JP2011168537A - ピペラジン類の製造方法 - Google Patents

ピペラジン類の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011168537A
JP2011168537A JP2010033993A JP2010033993A JP2011168537A JP 2011168537 A JP2011168537 A JP 2011168537A JP 2010033993 A JP2010033993 A JP 2010033993A JP 2010033993 A JP2010033993 A JP 2010033993A JP 2011168537 A JP2011168537 A JP 2011168537A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
supported
hours
reaction
piperazines
hzsm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010033993A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Yamakawa
哲 山川
Hiroshi Tadaoka
弘 唯岡
Yoshimasa Watabe
善全 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sagami Chemical Research Institute
Tosoh Corp
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sagami Chemical Research Institute, Tosoh Corp filed Critical Sagami Chemical Research Institute
Priority to JP2010033993A priority Critical patent/JP2011168537A/ja
Publication of JP2011168537A publication Critical patent/JP2011168537A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】ピペラジン類を、温和な方法で得ることができる方法の提供。
【解決手段】一般式(1)
Figure 2011168537

(式中、Rは水素または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表されるジエチレントリアミン類を、白金族元素担持ゼオライト触媒の存在下に、環化させ、ピペラジン類を得る。
【選択図】なし

Description

本発明はピペラジン類の製造方法に関する。
ピペラジン類は、エポキシ樹脂硬化剤、キレート剤、潤滑油添加剤、アスファルト添加剤、界面活性剤、医薬品中間体など、様々な工業的な用途のある有用な化合物である。ピペラジン類の製造方法として、ジエチレントリアミン類の環化による方法が非特許文献1に開示されているが、350℃の高温を要する反応である。
Journal of Catalysis,1993年,144巻,556ページ.
本発明は、ジエチレントリアミン類の環化によるピペラジン類の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、白金族元素担持ゼオライト触媒を用いることにより、350℃以下でジエチレントリアミン類を環化しピペラジン類を製造できることを見出した。
すなわち本発明は、一般式(1)
Figure 2011168537
(式中、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表されるジエチレントリアミン類を、白金族元素担持ゼオライト触媒の存在下、環化させることを特徴とする、一般式(2)
Figure 2011168537
(式中、Rは前記と同じ内容を示す。)で示されるピペラジン類の製造方法に関する。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。はじめに、本発明のジエチレントリアミン類(1)およびピペラジン類(2)における置換基Rについて説明する。
Rで表される炭素数1〜4のアルキル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、シクロプロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が例示できる。
次にピペラジン類(2)の製造方法を説明する。
本発明の製造方法は、白金族元素担持ゼオライト触媒の存在下に行うことが必須である。白金族元素としては収率の点で、ルテニウムが好ましい。白金族元素の担持量および白金族元素担持ゼオライト触媒の使用量に特に制限はない。
白金族元素担持ゼオライト触媒のゼオライトとしては、ZSM−5、モルデナイト、A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、β型ゼオライト、ペンタシル型ゼオライト、シリカライト等が例示できる。
白金族元素担持ゼオライト触媒は、既報の含浸法、イオン交換法、混練法、インシピエント・ウエットネス法等で調製することができる。
本発明の反応は、水または有機溶媒中で実施することができる。用いることのできる有機溶媒としては、ペンタン、キシレン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒とジクロロメタン、クロロホルム、1,1,2,2−テトラクロロエタン等のハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒を例示することができる。さらにはこれらの混合溶媒等が例示できる。収率が良い点で、水が好ましい。溶媒の使用量に特に制限は無い。
反応温度は、50〜350℃の温度から適宜選ばれた温度で反応を実施することができるが、収率が良い点で300℃以下で行うことが望ましい。反応時間に特に制限は無い。
反応は、溶媒の沸点に応じて、密閉系、開放系のいずれで行っても良い。密閉系で行う場合、大気圧(0.1MPa)から5.0MPaの範囲から適宜選ばれた圧力で行うことができる。また、反応の際の雰囲気は、アルゴン、窒素等の不活性ガス、水素が好ましい。
反応後の溶液からピペラジン類(2)を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶、蒸留または昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
本発明により、工業的に有用なピペラジン類を温和な方法で得ることができる。
次に本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、用いたゼオライトの表記方法としてゼオライトの名称の前に含有する陽イオンを表記するものとする(例:ナトリウムを陽イオンとして含有するY型ゼオライトは、NaY型ゼオライト)。
触媒製造例−1
HZSM−5(シリカアルミナ比51、2.0g)をヘキサアンミンルテニウム(III)塩化物の1.64mM水溶液(120mL)に加え、24時間室温で撹拌した。撹拌後、溶媒を減圧留去した。得られた固体を、空気中、550℃で4時間焼成し、Ru担持HZSM−5(1)を得た。
触媒製造例−2
HZSM−5ゼオライト(シリカアルミナ比68、2.0g)をヘキサアンミンルテニウム(III)塩化物の8.18mM水溶液(120mL)に加え、24時間室温で撹拌した。撹拌後、溶媒を減圧留去した。得られた固体を、空気中、550℃で4時間焼成し、Ru担持HZSM−5(2)を得た。
触媒製造例−3
Hベータ型ゼオライト(シリカアルミナ比27、1.0g)をヘキサアンミンルテニウム(III)塩化物の8.13mM水溶液(60mL)に加え、24時間室温で撹拌した。撹拌後、溶媒を減圧留去した。得られた固体を、空気中、550℃で4時間焼成し、Ru担持Hベータを得た。
触媒製造例−4
シリカライト(2.0g)をヘキサアンミンルテニウム(III)塩化物の12.3mM水溶液(80mL)に加え、24時間室温で撹拌した。撹拌後、溶媒を減圧留去した。得られた固体を、空気中、550℃で4時間焼成し、Ru担持シリカライトを得た。
触媒製造例−5
NaY型ゼオライト(シリカアルミナ比5.6、2.68g)をヘキサアンミンルテニウム(III)塩化物の2.65mM水溶液(200mL)に加え、24時間室温で撹拌した。撹拌後、溶媒を減圧留去した。得られた固体を、空気中、550℃で4時間焼成し、Ru担持NaY(1)を得た。
触媒製造例−6
NaY型ゼオライト(シリカアルミナ比5.6、2.68g)をヘキサアンミンルテニウム(III)塩化物の5.3mM水溶液(100mL)に加え、24時間室温で撹拌した。撹拌後、ろ過・洗浄し、得られた固体を、空気中、550℃で4時間焼成し、Ru担持NaY(2)を得た。
実施例−1
オートクレーブに、触媒製造例1で得られたRu担持HZSM−5(1)(200mg)を入れ、水素雰囲気下200℃、1時間加熱した。室温まで冷却後、窒素気流下で、ジエチレントリアミン(3.0g、29mmol)、水(30mL)を加えた。容器内に窒素を導入し、初気圧を0.1MPaとした。メカニカルスターラーで充分攪拌しながら、250℃で18時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、ピペラジンを収率25.3%で得た。
実施例−2
Ru担持HZSM−5(1)を、触媒製造例−2で得られたRu担持HZSM−5(2)に替え、反応温度を230℃とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、ピペラジンを収率23.0%で得た。
実施例−3
Ru担持HZSM−5(1)を、触媒製造例−3で得られたRu担持Hベータに替えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ピペラジンを収率23.3%で得た。
実施例−4
Ru担持HZSM−5(1)を、触媒製造例−4で得られたRu担持シリカライトに替えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ピペラジンを収率10.6%で得た。
実施例−5
Ru担持HZSM−5(1)を、触媒製造例−5で得られたRu担持NaY(1)に替えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ピペラジンを収率22.5%で得た。
実施例−6
Ru担持HZSM−5(1)を、触媒製造例−6で得られたRu担持NaY(2)に替え、反応時間を3時間とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、ピペラジンを収率4.6%で得た。
実施例−7
オートクレーブに、触媒製造例−1で得られたRu担持HZSM−5(1)(200mg)を入れ、水素雰囲気下200℃、1時間加熱した。室温まで冷却後、窒素気流下で、ジエチレントリアミン(3.0g、29mmol)、水(30mL)を加えた。容器内に水素を導入し、初気圧を0.8MPaとした。メカニカルスターラーで充分攪拌しながら、250℃で18時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、ピペラジンを収率20.1%で得た。
実施例−8
Ru担持HZSM−5(1)を、触媒製造例−2で得られたRu担持HZSM−5(2)に替え、反応温度を230℃とした以外は、実施例7と同様の操作を行い、ピペラジンを収率22.5%で得た。
実施例−9
Ru担持HZSM−5(1)を、触媒製造例−3で得られたRu担持Hベータに替え、反応時間を3時間とした以外は、実施例7と同様の操作を行い、ピペラジンを収率26.0%で得た。
実施例−10
オートクレーブに、触媒製造例2で得られたRu担持HZSM−5(2)(200mg)を入れ、水素雰囲気下200℃、1時間加熱した。室温まで冷却後、窒素気流下で、ビス(2−アミノエチル)メチルアミン(3.0g、26mmol)、水(30mL)を加えた。容器内に窒素を導入し、初気圧を0.1MPaとした。メカニカルスターラーで充分で攪拌しながら、250℃で18時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、N−メチルピペラジンを収率42.4%で得た。

Claims (4)

  1. 一般式(1)
    Figure 2011168537
    (式中、Rは水素または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表されるジエチレントリアミン類を、白金族元素担持ゼオライト触媒の存在下、環化させることを特徴とする、一般式(2)
    Figure 2011168537
    (式中、Rは前記と同じ内容を示す。)で示されるピペラジン類の製造方法。
  2. Rが水素原子またはメチル基である請求項1に記載の製造方法。
  3. 白金族元素がルテニウムである請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 300℃以下で環化させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
JP2010033993A 2010-02-18 2010-02-18 ピペラジン類の製造方法 Pending JP2011168537A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010033993A JP2011168537A (ja) 2010-02-18 2010-02-18 ピペラジン類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010033993A JP2011168537A (ja) 2010-02-18 2010-02-18 ピペラジン類の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011168537A true JP2011168537A (ja) 2011-09-01

Family

ID=44683037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010033993A Pending JP2011168537A (ja) 2010-02-18 2010-02-18 ピペラジン類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011168537A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015107921A (ja) * 2013-12-03 2015-06-11 東ソー株式会社 ピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造法
JP2016121082A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 東ソー株式会社 ピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5337876B2 (ja) * 1973-07-19 1978-10-12
JPH01143864A (ja) * 1987-10-17 1989-06-06 Huels Ag 1,4‐ジアサビシクロ(2.2.2.)‐オクタン及びピペラジンから成る混合物の製造方法
JP2007533603A (ja) * 2003-08-01 2007-11-22 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト エチレンアミンの製造方法
JP2008280300A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Taiyo Nippon Sanso Corp 環状アルキレンイミンの製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5337876B2 (ja) * 1973-07-19 1978-10-12
JPH01143864A (ja) * 1987-10-17 1989-06-06 Huels Ag 1,4‐ジアサビシクロ(2.2.2.)‐オクタン及びピペラジンから成る混合物の製造方法
JP2007533603A (ja) * 2003-08-01 2007-11-22 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト エチレンアミンの製造方法
JP2008280300A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Taiyo Nippon Sanso Corp 環状アルキレンイミンの製造方法

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6014016163; Indian Journal of Chemistry Section A 38A(3), 1999, p.286-290 *
JPN6014016165; Zeolites 15, 1995, p.660-662 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015107921A (ja) * 2013-12-03 2015-06-11 東ソー株式会社 ピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造法
JP2016121082A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 東ソー株式会社 ピペラジン及びトリエチレンジアミンの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Nardi et al. Water excellent solvent for the synthesis of bifunctionalized cyclopentenones from furfural
Wu et al. Catalytic Synthesis of Potassium Acyltrifluoroborates (KATs) through Chemoselective Cross‐Coupling with a Bifunctional Reagent
WO2018069456A1 (en) Process for the manufacture of 2,6-dimethyl-5-hepten-1-al
JP2011168537A (ja) ピペラジン類の製造方法
Mbakidi et al. Glycerol-based ionic liquids: crucial microwaves-assisted synthetic step for solketal amines
JP6447988B2 (ja) 環状シロキサン化合物を含む組成物、環状シロキサン化合物の製造方法、及びシロキサン重合体の製造方法
JP2017516754A (ja) ゼオライト触媒上でのアミン混合物の反応によるtedaの製造
Sabitha et al. Trimethylsilyl Iodide‐Promoted Aza‐Prins Cyclization for the Synthesis of 4‐Iodopiperidines
CN114671848A (zh) 一种芳香环并氧硫杂环类化合物的合成方法
Alam et al. The Advances and Applications of Arynes and Their Precursors to Synthesize the Heterocyclic Compounds: A Review
SK27696A3 (en) Method of methylation of 2,2,6,6-tetramethylpiperidin-4-one
CN104994949B (zh) 制备4‑甲基戊‑3‑烯‑1‑醇衍生物的方法
JP2010070532A (ja) α−テルピネオール又はその誘導体の製造方法
CN106632440A (zh) 一种芳基硼酸酯和烯基硼酸酯的制备方法
Zang et al. An efficient one‐pot synthesis of pyrazolone derivatives promoted by acidic ionic liquid
KR101716594B1 (ko) β-디케톤 화합물로부터의 비대칭 β-디케톤 화합물의 추출 방법
JP5123535B2 (ja) 環状化合物の製造方法
JP2019527686A (ja) ハロゲンコーティングメタセシス触媒及びその方法
JP3906362B2 (ja) 環状ケトン類の製造方法
Incerti et al. Investigation of the Reaction between 3‐Benzisothiazolones, an Isoindole Isoster and Activated Acetylenes: Synthesis of Heterocyclic Backbones for Building Bioactive Molecules
JP6556476B2 (ja) ジフルオロメチル亜鉛化合物
Xu et al. An efficient heterogeneous palladium (0)-catalysed cross-coupling between 1-bromoalkynes and terminal alkynes leading to unsymmetrical 1, 3-diynes
JP5397907B2 (ja) 光学活性リン化合物の製造方法
JP2015205848A (ja) 9−ビフェニル−9−メチル−4−フルオレノールとその製造方法
JP6659445B2 (ja) 脱ベンジル化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140623

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140916