(13a〜13d)、接続端子12(12a〜12d)、テスト用端子15(15a〜15d)およびめっき線14(14a〜14d)がこの順に配置されている。さらに、第二実施態様のサスペンション用基板は、テール部Tのめっき線14aの端部におけるカバー層4の端部および絶縁層2の端部が、めっき線14aの端部よりも突出していることを大きな特徴とする。
また、図8に示すように、外枠部21から個片のサスペンション用基板を切り離す際に、Cut Line 1のように、開口部16でサスペンション用基板を切り離すと、第二実施態様のサスペンション用基板が得られる。これに対して、Cut Line 2のように、開口部16よりも外枠部12側でサスペンション用基板を切り離すと、上述した第一実施態様のサスペンション用基板が得られる。
このように、第二実施態様によれば、めっき線の露出面(切断面)が、張り出したカバー層および絶縁層により保護されることにより、静電気による素子への悪影響を防止することができる。さらに、カバー層および絶縁層が張り出すことにより、めっき線の腐食を効果的に抑制できる。また、図8に示すCut Line 1のように、例えば、金属支持基板およびリード線が存在しない開口部で、サスペンション用基板を切り離すことにより、切断具の磨耗を抑制できるという利点や、切断時の金属屑の発生を抑制できるという利点がある。
以下、第二実施態様のサスペンション用基板について、サスペンション用基板の部材と、サスペンション用基板の構成とに分けて説明する。
(1)サスペンション用基板の部材
第二実施態様のサスペンション用基板の部材については、上述した第一実施態様に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
(2)サスペンション用基板の構成
次に、第二実施態様のサスペンション用基板の構成について説明する。第二実施態様のサスペンション用基板の構成は、開口部におけるめっき線の端部を、テール部におけるめっき線の端部に変更したこと以外は、上述した第一実施態様に記載した内容と同様である。
また、上述した図8に示すように、第二実施態様のサスペンション用基板は、例えば、開口部でサスペンション用基板を切り離すことにより得ることができる。図9(a)は、第二実施態様におけるテール部の一例を示す概略平面図であり、図9(b)は図9(a)のA−A断面図である。図9(a)において、断線しためっき線14の距離(開口部16におけるめっき線14の開口サイズ)をLとした場合、Lは、サスペンション用基板を切り離す際に、張り出した絶縁層およびカバー層に、切断具が接触しない程度のサイズであることが好ましい。切断具の大きさや、切断時の精度を考慮すると、Lの値は、80μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましく、120μm以上であることがさらに好ましい。一方、Lの値は、500μm以下であることが好ましく、400μm以下であることがより好ましく、300μm以下であることがさらに好ましい。
また、図9(b)において、開口部16におけるカバー層4の開口サイズ(めっき線14の長さ方向における開口サイズ)をLとし、開口部16における絶縁層2の開口サイズ(めっき線14の長さ方向における開口サイズ)をLとした場合、LおよびLの値は、特に限定されるものではないが、それぞれ、60μm〜280μmの範囲内であることが好ましく、100μm〜200μmの範囲内であることがより好ましい。
また、第二実施態様においては、図9(b)示すように、通常、テール部Tのめっき線14の端部におけるカバー層4の端部および絶縁層2の端部が、めっき線14の端部よりも突出している。すなわち、テール部Tにおいて、絶縁層2およびカバー層4が、めっき線14よりも張り出している。めっき線の露出面(切断面)が、張り出したカバー層および絶縁層により保護され、めっき線の腐食を効果的に抑制できる。図9(b)において、テール部Tにおけるカバー層4の端部と、テール部Tにおけるめっき線14の端部との差をL21とし、テール部Tにおける絶縁層2の端部と、テール部Tにおけるめっき線14の端部との差をL31とし、テール部Tにおける絶縁層2の端部と、テール部Tにおける金属支持基板1の端部との差をL41とする。L21の値は、特に限定されるものではないが、例えば、めっき線の厚さ以上であることが好ましい。カバー層の端部が、めっき線の端部に対して、めっき線の厚さ以上に張り出していれば、張り出したカバー層がめっき線の端部全体を保護できるからである。これにより、めっき線の腐食をより効果的に防止できる。L21は、具体的には、10μm以上であることが好ましく、20μm〜60μmの範囲内であることがより好ましく、30μm〜50μmの範囲内であることがさらに好ましい。また、L31の値は、特に限定されるものではないが、例えば、めっき線の厚さ以上であることが好ましい。L31の値は、具体的には、20μm以上であることが好ましく、30μm〜90μmの範囲内であることがより好ましく、40μm〜80μmの範囲内であることがさらに好ましい。同様に、L41の値も、特に限定されるものではないが、20μm以上であることが好ましい。開口部16の絶縁層2をエッチングする際に、金属支持基板1の開口部断面を十分保護することができるので、上記断面が絶縁層エッチング液により侵されることを防ぐことができるからである。また、図13(c)に示すように、接続端子用配線部3へのめっき部17の形成において、ドライフィルムレジスト等で金属支持基板の開口部断面を十分に覆うことができるために、金属支持基板と配線層とが導通している場合でも、金属支持基板の開口部断面にめっきが析出することを防ぐことができ、かつ、端子部全面をめっきにより覆うことができる。
B.外枠付サスペンション用基板
次に、本発明の外枠付サスペンション用基板について説明する。本発明の外枠付サスペンション用基板は、サスペンション用基板と、上記サスペンション用基板のテール部側で一体化した外枠部とを有する外枠付サスペンション用基板であって、上記サスペンション用基板は、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、上記テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、上記素子実装領域および上記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、上記外枠部および上記接続端子を電気的に接続するためのめっき線とを有し、さらに、上記サスペンション用基板は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された、上記配線、上記接続端子を構成する接続端子用配線部、および上記めっき線と、上記めっき線を覆うカバー層と有し、上記めっき線は、開口部で断線しており、上記開口部における上記カバー層の端部、および上記開口部における上記絶縁層の端部が、上記断線しためっき線の端部よりも突出していることを特徴とするものである。
図10は、本発明の外枠付サスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。図10(a)は、本発明の外枠付サスペンション用基板の一例を示す概略平面図であり、図10(b)は図10(a)の領域Sの拡大図である。図10に示される外枠付サスペンション用基板22は、サスペンション用基板20と、サスペンション用基板20のテール部T側で一体化した外枠部21とを有するものである。サスペンション用基板20において、めっき線14は開口部16で断線している。
また、上述した図8に示すように、外枠部21から個片のサスペンション用基板を切り離す際に、Cut Line 1のように、開口部16でサスペンション用基板を切り離すと、第二実施態様のサスペンション用基板が得られる。これに対して、Cut Line 2のように、開口部16よりも外枠部12側でサスペンション用基板を切り離すと、上述した第一実施態様のサスペンション用基板が得られる。
本発明によれば、開口部において、めっき線の露出面(切断面)が、張り出したカバー層および絶縁層により保護されることにより、静電気による素子への悪影響を防止することができる。さらに、カバー層および絶縁層が張り出すことにより、めっき線の腐食を効果的に抑制できる。
なお、本発明におけるサスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、本発明における外枠部は、特に限定されるものではないが、例えば、金属支持基板と、絶縁層と、導体層とがこの順に積層されたものを挙げることができる。
C.サスペンション用基板の製造方法
次に、本発明のサスペンション用基板の製造方法について説明する。本発明のサスペンション用基板の製造方法は、2つの実施態様に大別することができる。本発明のサスペンション用基板の製造方法について、第一実施態様および第二実施態様に分けて説明する。
1.第一実施態様
第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法は、上述した第一実施態様のサスペンション用基板の製造法であって、第一金属エッチング工程、カバー層形成工程、絶縁層エッチング工程、めっき部形成工程、保護層剥離工程、および第二金属エッチング工程を有することを特徴とするものである。
次に、第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法について、図11〜図15を用いて説明する。ここで、図11は、第一実施態様により得られるサスペンション用基板のテール部の一例を示す概略平面図である。なお、図11における配線13は、接続端子12の手前で折れ曲り部を有しているが、これは、配線13の形成時の様子を分かりやすく説明するためのものであり、実際の配線13が折れ曲がり部を有する必要はない。また、図11に示されるサスペンション用基板は、テール部Tの周辺において、配線13、接続端子12、めっき線14および開口部16を有するものである。また、図12〜図15に示される概略断面図は、いずれも図11のA−A断面に対応するものである。
図12においては、まず、金属支持基板1、絶縁層2および導体層3Aを有する積層部材を準備する(図12(a))。次に、積層部材の両表面に所定のレジストパターンを作製し、ウェットエッチングにより、導体層3Aから、配線13、接続端子用配線部3およびめっき線14を形成し、開口部16および接続端子12を形成する位置にある金属支持基板1を除去する(図12(b))。次に、開口部16を形成する位置にあるめっき線14、および接続端子用配線部3を覆わないようにして、めっき線14および配線13上に、カバー層4を形成する(図12(c))。次に、カバー層4を形成した積層部材の両表面に所定のレジストパターンを作製し、ウェットエッチングにより、開口部16および接続端子12を形成する位置にある絶縁層2を除去する(図12(d))。
その後、積層部材の両面に、保護層41としてDFR(ドライフィルムレジスト)を配置する(図13(a))。次に、DFRを露光現像することにより、開口部16を形成する位置にあるめっき線14をめっきから保護し、かつ、接続端子12を形成する位置にある接続端子用配線部3を露出する保護層41を形成する(図13(b))。次に、めっき線14を用いて、接続端子用配線部3の表面上に、金めっきからなるめっき部17を形成し(図13(c))、保護層41を剥離する(図13(d))。
その後、積層部材の両面に、レジスト層42としてDFRを配置する(図14(a))。次に、DFRを露光現像することにより、開口部16を形成する位置にあるめっき線14を露出するレジスト層42を形成する(図14(b))。次に、レジスト層42から露出するめっき線14を、ウェットエッチングにより除去する(図14(c))。最後に、レジスト層42を剥離し、サスペンション用基板20を得る。
上述した図13(a)〜(c)では、保護層41としてDFRを用いているが、第一実施態様においては、保護層41として、積層部材の外枠部をめっきから保護するマスク(例えばラバーマスク)を用いても良い。なお、上述した図23に示すように、製造段階のサスペンション用基板110は、外枠部120と一体になっている。外枠部120の導体層(例えばCu)は、接続端子にめっき部を設ける場合に保護する必要があり、通常はマスクを形成する。その際に使用するマスクを、開口部の配線上のめっき析出を防止するための保護層として用いることで、DFRを保護層として用いる場合(図13(a)〜(c))と比較して、工程を簡略化することができる。
具体的には、図12〜図14に示されるサスペンション用基板の製造方法において、図13の工程の代わりに、図15の工程を行うことが好ましい。図15においては、保護層41として、積層部材の外枠部をめっきから保護するマスク(例えばラバーマスク)を配置する(図15(a))。次に、めっき線14を用いて、接続端子用配線部3の表面上に、金めっきからなるめっき部17を形成し(図15(b))、保護層41を除去する(図15(c))。なお、従来のラバーマスクは、図16に示すように、外枠部120へのめっき析出を防止するためのものであり、その端部はCut Lineよりも外枠部120側に形成されていた。これに対して、ラバーマスクを保護層として用いる場合は、その端部はCut Lineを超えて、サスペンション用基板側に形成されることになる。この場合、めっき線除去部はCut Lineよりサスペンション基板側に形成されるからである。
このように、第一実施態様によれば、めっき線を開口部において断線させることにより、静電気による素子への悪影響を防止したサスペンション用基板を得ることができる。特に、めっき部を形成する際に、開口部を形成する位置にあるめっき線をめっきから保護する保護層を形成することで、めっき線の除去が容易になるという利点を有する。
以下、第一実施態様のサスペンション用基板の製造方法について、工程毎に説明する。
(1)第一金属エッチング工程
まず、第一実施態様における第一金属エッチング工程について説明する。本工程は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された導体層とを有する積層部材を用意し、エッチングにより、上記導体層から、上記配線、上記接続端子を構成する接続端子用配線部、および上記めっき線を形成し、かつ、開口部を形成する位置にある上記金属支持基板を除去する工程である(図12(a)、(b))。この際、上記接続端子を形成する位置にある上記金属支持基板を除去することが好ましい。なお、本工程は、導体層のエッチングと金属支持基板のエッチングとを同時に行う場合、および、両工程を別工程として行う場合の双方を含むものである。
第一実施態様に用いられる積層部材は、金属支持基板、絶縁層および導体層を有するものである。これらの部材については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
第一実施態様においては、エッチングにより、導体層から配線、接続端子用配線部、およびめっき線を形成する。この際、テスト用端子を有するサスペンション用基板を得る場合には、テスト用端子の配線部を同時に形成することが好ましい。また、第一実施態様においては、エッチングにより、開口部および接続端子を形成する位置にある金属支持基板を除去する。この際、サスペンション用基板の治具孔を同時に形成することが好ましい。
導体層および金属支持基板をエッチングする方法は特に限定されるものではないが、例えば、金属支持基板および導体層の表面に所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する露出部をウェットエッチングする方法を挙げることができる。ウェットエッチングに用いるエッチング液の種類は、金属支持基板および導体層の種類に応じて適宜選択することが好ましく、例えば金属支持基板の材料がSUSであり、導体層の材料がCuである場合には、塩化鉄系エッチング液等を用いることができる。
(2)カバー層形成工程工程
次に、第一実施態様におけるカバー層形成工程について説明する。本工程は、開口部を形成する位置にある上記めっき線を覆わないようにして、上記めっき線上にカバー層を形成するカバー層を形成する工程である(図12(c))。この際、通常は、上記接続端子用配線部を覆わないようにして、上記配線上にカバー層を形成する。
第一実施態様に用いられるカバー層については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、テスト用端子を有するサスペンション用基板を得る場合には、テスト用端子の配線部を覆わないようにして、カバー層を形成することが好ましい。カバー層の形成方法は、カバー層の材料に応じて適宜選択することが好ましい。例えば、カバー層の材料が感光性材料である場合は、カバー層の材料を塗布乾燥した後に、露光現像を行うことで、所望のパターンを得ることができる。一方、カバー層の材料が非感光性材料である場合は、カバー層の材料を塗布乾燥した後に、所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する露出部をウェットエッチングすることで、所望のパターンを得ることができる。
(3)絶縁層エッチング工程
次に、第一実施態様における絶縁層エッチング工程について説明する。本工程は、上記カバー層形成工程の後に、エッチングにより、上記開口部を形成する位置にある上記絶縁層を除去する工程である(図12(d))。この際、フライングリード状の接続端子を形成する場合には、接続端子を形成する位置にある上記絶縁層を除去することが好ましい。
第一実施態様においては、エッチングにより、開口部を形成する位置にある上記絶縁層を除去する。この際、テスト用端子を有するサスペンション用基板を得る場合には、テスト用端子を形成する位置にある絶縁層を同時に形成することが好ましい。また、本工程により、その他の不要な絶縁層を除去することが好ましい。
絶縁層をエッチングする方法は特に限定されるものではないが、例えば、積層部材の表面に所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する露出部をウェットエッチングする方法を挙げることができる。ウェットエッチングに用いるエッチング液の種類は、絶縁層の種類に応じて適宜選択することが好ましく、例えば絶縁層の材料がポリイミド樹脂である場合には、アルカリ系エッチング液等を用いることができる。
また、第一実施態様においては、図17に示すように、絶縁層2のエッチングにより、開口部16を形成する位置にある絶縁層2の端部が、開口部16を形成する位置にあるカバー層4の端部よりも突出していることが好ましい。絶縁層の開口部を形成する際に、カバー層の劣化や剥離が生じることを防止できるからである。この効果について図18を用いて説明する。図18(a)に示すように、開口部16において、カバー層4の端部が、絶縁層2の端部よりも突出している場合を考える。ここで、図18(a)の底面方向43から開口部16を観察すると、図18(b)に示すように、一部のカバー層4が露出した状態となる。そのため、絶縁層2をエッチングする際に、絶縁層2のエッチング液により、露出したカバー層4がエッチングされ、カバー層の劣化や剥離が生じる可能性がある。また、めっき線14をエッチングする際に用いられるレジスト層を剥離する場合に、そのレジスト層を剥離するための剥離液(例えばアルカリ性剥離液)により、露出したカバー層4の劣化や剥離が生じる可能性もある。これに対して、図17に示すように、絶縁層2の端部を、カバー層4の端部よりも突出させることにより、絶縁層2のエッチング液によるカバー層4のエッチングを防止することができる。なお、カバー層の劣化や剥離を防止するという観点からは、上述した図5(b)に示すように、絶縁層2の開口サイズLが、カバー層4の開口サイズLと同じであることが理想的であるが、実際には絶縁層の開口部をエッチングするときのレジスト形成のマスク位置合せズレが生じてしまう可能性がある。そのため、位置合せ精度を考慮して、絶縁層の端部が、カバー層の端部よりも突出していることが好ましい。図17において、開口部16におけるカバー層4の端部と、開口部16における絶縁層2の端部との差をL32とした場合、L32の値は、例えば、10μm以上であることが好ましく、10μm〜30μmの範囲内であることがより好ましく、15μm〜25μmの範囲内であることがさらに好ましい。
(4)めっき部形成工程
次に、第一実施態様におけるめっき部形成工程について説明する。本工程は、上記絶縁層エッチング工程の後に、上記開口部を形成する位置にある上記めっき線をめっきから保護する保護層を形成し、上記保護層が形成されていない上記接続端子用配線部の表面上に、めっき部を形成する工程である(図13(a)〜(c)、図15(a)、(b))。
第一実施態様においては、開口部を形成する位置にあるめっき線をめっきから保護する。これは、めっき線がめっきにより覆われていると、めっき線の除去が困難になるからである。なお、テスト用端子を有するサスペンション用基板を得る場合、テスト用端子の配線部は、通常、接続端子用配線部と同様に保護層が形成されていないことになる。また、第一実施態様においては、通常、電解めっき法によりめっき部を形成する。
第一実施態様に用いられる保護層の一例としては、ドライフィルムレジストを挙げることができる。ドライフィルムレジストを用いることにより、任意の場所に開口部を設けることができる。一方、保護層の他の例としては、積層部材の外枠部をめっきから保護するマスクを挙げることができる。このようなマスクとしては、例えば、メカニカルマスクを挙げるげることができ、その材質としては、例えばラバーを挙げることができる。このようなマスクを用いた保護層は、ドライフィルムレジストを用いた保護層と比べて、工程数が増加しないという利点を有する。
(5)保護層剥離工程
次に、第一実施態様における保護層剥離工程について説明する。本工程は、めっき部形成工程の後に、上記保護層を剥離する工程である(図13(d)、図15(c))。保護層を剥離する方法は特に限定されるものではないが、例えば、剥離液を用いる方法を挙げることができる。剥離液の種類は、用いられる保護層の種類に応じて適宜選択することが好ましい。
(6)第二金属エッチング工程
次に、第一実施態様における第二金属エッチング工程について説明する。本工程は、上記保護層剥離工程の後に、エッチングにより、上記開口部を形成する位置にある上記めっき線を除去し、上記開口部を形成する工程である(図14(a)〜(d))。
第一実施態様においては、エッチングにより、開口部を形成する位置にあるめっき線を除去する。この際、不要な金属支持基板を同時にエッチングすることが好ましい(例えば、図14(c)における右端の金属支持基板1)。具体的には、サスペンション用基板の外形加工を、第二金属エッチング工程で行うことが好ましい。
めっき線をエッチングする方法は特に限定されるものではないが、例えば、積層部材の表面に所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する露出部をウェットエッチングする方法を挙げることができる。エッチング液については、上述した通りである。
また、第一実施態様においては、図14(d)に示すように、めっき線14のエッチングにより、開口部16におけるカバー層4の端部、および開口部16における絶縁層2の端部を、開口部16におけるめっき線14の端部よりも突出させることが好ましい。単にめっき線14を除去するのではなく、積極的にめっき線14のエッチングを行うことにより、めっき線の露出面(切断面)が、張り出したカバー層および絶縁層により保護され、めっき線の腐食をより効果的に抑制できるからである。なお、図14(c)、(d)では、開口部16となる位置において、カバー層4を覆うようにレジスト層42が形成され、レジスト層42の端部がめっき線14上にある。積極的にめっき線14のエッチングを行う場合には、レジスト層42の端部がめっき線14上ではなく、カバー層4上になるように、レジスト層42の開口を設けることが好ましい。また、めっき線14のエッチングと同時に、金属支持基板のエッチングを行う場合には、金属支持基板のエッチングが完了する時間よりも長い時間で、積極的にめっき線14のエッチングを行うことが好ましい。
また、図19では、カバー層4側に形成されたレジスト層42、および絶縁層2側に形成されたレジスト層42の両方に開口領域が形成されているが、カバー層4の端部が、絶縁層2の端部よりも突出している場合、絶縁層2側に形成されたレジスト層42に開口領域を設けなければ、剥離液によるカバー層4の劣化は防止することができる。同様に、図17に示すように、絶縁層2の端部が、カバー層4の端部よりも突出している場合、カバー層4側に形成されるレジスト層に開口領域を設けなければ、絶縁層2の劣化は防止することができる。このような観点から、絶縁層およびカバー層の端部において、突出していない端部を有する層側のレジスト層に開口領域を設けないことが好ましい。
2.第二実施態様
次に、第二実施態様のサスペンション用基板の製造方法について説明する。第二実施態様のサスペンション用基板は、上述した第二実施態様のサスペンション用基板の製造法であって、第一金属エッチング工程、カバー層形成工程、絶縁層エッチング工程、めっき部形成工程、保護層剥離工程、および第二金属エッチング工程を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、テール部のめっき線の端部におけるカバー層の端部および絶縁層の端部が、めっき線の端部よりも突出するように、めっき線をエッチングすることにより、静電気による素子への悪影響を防止したサスペンション用基板を得ることができる。なお、第二実施態様のサスペンション用基板の製造方法は、開口部におけるめっき線の端部を、テール部におけるめっき線の端部に変更したこと以外は、上述した第一実施態様に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
D.外枠付サスペンション用基板の製造方法
次に、本発明の外枠付サスペンション用基板の製造方法について説明する。本発明の外枠付サスペンション用基板の製造方法は、上述した第一実施態様または第二実施態様のサスペンション用基板を得ることができる外枠付サスペンション用基板の製造方法であって、第一金属エッチング工程、カバー層形成工程、絶縁層エッチング工程、めっき部形成工程、保護層剥離工程、および第二金属エッチング工程を有すること特徴とするものである。本発明により、上述した図10のような素子付サスペンション用基板を得ることができる。
本発明によれば、開口部におけるカバー層の端部、および開口部における絶縁層の端部が、断線しためっき線の端部よりも突出するように、めっき線をエッチングすることにより、静電気による素子への悪影響を防止した外枠付サスペンション用基板を得ることができる。なお、本発明の外枠付サスペンション用基板の製造方法における各工程は、基本的には、上記「C.サスペンション用基板の製造方法 1.第一実施態様」に記載した内容と同様である。積層部材の加工時に、エッチングの対象領域を適宜調整することにより、外枠部を形成することができる。
また、本発明においては、上述した外枠付サスペンション用基板の製造方法により得られた外枠付サスペンション用基板を用いて、サスペンション用基板の開口部で切断を行う切断工程を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供することもできる(図10におけるCut Line 2)。これにより、上述した第一実施態様のサスペンション用基板を得ることができる。
また、本発明においては、上述した外枠付サスペンション用基板の製造方法により得られた外枠付サスペンション用基板を用いて、サスペンション用基板の開口部よりも外枠部側で切断を行う切断工程を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供することもできる(図10におけるCut Line 1)。これにより、上述した第二実施態様のサスペンション用基板を得ることができる。
E.サスペンション
次に、本発明のサスペンションについて説明する。本発明のサスペンションは、上述したサスペンション用基板を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、静電気による素子への悪影響を防止したサスペンションとすることができる。
図20は、本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。図20に示されるサスペンション60は、上述したサスペンション用基板20と、素子実装領域Xが形成されている表面とは反対側のサスペンション用基板20の表面に備え付けられたロードビーム51とを有するものである。
本発明のサスペンションは、少なくともサスペンション用基板を有し、通常は、さらにロードビームを有する。サスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、ロードビームは、一般的なサスペンションに用いられるロードビームと同様のものを用いることができる。
F.素子付サスペンション
次に、本発明の素子付サスペンションについて説明する。本発明の素子付サスペンションは、上述したサスペンションと、上記サスペンションの素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、静電気による素子への悪影響を防止した素子付サスペンションとすることができる。
図21は、本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。図21に示される素子付サスペンション70は、上述したサスペンション60と、サスペンション60の素子実装領域Xに実装された素子61とを有するものである。
本発明の素子付サスペンションは、少なくともサスペンションおよび素子を有するものである。サスペンションについては、上記「E.サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、素子実装領域に実装される素子としては、例えば、磁気ヘッドスライダ、アクチュエータ、半導体等を挙げることができる。また、上記アクチュエータは、磁気ヘッドを有するものであっても良く、磁気ヘッドを有しないものであっても良い。
G.ハードディスクドライブ
次に、本発明のハードディスクドライブについて説明する。本発明のハードディスクドライブは、上述した素子付サスペンションを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、より高機能化されたハードディスクドライブとすることができる。
図22は、本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。図22に示されるハードディスクドライブ80は、上述した素子付サスペンション70と、素子付サスペンション70がデータの書き込みおよび読み込みを行うディスク71と、ディスク71を回転させるスピンドルモータ72と、素子付サスペンション70の素子を移動させるアーム73およびボイスコイルモータ74と、上記の部材を密閉するケース75とを有するものである。
本発明のハードディスクドライブは、少なくとも素子付サスペンションを有し、通常は、さらにディスク、スピンドルモータ、アームおよびボイスコイルモータを有する。素子付サスペンションについては、上記「F.素子付サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、その他の部材についても、一般的なハードディスクドライブに用いられる部材と同様のものを用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
[実施例1]
まず、厚さ18μmのSUS304(金属支持部材1)、厚さ10μmのポリイミド樹脂層(絶縁層2)、厚さ9μmの電解銅層(導体層3A)を有する積層部材を準備した(図12(a))。次に、積層部材の両面に、ドライフィルムレジストを用いて、レジストパターンを形成した。その後、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、エッチング後レジスト剥膜を行った。これにより、導体層3Aから配線13、接続端子用配線部3およびめっき線14を形成した。また、開口部16および接続端子12を形成する位置にある金属支持基板1を除去した(図12(b))。
その後、開口部16を形成する位置にあるめっき線14、および接続端子用配線部3を覆わないようにして、めっき線14および配線13上に、ポリイミド樹脂からなるカバー層4を形成した(図12(c))。次に、絶縁層2をパターニングするために、ドライフィルムレジストを用いて所定のレジストパターンを形成し、露出する部位のポリイミド樹脂をウェットエッチングで除去した(図12(d))。次に、めっき部17を形成するために、ドライフィルムレジストを用いて所定のレジストパターンを形成し、電解Auめっき処理により、接続端子用配線部3の表面上にめっき部17を形成した(図13(a)〜(c))。次に、レジストパターンを剥離した(図13(d))。
その後、開口部16におけるめっき線14の除去、および、金属支持基板1の外形加工を目的として、ドライフィルムレジストを用いて所定のレジストパターンを形成し、露出するめっき線16および金属支持基板1を、塩化第二鉄液を用いてエッチングした(図14(d))。この際、めっき線14を積極的にエッチングし、図5(b)におけるL21を40μmとし、L31を55μmとし、L41を30μmとした。これにより、図10に示す外枠付サスペンション用基板22を得た。最後に、得られた外枠付サスペンション用基板22を、開口部16よりも外枠部21側の位置(図8におけるCut Line 2)で切断し、個片のサスペンション用基板20を得た。
[実施例2]
得られた外枠付サスペンション用基板22を、開口部16の位置(図8におけるCut Line 1)で切断したこと以外は、実施例1と同様にして、個片のサスペンション用基板20を得た。
1…金属支持基板、2…絶縁層、3A…導体層、3…接続端子用配線部、4…カバー層、12…接続端子、13…配線、14…めっき線、15…テスト用端子、16…開口部、17、18…めっき部、20…サスペンション用基板、21…外枠部、22…外枠付サスペンション用基板、31…共有用配線部、32…短絡防止用開口部、41…保護層、42…レジスト層、110…サスペンション用基板、120…外枠部、H…ヘッド部、T…テール部、X…素子実装領域、Y…外部回路基板接続領域、Z…テスト用端子領域

Claims (17)

  1. ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、前記素子実装領域および前記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、前記テール部の端部を一端とし、前記接続端子と電気的に接続するためのめっき線と、を有するサスペンション用基板であって、
    金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された、前記配線、前記接続端子を構成する接続端子用配線部、および前記めっき線と、前記めっき線を覆うカバー層とを有し、
    前記めっき線は、開口部で断線しており、
    前記開口部における前記カバー層の端部、および前記開口部における前記絶縁層の端部が、前記断線しためっき線の端部よりも突出していることを特徴とするサスペンション用基板。
  2. ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、前記素子実装領域および前記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、前記接続端子と電気的に接続するためのめっき線と、を有するサスペンション用基板であって、
    金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された、前記配線、前記接続端子を構成する接続端子用配線部、および前記めっき線と、前記めっき線を覆うカバー層とを有し、
    前記テール部の前記めっき線の端部における前記カバー層の端部および前記絶縁層の端部が、前記めっき線の端部よりも突出していることを特徴とするサスペンション用基板。
  3. 前記サスペンション用基板は、前記接続端子と前記テール部の端部との間に、前記素子を実装した後における前記素子の性能を確認するためのテスト用端子を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサスペンション用基板。
  4. 二以上の前記テスト用端子が共有用配線部によって共有され、前記共有用配線部が、短絡防止用開口部で断線していることを特徴とする請求項3に記載のサスペンション用基板。
  5. 前記絶縁層の端部が、前記カバー層の端部よりも突出していることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板。
  6. サスペンション用基板と、前記サスペンション用基板のテール部側で一体化した外枠部とを有する外枠付サスペンション用基板であって、
    前記サスペンション用基板は、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、前記テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、前記素子実装領域および前記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、前記外枠部および前記接続端子を電気的に接続するためのめっき線とを有し、
    さらに、前記サスペンション用基板は、金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された、前記配線、前記接続端子を構成する接続端子用配線部、および前記めっき線と、前記めっき線を覆うカバー層と有し、
    前記めっき線は、開口部で断線しており、
    前記開口部における前記カバー層の端部、および前記開口部における前記絶縁層の端部が、前記断線しためっき線の端部よりも突出していることを特徴とする外枠付サスペンション用基板。
  7. 前記開口部よりも前記外枠部側で、前記外枠付サスペンション用基板から前記サスペンション用基板が切り離されることを特徴とする請求項6に記載の外枠付サスペンション用基板。
  8. 前記開口部で、前記外枠付サスペンション用基板から前記サスペンション用基板が切り離されることを特徴とする請求項6に記載の外枠付サスペンション用基板。
  9. ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、前記素子実装領域および前記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、前記テール部の端部を一端とし、前記接続端子と電気的に接続するためのめっき線と、を有するサスペンション用基板の製造方法であって、
    金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された導体層とを有する積層部材を用意し、エッチングにより、前記導体層から、前記配線、前記接続端子を構成する接続端子用配線部、および前記めっき線を形成し、かつ、開口部を形成する位置にある前記金属支持基板を除去する第一金属エッチング工程と、
    前記開口部を形成する位置にある前記めっき線を覆わないようにして、前記めっき線上にカバー層を形成するカバー層形成工程と、
    前記カバー層形成工程の後に、エッチングにより、前記開口部を形成する位置にある前記絶縁層を除去する絶縁層エッチング工程と、
    前記絶縁層エッチング工程の後に、前記開口部を形成する位置にある前記めっき線をめっきから保護する保護層を形成し、前記保護層が形成されていない前記接続端子用配線部の表面上に、めっき部を形成するめっき部形成工程と、
    前記めっき部形成工程の後に、前記保護層を剥離する保護層剥離工程と、
    前記保護層剥離工程の後に、エッチングにより、前記開口部を形成する位置にある前記めっき線を除去し、前記開口部を形成する第二金属エッチング工程と、
    を有し、
    前記第二金属エッチング工程において、前記開口部における前記カバー層の端部、および前記開口部における前記絶縁層の端部が、前記開口部における前記めっき線の端部よりも突出するように、前記めっき線をエッチングすることを特徴とするサスペンション用基板の製造方法。
  10. ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、前記素子実装領域および前記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、前記接続端子と電気的に接続するためのめっき線と、を有するサスペンション用基板の製造方法であって、
    金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された導体層とを有する積層部材を用意し、エッチングにより、前記導体層から、前記配線、前記接続端子を構成する接続端子用配線部、および前記めっき線を形成し、かつ、前記テール部を形成する位置にある前記金属支持基板を除去する第一金属エッチング工程と、
    前記テール部を形成する位置にある前記めっき線を覆わないようにして、前記めっき線上にカバー層を形成するカバー層形成工程と、
    前記カバー層形成工程の後に、エッチングにより、前記テール部を形成する位置にある前記絶縁層を除去する絶縁層エッチング工程と、
    前記絶縁層エッチング工程の後に、前記テール部を形成する位置にある前記めっき線をめっきから保護する保護層を形成し、前記保護層が形成されていない前記接続端子用配線部の表面上に、めっき部を形成するめっき部形成工程と、
    前記めっき部形成工程の後に、前記保護層を剥離する保護層剥離工程と、
    前記保護層剥離工程の後に、エッチングにより、前記テール部を形成する位置にある前記めっき線を除去し、前記開口部を形成する第二金属エッチング工程と、
    を有し、
    前記第二金属エッチング工程において、前記テール部の前記めっき線の端部における前記カバー層の端部および前記絶縁層の端部が、前記めっき線の端部よりも突出するように、前記めっき線をエッチングすることを特徴とするサスペンション用基板の製造方法。
  11. 前記保護層を、ドライフィルムレジストを用いて形成することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のサスペンション用基板の製造方法。
  12. 前記保護層を、前記積層部材の外枠部をめっきから保護するマスクを用いて形成することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のサスペンション用基板の製造方法。
  13. 前記絶縁層エッチング工程において、前記開口部を形成する位置にある前記絶縁層の端部が、前記開口部を形成する位置にある前記カバー層の端部よりも突出するように、前記絶縁層をエッチングすることを特徴とする請求項9から請求項12までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板の製造方法。
  14. サスペンション用基板と、前記サスペンション用基板のテール部側で一体化した外枠部とを有する外枠付サスペンション用基板の製造方法であって、
    前記サスペンション用基板は、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域と、前記テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う接続端子を有する外部回路基板接続領域と、前記素子実装領域および前記外部回路基板接続領域の間を電気的に接続する配線と、前記外枠部および前記接続端子を電気的に接続するためのめっき線と、を有し、
    金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された導体層とを有する積層部材を用意し、エッチングにより、前記導体層から、前記配線、前記接続端子を構成する接続端子用配線部、および前記めっき線を形成し、かつ、開口部を形成する位置にある前記金属支持基板を除去する第一金属エッチング工程と、
    前記開口部を形成する位置にある前記めっき線を覆わないようにして、前記めっき線上にカバー層を形成するカバー層形成工程と、
    前記カバー層形成工程の後に、エッチングにより、前記開口部を形成する位置にある前記絶縁層を除去する絶縁層エッチング工程と、
    前記絶縁層エッチング工程の後に、前記開口部を形成する位置にある前記めっき線をめっきから保護する保護層を形成し、前記保護層が形成されていない前記接続端子用配線部の表面上に、めっき部を形成するめっき部形成工程と、
    前記めっき部形成工程の後に、前記保護層を剥離する保護層剥離工程と、
    前記保護層剥離工程の後に、エッチングにより、前記開口部を形成する位置にある前記めっき線を除去し、前記開口部を形成する第二金属エッチング工程と、
    を有し、
    前記第二金属エッチング工程において、前記開口部における前記カバー層の端部、および前記開口部における前記絶縁層の端部が、前記開口部における前記めっき線の端部よりも突出するように、前記めっき線をエッチングすることを特徴とする外枠付サスペンション用基板の製造方法。
  15. 請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンション。
  16. 請求項15に記載のサスペンションと、前記サスペンションの前記素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンション。
  17. 請求項16に記載の素子付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブ。
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