JP2011169657A - 磁界検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 地磁気などの磁気ベクトルを検知する3軸のセンサを用いて、回転姿勢と角速度を計算できる磁界検知装置を提供する。
【解決手段】 磁気ベクトルを検知する3つの磁気センサからの検知出力に基づいて、磁気ベクトルの座標点を演算する。演算された座標点データのうちのD1,Dnを基準座標点データとし、基準座標点データのD1とDnの間に得られる座標点データを中間座標点データD2,D3,D4,・・・とする。2つの基準座標点データD1,Dnと、1つの中間座標点データを含む仮想円Ha,Hb,Hc,Hd,・・・を中間座標点データ毎に求める。それぞれの仮想円と中間座標点データD2,D3,D4,・・・との距離を演算し、演算された結果が最も短いときの仮想円を座標点データが移動する軌跡円H1として特定する。
【選択図】図7

Description

直交する3方向のそれぞれに向けられた磁気センサで地磁気ベクトルなどの磁気ベクトルを検知する磁界検知装置に係り、特に磁気センサを搭載した磁気検知部に対する磁気ベクトルの運動を知ることができる磁界検知装置に関する。
互いに直交する3方向の磁界強度を検知する3軸の磁気センサを有する磁界検知装置は、地磁気を検知する方位検出装置や回転検出装置または姿勢検知装置などとして使用されている。
特許文献1に記載された磁気式ジャイロは、3軸直交座標上に配置された地磁気を検知する3軸磁気センサを有している。この磁気式ジャイロは、三次元空間内で回転させたときに、3軸の出力データを用いて異なる2時点間の差分ベクトルを求め、その差分ベクトルが予め決められたしきい値よりも小さくなるか否かを判定して、3軸のうちのどの軸を中心として回転しているのかを特定するというものである。
特許文献1に記載された磁気式ジャイロは、磁気センサの向きで決められた3軸のいずれの軸を中心として回転したときに、回転状態を検知することができるが、前記3軸以外の軸を中心として回転させたときには回転軸を認識できなくなり、どの回転平面内で回転しているのかを特定できなくなる。つまり、特許文献1に記載された1個の磁気式ジャイロだけで、三次元空間内の任意の軸を中心として回転させたときの角速度を検知できない。
特許文献2には、飛行機などに搭載される姿勢センサが開示されている。この姿勢センサは、地磁気検出装置を有しているとともに、負荷おもりとこの負荷おもりに作用する重力を検知する力検出装置が設けられている。飛行機などとともに姿勢センサが傾いたときに、力検出装置の検知出力により重力の方向に対する傾きを検出し、地磁気検出装置で得られる方位出力を、力検出装置で得られた傾き姿勢に関する情報を用いて修正するというものである。
特許文献2に記載された姿勢センサは、地磁気検出装置のみならず負荷おもりとこの負荷おもりに作用する重力を検知する力検出装置が設けられているために、装置が大きくまた重くなり、例えば携帯用の小型機器などに搭載することが難しい。
特許文献3に記載された3軸姿勢検出装置は、目的物体の姿勢を検出するものであるが、3方向の検出が可能な磁気センサと、3方向の検出が可能なジャイロセンサの双方が搭載されている。そのため、携帯用の小型機器などに搭載するのに適しておらず、また、磁気センサとジャイロセンサの双方を搭載しているため、消費電力が多くなる欠点を有している。
特開2008−224642号公報 特開平2−238336号公報 特開平11−248456号公報
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、直交する3軸方向に向く磁気センサで磁気ベクトルを検知し、磁気ベクトルの回転運動の軌跡を特定することができる磁界検知装置を提供することを目的としている。
本発明は、互いに直交するX方向とY方向およびZ方向が基準方向として決められた磁気検知部と、演算部とを有し、
前記磁気検知部に、X方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるX軸センサと、Y方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるY軸センサ、およびZ方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるZ軸センサが搭載され、
前記演算部は、間欠的にサンプリングした複数の前記検知出力から求められる地磁気ベクトルの向きを三次元座標上の座標点として求め、所定間隔を空けて得られた2つの基準座標点を選択して、2つの基準座標点を含む複数の仮想円を設定し、それぞれの前記仮想円と複数の前記中間座標点との距離を求め、その距離が最も短い仮想円を、座標点が移動している軌跡円とすることを特徴とするものである。
本発明は、X軸センサとY軸センサおよびZ軸センサの検知出力によって特定される磁気ベクトルの情報を三次元座標上の座標点として複数個取得し、複数の座標点を用いて、座標点が移動する軌跡円を演算している。よって、磁気検知部に対する磁気ベクトルの回転運動を特定することが可能である。
例えば、本発明は、2つの基準座標点の間に得られた複数の座標点を中間座標点とし、中間座標点のそれぞれと前記2つの基準座標点とを含む円を各中間座標点毎に求めて前記仮想円とするものである。
この場合に、2つの基準座標点の間に得られる全ての中間座標点を使用して、中間座標点毎の仮想円を演算するもののみならず、2つの基準座標点の間に得られる複数の中間座標点のうちの選別したものを使用して仮想円を演算してもよい。また、それぞれの仮想円と複数の中間座標点との距離を求める際に、複数の中間座標点の全てと仮想円との距離を求めてもよいし、複数の中間座標点のうちのいずれか選択されたものと仮想円との距離を求めてもよい。
あるいは、前記中間座標点のデータを使用せずに、2つの基準座標点を含む複数の円を、予め決められた円として複数作図して複数の仮想円としてもよい。
本発明は、前記磁気検知部が動いている間または磁気ベクトルが動いている間に、前記軌跡円を少なくとも2つ仮定して、それぞれの軌跡円の中心線の交点を求め、この交点を三次元座標の原点とし、この原点を中心とする球面上での前記座標点の運動を求めることが可能である。
本発明は、仮定された前記軌跡円の中心に対する任意の座標点の開き角度と、2つの前記座標点が得られた時間とから、前記磁気検知部の回転角速度を求めることが可能である。
上記のように、磁気検知部が空間内で自由に回転したときに、または磁気ベクトルが自由に回転したときに、その運動の角速度を正確に知ることができる。さらに、本発明は、算出された角速度を前記時間で微分して角加速度を求めることも可能である。
本発明は、複数の座標点の演算値をメモリに順に記憶し、メモリから順に引き出された値を使用してその時点での前記軌跡円を求めるものである。
また、本発明は、メモリに記憶された最新の値と、最新の値から所定サンプリング数または所定時間だけ遡った過去の値とから2つの基準座標点を求め、新たな値が得られる毎に、2つの基準座標点を順次更新していくものである。
本発明は、直交する3軸方向に向けられたセンサの検知出力を用い、磁気検知部の任意の運動または磁気ベクトルの運動を高精度に検知できる。
また3軸方向に向けられた磁気センサのみで構成されるため、小型化と薄型化ができ、消費電力も少ない磁界検知装置を提供することができる。
本発明の実施の形態の磁界検知装置の回路ブロック図、 図1に示す磁界検知装置に設けられた演算部の機能を説明するブロック図、 データバッファの処理動作を示す説明図、 地磁気検知部に設けられたX軸センサとY軸センサおよびZ軸センサの説明図、 地磁気ベクトルの検知動作の原理を示す三次元座標の説明図、 磁気検知部が任意の軸を中心として回転しているときの地磁気ベクトルの検知動作を示す三次元座標の説明図、 軌跡円の演算方法を説明する説明図、
図1に示す本発明の実施の形態の磁界検知装置1は、地磁気検知装置として使用される。
磁気検知装置1は磁気検知部2を有している。図4に示すように、磁気検知装置1では、互いに直交する基準軸であるX軸とY軸およびZ軸が固定軸として決められている。X軸とY軸およびZ軸の交点が、基準原点Oである。磁界検知装置1は携帯用機器などに搭載されており、磁気検知部2は、X軸とY軸およびZ軸の直交関係を維持したまま、空間内で自由に移動できる。
図4に示すように、磁気検知部2には、X軸センサ3がX軸に沿って固定され、Y軸センサ4がY軸に沿って固定され、Z軸センサがZ軸に沿って固定されている。X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5は、いずれもGMR素子で構成されている。GMR素子は、Ni−Co合金やNi−Fe合金で形成された軟磁性材料で形成された固定磁性層および自由磁性層と、固定磁性層と自由磁性層との間に挟まれた銅などの非磁性導電層とを有している。固定磁性層の下に反強磁性層が積層され、反強磁性層と固定磁性層との反強結合により、固定磁性層の磁化が固定されている。
X軸センサ3は、地磁気のX方向に向く成分を検知するものであり、固定磁性層の磁化の向きがX軸に沿うPX方向に固定されている。自由磁性層の磁化の向きは地磁気の向きに反応する。自由磁性層の磁化の向きがPX方向と平行になるとX軸センサ3の抵抗値が極小になり、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と逆向きになるとX軸センサ3の抵抗値が極大になる。また、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と直交すると、抵抗値が前記極大値と極小値との平均値となる。
図1に示す磁場データ検知部6では、X軸センサ3と固定抵抗とが直列に接続され、X軸センサ3と固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、X軸センサ3と固定抵抗との間の中点電圧がX軸の検知出力として取り出される。X軸センサ3にX方向に向く磁界が与えられていないとき、またはPXに対して直交する磁界が与えられているときに、X軸の検知出力が原点となる。
磁気検知部2の全体を傾け、X軸センサ3の固定磁性層の磁化の固定方向PXを地磁気ベクトルVと同じ向きにするとX軸センサ3に与えられる磁界成分が極大値となる。このときのX軸の検知出力は、前記原点に対してプラス側の極大値となる。逆に、X軸センサ3の固定磁性層の磁化の固定方向PXを地磁気ベクトルVと反対に向けると、X軸センサ3に与えられる逆向きの磁界成分が極大値となる。このときのX軸の検知出力は、前記原点に対してマイナス側の極大値となる。
Y軸センサ4とZ軸センサ5も、それぞれ固定抵抗とが直列に接続され、Y軸センサ4またはZ軸センサ5と固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、各センサと固定抵抗との間の中点電圧がY軸またはZ軸の検知出力として取り出される。
Y軸センサ4の固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと同じ向きにすると、Y軸の検知出力が、原点に対してプラス側の極大値になる。Y軸センサ4の固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと反対に向けると、Y軸の検知出力は、原点に対してマイナス側の極大値となる。同様に、Z軸センサ5の固定磁性層の磁化の固定方向PZを地磁気ベクトルVと同じ向きにすると、Z軸の検知出力が、原点に対してプラス側の極大値になる。Z軸センサ5の固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと反対に向けると、Z軸の検知出力は、原点に対してマイナス側の極大値となる。
地磁気ベクトルVの大きさが一定であれば、X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5からの検知出力は、いずれもプラス側の極大値の絶対値と、マイナス側の極大値の絶対値とが同じである。
X軸センサ3としては、地磁気ベクトルの向きによってプラス側の検知出力とマイナス側の検知出力が得られ、プラス側の検知出力の極大値とマイナス側の検知出力の極大値とで絶対値が同じになれば、GMR素子以外の磁気センサで構成することもできる。例えば、X軸に沿ってプラス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子と、マイナス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子を組み合わせて、X軸センサ3として使用してもよい。これは、Y軸センサ4とZ軸センサ5においても同じである。
図1に示すように、磁場データ検知部6で検知されたX軸とY軸およびZ軸の検知出力は、演算部10に与えられる。演算部10は、A/D変換部とCPUおよびクロック回路などから構成されている。演算部10のクロック回路の計測時間に応じて、磁場データ検知部6で検知されたX軸とY軸およびZ軸の磁気成分の検知出力が、短いサイクルで間欠的にサンプリングされて演算部10に読み出される。それぞれの検知出力は、演算部内に設けられた前記A/D変換部によってディジタル値に変換される。
演算部10を構成するCPUにはメモリ7が接続されている。メモリ7には、演算処理のためのソフトウエアがプログラミングされて格納されている。演算部10の演算処理は前記ソフトウエアによって実行される。
図2に示すように、演算部10は、ソフトウエアに基づいて複数段階の演算処理を行う。ディジタルデータに変換されたX軸の検知出力とY軸の検知出力およびZ軸の検知出力は、主演算部15で演算処理され、図5に示すX−Y−Zの三次元座標上の座標点データDに変換されて、データバッファ(バッファメモリ)11に格納される。
クロック回路と同期して、磁場データ検知部6からサンプリングされた検知出力から演算された前記座標点データDは、図3に示すデータバッファ11の格納部11aに与えられる。座標点データDが格納部11aに与えられる毎に、座標点データDが格納部11aから11mまで順に送り出され、最終段の格納部11mの座標点データDが捨てられる。磁界検知装置1が動作している間は、磁場データ検知部6から最新のデータが一定時間毎にサンプリングされ続け、演算後の座標点データDがデータバッファ11に順番に格納されていく。
図5に示す三次元座標のX−Y−Zの各軸は、磁界検知装置1に固定されており、図4に示すように、X軸センサ3はX軸に沿って固定され、Y軸センサ4はY軸に沿って固定され、Z軸センサ5はZ軸に沿って固定されている。
図5に示すように、磁界検知装置1が地球上のいずれかの場所に置かれると、磁気検知部2のX軸センサ3から検知出力xbが得られ、Y軸センサ4から検知出力ybが得られ、Z軸センサ5から検知出力zbが得られる。図2に示す演算部10の主演算部15において、三次元の検知出力から座標点データD(xb,yb,zb)が演算される。座標点データD(xb,yb,zb)はサンプリング周期毎に次々と得られ、データバッファ11に順に格納されていく。
図5に示すように、座標点データD(xb,yb,zb)は球面G上の点として現される。ここで、球面Gの中心が、磁界検知装置1に設定されているX−Y−Zの三次元座標の基準原点Oに一致していると仮定すると、座標点データDと基準原点Oとを結ぶ線が地磁気ベクトルVであり、座標点データDと基準原点Oとの距離が地磁気ベクトルVの絶対値である。地磁気ベクトルVの絶対値は、磁場データ検知部6で得られるX軸方向とY軸方向およびZ軸方向のそれぞれの検知出力の極大値の絶対値に比例する。また、この球面Gの半径Rは、地磁気ベクトルVの絶対値に比例する。
ここで、図5に示すように、磁界検知装置1に設定されているZ軸が重力方向に向けられていれば、X−Y座標面と地磁気ベクトルVとの成す角度から地磁気の伏角を求めることができる。伏角は、地球上の場所に応じて変化する。
また、磁気検知部2のZ軸を重力の方向に正確に固定したまま、磁気検知部2をZ軸を中心として回転させると、一定時間毎にサンプリングされる検知出力から演算される座標点データHaが、軌跡円H0に沿って移動する。球面Gの中心が、磁界検知装置1に設定されている三次元座標の基準原点Oに一致していると仮定すると、軌跡円H0は、X−Y−Zの三次元座標の基準原点Oを中心とする球面Gの緯度線に一致する。
ただし、磁気検知部2は、周辺に存在する磁気発生源の影響を受け、X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5には感度のばらつきがあり、また磁場データ検知部6などの回路にノイズが重畳するため、実際に磁気検知部2から得られる各検知出力には、地磁気の検知出力のみならず、他の検出値やノイズが重畳している。したがって、主演算部15で座標点データDを得た段階では、得られた座標点データDと、X−Y−Zの三次元座標の基準原点Oとの関係が不明である。すなわち、座標点データDが移動する球面Gの中心と、磁気検知部2に設定されているX軸、Y軸、Z軸の基準原点Oとが必ずしも一致していない。
この場合に、磁界検知装置1が移動して複数の座標点データDを得たときに、磁気検知部2において設定されている三次元座標上で座標点データDがどのような軌跡で移動しているのかを正確に知ることができず、その結果、回転時の軌跡を特定できず、角速度の演算などができなくなる問題が生じる。
そこで、図2に示す演算部10では、次のソフトウエアを実行することで、磁気検知装置1を任意の向きで運動させたときに、どの向きでどのような運動が行われているのかを演算できるようにしている。
図6には、磁界検知装置1が、X−Y−Z以外の任意の軸S0を中心として回転しているときに得られる座標点データD1,D2,・・・,Dnが示されている。複数の座標点データD1,D2,・・・,Dnは、球面Gaの表面に現れるが、この球面Gaの中心Oaが、磁界検知装置1に固定されているX軸とY軸およびZ軸の三次元座標の基準原点Oと一致しているか否か不明である。また、座標点データD1,D2,・・・,Dnが移動している軌跡円H1も特定されていない。
主演算部15で演算される座標点データDのうちの最新の座標点データD1は、図3に示すデータバッファ11の格納部11aに格納され、座標点データD2,D3,・・・,Dnは、格納部11b,11c,・・・に順に格納されている。データの格納場所は、新たな座標点データが得られる毎に、順次移動して行き、最も古いデータが格納部11mから捨てられる。
図2に示す演算部10の回転円計算部12では、最新の座標点データD1と、それよりも過去に得られた座標点データDnの2つを基準座標点データとして抽出する。基準座標点データD1と基準座標点データDnの間隔は予め決められている。この間隔は、磁場データ検知部6から検知出力をサンプリングするサンプリング数で決めてもよいし、所定の時間を空けて得られた2つの座標点データを基準座標点データD1,Dnとしてもよい。
データバッファ11に格納される複数の座標点データDのうちの、基準座標点データD1と基準座標点データDnの間に位置する複数の座標点データを中間座標点データD2,D3,D4,・・・と呼ぶ。回転円計算部12では、2つの基準座標点データD1および基準座標点データDnと、中間座標点データD2,D3,D4,・・・とから、座標点データDが移動している軌跡円H1を求める演算が行われる。この演算では、基準座標点データD1と基準座標点データDnの間に位置する座標点データの全てを中間座標点データD2,D3,D4,・・・として、演算に使用してもよいし、基準座標点データD1と基準座標点データDnの間に位置する複数の座標点データのうちの幾つかを抽出して中間座標点データD2,D3,D4,・・・として、演算に使用してもよい。
図7に示すように、回転円計算部12では、2つの基準座標点データD1および基準座標点データDnと、ひとつの中間座標点データD2を含む仮想円Haが決められる。基準座標点データD1,Dnと中間座標点データD2は、いずれもX−Y−Zの三次元座標上の座標(x,y,z)で現されるため、3つの座標点データ(x,y,z)を含む円の方程式を求めることで仮想円Haが特定される。また、基準座標点データD1および基準座標点データDnと中間座標点データD3を含む仮想円Hbが演算され、同様に、基準座標点データD1および基準座標点データDnと中間座標点データD4を含む仮想円Hcと、基準座標点データD1および基準座標点データDnと中間座標点データD5を含む仮想円Hdが演算され、さらに他の仮想円も中間座標点データ毎に演算される。
次に、仮想円Haの円弧と、全ての中間座標点データD2,D3,D4,・・・との距離を求める。または仮想円Haの中心点と全ての中間座標点データD2,D3,D4,・・・との距離を求める。仮想円Haは、X−Y−Zの三次元座標上で方程式として表すことができ、それぞれの中間座標点データも、X−Y−Zの三次元座標上の点として表されるため、前記距離は、円の方程式と中間座標点データの座標データとを用い最小二乗法で計算して求めることができる。
全ての仮想円Ha,Hb,Hc,Hd,・・・毎に、中間座標点データD2,D3,D4,・・・との距離が最小二乗法などにより計算される。計算された距離が最も短いとされる仮想円が、座標点が移動している軌跡円H1として特定される。図7の例では、基準座標点データD1および基準座標点データDnと中間座標点データD4を含む仮想円Hcが軌跡円H1として特定される。
軌跡円H1を特定することで、磁界検知装置1がどのような軌跡で運動しているかを知ることができる。
図2に示す演算部10に設けられた回転軸計算部13では、演算された軌跡円H1の中心O1を通り、軌跡円H1を含む面に垂直な軸が、回転軸S0として演算される。さらに角速度計算部14では、基準座標点データD1から基準座標点データDnまでのいずれかの座標点データを抽出して、その座標点データの中心O1からの開き角度が求められる。この開き角度を、2つの座標点データが得られた時間で微分することで磁界検知装置1の回転角速度が求められる。
演算部10では、所定のサンプリング時間を経て新たな座標点データD1が次々に、データバッファ11の格納部に与えられてくる。そして、新たなデータバッファ11が得られる度に、または所定のサンプリング数毎に、得られた座標点データを新たな基準座標点データD1とし、この基準座標点データD1を基準として過去の座標点データを選んで基準座標点データDnとし、基準座標点データD1と基準座標点データDnの間に位置するデータを新たな中間座標点データとして、同じ演算が行われる。演算結果に基づいて求められる軌跡円H1が次々と更新されていく。あるいは、軌跡円H1が求められたら、その後の一定時間は軌跡円H1を更新せず、一定時間後に得られた座標点データとそれよりも以前に得られた座標点データとを基準座標点データとし、新たに演算を行って新たな軌跡円を求め、一定時間毎に軌跡円を更新してもよい。
更新されていく軌跡円の演算結果から、新たな回転中心O1が求められ、その時点での回転の角速度が求められる。
図6に示すように、ある軌跡円H1とその回転軸S0が演算され、次に、他の軌跡円H2とその回転軸S1とが求められたときに、2つの回転軸S0とS1の交点Oaを求めると、この交点Oaは、座標点データDが移動する球面Gaの中心である。この交点Oaの座標を、磁界検知装置1に設定されているX−Y−Zの三次元座標の基準原点Oの座標として更新することことで、座標点データが移動する球面の中心を求めるキャリブレーション動作を行うことができる。
キャリブレーション動作により、球面の中心を基準原点Oに一致させることができるので、その後は、座標点データの座標位置をX−Y−Z座標上のデータとして正確に把握できる。
また、磁界検知装置1に重力方向を検知する加速度センサなどを設けておき、検知された重力方向をZ軸に一致させる補正を行うと、キャリブレーション動作で求められた球面Gaの向きを、X−Y−Z座標上で特定できる。よって、地磁気ベクトルVの方位や伏角を求めることも可能になる。
本発明の磁界検知装置は、三次元の回転運動を特定して角速度を算出できる。よって、携帯用のゲーム装置やゲーム装置の入力装置に使用することができる。またロボットの腕や関節などの姿勢の変化を検知する検知部として使用することもできる。
さらに、本発明の磁界検知装置は、地磁気以外の外部磁界の磁気ベクトルの向きや動きを検知する装置として使用可能である。例えば磁気検知装置を固定し、外部の磁気ベクトルがどの方向からどのような運動で接近してきているかの検知も可能である。
1 磁界検知装置
2 磁気検知部
3 X軸センサ
4 Y軸センサ
5 Z軸センサ
6 磁場データ検知部
7 メモリ
10 演算部
11 データバッファ
12 回転面計算部
13 回転軸計算部
14 角速度計算部
15 主演算部
D1,Dn 基準座標点データ
D2,D3,D4,・・・ 中間座標点データ
V 地磁気ベクトル
Ha,Hb,Hc,・・・ 仮想円
H1,H2 軌跡円

Claims (6)

  1. 互いに直交するX方向とY方向およびZ方向が基準方向として決められた磁気検知部と、演算部とを有し、
    前記磁気検知部に、X方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるX軸センサと、Y方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるY軸センサ、およびZ方向が磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるZ軸センサが搭載され、
    前記演算部は、間欠的にサンプリングした複数の前記検知出力から求められる地磁気ベクトルの向きを三次元座標上の座標点として求め、所定間隔を空けて得られた2つの基準座標点を選択して、2つの基準座標点を含む複数の仮想円を設定し、それぞれの前記仮想円と複数の前記中間座標点との距離を求め、その距離が最も短い仮想円を、座標点が移動している軌跡円とすることを特徴とする磁界検知装置。
  2. 2つの基準座標点の間に得られた複数の座標点を中間座標点とし、中間座標点のそれぞれと前記2つの基準座標点とを含む円を各中間座標点毎に求めて前記仮想円とする請求項1記載の磁界検知装置。
  3. 前記軌跡円を少なくとも2つ仮定して、それぞれの軌跡円の中心線の交点を求め、この交点を三次元座標の原点とし、この原点を中心とする球面上での前記座標点の運動を求める請求項1または2記載の磁界検知装置。
  4. 仮定された前記軌跡円の中心に対する任意の座標点の開き角度と、2つの前記座標点が得られた時間とから、前記磁気検知部の回転角速度を求める請求項1または2記載の磁界検知装置。
  5. 複数の座標点の演算値をメモリに順に記憶し、メモリから順に引き出された値を使用してその時点での前記軌跡円を求める請求項1ないし4のいずれかに記載の磁界検知装置。
  6. メモリに記憶された最新の値と、最新の値から所定サンプリング数または所定時間だけ遡った過去の値とから2つの基準座標点を求め、新たな値が得られる毎に、2つの基準座標点を順次更新していく請求項5記載の磁界検知装置。
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