JP2012065436A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動力源としての回転電機を備えた車両用駆動装置において、制御装置を含めた全体の小型化。
【解決手段】車両の駆動力源として機能する回転電機をケース2の内部に収容して備える車両用駆動装置。回転電機に接続される回転電機接続端子51を保持した状態で、ケース2に設けられた開口部を覆うように固定される端子台40と、回転電機を制御する制御装置10の一部を構成するリアクトル14と、を備え、リアクトル14がケース2の内部側で端子台40に固定されていると共に、回転電機接続端子51に加えて更にリアクトル14に接続されるリアクトル接続端子53が、ケース2の外部側に露出するように端子台40に保持されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の駆動力源として機能する回転電機をケースの内部に収容して備える車両用駆動装置に関する。
上記のような車両用駆動装置として、例えば下記の特許文献1に記載された装置が既に知られている。この装置は、駆動力源として内燃機関及び回転電機の双方を備えたハイブリッド車両を駆動するための駆動装置(ハイブリッド駆動装置)として構成されている。特許文献1のハイブリッド駆動装置は、回転電機をケースの内部に収容して備えると共に、回転電機を制御する制御装置は、駆動装置制御ユニットとしてケースの外部に当該ケースと一体的に固定されている。
この特許文献1のハイブリッド駆動装置では、スイッチング素子、平滑コンデンサ、リアクトル等の複数の構成部品を備えて、制御装置が構成されている。そして、リアクトルを含むこれらの各構成部品の全てにより、上記駆動装置制御ユニットが構成されている。ここで、車両駆動用の回転電機の制御装置に用いられるリアクトルは、比較的高圧の蓄電装置に接続されて用いられるため、大型化しやすい。そのため、特許文献1のハイブリッド駆動装置のように、制御装置を構成する全ての構成部品により駆動装置制御ユニットが構成されると、当該制御装置が大型化してしまう。制御装置が大型化すると、当該制御装置を含めた車両用駆動装置の全体も大型化し、これらの車両への搭載性が悪化する可能性があった。
特開2009−201257号公報
そこで、駆動力源としての回転電機を備えた車両用駆動装置において、制御装置を含めた全体の小型化が望まれる。
本発明に係る、車両の駆動力源として機能する回転電機をケースの内部に収容して備える車両用駆動装置の特徴構成は、前記回転電機に接続される回転電機接続端子を保持した状態で、前記ケースに設けられた開口部を覆うように固定される端子台と、前記回転電機を制御する制御装置の一部を構成するリアクトルと、を備え、前記リアクトルが前記ケースの内部側で前記端子台に固定されていると共に、前記回転電機接続端子に加えて更に前記リアクトルに接続されるリアクトル接続端子が、前記ケースの外部側に露出するように前記端子台に保持されている点にある。
なお、本願では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
上記の特徴構成によれば、制御装置の一部を構成するリアクトルを、制御装置の他の構成部品とは分離してケースの内部に配置することができるので、本来であればリアクトルが占有する空間の大きさに相当する分だけ制御装置を小型化することができる。その際、ケース内において車両用駆動装置の構成部品との干渉を避けてリアクトルを配置することで、その内部にリアクトルを収容することによるケース自体の大型化を抑制することができる。従って、制御装置を含めた車両用駆動装置の全体を小型化することができる。
ところで、リアクトルをケース内に配置する場合、当該リアクトルと制御装置の他の構成部品とを、ケースを貫通して電気的に接続する必要がある。この場合、ケースを貫通するリアクトル接続端子を介して電気的接続を実現することが考えられる。しかし、単純にリアクトルをケース内に配置するだけでは、その製造時におけるリアクトルとリアクトル接続端子との結線のための作業が煩雑となり易い。そのため、公差管理や性能保証も難しくなり易い。この点、上記の特徴構成によれば、リアクトル接続端子がケースの外部側に露出するように端子台に保持されていると共に、リアクトルが端子台に直接固定されているので、リアクトルの固定位置とリアクトル接続端子の固定位置とがいずれも共通の端子台上に設定される。よって、リアクトルとリアクトル接続端子との結線のための公差管理が容易となると共に、端子台単位での性能保証が可能となる。
また、上記の特徴構成では、回転電機接続端子を保持する端子台にリアクトル接続端子を共通に保持させることで、特別な部品を特に追加することなくリアクトル接続端子をケースの外部側に露出させ、リアクトルと制御装置の他の構成部品との電気的な接続を適切に行うことができるという利点もある。
ここで、前記ケースは、前記回転電機の周囲を覆う周壁部を備え、前記開口部は、前記周壁部の一部を貫通して開口し、前記リアクトルが固定された前記端子台が、前記開口部を通して前記リアクトルを前記ケースの内部に挿入した状態で前記ケースに固定されている構成とすると好適である。
この構成によれば、リアクトルが固定された端子台を、周壁部の一部を貫通して開口する開口部をリアクトルが通過するようにケースに固定することで、リアクトルをケースの内部に適切に配置することができる。また、そのような車両用駆動装置の製造工程を容易化することができる。
また、前記開口部は、前記周壁部のうち前記回転電機の径方向外側の一部を貫通して開口し、前記リアクトルが、前記回転電機の径方向に見て当該回転電機と重複し、かつ、前記回転電機の軸方向に見て前記周壁部のうち前記開口部の周囲を囲む部分と重複する位置に配置されている構成とすると好適である。
なお、本願において、2つの部材の配置に関して、「ある方向に見て重複する」とは、当該方向を視線方向として当該視線方向に直交する各方向に視点を移動させた場合に、2つの部材が重なって見える視点が少なくとも一部の領域に存在することを指す。
この構成によれば、リアクトルが回転電機の径方向に見て当該回転電機と重複する位置に配置されるので、車両用駆動装置の軸方向の大型化を抑制することができる。また、回転電機の径方向外側の一部を貫通する開口部を通してリアクトルをケース内に挿入させることで、回転電機の軸方向に見て周壁部のうち開口部の周囲を囲む部分と重複する位置にリアクトルを配置させることができる。よって、装置の大型化を抑制しつつ、比較的大型のリアクトルをケース内に適切に配置させることができる。
また、前記端子台は、平板状の本体部を有し、前記リアクトルが、前記本体部と前記回転電機の外周面との近接点に対して、前記回転電機の周方向のいずれか一方側の前記本体部と前記回転電機の外周面との間に少なくとも一部が収容されるように配置されている構成とすると好適である。
この構成によれば、平板状の本体部と回転電機の外周面との近接点に対して、回転電機の周方向のいずれか一方側にずれて本体部と回転電機の外周面との間にリアクトルが配置されることになるので、平板状の本体部に直交する方向の寸法の拡大を抑制することができる。よって、内部にリアクトルを収容することによるケースの大型化を抑制することができる。
また、前記回転電機を第一回転電機とし、内燃機関に駆動連結される入力部材と、前記入力部材の駆動力を前記第一回転電機と出力部材とに分配する動力分配装置と、前記出力部材に駆動連結される第二回転電機と、を備え、前記第一回転電機と前記第二回転電機とが、互いに回転軸を平行とすると共に径方向に隣接するように配置され、前記リアクトルが、前記第一回転電機の外周面と前記第二回転電機の外周面との間に形成される谷状空間に少なくとも一部が収容されるように配置されている構成とすると好適である。
なお、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が一又は二以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む概念として用いている。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材が含まれ、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等が含まれる。また、このような伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合要素、例えば摩擦クラッチや噛み合い式クラッチ等が含まれていてもよい。
この構成によれば、第一回転電機の外周面と第二回転電機の外周面との間に形成される谷状空間を有効利用して、当該谷状空間に少なくとも一部が収容されるようにリアクトルを配置することで、内部にリアクトルを収容することによるケースの大型化を抑制することができる。
また、上記の構成において、前記回転電機接続端子を第一回転電機接続端子とし、前記第二回転電機に接続される第二回転電機接続端子が、前記ケースの外部側に露出するように前記端子台に更に保持されており、前記第一回転電機接続端子、前記リアクトル接続端子、及び前記第二回転電機接続端子が、前記第一回転電機に近い側からこの順に一列に並んで配置されている構成とすると好適である。
第一回転電機の外周面と第二回転電機の外周面との間に形成される谷状空間にリアクトルが配置される場合には、第一回転電機及び第二回転電機の軸方向から見て、全体として第一回転電機、リアクトル、及び第二回転電機の順に配置されることになる。
この構成によれば、第一回転電機、リアクトル、及び第二回転電機の配置順に対応させて、端子台において第一回転電機に近い側から第一回転電機接続端子、リアクトル接続端子、及び第二回転電機接続端子、の順に一列に並べて配置することで、第一回転電機と第一回転電機接続端子との結線、及び第二回転電機と第二回転電機接続端子との結線、のそれぞれを短縮化することができる。また、端子台上におけるリアクトルとリアクトル接続端子との結線も短縮化することができる。
また、前記リアクトルと共に前記制御装置を構成する制御ユニットを備え、前記制御ユニットが、前記端子台に固定され、前記端子台を介して前記ケースに固定されている構成とすると好適である。
この構成によれば、ケースに固定される端子台を利用して、当該端子台を介して制御装置の各構成部品のうちリアクトル以外の構成部品で構成される制御ユニットをケースに固定することができる。つまり、制御ユニットをケースに固定するための部材を特別に設けることなく制御ユニットをケースに固定することができる。よって、部品点数を減らして装置の製造コストを低減させることができる。
実施形態に係るハイブリッド駆動装置のスケルトン図である。 実施形態に係る制御装置の回路構成を示す模式図である。 実施形態に係るハイブリッド駆動装置の側面図である。 実施形態に係る制御装置の断面図である。 実施形態に係る制御装置の分解斜視図である。 実施形態に係るケースの上面図である。 実施形態に係る端子台の斜視図である。 実施形態に係る端子台の他方向から見た斜視図である。
本発明に係る車両用駆動装置の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態においては、本発明に係る車両用駆動装置を、車両の駆動力源として内燃機関及び回転電機の双方を備えたハイブリッド車両用の駆動装置(以下、「ハイブリッド駆動装置」と称する)に適用した場合を例として説明する。本実施形態に係るハイブリッド駆動装置Hは、内燃機関EGと共に車両の駆動力源として機能する2つの回転電機MG1,MG2を、駆動装置ケース2(以下、単に「ケース2」と称する)の内部に収容して備えている。図3等に示すように、ケース2の外部には回転電機MG1,MG2を制御する制御装置10(リアクトル14を除く)が一体的に固定されている。また、ハイブリッド駆動装置Hは、第一回転電機MG1に接続される第一回転電機接続端子51と第二回転電機MG2に接続される第二回転電機接続端子52とを保持した状態で、ケース2に設けられた開口部4を覆うように固定される端子台40と、制御装置10の他の一部を構成するリアクトル14と、を備えている。
このような構成において、本実施形態に係るハイブリッド駆動装置Hは、図3及び図7等に示すように、リアクトル14がケース2の内部側で端子台40に固定されていると共に、第一回転電機接続端子51及び第二回転電機接続端子52に加えて更にリアクトル14に接続されるリアクトル接続端子53が、ケース2の外部側に露出するように端子台40に保持されている点に特徴を有する。これにより、制御装置10を含めたハイブリッド駆動装置Hの全体の小型化が実現されている。以下、本実施形態に係るハイブリッド駆動装置Hについて、詳細に説明する。なお、以下では、特に断らない限り、回転電機MG1,MG2の回転軸心に平行な方向を「軸方向」として説明する。
1.ハイブリッド駆動装置の全体構成
まず、ハイブリッド駆動装置Hの全体構成について説明する。このハイブリッド駆動装置Hは、いわゆる2モータスプリットタイプのハイブリッド駆動装置として構成されている。図1に示すように、ハイブリッド駆動装置Hは、内燃機関EGに駆動連結される入力軸Iと、第一回転電機MG1と、第二回転電機MG2と、動力分配装置PTと、出力ギヤGと、カウンタギヤ機構Cと、出力用差動歯車装置DFと、を備えている。これらの各構成は、車体に固定されるケース2内に収容されている。
入力軸Iは、内燃機関EGに駆動連結される。ここで、内燃機関EGは、機関内部における燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す装置であり、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの公知の各種エンジンを用いることができる。本例では、入力軸Iは、内燃機関EGのクランクシャフト等の出力回転軸と一体回転するように駆動連結されている。なお、入力軸Iが、内燃機関EGの出力回転軸に対して、ダンパやクラッチ等の他の部材を介して駆動連結された構成としても好適である。本実施形態においては、入力軸Iが本発明における「入力部材」に相当する。
第一回転電機MG1は、ケース2に固定された第一ステータSt1と、この第一ステータSt1の径方向内側に回転自在に支持された第一ロータRo1と、を有している。この第一回転電機MG1の第一ロータRo1は、動力分配装置PTのサンギヤSと一体回転するように駆動連結されている。また、第二回転電機MG2は、ケース2に固定された第二ステータSt2と、この第二ステータSt2の径方向内側に回転自在に支持された第二ロータRo2と、を有している。この第二回転電機MG2の第二ロータRo2は、カウンタギヤ機構Cを介して出力用差動歯車装置DFに駆動連結されている。第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2は、それぞれ蓄電装置としてのバッテリB(図2を参照)に電気的に接続されている。なお、バッテリBは蓄電装置の一例であり、キャパシタ等の他の蓄電装置を用い、或いは複数種類の蓄電装置を併用することも可能である。また、バッテリBは、家庭用電源等の外部電源により充電可能な構成とすることができる。
第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2は、それぞれ電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能を果たすことが可能とされている。ここで、第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2は、ジェネレータとして機能する場合には、内燃機関EGのトルクや車両の慣性力により発電を行い、バッテリBを充電し、或いはモータとして機能する他方の回転電機MG1,MG2を駆動するための電力を供給する。一方、第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2は、モータとして機能する場合には、バッテリBに充電された電力、或いはジェネレータとして機能する他方の回転電機MG1,MG2により発電された電力の供給を受けて力行する。本実施形態では、このような第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2は、三相(本例では、U相、V相、及びW相)交流で駆動される回転電機とされている。
図1に示すように、動力分配装置PTは、入力軸Iと同軸状に配置されたシングルピニオン型の遊星歯車機構により構成されている。すなわち、動力分配装置PTは、複数のピニオンギヤを支持するキャリヤCAと、前記ピニオンギヤにそれぞれ噛み合うサンギヤS及びリングギヤRと、を回転要素として有している。これら3つの回転要素は、回転速度の順にサンギヤS、キャリヤCA、及びリングギヤRとなっている。サンギヤSは、第一回転電機MG1の第一ロータRo1と一体回転するように駆動連結されている。キャリヤCAは、入力軸Iと一体回転するように駆動連結されている。リングギヤRは、軸方向で動力分配装置PTと内燃機関EGとの間において入力軸Iの径方向外側に形成された出力ギヤGと一体回転するように駆動連結されている。
この動力分配装置PTは、入力軸Iを介して入力される内燃機関EGの駆動力(ここでは、「駆動力」は「トルク」と同義で用いている)を第一回転電機MG1と出力ギヤGとに分配する機能を果たす。また、この動力分配装置PTのキャリヤCAに入力軸I(内燃機関EG)のトルクが入力された状態で、第一回転電機MG1の回転速度及びトルクを制御することにより、入力軸Iの回転速度を無段階に変速して出力ギヤGに伝達することができる。よって、これらの入力軸I、動力分配装置PT、及び第一回転電機MG1が協働することにより、電気的無段変速機構を構成している。本実施形態においては、出力ギヤGが本発明における「出力部材」に相当する。
出力ギヤGは、カウンタギヤ機構Cを介して出力用差動歯車装置DFに駆動連結されている。また、上記のとおり第二回転電機MG2の第二ロータRo2も、カウンタギヤ機構Cを介して出力用差動歯車装置DFに駆動連結されている。よって、本実施形態では、第二回転電機MG2の第二ロータRo2は、カウンタギヤ機構Cを介して出力ギヤGに駆動連結されている。そして、本実施形態では、動力分配装置PTにより出力ギヤGに分配された入力軸I(内燃機関EG)のトルクの一部と第二回転電機MG2の出力トルクとが合成されて出力用差動歯車装置DFに伝達される。出力用差動歯車装置DFは、車軸Oを介して車輪Wに駆動連結されており、当該出力用差動歯車装置DFに入力される回転及びトルクを左右2つの車輪Wに分配して伝達する。
本実施形態では、入力軸I、動力分配装置PT、第一回転電機MG1、及び出力ギヤGは、いずれも第一軸A1上に配置されている。第二回転電機MG2は第二軸A2上に配置されている。カウンタギヤ機構Cは第三軸A3上に配置されている。出力用差動歯車装置DFは第四軸A4上に配置されている。これらは、互いに平行な状態で異なる位置に配置されている。本例では、図3に示すように、第一軸A1、第二軸A2及び第四軸A4は、これら三軸を結ぶ線分が鋭角三角形を形成するように配置されている。そして、第一軸A1上に配置される第一回転電機MG1、第二軸A2上に配置される第二回転電機MG2、及び第四軸A4上に配置される出力用差動歯車装置DFは、径方向に互いに隣接して配置されている。なお、カウンタギヤ機構Cが配置される第三軸A3は、第一軸A1、第二軸A2及び第四軸A4の三軸を結んで形成される鋭角三角形の内部に配置されている。
図3に示すように、ケース2は、少なくとも第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の径方向外側の周囲を覆う外周壁部3aと、当該外周壁部3aの軸方向両側の端部において少なくとも径方向に延びて第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の軸方向両側を覆う端壁部3bと、を備えている。なお、図3には、軸方向における一方側(紙面奥側)の端壁部3bのみを示している。本実施形態においては、外周壁部3a及び端壁部3bにより、本発明における「周壁部3」が構成されている。外周壁部3aは、径方向に互いに隣接して配置された第一回転電機MG1、第二回転電機MG2、及び出力用差動歯車装置DFの外周面に沿ってこれらを覆うように、異形筒状に形成されている。ケース2は、アルミニウム等の金属材料を用いて形成されている。また、本実施形態においては、周壁部3を構成する外周壁部3a及び端壁部3bのうち、外周壁部3aが、当該外周壁部3aの一部を貫通してケース2の内外を連通するように開口する開口部4を有している。この開口部4は、制御装置10の一部を構成するリアクトル14が挿通される開口となる。詳細については、後述する。
2.制御装置の電気回路の構成
次に、回転電機MG1,MG2を制御する制御装置10の電気回路の構成について説明する。図2に示すように、本実施形態においては、制御装置10は、2つのインバータ回路12,13と、これらに共通の1つの昇圧回路11と、を含んで構成される。昇圧回路11はバッテリBからの直流電力(電源電圧Vbを有する)を昇圧する。第一インバータ回路12は、昇圧回路11により昇圧された直流電力(システム電圧Vs(Vs>Vb)を有する)を交流電力に変換して第一回転電機MG1に供給する。第二インバータ回路12は、システム電圧Vsを交流電力に変換して第二回転電機MG2に供給する。
昇圧回路11は、リアクトル14と、上下一対のスイッチング素子E1,E2と、を備えている。ここでは、上下一対のスイッチング素子のうち、上段側のスイッチング素子を「上アーム素子」、下段側のスイッチング素子を「下アーム素子」と称する(以下、同様)。上アーム素子E1のエミッタは下アーム素子E2のコレクタに接続されると共に、リアクトル14を介してバッテリBの正極端子に接続されている。上アーム素子E1のコレクタは、昇圧回路11による昇圧後の電力が供給されるシステム電力線Lhに接続され、下アーム素子E2のエミッタは、バッテリBの負極端子につながる負極線Lgに接続されている。また、各スイッチング素子E1,E2には、フリーホイールダイオードD1,D2がそれぞれ並列接続されている。
各スイッチング素子E1,E2のそれぞれは、パワー制御ユニット(図示せず)から出力されるゲート駆動信号に従ってオンオフ動作(スイッチング動作)される。昇圧回路11は、下アーム素子E2がオンオフ動作されることにより生じるリアクトル14の誘導起電力により、バッテリBからの電源電圧Vbを所望のシステム電圧Vsまで昇圧する。なお、バッテリBの正極端子と負極端子との間には第一平滑コンデンサ15が並列に接続されており、バッテリBからの電源電圧Vbは平滑されて昇圧回路11に供給される。また、システム電力線Lhと負極線Lgとの間には第二平滑コンデンサ16が並列に接続されており、昇圧回路11からのシステム電圧Vsは平滑されて2つのインバータ回路12,13に供給される。一方、昇圧回路11は、上アーム素子E1がオンオフ動作されることにより生じるリアクトル14の誘導起電力により、インバータ回路12,13からの直流電力を降圧する。
第一インバータ回路12は、ブリッジ回路により構成され、複数のスイッチング素子E3〜E8を備えている。第一インバータ回路12は、第一回転電機MG1の各相のそれぞれについて上下一対のスイッチング素子を備えており、具体的には、U相について上アーム素子E3及び下アーム素子E4、V相について上アーム素子E5及び下アーム素子E6、並びにW相について上アーム素子E7及び下アーム素子E8、を備えている。各相用の上アーム素子E3、E5、E7のコレクタはシステム電力線Lhに接続され、各相用の下アーム素子E4、E6、E8のエミッタは負極線Lgに接続されている。また、各相用の上アーム素子E3、E5、E7のエミッタと各相用の下アーム素子E4、E6、E8のコレクタとが、第一回転電機MG1の各相のコイルにそれぞれ接続されている。また、各スイッチング素子E3〜E8には、フリーホイールダイオードD3〜D8がそれぞれ並列接続されている。
第二インバータ回路13は、ブリッジ回路により構成され、複数のスイッチング素子E9〜E14を備えている。第二インバータ回路13は、第二回転電機MG2の各相のそれぞれについて上下一対のスイッチング素子を備えており、具体的には、U相について上アーム素子E9及び下アーム素子E10、V相について上アーム素子E11及び下アーム素子E12、並びにW相について上アーム素子E13及び下アーム素子E14、を備えている。各相用の上アーム素子E9、E11、E13のコレクタはシステム電力線Lhに接続され、各相用の下アーム素子E10、E12、E14のエミッタは負極線Lgに接続されている。また、各相用の上アーム素子E9、E11、E13のエミッタと各相用の下アーム素子E10、E12、E14のコレクタとが、第二回転電機MG2の各相のコイルにそれぞれ接続されている。また、各スイッチング素子E9〜E14には、フリーホイールダイオードD9〜D14がそれぞれ並列接続されている。
なお、本実施形態では、各スイッチング素子E1〜E14として、IGBT(insulated gate bipolar transistor)を用いている。但し、これに限定されるわけではなく、MOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)等の他のスイッチング素子を用いても好適である。
スイッチング素子E3〜E8のそれぞれは、パワー制御ユニット(図示せず)から出力されるゲート駆動信号に従ってオンオフ動作(スイッチング動作)される。これにより、第一インバータ回路12は、昇圧後の直流電力(システム電圧Vsを有する)を交流電力に変換して第一回転電機MG1に供給し、第一回転電機MG1に駆動力を出力させる。同様に、スイッチング素子E9〜E14のそれぞれは、パワー制御ユニット(図示せず)から出力されるゲート駆動信号に従ってオンオフ動作(スイッチング動作)される。これにより、第二インバータ回路13は、昇圧後の直流電力(システム電圧Vsを有する)を交流電力に変換して第二回転電機MG2に供給し、第二回転電機MG2に駆動力を出力させる。
なお、第一インバータ回路12及び第二インバータ回路13は、それぞれ第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2が発電機として機能する際には、ゲート駆動信号に従って各スイッチング素子がオンオフ動作され、発電により得られた交流電力を直流電力に変換してシステム電力線Lhを介して昇圧回路11に供給する。この直流電力は昇圧回路11により降圧されてバッテリBに蓄電される。
また、第一インバータ回路12と第一回転電機MG1との間に、第一電流センサ25が設けられている。第一電流センサ25は、第一回転電機MG1に供給される電流を検出する。また、第二インバータ回路13と第二回転電機MG2との間に、第二電流センサ26が設けられている。第二電流センサ26は、第二回転電機MG2に供給される電流を検出する。なお、本例では、三相全ての電流を計測する構成を示しているが、三相は平衡状態にあり瞬時値の総和はゼロであるので、二相のみの電流を計測し、CPU等の演算処理装置を用いて残りの一相の電流を演算により求める構成としても良い。
本実施形態においては、制御装置10における各構成部品(例えば、平滑コンデンサ15,16や各スイッチング素子E1〜E14等の回路構成部品を含み、冷却器等のその他の部品を含んでいても良い)は、図4に示すように、基本的にはケース2の外部において当該ケース2に直接的に取り付けられるカバー部材39の内部に配置されている。すなわち、制御装置10における各構成部品の大部分は、ケース2とカバー部材39との間の空間に配置される。但し、本実施形態では、制御装置10の一部を構成するリアクトル14に関しては、制御装置10の他の構成部品と分離されて、ケース2の内部に配置される(図3及び図4等を参照)。そこで、ここでは、制御装置10におけるリアクトル14以外の構成部品を総称して「制御ユニット10a」と称する。ケース2の内部に配置される第一回転電機MG1、第二回転電機MG2、及びリアクトル14と、ケース2の外部に配置される制御ユニット10aとは、共通の端子台40(図2及び図5等を参照)に保持された接続部材57〜59を介して電気的に接続される。なお、図2においては、端子台40を概念的に一点鎖線で示している。
3.制御装置のハードウェア構成
次に、制御装置10のハードウェア構成について説明する。本実施形態においては、リアクトル14と共に制御装置10を構成する制御ユニット10aは、図4及び図5に示すように、冷却室形成部材33,34と、スイッチング素子モジュール17〜19と、制御基板38と、を主要な構成部品として備えている。これらは、カバー部材39の内部に収容されている。また、カバー部材39の内部には、端子台40も収容されている。これらは、図4に示すように、ケース2に近い側から端子台40、冷却室形成部材33,34、スイッチング素子モジュール17〜19、制御基板38の順に積層されている。以下、順に説明する。なお、以下の説明では、これらが積層される方向を積層方向Lとし、更に、当該積層方向Lのうち、端子台40側(図4における下側)を下側、制御基板38側(図4における上側)を上側とする。
端子台40は、少なくとも複数の接続部材57,58を保持する部材である。図7に示すように、本実施形態では、端子台40は少なくとも、3つの平板状の第一接続部材57(57a〜57c)と3つの平板状の第二接続部材58(58a〜58c)とを保持している。なお、3つの第一接続部材57a〜57cは第一回転電機MG1の三相のコイルに対応しており、3つの第二接続部材58a〜58cは第二回転電機MG2の三相のコイルに対応している。
図7及び図8に示すように、端子台40は、全体として平板状に形成された矩形型の本体部41と、本体部41の上面及び下面に亘って接続部材57,58の周囲を包囲して保持する保持部42と、本体部41の四隅において上側に向かって突出して冷却室形成部材33,34を支持する4つの円柱状の支持部43と、を備えて構成されている。本体部41、保持部42、及び支持部43は、非導電性の樹脂材料を用いて一体的に形成されている。なお、第一接続部材57及び第二接続部材58は、導電性の金属材料(例えば銅等)を用いて構成されている。
第一接続部材57及び第二接続部材58は、本体部41に直交して上下に貫通すると共にその両端部が露出した状態で、保持部42に保持されている。第一接続部材57及び第二接続部材58は、保持部42との間にシール部材等を介して液密状態で当該保持部42に保持されている。保持部42は、本体部41に対して上側では箱状に形成され、本体部41に対して下側では扁平な筒状に形成されている。そして、第一接続部材57のうち、本体部41に対して上側に露出する部分が制御ユニット10a側のユニット側第一回転電機接続端子51となり、本体部41に対して下側に露出する部分がケース2側のケース側第一回転電機接続端子54となる。また、第二接続部材58のうち、本体部41に対して上側に露出する部分が制御ユニット10a側のユニット側第二回転電機接続端子52となり、本体部41に対して下側に露出する部分がケース2側のケース側第二回転電機接続端子55となる。
そして、本例では第一接続部材57及び第二接続部材58がそれぞれ3つずつ備えられることに対応して、3つのユニット側第一回転電機接続端子51(51a〜51c)と3つのユニット側第二回転電機接続端子52(52a〜52c)とが、上側(ケース2の外部側)に露出するように端子台40に保持されている。また、3つのケース側第一回転電機接続端子54(54a〜54c)と3つのケース側第二回転電機接続端子55(55a〜55c)とが、下側(ケース2の内部側)に露出するように端子台40に保持されている。3つのユニット側第一回転電機接続端子51a〜51c及び3つのケース側第一回転電機接続端子54a〜54cは第一回転電機MG1の三相のコイルに対応しており、3つのユニット側第二回転電機接続端子52a〜52c及び3つのケース側第二回転電機接続端子55a〜55cは第二回転電機MG2の三相のコイルに対応している。
なお、平板状の第一接続部材57及び第二接続部材58の各露出部分の延在方向に沿った方向を各接続端子51,52,54,55の「接続方向」とすると、ケース側第一回転電機接続端子54(54a〜54c)及びケース側第二回転電機接続端子55(55a〜55c)の接続方向は、積層方向Lに平行となっている。一方、ユニット側第一回転電機接続端子51(51a〜51c)及びユニット側第二回転電機接続端子52(52a〜52c)の接続方向は、積層方向Lに対して軸方向に傾斜している。
ユニット側第一回転電機接続端子51(51a〜51c)には、バスバー21(21a〜21c、図8を参照)を介して第一スイッチング素子ユニット17が接続される。ユニット側第二回転電機接続端子52(52a〜52c)には、バスバー22(22a〜22c)を介して第二スイッチング素子ユニット18が接続される。また、ケース側第一回転電機接続端子54(54a〜54c)には、リード線(図示せず)を介して第一ステータSt1の三相のコイルが接続される。ケース側第二回転電機接続端子55(55a〜55c)には、リード線(図示せず)を介して第二ステータSt2の三相のコイルが接続される。
この端子台40は、ケース2に設けられた開口部4(図6を参照)を覆うように、ケース2の上部に固定されている。ここでは、端子台40は、ケース2の開口部4の周囲を取り囲むように平坦に形成された端子台載置面6に載置され、シール溝46に配置されるシール部材47(図7及び図8を参照)を介して液密状態でケース2に固定されている。なお、ケース2への固定をより強固とするため、端子台40は、ケース2に形成された支持突起7(図6を参照)の上面にも当接した状態で固定されている。具体的には、端子台40は、本体部41に形成された挿通孔41aを挿通する締結部材が、端子台取付面6に形成された締結孔6a及び支持突起7の上面に形成された締結孔7aに対して締結されることにより、ケース2に固定されている。
図4に戻って、端子台40の上には、一対の冷却室形成部材(下側冷却室形成部材33、上側冷却室形成部材34)が固定されている。ここでは、下側冷却室形成部材33の上に上側冷却室形成部材34が固定された状態で、下側冷却室形成部材33が、断熱部材31を介して端子台40の本体部41の四隅に形成された支持部43に固定されている。具体的には、下側冷却室形成部材33は、当該下側冷却室形成部材33の下端部の四隅に形成された挿通孔33a(図5を参照)を挿通する締結部材が、支持部43の上面に形成された締結孔43aに対して締結されることにより、端子台40の支持部43に固定されている。また、上側冷却室形成部材34には上下に貫通する3つの開口が形成されており、これらを塞ぐようにスイッチング素子モジュール17〜19が上側冷却室形成部材34に固定されている。なお、スイッチング素子モジュール17〜19はヒートシンク20と一体化されており、このヒートシンク20が上側冷却室形成部材34の開口を塞ぐ状態で当該上側冷却室形成部材34に固定されている。
ここで、第一スイッチング素子モジュール17は、第一回転電機MG1を駆動するための第一インバータ回路12を内蔵している。第一スイッチング素子モジュール17は、第一インバータ回路12を構成するスイッチング素子E3〜E8や基板等を樹脂により一体成形して構成されている。第二スイッチング素子モジュール18は、第二回転電機MG2を駆動するための第二インバータ回路13を内蔵している。第二スイッチング素子モジュール18は、第二インバータ回路13を構成するスイッチング素子E9〜E14や基板等を樹脂により一体成形して構成されている。第三スイッチング素子モジュール19は、電源電圧Vbを昇圧するための昇圧回路11を内蔵している。第三スイッチング素子モジュール19は、昇圧回路11を構成するスイッチング素子E1,E2や基板等を樹脂により一体成形して構成されている。
これらのスイッチング素子モジュール17〜19は、各スイッチング素子のオンオフ動作に伴って発熱する。そこで、この発熱するスイッチング素子モジュール17〜19を冷却するための冷却液が流通する冷却室Rが、下側冷却室形成部材33と上側冷却室形成部材34(ここでは、その上に固定されたヒートシンク20を含む)との間に形成されている。すなわち、下側冷却室形成部材33の上面及び上側冷却室形成部材34の下面の一方又は双方が、これらの合わせ面に対して所定位置で窪んで形成される内部空間として、冷却室Rが形成されている。なお、下側冷却室形成部材33及び上側冷却室形成部材34の外周部における合わせ面は、冷却液が漏出することがないようにシール部材により液密状態とされている。
上側冷却室形成部材34には、当該上側冷却室形成部材34の延在方向(ここでは、図4の左右方向)における両端部から上側に向かって突出する2つの管状部材35が一体的に形成されている。管状部材35は、それぞれ円筒状に形成されており、軸方向の開口の一方が冷却室Rに連通している。これら2つの管状部材35を介して、冷却液循環回路(図示せず)を循環する冷却液が、冷却室Rへ流入し、冷却室Rから流出する。その際、冷却室Rにおいて、冷却液はヒートシンク20を介した熱伝導によりスイッチング素子モジュール17〜19を冷却する。なお、下側冷却室形成部材33は、アルミニウム等の金属材料を用いて形成されており、上側冷却室形成部材34及び管状部材35は、樹脂材料を用いて形成されている。
また、制御基板38が、支持部材37を介して下側冷却室形成部材33に固定されている。この制御基板38は、スイッチング素子モジュール17〜19の上側に配置されている(図5を参照)。なお、図示はしていないが、断熱部材31と下側冷却室形成部材33との間、及びスイッチング素子モジュール17〜19と支持部材37との間の空間には、第一平滑コンデンサ15や第二平滑コンデンサ16、DC−DCコンバータ等の部品が適宜固定されている。
以上の説明から理解できるように、本実施形態においては、制御ユニット10aを構成する下側冷却室形成部材33、上側冷却室形成部材34、スイッチング素子モジュール17〜19、支持部材37、及び制御基板38は、いずれもケース2に対して直接的には固定されていない。ケース2に対して直接的に固定されているのは端子台40だけであり、制御ユニット10aを構成する各構成部品は、端子台40に対して直接的又は他の構成部品を介して間接的に固定され、端子台40を介して間接的にケース2に固定されている。このように、本実施形態では、制御ユニット10aをケース2に固定するための部材を特別に設けることなく制御ユニット10aがケース2に固定されている。よって、部品点数を減らしてハイブリッド駆動装置Hの製造コストの低減が図られている。そして、端子台40及び制御ユニット10aに対して、これらを覆うように、積層方向Lに沿って上側からカバー部材39が被せられる。カバー部材39は、ケース2の支持壁部5の上部に平坦に形成されたカバー載置面8に載置され、シール部材を介して液密状態でケース2に固定されている。
4.リアクトルの配置構成及び端子台の構成
次に、制御ユニット10aと共に制御装置10を構成するリアクトル14の配置構成、及びそれに伴う端子台40の特殊構成について説明する。
上記のとおり、本実施形態においては、リアクトル14は制御装置10の他の構成部品と分離されてケース2の内部に配置されている。ここで、リアクトル14は、図6に示すように、ケース2において開口部4が設けられた位置に配置されており、また図4に示すように、開口部4を覆うように固定された端子台40の本体部41の下側(ケース2の内部側)に固定されている。なお、リアクトル14は、図7及び図8に示すように、環状コア61に巻線62が巻装されると共に、これらの環状コア61及び巻線62が樹脂材料等を用いて形成されたリアクトルケース64に収容されて構成されている。
本実施形態に係る端子台40は、本体部41、保持部42、及び支持部43に加えて、本体部41の中央部において、ケース2の外部側となる積層方向Lにおける上側に向かって凸状に隆起する隆起部44(図4を参照)を更に備えている。この隆起部44の背面側(ケース2の内部側となる積層方向Lにおける下側)には、ケース2の外部側に向かって窪んだ凹部44aが形成されている。また、端子台40は、凹部44aの周囲に、本体部41からケース2の内部側に向かって突出する4つの略円柱状の突出部45を備えている。これらの隆起部44及び突出部45は、本体部41、保持部42、及び支持部43と同一の樹脂材料を用いて、これらと共に一体的に形成されている。
図4及び図8に示すように、端子台40の凹部44aには、リアクトル14の環状コア61のうち、巻線62が巻装されていない部分が収容されている。そのため、凹部44aの形状は、環状コア61の外形に沿った形状となるように適合されている。また、本実施形態においては、直列接続された2つの巻線62が、本体部41の延在方向に沿って並んで配置されている。それに応じて、リアクトルケース64も、本体部41の延在方向に沿って2つの巻線62の外周面を覆うように角管状に形成されている。また、リアクトルケース64には、巻線62から見て更に外側に向かって延出する4つの平板状の取付部65が一体的に形成されている。これら4つの取付部65は、環状コア61が凹部44aに収容された際に4つの突出部45に対応する位置に配置される。そして、環状コア61が凹部44aに収容された状態で、それぞれの取付部65に形成された挿通孔65aを挿通する締結部材が、突出部45の下面にそれぞれ形成された締結孔45aに対して締結されることにより、リアクトル14がケース2の内部側で端子台40に固定されている。
また、本実施形態ではリアクトル14がケース2の内部に配置されていることに対応して、端子台40は、図7に示すように、3つの第一接続部材57(57a〜57c)及び3つの第二接続部材58(58a〜58c)に加えて、2つの平板状の第三接続部材59(59a,59b)を更に保持している。これらは、リアクトル14の入力端及び出力端となる巻線62の両端部(接続端63a,63b)に対応している。第三接続部材59a,59bは、本体部41に直交して上下に貫通すると共にその両端部が露出した状態で、保持部42に保持されている。第三接続部材59a,59bは、保持部42との間にシール部材等を介して液密状態で当該保持部42に保持されている。そして、第三接続部材59のうち、本体部41に対して上側に露出する部分が制御ユニット10a側のユニット側リアクトル接続端子53となり、本体部41に対して下側に露出する部分がケース2側のケース側リアクトル接続端子56となっている。本例では2つの第三接続部材59a,59bが備えられることに対応して、2つのユニット側リアクトル接続端子53(53a,53b)が、上側(ケース2の外部側)に露出するように端子台40に保持されている。また、2つのケース側リアクトル接続端子56(56a,56b)が、下側(ケース2の内部側)に露出するように端子台40に保持されている。
ケース側リアクトル接続端子56(56a,56b)の接続方向は、積層方向Lに平行となっている。よって、ケース側第一回転電機接続端子54(54a〜54c)、ケース側第二回転電機接続端子55(55a〜55c)、及びケース側リアクトル接続端子56(56a,56b)の接続方向は全て一致している。また、ユニット側リアクトル接続端子53(53a,53b)の接続方向は、積層方向Lに対して軸方向に傾斜している。このユニット側リアクトル接続端子53(53a,53b)の接続方向は、ユニット側第一回転電機接続端子51(51a〜51c)及びユニット側第二回転電機接続端子52(52a〜52c)の接続方向に一致している。
ユニット側リアクトル接続端子53(53a,53b)には、バスバー23(図8においては、1本のみ表示している)を介して第三スイッチング素子ユニット19が接続され、ケース側リアクトル接続端子56(56a,56b)には、バスバー24(24a,24b)を介してリアクトル14の2つの接続端63a,63bが接続される。
このように、本実施形態においては、ユニット側第一回転電機接続端子51、ユニット側第二回転電機接続端子52、及びユニット側リアクトル接続端子53が、ケース2の外部側に露出するように端子台40に保持されている。これらは、3つのユニット側第一回転電機接続端子51a〜51c、2つのユニット側リアクトル接続端子53a,53b、3つのユニット側第二回転電機接続端子52a〜52cの順に一列に並んで配置されている。ケース2の内部側においても同様であり、3つのケース側第一回転電機接続端子54a〜54c、2つのケース側リアクトル接続端子56a,56b、3つのケース側第二回転電機接続端子55a〜55cの順に一列に並んで配置されている。なお、ユニット側第一回転電機接続端子51a〜51cとユニット側リアクトル接続端子53a,53bとは互いに隣接して配置されており、ユニット側リアクトル接続端子53a,53bとユニット側第二回転電機接続端子52a〜52cとは、所定間隔を空けて離間して配置されている。ケース2の内部側においても同様である。
本実施形態においては、上記のようにしてリアクトル14が固定された端子台40が、ケース2の外周壁部3aに形成された開口部4を通してリアクトル14をケース2の内部に挿入した状態で、ケース2に固定されている。ここで、開口部4は、図6に示すように、当該開口部4の大部分を占める大開口部4aと、その大開口部4aとの比較において、軸方向(図6における上下方向)に幅狭でかつ当該軸方向に直交する方向(図6における左右方向)に幅広な扁平開口部4bと、を有する。そして、端子台40がケース2に固定される際には、リアクトル14は、ケース2の外側から大開口部4aを通って積層方向Lに沿ってケース2の内部に挿入される。一方、一列に配列されて保持部42に保持された状態の第一接続部材57、第二接続部材58、及び第三接続部材59は、ケース2の外側から扁平開口部4bを通って積層方向Lに沿ってケース2の内部に挿入される。なお、本実施形態では、端壁部3bには開口部は形成されていない。
端子台40がケース2に固定された状態で、リアクトル14は、軸方向に見て外周壁部3aのうち開口部4の周囲を囲む部分と重複する位置に配置されている。本例では、リアクトル14は、外周壁部3aのうち積層方向Lから見た場合にカバー取付面8と端子台取付面6との間に配置されて開口部4の周囲を囲む部分と、軸方向に見て重複する位置に配置されている。このような位置関係でリアクトル14を配置することで、例えばリアクトル14を完全にケース2の外周壁部3aの内部に収容する場合と比較して、ケース2の外形を特に大型化することなく、比較的大型のリアクトル14の全体をケース2内に適切に配置することが可能となっている。なお、リアクトル14は、軸方向に見て端壁部3bとも重複する位置に配置されている。
ここで、本実施形態においては、図3及び図5等を参照して分かるように、開口部4は、外周壁部3aのうち第一回転電機MG1の径方向外側に、当該第一回転電機MG1に近接して形成されている。この開口部4は更に、第二回転電機MG2の径方向外側であって当該第二回転電機MG2にも近接する位置に形成されている。従って、本実施形態においては、開口部4は、外周壁部3のうち、径方向に互いに隣接して配置される第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の双方の径方向外側に、第一回転電機MG1の径方向に見て当該第一回転電機MG1と重複し、かつ、第二回転電機MG2の径方向に見て当該第二回転電機MG2と重複する位置に形成されている。よって、そのような位置に形成された開口部4を通ってケース2の内部に挿入されるリアクトル14は、第一回転電機MG1の径方向に見て当該第一回転電機MG1と重複し、かつ、第二回転電機MG2の径方向に見て当該第二回転電機MG2と重複する位置に配置されていることになる。
更に、本実施形態においては、径方向に互いに隣接して配置される第一回転電機MG1の外周面と第二回転電機MG2の外周面との間に、軸方向から見て略V字状の谷状空間Vが形成されている。より具体的には、軸方向から見て、第一回転電機MG1の外周面と第二回転電機MG2の外周面とが最も近接する基準近接点N0(図4を参照)を中心として、第一回転電機MG1の外周面のうち端子台40の本体部41に最も近接する第一近接点N1へ向かう円弧と、第二回転電機MG2の外周面のうち本体部41に最も近接する第二近接点N2へ向かう円弧と、により囲まれる空間として、谷状空間Vが形成されている。そして、この谷状空間Vに、その少なくとも一部が収容されるようにリアクトル14が配置されている。すなわち、第一近接点N1及び第二近接点N2に対して、それぞれ第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の周方向で基準近接点N0側に、その少なくとも一部が収容されるようにリアクトル14が配置されている。
このような配置関係では、第一回転電機MG1の回転軸心(第一軸A1)、リアクトル14、及び第二回転電機MG2の回転軸心(第二軸A2)は、端子台40の本体部41の延在方向(図4の左右方向)に、この順に並んで配置されている。そして、これに合わせて、端子台40に一列に並んで配置されたユニット側第一回転電機接続端子51a〜51c、ユニット側リアクトル接続端子53a,53b、及びユニット側第二回転電機接続端子52a〜52c、並びに、ケース側第一回転電機接続端子54a〜54c、ケース側リアクトル接続端子56a,56b、及びケース側第二回転電機接続端子55a〜55cは、それぞれ第一回転電機MG1に近い側からこの順に並んで配置されている。
以上説明したように、本実施形態に係るハイブリッド駆動装置Hでは、制御装置10の一部を構成するリアクトル14がケース2の内部に配置されている。これにより、リアクトル14を含む全ての制御装置10の構成部品により制御ユニット10aが構成される場合と比較して、当該リアクトル14が占有する空間の大きさに相当する分だけ制御ユニット10aを小型化することができている。また、そのリアクトル14は、ケース2の内部において、径方向に互いに隣接して配置された第一回転電機MG1の外周面と第二回転電機MG2の外周面との間に形成される谷状空間Vに配置されている。そのため、ケース2の内部にリアクトル14が収容されることによるケース2自体の大型化が有効に抑制され、ケース2の大きさは実質的にはほとんど変化していない。よって、制御装置10を含めたハイブリッド駆動装置Hの全体を小型化することができている。従って、本実施形態に係るハイブリッド駆動装置Hは、車両への搭載性が非常に良好である。
また、本実施形態では、リアクトル14が端子台40の本体部41の下側(ケース2の内部側)に固定されていると共に、リアクトル接続端子53,56が、ケース2の両面側(ケース2の内部側及びケース2の外部側)に露出するように端子台40に保持されている。そのため、リアクトル14の固定位置とリアクトル接続端子53,56の固定位置とが、いずれも共通の端子台40上に設定される。よって、その製造時におけるリアクトル14とリアクトル接続端子53,56との結線のための作業は簡易であり、結線のための公差管理が容易であると共に、端子台40単位での性能保証が可能である。従って、ハイブリッド駆動装置Hの製造工程を簡略化することができると共に製造コストを低減することができる。
また、本実施形態では、端子台40の本体部41の延在方向(図4における左右方向)における第一回転電機MG1、第二回転電機MG2、及びリアクトル14の配列に合わせて、第一回転電機接続端子51,54、リアクトル接続端子53,56、及び第二回転電機接続端子52,55が、第一回転電機MG1に近い側からこの順に一列に並んで配置されている。よって、第一回転電機MG1とケース側第一回転電機接続端子54との結線、及び第二回転電機MG2と第二回転電機接続端子56との結線、のそれぞれを短縮化することが可能となっている。また、端子台40上におけるリアクトル14とリアクトル接続端子54との結線を短縮化することも可能となっている。
5.その他の実施形態
最後に、本発明に係る車両用駆動装置の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される特徴構成は、その実施形態でのみ適用されるものではなく、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される特徴構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態においては、周壁部3を構成する外周壁部3a及び端壁部3bのうち、外周壁部3aが、当該外周壁部3aの一部を貫通してケース2の内外を連通するように開口する開口部4を有している場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、外周壁部3a及び端壁部3bのうち、端壁部3bが、当該端壁部3bの一部を貫通してケース2の内外を連通するように開口する開口部を有する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、開口部は軸方向に開口することになるので、これに応じて端子台40がケース2に対して軸方向に取り付けられ、リアクトル14は軸方向にケース2の内部に挿入される構成とすると好適である。
(2)上記の実施形態においては、リアクトル14が、第一回転電機MG1の径方向に見て当該第一回転電機MG1と重複し、かつ、第二回転電機MG2の径方向に見て当該第二回転電機MG2と重複する位置に配置されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、各回転電機MG1,MG2の径方向に見て、これらの一方のみと重複する位置に配置された構成や、これらのいずれとも重複しない位置に配置された構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(3)上記の実施形態においては、径方向に互いに隣接して配置される第一回転電機MG1の外周面と第二回転電機MG2の外周面との間に形成される谷状空間Vに、その少なくとも一部が収容されるようにリアクトル14が配置されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、そのような谷状空間V以外の位置にリアクトル14が配置された構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合においては、リアクトル14は、上記の実施形態において説明した第一近接点N1の位置を回避して、当該第一近接点N1に対して第一回転電機MG1の周方向で基準近接点N0とは反対側の端子台40と第一回転電機MG1の外周面との間の空間に、その少なくとも一部が収容されるように配置された構成とすると好適である。或いは、第二近接点N2の位置を回避して、当該第二近接点N2に対して第二回転電機MG2の周方向で基準近接点N0とは反対側の端子台40と第二回転電機MG2の外周面との間の空間に、その少なくとも一部が収容されるようにリアクトル14が配置された構成としても好適である。
(4)上記の実施形態においては、端子台40の具体的な形状を例示して説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、端子台40の具体的な形状はあくまで一例であり、リアクトル14を固定することができると共に複数の接続端子51〜53を保持することができ、更にケース2の開口部4を適切に覆うことができるような形状であれば、任意の形状を採用することができる。
(5)上記の実施形態においては、端子台40に、ユニット側第一回転電機接続端子51、ユニット側リアクトル接続端子53、及びユニット側第二回転電機接続端子52が第一回転電機MG1に近い側からこの順に一列に並んで配置されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、各接続端子51〜53の配列は適宜変更が可能であり、例えばこれらが第一回転電機MG1に近い側から、ユニット側第一回転電機接続端子51、ユニット側第二回転電機接続端子52、ユニット側リアクトル接続端子53、の順に一列に並んで配置された構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。或いは、これらが例えば二列以上に分かれて配置された構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(6)上記の実施形態においては、制御ユニット10aを構成する各構成部品が端子台40に固定され、端子台40を介して間接的にケース2に固定されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、例えば制御ユニット10aが、別途設けられるユニットケースに固定された状態でケース2に固定された構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、ユニットケースにカバー部材39が取り付けられる構成とすることができ、端子台40は、ユニットケース及びカバー部材39の内部に、制御ユニット10aとは分離して設けられる構成とすることができる。
(7)上記の実施形態においては、制御装置10の一部を構成する制御ユニット10aが、ケース2の外部に一体的に固定されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、例えば制御ユニット10aが物理的にケース2とは分離した状態でハイブリッド駆動装置Hが構成されることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、これに関連して、本発明においては、ハイブリッド駆動装置Hが制御ユニット10aを備えていることは必須ではない。つまり、単にケース2の開口部4を覆うように端子台40が固定されていると共に、当該端子台40に固定されたリアクトル14を内蔵した構成のハイブリッド駆動装置Hとして車両用駆動装置が構成されていることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、当該車両用駆動装置が、時間的・地理的に異なる別の工程で製造された制御ユニット10aと、車両への搭載前又は搭載時に電気的に接続される構成を採用することができる。
(8)上記の実施形態においては、ハイブリッド駆動装置Hが2つの回転電機MG1,MG2及び動力分配装置PTを備え、いわゆる2モータスプリットタイプのハイブリッド駆動装置として構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、例えば第二回転電機MG2を備えることなく、1モータスプリットタイプのハイブリッド駆動装置とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、駆動伝達系の構成も任意であり、例えば動力分配装置PTに代えて変速機構等を備え、いわゆる1モータパラレルタイプのハイブリッド駆動装置とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。これらの場合には、上記の実施形態において説明したような谷状空間Vは形成されないが、回転電機の外周面のうち端子台40の本体部41に最も近接する近接点に対して、当該回転電機の周方向のいずれか一方側の端子台40と回転電機の外周面との間に少なくとも一部が収容されるように、リアクトル14が配置された構成とすると好適である。
(9)上記の実施形態においては、本発明に係る車両用駆動装置を、車両の駆動力源として内燃機関EG及び回転電機MGの双方を備えたハイブリッド車両用のハイブリッド駆動装置Hに適用した場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、車両の駆動力源として回転電機MGのみを備えた電動車両用の駆動装置に本発明を適用することも可能である。
(10)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載された構成及びこれと均等な構成を備えている限り、特許請求の範囲に記載されていない構成の一部を適宜改変した構成も、当然に本発明の技術的範囲に属する。
本発明は、車両の駆動力源として機能する回転電機をケースの内部に収容して備える車両用駆動装置に好適に利用することができる。
2 駆動装置ケース
3 周壁部
3a 外周壁部
10 制御装置
10a 制御ユニット
14 リアクトル
40 端子台
41 本体部
51 第一回転電機接続端子
52 第二回転電機接続端子
53 リアクトル接続端子
H ハイブリッド駆動装置(車両用駆動装置)
EG 内燃機関
MG1 第一回転電機
MG2 第二回転電機
I 入力軸(入力部材)
PT 動力分配装置
G 出力ギヤ(出力部材)
V 谷状空間

Claims (7)

  1. 車両の駆動力源として機能する回転電機をケースの内部に収容して備える車両用駆動装置であって、
    前記回転電機に接続される回転電機接続端子を保持した状態で、前記ケースに設けられた開口部を覆うように固定される端子台と、
    前記回転電機を制御する制御装置の一部を構成するリアクトルと、を備え、
    前記リアクトルが前記ケースの内部側で前記端子台に固定されていると共に、前記回転電機接続端子に加えて更に前記リアクトルに接続されるリアクトル接続端子が、前記ケースの外部側に露出するように前記端子台に保持されている車両用駆動装置。
  2. 前記ケースは、前記回転電機の周囲を覆う周壁部を備え、
    前記開口部は、前記周壁部の一部を貫通して開口し、
    前記リアクトルが固定された前記端子台が、前記開口部を通して前記リアクトルを前記ケースの内部に挿入した状態で前記ケースに固定されている請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記開口部は、前記周壁部のうち前記回転電機の径方向外側の一部を貫通して開口し、
    前記リアクトルが、前記回転電機の径方向に見て当該回転電機と重複し、かつ、前記回転電機の軸方向に見て前記周壁部のうち前記開口部の周囲を囲む部分と重複する位置に配置されている請求項2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記端子台は、平板状の本体部を有し、
    前記リアクトルが、前記本体部と前記回転電機の外周面との近接点に対して、前記回転電機の周方向のいずれか一方側の前記本体部と前記回転電機の外周面との間に少なくとも一部が収容されるように配置されている請求項3に記載の車両用駆動装置。
  5. 前記回転電機を第一回転電機とし、
    内燃機関に駆動連結される入力部材と、前記入力部材の駆動力を前記第一回転電機と出力部材とに分配する動力分配装置と、前記出力部材に駆動連結される第二回転電機と、を備え、
    前記第一回転電機と前記第二回転電機とが、互いに回転軸を平行とすると共に径方向に隣接するように配置され、
    前記リアクトルが、前記第一回転電機の外周面と前記第二回転電機の外周面との間に形成される谷状空間に少なくとも一部が収容されるように配置されている請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
  6. 前記回転電機接続端子を第一回転電機接続端子とし、
    前記第二回転電機に接続される第二回転電機接続端子が、前記ケースの外部側に露出するように前記端子台に更に保持されており、
    前記第一回転電機接続端子、前記リアクトル接続端子、及び前記第二回転電機接続端子が、前記第一回転電機に近い側からこの順に一列に並んで配置されている請求項5に記載の車両用駆動装置。
  7. 前記リアクトルと共に前記制御装置を構成する制御ユニットを備え、
    前記制御ユニットが、前記端子台に固定され、前記端子台を介して前記ケースに固定されている請求項1から6のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
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