JP2015118066A - 方位検知装置を搭載した電子機器 - Google Patents

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Yasushi Watanabe
泰史 渡邊
貴史 野口
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Abstract

【課題】 地磁気を磁気センサで検知しているときに、機器の充電のための磁界が作用しても検知出力の変動を抑えるように補正できる方位検知装置を搭載した電子機器を提供する。
【解決手段】 少なくとも2つの磁気センサで地磁気を検知して方位を検知する電子機器において、充電が開始されたときに、検知出力が変動する最大値の1/2に相当する補正値「−50」をメモリに保持しておく。電流センサなどにより充電が開始されたと判断されたら、検知出力に前記補正値「−50」を加算する。この加算により、充電時の検知出力の変動を、最大値の50%以下に抑制することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、少なくとも2方向に向けられた磁気センサの検知出力に基づいて方位を求める方位検知装置を搭載した電子機器に関する。
携帯用電子機器などの電子機器として、地磁気を検知して機器の向けられている地理的な方位を検知する方位検知装置が搭載されているものがある。
特許文献1には方位検知装置に関する発明が開示されている。この方位検知装置は、互いに直交するX軸とY軸およびZ軸に向けて配置された磁気センサによって地磁気が検知される。3軸方向に向けられた磁気センサで検知された検知出力により、地磁気の方位が三次元座標上の座標点として認識される。
この種の方位検知装置は、使用時に意識的に回転させて、磁気センサと地磁気ベクトルとを相対的に回転させ、地磁気ベクトルの検知出力の回転軌跡から少なくとも2つの回転円を作成し、2つの回転円の中心軸の交点を検知基準の原点とするなどのキャリブレーションを行うことが必要である。しかし、キャリブレーションを行ったとしても、その後に地磁気以外の外部磁界が与えられると、磁気センサにオフセット磁界が印加されることになり、方位の検知に誤差が発生する。
方位検知装置に作用する外部磁界として、電子機器に搭載したバッテリー(二次蓄電器)へ充電する際に発生するものがある。例えば、充電中に機器内に流れる電流によって発生する磁界が方位検知装置に外部磁界として作用する。また、最近は電子機器と充電装置との間で電流磁界を使用した非接触の充電が行われることがあるが、この場合も前記電流磁界が方位検知装置に外部磁界として作用する。
特許文献2には、方位検知装置を使用したナビゲーション装置が開示されているが、このナビゲーション装置は、方位センサとさらに角速度センサを使用することで、充電中の外部磁界による方位検知誤差の発生を解消しようとしている。
特許文献2に記載のナビゲーション装置は、充電が開始された後に、方位検知装置に方位検出が要求されると、方位検知装置が給電停止要求を出し、充電のための給電を止められる。給電が止められている間に、磁気センサで得られた検知出力から方位を算出する。給電が再開された後に、さらなる方位検出の要求が来ると、前述した給電停止時に得られた方位の算出値を元にして、これを角速度センサからの検知出力によって補正して、方位を算出している。
特開2007−163389号公報 特開2013−85108号公報
特許文献2に記載されている充電中の検知誤差の防止対策は、地磁気センサの他に角速度センサを設けることが必須であり、角速度センサを使用しない限り方位検知の補正を行うことはできない。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、角速度センサなどを使用することなく、充電中に発生する磁界による方位の算出誤差を補正することが可能な方位検知装置を搭載した電子機器を提供することを目的としている。
本発明は、少なくとも2方向の磁界を検知する磁気センサと、前記磁気センサからの検知出力から方位を演算する制御部と、電力を供給するバッテリーと、前記バッテリーを充電する電力を受ける受電部とが設けられた電子機器において、
前記制御部では、前記バッテリーへの充電が行われているときに、方位を補正する補正制御が行われることを特徴とするものである。
本発明の電子機器は、磁気センサが2つ設けられて二次元的な方位を求めるものであってもよいが、互いに直交する3方向の磁界を検知する前記磁気センサが設けられて、三次元座標での方位を求めるものが好ましい。
本発明は、補正係数が保持されており、この補正係数に応じて方位が補正されるものとして構成される。
例えば、補正係数は、前記バッテリーへの充電中に発生する誤差の最大値の1/2に設定されており、前記バッテリーへの充電中にこの補正係数で方位が補正される。
あるいは、補正係数は、複数段階に設定されており、前記バッテリーに充電されているときの電流量に応じていずれかの補正係数が選択されて方位が補正される。
または、前記補正係数は、前記バッテリーの充電率に応じて選択される。
また、本発明の電子機器は、前記バッテリーに充電されているときの電流量をモニターし、このモニター値に応じて方位を補正する補正係数が生成されるものであってもよい。
あるいは、
前記バッテリーへの充電率が測定され、この充電率に応じて方位を補正する補正係数が生成される。
本発明は、機器のバッテリーへ充電しているときに、磁気センサで検知された検知出力に基づく方位演算に補正を行うことで、充電中であっても誤差の少ない方位検知が可能である。
本発明の実施の形態の方位検知装置を搭載した電子機器の回路ブロック図、 磁気検知部に設けられたX軸センサとY軸センサおよびZ軸センサの説明図、 地磁気ベクトルの検知動作を示す三次元座標の説明図、 第1の実施の形態の方位補正動作を示す説明図、 第2の実施の形態の方位補正動作を示す説明図、 第3の実施の形態の方位補正動作を示す説明図、 バッテリーの充電率と、方位検知出力に発生するオフセットとの関係を示した線図、
図1に示す本発明の実施の形態の電子機器1は、携帯電話、または携帯と車載用とで兼用されるナビゲーション装置、あるいはその他の携帯用情報端末機器として使用される。
電子機器1の筐体2の内部には、方位検知装置10と、情報端末として機能するその他の電子回路が搭載され、またカラー液晶パネルなどの表示装置が搭載されている。筐体2には方位検知装置10ならびに他の回路部に給電する電源回路3と、電源回路3に電力を供給するバッテリー(二次蓄電器)4が収納されている。
筐体2には、バッテリーに充電するための電力を受ける受電部5が設けられている。受電部5は、電源供給線が接続されるコネクタである。または受電部5は非接触式であり、充電装置に設けられたコイルから与えられる充電磁界を電流に変換する受電コイルが設けられている。
方位検知装置10には地磁気を検知する磁気検知部11が設けられている。図2に示すように、磁気検知部11は、互いに直交する基準軸であるX軸とY軸およびZ軸が筐体2内の固定軸として決められている。電子機器1の筐体2が三次元空間内で動くと、これに追従して磁気検知部11が、X軸とY軸およびZ軸の直交関係を維持したまま三次元空間内に動く。
図2に示すように、磁気検知部11には、X軸センサ12XがX軸に沿って固定され、Y軸センサ12YがY軸に沿って固定され、Z軸センサ12ZがZ軸に沿って固定されている。X軸センサ12XとY軸センサ12YおよびZ軸センサ12Zは、いずれもGMR素子で構成されている。GMR素子は、Ni−Co合金やNi−Fe合金などの軟磁性材料で形成された固定磁性層および自由磁性層と、固定磁性層と自由磁性層との間に挟まれた銅などの非磁性導電層とを有している。固定磁性層の下に反強磁性層が積層され、反強磁性層と固定磁性層との反強結合により、固定磁性層の磁化が固定されている。
X軸センサ12Xは、固定磁性層の磁化の向きがX軸に沿うPX方向に固定されている。自由磁性層の磁化の向きは地磁気の向きに反応する。自由磁性層の磁化の向きがPX方向と平行になるとX軸センサ12Xの抵抗値が極小になり、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と逆向きになるとX軸センサ12Xの抵抗値が極大になる。また、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と直交すると、抵抗値が前記極大値と極小値との中間値となる。
図1に示すように、方位検知装置10には、磁場データ検知部13と制御部14ならびにメモリ15が設けられている。磁場データ検知部13では、X軸センサ12Xと固定抵抗とが直列に接続され、X軸センサ12Xと固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、X軸センサ12Xと固定抵抗との間の電圧がX軸の検知出力として取り出される。X軸センサ12XにX方向に向く磁界が与えられていないとき、またはPXに対して直交する磁界が与えられているときに、X軸の検知出力が中点電位となる。
筐体2を傾けて、X軸センサ12Xの固定磁性層の磁化の固定方向PXを地磁気ベクトルVと同じ向きにするとX軸センサ12Xに与えられる磁界成分が極大値となる。このときのX軸の検知出力は、前記中点電位に対してプラス側の極大値となる。逆に、X軸センサ12Xの固定磁性層の磁化の固定方向PXを地磁気ベクトルVと反対に向けると、X軸センサ12Xに与えられる逆向きの磁界成分が極大値となる。このときのX軸の検知出力は、前記中点電位に対してマイナス側の極大値となる。
Y軸センサ12YとZ軸センサ12Zも、それぞれ固定抵抗とが直列に接続され、Y軸センサ12YまたはZ軸センサ12Zと固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、各センサと固定抵抗との間の電圧がY軸またはZ軸の検知出力として取り出される。
Y軸センサ12Yの固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと同じ向きにすると、Y軸の検知出力は、中点電位に対してプラス側の極大値になる。Y軸センサ12Yの固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと反対に向けると、Y軸の検知出力は、中点電位に対してマイナス側の極大値となる。同様に、Z軸センサ12Zの固定磁性層の磁化の固定方向PZを地磁気ベクトルVと同じ向きにすると、Z軸の検知出力は、中点電位に対してプラス側の極大値になる。Z軸センサ12Zの固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと反対に向けると、Z軸の検知出力は、中点電位に対してマイナス側の極大値となる。
X軸センサ12Xとしては、地磁気ベクトルの向きによってプラス側の検知出力とマイナス側の検知出力が得られ、プラス側の検知出力の極大値とマイナス側の検知出力の極大値とで絶対値が同じになれば、GMR素子以外の磁気センサで構成することもできる。例えば、X軸に沿ってプラス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子と、マイナス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子を組み合わせて、X軸センサ12Xとして使用してもよい。これは、Y軸センサ12YとZ軸センサ12Zにおいても同じである。
図1に示すように、磁場データ検知部13で検知されたX軸とY軸およびZ軸の検知出力は、制御部(演算部)14に与えられる。制御部14は、A/D変換部とCPUおよびクロック回路などから構成されている。制御部14のクロック回路の計測時間に応じて、磁場データ検知部13で検知されたX軸とY軸およびZ軸の検知出力が、短いサイクルで間欠的にサンプリングされて制御部14に読み出される。それぞれの検知出力は、制御部14内に設けられた前記A/D変換部によってディジタル値に変換される。
制御部14を構成するCPUにはメモリ15が接続されている。メモリ15には、演算処理のためのソフトウエアがプログラミングされて格納されている。制御部14の演算処理は前記ソフトウエアによって実行される。
ディジタルデータに変換されたX軸の検知出力とY軸の検知出力およびZ軸の検知出力は、制御部14で演算処理され、図3に示すように、制御部14内において計算上で設定されるX1−Y1−Z1の三次元座標上の座標点データD(xa,ya,za)に変換される。
図3に示すように、磁気検知部11が地球上のいずれかの場所に置かれると、磁気検知部11のX軸センサ12Xから検知出力xaが得られ、Y軸センサ12Yから検知出力yaが得られ、Z軸センサ12Zから検知出力zaが得られる。制御部14では、各検知出力から座標点データD(xa,ya,za)が演算される。クロック回路と同期して短いサイクルでサンプリングされて演算された座標点データD(xa,ya,za)は、サンプリング周期毎に次々と得られ、データバッファに順に格納されていく。
方位検知装置110では、電源が投入された直後または使用開始時にキャリブレーションが行われる。キャリブレーションは、電子機器1の筐体2に搭載された表示装置の画面などに指示され、使用者はその指示にしたがって実行する。
キャリブレーションは、筐体2を任意の方向へ数回だけ回転させることで行われる。制御部14では、キャリブレーションにおいて次々に得られる座標点データDのいくつかをサンプリングする。少なくとも3個の座標点データDを得ることで、その時点での座標点データDの回転軌跡に一致する円を特定できる。この円が少なくとも2個求められ、それぞれの円の中心を通り且つ円を含む面に垂直な中心線が求められ、さらに中心線の交点が演算される。制御部14では、キャリブレーションの結果として得られた前記交点が、X1−Y1−Z1の三次元座標の基準原点O1として設定される。
その後は、基準原点O1を得た球面座標Gの座標点データD(xa,ya,za)から、筐体2の地理上の方位が求められる。なお球面座標Gの半径は、地磁気ベクトルVを検知したときの検知出力に比例して変化する。
電子機器1のバッテリー4の電力が低下すると、受電部5から電力が与えられてバッテリー4が充電される。この充電は、使用者がバッテリー4の電力残量に応じて自発的に行われることもあるし、または電子機器1がナビゲーション装置として使用されるときなどは、自動車内の給電部が受電部5に接続されていることが多く、バッテリー4の蓄電量に応じて自動的に充電される。
受電部5からバッテリー4に充電されている間、充電電流に基づく電流磁界が磁気検知部11に外部磁界として作用し、センサ12X,12Y,12Zからの検知出力にバイアスがかかる。そのため、図3に示す球面座標Gの基準原点O1の位置がずれて、座標点データD(xa,ya,za)の値が本来の座標位置から移動し、地理上の方位を正確に求めることができなくなる。この場合に、再度キャリブレーションが必要になるが、バッテリー4への充電中にキャリブレーション操作を行うのは困難である。
図1に示す電子機器1では、受電部5からバッテリー4に流れさらに電源回路3に至る充電時の電流経路が決まっており、また非接触の受電部5を使用する場合にも受電部5に与えられる充電用磁界の発生位置が決まっている。よって、バッテリー4に充電しているときに検知される方位の誤差については、三次元座標上で誤差が発生する方向(ベクトルの方向)と、その誤差の最大値(ベクトルのスカラー量の絶対値)を予め予測することが可能である。この電子機器1では、前記のような誤差の予測を基にして、誤差を補正するための補正値(補正係数)が予め計算されて、メモリ15に記憶されている。
補正値(補正係数)は、充電によるバイアス磁界が作用したときの図3に示す球面座標Gの基準原点O1の位置を、バイアス磁界が作用する前の基準原点に戻す補正を行うためのベクトル値である。あるいは、球面座標Gに現れる座標点データD(xa,ya,za)をバイアス磁界が作用する前の空間座標位置に戻すベクトル値である。あるいは、補正値は、センサ12X,12Y,12Zで得られる個々の検知出力を、充電による外部磁界が作用する前の状態の検知出力に戻すように補正するための個別の補正係数(スカラー量)である。
すなわち、本明細書での方位の誤差の補正のための補正係数とは、センサ12X,12Y,12Zで磁界を検知した時点から、図3に示すベクトルVを演算する過程ならびに座標点データD(xa,ya,za)の座標位置を求める過程を経て、筐体2の方位を算出するまでの全ての過程のいずれかの時点で補正を行うことができる補正値を意味している。
次に、補正係数の設定について実施の形態別に説明する。
図4、図5、図6は、充電中の検知出力の変化とその補正について説明するための線図である。これらの線図では、縦軸に検知出力が示され、横軸に経過時間が示されている。縦軸の検知出力は、図3に示す三次元の球面座標G上での基準原点O1の座標位置や座標点データDの座標位置を意味しており、表1、表2、表3に示されている検知出力を補正するための補正値は、基準原点Oや座標点データDを元に戻すための補正ベクトルの絶対値(ベクトルのスカラー量)である。ベクトルの向きは機器ごとに予測できているため、スカラー量を補正値とすることで、基準原点O1や座標点データDを充電前の座標位置に戻すように補正することができる。また、補正値(スカラー量)の最大値も機器ごとに予め測定して予測しておくことが可能である。
ただし、X軸センサ12X、Y軸センサ12Y、Z軸センサ12Zから出力を個別に得た時点でそれぞれの出力を補正するときは、検知出力はX,Y,Zの3種類であり、それぞれの検知出力を補正するための補正値もX,Y,Zに対する3種類となる。ただし、以下では説明を簡単にするために、検知出力と補正値を1種類のスカラー量として説明する。
(補正係数の第1の実施の形態)
図4と表1に示す第1の実施の形態では、充電が開始される前の検知出力(i)が「200」であり、充電中に検知出力が最大に変化したとき(ii)が「300」であり、充電による検知出力のオフセット量(誤差)の最大値が「100」である。
第1の実施の形態では、メモリ15に保持される補正値(補正係数)が、オフセット量の最大値の1/2の「−50」に固定されている。
図1に示す受電部5とバッテリー4との間には電流センサなどが設けられ、制御部14で電流センサなどを監視することで充電が開始されたか否かを検知することができる。制御部14では、充電が開始されたと判断したら、前記補正値で検知出力を補正する。すなわち、充電時のオフセットによる変動を元に戻すように、検知出力に補正値を加算する。ただし、補正値の極性よっては減算であってもよい。
図4と表1に示す例では、充電が開始されたら、検知出力から補正値「−50」を加算した値を検知出力すなわち算出後の方位とする。この補正は、充電が完了するまで、すなわち受電部5からバッテリー4に与えられる電流がゼロとなるまで行われる。
この補正では、充電時の電流が最大のとき(ii)は、本来は「300」となる検知出力に「−50」を加算することで、変動後の検知出力を「250」に抑えることができる。充電時の電流が最大値に対して50%のとき(iii)は、「−50」を加算することで、本来は「250」である検知出力を「200」に補正することができる。検知出力が充電の影響をほとんど受けずに「200」に近くなったとき(iv)は補正後の値が「150」となる。
このように、充電時の電流がゼロを超えて最大値となるまでの間に、検知出力の変動値を、本来の最大値に対して±50%の比率に抑えることが可能になる。
なお、補正値(補正係数)を、オフセット量の最大値の1/2としているが、本明細書での1/2とは、正確な50%を意味しているのではなく、補正値の最大値に対して最低で40%から最高で60%までの範囲で任意の値を選択するこことが可能である。
Figure 2015118066
(補正係数の第2の実施の形態)
図5と表2に示す第2の実施の形態では、補正値(補正係数)が複数段階に設定されてメモリ15に保持されている。
受電部5とバッテリー4との間に設けられた電流センサ、またはバッテリー4と電源回路3との間に設けられた電流センサにより、電流量を検知することができるが、この電流量はバッテリー4の充電電力の比率にほぼ比例する。第1の実施の形態と同様に、充電に起因する検知出力の変動値の最大値を「100」としたときに、この実施の形態では「−15」「−50」「−80」の3段階の補正値(補正係数)が設定されている。
充電中の補正動作としては、前記電流センサで検知された充電のための電流値が、最大値の100%に対して33%未満または以下であるときは、補正値「−15」が選択されて検知出力に加算される。電流値が34〜65%のときは補正値「−50」が選択されて検知出力に加算され、電流値が66〜100%のときは補正値「−80」が選択されて検知出力に加算される。
複数段階に分けた補正値を用い、充電電流の大きさに応じて補正値を選択すれば、常に検知出力の変動を最少限に抑えることができる。表2では、充電直後に検知出力が200→233に変化したとき、200→265に変化したとき、ならびに200→300に変化したときを示しているが、段階的な前記補正値を加算することで、補正後の検知出力を218、215、220と狭い変動幅に抑制することができる。
Figure 2015118066
(補正係数の第3の実施の形態)
図6と表3に示す第3の実施の形態では、補正値(補正係数)が、充電の電流量に応じてリアルタイムに演算されて生成される。
受電部5とバッテリー4との間に設けられた電流センサまたはバッテリー4と電源回路3との間に設けられた電流センサにより、電流量が検知されるが、このときに検知される電流量はバッテリー4への充電比率にほぼ比例する。制御部14では、前記電流量をリアルタイムで監視し、すなわちクロック回路の計数にタイミングを合わせて短時間間隔で監視する。充電時の電流量として予測される最大値を100%としたときに、その時点で検知された電流量の比率を計算し、補正値の最大値(例えば「100」)に前記比率をかけた値を補正値として随時算出する。
図6と表3に示す例では、充電時の電流量が最大値の50%のときは、−100×0.5の演算を行って「−50」を補正係数とする。充電の電流量が最大のときには補正値が「−100」である。このように、電流センサの検知出力に基づいて一定時間毎に補正値(補正係数)をリアルタイムで更新することにより、表3に示すように、補正後の検知出力を常に充電前と同じ「200」に設定することができる。
Figure 2015118066
(補正係数の第4の実施の形態)
前記実施の形態では、受電部5とバッテリー4との間に設けられた電流センサ、またはバッテリー4と電源回路3との間に設けられた電流センサによって電流量を検知することで、バッテリー4に充電しているときに装置内に流れる電流量を特定している。
しかし、第4の実施の形態では、バッテリー4に充電しているときに、バッテリー4における充電率を測定する(モニターする)ことで、バッテリー4に流れ込む電流量を予測し、予測値に応じて補正係数が設定される。
図7は、従来の電子機器を使用して、バッテリー4の充電中に方位検知装置10から得られる検知出力がどのように変動するかを測定した結果である。図7では、10μTが本来得られるべき検知出力であるが、バッテリー4への充電中は検知出力にオフセットが発生している。図7から、バッテリー4に充填されているときに、バッテリーの充電率が低いほど検知出力のオフセットが大きくなり充電率が高くなるほどオフセットが小さくなることが解る。これは、バッテリー4の充電率が低いときは、バッテリー4に流れ込む電流量が多く、バッテリー4の充電率が高くなると、バッテリー4に流れ込む電流量が低下することを意味している。
図7では、バッテリー4の充電率の変化に対してバッテリー4に流れ込む電流量が段階的に変化している。これは、一般的な電子機器の受電部5には充電制御回路が設けられ、バッテリー4に流れ込む電流量が段階的となるように制御することで、バッテリー4に過電流が流れ込むのを防止し、バッテリーが劣化しないように制御されているためである。
第4の実施の形態では、バッテリー4の充電率を測定し、この充電率の変化に応じて、補正係数を設定している。バッテリー4の充電率は電源回路3で電源電圧などをモニターすることで測定でき、または前記充電制御回路で電源電圧などをモニターすることで測定できる。制御部14では、バッテリー4の充電率に応じて補正係数が選択され、または生成される。図7に示すように、バッテリー4に流れ込む電流量は段階的に変化するため、充電率に対応する複数段階の補正係数がメモリ15に保持され、測定された充電率に応じてメモリ15から補正係数が選択されて読み出され使用される。
あるいは、図7に示す充電率と電流量との関係は予め解っているので、バッテリー4の充電率が連続的に測定され、その測定値に応じて、図7の特性を参考にして、補正係数がリアルタイムに算出されて生成されるものであってもよい。
1 電子機器
2 筐体
3 電源回路
4 バッテリー
5 受電部
10 方位検知装置
11 磁気検知部
12X X軸センサ
12Y Y軸センサ
12Z Z軸センサ
14 制御部

Claims (8)

  1. 少なくとも2方向の磁界を検知する磁気センサと、前記磁気センサからの検知出力から方位を演算する制御部と、電力を供給するバッテリーと、前記バッテリーを充電する電力を受ける受電部とが設けられた電子機器において、
    前記制御部では、前記バッテリーへの充電が行われているときに、方位を補正する補正制御が行われることを特徴とする電子機器。
  2. 互いに直交する3方向の磁界を検知する前記磁気センサが設けられている請求項1記載の電子機器。
  3. 補正係数が保持されており、この補正係数に応じて方位が補正される請求項1または2記載の電子機器。
  4. 補正係数は、前記バッテリーへの充電中に発生する誤差の最大値の1/2に設定されており、前記バッテリーへの充電中にこの補正係数で方位が補正される請求項3記載の電子機器。
  5. 補正係数は、複数段階に設定されており、前記バッテリーに充電されているときの電流量に応じていずれかの補正係数が選択されて方位が補正される請求項3記載の電子機器。
  6. 前記補正係数は、前記バッテリーの充電率に応じて選択される請求項3記載の電子機器。
  7. 前記バッテリーに充電されているときの電流量をモニターし、このモニター値に応じて方位を補正する補正係数が生成される請求項1または2記載の電子機器。
  8. 前記バッテリーへの充電率が測定され、この充電率に応じて方位を補正する補正係数が生成される請求項1または2記載の電子機器。
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