JP2011165706A - 巻線型コイル部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディップ半田によって品質の安定した半田接続が行える巻線型コイル部品を提供する。
【解決手段】巻線型コイル部品の製造過程で、ドラム型コア2の巻芯部にコイル導線5を巻回した後、台座鍔部23の溝部内に配置させた該コイル導線5の両端部を対応する端子電極に半田接続するためのディップ半田工程において、台座鍔部23をその底面から所定の高さ位置まで半田槽15内の溶融半田18に浸漬した後、溝部の延伸方向が略接線方向となるようにドラム型コア2を所定の速さで回転させながら該コア2を半田槽15から引き上げていく。その際、台座鍔部23の底面が半田槽15内の溶融半田18の液面から離れるときの該底面と該液面とのなす角度θを15度以上(好ましくは約30度)に設定し、かつ前記所定の速さを毎秒3000mm以下に設定しておく。
【選択図】図12

Description

本発明は、回路基板上に面実装される巻線型コイル部品の製造方法に係り、特に、ドラム型コアの鍔部に設けられた端子電極とコイル導線の端部とを半田接続するディップ半田工程に関するものである。
巻線型コイル部品は、インダクタやチョークコイルなどとして各種電子機器に広く用いられている。この種の巻線型コイル部品としては、巻芯部(胴部)の軸線方向の両端に鍔部を有するドラム型コアと、ドラム型コアの実装面側の鍔部に設けられた一対の端子電極と、巻芯部に巻回されたコイル導線とを備え、コイル導線の両端部と各端子電極とをディップ半田法によって半田接続した構成のものが広く知られている。かかる巻線型コイル部品を製造する際には、まず、フェライト等からなるドラム型コアを用意し、このドラム型コアの実装面側の鍔部である台座鍔部に印刷等の手法を用いて一対の端子電極を形成した後、巻芯部にコイル導線を巻回し、このコイル導線の両端部を所望形状にフォーミングすることによって、台座鍔部の底面に設けられている溝内に該両端部を導出させる。しかる後、ドラム型コアの台座鍔部をディップ用の半田槽に浸漬させることによって、半田槽内の溶融半田を一対の端子電極やコイル導線の両端部に付着させる。こうして台座鍔部に付着させた溶融半田が冷却・固化すると、コイル導線の両端部と対応する端子電極とが電気的かつ機械的に接続された半田接合状態となるため、巻線型コイル部品が完成する。なお、この後、巻芯部に巻回されているコイル導線に絶縁性のコーティング樹脂を塗布することもある。
ところで、上記のディップ半田工程では、通常、巻芯部のコイル導線に溶融半田が付着しないようにするため、台座鍔部の真下に半田槽を配置させてドラム型コアを真っ直ぐ下降もしくは半田槽を上昇させることによって、台座鍔部をその底面から所定の高さ位置まで半田槽内の溶融半田に浸漬させ、この後、ドラム型コアを真っ直ぐ上昇もしくは半田槽を下降させることによって該コアを半田槽から離脱させるようにしている。しかしながら、ドラム型コアを半田槽から離脱させる際には、浸漬されていた台座鍔部の底面に付着している溶融半田が粘性によって半田槽側の液面に引っ張られるため、製品化された巻線型コイル部品の底面(台座鍔部の底面)に半田ツノと称される半田突起が形成されることがあった。このような半田突起を有する巻線型コイル部品は、回路基板上で姿勢が不安定になってしまうため実装不良等を招来しやすく、それゆえ巻線型コイル部品の製造歩留まりを高めるためには半田突起の発生を抑制する対策が必要となる。
こうした半田突起が形成されないようにするための従来技術として、ドラム型コアを半田槽から離脱させた直後に、台座鍔部の底面に付着している余分な半田液をピアノ線等のピン部材で取り除くという手法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、半田槽から離脱させたドラム型コアの底面(台座鍔部の底面)に沿ってピン部材によるスキージングを行うため、余分な半田液を削り落とすように除去することができ、半田突起はほとんど形成されなくなる。
また、半田突起が形成されないようにするための他の従来技術として、半田槽から離脱させた直後のドラム型コアに対して側方へ揺するような外力を加えることによって、余分な半田液を取り除くという手法が知られている(例えば、特許文献2参照)。この従来技術では、台座鍔部の底面側の溝内に半田槽内の溶融半田が過度に付着してしまっても、この溝の長手方向に沿う外力をドラム型コアに加えることによって余分な半田液を慣性力で振り切ることができるため、半田突起は形成されにくくなる。
特許第4003367号公報 特許第3309544号公報
しかしながら、特許文献1に記載された前者の従来技術の場合、ピアノ線等のピン部材を取り付けてスライド移動させる装置が必要であるのみならず、ピン部材に付着した溶融半田を取り除いたりピン部材を交換するといったメンテナンスが必要になるため、巻線型コイル部品の製造コストを押し上げてしまうという問題があった。
一方、特許文献2に記載された後者の従来技術の場合は、ドラム型コアに同じような外力を加えても半田液を振り切った後に該コアに残る溶融半田の厚み等にかなりのばらつきが生じてしまうため、該コアに付着される半田の量や形状に製品ごとのばらつきが大きくなり、品質の安定化が図れないという問題があった。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、ディップ半田によって品質の安定した半田接続が行えて半田突起の発生も抑制でき、かつ製造コストに悪影響を及ぼす虞もない巻線型コイル部品を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、実装面側の鍔部(台座鍔部)に一対の端子電極が設けられたドラム型コアにコイル導線を巻回し、前記鍔部の底面に設けられた溝内へ前記コイル導線の両端部を導出させた後、この鍔部を半田槽に浸漬して溶融半田を付着させることにより一対の前記端子電極と前記両端部とを半田接続させる巻線型コイル部品の製造方法において、前記鍔部をその底面から所定の高さ位置まで前記半田槽に浸漬した後、前記溝の延伸方向が略接線方向となるように前記ドラム型コアを所定の速さで回転させながら該コアを前記半田槽から引き上げていくようにした。
このようにドラム型コアを半田槽から引き上げる際に、該コアの底面(台座鍔部の底面)に設けられた溝の延伸方向が略接線方向となるように該コアを回転させていくと、溝の延伸方向に沿って溶融半田が流れ落ちやすくなるため、この溶融半田の流れ落ちる力と、半田槽側の液面の表面張力とが相俟って、該コアの底面に付着している余分な半田液を効果的に除去することができて、半田突起はほとんど発生しなくなる。しかも、本発明方法では、ドラム型コアに付着される半田の量や形状に製品ごとのばらつきが生じにくいため、品質の安定化が図りやすい。また、本発明方法は特別な装置やメンテナンス作業を追加する必要がないため、製造コストに悪影響を及ぼす虞もない。
上記の巻線型コイル部品の製造方法において、台座鍔部の底面が半田槽内の溶融半田の液面から離れるときの該底面と該液面とのなす角度を15度以上に設定し、かつ前記所定の速さを毎秒3000mm以下に設定しておくと、半田突起の発生を効果的に抑制できるのみならず、台座鍔部のうち半田槽から先に引き上げられる側(回転方向の先端側)に所要の溶融半田が付着させやすくなるため、一層好ましい。
本発明による巻線型コイル部品の製造方法では、ドラム型コアを半田槽から引き上げる際に、該コアの鍔部の底面に設けられた溝の延伸方向が略接線方向となるように該コアを適宜速さで回転させ、かつ、該コアの実装面側の鍔部の底面が半田槽内の溶融半田の液面から離れるときに、鍔部の底面と溶融半田の液面とが適宜角度をなすように設定しておくことによって、余分な半田液が効果的に除去できるため、半田突起(半田ツノ)を生じにくいディップ半田が行える。そのため、この製造方法を採用することによって巻線型コイル部品の製造歩留まりを大幅に高めることができる。また、この製造方法は、ドラム型コアに付着される半田の量や形状に製品ごとのばらつきが生じにくいため、品質の安定化が図りやすい。また、この製造方法は、特別な装置やメンテナンス作業を追加する必要がないため、製造コストに悪影響を及ぼす虞がない。
本発明方法を適用して製造した巻線型コイル部品の一例を示す正面図である。 該巻線型コイル部品の側面図である。 該巻線型コイル部品の底面図である。 該巻線型コイル部品の上面図である。 該巻線型コイル部品を回路基板上へ実装する際の説明図である。 該巻線型コイル部品で用いたドラム型コアの正面図である。 該巻線型コイル部品の製造時における端子電極形成工程を示す説明図である。 該巻線型コイル部品の製造時における導線端部切断工程を示す説明図である。 該巻線型コイル部品の製造時における導線端部曲げ工程を示す説明図である。 該巻線型コイル部品の製造時における半田ディップ工程の開始時の状態を示す説明図である。 該半田ディップ工程のコア浸漬時の状態を示す説明図である。 該半田ディップ工程のコア引き上げ時の状態を示す説明図である。 該半田ディップ工程の直後に行われる底面平坦化工程を示す説明図である。 本発明方法を適用して製造した他の巻線型コイル部品を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態例を図面を参照して説明すると、図1〜図4は本発明を適用して製造した巻線型コイル部品1の外観を示している。この巻線型コイル部品1は、巻芯部(胴部)21の軸線方向両端に鍔部22,23を有するドラム型コア2と、このドラム型コア2の実装面側の鍔部23に設けられた第1および第2の端子電極3,4と、ドラム型コア2の巻芯部21に巻回されたコイル導線5とを備えており、コイル導線5の両端部5a,5bと各端子電極3,4とがそれぞれ半田6によって接続された構成になっている。また、図5に示すように、この巻線型コイル部品1は回路基板7上に面実装して使用される。
ドラム型コア2はフェライト等からなり、成形または切削によって図6に示すような所望形状に形成されている。ドラム型コア2の実装面側の鍔部である台座鍔部23の底部には、略W字形の凹所である溝部23cを挟んで対向する第1脚部23aおよび第2脚部23bと、溝部23cの天井面中央の突堤部分として形成された仕切り部23dとが設けられている。第1脚部23aと第2脚部23bは台座鍔部23の長手方向(図3の上下方向)に沿って略平行に延在している。仕切り部23dは溝部23c内へ若干量突出しており、溝部23cの天井面が仕切り部23dによって第1天井面23eと第2天井面23fとに分断されている。ただし、図6に示すように、第1および第2天井面23e,23fの高さ位置に対する仕切り部23dの突出寸法tはコイル導線5の径寸法以下であり、第1および第2脚部23a,23bの底面を含む平面(同図に2点鎖線Pで示す)と仕切り部23dとの間には所要の間隔hが確保されている。なお、本実施形態例において、ドラム型コア2の高さ寸法は約4.6mmである。また、台座鍔部23は一定幅(約4.1mm)で長さ寸法が約4.6mmのテーブル状に形成されているが、他方の鍔部22は台座鍔部23からはみ出さない大きさの円板状に形成されており、巻芯部21は円柱状に形成されている。
第1および第2の端子電極3,4は、Agペーストを台座鍔部23の底部に塗布して焼成することにより形成され、その表面がNiとSnによってでメッキ処理されている。第1の端子電極3は第1脚部23aの表面と第1天井面23eとを覆うように設けられており、第2の端子電極4は第2脚部23bの表面と第2天井面23fとを覆うように設けられている。
コイル導線5は両端部5a,5bを除いて絶縁被覆されている。これら両端部5a,5bは巻芯部21から台座鍔部23の底部へ導出されており、一端部5aが溝部23c内で第1天井面23eに沿って延在しており、他端部5bが溝部23c内で第2天井面23fに沿って延在している。後述するように、これら両端部5a,5bはワイヤ押え(第1の治具)11とワイヤカッター(第2の治具)12を用いて連続的に切断加工および曲げ加工を行うことにより、所定の長さに切断されて所望形状にフォーミングされている。
半田6(6a,6b)はディップ半田法によって台座鍔部23の底部に付着された溶融半田が固化したものであり、この半田6によってコイル導線5の両端部5a,5bがそれぞれ対応する端子電極3,4と電気的かつ機械的に接続されている。すなわち、半田6aによって第1の端子電極3とコイル導線5の一端部5aとが接続されており、半田6bによって第2の端子電極4とコイル導線5の他端部5bとが接続されている。
次に、本実施形態例に係る巻線型コイル部品1の製造方法について説明する。まず、図6に示すような形状のドラム型コア2を用意し、このドラム型コア2の台座鍔部23の第1および第2天井面23e,23fにAgペーストを転写する。この転写工程では、図6に鎖線で示す転写用パッド(ハンコ)13に予め図示せぬローラ等によってAgペーストを塗布しておき、この転写用パッド13を台座鍔部23の第1および第2天井面23e,23fに押し付けることにより、図7に示すような電極ペースト層3a,4aを形成する。
次いで、このドラム型コア2の台座鍔部23の底部を図7に示すAg浴槽14内のAgペースト17に浸漬して、第1および第2脚部23a,23bの表面に電極ペースト層を形成する。その際、台座鍔部23の仕切り部23dはAg浴槽14の受け部14a上に搭載されるため、該仕切り部23dの底面にAgペーストが塗布される虞はない。また、第1脚部23aの表面に形成される電極ペースト層は第1天井面23eを覆っている電極ペースト層3aと重なり合い、かつ第2脚部23bの表面に形成される電極ペースト層は第2天井面23fを覆っている電極ペースト層4aと重なり合う。
この後、電極ペースト層3a,3b等が形成されたドラム型コア2を乾燥してから焼成する。これにより、ドラム型コア2の台座鍔部23の底部に、仕切り部23dによって隔てられた第1の端子電極3と第2の端子電極4とが形成される。そして、これら第1および第2の端子電極3,4に対してNiメッキとSnメッキを順次施す。
次に、ドラム型コア2の巻芯部21にコイル導線5を所定ターン数だけ巻回する。そして、巻回後のコイル導線5の両端部5a,5bの絶縁被膜を剥離した後、図8に示すように、これら両端部5a,5bを台座鍔部23側へ導出させた状態で切断加工を行う。この切断加工は、ワイヤ押え11で位置規制した両端部5a,5bをワイヤカッター12で所定の長さに切断するというものである。また、この切断加工に続けて、図9に示すように、ワイヤ押え11を台座鍔部23の溝部23c内へ挿入することにより、切断後の両端部5a,5bを第1天井面23eや第2天井面23fに沿って略直角に折り曲げるという曲げ加工を行う。すなわち、溝部23c内へ挿入されたワイヤ押え11が、コイル導線5の一端部5aを第1天井面23eへ押し付けると共に、コイル導線5の他端部5bを第2天井面23fに押し付けるため、これら両端部5a,5bを所望形状にフォーミングすることができる。
次に、ドラム型コア2の台座鍔部23の底部にフラックスを塗着させた後、コイル導線5の両端部5a,5bを対応する端子電極3,4に半田接続させるためのディップ半田工程へ進む。このディップ半田工程では、まず図10に示すように、台座鍔部23の真下に半田槽15を配置させた状態で、ドラム型コア2を傾けることなく下降させるか、もしくは半田槽15を上昇させることによって、台座鍔部23を該半田槽15内の溶融半田18に浸漬させていく。そして、図11に示すように、台座鍔部23をその底面から所定の高さ位置まで溶融半田18に浸漬させた後、ドラム型コア2を回動軸19aを中心に一方向へ回転させながら半田槽15から引き上げる。すなわち、このディップ半田工程でドラム型コア2は鎖線で示す回動アーム19の先端に保持されており、この回動アーム19を回動軸19aを中心に回転させることによって、ドラム型コア2は回動アーム19を半径とする仮想円(図11に1点鎖線Qで示す)に沿って図11や図12の矢印方向へ回転しながら半田槽15から引き上げられる。
その際、ドラム型コア2は溝部23cの延伸方向(天井面23e,23fの長手方向)が上記仮想円Qの略接線方向となるように向きを定めて回転させ、その回転速度を毎秒3000mm以下の適宜値(本実施形態例では毎秒1570mm)に設定しておくと共に、図12に示す角度θを15度以上の適宜値(本実施形態例では約30度)に設定しておく。なお、この角度θは、台座鍔部23の底面が半田槽15内の溶融半田18の液面から離れるときの該底面と該液面とのなす角度であり、本実施形態例では台座鍔部23の底面の回転半径を約30mmに設定することによって角度θが約30度となるようにしている。また、本実施形態例では、ドラム型コア2の引き上げ動作が精度よく行えるようにするために、回動アーム19をステッピングモータで駆動制御しているが、回動アーム19をエアーモータ等で駆動制御してもよい。
このようにドラム型コア2を所定の条件で回転させながら半田槽15から引き上げていくと、溶融半田18が台座鍔部23の底面に形成した溝部23cの延伸方向に沿って流れ落ちやすくなるため、この溶融半田18の流れ落ちる力と、半田槽15側の液面の表面張力とが相俟って、台座鍔部23の底面に付着している余分な半田液を効果的に除去することができる。
また、図13に示すように、本実施形態例ではドラム型コア2を半田槽15から引き上げた直後に、台座鍔部23の底面を平板部材20に圧接させることによって、該底面に付着している溶融半田18の表面を平坦化している。この底面平坦化工程は、ドラム型コア2の実装面を平らにして実装時の傾きを確実に防止するためのものである。そして、かかる底面平坦化工程の後、台座鍔部23に付着している溶融半田18が冷却・固化して図1や図5に示す半田6(6a,6b)となるため、溝部23c内において、コイル導線5の一端部5aと第1の端子電極3とが半田6aによって接続されると共に、コイル導線5の他端部5bと第2の端子電極4とが半田6bによって接続されて、巻線型コイル部品1が完成する。なお、台座鍔部23に付着した半田6aと半田6bとの間には仕切り部23dが介在しているので、これら両半田6a,6bどうしが短絡される虞はない。また、こうして製造された巻線型コイル部品1は必要に応じて、巻芯部21に巻回されているコイル導線5に絶縁性のコーティング樹脂が塗布される。
このようにして製品化された巻線型コイル部品1を回路基板7上に面実装する際には、図5に示すように、予め回路基板7の一対のランド電極8,9にクリーム半田16を塗布しておき、これらランド電極8,9上に第1および第2の端子電極3,4を位置合わせして巻線型コイル部品1を搭載する。そして、回路基板7上に搭載された巻線型コイル部品1をリフロー炉で加熱してクリーム半田16を溶融させることにより、第1の端子電極3とランド電極8とが半田接続されると共に、第2の端子電極4とランド電極9とが半田接続されるため、巻線型コイル部品1は回路基板7上に電気的かつ機械的に接続された実装状態となる。
以上説明したように本実施形態例に係る巻線型コイル部品1の製造方法では、ドラム型コア2を半田槽15から引き上げる際に、溝部23cの延伸方向が略接線方向となるように該コア2を適宜速さで回転させ、かつ、該コア2の台座鍔部23の底面が半田槽15内の溶融半田18の液面から離れるときに、台座鍔部23の底面と溶融半田18の液面とが適宜角度θをなすように設定しておくことによって、余分な半田液を効果的に除去しているため、半田突起(半田ツノ)を生じにくいディップ半田が行えるようになっている。そのため、この製造方法を採用することによって、巻線型コイル部品1の製造歩留まりを大幅に高めることができる。また、この製造方法は、ドラム型コア2に付着される半田の量や形状に製品ごとのばらつきが生じにくいため、品質の安定化が図りやすい。また、この製造方法は、特別な装置やメンテナンス作業を追加する必要がないため、製造コストに悪影響を及ぼす虞もない。
なお、本発明者らの実験によると、ドラム型コア2の底面(台座鍔部23の底面)が半田槽15側の液面から離れるとき、これら底面と液面とのなす角度θが15度以上であると、半田突起が発生しにくくなることを確認できた。ただし、ドラム型コア2を引き上げる際の回転速度が速過ぎると、付着している溶融半田18が十分に流れ落ちきらないうちに台座鍔部23の底面が半田槽15側の液面から離れてしまうため、半田突起の発生を抑制する効果が弱まってしまう。しかるに、毎秒3000mm以下の速さでドラム型コア2を回転させながら半田槽15から引き上げていき、かつ角度θを15度以上に設定した場合には、半田突起はほとんど発生しなくなる。特に、本実施形態例のように角度θを約30度に設定しておけば、半田突起の発生を効果的に抑制できるのみならず、台座鍔部23のうち半田槽15から先に引き上げられる側(回転方向の先端側)に所要の溶融半田18が付着させやすくなるため、ディップ半田の信頼性を一層高めることができる。
図14は本発明を適用して製造した巻線型コイル部品10の他の例を示しており、図1と対応する部分には同一符号が付してある。図14に示す巻線型コイル部品10は、ドラム型コア2の台座鍔部23の底部形状が前記巻線型コイル部品1と異なっているが、その製造方法は該巻線型コイル部品1の場合と基本的に同等である。
すなわち、図14に示す巻線型コイル部品10においては、第1脚部23aと第2脚部23bとの間に前記仕切り部23dの代わりに第3脚部23gが設けられており、この第3脚部23gの底面は第1および第2脚部23a,23bの底面と略同一平面内に位置している。第1脚部23aと第3脚部23gとの間に形成された溝部23c1の内壁面等には第1の端子電極3が形成されており、溝部23c1内に配置されたコイル導線5の一端部5aと第1の端子電極3とが該溝部23c1内の半田6(6a)によって接続されている。また、第2脚部23bと第3脚部23gとの間に形成された溝部23c2の内壁面等には第2の端子電極4が形成されており、溝部23c2内に配置されたコイル導線5の他端部5bと第2の端子電極4とが該溝部23c2内の半田6(6b)によって接続されている。そして、これら半田6(6a,6b)を溝部23c1内や溝部23c2内に付着させるためのディップ半田工程においても、台座鍔部23を半田槽内の溶融半田に浸漬させた後に該半田槽からドラム型コア2を引き上げる際に、溝部23c1や溝部23c2の延伸方向が略接線方向となるように該コア2を適宜速さで回転させ、かつ、台座鍔部23の底面が半田槽内の溶融半田の液面から離れるときに該底面と該液面とが適宜角度をなすように設定しておくことによって、半田突起を生じにくいディップ半田が行えるため、製造歩留まりを大幅に高めることができる。
1,10 巻線型コイル部品
2 ドラム型コア
3 第1の端子電極
4 第2の端子電極
5 コイル導線
5a,5b (コイル導線の)端部
6(6a,6b) 半田
7 回路基板
8,9 ランド電極
15 半田槽
18 溶融半田
19 回動アーム
19a 回動軸
21 巻芯部
23 台座鍔部(鍔部)
23c,23c1,23c2 溝部(溝)

Claims (2)

  1. 実装面側の鍔部に一対の端子電極が設けられたドラム型コアにコイル導線を巻回し、前記鍔部の底面に設けられた溝内へ前記コイル導線の両端部を導出させた後、この鍔部を半田槽に浸漬して溶融半田を付着させることによって一対の前記端子電極と前記両端部とを半田接続させる巻線型コイル部品の製造方法において、
    前記鍔部をその底面から所定の高さ位置まで前記半田槽に浸漬した後、前記溝の延伸方向が略接線方向となるように前記ドラム型コアを所定の速さで回転させながら該コアを前記半田槽から引き上げていくようにしたことを特徴とする巻線型コイル部品の製造方法。
  2. 請求項1の記載において、前記鍔部の底面が前記半田槽内の溶融半田の液面から離れるときの該底面と該液面とのなす角度を15度以上に設定し、かつ前記所定の速さを毎秒3000mm以下に設定したことを特徴とする巻線型コイル部品の製造方法。
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