JP2011168166A - ハイブリッド車両用駆動装置 - Google Patents

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裕貴 矢田
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Abstract

【課題】制御ユニットを含めたハイブリッド車両用駆動装置全体を小型化する。
【解決手段】内燃機関Eに駆動連結される入力部材Iと、車輪Wに駆動連結される出力部材Oと、第一軸心X1を回転軸心とする第一回転電機MG1と、第一軸心X1と平行な第二軸心X2を回転軸心とする第二回転電機MG2と、入力部材I、回転電機MG1、MG2、及び出力部材Oの間で駆動力の伝達を行う駆動伝達機構4と、回転電機MG1、MG2、及び駆動伝達機構4を収容する駆動装置ケースCsと、リアクトルL1を用いた昇圧回路2を含む制御ユニット3と、を備えたハイブリッド車両用駆動装置1であって、リアクトルL1は、第二軸心X2の径方向に第二回転電機MG2のロータRo2と重複して配置され、駆動装置ケースCsの内部に取り付けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関に駆動連結される入力部材と、車輪に駆動連結される出力部材と、第一軸心を回転軸心とする第一回転電機と、前記第一軸心と平行な第二軸心を回転軸心とする第二回転電機と、前記入力部材、前記第一回転電機、前記第二回転電機、及び前記出力部材の間で駆動力の伝達を行う駆動伝達機構と、前記第一回転電機、前記第二回転電機、及び前記駆動伝達機構を収容する駆動装置ケースと、リアクトルを用いた昇圧回路を含む制御ユニットと、を備えたハイブリッド車両用駆動装置に関する。
上記のようなハイブリッド車両用駆動装置として、例えば下記の特許文献1に記載された装置が既に知られている。このようなハイブリッド車両用駆動装置には、回転電機を駆動する制御ユニットが備えられている。制御ユニットには、バッテリなどの直流の電源電圧を昇圧する昇圧回路と、昇圧回路により昇圧された直流電圧を交流電圧に変換して回転電機に供給するインバータ回路が含まれている。ここで、昇圧回路としてはリアクトルを用いたタイプのものが採用されている。
特開2009−201257号公報
ハイブリッド車両用駆動装置用の制御ユニットに用いられるリアクトルは、車両を駆動できる回転電機の電力源に接続されて用いられるため、その外形が大きくなる。しかし、この特許文献1に記載の装置では、当該特許文献1の図1から図5に示されているように、リアクトル(特許文献1における符号43)は、駆動装置ケースに隣接して配置された制御ユニット内(特許文献1における符号1)にその他の回路構成部品と共に配置されている。このため、従来の技術では、制御ユニット及び当該制御ユニットを含めたハイブリッド車両用駆動装置全体が大型化してしまい、これらの車両への搭載性が悪化してしまうという問題があった。
そこで、制御ユニットを含めたハイブリッド車両用駆動装置全体を小型化することが望まれる。
上記目的を達成するための本発明に係る、内燃機関に駆動連結される入力部材と、車輪に駆動連結される出力部材と、第一軸心を回転軸心とする第一回転電機と、前記第一軸心と平行な第二軸心を回転軸心とする第二回転電機と、前記入力部材、前記第一回転電機、前記第二回転電機、及び前記出力部材の間で駆動力の伝達を行う駆動伝達機構と、前記第一回転電機、前記第二回転電機、及び前記駆動伝達機構を収容する駆動装置ケースと、リアクトルを用いた昇圧回路を含む制御ユニットと、を備えたハイブリッド車両用駆動装置の特徴構成は、前記リアクトルは、前記第二軸心の径方向に前記第二回転電機のロータと重複して配置され、前記駆動装置ケースの内部に取り付けられている点にある。
本願において、2つの部材又は回転軸心の配置に関して、ある方向に「重複」とは、2つの部材又は回転軸心のそれぞれが、当該方向の配置に関して同じ位置となる部分を少なくとも一部に有することを指す。
また、本願において、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が一又は二以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む概念として用いている。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材が含まれ、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等が含まれる。
また、本願において、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
また、本願において、「昇圧回路」は、電圧を昇圧する回路に加えて、電圧を降圧する回路も含むものとする。
2つの回転電機が平行な2つの回転軸心上にそれぞれ配置されるハイブリッド車両用駆動装置では、一般に、第一軸心上には内燃機関に駆動連結される入力部材と第一回転電機とが配置され、一方、第二軸心上には第二回転電機のみが配置される。よって、第一回転電機が配置される第一軸心の周辺に比べて、第二回転電機が配置される第二軸心の周辺には、ハイブリッド車両用駆動装置の他の構成部品を配置するためには利用されていない空間(ここでは、「非利用空間」と称する。)を生じさせ易い。より具体的には、第二軸心の径方向に第二回転電機のロータと重複する位置に、非利用空間を生じさせ易い。
上記の特徴構成によれば、駆動装置ケースの内部の非利用空間を有効利用して、制御ユニットの昇圧回路の一部を構成するリアクトルを当該非利用空間に配置することができる。よって、リアクトルを除いた分だけ制御ユニットを小型化することができる。このとき、ハイブリッド車両用駆動装置内の非利用空間にリアクトルが配置されるだけなので、ハイブリッド車両用駆動装置の寸法は変わらない。従って、制御ユニットを含めたハイブリッド車両用駆動装置全体を小型化することができる。これにより、これらの車両への搭載性を向上させることができる。
また、リアクトルは、制御ユニットの他の回路構成部品と分離して単品での品質保証ができる。そのため、制御ユニットから分離して単品で駆動装置ケースの内部に取り付けても、制御ユニット全体としての品質を確保することができる。
ここで、前記第二回転電機は、前記ロータの径方向外側に配置されたステータを備え、当該ステータは、ステータコアの軸方向端面から前記第二軸心の軸方向に突出するコイルエンド部を備え、前記リアクトルは、前記コイルエンド部の径方向内側に配置されているとともに、前記第二軸心の軸方向に前記コイルエンド部と重複して配置されている構成とすると好適である。
この構成によれば、コイルエンド部の径方向内側であって当該コイルエンド部と軸方向に重複する位置に生じる空間を有効利用して、リアクトルを配置することができる。よって、第二軸心上に配置される各部材の全体としての軸方向長さが長くなることを抑制しながら、制御ユニットを含めたハイブリッド車両用駆動装置全体を小型化することができる。
ここで、前記駆動伝達機構は、前記第二軸心を回転軸心として前記第二回転電機のロータと一体回転する第二ロータ軸を備え、前記リアクトルは、前記第二軸心の軸方向に前記第二ロータ軸と重複して配置されているとともに前記第二ロータ軸に対して径方向外側に隣接するように配置されている構成とすると好適である。
この構成によれば、第二ロータ軸の径方向外側の空間を有効利用して、リアクトルを配置することができる。このとき、第二ロータ軸に対して径方向外側に隣接させてリアクトルを配置することで、第二ロータ軸の径方向外側のより多くの空間を有効利用することができる。よって、必要に応じてリアクトルを大型化することが容易となる。
ここで、前記リアクトルは、外形が筒状に形成されており、前記第二軸心における前記第二ロータ軸の外周面を囲むように配置されている構成とすると好適である。
第二ロータ軸の径方向外側に広がる空間は、第二軸心の周方向にも広がる。よって、この構成によれば、この周方向に広がる空間に合わせて、リアクトルの外形を筒状に形成して配置することができ、当該空間を周方向全体に亘って有効利用することができる。
ここで、前記駆動伝達機構は、少なくとも第一ギヤと当該第一ギヤより小径の第二ギヤとを備え、これらが前記第二軸心と平行な第三軸心を回転軸心として一体回転するように連結されてなるカウンタギヤ機構を備え、前記カウンタギヤ機構は、前記第二回転電機に対して前記第二軸心の軸方向一方側に配置され、前記第一ギヤは、前記第二軸心の径方向に前記第二回転電機のロータと重複するように配置され、前記第二ギヤは、前記第一ギヤより前記第二回転電機側に配置され、前記リアクトルは、前記第二軸心の軸方向における前記第二回転電機のロータと前記第一ギヤとの間に配置されているとともに、前記第二軸心の径方向に前記第一ギヤと重複して配置されている構成とすると好適である。
この構成によれば、第一ギヤと第二回転電機のロータとの間に形成される空間を有効利用してリアクトルを配置することができる。その際、上記の構成では、第一ギヤより小径となる第二ギヤが、第二軸心の軸方向で第一ギヤと第二回転電機のロータとの間に配置されることになるため、当該第一ギヤと第二回転電機のロータとの間に形成される空間を、第二ギヤによって遮られることなく第二軸心の軸方向に拡大することができる。よって、当該空間に配置されるリアクトルを、必要に応じて軸方向に拡大させて大型化することが容易となる。
ここで、前記駆動伝達機構は、前記第二軸心の軸方向における前記第二ギヤより前記第二回転電機側で前記カウンタギヤ機構を前記駆動装置ケースに対して回転可能に支持するカウンタ支持軸受を備え、前記リアクトルは、前記第二軸心の軸方向に前記カウンタ支持軸受と重複して配置されているとともに、前記第二軸心の径方向における前記カウンタ支持軸受より内側に配置されている構成とすると好適である。
この構成によれば、第二軸心から見てカウンタ支持軸受より径方向内側の空間を有効利用して、リアクトルを配置することができる。
ここで、前記第三軸心は、前記第二軸心の径方向に前記第二回転電機と重複して配置されている構成とすると好適である。
この構成によれば、カウンタギヤ機構を、第二軸心の径方向に第二回転電機と重複して配置できる。これにより、第二軸心から見てカウンタギヤ機構より径方向内側の空間を有効利用して、リアクトルを配置することができる。
ここで、前記駆動伝達機構は、前記第二軸心を回転軸心として前記第二回転電機のロータと一体回転する第二ロータ軸と、前記第二軸心の軸方向における前記第二回転電機より前記カウンタギヤ機構側で前記第二ロータ軸を前記駆動装置ケースに対して回転可能に支持する第二ロータ軸支持軸受と、を備え、前記第二ロータ軸支持軸受は、前記第二軸心の軸方向における前記リアクトルと前記第一ギヤとの間に配置されている構成とすると好適である。
第二軸心の軸方向で第一ギヤと第二回転電機との間には、小径の第二ギヤが配置されており、当該第二ギヤが配置された軸方向位置における第二軸心の径方向の空間は、径方向に比較的狭い空間(ここでは、「幅狭空間」と称する。)となる。一方、第二軸心の軸方向で第二ギヤよりも第二回転電機側の位置における第二軸心の径方向の空間は、径方向の制約が少ない場合が多く、径方向に比較的広い空間(ここでは、「幅広空間」と称する。)となり易い。
この構成によれば、幅狭空間に、同じく径方向幅が比較的小さい第二ロータ軸支持軸受を配置することができ、幅広空間に比較的大型となるリアクトルを配置することができる。よって、第二軸心の軸方向で第一ギヤと第二回転電機との間に形成される空間の、軸方向の各位置における径方向の幅を考慮し、当該空間を有効利用して第二ロータ軸支持軸受とリアクトルとをそれぞれ適切に配置することができる。
ここで、前記リアクトルは、前記駆動装置ケースの外部に配置される前記制御ユニットにおける、前記リアクトルを除いた前記昇圧回路に、バスバーを介して電気的に接続される構成とすると好適である。
この構成によれば、バスバーを用いることにより、リアクトルと、リアクトルを除いた昇圧回路との間を適切に電気的に接続することができる。また、一般に、バスバーは、ボルト、ナット等の締結部材等を用いて物理的に接続される。よって、バスバーを用いることにより、リアクトルと、リアクトルを除いた昇圧回路との間の電気的な接続を物理的により確実なものとすることができる。更には、バスバーを用いることにより、リアクトルと、リアクトルを除いた昇圧回路との間の物理的及び電気的な接続又は分離を行うことが容易になり、ハイブリッド車両用駆動装置の組み立て又は補修を容易化することができる。
本発明の実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置のスケルトン図である。 本発明の実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置の軸方向に直交する面における各回転軸心の配置を示す図である。 制御ユニットの構成を示す回路図である。 本発明の実施形態に係るハイブリッド車両用駆動装置の要部断面図である。 バスバーの配置構成を示すハイブリッド車両用駆動装置の要部断面図である。 リアクトルの配置構成を示す斜視図である。 その他の実施形態に係るリアクトルの配置構成を示す斜視図である。
本発明に係るハイブリッド車両用駆動装置1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、ハイブリッド車両用駆動装置1の機械的構成を示すスケルトン図である。図1に示すように、このハイブリッド車両用駆動装置1は、内燃機関E、第一回転電機MG1、及び第二回転電機MG2を駆動力源として利用して走行可能なハイブリッド車両用の駆動装置である。本例では、ハイブリッド車両用駆動装置1は、いわゆる2モータスプリット方式のハイブリッド車両用の駆動装置として構成されている。
このハイブリッド車両用駆動装置1は、内燃機関Eに駆動連結される入力部材Iと、車輪Wに駆動連結される出力部材Oと、第一軸心X1を回転軸心とする第一回転電機MG1と、第一軸心X1と平行な第二軸心X2を回転軸心とする第二回転電機MG2と、入力部材I、第一回転電機MG1、第二回転電機MG2、及び出力部材Oの間で駆動力の伝達を行う駆動伝達機構4と、第一回転電機MG1、第二回転電機MG2、及び駆動伝達機構4を収容する駆動装置ケースCsと、リアクトルL1を用いた昇圧回路2を含む制御ユニット3と、を備えている。このような構成において、本実施形態に係る駆動装置1は、特に制御ユニット3の昇圧回路2を構成する1つの回路構成部品であるリアクトルL1の配置構成に特徴を有する。すなわち、リアクトルL1が、制御ユニット3の他の回路構成部品と分離されて、駆動装置ケースCsの内部に、第二軸心X2の径方向に第二回転電機MG2の第二ロータRo2と重複して配置されている点に特徴を有する。以下では、本実施形態に係る駆動装置1について、詳細に説明する。
1.ハイブリッド車両用駆動装置の概略構成
図1に示すように、ハイブリッド車両用駆動装置1は、内燃機関Eに駆動連結された入力部材Iと、第一回転電機MG1と、第二回転電機MG2と、駆動伝達機構4を構成する遊星歯車装置PG、カウンタギヤ機構Ct、及び出力用差動歯車装置DFと、車輪Wに駆動連結される出力部材Oと、を備えている。以下では、ハイブリッド車両用駆動装置1を単に「駆動装置1」と称する。
この駆動装置1では、第一軸心X1上に、内燃機関Eに駆動連結された入力部材I、第一回転電機MG1、及び遊星歯車装置PGが配置されている。第一軸心X1と平行に、第二軸心X2、第三軸心X3、及び第四軸心X4が配置される。そして、第二軸心X2上に第二回転電機MG2が配置され、第三軸心X3上にカウンタギヤ機構Ctが配置され、第四軸心X4上に出力部材O及び出力用差動歯車装置DFが配置される。
また、図2は、これらの回転軸心に直交する面における、各回転軸心の配置の例を示している。なお、図2は、これらの回転軸心の一方側(図1の右側、以下同じ。)から他方側(図1の左側、以下同じ。)を見た場合を示している。この図2にも示すように、第一軸心X1、第二軸心X2、第三軸心X3、及び第四軸心X4は、互いに平行に配置されている。また、第一軸心X1、第二軸心X2、第三軸心X3、及び第四軸心X4は、軸方向から見てそれぞれ異なる位置に配置されている。図2に示す例では、第一軸心X1、第二軸心X2、及び第四軸心X4が、軸方向から見てこれらの軸心を結ぶ線が三角形を形成するように配置され、第四軸心X4は、軸方向から見てその三角形の内部に配置されている。なお、第一軸心X1、第二軸心X2、第三軸心X3、及び第四軸心X4が互いに平行であることから、これらの軸方向は互いに一致する。よって、以下では、第一軸心X1、第二軸心X2、第三軸心X3、及び第四軸心X4のいずれかの軸心の方向を単に「軸方向」として説明する。一方、「径方向」及び「周方向」については、第一軸心X1、第二軸心X2、第三軸心X3、及び第四軸心X4のいずれの軸心に関しての方向であるかを明記して説明する。
内燃機関Eは、燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す装置であり、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの公知の各種エンジンを用いることができる。本例では、入力部材Iは、ダンパDPを介して、内燃機関Eのクランクシャフト等のエンジン出力軸に駆動連結されている。なお、入力部材IがダンパDPに加えてクラッチ等を介して、或いは、ダンパDPやクラッチ等を介さずに直接内燃機関Eに駆動連結された構成としても好適である。
第一回転電機MG1は、図1及び図2に示すように、第一軸心X1周りに配置され、駆動装置ケースCsに固定された第一ステータSt1と、当該第一ステータSt1の径方向内側に配置され、駆動装置ケースCsに対して回転可能に支持された第一ロータRo1と、を有している。第一ステータSt1は、ステータコアの軸方向端面から第一軸心X1の軸方向に突出する第一コイルエンド部Ce1を備えている。また、駆動装置1は、第一軸心X1を回転軸心として第一ロータRo1と一体回転する第一ロータ軸Rs1を備えている。そして、第一ロータRo1は、第一ロータ軸Rs1を介して、遊星歯車装置PGのサンギヤsと一体回転するように駆動連結されている。第一回転電機MG1は、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを果たすことが可能とされている。そのため、第一回転電機MG1は、蓄電装置としてのバッテリ73(図3参照)と電気的に接続されている。なお、蓄電装置としてキャパシタ等を用いても好適である。本例では、第一回転電機MG1は、主に遊星歯車装置PGを介して入力される入力部材I(内燃機関E)のトルクにより発電を行い、バッテリを充電し、或いは第二回転電機MG2を駆動するための電力を供給するジェネレータとして機能する。但し、車両の高速走行時や内燃機関Eの始動時等には第一回転電機MG1は力行して駆動力を出力するモータとして機能する場合もある。
第二回転電機MG2は、図1及び図2に示すように、第二軸心X2周りに配置され、駆動装置ケースCsに固定された第二ステータSt2と、当該第二ステータSt2の径方向内側に配置され、駆動装置ケースCsに対して回転可能に支持された第二ロータRo2と、を有している。第二ステータSt2は、ステータコアの軸方向端面から第二軸心X2の軸方向に突出する第二コイルエンド部Ce2を備えている。また、駆動装置1は、第二軸心X2を回転軸心として第二ロータRo2と一体回転する第二ロータ軸Rs2を備えている。そして、第二ロータRo2は、第二ロータ軸Rs2を介して、第二回転電機出力ギヤ21と一体回転するように駆動連結されている。第二回転電機MG2は、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを果たすことが可能とされている。そのため、第二回転電機MG2も、蓄電装置としてのバッテリ73と電気的に接続されている。本例では、第二回転電機MG2は、主に車両を走行させるための駆動力を補助するモータとして機能する。ただし、車両の減速時等には、第二回転電機MG2は車両の慣性力を電気エネルギとして回生するジェネレータとして機能する場合もある。なお、第二ロータRo2が本発明における「第二回転電機のロータ」である。
本実施形態においては、遊星歯車装置PGは、図1に示すように、入力部材I及び第一回転電機MG1と共に第一軸心X1上に配置されたシングルピニオン型の遊星歯車機構とされている。すなわち、遊星歯車装置PGは、複数のピニオンギヤpを支持するキャリヤcaと、ピニオンギヤpにそれぞれ噛み合うサンギヤs及びリングギヤrと、の3つの回転要素を有している。サンギヤsは、第一回転電機MG1の第一ロータRo1の第一ロータ軸Rs1と一体回転するように駆動連結されている。キャリヤcaは、入力部材Iと一体回転するように駆動連結されている。リングギヤrは、カウンタドライブギヤ22と一体回転するように駆動連結されている。このカウンタドライブギヤ22は、カウンタギヤ機構Ctの第一ギヤG1と噛み合っており、遊星歯車装置PGのリングギヤrの回転が、第一ギヤG1を介してこのカウンタギヤ機構Ctに伝達される構成となっている。よって、遊星歯車装置PGは、入力部材Iに伝達される内燃機関Eのトルクを第一回転電機MG1とカウンタギヤ機構Ctとに分配して伝達する。
カウンタギヤ機構Ctは、遊星歯車装置PGを介して伝達された内燃機関Eのトルクを出力用差動歯車装置DFへ伝達するための機構である。カウンタギヤ機構Ctは、少なくとも第一ギヤG1と当該第一ギヤG1より小径の第二ギヤG2とを備え、これらが第三軸心X3を回転軸心として一体回転するように構成されている。本実施形態では、第一ギヤG1と第二ギヤG2とは、駆動装置ケースCsに対して回転可能に支持されるカウンタ軸23により連結されている。また、第一ギヤG1は、上記のように、遊星歯車装置PGのカウンタドライブギヤ22に噛み合っている。また、第一ギヤG1は、カウンタドライブギヤ22とは周方向の異なる位置で、第二回転電機出力ギヤ21にも噛み合っている(図2参照)。第二ギヤG2は、後述する出力用差動歯車装置DFが有する差動入力ギヤ24に噛み合っている。従って、カウンタギヤ機構Ctは、カウンタドライブギヤ22に伝達されるトルク及び第二回転電機MG2のトルクの双方を出力用差動歯車装置DFへ伝達させる。
出力用差動歯車装置DFは、差動入力ギヤ24を有し、当該差動入力ギヤ24に伝達されるトルクを車輪Wに伝達する。本例では、出力用差動歯車装置DFは、互いに噛み合う複数の傘歯車を用いた差動歯車機構とされており、カウンタギヤ機構Ctの第二ギヤG2を介して差動入力ギヤ24に伝達される回転及びトルクを分配して、それぞれ出力部材Oを介して左右2つの車輪Wに伝達する。
2.制御ユニットの構成
次に、本実施形態に係る制御ユニット3の構成について図3に基づいて説明する。本実施形態においては、制御ユニット3は、昇圧回路2と、昇圧回路2により昇圧された直流電力を交流電力に変換して第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2に供給するインバータ回路75、76とを含む。すなわち、制御ユニット3は、2つの回転電機MG1、MG2を駆動する装置として構成されている。そのため、制御ユニット3は、第一回転電機MG1に対応する第一インバータ回路75と、第二回転電機MG2に対応する第二インバータ回路76との2つのインバータ回路を備えている。また、本例では、制御ユニット3は、2つのインバータ回路75、76に共通の1つの昇圧回路2を備えている。そして、この昇圧回路2が、2つのインバータ回路75、76に共通のシステム電圧Vdcを生成するように構成されている。また、制御ユニット3は、蓄電装置としてのバッテリ73からの電源電圧Vbを平滑化する第一平滑コンデンサQ1と、昇圧回路2による昇圧後のシステム電圧Vdcを平滑化する第二平滑コンデンサQ2と、を備えている。バッテリ73は、昇圧回路2及び2つのインバータ回路75、76を介して回転電機MG1、MG2に電力を供給可能であると共に、回転電機MG1、MG2が発電して得られた電力を蓄電可能に構成されている。
昇圧回路2は、バッテリ73からの電源電圧Vbを変換して所望のシステム電圧Vdcを生成するDC−DCコンバータとして構成されている。本実施形態では、昇圧回路2は、電源電圧Vbの昇圧を行う昇圧コンバータとしている。なお、回転電機MG1、MG2が発電機として機能する際には、インバータ回路75、76からのシステム電圧Vdcを降圧してバッテリ73に供給し、当該バッテリ73を充電する。昇圧回路2は、リアクトルL1と、電圧変換用スイッチング素子E1、E2と、を備えている。ここでは、昇圧回路2は、電圧変換用スイッチング素子として、直列に接続された一対の上アーム素子E1及び下アーム素子E2を備えている。これらの電圧変換用スイッチング素子E1、E2として、本例では、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を用いる。上アーム素子E1のエミッタと下アーム素子E2のコレクタとが、リアクトルL1を介してバッテリ73の正極端子に接続されている。本実施形態では、リアクトルL1は、巻線を利用した受動素子である。また、上アーム素子E1のコレクタは、昇圧回路2による昇圧後の電圧が供給されるシステム電圧線67に接続され、下アーム素子E2のエミッタは、バッテリ73の負極端子につながる負極線68に接続されている。また、各電圧変換用スイッチング素子E1、E2には、それぞれフリーホイールダイオードD1、D2が並列接続されている。なお、電圧変換用スイッチング素子E1、E2としては、IGBTの他に、バイポーラ型、電界効果型、MOS型など種々の構造のパワートランジスタを用いることができる。
電圧変換用スイッチング素子E1、E2のそれぞれは、図示しない制御装置から出力されるゲート駆動信号に従ってON/OFF動作(スイッチング動作)する。昇圧回路2は、スイッチング素子E1がON/OFFされることにより生じるリアクトルL1の誘導起電力により、バッテリ73から供給された電源電圧Vbを所望のシステム電圧Vdcまで昇圧する。そして、昇圧回路2は、システム電圧Vdcを、電圧線67を介して第一インバータ回路75及び第二インバータ回路76に供給する。一方、昇圧回路2は、スイッチング素子E2がON/OFFされることにより生じるリアクトルL1の誘導起電力により、インバータ回路75、76から供給されたシステム電圧Vdcを降圧して、バッテリ73に供給する。
第一インバータ回路75は、システム電圧Vdcを有する直流電力を交流電力に変換して第一回転電機MG1に供給するための回路である。第一インバータ回路75は、ブリッジ回路により構成され、複数組のスイッチング素子E3〜E8を備えている。ここでは、第一インバータ回路75は、第一回転電機MG1の各相(U相、V相、W相の3相)のそれぞれについて一対のスイッチング素子、具体的には、U相用上アーム素子E3及びU相用下アーム素子E4、V相用上アーム素子E5及びV相用下アーム素子E6、並びにW相用上アーム素子E7及びW相用下アーム素子E8を備えている。これらのスイッチング素子E3〜E8として、本例では、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を用いる。各相用の上アーム素子E3、E5、E7のエミッタと下アーム素子E4、E6、E8のコレクタとが、第一回転電機MG1の各相のコイルにそれぞれ接続されている。また、各相用の上アーム素子E3、E5、E7のコレクタはシステム電圧線67に接続され、各相用の下アーム素子E4、E6、E8のエミッタは負極線68に接続されている。また、各スイッチング素子E3〜E8には、それぞれフリーホイールダイオードD3〜D8が並列接続されている。なお、スイッチング素子E3〜E8としては、IGBTの他に、バイポーラ型、電界効果型、MOS型など種々の構造のパワートランジスタを用いることができる。
スイッチング素子E3〜E8のそれぞれは、図示しない制御装置から出力されるゲート駆動信号に従ってON/OFF動作する。これにより、第一インバータ回路75は、システム電圧Vdcを交流電圧に変換して第一回転電機MG1に供給し、駆動力を第一回転電機MG1に出力させる。また、第一インバータ回路75は、第一回転電機MG1が発電機として機能する際には、発電により得られた交流電力を直流電力に変換してシステム電圧線67を介して昇圧回路2に供給する。この直流電力は昇圧回路2により降圧されてバッテリ73に蓄電される。
第二インバータ回路76は、システム電圧Vdcを有する直流電力を交流電力に変換して第二回転電機MG2に供給するための装置である。この第二インバータ回路76は、上述した第一インバータ回路75と同じ構成を有している。すなわち、第二インバータ回路76のスイッチング素子E9〜E14及びフリーホイールダイオードD9〜D14は、それぞれ第一インバータ回路75のスイッチング素子E3〜E8及びフリーホイールダイオードD3〜D8に対応しており、図示しない制御装置から出力されるゲート駆動信号により同様の機能を生じる。
制御ユニット3における各回路構成部品は、基本的には制御ユニット3用のケース内に収容されて、駆動装置ケースCsの外部に、隣接又は離間して配置される。制御ユニット3用のケースが、駆動装置ケースCsに一体的に取り付けられるようにする場合でも、これらの各回路構成部品は、第一回転電機MG1、第二回転電機MG2、及び駆動伝達機構4と、制御ユニット3用のケース及び駆動装置ケースCsの一方又は双方により物理的に分離されるように構成されている。但し、本実施形態では、制御ユニット3における各回路構成部品のうちリアクトルL1は、制御ユニット3の他の回路構成部品と分離されて、駆動装置ケースCsの内部に配置される(図1及び図4等参照)。そのため、制御ユニット3は、バッテリ73と電圧変換用スイッチング素子E1、E2との間に、端子台65と2本のバスバーBbとを備えており、リアクトルL1は、端子台65及び2本のバスバーBbを介して、制御ユニット3の他の回路構成部品と電気的に接続される。
また、第一インバータ回路75は、端子台63及び3本のバスバーを介して、第一回転電機MG1と電気的に接続される。第二インバータ回路76は、端子台64及び3本のバスバーを介して、第二回転電機MG2と電気的に接続される。
3.ハイブリッド車両用駆動装置の各部の配置構成
次に、本実施形態に係る駆動装置1における各構成部品の構成及び配置について図4から図6に基づいて詳細に説明する。図4は、駆動装置1の構成要素の内、第二回転電機MG2、カウンタギヤ機構Ct、駆動装置ケースCs等の構成及び配置を示す断面図である。図4は、第二軸心X2の周方向における第三軸心X3と一致する位置での、第二軸心X2の軸方向及び径方向の断面図であり、この断面は、第二軸心X2及び第三軸心X3を含む平面となっている。
3−1.駆動装置ケース
駆動装置ケースCsは、第一回転電機MG1、第二回転電機MG2、及び駆動伝達機構4等を収容する。駆動装置ケースCsは、図4に示す部分では、駆動装置ケース本体37と、当該駆動装置ケース本体37の軸方向一方側(図4における右側、以下同じ。)に取り付けられるフロントカバー39と、駆動装置ケース本体37の軸方向他方側(図4における左側、以下同じ。)に取り付けられるリヤカバー36と、に分割可能に構成されている。これらは、ボルト等の締結部材を用いて互いに締結固定されている。なお、駆動装置ケース本体37とフロントカバー39とは、図示されていない部分で締結固定されている。
図4に示すように、駆動装置ケース本体37とリヤカバー36との間に形成される空間には、主に第二回転電機MG2と第二ロータ軸Rs2を構成する軸方向他方側の軸部材である他方側第二ロータ軸31とが収容されている。駆動装置ケース本体37とフロントカバー39との間の空間には、主に、カウンタギヤ機構Ctと第二ロータ軸Rs2を構成する軸方向一方側の軸部材である一方側第二ロータ軸30とが収容されている。駆動装置ケースCsは、図4に示していない部分で、上記のように、第一回転電機MG1、遊星歯車装置PG、出力用差動歯車装置DF、差動入力ギヤ24、入力部材I、及び第一ロータ軸Rs1等を収容している。
駆動装置ケース本体37は、第二回転電機MG2の外周を覆うように筒状に形成されたケース周壁40と、当該ケース周壁40の軸方向一方側の端部開口を塞ぐように、ケース周壁40の軸方向一方側の端部から少なくとも第二軸心X2の径方向内側に延出する中間支持壁38と、を備えている。本実施形態では、中間支持壁38は、第二軸心X2の径方向及び周方向に延在する第一円環板状部41を有している。更に、中間支持壁38は、第二軸心X2における第一円環板状部41の径方向内側の端部から軸方向一方側及び他方側に延出するとともに第二軸心X2の周方向に延在する筒状の第一ボス部42を有している。そして、中間支持壁38は、第一ボス部42の軸方向一方側の端部から第二軸心X2の径方向内側に延出すると共に第二軸心X2の周方向に延在する第二円環板状部43を有する。中間支持壁38は、第二軸心X2における第二円環板状部43の径方向内側の端部から軸方向一方側に延出するとともに第二軸心X2の周方向に延在する筒状の第二ボス部44を有する。本例では、第一ボス部42及び第二ボス部44は、いずれも円筒状に形成されおり、これらの円筒の中心線は第二軸心X2に一致している。これにより、中間支持壁38は、軸方向一方側に向かうに従って小径となる段付きの概略円錐状筒状部材となっている。中間支持壁38における軸方向他方側の第一ボス部42の内径に対して、中間支持壁38における軸方向一方側の第二ボス部44の内径が小径となるように、中間支持壁38が形成されている。
中間支持壁38の第一円環板状部41は、第二軸心X2の周方向の第三軸心X3と一致する位置で、当該第一円環板状部41の軸方向一方側の端面から軸方一方側に延出すると共に第三軸心X3の周方向に延在する円筒状の第三ボス部45を有している。第三軸心X3における第三ボス部45の径方向内側面には、後述するように、カウンタギヤ機構Ctを回転可能に支持する一方側カウンタ支持軸受Cb1が配置される。なお、一方側カウンタ支持軸受Cb1が、本発明における「カウンタ支持軸受」である。
また、第三軸心X3周りに配置される円筒状の第三ボス部45と、第二軸心X2周りに配置される円筒状の第一ボス部42は、図4に示すように、第一円環板状部41に対して軸方向一方側で互いに重なるように配置されている。本例では、第三ボス部45と第一ボス部42とは、この重なり部分で、それぞれのボス部の一部を共用している。
リヤカバー36は、ケース周壁40の軸方向他方側の端部開口を塞ぐように、少なくとも第二軸心X2の径方向及び周方向に延在している。そして、リヤカバー36は、当該リヤカバー36の軸方向一方側の端面から軸方向一方側に延出すると共に第二軸心X2の周方向に延在する円筒状の第四ボス部46を有している。第四ボス部46の径方向内側面には、後述するように、第二ロータ軸Rs2を回転可能に支持する支持軸受32が配置される。
フロントカバー39は、駆動装置ケースCsの軸方向一方側を覆うように、少なくとも第二軸心X2の径方向及び周方向に延在している。そして、フロントカバー39は、当該フロントカバー39の軸方向他方側の端面から軸方向他方側に延出すると共に第二軸心X2の周方向に延在する円筒状の第五ボス部47を有している。第五ボス部47の径方向内側面には、後述するように、第二ロータ軸Rs2を回転可能に支持する支持軸受35が配置される。
フロントカバー39は、第三軸心X3と一致する第二軸心X2の周方向位置で、軸方向他方側の端面から軸方他方側に延出すると共に第三軸心X3の周方向に延在する円筒状の第六ボス部48を有している。第六ボス部48の径方向内側面には、後述するように、カウンタギヤ機構Ctを回転可能に支持する他方側カウンタ支持軸受Cb2が配置される。
3−2.第二ロータ軸
第二ロータ軸Rs2は、第二ロータ軸Rs2に一体的に形成された第二回転電機出力ギヤ21に、第二回転電機MG2の駆動力を入力するための軸部材であり、第二軸心X2を回転軸心として第二回転電機MG2の第二ロータRo2と一体回転する。そして、第二ロータ軸Rs2は、駆動装置ケースCsに対して支持軸受等を介して第二軸心X2周りに回転可能に支持されている。本実施形態では、第二ロータ軸Rs2は、軸方向他方側で、駆動装置ケースCsのリヤカバー36に形成された第四ボス部46に対して支持軸受32を介して第二軸心X2周りに回転可能に支持されている。第二ロータ軸Rs2は、軸方向一方側で、駆動装置ケースCsのフロントカバー39に形成された第五ボス部47に対して支持軸受35を介して第二軸心X2周りに回転可能に支持されている。第二ロータ軸Rs2は、当該第二ロータ軸Rs2の軸方向の中央部で、駆動装置ケースCsの中間支持壁38に形成された第二ボス部44に対して支持軸受33、34を介して第二軸心X2周りに回転可能に支持されている。なお、支持軸受33、34が、本発明における「第二ロータ軸支持軸受」である。
本例では、第二ロータ軸Rs2は、いずれも円筒状に形成された、軸方向他方側の他方側第二ロータ軸31と、軸方向一方側の一方側第二ロータ軸30と、から構成されている。そして、他方側第二ロータ軸31は、軸方向一方側の端部においてその内周面が、一方側第二ロータ軸30の軸方向他方側端部の外周面とスプライン嵌合され、一方側第二ロータ軸30と他方側第二ロータ軸31とが一体回転するように構成されている。また、他方側第二ロータ軸31は、軸方向他方側で支持軸受32により回転可能に支持され、軸方向一方側で支持軸受33により回転可能に支持されている。一方側第二ロータ軸30は、軸方向他方側で支持軸受34により回転可能に支持され、軸方向一方側で支持軸受35により回転可能に支持されている。また、本例では、第二回転電機MG2の第二ロータRo2が、他方側第二ロータ軸31の外周面に嵌合され、他方側第二ロータ軸31と一体回転するように構成されている。一方側第二ロータ軸30の外周面には、第二回転電機出力ギヤ21が形成されている。
3−3.第二回転電機
第二回転電機MG2は、上記のように、第二軸心X2周りに配置され、駆動装置ケースCsに固定された第二ステータSt2と、当該第二ステータSt2の径方向内側に配置され、駆動装置ケースCsに対して支持軸受を介して第二軸心X2周りに回転可能に支持された第二ロータRo2と、を有している。本例では、第二ステータSt2は、図4に図示されていない第二軸心X2の周方向の位置で駆動装置ケースCsに固定されている。第二ロータRo2は、駆動装置ケースCsに対して他方側第二ロータ軸31及び支持軸受32、33を介して回転可能に支持されている。第二ステータSt2は、円筒状の第二ステータコアStc2と、第二ステータコアStc2に巻装されたコイルとを備えている。コイルは、第二ステータコアStc2の軸方向両側の端面から第二軸心X2の軸方向一方側及び他方側に突出する第二コイルエンド部Ce2を備えている。軸方向一方側に突出する第二コイルエンド部Ce2は、一方側第二コイルエンド部Ce2oであり、軸方向他方側に突出する第二コイルエンド部Ce2は、他方側第二コイルエンド部Ce2tである。各コイルエンド部Ce2o、Ce2tは、外形が円筒状に形成され、円筒の中心線は第二軸心X2に一致している。また、第二ステータコアStc2及び第二ロータRo2の軸方向一方側及び他方側の端面の第二軸心X2の軸方向位置は概ね一致している。このため、第二コイルエンド部Ce2の第二軸心X2の径方向内側には空間が生じる。そして、第二軸心X2から見て第二コイルエンド部Ce2よりも径方向内側であって、かつ第二ロータRo2よりも軸方向一方側の空間は、後述するように、リアクトルL1が配置されるための空間となる。詳細については後述する。
3−4.カウンタギヤ機構
カウンタギヤ機構Ctは、上記のように、第一ギヤG1と当該第一ギヤG1より小径の第二ギヤG2とを備え、これらが第三軸心X3を回転軸心として一体回転するように構成されている。そして、第一ギヤG1及び第二ギヤG2は、駆動装置ケースCsに対して支持軸受等を介して第三軸心X3周りに回転可能に支持されている。また、第二ギヤG2は、第一ギヤG1より軸方向他方側(第二回転電機MG2側)に配置されている。本実施形態では、第一ギヤG1と第二ギヤG2とは、第三軸心X3周りに回転可能に支持されるカウンタ軸23により連結されている。そして、図4に示すように、カウンタ軸23は円筒状に形成され、第二ギヤG2は、カウンタ軸23の軸方向中央部に対して軸方向他方側の外周面に当該カウンタ軸23と一体的に形成されている。第一ギヤG1は、カウンタ軸23の軸方向中央部に対して軸方向一方側の外周面にスプライン嵌合され、当該カウンタ軸23と一体回転するように構成されている。
第一ギヤG1は、第二ロータ軸Rs2に形成された第二回転電機出力ギヤ21に噛み合う。また、第一ギヤG1は、上記のように、第二回転電機出力ギヤ21とは周方向の異なる位置でカウンタドライブギヤ22(図2参照)にも噛み合う。第二ギヤG2は、図4には図示されない、第三軸心X3の周方向の所定位置で(図2参照)、差動入力ギヤ24に噛み合う。
図4に示すように、カウンタギヤ機構Ctは、第二回転電機MG2に対して軸方向一方側に配置されている。本実施形態では、駆動装置ケースCsの中間支持壁38の軸方向他方側に隣接して第二回転電機MG2が配置され、中間支持壁38の軸方向一方側に隣接してカウンタギヤ機構Ctが配置されている。また、第三軸心X3は、第二軸心X2の径方向に第二回転電機MG2と重複して配置されている。本実施形態では、第三軸心X3は、第二ステータSt2及び第二コイルエンド部Ce2と重複して配置されている。このような位置関係で、カウンタギヤ機構Ctは、軸方向他方側で、中間支持壁38に形成された第三ボス部45に対してカウンタ支持軸受Cb1を介して第三軸心X3周りに回転可能に支持され、軸方向一方側で、フロントカバー39に形成された第六ボス部48に対してカウンタ支持軸受Cb2を介して第三軸心X3周りに回転可能に支持される。なお、本例では、カウンタ支持軸受Cb1、Cb2には、径方向及び軸方向の力を受け止めることができるスラストベアリングを用いている。
ここで、上記のカウンタギヤ機構Ct等の配置構成により、第二軸心X2の周辺に生じさせることができた空間について説明する。第二軸心X2上には、第二軸心X2の軸部材である第二ロータ軸Rs2を除き、基本的に第二回転電機MG2のみが配置されている。よって、第二軸心X2における第二ロータ軸Rs2の径方向外側には、第二回転電機MG2を除いて、利用されない空間を生じさせ易い。しかし、第二ロータ軸Rs2に形成された第二回転電機出力ギヤ21は、第三軸心X3上に配置されたカウンタギヤ機構Ctの第一ギヤG1に噛み合う。このため、第二軸心X2における第二ロータ軸Rs2の径方向外側に広がる空間は、第一ギヤG1が配置された軸方向位置において、軸方向に分断されてしまう。一方、第一ギヤG1より小径の第二ギヤG2が配置された軸方向位置においては、第二ロータ軸Rs2の径方向外側に広がる空間は、第二軸心X2の径方向において狭くなるものの、軸方向に分断されずに連続させることができる。
本実施形態では、上記のように、第一ギヤG1を第二ギヤG2の軸方向一方側(第二回転電機MG2とは逆側)に配置しており、第一ギヤG1を第二回転電機MG2から軸方向に離間させて配置し、第二ギヤG2を第二回転電機MG1に軸方向に比較的近接させて配置している。よって、第二回転電機MG2から第一ギヤG1まで軸方向に連続する、第二ロータ軸Rs2の径方向外側に広がる空間(以下、「径方向外側空間」と称する。)を、軸方向に広げることができている。すなわち、これまで説明してきたような駆動装置ケースCsの構成、並びに第二回転電機MG2及びカウンタギヤ機構Ctの配置構成の組み合わせにより、第二ロータ軸Rs2の径方向外側であって、第二軸心X2から見て第二回転電機MG2の第二ロータRo2と径方向に重複する位置に、軸方向に比較的広く広がる径方向外側空間を形成することができている。
なお、第一軸心X1上には、第一回転電機MG1に加え、入力部材Iが配置されているため、第一軸心X1上の入力軸Iと第一回転電機MG1との間には、入力部材I(内燃機関E)のトルクを、第一回転電機MG1と車輪W側とに分配する遊星歯車装置PGが配置されている。よって、第一軸心X1上には、より多くの駆動装置1の構成部品が配置されているため、第一軸心X1の周りには、第二軸心X2と比較して利用されない空間(上記の径方向外側空間に相当する空間)を生じさせ難い。
3−5.リアクトル
リアクトルL1は、制御ユニット3の他の回路構成部品とは分離されて、駆動装置ケースCsの内部に配置される。すなわち、リアクトルL1は、上記のようにして第二ロータ軸R2の径方向外側に生じさせることができた空間(上記の「径方向外側空間」)に配置される。以下で、リアクトルL1の配置構成についてより具体的に説明する。リアクトルL1は、第二軸心X2の径方向に第二ロータRo2と重複して配置され、駆動装置ケースCsの内部に取り付けられる。本実施形態では、図4に示すように、リアクトルL1は、第二ロータRo2に対して軸方向一方側に隣接して配置されている。また、リアクトルL1は、第二軸心X2における一方側第二コイルエンド部Ce2oの径方向内側に配置されるとともに、一方側第二コイルエンド部Ce2oと軸方向に重複して配置されている。すなわち、第二軸心X2における一方側第二コイルエンド部Ce2oの径方向内側であって当該コイルエンド部と軸方向に重複する位置に生じる空間を有効利用して、リアクトルL1が配置されている。なお、一方側第二コイルエンド部Ce2oが本発明における「コイルエンド部」である。
ところで、リアクトルL1は、上記のように、第二軸心X2における一方側第二コイルエンド部Ce2oの径方向内側に配置されるので、第二軸心X2における径方向外側に配置される駆動装置ケースCsから径方向内側に延出する支持壁を設ける等して、リアクトルL1を駆動装置ケースCsに取り付ける必要がある。そこで、本実施形態では、カウンタギヤ機構Ctを回転可能に支持する一方側カウンタ支持軸受Cb1、及び第二回転電機MG2を回転可能に支持する支持軸受33、34が取り付けられる中間支持壁38を有効利用して、リアクトルL1をも駆動装置ケースCsに取り付けている。本例では、図4に示すように、リアクトルL1は、中間支持壁38に形成された第一ボス部42の第二軸心X2の径方向内側面に嵌合されて固定されている。よって、中間支持壁38とは別にリアクトルL1を取り付けるための専用の支持壁を新たに設ける必要がなく、駆動装置ケースCsの構造を複雑化することもない。
また、本実施形態では、リアクトルL1は、軸方向に第二ロータ軸Rs2と重複して配置されるとともに第二ロータ軸Rs2に対して第二軸心X2の径方向外側に隣接するように配置される。すなわち、第二ロータ軸Rs2に対して第二軸心X2の径方向外側の空間を有効利用して、リアクトルL1が配置されている。本実施形態では、リアクトルL1は、第二軸心X2における第二ロータ軸Rs2の径方向外側であって一方側第二コイルエンド部Ce2oの径方向内側の空間に配置されている。すなわち、第二ロータ軸Rs2の径方向外側であって、一方側第二コイルエンド部Ce2oの径方向内側に広がる空間を有効利用して、リアクトルL1が配置されている。
また、本実施形態では、リアクトルL1は、上記のように、外形が筒状に形成されており、第二軸心X2における第二ロータ軸Rs2の外周面を囲むように配置される。上記した一方側第二コイルエンド部Ce2oの径方向内側に広がる空間、もしくは第二ロータ軸Rs2の径方向外側に広がる空間は、第二軸心X2の周方向にも広がる。この周方向に広がる空間の形状に合わせてリアクトルL1の外形も筒状に形成されており、これにより当該空間を周方向全体に亘って有効利用して、リアクトルL1が配置されている。
本例では、図4及び図6に示すように、リアクトルL1は、外形が円筒状に形成され、第二ロータ軸Rs2の外周面を囲んで当該第二ロータ軸Rs2の径方向外側に隣接するように配置されている。第二ロータ軸Rs2は円筒状であるため、第二軸心X2における第二ロータ軸Rs2の径方向外側に広がる空間も円筒状となる。よって、この円筒状の空間に合わせて、リアクトルL1を円筒状に形成して配置することにより、当該空間を有効利用することができる。また、円筒状のリアクトルL1の中心線は、第二軸心X2に合わせて配置されている。これにより、リアクトルL1の内周面を、第二ロータ軸Rs2の外周面に、全周に亘って隙間を詰めて隣接配置させることができ、第二軸心X2における第二ロータ軸Rs2の径方向外側の空間をより有効に利用できている。また、駆動装置ケースCsへの取り付けは、リアクトルL1の外周面を利用しているので、リアクトルL1を第二ロータ軸Rs2に隣接して近づけることができ、第二軸心X2における第二ロータ軸Rs2の径方向外側の空間をより有効に利用できている。よって、リアクトルL1を径方向に拡大させて大型化することができる。
また、本実施形態では、第三ボス部45と第一ボス部42とが、第一円環板状部41に対して軸方向一方側で互いに重なるように配置され、この重なり部分で、それぞれのボス部の一部が共用されている。これにより、第二軸心X2又は第三軸心X3の径方向における第三ボス部45と第一ボス部42との配置間隔を狭めることが可能となっている。よって、第二軸心X2における第一ボス部42の径方向内側の空間を径方向外側に広げることが可能となっており、この点からもリアクトルL1を径方向に拡大させて大型化することができる。
また、本実施形態では、上記のように第二ギヤG2を第一ギヤG1の軸方向他方側に配置しているので、第一ギヤG1と第二ロータRo2との間に形成される径方向外側空間を、第二ギヤG2の配置分だけ軸方向に拡大することができる。よって、図4に示すように、リアクトルL1を、軸方向一方側(カウンタギヤ機構Ct側)にも拡大させて大型化することができる。
また、上記のように、第一ギヤG1と第二ロータRo2との間の径方向外側空間を軸方向に拡大させているので、支持軸受33、34の軸方向の配置の自由度を向上させることができる。本例では、図4に示すように、径方向外側空間のうち、軸方向で第二ギヤG2と重複する位置における空間は、当該空間の軸方向他方側に広がる空間(軸方向で第一円環板状部41と重複する位置における空間)よりも第二軸心X2における径方向の幅が狭くなっている。そこで本実施形態では、この径方向に幅狭に形成される空間に、径方向幅が比較的小さい支持軸受33、34を配置するとともに、径方向に幅広に形成される空間に、大型のリアクトルL1を配置している。これにより、径方向外側空間の、軸方向の各位置における径方向の幅を考慮し、当該径方向外側空間を有効利用して、リアクトルL1と支持軸受33、34とがそれぞれ適切な軸方向位置に配置されている。また、第一ギヤG1と第二ロータRo2との間の空間を軸方向に拡大させているので、リアクトルL1と支持軸受33、34を支持する第一ボス部42及び第二ボス部44を、中間支持壁38の第一円環板状部41から軸方向一方側に延出させて形成することができている。また、これにより、支持軸受33、34を、中間支持壁38の第一円環板状部41が配置されている軸方向位置から軸方向一方側に寄せて配置することが可能となっている。
また、本実施形態では、図2に示すように、第三軸心X3は、第二軸心X2の径方向に第二回転電機MG2と重複して配置される。本例では、第三軸心X3は、第二軸心X2の径方向に第二コイルエンド部Ce2と重複して配置されている。また、本実施形態では、第三軸心X3条に配置されるカウンタギヤ機構Ctは、上記のように第二回転電機MG2に対して軸方向一方側に配置されている。よって、第二回転電機MG2の軸方向一方側の空間を有効利用してカウンタギヤ機構Ctを配置することが可能となっている。また、中間支持壁38の第一円環板状部41を、第二回転電機MG2の収容のためとカウンタギヤ機構Ctの回転支持のためとに共用することができる。更には、カウンタギヤ機構Ctを、第二軸心X2の径方向に、一方側第二コイルエンド部Ce2oと重複して配置できる。これにより、カウンタギヤ機構Ctは、一方側第二コイルエンド部Ce2oと共に、第二軸心X2の径方向外側に形成される径方向外側空間のうち、第二軸心X2におけるカウンタギヤ機構Ct及び第二コイルエンド部Ce2の径方向内側の部分を、第二軸心X2の軸方向及び径方向に連続するより広い空間とすることができる。よって、当該空間に配置されるリアクトルL1を大型化することができる。
また、リアクトルL1は、軸方向に一方側カウンタ支持軸受Cb1と重複して配置されるとともに、第二軸心X2における一方側カウンタ支持軸受Cb1よりも径方向内側に配置される。すなわち、第二軸心X2から見て一方側カウンタ支持軸受Cb1よりも径方向内側の空間を有効利用して、リアクトルL1が配置されている。
以上のように、リアクトルL1は、本実施形態に係る駆動装置1では、第二ロータ軸Rs2の径方向外側であって、第二軸心X2から見て第二回転電機MG2と径方向に重複する位置に形成される径方向外側空間に、当該径方向外側空間を有効利用して配置される。このような径方向外側空間は、駆動装置ケースCsの構成、並びに第二回転電機MG2及びカウンタギヤ機構Ctの配置構成をそれぞれ工夫することにより、駆動装置ケースCsの内部に作り出されたものである。よって、駆動装置1の他の構成部品を従来どおりに収容した駆動装置ケースCsの外形寸法を拡大させることなく、リアクトルL1を駆動装置ケースCsの内部に配置することが可能となっている。一方、制御ユニット3は、リアクトルL1が除かれた分だけ小型化することが可能となっている。従って、本実施形態の構成では、駆動装置1及び制御ユニット3が全体として小型化されており、これらの車両への搭載性が向上されている。
ところで、このように駆動装置ケースCsの内部に配置されるリアクトルL1は、駆動装置ケースCsの外部に配置される制御ユニット3の昇圧回路2に、バスバーBbを介して電気的に接続される(図3参照)。図5に、第二軸心X2の周方向における図4とは異なる位置での第二軸心X2の軸方向及び径方向の断面図を示す。本実施形態では、図5に示すように、駆動装置ケースCsの外部に配置されたリアクトルL1を除いた制御ユニット3から延出された電気配線は、端子台65及び2本のバスバーBbを介して、駆動装置ケースCsの内部に取り付けられたリアクトルL1と電気的に接続されている。また、制御ユニット3からの電気配線である端子台65とバスバーBbとは、ボルト及びナット等の締結部材により締結固定されるとともに電気的に接続されている。このように、端子台65とバスバーBbを用いることにより、昇圧回路2に対するリアクトルL1の電気的な接続をより確実なものにすることができる。また、端子台65とバスバーBbとを介しているので、リアクトルL1と、当該リアクトルL1を除いた制御ユニット3との間の物理的及び電気的な接続又は分離を行うことが容易となる。よって、駆動装置1の組み立て又は補修を容易化することができる。
また、リアクトルL1は、本実施形態では、巻線を利用した受動素子であり、巻線の巻き数の管理、もしくはインダクタンス等を計測する等により、制御ユニット3の他の回路構成部品と分離して単品での品質保証を行うことができる。そのため、リアクトルL1を除いた制御ユニット3の回路構成部品と分離して、駆動装置ケースCsの内部に取り付けても、制御ユニット3全体としての品質を確保することができる。
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態においては、リアクトルL1は、第二ロータRo2に対して軸方向一方側に隣接して配置される場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、少なくとも第二軸心X2の径方向に第二ロータRo2と重複してリアクトルL1が配置されていれば、軸方向における第二ロータRo2とリアクトルL1との間に、レゾルバなどの他の構成部品を配置するようにしてもよい。
(2)上記の実施形態においては、リアクトルL1は、第二軸心X2における一方側第二コイルエンド部Ce2oの径方向内側に配置されるとともに、軸方向に一方側第二コイルエンド部Ce2oと重複して配置される場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、リアクトルL1は、第二軸心X2における他方側第二コイルエンド部Ce2tの径方向内側に配置されるとともに、軸方向に他方側第二コイルエンド部Ce2tと重複して配置されるようにしてもよい。また、リアクトルL1は、軸方向で一方側第二コイルエンド部Ce2oや他方側第二コイルエンド部Ce2tとは重複ない位置に配置されるようにしてもよい。
(3)上記の実施形態においては、リアクトルL1は、軸方向に第二ロータ軸Rs2と重複して配置されるとともに、第二ロータ軸Rs2に対して第二軸心X2の径方向外側に隣接して配置される場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第二ロータ軸Rs2に対して第二軸心X2の径方向外側に所定間隔を空けて離間させてリアクトルL1配置し、例えば第二軸心X2の径方向におけるリアクトルL1と第二ロータ軸Rs2との間に、駆動装置ケースCsのボス部などの部材を配置するようにしてもよい。
(4)上記の実施形態においては、リアクトルL1は、図6に示すように、外形が円筒状に形成された場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、リアクトルL1は、第二軸心X2における第二ロータRo2と径方向に重複して配置され、駆動装置ケースCsの内部に取り付けられる形状であればいずれの形状でも良い。更には、リアクトルL1は、第二軸心X2における第二コイルエンド部Ce2の径方向内側に配置されるとともに、軸方向に第二コイルエンド部Ce2と重複して配置される形状であればいずれの形状でも良い。また、リアクトルL1は、軸方向に第二ロータ軸Rs2と重複するとともに第二ロータ軸Rs2に対して径方向外側に隣接するように配置される形状であればいずれの形状でも良い。例えば、リアクトルL1は、図7に示すように、外形が直方体に形成されるようにしてもよい。この場合において、図7に示すように、この直方体のリアクトルL1は、第二軸心X2における一方側第二コイルエンド部Ce2oの径方向内側に配置されるとともに、第二ロータ軸Rs2に対して第二軸心X2の径方向外側に隣接するように配置されるようにしてもよい。また、この場合、直方体のリアクトルL1は、中間支持壁38に形成されたボス部等の駆動装置ケースCsの内部に取り付けられる。
(5)上記の実施形態においては、カウンタギヤ機構Ctは、2つのギヤG1、G2を備える場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、カウンタギヤ機構Ctは、3つ以上のギヤを備えるように構成され、比較的小径の1つ又は複数のギヤを比較的大径の1つ又は複数のギヤに対して軸方向他方側(第二回転電機MG側)に配置し、軸方向における第二ロータRo2と比較的大径の1つ又は複数のギヤとの間に、リアクトルL1を配置するようにしてもよい。
(6)上記の実施形態においては、第二ロータ軸支持軸受である支持軸受33、34は、軸方向におけるリアクトルL1と第一ギヤG1との間に配置される場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、支持軸受33、34とリアクトルL1との軸方向の位置を入れ替えて配置しても良い。よって、支持軸受33、34は、軸方向における第二ロータRo2とリアクトルL1との間に配置されるようにしてもよい。例えば、支持軸受33、34を、第二軸心X2における第一ボス部42の径方向内側の位置に配置して、リアクトルL1を、第二軸心X2における第二ボス部44の径方向内側の位置に配置するようにしてもよい。
本発明は、内燃機関に駆動連結される入力部材と、車輪に駆動連結される出力部材と、第一軸心を回転軸心とする第一回転電機と、前記第一軸心と平行な第二軸心を回転軸心とする第二回転電機と、前記入力部材、前記第一回転電機、前記第二回転電機、及び前記出力部材の間で駆動力の伝達を行う駆動伝達機構と、前記第一回転電機、前記第二回転電機、及び前記駆動伝達機構を収容する駆動装置ケースと、リアクトルを用いた昇圧回路を含む制御ユニットと、を備えたハイブリッド車両用駆動装置に好適に利用することができる。
E:内燃機関
I:入力部材
O:出力部材
W:車輪
DP:ダンパ
MG1:第一回転電機
MG2:第二回転電機
X1:第一軸心
X2:第二軸心
X3:第三軸心
X4:第四軸心
Cs:駆動装置ケース
L1:リアクトル
Bb:バスバー
PG:遊星歯車装置
DF:出力用差動歯車装置
Ct:カウンタギヤ機構
G1:第一ギヤ
G2:第二ギヤ
Cb1:一方側カウンタ支持軸受(カウンタ支持軸受)
Ro1:第一回転電機のロータ(第一ロータ)
Ro2:第二回転電機のロータ(第二ロータ)
St1:第一回転電機のステータ(第一ステータ)
St2:第二回転電機のステータ(第二ステータ)
Ce1:第一コイルエンド部
Ce2:第二コイルエンド部
Ce2o:一方側第二コイルエンド部(コイルエンド部)
Rs1:第一ロータ軸
Rs2:第二ロータ軸
1:ハイブリッド車両用駆動装置
2:昇圧回路
3:制御ユニット
4:駆動伝達機構
21:第二回転電機出力ギヤ
22:カウンタドライブギヤ
23:カウンタ軸
24:差動入力ギヤ
33:支持軸受(第二ロータ軸支持軸受)
34:支持軸受(第二ロータ軸支持軸受)
38:中間支持壁
39:フロントカバー
42:第一ボス部
44:第二ボス部
45:第三ボス部
48:第六ボス部

Claims (9)

  1. 内燃機関に駆動連結される入力部材と、車輪に駆動連結される出力部材と、第一軸心を回転軸心とする第一回転電機と、前記第一軸心と平行な第二軸心を回転軸心とする第二回転電機と、前記入力部材、前記第一回転電機、前記第二回転電機、及び前記出力部材の間で駆動力の伝達を行う駆動伝達機構と、前記第一回転電機、前記第二回転電機、及び前記駆動伝達機構を収容する駆動装置ケースと、リアクトルを用いた昇圧回路を含む制御ユニットと、を備えたハイブリッド車両用駆動装置であって、
    前記リアクトルは、前記第二軸心の径方向に前記第二回転電機のロータと重複して配置され、前記駆動装置ケースの内部に取り付けられているハイブリッド車両用駆動装置。
  2. 前記第二回転電機は、前記ロータの径方向外側に配置されたステータを備え、当該ステータは、ステータコアの軸方向端面から前記第二軸心の軸方向に突出するコイルエンド部を備え、
    前記リアクトルは、前記コイルエンド部の径方向内側に配置されているとともに、前記第二軸心の軸方向に前記コイルエンド部と重複して配置されている請求項1に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  3. 前記駆動伝達機構は、前記第二軸心を回転軸心として前記第二回転電機のロータと一体回転する第二ロータ軸を備え、
    前記リアクトルは、前記第二軸心の軸方向に前記第二ロータ軸と重複して配置されているとともに前記第二ロータ軸に対して径方向外側に隣接するように配置されている請求項1又は2に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  4. 前記リアクトルは、外形が筒状に形成されており、前記第二軸心における前記第二ロータ軸の外周面を囲むように配置されている請求項3に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  5. 前記駆動伝達機構は、少なくとも第一ギヤと当該第一ギヤより小径の第二ギヤとを備え、これらが前記第二軸心と平行な第三軸心を回転軸心として一体回転するように連結されてなるカウンタギヤ機構を備え、
    前記カウンタギヤ機構は、前記第二回転電機に対して前記第二軸心の軸方向一方側に配置され、
    前記第一ギヤは、前記第二軸心の径方向に前記第二回転電機のロータと重複するように配置され、前記第二ギヤは、前記第一ギヤより前記第二回転電機側に配置され、
    前記リアクトルは、前記第二軸心の軸方向における前記第二回転電機のロータと前記第一ギヤとの間に配置されているとともに、前記第二軸心の径方向に前記第一ギヤと重複して配置されている請求項1から4の何れか一項に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  6. 前記駆動伝達機構は、前記第二軸心の軸方向における前記第二ギヤより前記第二回転電機側で前記カウンタギヤ機構を前記駆動装置ケースに対して回転可能に支持するカウンタ支持軸受を備え、
    前記リアクトルは、前記第二軸心の軸方向に前記カウンタ支持軸受と重複して配置されているとともに、前記第二軸心の径方向における前記カウンタ支持軸受より内側に配置されている請求項5に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  7. 前記第三軸心は、前記第二軸心の径方向に前記第二回転電機と重複して配置されている請求項5又は6に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  8. 前記駆動伝達機構は、前記第二軸心を回転軸心として前記第二回転電機のロータと一体回転する第二ロータ軸と、前記第二軸心の軸方向における前記第二回転電機より前記カウンタギヤ機構側で前記第二ロータ軸を前記駆動装置ケースに対して回転可能に支持する第二ロータ軸支持軸受と、を備え、
    前記第二ロータ軸支持軸受は、前記第二軸心の軸方向における前記リアクトルと前記第一ギヤとの間に配置されている請求項5から7の何れか一項に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
  9. 前記リアクトルは、前記駆動装置ケースの外部に配置される前記制御ユニットにおける、前記リアクトルを除いた前記昇圧回路に、バスバーを介して電気的に接続される請求項1から8の何れか一項に記載のハイブリッド車両用駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103047273A (zh) * 2013-01-07 2013-04-17 山东哈临轴承实业有限公司 铲雪机轴承
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JP2019073213A (ja) * 2017-10-18 2019-05-16 トヨタ自動車株式会社 シリーズハイブリッド車両用トランスアクスル

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