JP2011166671A - 走行台車システム - Google Patents

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喜久雄 堀
Toru Ogawa
徹 小川
Hitomi Hirayama
仁美 平山
Masayuki Yamana
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【課題】 走行台車が高速でローミングできるようにすると共に、常時アクセスポイントと通信できるようにする。
【構成】 サーバと複数のアクセスポイントとを地上LANで接続すると共に、走行台車と複数のアクセスポイントとを無線通信で接続する。走行台車は、走行ルート上のアクセスポイント毎のエリアを記載したマップを記憶し、マップ上のエリアに基づきローミングするアクセスポイントを決定し、決定したアクセスポイントからのビーコンを選択的に検出し、検出したビーコンの電波強度が所定値以下の際に、マップ上の他のエリアのアクセスポイントからのビーコンを検出する。
【選択図】 図6

Description

この発明は走行台車システムに関し、特に多数の走行台車が無線LANを介してシステムサーバにより制御されるシステムに関する。
出願人は、天井走行車等の多数の走行台車を、地上側のシステムサーバにより制御するシステムを提案した(特許文献1:JP2008-150135A)。このシステムでは、0.1s等の制御周期毎に、システムサーバが走行台車に目標位置等を指令し、走行台車に実行させる。走行台車とシステムサーバとが通信するには、無線LANが適している。無線LANの規格(IEEE.802.11)では、アクセスポイント(AP)を複数設け、各アクセスポイントは所定の周期でビーコンを送出して、アクセスポイントとの通信に必要なデータを移動局(端末)に供給する。移動局はビーコンからアクセス可能なAPの存在を知り、プローブ要求を送信し、これに対してアクセスポイントがプローブ応答を返すことにより、移動局とアクセスポイントの通信が可能になる。アクセスポイントからのビーコンを受信し、通信を可能にするまでの処理を、ローミングという。
この規格を走行台車システムで実行すると、走行台車は多数のアクセスポイントからのビーコンを受信しなければならず、ローミングに時間がかかる。走行台車は制御周期毎にアクセスポイントとの通信を行う必要があり、ローミングに時間をかけることはできない。
JP2008-150135A
この発明の課題は、高速でローミングを行い、走行台車をアクセスポイントと常時通信できる環境に置くことにある。
この発明の追加の課題は、走行台車がローミングのためにビーコンを検出する回数を減らし、ローミングに伴う負担をより小さくすることにある。
この発明の追加の課題は、アクセスポイント側の異常に対する、システムのロバスト性を高めることにある。
この発明の走行台車システムは、
サーバと複数のアクセスポイントとを地上LANで接続すると共に、走行台車と複数のアクセスポイントとを無線通信で接続し、アクセスポイントはビーコンを送出し、走行台車はビーコンを検出することによりアクセスポイントに対しローミングするシステムであって、
走行台車は、
ビーコンを検出するための検出手段と、
走行ルート上のアクセスポイント毎のエリアを記載したマップを記憶するための手段と、
マップ上のエリアに基づきローミングするアクセスポイントを決定し、決定したアクセスポイントからのビーコンを選択的に検出し、検出したビーコンの電波強度が所定値以下の際に、マップ上の他のエリアのアクセスポイントからのビーコンを検出するように、前記検出手段を制御する制御部、とを備えていることを特徴とする。
この発明では、以下の効果が得られる。
1) 走行台車はマップに記載されたエリアに対応するアクセスポイントに対してのみローミングを試み、他のシステムからのビーコンは検出しない。
2) マップに基づいてローミングするアクセスポイントを決定するので、例えば1回ビーコンを検出すると、ローミングできる。
3) 1),2)のため高速でローミングができる。
4) 2)でのローミングに失敗した場合でも、マップ上の他のアクセスポイントからのビーコンを検出するので、走行台車とサーバとの通信を維持できる。
好ましくは、前記制御部は、マップ上でのエリア間の境界に接近しつつある際に、前記検出部に接近しつつあるエリアのアクセスポイントからのビーコンを検出するように、検出手段を制御する。このようにすると、丁度必要なタイミングでビーコンを検出して、ローミングできる。
特に好ましくは、走行台車が同じ位置で複数のアクセスポイントと通信可能にアクセスポイントを配置する。最も好ましくは、走行ルート上の各位置で走行台車が複数のアクセスポイントと通信可能にアクセスポイントを配置する。このようにすると、アクセスポイント側にトラブルが生じても、走行台車とサーバとの通信を維持できる。
実施例の走行台車システムのレイアウトを示す平面図 実施例でのアクセスポイントの配置と通信チャネルとを示す平面図 実施例での、走行台車、アクセスポイント、モーションコントローラ、及びシステムサーバの関係を示すブロック図 システムサーバでの処理を示すフローチャート 走行台車での処理を示すフローチャート 走行台車でのローミングに関する処理を示すフローチャート 走行台車がシステムサーバからの指令を受信できなかった際の、フェイルセーフ機構を示すフローチャート システムサーバが走行台車からの報告を受信できなかった際の、フェイルセーフ機構を示すフローチャート 走行台車/システムサーバ間の通信のタイミングと、処理のタイミングとを示す図 システムサーバ/走行台車間の通信のタイミングを示す図で、 1)はシステムサーバでの処理を示し、2)はモーションコントローラでの処理を、3),5)はアクセスポイントでの処理を、4),6)は走行台車群での処理を示し、 7)は無線LANの割り当てを示す。 アクセスポイントから走行台車への通信を示す図 走行台車からアクセスポイントへの通信を示す図 走行台車からアクセスポイントへの送信アルゴリズムを示すフローチャート 台車からの送信が輻輳することを防止するための機構を示す図
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。この発明の範囲は、特許請求の範囲の記載に基づき、明細書の記載とこの分野での周知技術とを参酌し、当業者の理解に従って定められるべきである。
図1〜図14に、実施例の走行台車システム2を示す。図1はシステム2のレイアウトを示し、4はインターベイルートで、複数のイントラベイルート6間を接続し、これらのルート4,6の全体を10〜50個程度のエリア10に分割し、エリア10毎にアクセスポイント8を設ける。エリア10はアクセスポイント8の通信能力に比べて狭くし、具体的にはルート4,6の任意の地点で、走行台車12が少なくとも2個のアクセスポイント8と通信できるようにする。なお退避区間、メンテナンス区間などの、物品を搬送する通常の走行ルートから外れた区間では、1個のアクセスポイント8とのみ通信できるようにしても良い。
12は走行台車で、ここでは天井走行車とするが、地上を有軌道で走行する有軌道台車、あるいは地上を無軌道で走行する無人搬送車などでもよい。14は地上LANで、アクセスポイント8とモーションコントローラ16並びにシステムサーバ18を接続し、システムサーバ18は、他のLANもしくは地上LAN14により、上位サーバ20に接続されている。上位サーバ20はシステムサーバ18に対して搬送などの要求を行い、システムサーバ18は複数の走行台車12の位置、分岐方向、速度などの状態を記憶し、少なくとも位置を記憶する。システムサーバ18は、例えば0.1sの制御周期、より一般的には0.01s〜0.3sの制御周期毎に、モーションコントローラ16とアクセスポイント8とを介し、走行台車12に指令を送信する。指令の内容は、次の制御周期での目標位置と分岐の方向、移載に関する指令などであり、これ以外に走行台車12の目標速度も指令しても良い。
図2は、走行台車システム2でのエリア10とアクセスポイント8との配置を示す。前記のように、走行ルート上の全地点で、走行台車は複数のアクセスポイント8と通信可能である。なお物品を搬送する区間である通常走行ルート上でのみ、複数のアクセスポイント8と通信可能にしても良い。すると1個のアクセスポイント8がブレイクダウンしても、走行台車は走行を続行できる。実施例ではエリア10は例えば1辺あるいは直径が30m程度で、走行台車の台数は例えば上限が500台程度で、アクセスポイント8の個数は20程度である。アクセスポイント8当たりの走行台車12の台数は、上限が60台程度である。モーションコントローラ16は走行台車システム2の全体に対して1台設けるが、システムの規模が大きい場合、モーションコントローラ16を複数台設けても良い。
エリア10毎に走行台車との通信チャネル、即ち使用する周波数帯等を変化させ、例えば4種類のチャネルfa〜fdを設ける。このようにすると、隣接するエリアの間で必ずチャネルが変化するように、エリア10を配置できる。そしてエリア10の境界位置と各エリアでのチャネルを、走行台車が記憶するマップに記載し、走行台車は絶対位置センサなどの適宜のセンサで現在位置を確認しながら走行する。従って走行台車12は、どのエリア10を走行しているかと、用いるべきチャネルの種類とを知ることができる。またエリアの境界に接近してきたことと、次のエリアのチャネルをマップから求めることができる。
図3に走行台車12から上位サーバ20までの構成を示す。システムサーバ18は時計22を備え、この時計を走行台車システムの共通の基本時計とする。台車状態記憶部24は走行台車12の現在位置、速度、分岐の方向、移載に関するデータ、割付済みの指令などの台車の状態を記憶し、指令作成部26は走行台車毎に次の制御周期の終わりでの目標位置と分岐方向、移載に関するデータなどの指令を作成する。
アクセスポイント8は通信可能範囲内の走行台車12と通信し、通信は100ms(100m秒)から成る制御周期単位で行い、制御周期の例えば最初にビーコンを送出して、アクセスポイント8が使用するチャネルなどを通知する。制御周期の最初の30ms間にアクセスポイント8から走行台車12への指令を送信し、次の40ms間に走行台車12からの報告などを受信し、最後の30msは予備とする。モーションコントローラ16は例えば20台のアクセスポイント8へ、システムサーバ18からの指令を送信し、アクセスポイント8からの報告をまとめてシステムサーバ18へ送信する。
走行台車12は、アンテナ28と通信部30により、アクセスポイント8と通信し、指令を主制御部32へ引き渡し、主制御部32からシステムサーバ18への報告(送信データ)を受け取って送信する。また主制御部32は走行ルートのマップを記憶し、新たなエリアとの境界に接近すると、次のエリアのアクセスポイントからのビーコンを検出すること及びビーコン検出に用いるチャネルを通信部30へ入力する。
主制御部32は走行系34と移載系35,並びにセンサ群36を制御する。走行系34では、図示しない走行モータをサーボ制御し、システムサーバ18から受信した目標位置に従って走行し、分岐する場合、システムサーバ18から指定された分岐方向に分岐する。移載系35は、昇降台を昇降させる昇降モータと、昇降台等を横移動させる横送りモータ、並びにこれらを鉛直軸回りに回動させて物品の向きを整える回動モータなどを備えている。そして主制御部32はシステムサーバ18から受信した移載の指令に従って、移載系35を駆動する。センサ群36は走行台車の絶対位置を検出する絶対位置センサ、先行台車を検出する距離センサ、バッファあるいはロードポートなどでの先入品の有無を検出する先入品センサ、さらに物品に取り付けたRFIDなどを読み取るRFIDリーダなどから成る。主制御部32はセンサ群36により周囲の状態を検出し、必要に応じてそれらのデータをシステムサーバ18へ送信する。
通信部30は電波強度検出部40を備え、アクセスポイント8からの電波強度を求める。ローミング部41は、新たなアクセスポイント8へのローミングを制御する。送信制御部42はアクセスポイント8への送信を制御し、乱数発生部を備えて、送信のための自己の割り当て時刻を乱数(例えば0〜39の40段階で、好ましくは8〜64段階)で発生させ、バックオフ時間を乱数(0〜15の例えば16段階)で発生させる。時計43は、システムサーバ18の時計22に合わせた時計で、時刻は例えば1ms単位で、図示しないクロックにより時刻をカウントする。時計校正部44は、システムサーバ18からのタイムスタンプに従い、時計43の時刻データを校正する。
図4にシステムサーバ18での処理を示す。システム全体で時計を合わせるため、タイムスタンプをシステムサーバが作成し、モーションコントローラとアクセスポイントを介して、制御周期の最初の30msの間に、指令と共に走行台車に送信することを考える。するとシステムサーバからアクセスポイントまでの送信時間を無視しても、タイムスタンプの作成から走行台車への送信までに、最大30msの誤差が生じる。このため数100台の走行台車に対し、制御周期毎に意味のあるタイムスタンプを送信することは困難である。そこでシステムサーバは最大500台程度の走行台車のうち制御周期毎に10台程度、例えば5〜50台を選択し、制御周期毎に選択した走行台車のみに対して、時計を校正する。制御周期を0.1s、走行台車を500台とすると、制御周期毎に10台ずつ選択することにより、例えば5s毎に正確なタイムスタンプを送信できる。具体的には、選択した走行台車への指令のパケットに時刻データ(タイムスタンプ)を書き込み、他の走行台車に対しては時刻データを無効としておく。そして選択した走行台車への指令のパケットが、制御周期の最初に走行台車へ送信されるように、モーションコントローラへのパケットの送信順序を制御する。
システムサーバは管理下の走行台車の状態を記憶し、制御周期毎に走行台車の位置などの台車の状態報告を受信し、報告に従って台車の状態データを更新する。なお台車の状態の受信に失敗した場合、該当台車に関して状態データを更新しない。台車への指令プロセスでは、台車の状態データと上位サーバからの搬送の要求に従い、台車への指令を作成する。作成した指令をモーションコントローラとアクセスポイントを介して制御周期毎に走行台車へ送信する。
図5,図6に走行台車側のプロセスを示す。時計プロセスでは走行台車は自己のクロックを用いて1ms毎に時計を進める。そしてアクセスポイントからの指令中にタイムスタンプが付加されている場合、受信した時刻データ(タイムスタンプ)と、自己の時計での時刻データとの重み付き平均で時計を校正する。自己の時計の重みとシステムサーバの時計の重みの比を、例えば1:1〜5:1とする。このようにすると5s毎にタイムスタンプを受信するものとして、10s〜40s程度の時定数で走行台車の時計が校正される。走行台車の時計を1回のタイムスタンプでは部分的にしか校正しないのは、アクセスポイントから走行台車へのタイムスタンプの送信遅れなどによる影響を小さくするためである。制御周期のどの時点でアクセスポイントから送信データが送信されるかは毎回変動するが、走行台車の時計を少しずつ書き換えると、アクセスポイントからの送信遅れの影響などを小さくできる。
指令の受信プロセスでは、アクセスポイントから指令を受信すると、受信確認パケットを返信し、指令に従って次の制御周期での目標位置を更新する。なお指令及び報告の再送は例えば2回までとし、1制御周期で最初の送信を含めて3回までの送信を認める。そして仮に3回とも指令の受信に失敗した場合、目標位置等を更新しないので、走行台車は減速する。
走行台車からの送信プロセスは、制御周期の開始から30ms間待機し、この時点でシステムサーバへの状態報告パケットを作成する。全ての走行台車はシステムサーバの時計に合わせた時計を持っているので、制御周期の開始から同じ時間だけ経過した時点で一斉に状態報告パケットを作成する。走行台車はアクセスポイントへの送信に割り当てられた40msを例えば40分割し、このうち1msを自己の割り当て時間として、乱数により割り当て時間を選ぶ。そして割り当て時間が到来するまで待機し、割り当て時間に達すると、バックオフアルゴリズムでパケットの衝突を防止しながら、状態報告パケットを送信する。
図6に走行台車でのローミングの処理を示す。走行台車はマップ上の自己の位置を知っており、次に進入するエリアでのチャネルも知っている。そしてエリアの境界が近づく、もしくは通信中のアクセスポイントからの電波が弱くなると、ローミングを開始する。ローミングではマップから次に進入するエリアのチャネルを求め、そのチャネルでビーコンを検出する。なおビーコンは例えば制御周期の最初に送信される。そしてビーコンの電波強度が充分であればローミングし、強度が不足する場合、残る2チャンネルに対するローミングを試みる。システムが用いるチャネルが4種類に制限され、どのチャネルでローミングを試みるべきかがマップから分かるので、簡単にローミングできる。
走行ルートの各地点で2種類以上のチャネルで通信可能なので、アクセスポイントにトラブルが発生しても、他のアクセスポイントとの通信を維持できる。ローミングは例えば走行台車からアクセスポイントへの送信に割り当てられた時間帯に、プローブ要求をアクセスポイントへ送信し、アクセスポイントからプローブ許可を受信することにより完了する。なお状態報告パケットにプローブ要求を追加して送信しても良い。またプローブ要求を行わずに、走行台車から台車のID、目的地、搬送指令のID、現在位置、速度、分岐方向などの報告を送信し、アクセスポイントが新たな台車から報告を受けたことを確認することにより、ローミングを完了しても良い。
図7に、走行台車がシステムサーバからの指令の受信に失敗した際の、フェイルセーフ機構を示す。アクセスポイントが指令を送信しても走行台車からの確認が得られない場合、2回まで再送する。従って走行台車が指令の受信に失敗する確率は元々極めて小さい。それでも指令を受信できなかった場合、台車は前回の制御周期での目標位置に従って走行する。従って多くの場合、台車はオーバーランして減速する。制御周期は0.1s程度なので、走行台車の最大走行速度を4m/sとしても、走行台車がオーバーランする距離は最大で40cm程度である。なおシステムサーバは、この程度のオーバーランでは台車間の干渉が生じないように、車間距離を定めて目標位置を指令している。そして次の制御周期で指令の受信に成功すると、走行台車はサーバの制御下に戻ることができる。
図8に、システムサーバ側が走行台車からの報告を受信できなかった際のフェイルセーフ機構を示す。報告がアクセスポイントにより受信できなかった場合、台車は合計3回まで報告する。3回とも失敗した場合、サーバは前の制御周期での台車の位置などの状態を更新せずに記憶する。この結果、システムサーバのデータ上で、後行の走行台車との車間距離が縮まり、サーバは、後行の走行台車に対し干渉を回避するように目的位置を指令する。そして次の制御周期で台車の位置等を受信することができれば、台車をサーバによるフィードバック制御下に戻すことができる。
図9に、走行台車からシステムサーバへの報告と、システムサーバからの指令並びに走行台車による実行のタイミングを示す。制御周期は100msで、図の下部に時刻を示す。複数台の走行台車は一斉に、例えば30msの時点で、システムサーバへの報告を作成し、30ms〜70ms等の間に分散して指令を報告する。報告はアクセスポイントからモーションコントローラを介してシステムサーバへ送られ、システムサーバは次の制御周期(図の制御周期N)での指令を作成し、モーションコントローラからアクセスポイントへ指令を送信する。報告の転送からアクセスポイントへの指令の送信を70msから100msまでに処理する。アクセスポイントは次の制御周期Nの例えば最初の30ms間に走行台車に指令を送信し、走行台車は制御周期N+1でその指令を実行する。なお制御周期の始まりと終わりを、走行台車が報告パケットを作成する時点から次の報告を作成する時点までとし、指令を受信すると直ちに指令の実行を開始してもよい。
図10に、システムサーバと走行台車との通信のタイミングなどを示し、例えば1制御周期は100msで、このうち30msをアクセスポイントから走行台車への送信に、次の40msを走行台車からアクセスポイントへの通信に、残る30msを予備とする。そしてアクセスポイントは周期の最初の30msの間に最大60台程度の走行台車に指令を送信し、走行台車は40msの割り当て時間を40分割し、送信を開始する自己の割り当て時間を、例えば1msずつランダムに選択する。そしてこの1msの範囲で、バックオフアルゴリズムにより、走行台車間の送信パケットの衝突を防止する。
図11にアクセスポイントから走行台車への送信の例を示し、最初にビーコンを送出し、続いて走行台車毎のデータを送信する。ビーコンの発生後、例えば30ms程度の時間はアクセスポイントからの送信に割り当てられた時間である。この間、RTS(送信を開始する旨のメッセージ),CTS(受信の準備ができた旨のメッセージ)などによる、パケットの衝突の防止制御は不要である。そして走行台車側は指令を受信すると、その都度ACK(受信確認のメッセージ)を送出する。図11のD10,D20,D30などは、個別の走行台車毎の指令である。
図12に、走行台車からアクセスポイントへの送信に割り当てた40msのうちの1タイムスロット(1ms)での処理を示す。なおこのタイムスロットを割り当て時間と呼ぶ。アクセスポイント当たりの走行台車の台数は最大で60台程度で、送信時間を40スロットに分割するので、1タイムスロット当たりの走行台車の台数は最大で平均約1.5で、考慮する必要があるのは1つのタイムスロットに5台程度の走行台車が通信する場合までである。例えば5台の台車が1つのタイムスロットを用いる確率は、平均値を1.5台として、1台の場合の約1/24である。1タイムスロット内で複数の走行台車が送信する場合、バックオフアルゴリズムで送信の順序を規制する。即ちタイムスロットが到来すると、各走行台車は0〜15の範囲で乱数を発生させ、キャリアが無い時間がDIFS(IEEE802.11で規定された待ち時間)とさらにバックオフ時間だけ続くと、RTS信号を送出する。バックオフアルゴリズムで用いる乱数を16通りとすると、2台の台車が同じバックオフ時間を持つ確率は僅かである。そしてRTSに対して、アクセスポイントからのCTSを受信できると、データの送信を開始し、アクセスポイントはデータを受信できると確認信号ACKを送出する。
図13に走行台車からアクセスポイントへの送信制御を示す。送信に割り当てられた時間は40msで、自己の割り当て時間をランダムに1ms幅で選択する。そして自己の割り当て時間が到来するまで待機し、到来するとバックオフ時間をランダムに設定する。バックオフ時間の間継続してキャリアを検出しないとRTSを送信し、CTSを受信するとデータを送信する。続いて確認信号ACKを受信できると送信が終わる。ACKの受信まで進めない場合、バックオフ時間をランダムに再設定して再度トライする。なおパケットの衝突などがない場合、DIFSからACKまでの時間は、走行台車1台分の報告に対し、例えば400μs程度である。従って1タイムスロット当たり3台以上の走行台車が存在すると、1msの間に送信が終わらないことがある。この場合、未送信の走行台車は次のタイムスロットでも送信を続行する。そして次のタイムスロットを用いる予定の走行台車は、この間バックオフアルゴリズムにより送信を待機する。
図14に実施例の送信アルゴリズムと、単なるバックオフアルゴリズムとの比較を示す。ここでは、1アクセスポイント当たり60台の走行台車が存在するとの状況で検討する。通常のバックオフアルゴリズムでは、送信までの待機時間は例えば0〜15の16区分で、16区分に60台の台車を収容すると、大部分の送信パケットが衝突し、再送回数が増す。再送回数を少なくするため、バックオフ時間の範囲を拡大すると、平均のバックオフ時間が増し、通信効率が低下する。
これに対して実施例では、40msの時間を1msずつに分割するので、1つの割り当て時間当たりの送信は平均して1.5回である。1.5回分の送信を衝突無しに制御すれば良いので、バックオフ時間を短くできる。また仮に1msの割り当て時間内に通信が完了しない場合でも、次の割り当て時間を引き続いて使うことができる。これらの結果、通信の成功率が増す。1つの割り当て時間内では、送信の衝突をバックオフアルゴリズムで回避するので、衝突とこれに伴う再送とを少なくできる。
2 走行台車システム
4 インターベイルート
6 イントラベイルート
8 アクセスポイント
10 エリア
12 走行台車
14 地上LAN
16 モーションコントローラ
18 システムサーバ
20 上位サーバ
22 時計
24 台車状態記憶部
26 指令作成部
28 アンテナ
30 通信部
32 主制御部
34 走行系
35 移載系
36 センサ群
40 電波強度検出部
41 ローミング部
42 送信制御部
43 時計
44 時計校正部

fa〜fd チャネル

Claims (3)

  1. サーバと複数のアクセスポイントとを地上LANで接続すると共に、走行台車と複数のアクセスポイントとを無線通信で接続し、アクセスポイントはビーコンを送出し、走行台車はビーコンを検出することによりアクセスポイントに対しローミングするシステムであって、
    走行台車は、
    ビーコンを検出するための検出手段と、
    走行ルート上のアクセスポイント毎のエリアを記載したマップを記憶するための手段と、
    マップ上のエリアに基づきローミングするアクセスポイントを決定し、決定したアクセスポイントからのビーコンを選択的に検出し、検出したビーコンの電波強度が所定値以下の際に、マップ上の他のエリアのアクセスポイントからのビーコンを検出するように、前記検出手段を制御する制御部、とを備えていることを特徴とする、走行台車システム。
  2. 前記制御部は、マップ上でのエリア間の境界に接近しつつある際に、前記検出部に接近しつつあるエリアのアクセスポイントからのビーコンを検出するように、検出手段を制御することを特徴とする、請求項1の走行台車システム。。
  3. 走行台車が同じ位置で複数のアクセスポイントと通信可能にアクセスポイントが配置されていることを特徴とする、請求項1または2の走行台車システム。
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