JP2011169457A - ボルトの仮止め部材 - Google Patents

Abstract

【課題】ボルト・ナットを使用する貫通作業等で器具・部品を設置する時に挿通したボルトを容易に仮止めできる仮止め部材の提供。
【解決手段】仮止め部材１を、ボルト本体の螺旋溝に係合する係合孔２に連なる脱着開口３をボルト本体の螺旋溝に、直角方向から差し込み、容易に仮止めをすることが出来る。そのことにより、ボルト本体の裏側への脱落を防ぐ事ができる。
【選択図】図１

Description

本発明は、貫通作業等で挿通したボルトが抜け落ちる事を防ぐ仮止め部材に関する。

従来、ボルト・ナットを使用して貫通作業により構造物等に器具や部品等を設置する場合には、貫通孔へボルトを挿通後、ボルトを指先やスパナで固定し、ナットを螺合させていた。

また、磁力を利用したものがある。（例えば、特許文献１参照）

特開２００６−２０５３４９

従来の方法で挿通したボルトを指先で固定させる場合に、手の届かない場所や、複数のボルトにナットを螺合することが困難であり時間を要する。また、磁力を利用した仮止め部材では、設置する構造物が磁性体でなければならない。

本発明は、このような従来の方法の問題点を解決するためのものであり、困難であった作業を容易かつ迅速に出来ることを目的とするものである。

本発明は、ボルト本体の螺旋溝に係合する係合孔及び、この係合孔に連なる脱着開口を備えた弾力性のある仮止め部材を、ボルト本体の螺旋溝に直角方向から差し込む事により容易にボルト本体を仮止めする事ができる。その事により、ボルト本体の裏側への脱落を防ぐ事ができる。

請求項１により、手の届かない場所や、器具・部品等に複数のボルトにナットを螺合させる作業が容易かつ迅速にできる。

また、フクロナットやスプリングワッシャーを螺合させる必要がある場合、ボルトの長さの制限があり多くの時間を要していた作業も容易に迅速に行うことができる。

仮止め部材の正面図 構造壁に２本のボルトで部品を設置する際の斜視図 図２におけるＡ−Ａ線断面図 図２におけるＢ−Ｂ線断面斜視図

以下、本発明の実施の形態を図１から図４に基づいて説明する。

図１は、本発明の仮止め部材の正面図である。仮止め部材は係合孔２と連なる開口３とで成された弾力性を有する薄板材で構成されている。

上述の仮止め部材の係合孔２はボルト４の溝の凹部５の直径に合わせた径で、開口３は係合孔２の４分の３程度が望ましい。また、仮止め部材の厚みは、ボルト４のネジのピッチの３分の１程度が望ましい。例えば、使用するボルト４が外径８ｍｍのものであれば、係合孔２は６．８ｍｍ、開口３は５ｍｍ、厚みは０．５ｍｍ程度となる。また、素材は弾力性のある物であれば特に限定されない。例えば、プラスチック、塩化ビニール、ポリウレタン、金属等がある。

図４は、仮止め部材の装着方法を示し、ボルト４を裏側から挿通後、ボルト４を固定させながらボルト４に対して周方向から直角に差し込むことで、ボルト４の裏側への脱落を防ぐことができる。さらにボルト４を回転することにより、仮止めの強度の調整ができる。

図２は、構造壁６に２本のボルト４で器具を設置するときの斜視図である。このような作業では、器具７、ワッシャー８、スプリングワッシャー９の順で装着してから、フクロナット１０を螺合させるが、作業工程で挿入したボルトがへこんだり、脱落することにより作業に多くの時間を要していたが、仮止め部材を使用しボルトを仮止めする事により、容易に且つ迅速に作業できる。

また、仮止め部材が螺合後、不要な場合には締結時に抜き取ることにより、締結忘れがないような目印になる。

また、部材１を残したまま器具や部品を締結しておけば、改修工事時においてボルト４の裏側への脱落、及び紛失を防ぐことが出来る。

以上記載した実施例では、貫通作業等の場合について説明したが、中空壁用のアンカーボルトや螺旋溝をもつビス等にも使用できるのはもちろんである。

１ ボルトの仮止め部材
２ 係合孔
３ 脱着開口
４ ボルト
５ ボルトの溝の凹部
６ 構造壁
７ 器具
８ ワッシャー
９ スプリングワッシャー
１０ フクロナット

Claims (1)

1. ボルト本体の螺旋溝に係合する係合孔と、この係合孔に連なる脱着開口を備えた、弾力性を有する薄板材で構成されている事を特徴とした仮止め部材。

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