JP2020089171A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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義信 鎌田
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Abstract

【課題】電力変換装置とモータを共通のハウジングに収容する構造において、電力変換装置の温度上昇抑制を図った車両用駆動装置を提供する。【解決手段】車両用駆動装置300は、モータ500と、電力変換装置400と、ハウジングHと、導電部材10と、絶縁部材20と、シール材30およびシール面22cによるシール機構と、を備える。ハウジングHは、内部に形成されるモータ収容室R2と電力変換収容室R1を区画する区画壁404を有する。導電部材10は、区画壁404に形成された貫通穴404aに挿入配置され、電力変換装置400と巻線510を電気的に接続する。絶縁部材20は、貫通穴404aに取り付けられ、導電部材10と区画壁404との間に介在して電気的に絶縁する。シール機構は、貫通穴404aを通じてモータ収容室R2から電力変換収容室R1へ空気が流入することを抑制するよう、絶縁部材20と区画壁404との間をシールする。【選択図】図4

Description

本明細書に記載の開示は、モータと電力変換装置を備える車両用駆動装置に関するものである。
特許文献1に記載の車両用駆動装置は、モータと電力変換装置を備える。電力変換装置は、直流電力を交流電力に変換してモータに供給する。
特許第5943033号公報
電力変換装置のスイッチング素子やモータの巻線は発熱するものであり、冷却されることが望ましい。そして、巻線での発熱により加熱される雰囲気は、スイッチング素子での発熱により加熱される雰囲気より高温になる。そのため、電力変換装置をモータから遠ざけて配置することで、電力変換装置の温度上昇を抑制することが望ましい。
しかしながら、電力変換装置とモータを共通のハウジングに収容して一体化させる場合には、電力変換装置をモータから遠ざけて配置することに限界がある。
そこで本明細書に記載の開示は、電力変換装置とモータを共通のハウジングに収容する構造において、電力変換装置の温度上昇抑制を図った車両用駆動装置を提供することを目的とする。
開示の1つは、巻線(510)を有するモータ(500)と、
直流電力を交流電力に変換してモータに供給する電力変換装置(400)と、
モータを収容するモータ収容室(R2)、および電力変換装置を収容する電力変換収容室(R1)を内部に形成するとともに、モータ収容室と電力変換収容室とを区画する区画壁(404)を有するハウジング(H)と、
区画壁に形成された貫通穴(404a)に挿入配置され、電力変換装置と巻線を電気的に接続する導電部材(10)と、
貫通穴に取り付けられ、導電部材と区画壁との間に介在して電気的に絶縁する絶縁部材(20)と、
貫通穴を通じてモータ収容室から電力変換収容室へ空気が流入することを抑制するよう、絶縁部材と区画壁との間をシールするシール機構(30、22c)と、
を備える車両用駆動装置である。
上記装置によれば、電力変換収容室とモータ収容室を区画壁で区画しつつ、電力変換装置とモータを共通のハウジングに収容するので、モータの雰囲気に電力変換装置が晒されることを抑制できる。よって、電力変換装置とモータを一体化させつつ、電力変換装置の温度上昇を抑制できる。但し、このような区画壁には、電力変換装置と巻線を電気的に接続する導電部材を挿入配置する貫通穴が必要になる。この貫通穴を通じてモータ収容室から電力変換収容室へ空気が流入すると、電力変換装置の温度上昇を十分に抑制できなくなる。この点を鑑み、上記装置では、導電部材と区画壁との間に介在して電気的に絶縁する絶縁部材を備え、この絶縁部材と区画壁との間をシールするシール機構を備える。そのため、モータ収容室から電力変換収容室へ貫通穴を通じて空気が流入することを抑制でき、電力変換装置の温度上昇を十分に抑制できる。
なお、上記の括弧内の参照番号は、後述の実施形態に記載の構成との対応関係を示すものに過ぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
第1実施形態における駆動システムを示す模式図である。 車両用駆動装置の斜視図である。 減速分配機構、カバーおよび蓋部が取り外された状態を示す、車両用駆動装置の分解斜視図である。 端子台の取付け構造を示す断面図である。 端子台を示す斜視図である。 端子台の断面図である。 図6のVII矢視図である。 第2実施形態における端子台の斜視図である。 第2実施形態における端子台の取付け構造を示す断面図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第1実施形態)
<駆動システム>
先ず、図1および図2に基づいて、車両用駆動装置300の設けられる駆動システム100を説明する。駆動システム100は、電気自動車等の車両Vに搭載され、車両Vの走行輪110R、110Lへ動力を供給するシステムを構成している。
駆動システム100は車両用駆動装置300の他にバッテリ200を有する。車両用駆動装置300は電力変換装置400、モータ500、および、減速分配機構600を有する。
また駆動システム100は図示しない複数のECUを有する。これら複数のECUはバス配線を介して相互に信号を送受信している。複数のECUは協調して車両Vを制御している。複数のECUにより、バッテリ200のSOCに応じてモータ500の力行と回生が制御される。SOCはstate of chargeの略である。ECUはelectronic control unitの略である。
バッテリ200は複数の二次電池を有する。これら複数の二次電池は直列接続された電池スタックを構成している。この電池スタックのSOCがバッテリ200のSOCに相当する。二次電池としてはリチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池、および、有機ラジカル電池などを採用することができる。
電力変換装置400はバッテリ200とモータ500との間の電力変換を行う。電力変換装置400は複数のスイッチ素子を有する。これら複数のスイッチ素子がECUによってPWM制御される。これによりバッテリ200の直流電力が交流電力に変換される。モータ500の発電(回生)によって生成された交流電力が直流電力に変換される。
モータ500は電力変換装置400から供給される交流電力によって力行する。モータ500は減速分配機構600に連結されている。モータ500の回転エネルギーは減速分配機構600を介して走行輪110R、110Lに伝達される。これにより走行輪110R、110Lに推進力が付与される。
逆に、走行輪110R、110Lの回転エネルギーは減速分配機構600を介してモータ500に伝達される。これによりモータ500は回生する。回生によって発生した交流電力は、電力変換装置400によって直流電力に変換される。この直流電力がバッテリ200に供給される。また直流電力は車両Vに搭載された各種電気負荷にも供給される。以下、車両用駆動装置300の構成要素を個別に説明する。
<電力変換装置>
電力変換装置400は、2つの電力ラインの間で並列接続された少なくとも3相のレグ、コンデンサ420、および筐体413を有する(図3参照)。筐体413は、これらのレグおよびコンデンサ420を収容する、電気絶縁性を有した樹脂製である。コンデンサ420は、上下アーム回路に並列接続され、かつ、直流電源に並列に接続されている。コンデンサ420は、たとえば直流電圧を平滑化し、その直流電圧の電荷を蓄積する。3相のレグそれぞれは、直列接続された2つのスイッチング素子411を有する。これら2つのスイッチング素子411の間の中点に出力端子412が接続されている。出力端子412は後述の巻線510と電気的に接続されている。
スイッチング素子411は、Siなどの半導体、および、SiCなどのワイドギャップ半導体によって製造することができる。本実施形態では、スイッチング素子411としてIGBTを採用している。なお、スイッチング素子411は、IGBTに限定されない。たとえばMOSFETを採用することもできる。ダイオードとしては、寄生ダイオードを用いることもできる。
電力変換装置400の備えるスイッチング素子411は上記のECUと図示しないゲートドライバとによって開閉制御される。ECUは制御信号を生成し、それをゲートドライバに出力する。ゲートドライバは制御信号を増幅してスイッチ素子の制御電極に出力する。これによりECUは電力変換装置400に入力される電力を直流から交流に、若しくは、交流から直流に変換する。
図3に示す半導体装置410は、上下アーム回路の一方、すなわち1つのアームを構成するように構成されている。すなわち、2つの半導体装置410により、上下アーム回路が構成される。このような半導体装置410は、1つのアームを構成する要素単位でパッケージ化しているため、1in1パッケージとも称される。半導体装置410は、封止樹脂体、スイッチング素子411、出力端子412、高電圧側端子(P側端子)、低電圧側端子(N側端子)、及び信号端子を備えている。
電力変換装置400は、図1に示すインバータハウジング401に収納されている。インバータハウジング401は金属製である。インバータハウジング401は車両Vの車体と電気的に接続されている。これによりインバータハウジング401はボディアースされている。
インバータハウジング401は開口を有する箱形状を成している。インバータハウジング401の開口は金属製の蓋部402で閉塞されている。蓋部402は金属製のボルト403によってインバータハウジング401に機械的および電気的に接続されている。インバータハウジング401と蓋部402とによって電力変換収容室R1が構成されている。この電力変換収容室R1に電力変換装置400が収納されている。これにより電力変換装置400のスイッチング素子411は電磁遮蔽されている。スイッチング素子411のスイッチングなどに起因して生じる電磁ノイズが電力変換収容室R1の外へ漏れることが抑制されている。
なお、インバータハウジング401は後述のモータハウジング505と機械的および電気的に接続されている。これらインバータハウジング401とモータハウジング505は例えばアルミダイカストで一体に形成されてもよい。インバータハウジング401とモータハウジング505は別体で形成されてもよい。本実施形態ではインバータハウジング401とモータハウジング505とが一体に形成されている。
<モータ>
モータ500は、モータシャフト501、ロータ502、および、ステータ503を有する。またモータハウジング505には、自身の内部空間であるモータ収容室R2と外部雰囲気とを連通する第1貫通孔506が形成されている。モータシャフト501は第1貫通孔506に挿通される。これによりモータシャフト501の一端側がモータ収容室R2に位置している。モータシャフト501の他端側が第1貫通孔506を介してモータ収容室R2の外に位置している。
モータハウジング505には、モータシャフト501の一端側が配置される開口部505aが形成されている(図3参照)。モータハウジング505には、開口部505aを覆うカバー530が取り付けられている(図2参照)。カバー530には、モータシャフト501の一端側を回転可能に支持するベアリングが支持されている。
カバー530は金属製であり、ボルトBT4によってモータハウジング505に機械的および電気的に接続されている。モータハウジング505とカバー530とによってモータ収容室R2が構成されている。モータ収容室R2は、第1貫通孔506および空隙302を通じて外部に連通する以外は、モータハウジング505およびカバー530により閉塞されている。
カバー530には、取付部B1が設けられている。取付部B1は、車体のシャーシ部分にハウジングHを取り付けるためのものである。具体的には、取付部B1の各々には、図2に示すブラケット700の一端が、ボルト孔700aに挿入される図示しないボルトで締結されている。ブラケット700の他端は、ボルト孔700bに挿入される図示しないボルトでシャーシに締結されている。
取付部B1、ブラケット700およびシャーシは金属製である。取付部B1はカバー530に一体に形成されている。取付部B1は、複数のボスB1aおよび連結部B1bを有する。連結部B1bは、複数のボスB1aの各々を連結して、取付部B1の曲げ剛性を向上させている。例えば、連結部B1bは、複数のボスB1aの側面を、締結方向に直交する方向に連結する。取付部B1は、モータシャフト501と同軸に配置されている。具体的には、締結方向から見て複数のボスB1aの重心位置が、モータシャフト501の軸中心位置と一致している。
ロータ502は、永久磁石507と、永久磁石507をモータシャフト501に固定する固定部508と、を有する。固定部508は円筒形状を成している。固定部508の内部にモータシャフト501が挿入固定されている。これにより永久磁石507はモータシャフト501の軸周りに設けられている。複数の永久磁石507がモータシャフト501の軸周りに等間隔で設けられている。ロータ502の磁極数は8になっている。
ステータ503は、ステータコア509と、ステータコア509に設けられる巻線510と、を有する。ステータコア509は円筒形状を成している。ステータコア509の内部に、モータシャフト501とともにロータ502が設けられている。これによりロータ502とステータ503とが、モータシャフト501の延長方向に対して直交する放射方向で対向している。
巻線510はU相巻線、V相巻線、および、W相巻線を有する。これら3相の巻線それぞれは導線が絶縁被膜で覆われた絶縁電線を有する。これら3相の絶縁電線がステータコア509に巻き回されている。これにより巻線510がステータコア509に設けられている。
巻線510は、図4〜図7を用いて後に詳述する導電部材10を介して、電力変換装置400と電気的に接続されている。巻線510には電力変換装置400から三相交流が供給される。これにより巻線510から三相回転磁界が発生する。
上記したようにロータ502は永久磁石507を有する。永久磁石507から磁界が発生している。そして巻線510からは三相回転磁界が発生する。これら2つの磁界の相互作用によって、ロータ502に回転トルクが発生する。回転トルクの発生方向は、三相回転磁界の位相変化に応じて、モータシャフト501の延長方向まわりの周方向で順次経時的に変化する。これによりロータ502の設けられたモータシャフト501が回転する。
上記したようにモータシャフト501の他端側がモータ収容室R2の外に位置している。このモータシャフト501の他端側に第1スプライン溝501aが形成されている。後述の減速分配機構600のインプットシャフト601の先端に孔が形成されている。この孔の壁面に第2スプライン溝601aが形成されている。
モータシャフト501の他端側がインプットシャフト601の孔に入れ込まれている。第1スプライン溝501aと第2スプライン溝601aとが互いに嵌め合されている。モータシャフト501とインプットシャフト601とがスプライン結合している。これによりモータシャフト501の回転によってインプットシャフト601が回転可能になっている。逆に言えば、インプットシャフト601の回転によってモータシャフト501が回転可能になっている。なお、互いに結合した状態のモータシャフト501とインプットシャフト601は、ロータ502と一体となって回転駆動する「主動シャフト」に相当する。
<減速分配機構>
減速分配機構600は、インプットシャフト601、カウンターシャフト602、インプットギヤ604、第1カウンターギヤ605、第2カウンターギヤ606、ドライブギヤ607、および、差動装置608を有する。
ギヤハウジング610の内部空間であるギヤ収容室R3に、インプットシャフト601、および、カウンターシャフト602が収納されている。またギヤ収容室R3に、インプットギヤ604、第1カウンターギヤ605、第2カウンターギヤ606、ドライブギヤ607、および、差動装置608が収納されている。
ギヤハウジング610には、ギヤ収容室R3と外部雰囲気とを連通する第2貫通孔611が形成されている。モータシャフト501の他端側がこの第2貫通孔611に挿通される。これによりモータシャフト501の他端側がギヤ収容室R3に位置している。モータシャフト501とインプットシャフト601とはギヤ収容室R3でスプライン結合している。
なお後で詳説するように、モータハウジング505における第1貫通孔506の開口する第1開口面506aとギヤハウジング610における第2貫通孔611の開口する第2開口面611aとが離間している。図1に模式的に示すように第1開口面506aと第2開口面611aとの間に空隙302が構成されている。この空隙302にモータシャフト501の一部が位置している。
インプットシャフト601にはインプットギヤ604が設けられている。インプットギヤ604はインプットシャフト601の回転中心線方向(軸方向)まわりに並ぶ複数の歯を有する。インプットシャフト601が自身の軸方向まわりに回転すると、それにともなってインプットギヤ604の有する複数の歯もインプットシャフト601の軸方向まわりに回転する。
カウンターシャフト602には第1カウンターギヤ605と第2カウンターギヤ606が設けられている。第1カウンターギヤ605と第2カウンターギヤ606それぞれはカウンターシャフト602の軸方向まわりに並ぶ複数の歯を有する。カウンターシャフト602が自身の軸方向まわりに回転すると、それにともなって第1カウンターギヤ605と第2カウンターギヤ606それぞれの有する複数の歯もカウンターシャフト602の軸方向まわりに回転する。
インプットシャフト601に設けられたインプットギヤ604と、カウンターシャフト602に設けられた第1カウンターギヤ605とが互いに噛み合っている。インプットシャフト601が回転すると、それにともなってカウンターシャフト602が回転する。
カウンターシャフト602に設けられた第2カウンターギヤ606とドライブギヤ607とが互いに噛み合っている。カウンターシャフト602が回転すると、それにともなってドライブギヤ607が回転する。
差動装置608にはアウトプットシャフト603R、603L(ドライブシャフト)が取り付けられている。この差動装置608にドライブギヤ607が噛み合っている。ドライブギヤ607が回転すると、それにともなって差動装置608とアウトプットシャフト603R、603Lが回転する。
差動装置608は、一対のデフピニオン、左右のデフサイドギヤおよびデフケースを有する。デフケースはドライブギヤ607に取り付けられ、ドライブギヤ607とともに回転する。
左右のデフサイドギヤの各々は、アウトプットシャフト603R、603Lに取り付けられ、アウトプットシャフト603R、603Lとともに回転する。一対のデフピニオンは、自転可能な状態でデフケースに保持されている。デフピニオンは、ドライブギヤ607およびデフケースとともに公転しつつ、アウトプットシャフト603R、603Lの回転負荷に応じて自転する。
図1に示すようにアウトプットシャフト603R、603Lの一部はギヤ収容室R3に位置している。これらのアウトプットシャフト603R、603Lの各々には、走行方向において車両Vの右側に位置する走行輪110Rと、左側に位置する走行輪110Lが連結されている。
以上に示した連結形態により、モータ500が力行してモータシャフト501が回転すると、その回転エネルギーがインプットシャフト601とカウンターシャフト602を介してアウトプットシャフト603R、603Lに伝達される。これにより走行輪110R、110Lが回転する。また車両Vが例えば坂道を下ることで走行輪110R、110Lが回転すると、その回転エネルギーがカウンターシャフト602とインプットシャフト601を介してモータシャフト501に伝達される。これによりモータシャフト501が回転する。
また、モータシャフト501の回転駆動力は、差動装置608の作用により、右側の走行輪110Rと左側の走行輪110Lへ分配される。これにより、車両Vがカーブ走行する場合等、左右の走行輪110R、110Lで走行負荷が異なる場合に、左右の走行輪110R、110Lはそれぞれ異なる回転速度で駆動される。
なお、これまでに説明したように減速分配機構600ではギヤ同士が互いに噛み合う構成となっている。これらギヤの噛み合いカ所においてギヤに摩耗が生じることを抑制するために、ギヤハウジング610内には潤滑油が塗布されている。この潤滑油の粘性は温度が高いほどに低まる性質を有する。
<ハウジングの連結形態>
次に、図1および図2に基づいてモータハウジング505とギヤハウジング610の連結形態を説明する。それに当たって、以下においては互いに直交の関係にある3方向をx方向、y方向、および、z方向とする。なお、y方向が車両Vの左右方向に沿うように、車両用駆動装置300は車両Vに搭載される。
車両用駆動装置300は、モータハウジング505とギヤハウジング610とが互いに連結されることで製造される。図1に示すようにモータハウジング505の第1開口面506aはy方向に面している。この第1開口面506aに第1貫通孔506が開口している。第1貫通孔506はy方向に延びている。第1貫通孔506に挿通されるモータシャフト501もy方向に延びている。モータシャフト501の他端側がモータ収容室R2の外に位置している。
モータハウジング505にはギヤハウジング610と連結するための第1フランジ部520が複数形成されている。第1フランジ部520は第1開口面506aの外縁に形成されている。第1フランジ部520は第1開口面506aから放射方向に離間している。第1フランジ部520はy方向において第1開口面506aよりもモータ収容室R2から離間している。
図1に示すようにギヤハウジング610の第2開口面611aはy方向に面している。この第2開口面611aに第2貫通孔611が開口している。第2貫通孔611はy方向に延びている。この第2貫通孔611にモータシャフト501の他端側が挿通される。
ギヤハウジング610にはモータハウジング505と連結するための第2フランジ部620が複数形成されている。第2フランジ部620は第2開口面611aの外縁に形成されている。第2フランジ部620は第2開口面611aから放射方向に離間している。第2フランジ部620はy方向において第2開口面611aよりもギヤ収容室R3から離間している。
モータハウジング505とギヤハウジング610とは第1開口面506aと第2開口面611aとがy方向で互いに対向する態様で対向配置される。この際、モータシャフト501の他端側が第2貫通孔611の第2開口面611a側の開口とy方向で対向される。また、複数の第1フランジ部520と複数の第2フランジ部620は、それぞれボルト301で締結されている。これによりモータハウジング505とギヤハウジング610とが連結される。
<端子台>
インバータハウジング401、蓋部402、モータハウジング505、およびカバー530は、ボルトで締結される等により一体となって、モータ収容室R2および電力変換収容室R1を内部に形成するハウジングHを提供していると言える。
図3に示すように、ハウジングHは、モータ収容室R2と電力変換収容室R1とを区画する区画壁404を有する。区画壁404は、インバータハウジング401の一部であり、平坦な板形状である。区画壁404は、モータシャフト501の軸方向において、電力変換装置400に対して減速分配機構600の反対側に位置する。
区画壁404には、図3〜図7を用いて以下に詳述する端子台Tが取り付けられている。端子台Tは、導電部材10と絶縁部材20を有する。導電部材10が電気導通性を有するのに対し、絶縁部材20は電気絶縁性を有する。
導電部材10は、電力変換装置400の出力端子412とモータ500の巻線510とを電気的に接続する。導電部材10は、3相各々の巻線510に対して設けられている。区画壁404には貫通穴404aが形成されている。貫通穴404aには、複数の導電部材10が挿入配置されている。3つの導電部材10は、モータ500と電力変換装置400とが並ぶ方向に対して垂直、かつ、モータシャフト501の軸方向に対して垂直な方向に並べて配置されている。
絶縁部材20は、貫通穴404aに取り付けられ、各々の導電部材10の間に介在してこれらを電気的に絶縁するとともに、導電部材10と区画壁404との間に介在してこれらを電気的に絶縁する。
絶縁部材20は、嵌込部21、押付部22および仕切部23を有する。押付部22は、区画壁404のうちモータ収容室R2の側の面(取付面404b)に沿って拡がる板形状である。押付部22には複数の取付穴22aが形成されている。取付穴22aにはボルトやネジ等の締結部材BT1(図3参照)が挿入され、この締結部材BT1により、絶縁部材20は区画壁404に固定される。
嵌込部21は、押付部22から電力変換収容室R1の側に突出して貫通穴404aに嵌まり込む形状である。嵌込部21は、電力変換収容室R1とモータ収容室R2とに跨って延びる形状である(図4参照)。仕切部23は、押付部22からモータ収容室R2の側に突出する板形状である。仕切部23は、導電部材10のうちモータ収容室R2の側に露出している部分について、複数の導電部材10の各々を仕切るように配置されている。
嵌込部21と押付部22には、導電部材10が挿入される挿入穴20aが形成されている。導電部材10は、貫通穴404aに挿入される挿入導電部11と、モータ収容室R2に配置される巻線側導電部12とを有する。導電部材10は、金属製の平板形状であり、平板を曲げ加工することで挿入導電部11および巻線側導電部12は形成されている。
挿入導電部11は、導電部材10の挿入方向に直線状に延びる形状である。挿入導電部11には、ボルトBT3(図3、4参照)が挿入されるボルト挿入穴11a(図6参照)が形成されている。ボルトBT3は、図示しないナットに締結されることで、半導体装置410の出力端子412を挿入導電部11に接続する。
巻線側導電部12は、挿入導電部11の端部から巻線510に向けて垂直に屈曲する。巻線側導電部12には、ボルトBT2(図3、4参照)が挿入されるボルト挿入穴12a(図6参照)が形成されている。ボルトBT2は、ナットNT2(図4参照)に締結されることで、巻線510の先端に取り付けられた圧着端子511を巻線側導電部12に接続する。
ナットNT2は、押付部22に形成された凹部22bに、回り止めされた状態で配置されている。圧着端子511は、本体部511aおよび圧着部511bを有する。本体部511aにはボルトBT2が挿入されるボルト挿入穴511cが形成されている。巻線510の先端は、本体部511aと圧着部511bの間で圧着されている。
<端子台のシール機構>
嵌込部21の外周面には溝21a(図6参照)が形成されている。溝21aにはシール材30(図4参照)が取り付けられている。シール材30には断面円形のOリングが用いられている。シール材30は、嵌込部21と区画壁404との間にて弾性変形して密着している。弾性変形して密着する方向は、絶縁部材20を貫通穴404aに挿入する方向に対して垂直な方向(ラジアル方向)である。これにより、シール材30は、嵌込部21と区画壁404に密着してシールする。シール材30は、絶縁部材20を貫通穴404aに挿入する方向の周りに環状に延びる形状である。シール材30は、絶縁部材20と区画壁404との間をラジアル方向にシールする「ラジアルシール部」に相当する。
取付穴22aに挿入される先述した締結部材BT1の締結力により、絶縁部材20は、導電部材の挿入方向へ区画壁404に押し付けられる。そのため、押付部22のシール面22cは、区画壁404の取付面404bに密着する。密着する方向は、絶縁部材20を貫通穴404aに挿入する方向(スラスト方向)である。シール面22cは、絶縁部材20を貫通穴404aに挿入する方向の周りに環状に延びる形状である。シール面22cは、絶縁部材20と区画壁404との間をスラスト方向にシールする「スラストシール部」に相当する。
これらラジアルシール部、およびスラストシール部によるシール機能は、貫通穴404aを通じてモータ収容室R2から電力変換収容室R1へ高温の空気が流入することを抑制するよう、絶縁部材20と区画壁404との間をシールするものである。換言すれば、絶縁部材20と区画壁404との間をシールする「シール機構」は、スラストシール部としてのシール面22cと、ラジアルシール部としてのシール材30を有する。
また、挿入導電部11は、挿入穴20aに圧入されている。この圧入により、絶縁部材20の一部は、挿入導電部11と密着するシール面20bとして機能する。シール面20bは、挿入導電部11の挿入方向周りに環状に延びる形状である。シール面20bは、挿入穴20aを通じてモータ収容室R2から電力変換収容室R1へ高温の空気が流入することを抑制するよう、絶縁部材20と導電部材10との間をシールするものである。
<端子台の取付け手順>
先ず、絶縁部材20の凹部22bにナットNT2を配置し、その後、絶縁部材20の挿入穴20aに導電部材10を挿入する。また、絶縁部材20の溝21aにシール材30を取り付ける。次に、シール材30、ナットNT2および導電部材10が取り付けられた状態の絶縁部材20を、区画壁404の貫通穴404aに嵌め込む。次に、締結部材BT1をナットNT2に締結することで、絶縁部材20を区画壁404に固定する。
次に、ボルトBT3を締結することで、電力変換装置400の出力端子412に導電部材10を接続する。また、ボルトBT2とナットNT2を締結することで、巻線510の圧着端子511に導電部材10を接続する。
次に、ボルト403を締結することで、蓋部402をインバータハウジング401に取り付ける。これにより、端子台Tの一部とともに電力変換装置400が電力変換収容室R1に収容される。また、ボルトBT4を締結することで、カバー530をモータハウジング505に取り付ける。これにより、端子台Tの一部とともにモータ500がモータ収容室R2に収容される。
<作用効果>
以下、車両用駆動装置300の奏する作用効果を説明する。その作用効果を、シール機構による温度上昇抑制と、ハウジング離間による振動抑制と、空隙302による昇温抑制とに分けて説明する。
<シール機構による効果>
本実施形態によれば、電力変換収容室R1とモータ収容室R2を区画壁404で区画しつつ、電力変換装置400とモータ500を共通のハウジングHに収容するので、モータ500の雰囲気に電力変換装置400が晒されることを抑制できる。よって、電力変換装置400とモータ500を一体化させつつ、電力変換装置400の温度上昇を抑制できる。
但し、このような区画壁404には、電力変換装置400とモータ500の巻線510とを接続する導電部材10を挿入配置する貫通穴404aが必要になる。この貫通穴404aを通じてモータ収容室R2から電力変換収容室R1へ高温の空気が流入すると、電力変換装置400の温度上昇を十分に抑制できなくなる。
この点を鑑み、本実施形態では、導電部材10と区画壁404との間に介在して電気的に絶縁する絶縁部材20を備え、この絶縁部材20と区画壁404との間をシールするシール機構を備える。そのため、モータ収容室R2から電力変換収容室R1へ貫通穴404aを通じて高温の空気が流入することを抑制でき、電力変換装置400の温度上昇を十分に抑制できる。
さらに本実施形態では、絶縁部材20は、貫通穴404aに嵌まり込む嵌込部21を有し、シール機構は、嵌込部21の外周面と区画壁404との間をシールするシール材30(ラジアルシール部)を有する。また、絶縁部材20は、導電部材10の挿入方向へ区画壁404に押し付けられる押付部22を有し、シール機構は、押付部22と区画壁404との間をシールするシール面22c(スラストシール部)を有する。そのため、絶縁部材20と区画壁404との間を、ラジアル方向とスラスト方向との両方向でシールするので、絶縁部材20と区画壁404との間をシールする確実性を向上できる。
さらに本実施形態では、絶縁部材20には、導電部材10が挿入される挿入穴20aが形成されている。そして、導電部材10のうち挿入穴20aに挿入されている部分の外周面は、絶縁部材20に密着している。換言すれば、絶縁部材20は、挿入導電部11と密着するシール面20bを有する。そのため、挿入穴20aを通じてモータ収容室R2から電力変換収容室R1へ高温の空気が流入することを抑制でき、電力変換装置400の温度上昇抑制を促進できる。
さらに本実施形態では、モータ500は3相モータであり、3相各々の巻線510に対して設けられる3相各々の導電部材10は、1つの絶縁部材20に取り付けられた状態で、1つの貫通穴404aに挿入配置されている。そのため、シール機構は、1つの絶縁部材20について区画壁404とのシール性を確保すればよいので、3相各々について個別に絶縁部材20を設ける場合に比べて、シール機構の構造を簡素にできる。
<ハウジング離間による効果>
上記したように、モータハウジング505の第1開口面506aとギヤハウジング610の第2開口面611aとがy方向で離間した態様で、モータハウジング505とギヤハウジング610とが連結されている。これによれば、第1開口面506aと第2開口面611aが全面で接触する構成と比べて、モータ500と減速分配機構600のうちの一方の振動が他方に伝達されがたくなる。そのため、モータ500と減速分配機構600のうちの一方で振動に起因する騒音(異音)が発生していた際に、一方から他方への振動伝達によって、他方で振動に起因する騒音(異音)が発生することが抑制される。
特に本実施形態では第1開口面506aの全てと第2開口面611aの全てとが離間している。これによりモータ500と減速分配機構600のうちの一方の振動が他方により伝達されがたくなっている。振動の伝達によってモータ500と減速分配機構600の両方から騒音(異音)が発生することが抑制される。
<空隙による効果>
第1開口面506aと第2開口面611aとの間に空隙302が構成されている。空隙302は複数の締結部の間の開口303を介して外部雰囲気と連通している。これによれば、モータ500と減速分配機構600のうちの一方から他方への伝熱が抑制される。第1開口面506aと第2開口面611aとの間の空隙302に熱が留まりがたくなる。モータ500と減速分配機構600それぞれの昇温が抑制される。この結果、巻線510の絶縁電線の絶縁被膜の融解が抑制される。巻線510で電気的な接続不良が生じることが抑制される。減速分配機構600に被着される潤滑油の粘性の低下が抑制される。ギヤハウジング610内でのギヤ同士の噛み合いカ所での摩耗の発生が抑制される。
上記したように第1開口面506aの全てと第2開口面611aの全てとが離間している。これによれば、モータ500と減速分配機構600のうちの一方から他方への伝熱がより効果的に抑制される。
空隙302にモータシャフト501の一部が位置している。上記したように空隙302は外部雰囲気と連通している。これによればモータシャフト501の昇温が抑制される。モータシャフト501に設けられたロータ502の昇温が抑制される。永久磁石507の磁化強度の低下が抑制される。
複数の開口303のうちの2つはモータシャフト501の延長方向に直交する放射方向において、空隙302を介して並んでいる。これによれば放射方向で並ぶ2つの開口303のうちの一方を介して、外部雰囲気から空隙302に空気が流入しやすくなる。2つの開口303のうちの他方を介して、空隙302から外部雰囲気に空気が流出しやすくなる。空隙302の空気が流動しやすくなる。これにより空隙302に熱が留まることが効果的に抑制される。第1開口面506aと第2開口面611aそれぞれから空隙302への放熱が促される。モータ500と減速分配機構600それぞれの温度上昇が抑制される。モータシャフト501に設けられた永久磁石507の磁化強度の低下が抑制される。
複数の開口303のうちの2つは、空隙302に設けられたモータシャフト501の一部を介してx方向に並んでいる。x方向が車両Vの進退方向に沿っている。これによれば車両Vの進退によって生じる走行風が空隙302を通りやすくなる。これにより空隙302に熱が留まることが効果的に抑制される。第1開口面506aと第2開口面611aそれぞれから空隙302への放熱が効果的に促される。永久磁石507の磁化強度の低下が効果的に抑制される。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、3相各々の導電部材10は、1つの絶縁部材20に取り付けられた状態で、1つの貫通穴404aに挿入配置されている。これに対し、図8および図9に示す本実施形態では、貫通穴404aは、3相各々について区画壁404に分離して形成されている。また、絶縁部材20は、3相各々の導電部材10および貫通穴404aに対して個別に備えられている。
上記第1実施形態と同様にして、端子台Tは導電部材10および絶縁部材20を有する。導電部材10は、出力端子412に接続される平板部13と、巻線510に接続される円柱部14と、を有する。絶縁部材20は、平板部13の一部および円柱部14の一部を覆う円筒形状である。絶縁部材20は、貫通穴404aに配置され、電力変換収容室R1とモータ収容室R2の両方に跨って配置されている。
絶縁部材20の外周面には、回止部24、溝25および位置決め部26が形成されている。
回止部24は、平坦形状であり、区画壁404の貫通穴404aの内周面に形成された係止部404cに接触している。係止部404cは、回止部24に対向する平坦形状である。回止部24が係止部404cに係止されることで、貫通穴404a内にて端子台Tが回転しないように規制される。
溝25は、軸方向のうち回止部24とは異なる位置に形成されている。溝25にはシール材30が取り付けられている。シール材30には断面円形のOリングが用いられている。シール材30は、絶縁部材20と区画壁404との間にて弾性変形して密着している。弾性変形して密着する方向は、絶縁部材20を貫通穴404aに挿入する方向に対して垂直な方向(ラジアル方向)である。これにより、シール材30は、絶縁部材20と区画壁404に密着してシールする。シール材30は、絶縁部材20を貫通穴404aに挿入する方向の周りに環状に延びる形状である。シール材30は、絶縁部材20と区画壁404との間をラジアル方向にシールする「ラジアルシール部」に相当する。
このラジアルシール部によるシール機能は、貫通穴404aを通じてモータ収容室R2から電力変換収容室R1へ高温の空気が流入することを抑制するよう、絶縁部材20と区画壁404との間をシールするものである。換言すれば、絶縁部材20と区画壁404との間をシールする「シール機構」は、ラジアルシール部としてのシール材30を有する。
位置決め部26は、回止部24の軸方向端部により形成された段差形状であり、区画壁404の貫通穴404aの内周面に形成された段差部404dに接触している。位置決め部26と段差部404dとが接触する接触面は、軸方向に対して交差する向きに拡がる形状である。これにより、端子台Tは、貫通穴404a内において軸方向に位置決めされる。また、端子台Tを貫通穴404aへ挿入できる向きは、モータ収容室R2の側から電力変換収容室R1の側の向きに設定されている。これにより、端子台Tが電力変換収容室R1へ抜け落ちることが防止される。
以上により、本実施形態においても、絶縁部材20と区画壁404との間をシールするシール機構(ラジアルシール部)を備える。そのため、モータ収容室R2から電力変換収容室R1へ貫通穴404aを通じて高温の空気が流入することを抑制でき、電力変換装置400の温度上昇を十分に抑制できる。
また、貫通穴404aは、3相各々について区画壁404に分離して形成され、絶縁部材20は、3相各々の貫通穴404aに対して個別に備えられている。そのため、各々の貫通穴404aの大きさを小さくできるので、絶縁部材20と区画壁404との間のシール機構によるシール性を向上できる。
さらに本実施形態では、絶縁部材20は、導電部材10の挿入方向の周りに回転することを規制するよう、区画壁404に係止される回止部24を有する。そのため、導電部材10の回転を抑制できるので、出力端子412および巻線510と導電部材10との接続不良が生じるおそれを低減できる。
(その他の変形例)
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は上記した実施形態になんら制限されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
上記各実施形態では、シール材30を用いて絶縁部材20と区画壁404とをラジアル方向にシールしている。これに対し、シール材30を廃止して、絶縁部材20と区画壁404とをラジアル方向に密着させることでラジアル方向にシールしてもよい。例えば、区画壁404の貫通穴404aに絶縁部材20を圧入する構造にして、絶縁部材20の外周面をシール面として機能させてもよい。この場合、絶縁部材20の外周面がラジアルシール部に相当する。
上記第1実施形態では、区画壁404の取付面404bに絶縁部材20のシール面22cを密着させることで、絶縁部材20と区画壁404とをスラスト方向にシールしている。これに対し、取付面404bと絶縁部材20との間にシール材を介在させて、このシール材を用いて絶縁部材20と区画壁404とをスラスト方向にシールしてもよい。
上記各実施形態では、導電部材10が挿入配置される区画壁404の貫通穴404aは、軸方向周りの全周に亘って区画壁404で覆われる形状である。これに対し、貫通穴404aは、軸方向周りの一部が区画壁404で覆われ、他の部分は蓋部402で覆われた形状であってもよい。つまり、貫通穴404aは、区画壁404の端部に形成される切欠き形状であってもよい。
上記第1実施形態では、シール機構は、スラストシール部およびラジアルシール部の両方を有するが、いずれか一方を廃止してもよい。例えば、取付穴22aおよび締結部材BT1を廃止して、絶縁部材20のシール面22cを区画壁404に密着させることを廃止してもよい。例えば、溝21aおよびシール材30を廃止して、区画壁404の貫通穴404a壁面に絶縁部材20を密着させることを廃止してもよい。
上記第2実施形態では、シール機構はラジアルシール部を有するが、さらにスラストシール部を有する構造であってもよい。例えば、位置決め部26を全周に亘って形成し、位置決め部26を段差部404dに押し付けて密着させることにより、位置決め部26をスラストシール部として機能させてもよい。また、このようなスラストシール部を備える場合、ラジアルシール部を廃止してもよい。
上記各実施形態では、絶縁部材20の挿入穴20aに導電部材10を圧入することで、絶縁部材20の挿入穴20a壁面に導電部材10を密着させている。これに対し、絶縁部材20を樹脂成形する際に導電部材10をインサート成形することで、挿入穴20a壁面と導電部材10とを密着させてもよい。或いは、導電部材10の外周面にシール材を塗布し、このシール材により、挿入穴20a壁面と導電部材10との間をシールさせてもよい。
上記各実施形態では、各々別体のモータシャフト501とインプットシャフト601が連結して、これら両シャフトにより主動シャフトは構成されている。これに対し、モータシャフト501とインプットシャフト601が一体に形成されていてもよい。
上記各実施形態では、アウトプットシャフト603R、603Lが主動シャフトに対してオフセット配置されている。これに対し、アウトプットシャフト603R、603Lが主動シャフトに対して同軸上に配置されていてもよい。減速分配機構600には遊星歯車が用いられていてもよい。
上記各実施形態では、インバータハウジング401がモータハウジング505と一体に形成されている。これに対し、インバータハウジング401は、モータハウジング505と別体に形成され、ボルト等によりモータハウジング505に取り付けられていてもよい。
上記各実施形態では、アウトプットシャフト603R、603L(ドライブシャフト)がモータ500の動力で回転駆動する車両に駆動システム100を適用させている。これに対し、内燃機関の動力とモータ500の動力とを切り替えてドライブシャフトを回転駆動させる車両であっても駆動システム100は適用可能である。この場合、駆動システム100は、内燃機関の動力とモータ500の動力とを切り替えるクラッチ機構を備えていてもよい。このクラッチ機構は、ギヤハウジング610やモータハウジング505に収納されていてもよい。
上記各実施形態では、電力変換装置400が直流電力を交流電力に、交流電力を直流電力に変換する機能を有する例を示した。しかしながら電力変換装置400は入力電力を昇降圧して出力する機能を有してもよい。また電力変換装置400にこの入力電力を昇降圧する電気機器が接続された構成を採用することもできる。この電気機器に含まれるスイッチ素子もECUによってPWM制御される。
上記各実施形態では、半導体装置410として、1in1パッケージ構造の半導体装置410を2つ用いる例を示したが、これに限定されない。上下アーム回路を構成する2つのアーム(上アーム及び下アーム)を構成する要素単位でパッケージ化した2in1パッケージ構造の半導体装置410を用いることもできる。
上記各実施形態では、ドライブシャフトの回転中心線と主動シャフトの回転中心線の両方を含む平面が上下方向に対して垂直となる向きに、車両用駆動装置300は車両Vに搭載されている。これに対し、上記平面が上下方向に対して交差する向きに、車両用駆動装置300が車両Vに搭載されていてもよい。
上記各実施形態では、第1開口面506aと第2開口面611aとの間に空隙302が構成されている。これに対し、空隙302を廃止して、第1開口面506aと第2開口面611aとを接触させてもよい。
10 導電部材、 20 絶縁部材、 20a 挿入穴、 21 嵌込部、 22 押付部、 22c シール機構、 22c スラストシール部、 24 回止部、 30 シール機構、 30 ラジアルシール部、 300 車両用駆動装置、 400 電力変換装置、 404 区画壁、 404a 貫通穴、 500 モータ、 510 巻線、 H ハウジング、 R1 電力変換収容室、 R2 モータ収容室。

Claims (7)

  1. 巻線(510)を有するモータ(500)と、
    直流電力を交流電力に変換して前記モータに供給する電力変換装置(400)と、
    前記モータを収容するモータ収容室(R2)、および前記電力変換装置を収容する電力変換収容室(R1)を内部に形成するとともに、前記モータ収容室と前記電力変換収容室とを区画する区画壁(404)を有するハウジング(H)と、
    前記区画壁に形成された貫通穴(404a)に挿入配置され、前記電力変換装置と前記巻線を電気的に接続する導電部材(10)と、
    前記貫通穴に取り付けられ、前記導電部材と前記区画壁との間に介在して電気的に絶縁する絶縁部材(20)と、
    前記貫通穴を通じて前記モータ収容室から前記電力変換収容室へ空気が流入することを抑制するよう、前記絶縁部材と前記区画壁との間をシールするシール機構(30、22c)と、
    を備える車両用駆動装置。
  2. 前記絶縁部材は、前記貫通穴に嵌まり込む嵌込部(21)を有し、
    前記シール機構は、前記嵌込部の外周面と前記区画壁との間をシールするラジアルシール部(30)を有する請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記絶縁部材は、前記導電部材の挿入方向へ前記区画壁に押し付けられる押付部(22)を有し、
    前記シール機構は、前記押付部と前記区画壁との間をシールするスラストシール部(22c)を有する請求項1または2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記絶縁部材には、前記導電部材が挿入される挿入穴(20a)が形成され、
    前記挿入穴を通じて前記モータ収容室から前記電力変換収容室へ空気が流入することを抑制するよう、前記導電部材のうち前記挿入穴に挿入されている部分の外周面は、前記絶縁部材に密着している請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両用駆動装置。
  5. 前記モータは3相モータであり、
    3相各々の前記巻線に対して設けられる3相各々の前記導電部材は、1つの前記絶縁部材に取り付けられた状態で、1つの前記貫通穴に挿入配置されている請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用駆動装置。
  6. 前記モータは3相モータであり、
    前記貫通穴は、3相各々について前記区画壁に分離して形成され、
    前記絶縁部材は、3相各々の前記貫通穴に対して個別に備えられている請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用駆動装置。
  7. 前記絶縁部材は、前記導電部材の挿入方向の周りに回転することを規制するよう、前記区画壁に係止される回止部(24)を有する請求項6に記載の車両用駆動装置。
JP2018223274A 2018-11-29 2018-11-29 車両用駆動装置 Pending JP2020089171A (ja)

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