JP2011167720A - タンデム揺動溶接におけるアークセンサ制御方法 - Google Patents
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【解決手段】タンデム揺動溶接におけるアークセンサによる制御方法であって、先行電極における開先に近い側の揺動端部近傍の所定領域での溶接電流の増加量と、後行電極における開先に近い側の揺動端部、すなわち先行電極と反対側の揺動端部近傍の所定領域での溶接電流の増加量とを比較し、両者が等しくなるように、あるいは、両者の差が所定値と一致するように、揺動中心位置を制御することにより溶接線倣い制御を行う。
【選択図】図4
Description
特に2電極を使用する溶接を以下「タンデム溶接」といい、2本の電極を開先幅方向に揺動させる方式を「タンデム揺動溶接」というものとする。
また、開先形状は、必ずしも一定ではなく、溶接継手の拘束度合いや溶接熱による収縮などの影響により、開先幅などの開先形状が変化する。また、開先幅は、溶接継手の全長に渡って均一とは限らず、組立精度のバラツキにより溶接位置に応じて、変動している。従って、厚板の多層盛溶接を良好に施工するためには、開先形状、特に開先幅の変動に応じて、溶接トーチの狙い位置や揺動幅、溶接速度を適正に制御することが望まれる。
なお、「開先幅」とは、溶接施工前の継手では、開先底部のルートギャップであり、溶接施工中の継手では、前層のビード幅のことである。
そして、このような開先の中心を倣いながら溶接する制御方法としては、一般には、アークセンサを用いる溶接線倣い(開先中心倣い)制御方法が知られている。
したがって、例えば、溶接電流波形を開先形状の検出センサとして、左右の揺動端部近傍の所定領域における溶接電流変化量を求め、左右の変化量が等しくなるように、あるいは両者の差が所定値と一致するように、揺動中心位置を制御することにより、アークセンサによる溶接線倣い制御を行ってしている。
しかしながら、このようなタンデム揺動溶接では、後述するように先行・後行各電極のアークセンサ検出性能が低下するという課題がある。
一方、トーチを回転させる方式である回転アークセンサを用いた溶接線倣い制御方法として、例えば特許文献1がある。しかしながら、同文献に開示される2電極連動回転機能を有する溶接トーチは、回転機構そのものが特注品となるため、高価であり、トーチも大型になる。また、トーチが大型になるため、極間角度(開先幅方向に対して各溶接ワイヤーの回転軸心間のなす角度)θの調整機構も高価かつ大型となる。
しかしながら、従来のタンデム揺動溶接におけるアークセンサの検出性能については以下に示すような問題がある。
図9に示すように、先行電極1および後行電極2は、溶融池5が1プールとなるように溶接方向に対して前後に所定の電極間距離(前後極間距離)で配置され、同じ位相かつ同じ振幅で開先幅方向に揺動する。つまり、各電極1、2は同一の位相および振幅で開先幅のほぼ全域にわたって反復移動する。
先行電極と後行電極による溶融池が1プールとなるように、電極間の溶接方向の前後極間距離及び開先幅方向の左右極間距離を保持し、
前記先行電極と前記後行電極を、同じ位相かつ同じ振幅で、開先幅方向に揺動させるとともに、開先幅または前層ビード幅に応じて、揺動幅と前記左右極間距離を制御して多層盛溶接を行う消耗電極式アーク溶接による厚板の多層盛タンデム揺動溶接方法において、
前記先行電極における開先に近い側の揺動端部近傍の所定領域での溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量と、
前記後行電極における開先に近い側の揺動端部、すなわち前記先行電極と反対側の揺動端部近傍の所定領域での溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量とを比較し、
両者が等しくなるように、あるいは、両者の差が所定値と一致するように、揺動中心位置を制御することにより、溶接線倣い制御を行うことを特徴とする。
先行電極と後行電極による溶融池が1プールとなるように、電極間の溶接方向の前後極間距離及び開先幅方向の左右極間距離を保持し、
前記先行電極と前記後行電極を、同じ位相かつ同じ振幅で、開先幅方向に揺動させるとともに、開先幅または前層ビード幅に応じて、揺動幅と前記左右極間距離を制御して多層盛溶接を行う消耗電極式アーク溶接による厚板の多層盛タンデム揺動溶接方法において、
前記先行電極における開先に近い側の揺動端部近傍の所定領域での溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量を基準値と比較し、
前記溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量が基準値と一致するように、前記先行電極の揺動端部の位置、すなわち揺動の折り返し位置を制御するとともに、
前記後行電極における開先に近い側の揺動端部、すなわち前記先行電極と反対側の揺動端部近傍の所定領域での溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量を基準値と比較し、
前記溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量が基準値と一致するように、前記後行電極の揺動端部の位置、すなわち揺動の折り返し位置を制御することにより、
揺動の両端での折り返し位置の適応制御、すなわち揺動中心位置と揺動幅とを同時に適応制御することを特徴とする。
アークセンサ制御の結果である揺動幅を標準揺動幅と比較し、
その差に応じて、あらかじめ設定しておいた揺動幅と揺動速度の関係式から、溶接速度を適正に制御することにより、
溶着ビード高さが一定となるように、溶接速度も制御することを特徴とする。
(1)アークセンサ検出性能の向上
図1に本発明のタンデム揺動溶接プロセスの模式図を示す。図9に示した従来のタンデム揺動溶接プロセスとの違いは、左右極間距離を設けていることである。従って、実際の電極間距離は、左右極間距離の分だけ、本発明によるタンデム揺動溶接プロセスの方が大きくなる。
その結果、湯溜まりの影響が少なくなり、各電極のアークはそれぞれの揺動端部で確実に開先側壁を検知するので、アークセンサの検出性能を向上させることができる。
(2)アークセンサのサンプリング周期の向上
本発明のタンデム揺動溶接では、開先幅方向の揺動範囲を、先行電極と後行電極で分割(分担)するため、従来のタンデム揺動溶接よりも揺動幅を小さくできるという特長がある。
また、揺動溶接では、両側の開先の溶込みを確保するため、揺動1周期における溶接進行距離、すなわち揺動ピッチを所定値以下にする必要があるため、揺動幅が大きい場合は、揺動速度を速くする必要がある。しかし、揺動速度はアークの安定性から、過度に速くするとアークが不安定になるため、実用的には上限がある。
したがって、揺動速度一定の条件では、本発明の方が揺動幅を小さくできるため、揺動周波数を高くすることができる。その結果、アークセンサのサンプリング周期が短くなるため、アークセンサの応答性が向上する。
(3)本発明のタンデム揺動溶接におけるアークセンサ制御方法は、上記(1)、(2)の効果を有するため、開先幅または前層ビード幅の変動に対応して、精度のよい溶接線倣い制御が可能で、さらには溶接線倣いと揺動幅の同時制御が可能であり、また、溶着ビード高さを一定にする溶接速度制御が可能なため、多層盛溶接において安定した溶接品質が得られる。
また、Gは開先幅(または前層ビード幅)、Wは揺動幅、DSは先行電極1の内側の揺動端と後行電極2の内側の揺動端と間の間隔(振り幅間隔)、DFRは溶接方向の前後極間距離、DRLは開先幅方向の左右極間距離、DLは先行電極1の右側揺動端と開先4との距離(右側差幅)、DTは後行電極2の左側揺動端と開先4との距離(左側差幅)をあらわす。
ここに、上記の揺動幅Wおよび左右極間距離DRLは、次式で表される。
W={G−(DL+DS+DT)}/2 ・・・(1)
DRL=W+DS ・・・(2)
したがって、本実施形態のタンデム揺動溶接方法によれば、1電極溶接の場合と比較して、溶着金属量が2倍に増加するので、溶接能率が向上するとともに、左右極間距離を設けることで、つまり先行電極1と後行電極2がカバーする溶接範囲を分担させることで、揺動幅Wを小さくできるので、揺動端部での溶接欠陥を抑制することができ、その結果、良好なビード形状で安定した積層溶接が可能となる効果がある。
さらに、電極1、2間の左右極間距離は、左右極間調整軸18を作動させることにより調整することができる。
開先Aは、裏当金付の片面レ型開先で、開先角度は35゜、ルートギャップRGは3〜8mm程度が一般的である。開先Bは、ギャップなしの片面レ型開先で、開先角度は45゜〜60°と開先Aよりも大きくすることが一般的である。
ルートギャップや開先角度が小さい場合は、初層溶接において、高温ワレの恐れがあるので、揺動スライダー17は動作させずに左右極間距離調整軸18だけを動作させて、先行トーチ11は揺動させずに、後行トーチ12だけを揺動させながら初層溶接する場合もある。
次に、タンデム揺動溶接におけるアークセンサによる溶接線倣い制御方法について説明する。
以下の説明では、溶接電流波形をアークセンサ信号とした場合について説明するが、溶接電圧の場合は溶接電流とは反対の現象となる。つまり、溶接電流が上昇の場合は溶接電圧は減少という具合になる。
先行電極では、(b)図に示すように、R側の揺動端部近傍で溶接電流が上昇し、後行電極では、(c)図に示すように、L側の揺動端部近傍で溶接電流が上昇する。
そこで、(a)図に斜線で示すように、先行電極のR側揺動端部近傍に所定領域21を設定し、後行電極のL側揺動端部近傍に所定領域22を設定する。そして、先行電極側の所定領域21での溶接電流の増加量ΔIRと後行電極側の所定領域22での溶接電流の増加量ΔILとを比較し、両者が等しくなるように、あるいは、両者の差が所定値と一致するように、タンデム電極の揺動中心位置を制御する。
アークセンサの原理的には、両者が等しくなるように制御するが、実際の開先形状は左右対称とは限らず、先行と後行の溶接条件が同じでない場合もあるため、両者の差、すなわち(ΔIR−ΔIL)が所定の値となるように制御するのが、一般的である。
なお、図4では、アークセンサ信号(ΔIRとΔIL)を揺動端における溶接電流の単純な増加量として説明したが、実際の制御では、溶接電流波形のノイズ除去を目的に、所定領域21および22における溶接電流値の積分値などを用いることが一般的である。
タンデム電極は、単一の揺動スライダーにより揺動しているので、上記のようにタンデム電極の揺動中心位置を制御することにより、精度良く溶接線倣い制御を行うことができる。
次に、タンデム揺動溶接におけるアークセンサによる溶接線倣いと揺動幅の制御方法について説明する。
タンデム揺動溶接におけるアークセンサによる溶接線倣い制御の原理は上述したとおりである。ここでは、この溶接線倣い制御に加えて揺動幅の適応制御について説明する。
図5は、図4で示した揺動端での溶接電流波形の変化を、開先と揺動端との距離に応じて模式的に示した図である。また、図6は、開先と揺動端R(右側)との距離を(a)〜(c)の3水準で示したもので、図5の3つの波形に対応している。
図5および図6に示すように、開先と揺動端との距離が適正な場合に対して、揺動端が開先に近い場合は溶接電流の増加量は大きくなり、遠い場合は小さくなる。
本制御法では、R側揺動端とR側開先との距離の変動は、図4に示した先行電極の溶接電流増加量ΔIRを基準値ΔIR0と比較することにより検出する。なお、基準値ΔIR0とは、R側揺動端とR側開先との距離が適正な場合の溶接電流増加量である。
また、L側揺動端とL側開先との距離の変動は、図4に示した後行電極の溶接電流増加量ΔILを基準値ΔIL0と比較することにより検出する。なお、基準値ΔIL0とは、L側揺動端とL側開先との距離が適正な場合の溶接電流増加量であり、ΔIR0と同じ値とは限らない。
以上の手法により、左右両側における揺動端と開先との距離の変動、すなわち開先幅の変動を検出することができる。
次に、揺動幅制御の具体的な方法として、R側(先行電極側)での揺動折り返し位置の制御方法について説明する。
ここで、R側揺動端における溶接電流の増加量をΔIR、開先と揺動端との距離が適正な場合の基準値をΔIR0、不感帯をOFBとすると、
(i)ΔIR0−OFB≦ΔIR≦IR0+OFBのときは、
R側揺動端での折り返し位置はそのままとし、
(ii)ΔIR0+OFB<ΔIRのときは、
R側揺動端での折り返し位置を内側に所定量移動し、
(iii)ΔIR<IR0−OFBのときは、
R側揺動端での折り返し位置を外側に所定量移動させる。
L側揺動端での折り返し位置の制御についても同様である。
このように、左右両側の揺動端での折り返し位置制御を行うことにより、溶接線のズレに対する揺動中心位置の適応制御(溶接線倣い制御)だけでなく、開先幅の変動に対する揺動幅の適応制御を同時に行うことができる。
ただし、実用的には、段落[0023]で説明したアークセンサ溶接線倣い制御により揺動中心位置を適応制御するとともに、溶接電流波形の振幅から開先幅の変動を検出し、揺動幅を適応制御する方式を取る場合もある。
具体的には、例えば、先行電極側の所定領域21(図4)での溶接電流の増加量ΔIRと後行電極側の所定領域22(図4)での溶接電流の増加量ΔILとの合計(ΔIR+ΔIL)を基準値と比較し、基準値よりも大きい場合は開先幅が減少したと判断して揺動幅を所定量減少し、逆に基準値よりも小さい場合は開先幅が増加したと判断して揺動幅を所定量増加することにより、揺動幅の適応制御を行うことが出来る。
図2のタンデム揺動溶接装置の軸構成で示したように、本発明では揺動スライダー以外に左右極間距離調整軸を用いて、先行および後行電極の揺動制御を行うため、従来の1電極揺動溶接法とは、揺動制御の方法が異なる。
図7に、開先幅が変化した場合の揺動動作の変化、すなわち揺動スライダーによる揺動幅の変化と左右極間距離調整軸による左右極間距離の変化を示す。
図において、LL、LRは先行電極1の揺動左端と揺動右端、TL、TRは後行電極2の揺動左端と揺動右端を示す。その他の記号は図1と同じ意味をあらわしている。
図7の(a)から(b)に開先形状が変化した場合、すなわち開先幅がΔGだけ増加した場合、DL・DT・DSは一定に保持する必要があるため、揺動スライダーによる揺動幅の増加量ΔWは 1/2・ΔGとなる。また、左右極間距離調整軸による左右極間距離の増加量ΔDRLも 1/2・ΔGとなる。
このように、開先幅の変動量ΔGに対して、揺動幅Wおよび左右極間距離DRLを、それぞれ 1/2・ΔGずつ増加することにより、適正なタンデム揺動溶接を行うことができる。
タンデム揺動溶接における溶着ビード高さ制御(溶接速度制御)について、図8を参照して説明する。図8の上図は、開先幅(前層ビード幅)がΔGだけ変化した場合の揺動幅の変化をあらわした図である。また、図8の下図は、その時の溶着断面積の変化をあらわした図である。
左図のように、開先幅が標準値G0の場合で、そのときの溶着断面積をS0、溶着ビード高さをH0とする。そして、ある溶接時点で、右図のように、開先幅がΔGだけ増加し、それに伴い、溶着ビード高さH0を一定に保ちながら、溶着断面積をS0よりΔSだけ増加する必要が生じた場合である。
開先幅がΔGだけ増加すると、揺動幅W(=W0+ΔW)も、同様にΔG(=ΔW)だけ増加する必要がある。すなわち、揺動幅の変化量ΔWは、開先幅の変化量ΔGに等しいものとする。
ここで、ワイヤー溶着速度一定、すなわち溶接電流一定の条件で、開先幅Gの変動に対して、溶着ビード高さHを一定にするためには、溶接速度VZを適正に制御する必要がある。
VZ0:VZ=1/S0:1/(S0+ΔS)
∴VZ=S0/(S0+ΔS)・VZ0
=S0/(S0+H0・ΔG)・VZ0 ・・・(1)
VZ0:標準開先幅における適正溶接速度(標準溶接速度)
S0 :上記標準条件における溶着断面積(標準溶着断面積)
H0 :上記標準条件における溶着ビード高さ(標準溶着ビード高さ)
したがって、開先幅の変動に対応して、溶着ビード高さが一定になるように溶接速度を制御することにより、安定した溶接品質を確保することができる。
2 後行電極
3 アーク
3a 先行アーク
3b 後行アーク
4 開先
5 溶融池
6 溶接ビード
7 湯溜まり
10 タンデム溶接装置
11 先行トーチ
12 後行トーチ
15 走行台車
16 昇降体
17 揺動スライダー
18 左右極間調整軸
21 先行電極側の所定領域
22 後行電極側の所定領域
Claims (3)
- 先行電極と後行電極による溶融池が1プールとなるように、電極間の溶接方向の前後極間距離及び開先幅方向の左右極間距離を保持し、
前記先行電極と前記後行電極を、同じ位相かつ同じ振幅で、開先幅方向に揺動させるとともに、開先幅または前層ビード幅に応じて、揺動幅と前記左右極間距離を制御して多層盛溶接を行う消耗電極式アーク溶接による厚板の多層盛タンデム揺動溶接方法において、
前記先行電極における開先に近い側の揺動端部近傍の所定領域での溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量と、
前記後行電極における開先に近い側の揺動端部、すなわち前記先行電極と反対側の揺動端部近傍の所定領域での溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量とを比較し、
両者が等しくなるように、あるいは、両者の差が所定値と一致するように、揺動中心位置を制御することにより、溶接線倣い制御を行うことを特徴とするタンデム揺動溶接におけるアークセンサ制御方法。 - 先行電極と後行電極による溶融池が1プールとなるように、電極間の溶接方向の前後極間距離及び開先幅方向の左右極間距離を保持し、
前記先行電極と前記後行電極を、同じ位相かつ同じ振幅で、開先幅方向に揺動させるとともに、開先幅または前層ビード幅に応じて、揺動幅と前記左右極間距離を制御して多層盛溶接を行う消耗電極式アーク溶接による厚板の多層盛タンデム揺動溶接方法において、
前記先行電極における開先に近い側の揺動端部近傍の所定領域での溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量を基準値と比較し、
前記先行電極側の溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量が基準値と一致するように、前記先行電極の揺動端部の位置、すなわち揺動の折り返し位置を制御するとともに、
前記後行電極における開先に近い側の揺動端部、すなわち前記先行電極と反対側の揺動端部近傍の所定領域での溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量を基準値と比較し、
前記後行電極側の溶接電流の増加量または溶接電圧の減少量が基準値と一致するように、前記後行電極の揺動端部の位置、すなわち揺動の折り返し位置を制御することにより、
揺動の両端での折り返し位置の適応制御、すなわち揺動中心位置と揺動幅とを同時に適応制御することを特徴とするタンデム揺動溶接におけるアークセンサ制御方法。 - 請求項2に記載のタンデム揺動溶接におけるアークセンサ制御方法において、
アークセンサ制御の結果である揺動幅を標準揺動幅と比較し、
その差に応じて、あらかじめ設定しておいた設定揺動幅と揺動速度の関係式から、溶接速度を適正に制御することにより、
溶着ビード高さが一定となるように、溶接速度も制御することを特徴とするタンデム揺動溶接におけるアークセンサ制御方法。
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