JP2011168834A - 銅または銅合金用エッチング液 - Google Patents

銅または銅合金用エッチング液 Download PDF

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Abstract

【課題】サイドエッチが小さく、エッチング側面の凹凸が少なく、かつ環境負荷が小さいエッチング液を提供する。
【解決手段】塩化鉄(III)およびシュウ酸を含有するエッチング液に、さらにベンゼン環を有するアゾール化合物を含有せしめる。
【選択図】なし

Description

本発明は、銅または銅合金用のエッチング液に関する。
金属材料に凹凸を形成するための技術として、エッチング技術が使われている。とりわけ、プリント配線板の製造においては、欠陥の発生が少なく、また、工程にかかる時間が短い利点があることから、エッチング技術が広く使われている。エッチング技術を用いたプリント配線板の製造においては、絶縁性の基板上に銅層(「銅合金層」を含む。以下同じ)を積層した後、銅層表面の導体パターンとして残存させる部分に、印刷技術、フォトリソグラフィー技術等を用いてレジストパターンを形成し、エッチングにより、レジストパターンで保護されていない部分の銅層を溶解除去することで導体パターンを形成する。かかる銅層は、別途製造した箔を接着する、電解めっき、無電解めっき、蒸着等の方法で形成される。
近年になり、電子機器の高度化、小型化に対応するため、プリント配線板にも導体パターンの微細化が求められている。微細化に際しては、「サイドエッチ」と呼ばれる、レジストパターンよりも導体パターンが細くなる現象が問題になる。一般に、エッチング技術を用いたプリント配線板の製造においては、所望の導体パターン幅およびパターン形状を得るために、レジストパターンの設計時に、その幅や形状を補正することが行われるが、サイドエッチが大きくなるにつれて、かかる補正が困難になったり、さらには不可能になったりする問題が生じる。かかる背景より、導体パターンが微細なプリント配線板を製造する場合には、サイドエッチはできる限り小さいことが特に強く望まれる。
銅のエッチング液としては通常、塩化鉄(III)(以下、本発明では単に「塩化鉄」と記す)水溶液、塩化銅(II)と塩酸の混合水溶液、アンモニア、酸化剤、銅塩の混合水溶液、過酸化水素−硫酸混合水溶液、ペルオキソ二硫酸塩水溶液等が用いられているが、これらのエッチング液を用いても、大きなサイドエッチが生じるため、導体パターンが微細なプリント配線板を製造することはできない。
エッチング時のサイドエッチを小さくするための技術として、銅に吸着・反応する等によって、エッチング阻害層(バンク)を形成してエッチングを阻害する化合物(バンキング・エージェント)を添加したエッチング液が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。それらの中でも、サイドエッチの抑制効果が高いバンキング・エージェントとして、ベンゼン環を有するアゾール化合物が知られている。エッチング液に、バンキング・エージェントとしてベンゼン環を有するアゾール化合物を添加する場合、十分なサイドエッチ抑制作用を得るために好適な添加量は、エッチング液に対し概ね0.02〜1質量%である(例えば、特許文献1〜3参照)。
製造されるプリント配線板の信頼性を低下させないためには、形成されたバンクは、エッチング後に完全に除去する必要がある。洗浄液として、希塩酸、希硫酸等の希薄な酸を用いる場合には、pHを中性付近に調整した後ろ過する等の簡便な方法により銅イオン等の金属イオンのみを除去することで、廃洗浄液の十分な無害化が可能である。しかし、ベンゼン環を有するアゾール化合物を0.02質量%以上添加したエッチング液を用いる場合には、希薄な酸を洗浄液に用いても、実用的な効率でバンクを除去することは不可能であり、バンクの除去効率のより高いモノエタノールアミン、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等の有機化合物を含有する洗浄液を用いる必要がある(例えば、特許文献3参照)。
かかる有機化合物を含有する洗浄液には、上記の処理に加え、さらに、活性汚泥処理、オゾン処理、焼却処理等の大規模な設備を必要とする処理を行わなければ、十分に無害化することができない問題がある。さらに、ベンゼン環を有するアゾール化合物には、発ガン性の恐れ、水棲生物に対する高い毒性、生分解性が低くて排水処理が困難等の環境負荷が高いという問題があり、その使用量は極力少なくすることが求められている。
バンキング・エージェントとして、塩化鉄系エッチング液に添加するシュウ酸も知られている(例えば、特許文献4参照)。しかし、かかるバンキング・エージェントを添加したエッチング液は、アゾール化合物と同等以上のサイドエッチ抑制作用を有し、毒性が低く、かつ生分解性が高いという優れた効果を有しているものの、エッチング前の銅層表面に凹凸がある場合に、形成された導体パターンの側面が凹凸になる場合があった。
特開平6−57453号公報 特開2006−274291号公報 特許第4224436号公報 国際公開第2009/091012号パンフレット
雀部俊樹、石井正人、秋山政憲、加藤凡典著、「本当に実務に役立つプリント配線板のエッチング技術」日刊工業新聞社、2009年5月30日、p73
本発明は、サイドエッチが小さく、環境負荷の高い化合物の含有量が低く、エッチング後にバンクを容易に除去可能で、かつ銅層の表面に凹凸がある場合でも、導体パターンの側面が凹凸になりにくいエッチング液を提供しようとするものである。
シュウ酸を含む塩化鉄系の銅または銅合金用エッチング液に、エッチング液に対して0.0005質量%〜0.0100質量%という少量のベンゼン環を有するアゾール化合物を含有せしめることで、サイドエッチが小さく、エッチング後にバンクを容易に除去可能で、かつ銅層の表面に凹凸がある場合でも、導体パターンの側面が凹凸になることを抑制することができる。
本発明により、サイドエッチが小さく、毒性の高い化合物の含有量が低く、エッチング後にバンクを容易に除去可能で、かつ銅層の表面に凹凸がある場合でも、導体パターンの側面が凹凸になりにくい銅または銅合金用エッチング液が得られた。
エッチングにより得られる導体パターンの断面形状を示す概略図である。
本発明のエッチング液は、バンキング・エージェントとしてシュウ酸を含有する塩化鉄系のエッチング液に、さらに、エッチング液に対し0.0005質量%〜0.0100質量%のベンゼン環を有するアゾール化合物を含有せしめることを特徴とする。塩化鉄およびシュウ酸のみからなるエッチング液では、表面に凹凸を有する銅層をエッチングした場合、導体パターンの側面にも凹凸が発生しやすいが、ここに0.0005質量%〜0.0100質量%のベンゼン環を有するアゾール化合物を含有せしめることで、導体パターンの側面を平滑にできる。以下にその機構を説明する。
ベンゼン環を有するアゾール化合物を含有しない場合、シュウ酸と銅イオンの反応によって形成されるシュウ酸銅のバンクは、エッチングレジストと銅の界面付近に優先して吸着する傾向があり、銅層表面に凹凸があった場合、この凹凸に対応するムラがバンクの吸着厚みに生じやすい。この吸着厚みのムラが、深さ方向に沿って波及することで、導体パターン側面に凹凸が現れる。この現象は、エッチング液中のシュウ酸量が多く、より多量のシュウ酸銅が生成する場合、顕著に現れる傾向がある。これに対し、ベンゼン環を有するアゾール化合物を含有する場合、バンクが深さ方向に対し均一に吸着するようになるとともに、シュウ酸銅の生成量が少ない場合でも、シュウ酸銅がバンクとして有効に作用するようになる。ベンゼン環を有するアゾール化合物が有するこれら2つの作用により、導体パターン側面の凹凸が軽減される。この作用は、エッチング液に対し、0.0005質量%という少量のアゾール化合物の添加で発現し、0.0010質量%という添加量で十分に発現する。
これに対し、従来公知の、ベンゼン環を有するアゾール化合物のみをバンキング・エージェントとして用いるエッチング液では、ベンゼン環を有するアゾール化合物と銅イオンとの反応物からなるバンクを十分に形成するために、少なくとも0.02質量%、好ましくは0.05質量%以上のベンゼン環を有するアゾール化合物をエッチング液に添加しなければならない。添加量がこれ未満の場合、バンクが十分に形成しないことから、サイドエッチの抑制効果が不十分になる。
本発明のエッチング液において、ベンゼン環を有するアゾール化合物の添加量が0.0100質量%以下であることが必要であり、0.0050質量%以下であることが好ましい。ベンゼン環を有するアゾール化合物の添加量がこれよりも多い場合、ベンゼン環を有するアゾール化合物を含有するバンクが形成されてしまい、このバンクをエッチング後の導体表面から除去するためには、モノエタノールアミン等の有機化合物を含有する環境負荷の高い洗浄液が必要になる問題が生じる。エッチング液が多量のベンゼン環を有するアゾール化合物を含有する場合、さらに、エッチング液自体の環境負荷も高まる問題がある。これに対し、ベンゼン環を有するアゾール化合物の添加量が0.0100質量%以下の場合には、効率的に環境負荷の低い希酸溶液による洗浄によっても、エッチング後に残存するバンクを除去することができる。0.0050質量%以下の場合には、より効率的にバンクを除去することができる。
本発明のエッチング液によりエッチングを行った後に、バンクの除去に用いる洗浄液としては、バンクの除去性能が高いことから、塩酸、硫酸、酢酸、スルファミン酸等の各種酸の水溶液が好ましく用いられる。これらのうちでも、排水の化学的酸素要求量(以下、「COD」と記す)を上昇させる問題が無いことから、濃度2〜20質量%の塩酸または硫酸の水溶液が、特に好ましく用いられる。かかる洗浄液には、洗浄液の洗浄性能を向上させる目的で、ポリエチレングリコールアルキルエーテル等の界面活性剤を含有せしめることもできる。かかる界面活性剤の含有量は、少なすぎると界面活性剤を含有せしめた効果が発現しないし、多すぎると、排水のCODが上昇する問題があるから、0.01〜0.05質量%とすることが好ましい。
本発明のエッチング液に用いるベンゼン環を有するアゾール化合物としては、ベンゾイミダゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール(以下、単に「ベンゾイミダゾール」と記す)、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−アミノベンゾチアゾール(以下、単に「アミノベンゾチアゾール」と記す)等を用いることができる。これらのベンゼン環を有するアゾール化合物は、その1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明のエッチング液における塩化鉄の濃度は、高すぎると微細なスペースのエッチングができなくなることがあり、低すぎるとエッチング速度が遅くなって生産性が低下することから、2〜20質量%とすることが好ましく、3〜15質量%とすることがさらに好ましい。なお、塩化鉄は通常水溶液または六水和物として供給されるが、本発明において、各物質の質量および濃度は、特に断らない限り無水物としての質量・濃度を示し、塩化鉄についてもこれに従う。
本発明のエッチング液におけるシュウ酸の濃度は、所望のサイドエッチが得られるように適宜調整の必要がある。一般に、シュウ酸の濃度が低いとサイドエッチが大きくなり、高いとサイドエッチが小さくなるが、高すぎるとエッチングが進行しなくなることがある。本発明のエッチング液における最適なシュウ酸の濃度は、通常、後記の方法によって求められる「結晶生成濃度」の100〜250%の範囲にあることが好ましい。ここで、「結晶生成濃度」とは、シュウ酸以外の成分の濃度を固定し、シュウ酸の濃度のみを変化させたエッチング液で予備試験を行い、エッチング後の導体パターンの側面を顕微鏡で観察したときに、非水溶性結晶の付着が認められる最低のシュウ酸濃度である。かかる「結晶生成濃度」は、エッチング液中の各成分の濃度、スプレー条件、エッチングされる銅または銅合金の結晶構造等の要因によって異なるが、通常、エッチング液中の塩化鉄に対して、5〜30質量%であることが好ましい。よって、本発明のエッチング液におけるシュウ酸の濃度は、塩化鉄に対して、5〜75質量%であることが好ましい。前述したように、ベンゼン環を有するアゾール化合物を含有せしめることによって、その生成量が少ない場合でも、シュウ酸銅がバンクとして有効に作用するようになるから、同一のサイドエッチ抑制効果が得られるシュウ酸の量は、ベンゼン環を有するアゾール化合物を含有しないエッチング液の場合と比較して、若干少なくなる。
本発明のエッチング液に塩酸を含有せしめることで、導体パターンの断面形状の均一性が向上することから好ましい。かかる効果が得られる機構は明らかでないが、過剰の塩化物イオンとpHの低下が、バンクの化学的・機械的性質に影響を及ぼしているものと推定している。本発明のエッチング液に塩酸を含有せしめる場合の塩酸の量は、シュウ酸の量に対し、50〜150質量%であることが好ましく、75〜125質量%であることがより好ましい。塩酸の量が少なすぎると、塩酸を含有せしめる効果が発現しない場合があり、量が多すぎると、バンクが溶解して大きなサイドエッチが生じる場合がある。なお、本発明における塩酸の量は、エッチング液に含まれる金属イオンに対して過剰の塩化物イオンに相当する量の塩化水素の量をいう。すなわち、塩化鉄は水溶液中で一部が加水分解し塩酸を生成するが、これによって生成した塩酸の量は本発明における塩酸の量に含まない。
本発明のエッチング液は、バンキング・エージェントを添加した他のエッチング液と同様、スプレー法エッチングに用いられる。浸漬法エッチング、パドル法エッチング、発泡法エッチング等のエッチング方法では、エッチングが十分に進行しない。
以下、本発明の実施例を示す。
[実施例1]
<エッチング液の調製>
水10kgに市販の40°ボーメの塩化鉄水溶液(濃度37質量%)8.0kg(塩化鉄として3.0kg)、シュウ酸二水和物0.31kg(シュウ酸として0.22kg)ベンゾトリアゾール4.0g、濃度20質量%の塩酸1.2kg(塩化水素として0.24kg)を加え、よく攪拌した後、水を追加して総量を40kgとし、塩化鉄7.4質量%、シュウ酸0.55質量%、塩酸0.60質量%、ベンゾトリアゾール0.0100質量%を含むエッチング液40kgを調製した。
<テスト用被エッチング材の作製>
ポリイミド基板と厚み18μmの電解銅箔(三井金属鉱業製、商品名:FQ−VLP)を積層した銅貼積層板を研磨パッド(三共理化学製、商品名:ケンマロン(登録商標)スーパーSF)を用いて研磨した後、厚み10μmのネガ型ドライフィルムレジストを熱圧着して貼り合わせ、露光後、現像・水洗を行って、60μmピッチ(レジストパターンのライン幅w/レジストパターンのスペース幅w=30μm/30μm)の縞状のレジストパターンを有するテスト用被エッチング材を作製した。
<エッチング>
スプレーノズル(いけうち製、商品名:BBXP 015 PVDF)を備えたスプレー法エッチング装置(山縣機械製、商品名:YCE−85V)を用い、スプレー圧(ゲージ圧)を250kPaとして、上記のエッチング液により、隣接する2ラインが十分に分離する時点まで、エッチングを行った。図1は、レジストパターン1cで被覆されていない銅層(電解銅箔)をエッチングして得られた導体パターンの断面形状を示す概略図であり、絶縁基板1a上に導体パターン1bが形成されている。「隣接する2ラインが十分に分離する時点」とは、導体パターンのボトム幅w=レジストパターンのライン幅w=30μmになる時点か、スペース部の基板表面に点状に散在する銅が観察されなくなる時点のうち、いずれか遅い時点をいう。
[実施例2〜10、比較例1〜6]
エッチング液の組成を表1の如く変更した以外は、実施例1と同様にしてエッチングを行った。
Figure 2011168834
<洗浄およびバンク除去性の評価>
エッチング後の各テスト用被エッチング材を、水洗後、濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液に1分間浸漬した後水洗してエッチングレジストを除去し、さらに、濃度5質量%の塩酸に1分間浸漬した後水洗し、次いで、濃度5質量%の塩酸にさらに2分間(合計、3分間)浸漬した後水洗した。各水洗後のテスト用被エッチング材を倍率1000倍の顕微鏡で観察したときの、緑色異物の付着の有無によって、バンク除去性を以下の3段階に分類した。
A:良好。塩酸1分間浸漬後に、緑色異物の付着が認められない
B:やや不良。塩酸1分間浸漬後には、緑色異物の付着が認められるが、塩酸3分間浸漬後には、緑色異物の付着が認められない
C:不良。塩酸3分間浸漬後にも、緑色異物の付着が認められる
なお、バンク除去性がCであったテスト用被エッチング材について、40℃に加温したモノエタノールアミンの10質量%水溶液に1分間浸漬後水洗し、再度顕微鏡で観察したところ、全てのテスト用被エッチング材について緑色異物の付着は認められなかったことから、かかる緑色異物は、銅表面に強固に結合していたために、塩酸では除去できなかったバンクと判断した。
<サイドエッチ量の評価>
バンク除去性の評価後の各テスト用被エッチング材の導体パターンのトップ幅wを、測長機能付きのデジタルマイクロスコープ(キーエンス製、商品名:VHX−900)で観察し、(30−w)/2(μm)により導体パターンのトップにおけるサイドエッチ量SE(μm)を求めた。
<導体パターン側面の凹凸評価>
バンク除去性の評価後の各テスト用被エッチング材に、スパッタ装置により白金を付着させ導電化処理した後、走査型電子顕微鏡を用いて導体パターンの側面を観察し、凹凸の度合いをトップのそれと比較し、以下の3段階に区分した。
A:良好。明らかな凹凸は観察されない
B:普通。明らかな凹凸が観察されるが、上面のそれと比較して軽微である
C:不良。上面のそれと比較して同程度以上の凹凸が観察される
Figure 2011168834
各実施例から分かるように、バンキング・エージェントとしてシュウ酸を含む塩化鉄エッチング液に、さらに0.0005質量%以上0.0100質量%以下のベンゼン環を有するアゾール化合物を添加することで、サイドエッチが小さく、エッチング不足面の凹凸が少なく、バンクの除去性が良好であり、かつ環境負荷の小さいエッチング液を調製することができる。とりわけ、ベンゼン環を有するアゾール化合物の添加量が0.0010質量%以上0.0050質量%以下である実施例3〜6および9、10では、バンク除去性と導体パターン側面の凹凸の少なさが、高い水準で両立されている。
これに対し、バンキング・エージェントとしてシュウ酸を含むが、ベンゼン環を有するアゾール化合物は含まないエッチング液を用いた比較例1およびベンゼン環を有するアゾール化合物の添加量が少ない比較例2では、導体パターン側面の凹凸が不良になっている。かかる凹凸は、比較例3のように、シュウ酸量を減らすことで改善することもできるが、この場合はサイドエッチが大きくなる問題がある。さらに、バンキング・エージェントとして、シュウ酸を用いずに、ベンゼン環を有するアゾール化合物のみを用いた比較例4では、本発明のエッチング液よりもサイドエッチが大きく、さらにバンクの除去性も不良である。比較例4よりもベンゼン環を有するアゾール化合物の添加量を減らしたエッチング液を用いた比較例5では、シュウ酸もベンゼン環を有するアゾール化合物も添加していないエッチング液を用いた比較例6並にサイドエッチが大きく、バンキング・エージェントとしてのベンゼン環を有するアゾール化合物の作用が全く発現していないにもかかわらず、バンクの除去性も不良である。
本発明のエッチング液は、プリント配線板の製造のみならず、リードフレーム、精密歯車、精密板ばね、エンコーダ用ディスクやストライプ、各種ステンシル製造等のその他各種の産業用途においても、高度に制御された銅または銅合金のエッチングが必要な場合に好適に用いることができる。
1a 絶縁基板
1b 導体パターン
1c レジストパターン
導体パターンのトップ幅
導体パターンのボトム幅
レジストパターンのライン幅
レジストパターンのスペース幅

Claims (1)

  1. 塩化鉄(III)、シュウ酸を少なくとも含有する銅または銅合金用エッチング液において、エッチング液に対して0.0005質量%以上0.0100質量%以下のベンゼン環を有するアゾール化合物を含むことを特徴とする銅または銅合金用エッチング液。
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