JP2011168434A - 匣鉢を用いた粉体の加熱方法 - Google Patents

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雄樹 藤田
Michiro Aoki
道郎 青木
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Abstract

【課題】匣鉢の内部に収納した微細な粉体を、匣鉢内部における温度分布の不均一を抑制し、しかも発生ガスの排気を良好に維持しつつ、均一に加熱することができる匣鉢を用いた加熱方法を提供すること。
【解決手段】匣鉢内に収容された被加熱物を、加熱炉内を移動させつつ加熱処理する加熱方法において、匣鉢内に収容された被加熱物の表層に凹部を設けて加熱処理する。匣鉢1の中央部や底部に位置する粉体2から、最近接の表層面までの距離が短縮されるため、表層部からの熱の吸収や、表層部への熱の排出を効率よく行うことができ、匣鉢内の粉体の位置による温度差が抑制され、発生ガスの排出効率が改善される。
【選択図】図3

Description

本発明は匣鉢を用いた粉体の加熱方法に関するものである。
電子工業製品の原料となるセラミック粉体を焼成する場合には、匣鉢と呼ばれる窯道具の内部に粉体を収納して焼成が行なわれるのが一般的である。工業的には所定の焼成温度カーブが形成された連続炉の一端から匣鉢を順次炉内に入れ、炉内を移動させつつ焼成を行い、他端から取り出す連続焼成が実施されている。
これらの粉体材料からは、焼成温度に達する前の昇温域において多様なガスが発生する。例えば、セラミックコンデンサ用からはCO、リチウムイオン電池用からは、アルカリ性ガスや金属リチウムの蒸発ガスなどである。このような粉体の焼成方法においては、粉体の温度分布の均一化を図ることと、前記の発生ガスを速やかに排気することと、外部から供給される反応用ガスを粉体と均一に接触させることが重要となる。
しかし通常、粉体は匣鉢の内部に収納されているだけであるから、匣鉢の表面に近い部分は加熱され易いが中心部は加熱されにくく、温度分布の不均一が発生し易い。また換気は粉体表面の自然換気のみであるから、粉体の中央部は発生ガスの排気や反応用ガスと粉体との接触は緩やかに進行し、焼成の長時間化や焼成特性の劣化に繋がっていた。
これらの問題に対し、昇温域の炉内に炉内雰囲気ガスの吸引筒を一定間隔で吊り下げ、発生ガスを速やかに吸引するとともに、炉床部から炉内雰囲気ガスの排気を行なう技術(特許文献1)や、匣鉢を複数の粒度分布からなるセラミック粒子により構成された多孔質のものとし、粉体から発生する発生ガスの拡散が容易に行なわれるようにする技術(特許文献2)が開示されている。
しかし、近年リチウムイオンバッテリーの正極材原料やチタン酸バリウムの前駆体として使用される粉体は微細化の傾向にあり、それに伴い粉体の表面温度と内部温度との差(△T)の許容幅(それを逸脱した場合には異常粒成長の要因となる△Tの幅)が従来よりも小さくなっており、従来では許容範囲にあった加熱方法では十分な焼成特性が得られない問題が顕在化してきている。また、粉体の微細化に伴い、粉体内部に発生ガスの排気が滞留しやすく、焼成特性の劣化がより生じやすい問題もある。
特許第2522877号公報 特開平8−268764号公報
本発明の目的は、匣鉢の内部に収納した微細な粉体を、匣鉢内の粉体の位置による温度差を抑制し、しかも発生ガスの排気を良好に維持しつつ、均一に加熱することができる匣鉢を用いた加熱方法を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明の匣鉢を用いた加熱方法は、匣鉢内に収容された粉体を、加熱炉内を移動させつつ加熱処理する加熱方法において、匣鉢内に収容された粉体の表層に凹部を設けて加熱処理することを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の匣鉢を用いた加熱方法において、凹部を均一間隔で、複数設けることを特徴とするものである。
本発明の匣鉢を用いた加熱方法によれば、匣鉢内に収容された粉体の表層に凹部を設けて加熱処理を行なう。粉体の表層に凹部を設けることによって、粉体の容積に対する表層面積を増やして匣鉢内部の各点における粉体と表層との平均距離を短くすることができ、これにより、匣鉢内の粉体の位置による温度差の抑制および、発生ガスの排出効率の改善が可能となる。
焼成温度カーブを示した図である。 本発明の実施形態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態を示す断面図である。
以下に本発明の好ましい実施の形態を説明する。図1は焼成温度カーブを模式的に示した図である。被焼成品である粉体は、図2のように匣鉢1に収納され、焼成炉の内部を進行して図1の焼成温度カーブにより焼成される。この焼成温度カーブによれば、約1時間で1100℃まで昇温後、約75分間保持され、30分間で冷却されることになるが、従来法では、粉体の表面温度と内部温度との差(△T)が、最大500℃程度あった。
そこで本発明では、図2のように、従来のように自由落下あるいは脱気充填により匣鉢2に収納された粉体2の表面に凹部3を設けて、粉体の容積に対する表層面積を増やした。この凹部3は、粉体の容積に対する表層面積を増やして匣鉢内部の各点における粉体と表層との平均距離を短くしたものであり、従来法による粉体1の粉深さ(t)を浅くした状態と同様の作用を奏するものである。
本実施形態では、匣鉢(330平方mm×100mm×10mm)内の粉体の充填深さを80mm、窪みの深さを30mmとし、凹部を設ける前と比較して表層面積を25%増加しており、見かけ深さは50〜80mmとなっている。なお、ここで見かけ深さとは、粉体と表層との距離の最大値を言う
一般に、凹部3を設ける前と比較して表層面積を20〜30%増加させることが好ましい。なお、30%以上表層面積を増加させると、匣鉢1に収納される粉体量が削減されてしまい不経済である。
なお、凹部3の形状や数は匣鉢1の大きさや粉体2の性状等に応じて適宜決定すればよい。例えば、図3に示す他の実施形態では、匣鉢1に収納された粉体4の表面に、のこぎり刃状の窪みを連続的に形成し、図4に示す他の実施形態では、匣鉢1に収納された粉体の表面に、棒状の窪みを等間隔に形成している。
上記のように、本発明では匣鉢1に収納された粉体2の表層に凹部3を設けて加熱処理を行う。凹部3の形成により表層面積が増加し、匣鉢1の中央部や底部に位置する粉体2から、最近接の表層面までの距離が短縮されるため、表層部からの熱の吸収や、表層部への熱の排出を効率よく行うことができ、匣鉢内の粉体の位置による温度差が抑制され、発生ガスの排出効率が改善される。
近年、リチウムイオンバッテリーの正極材原料やチタン酸バリウムの前駆体として使用される粉体は微細化の傾向にあり、それに伴い粉体の表面温度と内部温度との差(△T)の許容幅(それを逸脱した場合には異常粒成長の要因となる△Tの幅)が従来よりも小さくなっており、従来では許容範囲にあった加熱方法では十分な焼成特性が得られない問題が顕在化してきていたが、本発明によれば、従来法では最大500℃程度であった粉△Tを、最大200℃程度にまで抑制することができ、当該問題が回避可能となる。また、粉体の微細化に伴い、粉体内部に発生ガスの排気が滞留しやすくなり、焼成特性の劣化がより生じやすくなっていた問題も、同時に回避可能となる。
1 匣鉢
2 粉体
3 凹部

Claims (2)

  1. 匣鉢内に収容された粉体を、加熱炉内を移動させつつ加熱処理する加熱方法において、
    匣鉢内に収容された粉体の表層に凹部を設けて加熱処理することを特徴とする匣鉢を用いた加熱方法。
  2. 凹部を均一間隔で、複数設けることを特徴とする請求項1記載の匣鉢を用いた加熱方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015218098A (ja) * 2014-05-21 2015-12-07 住友金属鉱山株式会社 リチウム遷移金属複合酸化物製造用匣鉢充填物およびリチウム遷移金属複合酸化物の製造方法

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