JP2011166362A - 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】原稿がカラー原稿であるかモノクロ原稿であるかを判定する精度を向上させつつ、画質の向上を図る。
【解決手段】ユーザは操作表示装置110により、画像編集処理(画像の拡大/縮小の倍率、シャープ/ソフト度合い、色調整の有無)を指示する。例えば、画像の強調度が所定の閾値未満である場合には、CPU306は、第1の画像処理部のフィルタ処理部により処理を実行し、画像の強調度が所定の閾値以上である場合には、第2の画像処理部のフィルタ処理部により処理を実行するように処理を切り換える。
【選択図】図1

Description

本発明は、原稿画像を読み取り、カラー原稿、モノクロ原稿などの原稿の属性を判定する画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体に関し、本画像処理装置を備えた画像形成装置に好適な発明である。
従来、画像の再利用性を向上させるため、スキャナなどにより読み取った画像データを予め定めた特性に統一する読取側の画像処理(第1の画像処理)を施して、メモリ装置に蓄積し、メモリ装置に蓄積された画像データに対して、ユーザによる処理の変更がある場合には、再度出力側の画像処理(第2の画像処理)を施し、画像を出力するシステムがある(例えば、特許文献1、2を参照)。
また、原稿がカラー原稿であるかモノクロ原稿であるかを判定する(自動カラー判定、以下、ACS判定)機能は、原稿に対して画像処理が施されていない、即ちスキャナなどにより読み取った直後の画像データに対して判定する方が判定精度がよい。ACS判定結果は、メモリ装置に蓄積された画像データに付帯情報として合わせて蓄積される。
また、複写機にはソフト/シャープ調整機能があり、原稿読取時に行う第1のソフト/シャープ処理と、蓄積画像出力時に行う第2のソフト/シャープ処理を行う機能がある。
しかし、上記したシステムにACS判定方法を適用すると、以下のような問題があった。すなわち、入力画像に対して、原稿全体をACS判定範囲として判定し、そのACS判定結果を付帯情報として画像を蓄積することを前提にすると、入力画像と出力画像のサイズが異なる場合には、適切でない判定を行い、画像を出力してしまうことがある。サイズが異なる場合とは、蓄積画像に対してユーザが切り抜き指定を行って出力する場合や拡大変倍を行って出力する場合、即ち、入力画像の一部だけが出力される場合である。
適切でない判定として、例えば、原稿全体としてカラー画像と判定される原稿(カラー箇所がどこかにある原稿)であっても、切り抜いた画像がモノクロ画像であると判定すべき画像(カラー箇所がなくなっている画像)であるにも関わらず、カラー画像と判定する場合である。
このような問題を解決する一つの手法として、蓄積画像を再利用する際に、再利用後の出力範囲を決定してから再度、ACS判定を行うことが考えられる。しかし、上記した手法は、読取側の画像処理(第1の画像処理)が施された画像、特にソフト/シャープ調整などが施された画像に対してACS判定を行うことになり、ACS判定精度が低下するという問題がある。
本発明は上記した課題に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、第1のACS判定装置と第1のソフト/シャープ処理装置を含む第1の画像処理装置と、蓄積装置と、第2のACS判定装置と第2のソフト/シャープ処理装置を含む第2の画像処理装置を備えた画像処理装置において、所定以上のソフト/シャープ処理が指定されたとき、あるいは拡大変倍処理や切り抜き処理が指定されたとき、第2の画像処理装置で処理を行い、そうでないとき、第1の画像処理装置で処理を行うという切り替え処理を実行することで、第2のACS判定精度を向上させ、第2のACS判定において適切なACS判定範囲を指定し、判定ミスを回避し、かつ、画質を向上させた画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体を提供することにある。
本発明は、第1のACS判定装置と第1のソフト/シャープ処理装置を含む第1の画像処理装置と、蓄積装置と、第2のACS判定装置と第2のソフト/シャープ処理装置を含む第2の画像処理装置を備えた画像処理装置において、所定以上のソフト/シャープ処理、拡大変倍処理や切り抜き処理が指定されたとき、第2の画像処理装置を使用し、それ以外のとき第1の画像処理装置を使用するという切り替え処理を行うことを最も主要な特徴とする。
拡大変倍処理や切り抜き処理が指定されているときに、第2のACSより後ろで、第2のソフト/シャープ処理を行うことにより、第2のACSの判定精度が向上する。これは、第2のACSより前に、ソフト/シャープ処理を行うと、色ずれ幅、彩度が変化するからである。
すなわち、具体的には、以下のケースが考えられる。
1.白背景上に黒細線がある原稿をスキャナで読み取って色ずれが発生した場合、画像データ上では白背景(白)、色ずれ箇所(色)、黒細線(黒)、色ずれ箇所(色)、白背景(白)という位置関係、即ち、無彩、有彩、無彩、有彩、無彩という位置関係になる。そのような画像に対し、ソフト処理(平滑処理)やシャープ処理(強調処理)を行うと、周辺の画素情報を利用して処理後の画素値を決定するため色ずれしている幅や彩度が変化する。
また、拡大変倍処理や切り抜き処理が指定されていないときに、第2のACSより前に、第1のソフト/シャープ処理を行うことで、画質が向上する。これは、第2のACSより前に、ソフト/シャープ処理を行うと、1度のソフト/シャープ処理により出力画像を生成できるからである。
すなわち、具体的には、以下のケースが考えられる。
2.画像の再利用性を向上させるため、予め定めた特性で蓄積画像を生成する必要があり、読取側の画像処理(第1の画像処理)では、フィルタ処理(統一画質を作るためのソフト/シャープ処理)が行われる。そして、ユーザが指定したソフト/シャープ処理を施すために、上記した1.の方法を採った場合、ソフト/シャープ処理を再度、実行することになり、画質が劣化する。しかし、本発明の上記した切り替え処理により、統一画質を作るためのソフト/シャープ処理と、ユーザが指定したソフト/シャープ処理を同時に施すことができ、画質の劣化を防止できる。
本発明によれば、画像編集された出力画像に対して属性判定を行う第2の属性判定手段の判定精度が向上すると共に、第2の属性判定手段において適切な属性判定範囲を指定し、判定ミスを回避しつつ、画質の向上を図ることが可能となる。
本発明に係る画像処理装置(MFP)の全体構成を示す。 図1の第1の画像処理部の構成例を示す。 基準チャート例を示す。 A3サイズのカラーモノクロ混在原稿を示す。 図1の第2の画像処理部の構成例を示す。 A3サイズのカラーモノクロ混在原稿を200%に拡大出力した図である。 原稿種判定を行う第1の画像処理部の構成を示す。 原稿種判定を行う第2の画像処理部の構成を示す。
以下、発明の実施の形態について図面により詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像処理装置(MFP)の全体構成を示す。MFPは、図1に示すように、読取り装置101と、第1の画像処理部102と、バス制御装置103と、第2の画像データ処理部104と、HDD105と、CPU106と、メモリ107と、プロッタI/F装置108と、プロッタ装置109と、操作表示装置110と、回線I/F装置111と、外部I/F装置112と、S.B.113と、ROM114と、汎用バス115等を備えている。このMFPは、外部装置であるFAX116やPC117とデータ通信可能に構成されている。
読取り装置101は、CCD光電変換素子からなるラインセンサとA/Dコンバータとそれら駆動回路を具備し、セットされた原稿をスキャンして得られる原稿の濃淡情報に基づいて、RGB各8ビットのデジタル画像データを生成して第1の画像処理部102に出力する。本実施例では、読取り解像度600dpiとするが、解像度はこれに限るものではない。
第1の画像処理部102は、読取り装置101から入力されるデジタル画像データに対して、コピー機能、配信スキャナ機能、FAX機能のいずれのアプリケーションプログラムを使用しても最適化して出力できるよう、再利用に適した形で画像処理を施して出力する。この画像データは、画像処理装置の内部に蓄積され、その後再利用する場合に、出力先に応じた特性に最適化されて出力される。
バス制御装置103は、画像処理装置内で必要な画像データや制御コマンド等の各種データの送受信を行うデータバスの制御装置であり、複数種のバス規格間のブリッジ機能を有している。本実施例では、バス制御装置103は、第1の画像処理部102、第2の画像処理部104、CPU106とはPCI−Expressバスで接続し、また、HDD105とはATAバスで接続してASIC化されている。
第2の画像処理部104は、第1の画像処理部102で再利用に適した形に変更されたデジタル画像データに対し、ユーザから指定される出力先に適した画像処理を施して出力する。HDD(蓄積装置)105は、デスクトップパソコンにも使用されている電子データを保存するための大型の記憶装置であり、主にデジタル画像データおよびデジタル画像データの付帯情報を蓄積するためのものである。本実施例では、HDD105としては、例えば、IDEを拡張して規格化されているATAバス接続のハードディスクを使用することができる。
CPU106は、画像処理装置の制御全体を司るマイクロプロセッサである。本実施例では、近年普及してきたCPUコア単体に+αの機能を追加したIntegrated CPUを使用することができ、例えば、PMC社のRM11100で、汎用規格I/Fとの接続機能や、クロスバースイッチを使ったこれらバス接続機能がインテグレートされたCPUを使用することができる。CPU106は、HDD105のリード/ライトを制御しており、HDD105の残容量等を検出する。
メモリ107は、複数種のバス規格間をブリッジする際の速度差や、接続された部品自体の処理速度差を吸収するために、一時的にデータを記憶し、CPU106が本画像処理装置の制御を行う際に、プログラムや中間処理データを一時的に記憶する揮発性メモリである。CPU106は、高速処理が求められるため、通常起動時にROM114に記憶されたブートプログラムにてシステムを起動し、その後は高速にアクセス可能なメモリに展開されたプログラムによって処理を行う。本実施例では、メモリ107として、規格化されパーソナルコンピュータに使用されているDIMMを使用することができる。
プロッタI/F装置108は、CPU107にインテグレートされた汎用規格I/Fを経由して送出されてくるCMYKのデジタル画像データを受け取ると、プロッタ装置109の専用I/Fに出力するバスブリッジ処理を行う。本実施例では、汎用規格I/Fとして、例えば、PCI−Expressバスを使用することができる。
プロッタ装置109は、CMYKからなるデジタル画像データを受け取ると、レーザービームを用いた電子写真プロセスを使用して、転写紙に受け取った画像データを出力する。S.B.113は、パーソナルコンピュータに使用されるチップセットのひとつであり、South Bridgeと呼ばれる汎用の電子デバイスである。S.B.113は、主にPCI−ExpressとISAブリッジを含むCPUシステムを構築する際によく使用されるバスのブリッジ機能を汎用回路化したもので、ROM114との間をブリッジしている。ROM114は、CPU106がMFPの制御を行う際のプログラム(ブートプログラムを含む)が格納されるメモリである。
操作表示装置110は、MFPとユーザのインターフェースを行う部分であり、LCD(液晶表示装置)とキースイッチから構成され、装置の各種状態や操作方法をLCDに表示し、ユーザからのキースイッチ入力を検知する。本実施例では、PCI−Expressバスを介してCPUと接続されている。回線I/F装置111は、PCI−Expressバスと電話回線を接続する装置であり、電話回線を介して各種データの送受信を行う。FAX116は、通常のファクシミリであり、電話回線を介してMFPと画像データの送受信を行う。外部I/F装置112は、PCI−Expressバスと外部装置を接続する装置であり、この装置により本画像処理装置(MFP)は外部装置と各種データのやり取りを行うことが可能になる。本実施例では、その接続I/Fにネットワーク(イーサネット(登録商標))を使用する。すなわち、MFPは、外部I/F装置を介してネットワークに接続されている。PC117はパーソナルコンピュータであり、インストールされたアプリケーションソフトやドライバを介して、ユーザは画像処理装置(MFP)に対して各種制御や画像データの入出力を行う。
(コピー動作)
上記構成の画像処理装置のコピー動作の概略を説明する。ユーザは読取り装置101に原稿をセットし、所望するモード等の設定とコピー開始の入力、拡大/縮小の倍率、転写紙のサイズ設定などを操作表示装置110により行う。操作表示装置110は、ユーザから入力された情報(コピーモード等)を、機器内部の制御コマンドデータに変換して発行する。発行された制御コマンドデータは、PCI−Expressバスを介してCPU106に通知される。ユーザは、出力画像をくっきりと強調したい、逆に平滑化したい、あるいは画像の彩度をあげたい、色味を変更したい、などの画像編集処理の指示を、この操作表示装置110を通じて行う。ユーザの要求としては、出力画像を原稿と全く同じようにしたいという要求ももちろんあるが、原稿よりも文字をくっきりさせたい、あるいは原稿の色味を変更してより鮮やかな画像を得たいという要求も含まれるため、画像編集により得られる画像は非常に多岐にわたる。
CPU106はコピー開始の制御コマンドデータに従って、コピー動作プロセスのプログラムを実行し、コピー動作に必要な設定や動作を実行する。以下に動作プロセスを説明する。
まず、読取り装置101で原稿をスキャンして得られるRGB各8ビットのデジタル画像データ(以下、RGB画像データ)は、第1の画像処理部102で所定のモードに応じて予め定められた特性に変換される。すなわち、蓄積後の再利用に適した特性の画像に変換され、バス制御装置103に送られる。また、後述するように、第1の画像処理部102ではACS判定を行っており、その判定結果が他の付帯情報(像域分離結果など)とともに送られる。
バス制御装置103は、第1の画像処理部102から入力されるRGB画像データを、CPU106を介してメモリ107に蓄積する。メモリ107に蓄積されたRGB画像データ及び付帯情報は、CPU106およびバス制御装置103を介して、第2の画像処理部104に送られる。
第2の画像処理部104は、受け取ったRGB画像データを、プロッタ出力用のCMYK画像データに変換して、バス制御装置103に出力する。但し、コピーモードとして白黒コピーモードが指定された場合や、ACSモードで白黒原稿判定された場合はCMYK画像データではなく、K単色の画像データに変換してバス制御装置103に出力する。バス制御装置103は、第2の画像処理部104から入力されるCMYKまたはK単色画像データを、CPU106を介してメモリに蓄積する。
次に、メモリ107に蓄積されたCMYKまたはK単色画像データが、CPU106およびプロッタI/F装置108を介して、プロッタ装置109に送られる。プロッタ装置109は、受け取ったCMYKまたはK単色画像データを転写紙に出力し、原稿のコピーが生成される。
(スキャナ配信動作)
上記構成の画像処理装置(MFP)のスキャナ配信動作の概略を説明する。まず、ユーザは原稿を読取り装置101にセットし、所望するモード等の設定とスキャナ配信開始の入力を操作表示装置110により行う。ここで配信画像の解像度、読み取る範囲指定などを行う。操作表示装置110はユーザから入力された情報を、機器内部の制御コマンドデータに変換し発行する。発行された制御コマンドデータはPCI−Expressバスを介してCPU106に通知される。ユーザが操作表示装置110から様々な出力画像に対する画像編集の要求を実行するのは前述のコピー動作時と同じである。
CPU106は、スキャナ配信開始の制御コマンドデータに従って、スキャナ配信動作プロセスのプログラムを実行し、スキャナ配信動作に必要な設定や動作を順に行っていく。以下に動作プロセスを順に説明する。
読取り装置101で原稿をスキャンして得られたRGB画像データは、第1の画像処理部102で所定のモードに応じて予め定められた特性に変換される。すなわち、蓄積後の再利用に適した特性の画像に変換され、バス制御装置103に送られる。また、後述するように、第1の画像処理部102ではACS判定を行っており、その判定結果が、他の付帯情報(像域分離結果など)とともに送られる。バス制御装置103は、第1の画像処理部102から入力されるRGB画像データを、CPU106を介してメモリ107に蓄積する。メモリ107に蓄積されたRGB画像データ及び付帯情報は、CPU106およびバス制御装置103を介して、第2の画像処理部104に送られる。
第2の画像処理部104は入力されるRGB画像データを、スキャナ配信用の画像データ(RGB多値、グレースケール、モノクロ2値等)に変換してバス制御装置103に出力する。特にACSモードの場合は、カラー原稿と判定された場合はRGB多値の画像データに変換し、JPEG圧縮を行い、モノクロ原稿判定された場合はモノクロ2値画像に変換した後に、MMR圧縮を行ってTIFFファイルを生成する。モノクロ原稿と判定された場合は、グレースケール多値画像に変換して、JPEG圧縮を行ってもよい。
バス制御装置103は、第2の画像処理部102から入力される画像データ及び付帯情報を、CPU106を介してメモリ107に蓄積する。メモリ107に蓄積された画像データは、CPU106を介して、外部I/F装置112に送られる。外部I/F装置112は、入力される画像データを、ネットワークを介して接続されるPC117に送信する。このとき、付帯情報は、画像データとともに送信される必要はないが、ACS判定結果を受けて画像ファイルのヘッダ情報にカラー原稿であるかモノクロ原稿であるかの情報を書き込んで送信する場合もある。
(画像蓄積動作)
本画像処理装置(MFP)は、コピー動作やスキャナ配信動作を行うことなく、画像蓄積のみを行うこともできる。その動作の概略を説明する。まず、ユーザは原稿を読取り装置101にセットし、所望するモード等の設定と画像読み取りの指示を操作表示装置110により行う。画像蓄積のみの場合も、ユーザが操作表示装置110から様々な画像編集を実行しておきたい、という要求がある。後で出力する際に逐一編集するのが煩わしいため、画像蓄積時に一括して編集を実行しておきたい、というユーザもいる。このような画像編集を、操作表示装置110により実行できるのは、前述のコピー動作時と同様である。
画像蓄積を行う場合は、蓄積後に多種多様な目的で再利用できるように、汎用的な条件で読み取りを行う。すなわち、常に等倍読み取りで原稿全体を読み取っておく。操作表示装置110はユーザから入力された情報を、機器内部の制御コマンドデータに変換し発行する。発行された制御コマンドデータはPCI−Expressバスを介してCPU106に通知される。CPU106は、画像蓄積開始の制御コマンドデータに従って、画像蓄積動作プロセスのプログラムを実行し、画像蓄積動作に必要な設定や動作を順に行っていく。以下に動作プロセスを順に説明する。
読取り装置101で原稿をスキャンして得られたRGB画像データは、第1の画像処理部102で所定のモードに応じて予め定められた特性に変換される。すなわち、蓄積後の再利用に適した特性の画像に変換され、バス制御装置103に送られる。また、後述するように、第1の画像処理部102ではACS判定を行っており、その判定結果が、他の付帯情報(像域分離結果など)とともに送られる。バス制御装置103は、第1の画像処理部102から入力されるRGB画像データ及び付帯情報を受け取ると、それらはHDD105に蓄積される。
(コピー動作/スキャナ配信動作+画像蓄積動作)
本画像処理装置は、コピー動作と画像蓄積動作を同時に行うことができる。コピー動作では、バス制御装置103が、第1の画像処理部102から入力されるRGB画像データを、CPU106を介してメモリ107に蓄積している。メモリ107に蓄積されたRGB画像データ及び付帯情報は、CPU106およびバス制御装置103を介して、第2の画像処理部104に送られる。このとき、CPU106を介してメモリ107に送られてくるRGB画像データ及び付帯情報と同一のものを、CPU106及びバス制御装置103を介してHDD105に送出され、HDD105内に蓄積される。これにより、コピー動作と画像蓄積動作を同時に行うことができる。同様にして、スキャナ配信動作の場合も、第1の画像処理部102から入力されるRGB画像データ及び付帯情報をメモリに送出されるとともに、CPU106及びバス制御装置103を介してHDD105へ蓄積されることにより、スキャナ配信動作と画像蓄積動作を同時に行うことができる。
(蓄積画像の再利用)
本画像処理装置(MFP)に蓄積された画像データ及び付帯情報は、画像蓄積時から時間が経過した場合でも、再利用することができる。再利用時の動作の概略を説明する。まず、ユーザは操作表示装置110から、どのような画像が蓄積されているかを確認する。操作表示装置110は、閲覧した時点で蓄積されている画像のファイル名、日時、サムネイル画像を表示できる機能があり、ユーザが確認できるようになっている。ユーザは、再利用したい画像を選択し、さらに所望するモード等の設定入力を操作表示装置110により行う。ここでは、紙出力を選択することもできるし、電子ファイルのスキャナ配信を選択することもできる。その他にも、FAX送信などのMFPが提供している機能の多くで再利用が可能になっている。
再利用が電子ファイルのスキャナ配信ならば、再利用時でないスキャナ配信の処理で説明したように、ユーザは操作表示装置110により配信画像の解像度、読み取る範囲指定などを行う。操作表示装置110はユーザから入力された情報を、機器内部の制御コマンドデータに変換し発行する。発行された制御コマンドデータはPCI−Expressバスを介してCPU106に通知される。CPU106は、再利用時のスキャナ配信開始の制御コマンドデータに従って、スキャナ配信動作プロセスのプログラムを実行し、スキャナ配信動作に必要な設定や動作を順に行っていく。以下に動作プロセスを順に説明する。
再利用時は、第1の画像処理部102における処理が終了したものが蓄積されているため、CPU106は該当する画像データを読み出す指示をバス制御装置103に送る。バス制御装置103は、HDD105から読み出されたRGB画像データ及び付帯情報を、CPU106を介して第2の画像処理部102に送る。その後の処理は前述した単体のスキャナ配信時と同一の処理となる。
ここでは、蓄積データをスキャナ配信のために再利用する例を説明したが、紙出力のために再利用することもできる。その場合は、前述したスキャナ配信のための再利用とほぼ同一の流れとなる。第2の画像処理部102に送られた後の処理は、前述した単体コピー時と同一の処理となる。
以上、幾つかの動作フローについて概略を説明したが、以下では、画像処理装置における画像蓄積動作及びその蓄積画像の再利用について詳細に説明する。
(実施例1の操作表示装置の設定)
ユーザは読取り装置101に原稿をセットし、所望するモード等の設定とコピー開始の入力、拡大/縮小の倍率、画像のシャープ/ソフト度合い、色調整の有無、などを操作表示装置110により行う。操作表示装置110は、ユーザから入力された情報(コピーモード等)を、機器内部の制御コマンドデータに変換して発行する。ここでは、ACSモードでA3サイズの原稿を画像蓄積する設定とする。出力画像のシャープ/ソフト度合いは中間程度とし、特別な色調整はしない(基本的に原稿忠実であり、ユーザが最も使用する頻度が高い設定)。発行された制御コマンドデータは、PCI−Expressバスを介してCPU106に通知される。CPU106は画像蓄積の制御コマンドデータに従って、画像蓄積動作プロセスのプログラムを実行し、画像蓄積動作に必要な設定や動作を実行する。以下に動作プロセスを説明する。
前述の通り、読取り装置101で原稿をスキャンして得られるRGB画像データは、第1の画像処理部102で所定のモードに応じて予め定められた特性に変換される。すなわち、蓄積後の再利用に適した特性の画像に変換され、バス制御装置103に送られる。
図2は、図1の第1の画像処理部102の構成例を示す。第1の画像処理部102は、図2に示すように、像域分離部201、第1のカラー原稿判定部202、γ変換部203、第1のフィルタ処理部204、第1の色変換処理部205、画像圧縮部206を備えている。
像域分離部201は、読取り装置101から入力されるRGB画像データに基づいて、原稿の文字/絵柄領域、有彩/無彩領域を判別して、像域分離結果を第1のフィルタ処理部204に出力する。第1のカラー原稿判定部202は、原稿がカラー原稿であるかモノクロ原稿であるかを判別する。像域分離部201及び第1のカラー原稿判定部202における判別方法としては、例えば特許文献3に記載の色判定部の判別手法を用いればよい。その詳細な説明を省略する。
γ変換部203は、読取り装置101から入力されるRGB画像データに対して、所定のモードに応じてその明るさを予め定められた特性に統一して第1のフィルタ処理部204に出力する。本実施例では、例えば、明度リニアな特性に変換する。第1のフィルタ処理部204は、入力されるRGB画像データに対して、その鮮鋭性を所定のモードに応じて予め定められた特性に統一して第1の色変換処理部205に出力する。
本実施例では、例えば図3に示すような基準チャートをスキャンしたときに、線数毎に予め定められたMTF特性値になるように変換する。また、このMTF特性値の補正に際しては、文字部と絵柄部とでは要求される特性値が異なるため、文字部/絵柄部の各々に対して補正を行う。したがって、像域分離部201で判別された文字/絵柄の判別結果に応じて、適切なフィルタ処理がなされる。
第1の色変換処理部205は、入力されるRGB画像データに対して、その色を予め定めた特性に統一して画像圧縮部206に出力する。本実施例では、例えば、色空間がAdobe(登録商標)−RGB色空間になるように変換する。画像圧縮部206は、第1の色変換処理後のRGB画像データに対して、CPU106からバス制御装置103を介して入力されるHDD105の付帯情報(残容量情報)に基づいてその圧縮率を変更して圧縮画像データを生成する。
バス制御装置103は、第1の画像処理部102からの画像データと画像データの付帯情報(像域分離結果やACS判定結果)を受け取ると、CPU106を介してメモリ107に蓄積する。メモリ107に蓄積したデータは、CPU106およびバス制御装置103を介して、HDD105に送信され、HDD105内に蓄積・保存される。この後、前述したように、メモリ106のRGB画像データは、第2の画像処理部104で画像処理された後、プロッタ装置109に出力され、原稿のコピーが生成されるが、ACSモードである場合は、第2の画像処理部104に画像データが送出される前に、CPU106が、該当画像がカラー原稿であるかモノクロ原稿であるかを判断して、第2の画像処理部104の処理を切り替える。
図4は、A3サイズのカラーモノクロ混在原稿を示す。第1のカラー原稿判定部202の判定結果は、例えば図4のようなA3サイズのカラーモノクロ混在原稿を読み取った場合は、原稿全体を判定範囲とするため、カラー原稿と判定され、また、全面モノクロ原稿を読み取った場合は、モノクロ原稿と判定される。この判定結果を付帯情報の一つとして、画像データとともにHDD105に蓄積を行う。
続いて、この蓄積画像を再利用して、200%変倍で紙出力をする場合を考える。この時、ユーザは操作表示装置110から、どのような画像が蓄積されているかを確認する。操作表示装置110は、閲覧した時点で蓄積されている画像のファイル名、日時、サムネイル画像などを表示できる機能があり、ユーザが確認できるようになっている。ユーザは、再利用したい画像を選択し、さらに所望するモード等の設定などの入力を操作表示装置110により行う。ここでは、ACSモードでA3サイズの転写紙に200%拡大で紙を出力する設定を行ったとする。この時は、HDDドライブから画像データ及び付帯情報を読み出した上で、第2の画像処理部104で処理が実施される。
以下に、第2の画像処理部の動作を詳細に説明する。図5は、図1の第2の画像処理部104の構成例を示す。第2の画像処理部104は、図5に示すように、画像伸張部301、第2のカラー原稿判定部302、第2のフィルタ処理部303、第2の色変換処理部304、解像度変換部305、γ変換部306、中間調処理部307、及びフォーマット変換部308を備えている。画像伸張部301は、第1の画像処理部102で圧縮された画像を伸張する。第2のカラー原稿判定部302は、第1の画像処理部102において所定の処理が施されて蓄積された画像が、カラー原稿であるかモノクロ原稿であるかを判別する。第2のカラー原稿判定部302における判別方法は、第1のカラー原稿判定部202と全く同じでも構わないが、それに限るものではない。第1の画像処理部102で実施された画像処理後の画像に対する判定を実施するのに十分な程度の変更を加えてカラー原稿の判定をしても良い。この第2のカラー原稿判定部302の判定結果は、第2の色変換処理部304に通知される。
この時、A3サイズの転写紙に200%拡大で紙出力するという条件により、本画像処理装置により出力される画像領域が決定される。図6は、A3サイズのカラーモノクロ混在原稿を200%拡大出力した図である。この場合は、図6のように元の原稿の左上1/4だけが出力されることになる。したがって、図4のようなカラーモノクロ混在原稿を読み取った場合でも、判定範囲が出力画像領域のみになるので、第2のカラー原稿判定部302の判定結果は、モノクロ原稿と判定される。出力サイズが原稿サイズと異なるため、カラーモノクロ混在原稿からモノクロ画像領域のみ切り抜いた場合など、第1のカラー原稿判定部202の判定結果と第2のカラー原稿判定部302の判定結果が異なることが十分あり得る。
このような場合は、第1のカラー原稿判定部202の信頼度が低いので、第1のカラー原稿判定部202の結果を最終的な属性判定結果としては用いずに、代わりに第2のカラー原稿判定部302の判定結果を最終的な属性判定結果として用いる。
第2のフィルタ処理部303は、プロッタ装置109に出力する場合の再現性が良くなるように、RGB画像データの鮮鋭性を補正する。具体的には、画像データの付帯情報である像域分離結果を参照して鮮鋭化/平滑化処理を施す。例えば、文字領域では文字をくっきりとさせ判読性を高めるために強調処理を行い、絵柄領域では画像を滑らかにするために平滑化処理を行う。第1の画像処理部102における第1のフィルタ処理部204は再利用性を高めるために、線数毎に予め定めたMTF特性値になるように変換するものであるのに対し、第2の画像処理部104における第2のフィルタ処理部303は、利用者の出力用途(紙出力、電子出力…)に応じて最適な出力画像となるような周波数特性空間への変換を行うための処理を行う。
第2の色変換処理部304は、RGB各8ビットの画像データを受け取るとプロッタ装置109用の色空間であるCMYK各8ビットの画像データあるいは、K単色の8ビット画像データに変換する。ACSモードの場合は、第1のカラー原稿判定部202と第2のカラー原稿判定部302のそれぞれの判定結果に応じて、最終的な属性がカラー原稿と判定された場合はCMYK画像データに変換し、最終的にモノクロ原稿と判定された場合はK単色に変換する。この操作表示装置110の設定例では、第2のカラー原稿判定部302の判定結果に従っていずれかの変換を実施する。
解像度変換部305は、画像の拡大/縮小を行うときに解像度を変換する。γ変換部306は、画像が出力される出力先の特性に応じて画像の階調特性を変換するものであり、プロッタ装置109を通じてコピーを行う場合は、出力画像の階調性を良好に保てるようにプロッタ109の出力特性を考慮して変換を行う。中間調処理部307は、CMYK各8ビットの画像データあるいはK単色の8ビット画像データを受け取ると、プロッタ装置109の階調処理能力に従った階調数変換処理を行う。例えば、CMYKあるいはK各2ビットの画像データに疑似中間調処理の一つである誤差拡散法を用いて階調数変換をする。多値画像を出力する場合には、中間調処理部307では処理を行わない。フォーマット変換部308は、用途に応じてJPEG圧縮やMMR圧縮などを行ったりPDFファイルを作成したりするが、紙出力時には何の処理もせずに後段に画像データを送る。
本実施例では、第1の画像処理部において、スキャナ読取時の色空間から、再利用時に各種出力に合わせた色空間変換を第2の画像処理部で実施しやすいような空間への変換を実施している。また、第1のフィルタ処理部において再利用時に各種出力に合わせた周波数空間変換を実施しやすいような予め定められた変換を実施している。ユーザの基本的な使用方法では、各種出力において原稿に忠実な画像を得るための処理としては、第1の画像処理部の処理は上記した程度に収まることが多いので、第2のカラー原稿判定部の信頼度が大きく低下することはない。
(第2の操作表示装置の設定)
ユーザは操作表示装置110を通じて、画像のシャープ/ソフト度合い、色調整の有無などを設定できる。実施例2では、画像のシャープ/ソフト度合いが実施例1の操作表示装置の設定よりも、強い鮮鋭化(シャープ化)処理を実行する設定とする。これ以外の条件は、実施例1の操作表示装置の設定と同様である。
ユーザが、常に原稿画像よりも鮮明な画像を要求する場合もある。上記したように設定することにより、再利用の出力時に、毎回鮮明な画像を出力する設定を実行する必要はない。画像処理装置における処理動作は、実施例1の設定例の場合と同一であるので説明は省略するが、画像の鮮鋭化処理を設定する際には、第1の画像処理部102の第1のフィルタ処理部204における強調量を増やせば良い。このような強調処理が第1の画像処理部102で行われて、画像が蓄積される。
実施例1との相違は以上であるが、第2のカラー原稿判定部302への入力画像は実施例1とは大きく異なることになる。ACS判定における課題は、黒文字・黒線の近傍において読取の色ずれが発生したときに、真の色線との区別がつきにくくなることにあるが、エッジ強調処理がかかると、黒文字近傍の読取色ずれ領域にも強調がかかり、強調前の画像よりも鮮やかな色付きが発生してしまう。第1のカラー原稿判定部202と第2のカラー原稿判定部302が同一構成の回路を使用した場合、第1のカラー原稿判定部202に対する入力画像の色ずれと比べると、第2のカラー原稿判定部302に対する入力画像には鮮やかな色付きが存在する分、ACS判定の性能が低下してしまう。すなわち、パラメータ設定にもよるが、第1のカラー原稿判定部202では、無彩と判定された黒文字・黒線部の色ずれを、第2のカラー原稿判定部302では、カラーと判定してしまう。あるいは、鮮やかな黒文字色付き部を確実に無彩と判定するようなパラメータ設定にすると、逆に第1のカラー原稿判定部202では、正しく有彩と判定された真の有彩領域を無彩と判定してしまう。
ここで、カラー原稿の判定とは、概略、一画素内のRGB差(RGBの最大値−最小値)が所定の閾値以上あれば有彩画素、閾値未満ならば無彩画素と判定した上で、その有彩画素が所定の長さ以上連続する場合に、カラー原稿と判定する方法であり、上記した判定の閾値がパラメータとなる。
実際には、第1のカラー原稿判定部202と第2のカラー原稿判定部302に全く同一構成の回路を使用しないことも考えられるが、その場合でも第2のカラー原稿判定部302の方が性能的に不利である点は同様である。
このように、ユーザの画像編集により画像のシャープさを増大させるような処理を実行すると、第2のカラー原稿判定部302のACS判定性能が著しく劣化してしまう。このような場合は、性能が保証されないACS判定を実施すると、ユーザに大きな不利益を与える。つまり、判定を誤り、トナーなどを無駄に消費させ、再度手動でカラーモードを設定した上で同じ処理を実行するなどの処理が必要になる。したがって、このような場合は、CPU106が、第1のフィルタ処理204でシャープ化処理を行わず、第2のフィルタ処理303でシャープ化処理するように、処理を切り替える。
(実施例3の操作表示装置の設定)
実施例3の出力画像のシャープ/ソフト度合いは、実施例1の操作表示装置の設定よりも、強い平滑化(ソフト化)処理を実行する設定とする。これ以外の条件は、実施例1の操作表示装置の設定と同様である。
ユーザが、常に原稿画像よりも滑らかな画像を要求する場合もある。実施例2の操作表示装置の設定と相違する点は、画像の平滑化処理を設定する際には、第1の画像処理部102の第1のフィルタ処理部204における平滑量を増やし、このような平滑化処理が第1の画像処理部102で行われて、画像が蓄積される。
実施例2との相違は以上であるが、第2のカラー原稿判定部302への入力画像は実施例1、2とは大きく異なることになる。ACS判定における課題は、黒文字・黒線の近傍において読取の色ずれが発生したときに、真の色線との区別がつきにくくなることにあるが、平滑化処理がかかると、黒文字近傍の読取色ずれ領域や真の色線にも平滑化がかかる。白地上の黒文字近傍の色付きの程度としては、鮮やかさが減って彩度が低くなるが、元もとの色ずれ量が大きいと完全には色付きが消えず、逆に平滑化処理前まで白地だった部分が色付き始める場合がある。また、白地上の真の色線に強い平滑化処理がかかると、色が薄い色線や、非常に細い色線に対しては彩度が大きく下がってしまう。パラメータ設定値にもよるが、非常に強い平滑化処理を実行すると、真の色線・色文字が有彩と判定できず、逆に、これを有彩と判定するようなパラメータを設定すると、鮮やかさが失われた黒文字色付き部分でさえも有彩と判定してしまう。このような状況は、実施例2の操作表示装置の設定例と同様に、第2のカラー原稿判定部302のACS判定性能が著しく低下し、性能が保証されないACS判定を実施すると、ユーザに大きな不利益を与える。このような場合は、実施例2と同様に、CPU106が、第1のフィルタ処理204でソフト化処理を行わず、第2のフィルタ処理303でソフト化するように、処理を切り替える。
(実施例4の操作表示装置の設定)
実施例4の設定例では、色調整に関して設定を行い、出力画像のシャープ/ソフト度合いは特別な設定を行わない。これ以外の条件は、実施例1の操作表示装置の設定と同じである。
ここで、色調整としては、例えば彩度を調整する。例えば、画像蓄積時に通常よりも鮮やかな色合いにして、再利用をしたいというユーザの要求がある(原稿忠実とは限らず、原稿よりも鮮やかにして見た目の印象を華やかにしたいなど)。
このような処理を実行した場合、黒文字の色付き部分の鮮やかさが増し、ACS判定を正確に行うことが難しくなる。これは、実施例2の操作表示装置の設定例と同様に、第2のカラー原稿判定部302のACS判定性能が著しく低下し、このような性能が保証されないACS判定を実施すると、ユーザには好ましくない。このような場合には、CPU106が、第1の色変換処理部205では色調整処理を行わず、第2の色変換処理部304で色調整処理するように、処理を切り替える。
上記した例では、色調整として彩度の調整を説明したが、カラープロファイルをユーザが手動で調整した場合、黒色を赤色に変換するような色の置き換え処理など、画像のRGB差あるいは彩度情報を変更するような色加工処理により、ACS判定に悪影響を及ぼす。ACS判定では、所定濃度よりも薄いところを白色と判定することにより無彩と判定し、読取の色ずれにより発生した淡い色ずれを有彩と判定しないようにしている。また、明度を変更する処理をした場合も、やはりACS判定に悪影響を及ぼす。
実施例2〜4に示す操作表示装置の設定例のように、第1の画像処理部102では、ユーザが特別な設定をしなくても画像蓄積に適した第1のフィルタ処理204や第1の色変換処理205が実行されるが、ユーザがシャープ/ソフト度合いなどを大きく変更した場合には、第2のカラー原稿判定302の判定精度が低下するので、このような場合には、第1のフィルタ処理204や第1の色変換処理205を実行せず、第2のフィルタ処理303や第2の色変換処理304を実行する方が、ユーザに好ましい。また、ユーザが画像のシャープ/ソフトの度合いを設定したとき、あるいは色調整の度合いを設定したとき、所定の閾値よりも大きな設定をしたときのみ、処理を切り替えるようにしても良い。
(実施例5の操作表示装置の設定)
実施例5の操作表示装置の設定では、変倍率を200%拡大ではなく、50%に縮小して出力する。画像のシャープ/ソフト度合いは、実施例1の操作表示装置の設定よりも鮮鋭化(シャープ化)処理を実行する設定とする。これ以外の条件は実施例1の操作表示装置の設定と同様である。
この場合は、第1のカラー原稿判定部202で判定した際の判定対象範囲が全て出力されるため、第1のカラー原稿判定部202の判定結果の信頼度は変わらないので、第1のカラー原稿判定部202の判定結果を最終的な属性判定結果として、第2の画像処理部104の動作を実施する。すなわち、第2の画像処理部104の第2の色変換処理部304は、最終的な属性がカラー原稿と判定された場合はCMYK画像データに変換し、最終的にモノクロ原稿と判定された場合はK単色に変換する。このように、実施例5の操作表示装置の設定例では、第1のカラー原稿判定部202の判定結果に従っていずれかの変換を実施する。
また、第1の画像処理部102の第1のフィルタ処理部204の設定により無彩画像近傍の読取色ずれが強調されていたとしても、その前に判定が終了しているので、判定処理に全く影響しない。更に、第1の画像処理部102の第1のフィルタ処理204のみを実行し、第2の画像処理104の第2のフィルタ処理303を実行しない、つまり再度、フィルタ処理を行わないので、強調画像を再度、強調する処理がなくなり、白抜けや枠づきなど画質が劣化しない。
実施例5の設定例では、画像のシャープ/ソフト度合いの編集例であるが、色加工など他の画像編集によっても、第1のカラー原稿判定部の判定結果が影響されることはない。
なお、実施例1の操作表示装置の設定例では、A3サイズの原稿を蓄積し、A3サイズの転写紙に200%拡大で紙を出力する設定に関して、第1のカラー原稿判定部の判定結果が低下することを説明したが、変倍率は等倍のままで、操作表示装置から原稿中の任意の小領域を指定して切りとり、それが収まるサイズの紙出力をする設定の場合も同様である。A3サイズで蓄積されたもののうち、A4サイズ分だけ切り取った上で、配信スキャナを用いて電子出力をする場合なども同様に信頼度が低下する。
上記した実施例では、原稿の属性判断の一例として、ACS判定を用いて説明した。実施例6は、例えば、原稿の種類として文字原稿、写真原稿、文字写真混在原稿のいずれの原稿であるかを判定する原稿種判定に関わる実施例である。
図7は、原稿種判定を行う、第1の画像処理部の構成を示し、図8は、原稿種判定を行う、第2の画像処理部の構成を示す。基本的には、図2と図5に示す「カラー原稿判定」を「原稿種判定」と置き換えたものであり、第1の原稿種判定部202a、第2の原稿種判定部302a以外は、図2、図5で説明したものと同様である。
第1の原稿種判定部202a、第2の原稿種判定部302aは、像域分離と同様の処理をした上で、文字判定結果の画素数をカウントして、その画素数が所定数以上ならば文字原稿と判断する。また、網点判定結果の画素数をカウントして、その画素数が所定数以上ならば印刷原稿中の絵柄が多く存在するとして、写真原稿と判断する。双方のカウント数が所定数以上ならば、文字写真混在原稿と判断すれば良い。文字判定や網点判定の手法は公知の方法を用いれば良い。
第1の原稿種の判定時に、原稿全体を対象として判定し、該当原稿が文字写真混在原稿であっても、写真が特定領域にしか存在しない場合がある。該当する領域のみ画像出力する場合は、第1の原稿種判定部202aの信頼度が低下してしまうので、第2の原稿種判定部302aでは、写真原稿として属性を再度、判定する。
第2の画像処理部104では、第1の原稿種判定部202aの判定結果の信頼度が高いときには、その結果にしたがって、第2のフィルタ処理部303の強調平滑の程度を変更したり、第2の色変換処理部304のパラメータを変更したりする。その信頼度が低いときには、第2の原稿種判定部302aの判定結果に従って処理を実施する。例えば、文字原稿ではフィルタ処理部303による強調を強め、写真原稿ではフィルタ処理部303による平滑度を強め、混在原稿ではその中間の処理をする。
上記した例では、文字原稿、写真原稿、文字写真混在原稿という原稿種の判定例を示したが、その他にインクジェット原稿、印画紙原稿、印刷原稿、複写原稿、地図原稿など、各種原稿の属性を判定する場合にも同様に本発明を適用できる。また、フィルタの切り替え以外にも、印画紙原稿、印刷原稿、複写原稿、インクジェット原稿、地図原稿では、良好な色再現を得るのに色変換のパラメータを変更するため、原稿種判定結果を色変換モジュールへフィードバックするといった応用などが考えられる。
本発明の画像処理装置は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インターフェース機器、スキャナ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、1つの機器から構成される装置(ホストコンピュータ等)に適用しても良い。
また、本発明は、前述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれる。さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれる。また、本発明の実施例の機能等を実現するためのプログラムは、ネットワークを介した通信によってサーバから提供されるものでも良い。
101 読取り装置
102 第1の画像処理部
103 バス制御装置
104 第2の画像データ処理部
105 HDD
106 CPU
107 メモリ
108 プロッタI/F装置
109 プロッタ装置
110 操作表示装置
111 回線I/F装置
112 外部I/F装置
113 S.B.
114 ROM
115 汎用バス
116 FAX
117 PC
特開2007−88783号公報 特開2007−251835号公報 特許3983101号公報

Claims (10)

  1. 入力画像の属性を判定する複数の属性判定手段を有する画像処理装置において、第1の属性判定手段を含む第1の画像処理手段と、前記入力画像に対して所定の画像編集を行う画像編集手段と、前記画像編集を指定する画像編集指定手段と、前記画像編集された出力画像に対して属性判定を行う第2の属性判定手段を含む第2の画像処理手段とを備え、前記画像編集指定手段により指定される画像編集に応じて、前記第1の画像処理手段または前記第2の画像処理手段の何れかに処理を切り替えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像編集指定手段により指定される画像編集に応じて、前記第1の画像処理手段から前記第2の画像処理手段に処理を切り替えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記画像編集指定手段により指定される画像編集は、画像空間加工であり、前記画像空間加工が所定の閾値を超えた場合には、前記第2の画像処理手段により処理を行うことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記画像空間加工は変倍であって、変倍率が所定の値を超えた場合には、前記第2の画像処理手段により処理を行うことを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 前記画像空間加工は、前記入力画像の一部を出力するような処理であって、出力する領域が所定の範囲より小さい場合には、前記第2の画像処理手段により処理を行うことを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  6. 前記第1の画像処理手段は、フィルタの平滑度または強調度を切り替える第1のフィルタ強度変更手段を備え、前記第2の画像処理手段は、フィルタの平滑度または強調度を切り替える第2のフィルタ強度変更手段を備え、前記第1のフィルタ強度変更手段によるフィルタの平滑度または強調度が所定の閾値を超える場合には、前記第1のフィルタ強度変更手段から、前記第2のフィルタ強調変更手段に処理を切り替えて、フィルタ処理を実行することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 前記第1の画像処理手段は、色情報を加工する第1の色情報加工変更手段を備え、前記第2の画像処理手段は、色情報を加工する第2の色情報加工変更手段を備え、前記第1の色情報加工変更手段による加工度合いが所定の閾値を超える場合には、前記第1の色情報加工変更手段から、前記第2の色情報加工変更手段に処理を切り替えて、色情報を加工する処理を実行することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  8. 入力画像の属性を判定する複数の属性判定工程を有する画像処理方法において、第1の属性判定工程を含む第1の画像処理工程と、前記入力画像に対して所定の画像編集を行う画像編集工程と、前記画像編集を指定する画像編集指定工程と、前記画像編集された出力画像に対して属性判定を行う第2の属性判定工程を含む第2の画像処理工程とを備え、前記画像編集指定工程により指定される画像編集に応じて、前記第1の画像処理工程または前記第2の画像処理工程の何れかに処理を切り替えることを特徴とする画像処理方法。
  9. 請求項8記載の画像処理方法をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  10. 請求項8記載の画像処理方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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